---
title: "大寶積經 · 27 善順菩薩會"
description: "大宝积经是唐代高僧菩提流志翻译的一部重要佛教经典，属于大乘佛教宝积部核心典籍。该经汇集了早期大乘佛教的多部经典，形成于公元2-4世纪，内容涵盖菩萨修行、般若智慧、净土思想等大乘教义。菩提流志奉唐玄宗之命于8世纪完成汉译，共120卷，系统阐述了大乘佛教的修行次第与解脱之道。作为大乘佛教的重要集成经典，大宝积经在中国佛教史上具有崇高地位，对汉传佛教各宗派尤其是华严宗、净土宗的发展产生深远影响，是研究大乘佛教思想体系的关键文献。"
url: "https://rushiwowen.co/ja/r/cma8xmyvk14xsl404fv0ffwxz"
---

## 大寶積經卷第九十五

> 大宝积経 第九十五巻

大唐三藏法師菩提流志奉詔譯

> 大唐三蔵法師菩提流志奉詔訳

### 善順菩薩會第二十七

> 善順菩薩会 第二十七

如是我聞：

> 私はこのように聞きました。

一時佛在舍衛國祇樹給孤獨園，與諸大眾五百聲聞、十千菩薩恭敬圍遶。時舍衛城有一菩薩名曰善順，已於過去無量佛所種諸善根、承事供養，於阿耨多羅三藐三菩提得不退轉，住於大慈心不瞋恚，住於大悲弘濟無倦，住於大喜善安法界，住於大捨苦樂平等，節量時食少欲知足，常為眾生之所樂見。恒以五戒及八齋法於某城中憐愍教化，然後復勸布施、持戒、忍辱、精進、禪定、智慧、慈悲喜捨、清淨梵行。爾時善順菩薩為令眾生見佛聞法，與諸人眾前後圍遶將詣佛所。

> ある時、お釈迦さまは舎衛国の祇樹給孤独園におられました。そこには五百人の声聞（弟子）と一万の菩薩が、敬虔な心で取り囲むようにして共におられました。 その頃、舎衛城には善順という名の菩薩がいました。彼は過去の無数の仏のもとで善根を積み、仏に仕え供養してきたため、阿耨多羅三藐三菩提（無上の悟り）において不退転の境地を得ていました。彼は大いなる慈しみの心に住し、怒りや憎しみを起こすことがなく、大いなる悲しみの心に住して、人々を救うことに倦むことがありませんでした。また、大いなる喜びの心に住して、法界（真理の世界）を安らかに保ち、大いなる捨てる心に住して、苦しみと楽しみを平等に見ていました。食事は節度をもって摂り、欲は少なく足ることを知り、常に多くの人々から慕われる存在でした。 彼は常に五戒と八斎戒を守り、城の人々を憐れみながら教え導きました。さらに、布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧、慈悲喜捨、清らかな梵行を人々に勧めていました。 その時、善順菩薩は人々に仏に会い、法を聞かせたいと思い、多くの人々を前後に従えて、お釈迦さまのもとへと向かいました。

時天帝釋以淨天眼見此菩薩，住上精進行頭陀行、具淨尸羅弘濟堅固，便自念言：「今此善順於諸梵行曾不懈息，將不為求帝釋處耶？或貪王位及欲樂耶？」作是念已，即便化作四丈夫身至菩薩前，種種惡言毀罵菩薩，復以刀杖及於瓦石打擲加害。爾時菩薩住慈忍力，皆忍受之曾無瞋恨。時天帝釋復更化作四大丈夫，來語菩薩：「咄哉善順！彼諸惡人以不善言罵辱於汝，及以瓦石刀杖之屬橫相打害，何不令我為汝讎報？我當為汝斷彼命根。」

> その時、天帝釈は清らかな天眼でこの菩薩を見た。菩薩は最上の精進を保ち、頭陀行を実践し、清らかな戒律を具え、広く衆生を救い、その志は堅固であった。天帝釈は心の中で思った。「この善き人は、あらゆる清らかな修行に対して、いまだに怠ることなく励んでいる。これはもしかして、天帝釈の地位を求めるためではないか？ あるいは王位や欲楽を貪っているのではないか？」 そう思うと、すぐに四人の男の姿に化けて菩薩の前に現れ、さまざまな悪口を浴びせて菩薩を罵り、さらに刀や杖、瓦や石で打ちつけ危害を加えた。その時、菩薩は慈しみと忍耐の力に安住し、すべてを耐え忍び、少しも怒りや恨みを抱かなかった。すると、天帝釈はさらに四人の大丈夫に化けて現れ、菩薩に言った。「おい、善き人よ！ あの悪人たちが、よくない言葉でお前を罵り辱め、瓦や石、刀や杖などで無理やり打ちかかって危害を加えたのだ。どうして私にお前に代わって仇を討たせてくれないのか？ 私がお前のために、あの者たちの命の根を断ってやろう。」

爾時菩薩告彼人言：「善男子等莫作是語。若殺害者成就惡業。假使有人於我此身節節支解猶如棗葉，我終不生殺害之心。何以故？殺害之人墮於地獄、餓鬼、畜生，乃至雖得人身，所生父母猶不愛念，恒為眾人之所憎惡。善男子！一切諸法凡有二種：一者善法，二者不善法。由不善法墮於惡趣，若依善法獲於福利。」

> その時、菩薩は彼らにこうお答えになりました。 「善き人々よ、そのような言葉を口にしてはなりません。 もし殺害を行えば、悪しき業を積むことになります。 たとえ誰かが、私のこの身体を棗の葉のように細かく切り刻んだとしても、 私は決して殺害の心を起こすことはありません。 なぜなら、殺害を行う者は地獄や餓鬼、畜生の世界に堕ちるからです。 たとえ人間として生まれ変わったとしても、 生みの親でさえ愛してはくれず、 常に人々から憎まれ嫌われることになるのです。 善き人々よ、一切の法には二つの種類があります。 一つは善き法、もう一つは不善き法です。 不善き法に従えば悪しき世界に堕ち、 善き法に依れば福と利益を得ることができるのです。」

爾時善順菩薩欲重宣此義而說偈言：

> その時、善順菩薩はこの意味を重ねて説こうとして、次の偈を唱えられた。

「善惡猶種植， 皆隨業所生，何有苦子因， 成熟甘果者？現見法如是， 智者應思惟，苦報酬惡緣， 為善常安樂。」

> 善と悪は種をまくように、すべて業に従って生じる。 苦い種の因から、どうして甘い果実が熟すことがあろうか。 この道理は現に見える、智者はよく考えよ。 悪い縁には苦の報いがあり、善を行えば常に安楽である。

爾時天帝所化之人聞是言已，自念不能令彼菩薩為殺害業，忽然不現。爾時天帝復更化作金銀寶聚，令諸丈夫至菩薩所，作如是言：「汝可方便取此珍寶隨意所用。」

> その時、帝釈天が化した人はこの言葉を聞くと、自分ではこの菩薩に殺生の業をさせることができないと思い、忽然と姿を消しました。 すると、帝釈天は再び金銀の宝の山を化して現し、数人の男たちを菩薩のもとに遣わし、こう言わせました。 「どうか、この珍宝をお取りになって、お好きなようにお使いください。」

爾時菩薩告彼人言：「諸善男子莫作是說。所以者何？夫盜業者能令眾生貧窮下劣無依無怙。假使我貧命不存濟，終不行於不與取法。諸君當知，凡夫愚冥貪求覆蔽，何有智人行不與取？」

> その時、菩薩はその人々に告げていわれた。「善き人々よ、そのようなことを言ってはなりません。なぜでしょうか。盗みの行いは、人々を貧しくし、卑しくし、頼るものも支えもない者にしてしまうからです。たとえ私が貧しく、命さえも保てないようなことがあっても、決して与えられていないものを取るようなことはいたしません。皆さん、よくお聞きください。凡夫は愚かで、貪りの心に覆われています。どうして智慧ある者が、与えられていないものを取るようなことをするでしょうか。」

爾時善順菩薩而說偈言：

> その時、善順菩薩が偈を唱えて言われました：

「積財雖千億， 貪著心不捨，智者說此人， 在世恒貧苦。彼雖無一物， 安住捨離心，智者說斯人， 世間最富貴。智者離諸惡， 一切皆端嚴，愚夫由作罪， 舉身皆醜陋。智者勸修善， 愚夫恒為惡，寧受智毀罵， 不用愚稱讚。」

> たとえ財産を千億積んでも、貪り執着する心を捨てられないなら、 智者はその人を、世にあって常に貧しい者だと言う。 たとえ何一つ所有していなくても、捨て離れる心に安住しているなら、 智者はその人を、世の中で最も富める者だと言う。 智者はあらゆる悪を離れ、すべてにおいて端正で美しい。 愚者は罪を造るゆえに、全身が醜く見える。 智者は善を修めるよう勧め、愚者は常に悪をなす。 智者に罵られることを受け入れても、愚者に称賛されることを選んではならない。

時彼天帝所化之人聞是言已悵然而去。

> その時、天の帝釈天が姿を変えた人はこの言葉を聞くと、がっかりして立ち去りました。

爾時天帝復自親試持俱胝金，至菩薩所作如是言：「我先於此舍衛大城，波斯匿王與餘丈夫有所諍論，須得一人為我曲證。汝能為我作證人者，當用此金而以相奉。」爾時菩薩告帝釋言：「仁者當知，夫妄語者為不善業，既誑自身，亦誑天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽。由於妄語，能為一切惡之根本，趣不善道、毀清淨戒，能壞色身、口氣常臭，所出言詞為人惡賤。」

> その時、天帝釈は自ら試そうと、十万の金を持って菩薩のもとへ赴き、このように言いました。「私は先に、舎衛城において波斯匿王とある男が争いを起こし、私のために証言を曲げてくれる者を必要としています。あなたが私の証人になってくれるなら、この金を差し上げましょう。」 すると菩薩は天帝釈に告げました。「お方よ、知るがよい。虚偽の言葉は不善の行いであり、自らを欺くばかりか、天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽をも欺くことになります。虚偽の言葉によって、あらゆる悪の根本となり、不善の道へと導かれ、清らかな戒めを破り、色身を損ない、口からは常に臭気を放ち、発する言葉は人々から軽蔑されるようになるのです。」

爾時菩薩重說偈言：

> その時、菩薩は再び偈を説き始めました：

「妄語之人， 口氣常臭， 入苦惡道，無能救者。 夫妄語者， 誑於自身，亦誑天龍， 摩睺羅等。 當知妄語，為諸惡本， 毀清淨戒， 死入三塗。汝設與我， 滿閻浮金， 我終不能，作於妄語。」

> 虚偽の言葉を口にする者は、その口からは常に悪臭が漂い、 苦しみの道に堕ちて、誰にも救われません。 虚偽の言葉とは、自らを欺くものであり、 天や龍、摩睺羅などをも欺くものです。 知るべきです、虚偽の言葉はあらゆる悪の根源であり、 清らかな戒めを破り、死後は三つの苦しみの世界に堕ちることを。 たとえあなたが、この閻浮提を満たすほどの黄金を私に与えようとも、 私は決して、虚偽の言葉を口にすることはありません。

時天帝釋聞說是已忽然不現。

> その時、天帝釈はこの話を聞くと、忽然として姿を消した。

爾時天帝復令舍支夫人、日光夫人及於五髻諸夫人等，往菩薩所，重加試鍊壞其禁戒。時舍支等即與五百盛年女人，以香塗身花粧藻飾，於後夜分至菩薩前而作是言：「我等女人年色姝盛，願親枕席相與為歡。」爾時菩薩以無染眼觀彼諸女，告之言曰：「地獄、畜生、閻羅王界，諸狂亂者、不正心者，耽昏臭穢膿血不淨，愛惡羅剎是汝親友，非諸天人清淨眷屬。」

> その時、天帝は再び舎支夫人、日光夫人、そして五髻の諸夫人たちに命じて、菩薩のもとへ赴かせ、重ねて試練を加えてその戒律を破らせようとしました。舎支たちはすぐに五百人の盛りの女性たちと共に、香を身に塗り、花や飾りで美しく装い、夜明け前の時刻に菩薩の前に至り、こう言いました。「私たち女性は年も若く、色香も盛りです。どうか枕を共にし、共に楽しみを分かち合いましょう。」 その時、菩薩は清らかな眼でそれらの女性たちを見つめ、彼女たちに告げました。「地獄、畜生、閻魔大王の世界にいる、心狂いし者たち、心正しからざる者たちよ。あなたたちは、濁り臭く穢れた膿血に耽り、愛欲の悪羅刹を親友とし、清らかな天界や人界の眷属とは言えぬ者たちだ。」

爾時菩薩重說偈言：

> その時、菩薩は再び偈を説いて言われた：

「愚人昏迷念不淨， 耽染臭穢膿血身，諸欲迅滅歸無常， 永沈地獄閻羅界。假令變化如汝等， 色身殊勝滿世間，我無一念貪染心， 常生如夢如怨想。」

> 愚かな者は心が迷い、清らかな思いを持たず、 汚れた膿と血の体に執着し染まる。 諸々の欲望は瞬く間に滅び無常に帰し、 永遠に地獄の閻魔の世界に沈む。 たとえあなた方のように姿を変え、 色身が殊勝で世に満ちたとしても、 私は一瞬たりとも貪り染まる心はなく、 常に夢の如く、怨敵の如くに思う。

時舍支等雖盡變態，而彼菩薩曾無貪染，各還天宮白帝釋言：「我觀善順志願堅固，當成正覺無有疑也。所以者何？彼於我等無少貪愛，但生厭離。」

> その時、舎支らは様々な姿に変じて誘惑を試みましたが、菩薩は少しも貪りや執着を起こすことなく、彼女たちはそれぞれ天宮に戻り、帝釈天にこう申し上げました。 「善順（菩薩）の志は固く、必ず正覚を得るでしょう。疑いはありません。なぜなら、彼は私たちに少しも貪愛を抱かず、ただ厭離の心を起こしたからです。」

爾時帝釋雖聞此言，猶懷憂惱如箭中身，恒作是念：「彼人必當毀奪於我，無有疑惑。我今應往重加試之，於諸願中的何所願？」作是思已至菩薩前，捨去憍慢頭頂禮足，以偈問曰：

> その時、帝釈天はこの言葉を聞いたにもかかわらず、矢が体に刺さったかのように憂いと悩みを抱えていました。彼は常にこう考えていました：「あの人は必ず私から奪い去るに違いない。疑いの余地はない。今こそ私は重ねて試すべきだ。数々の願いの中で、どの願いを選ぶべきか？」こう考えた後、菩薩の前に進み出て、驕り高ぶる心を捨て、頭を地につけて礼拝し、偈をもって尋ねました。

「仁今勤修淨梵行， 於諸欲願何所求？為求日月釋梵天？ 為求三有諸王位？」

> 今、清らかな梵行を熱心に修めているあなたは、 いかなる欲望や願いを求めているのですか？ 日や月、帝釈天や梵天を求めてですか？ それとも三界のあらゆる王位を求めてですか？

爾時善順菩薩以偈答曰：

> その時、善順菩薩は偈をもって答えられました。

「我觀日月釋梵天， 世間王位三有報，一切無常不堅固， 何有智者為茲願？」

> 私は日月と帝釈天・梵天を見る 世間の王位や三界の果報も すべては無常で堅固ならず いったい何の智者がこれを願おうか

爾時天帝聞此頌已，復白菩薩：「若如所言，為求何願？」

> その時、天帝はこの頌を聞き終えると、再び菩薩に申し上げました。「もしお言葉の通りならば、何を願い求められるのですか？」

於是菩薩以偈答曰：

> そこで菩薩は偈をもって答えました。

「我本不貪世間樂， 但求不生不滅身，勤修方便濟群生， 願同登彼菩提路。」

> 私は元より世の楽しみを貪らず、 ただ不生不滅の身を求めんとす。 方便を勤めて修め、群生を済わしめ、 願わくはともにかの菩提の路に登らん。

爾時天帝聞是頌已心生安樂，必知菩薩不求釋位。歡喜踊躍，以偈歎曰：

> その時、帝釈天はこの頌を聞き、心に安らぎが生じ、菩薩が帝釈天の位を求めないことを確かに知った。喜び躍り、偈をもって讃嘆して言った。

「汝言弘濟為群生， 此心廣大無與等，願破魔軍證甘露， 由斯恒轉勝法輪。」

> 「あなたは『広く衆生を救う』と語り、 この心は広大で比類なきもの。 どうか魔軍を打ち破り甘露を悟り、 それによって常に勝れた法の輪を転じさせてください。」

爾時天帝說是偈已，恭敬旋遶禮菩薩足，忽然不現。

> その時、天帝はこの偈を説き終えると、恭しく菩薩の足を巡り礼拝し、忽然と姿を消した。

爾時善順菩薩於其晨朝入舍衛城遊化往來，得劫初時閻浮金鈴，其鈴價直過閻浮提。

> その時、善順菩薩は朝早く、舎衛城に入り、遊行教化して往来していた。すると、劫の初めの時に作られた閻浮金鈴を得た。その鈴の価値は、閻浮提全体を超えるほどであった。

爾時菩薩持此金鈴，於四衢中高聲唱言：「此舍衛城誰最貧窮，當以此鈴而施與之。」

> その時、菩薩はこの金の鈴を持ち、四つの大通りで声高らかに宣言しました。「この舎衛城で最も貧しい者は誰か、この鈴を施し与えよう。」

時有最勝耆舊長者，聞是語已奔走而來，白菩薩言：「我於此城最為貧窮，可持此鈴而施於我。」爾時菩薩語長者言：「汝非貧者。所以者何？於此城中，有善男子貧中最貧，應以此鈴而施與之。」

> その時、最勝の耆舊長者という者が、この言葉を聞くと、駆けつけて来て、菩薩に申し上げた。「私はこの町で最も貧しい者です。どうかこの鈴を私に施してください。」すると、菩薩は長者に言われた。「あなたは貧しい者ではありません。なぜなら、この町には、貧しい中でも最も貧しい善男子がいるからです。この鈴はその人に施すべきです。」

長者問言：「誰為此人？」菩薩答言：「波斯匿王於此城中最為貧者。」

> 長者が尋ねました。「この人は誰ですか？」菩薩は答えました。「この都の中で最も貧しいのは、波斯匿王です。」

時彼長者謂菩薩言：「莫作是說。何以故？波斯匿王富貴多財庫藏盈溢、珍奇賄貨用無窮盡。云何乃言貧中最貧？」

> その時、長者は菩薩に言いました。「そんなことを言わないでください。なぜなら、波斯匿王は富と財に恵まれ、倉庫は満ち溢れ、珍しい宝物は尽きることがありません。どうして最も貧しいなどと言えるでしょうか。」

爾時菩薩於大眾中以偈答言：

> その時、菩薩は大衆に向かって偈をもって答えられた。

「設有伏藏千億餘， 以貪愛心無厭足，猶如大海吞眾流， 如斯愚人最為貧。由此復令貪增長， 展轉滋蔓相續生，於現在世及未來， 彼無智者常貧匱。」

> たとえ隠された財宝が千億あっても、貪りの心は満ち足りることを知らず、 大海がすべての川を飲み込むように、そのような愚かな人は最も貧しい。 これによって貪りはさらに増長し、広がり続け、連鎖して生じる。 現在においても未来においても、その知恵なき者は常に貧しさに苦しむ。

爾時善順菩薩說此偈已，與諸大眾即便往詣波斯匿王。於時彼王方與長者五百餘人算數校計庫藏財寶。菩薩爾時前白王言：「我於此城往來遊化，得劫初時閻浮金鈴，其鈴價直過閻浮提。我於彼時竊作是念：『於此城中有最貧者，當持此鈴而施與之。』復更思惟：『城中最貧莫過王者。』今齎此鈴願以相奉，王既貧窮為我受之。」

> その時、善順菩薩がこの偈を説き終えると、大勢の者たちと共にすぐに波斯匿王のもとへ赴きました。ちょうど王は五百人余りの長老たちと共に、倉庫の財宝を数え計算しているところでした。菩薩はその時、王の前に進み出て申し上げました。 「私はこの城を往来し教化を広めており、劫の初めの頃の閻浮金鈴を得ました。この鈴の価値は閻浮提全体を超えるほどです。その時私はひそかにこう考えました。『この城の中で最も貧しい者がいれば、この鈴を施し与えよう』と。さらに考えを巡らせたところ、『城の中で最も貧しいのは王に及ぶ者はいない』と思い至りました。今、この鈴を持参し、どうかお受け取りいただきたいと願います。王は貧しき身、私のためにこれを受け取ってください。」

爾時菩薩作是言已重說偈言：

> その時、菩薩はこの言葉を述べた後、再び偈を唱えて言った。

「若人多貪求， 積財無厭足，如是狂亂人， 名為最貧者。王恒多賦稅， 橫罰無過人，愛著於國城， 不觀來世業。於世得自在， 不能蔭群生，見諸貧苦人， 曾無憐愍念。耽染於女人， 不懼於惡道，邪亂未常覺， 豈非貧窮者？若人知淨信， 歸依佛法僧，於身及命財， 常念不堅固。知不堅固已， 於彼不迷惑，能於身命財， 永得常堅固。若能勤念住， 樂於不放逸，彼人名富貴， 善財常安樂。如火焚燒時， 不厭於林樹，王今亦如是， 貪愛無厭足。水不厭於雲， 海不厭於水，王今亦如是， 何有厭足時。日月常巡歷， 不厭於四方，王今亦如是， 終命無休息。如火焚燒時， 不厭於草木，智人亦如是， 未甞不行善。如水不厭雲， 如海不厭水，智人亦如是， 不厭善增長。王位雖自在， 畢竟歸無常，一切皆不淨， 智者應捨離。」

> もし人が多く貪り求め、財を積み飽き足ることを知らねば、 かかる狂乱の人こそ、最も貧しき者と名づけられる。 王は常に多く賦税し、過なき人を理不尽に罰し、 国や城に愛執し、来世の業を見ようとしない。 世に自在を得ても、群生を覆うことができず、 諸の貧苦の人を見ても、かつて憐愍の念を持たない。 女人に耽染し、悪道を恐れず、 邪乱に常に覚めず、これ貧窮の者にあらずや？ もし人が清浄の信を知り、仏法僧に帰依し、 身と命と財とが、常に堅固ならぬと念ずれば、 堅固ならぬことを知りて、それに惑わされず、 身と命と財とを、永遠に常に堅固に得る。 もし能く勤めて念住し、放逸せざることを楽しめば、 その人は富貴と名づけられ、善財は常に安楽である。 火が燃え盛るとき、林や樹に飽き足りぬように、 王よ、今またかくのごとく、貪愛に飽き足ることはない。 水は雲に飽き足りず、海は水に飽き足りぬように、 王よ、今またかくのごとく、いつ飽き足る時があろうか。 日月は常に巡りめぐり、四方に飽き足りぬように、 王よ、今またかくのごとく、命終わるまで休息がない。 火が燃え盛るとき、草木に飽き足りぬように、 智人もまたかくのごとく、未だ善を行わざることはない。 水が雲に飽き足りず、海が水に飽き足りぬように、 智人もまたかくのごとく、善の増長に飽き足ることはない。 王位は自在であれども、畢竟は無常に帰し、 一切は皆不浄なり、智者は捨て離るべし。

爾時波斯匿王聞斯語已，內懷慚愧謂菩薩曰：「善哉仁者！汝雖善勸，我猶未信。今汝斯言，為汝自說？為有證乎？」

> その時、波斯匿王はこの言葉を聞き、心に恥じ入り、菩薩に向かって言いました。「善きかな、仁者よ。あなたはよく諭してくれましたが、私はまだ信じられません。今、あなたのこの言葉は、あなた自身の考えでしょうか？それとも証拠があるのでしょうか？」

菩薩答言：「汝不聞耶？如來、應、正等覺具一切智，今者現與無量天人、乾闥婆、阿修羅等，在於舍衛大城祇樹給孤獨園，當證大王是貧窮人。」

> 菩薩は答えられました。「あなたはお聞きにならなかったのですか？如来・応供・正等覚は一切智を具えられ、今まさに無量の天人、乾闥婆、阿修羅らと共に、舎衛大城の祇樹給孤独園におられ、大王が貧しい人であることを証明なさろうとしているのです。」

王言：「仁者！若如汝說，我願相與往見如來，聽聞教誨歸依供養。」

> 王は言われました。「おお、仁者よ。もしあなたのおっしゃる通りならば、私は共に如来にお会いし、その教えを聞き、帰依し、供養したいと願います。」

菩薩答言：「大王當知，如來境界非諸凡愚之所能測，破煩惱慢哀愍眾生，已於聖智能知此世及於來世。若有善根勝意樂者，雖在極遠佛常加護。若知我心，欲令大王於我生信，必當來此為我作證。」

> 菩薩は答えられました。「大王よ、知るべきです。如来の境地は、凡愚の者たちが測り知れるものではありません。煩悩の慢心を破り、衆生を哀れみ、すでに聖なる智慧によってこの世と来世を知ることができるのです。もし善根に勝れ、清らかな心を持つ者がいれば、たとえ極めて遠くにあっても、仏は常に加護を与えてくださいます。もし私の心を知り、大王に私への信心を起こさせたいと願うならば、必ずここに来て、私の証人となってくださるでしょう。」

爾時菩薩即於王前偏袒一肩，右膝著地合掌恭敬，即以偈頌請如來曰：

> その時、菩薩は王の御前にて片方の肩をあらわにし、右ひざを地につけ、手を合わせて恭しく、偈頌をもって如来に請い申し上げた。

「如來真實智， 悲愍諸群生，願知我深心， 垂哀為作證。」

> 如来の真実の智、 あらゆる衆生を慈しみ哀れむ。 願わくは我が深き心を知り、 哀れみを垂れて証しとならんことを。

爾時菩薩說偈請已，於彼大地忽然震裂。五百聲聞，十千菩薩，梵釋諸天及於龍鬼，無量眾生圍遶如來，從地踊出。善順菩薩合掌恭敬，前白佛言：「世尊！我先於此舍衛城中遊化往來，得劫初時閻浮金鈴，其鈴價直過閻浮提。我於爾時便作是念：『若有眾生於舍衛城最貧窮者，當以此鈴而施與之。』復自思惟：『波斯匿王於此城中最為貧者。何以故？恃於王位，於諸眾生未嘗憐愍，殘剝欺奪橫加侵損，貪愛覆蔽不知厭足。』我以此王為最貧者，欲將金鈴而施與之。王問我言：『謂我貧窮，誰為證者？』我又答云：『如來大師應、正等覺，捨離煩惱瞋垢無餘，於諸眾生悉皆平等，當為作證。』唯願世尊示教利喜。」

> その時、菩薩が偈を唱えて請うと、大地が突然に裂けました。五百の声聞、一万の菩薩、梵天や帝釈天をはじめとする諸天、龍や鬼神たち、数え切れないほどの衆生が如来を取り囲み、地中から湧き出てきました。善順菩薩は合掌して恭しく、仏の前に進み出て申し上げました。 「世尊よ、私はかつてこの舎衛城を巡り歩き教化していた時、劫初の閻浮金鈴を得ました。その鈴の価値は閻浮提全体をも超えるものでした。私はその時、こう思いました。『もし舎衛城に最も貧しい者がいるなら、この鈴を施そう』と。さらに考えました。『波斯匿王はこの城で最も貧しい者だ。なぜなら、王位に頼って衆生を憐れむことなく、むしり取り、欺き、奪い、理不尽に損ない、貪りと愛執に覆われて飽くことを知らないからだ』と。私はこの王を最も貧しい者と見なし、金鈴を施そうとしました。王は私に問いました。『私が貧しいというが、誰が証人か？』私は答えました。『如来大師、応供・正等覚者、煩悩と怒りの汚れを完全に捨て去り、すべての衆生に平等である方が、証人となってくださるでしょう』と。どうか世尊、お示しください、教え、利益と喜びをお与えください。」

爾時世尊為欲調伏波斯匿王，而告之曰：「大王當知，或有於法，善順貧窮、王為富貴。或有於法，王為貧窮、善順富貴。所以者何？身登王位於世自在，金銀摩尼車𤦲珊瑚庫藏盈滿；當於此時善順貧窮、王為富貴。勤修梵行、樂淨尸羅、捨家多聞、離諸放逸、八齋五戒、弘濟無疲。有一於此，王實貧窮、善順富貴。王今應知，憍薩羅國一切眾生財物庫藏，比於善順五戒八齋堅固清淨，百分千分不及其一，至俱胝分亦不及一。」

> その時、世尊は波斯匿王を調伏するために、こう告げられました。 「大王よ、よく知りなさい。世の中には、法に従って生きる者は貧しくとも、王は富貴であるという場合がある。また、法に従う者は富貴であり、王は貧しいという場合もある。なぜそう言えるのか。 たとえ王位に就き、世の中で自在に振る舞い、金銀や真珠、瑪瑙、珊瑚など、宝物で倉庫が満ちあふれていても、その時、法に従う者は貧しくとも、王は富貴であると言える。 しかし、清らかな行いを努め、戒律を清く守り、家を捨てて多くを学び、放逸を離れ、八斎戒や五戒を実践し、広く衆生を救うことに倦むことがなければ、そのような者が一人でもいるならば、王は実に貧しく、法に従う者は富貴であると言えるのだ。 王よ、今こそ知るべきである。憍薩羅国のすべての衆生の財物や倉庫の宝は、五戒や八斎戒を堅固に清らかに守る者の功徳と比べれば、百分の一、千分の一にも及ばず、億分の一にも及ばないのだ。」

爾時波斯匿王親聞如來真實教誨，捨所憍慢，合掌慇懃瞻仰善順，而說偈言：

> その時、波斯匿王は如来の真実の教えを直接聞き、驕り高ぶる心を捨て、手を合わせて丁寧に仰ぎ見、善く従いながら偈を述べた：

「善哉摧伏我憍慢， 當得如來最勝身，以此王位捨於汝， 願恒為汝菩提眾。我實貧窮汝為富， 今知此說非妄言，王位徒為眾苦因， 背於白法生惡趣。」

> 「善きかな、我が驕慢を打ち砕き、 如来の最勝の身を得るべし、 この王位を汝に捨てて、 願わくは常に汝の菩提の衆とならん。 我は実に貧しき者、汝は富める者、 今この言葉が虚言にあらざるを知る、 王位は徒らに衆苦の因となり、 白法に背きて悪趣に生ずるのみ。」

爾時波斯匿王說是偈已，白佛言：「世尊！我於今者發於無上大菩提心，願於眾生安樂解脫生死繫縛。我今願以財物庫藏金銀之屬分為三分，一分奉施如來世尊及比丘眾，一分施與舍衛城中貧窮苦惱無依怙者，一分財物留資國用。凡我所有園池花果，悉願奉施最勝如來并比丘眾。唯願世尊垂哀納受。」

> その時、波斯匿王はこの偈を説き終えると、仏陀に申し上げました。 「世尊よ、私は今、無上の大菩提心を起こしました。すべての衆生が安楽を得て、生死の束縛から解き放たれますようにと願っております。今、私の財物や蔵にある金銀などを三つに分け、一分は如来世尊と比丘の衆にお布施し、一分は舎衛城の貧しく苦しみ、頼るもののない者たちに施し、残る一分は国の費用に充てたいと存じます。また、私の所有する庭園や池、果樹の実りなど、すべてを最勝なる如来と比丘の衆にお捧げいたします。どうか世尊、哀れみをもってお受け取りください。」

爾時憍薩羅國五百長者覩斯事已，皆發無上大菩提心。

> その時、コーサラ国の五百人の長者たちはこの出来事を目撃し、皆、無上の大菩提心を発した。

爾時善順菩薩白佛言：「世尊！唯願如來為諸大眾說於法要，令諸眾生遇如來者為不空過。」

> その時、善順菩薩が仏に申し上げました。「世尊よ、どうか如来さまが大衆のために法の要をお説きください。すべての衆生が如来にお会いしても、その出会いが無駄にならないように。」

爾時世尊告眾人言：「善男子等，有三無量功德資糧，於諸如來雖有稱說猶不能盡，況於聲聞諸三乘等。何者為三？一者護持正法，二者發菩提心，三者勸諸眾生起無上願。復有三十二法，若善男子若善女人能勤修者，則為見於如來不空過也。一者於諸如來生不壞信，二者護持正法令得久住，三者於尊重僧而不輕慢，四者於應供人恭敬親近，五者於愛於憎心常平等，六者恒於正法樂聞恭敬，七者安住寂靜離於諠閙，八者於如來乘演說無倦，九者若說法時不為名利，十者志求真實如理勤修，十一捨施，十二持戒，十三忍辱，十四精進，十五禪定，十六正慧，十七於諸眾生隨樂護念，十八成熟眾生不忘失法，十九恒於己身善自調伏，二十以善法要調伏於他，二十一不染煩惱，二十二常樂出家，二十三住阿蘭若，二十四聖種喜足，二十五勤行頭陀，二十六捨不善法，二十七弘誓堅固，二十八蘭若無懈，二十九植眾善本，三十常不放逸，三十一遠二乘見，三十二讚歎大乘。」於是五百比丘聞斯法已，遠塵離垢得法眼淨。及萬二千眾生，同發阿耨多羅三藐三菩提心。

> その時、世尊は人々に告げられた。 「善男子よ、三つの無量の功徳の資糧がある。諸仏如来であってもこれを称え説き尽くすことはできない。ましてや声聞や諸三乗の者たちにおいてなおさらである。 その三つとは何か。 一つは正法を護持すること。 二つは菩提心を発すること。 三つはあらゆる衆生に無上の願いを起こすよう勧めることである。 さらに三十二の法がある。もし善男子、善女人がこれを勤めて修めるならば、如来に会うことが空しく過ぎることはない。 一、諸仏如来に対して壊れない信心を生じること。 二、正法を護持して長く住することを得させること。 三、尊重すべき僧に対して軽んじ慢ることなく。 四、供養すべき人に対して恭敬し親しく近づくこと。 五、愛する者にも憎む者にも心は常に平等であること。 六、常に正法を喜んで聞き恭敬すること。 七、寂静に安住し喧騒を離れること。 八、如来の乗を演説することに倦むことがないこと。 九、もし法を説くときは名利のためでないこと。 十、真実を志し求め、理にかなって勤めて修めること。 十一、施しをすること。 十二、戒を保つこと。 十三、辱めを忍ぶこと。 十四、精進すること。 十五、禅定すること。 十六、正しい智慧を持つこと。 十七、あらゆる衆生の喜びに随って護り念じること。 十八、衆生を成熟させ、法を忘れ失わないこと。 十九、常に自らの身を善く調え伏せること。 二十、善き法の要をもって他を調え伏せること。 二十一、煩悩に染まらないこと。 二十二、常に出家を喜ぶこと。 二十三、阿蘭若に住すること。 二十四、聖なる種として喜び足ること。 二十五、頭陀行を勤めて行うこと。 二十六、不善の法を捨てること。 二十七、弘誓が堅固であること。 二十八、阿蘭若において懈ることなく。 二十九、多くの善き根本を植えること。 三十、常に放逸に陥らないこと。 三十一、二乗の見解を遠ざけること。 三十二、大乗を讃嘆することである。」 そこで五百人の比丘たちはこの法を聞き、塵を遠ざけ垢を離れ、法眼清浄を得た。 また一万二千の衆生たちも共に、阿耨多羅三藐三菩提心を発した。

爾時世尊以法教化令諸眾生獲善利已，與諸比丘并餘來眾忽然不現。爾時波斯匿王既覩斯事踊躍歡喜，便以二衣價直百千兩金而以施於善順菩薩，作是言曰：「善哉仁者！願垂哀納。」

> その時、世尊は法をもって衆生を教化し、善き利益を得させた後、比丘たちやその他の参集者と共に忽然と姿を消されました。その様子を見た波斯匿王は歓喜に満ち、百千両の金に値する二枚の衣を善順菩薩に施し、こう申し上げました。「尊き方よ、どうか哀れみをもってお受け取りください。」

善順菩薩告於王言：「大王當知，我於此衣不應受之。所以者何？然我自有百衲之衣，恒掛樹枝以為箱篋，一切眾生無欺奪想。我既自身無慳悋心，亦令他人不生愛著，其有施者名清淨施。」

> 善順菩薩は王に告げて言いました。 「大王よ、お聞きください。私はこの衣を受け取るべきではありません。なぜなら、私はすでに百衲衣を持っており、常に木の枝にかけて箱篋のようにし、すべての生きとし生けるものに奪い取られる心配もないからです。私は自らけちな心を持たず、また他人にも執着を起こさせません。施しをする者は、清らかな布施となるのです。」

時波斯匿王復作是言：「汝若不受，願當為我以足踏之，令我長夜安樂利益。」菩薩爾時為於王故，即以雙足踏此二衣。時波斯匿王謂菩薩言：「今此之衣，便於汝身為我受訖。我何所用？」

> その時、波斯匿王は再びこのように申し上げました。「もしお受け取りにならないのであれば、どうか私のためにこの衣を足で踏んでいただけませんか。そうすれば、私は長い夜も安らかで幸せになれるでしょう。」菩薩はその時、王のために両足でこの二枚の衣を踏みました。すると波斯匿王は菩薩に言いました。「今、この衣はあなたの足によって私のために受け取られたのです。私はこれで何の用があるでしょうか？」

善順菩薩告於王言：「汝持此衣，施於城中貧窮苦惱無依怙者。」

> 善順菩薩は王に告げて言いました。「この衣を持ち、城の中の貧しく苦しみ、頼るもののない者たちに施しなさい。」

爾時波斯匿王如菩薩教，持此二衣會諸貧人而施與之。時諸貧人觸斯衣者，狂者得心、聾者得聞、盲者得見、根不具者悉得具足，由於菩薩威神力故。彼時眾人俱發聲言：「我今以何報菩薩恩？」爾時空中有聲告曰：「諸人當知，善順菩薩不可以於花香飲食為報恩者，唯當速發菩提心耳。」是時五百貧人聞於空中有如是聲，咸說偈言：

> その時、波斯匿王は菩薩の教えに従い、この二枚の衣を持って貧しい人々を集め、彼らに施し与えた。すると、貧しい人々がこの衣に触れると、狂った者は正気を取り戻し、耳の聞こえない者は聞こえるようになり、目の見えない者は見えるようになり、体の不自由な者はすべて完全な体となった。これは菩薩の威神力によるものであった。その時、人々は皆一斉に声を上げて言った。「今、私たちは何をもって菩薩の恩に報いればよいのか？」すると、空中から声が響き渡り、告げた。「皆よ、知るがよい。善順菩薩には、香や花、飲食物をもって恩に報いることはできない。ただ速やかに菩提心を起こすことこそが恩に報いる道である。」その時、五百人の貧しい人々が空中からこのような声を聞き、皆で偈を唱えた。

「我等今者， 發菩提心， 當成正覺，說諸勝法。 於諸眾生， 施以安樂，我樂菩提， 得佛法故。」

> 今、私たちは菩提心を起こし、やがて正覚を成し遂げ、 あらゆる優れた教えを説きましょう。 すべての生きとし生けるものに、安楽を施し、 私は菩提を喜び、仏法を得るゆえに。

爾時波斯匿王白菩薩言：「善哉仁者！汝若詣彼將見如來，願時報我，我當隨從。」

> その時、波斯匿王が菩薩に申し上げました。「善きかな、仁者よ。もしあなたがかの地に赴き如来にお会いになるなら、どうか私にもお知らせください。私も必ずお供いたします。」

善順菩薩言：「大王當知，諸佛難值正法難聞，豈獨大王而自往耶？當為眾生作於善友。王應於此舍衛城中勅諸人民悉令隨從，違王教者王法治之。所以者何？凡諸菩薩猶有眷屬圍遶莊嚴，況於王乎。」

> 善順菩薩は言いました。「大王よ、お聞きください。諸仏に巡り会うことは難しく、正しい教えを聞くことも稀なことです。どうして大王お一人だけでお出かけになろうとなさいますか。むしろ、すべての生きとし生けるもののよき友となられるべきです。王はこの舎衛城において、すべての人々にお命じになって、皆が従うようにさせなさい。王の教えに背く者には、王法をもって罰を与えなさい。なぜなら、菩薩でさえも眷属に囲まれ、荘厳されているのですから、ましてや王であればなおさらです。」

時波斯匿王白菩薩言：「誰者是於菩薩眷屬？」

> その時、波斯匿王が菩薩に申し上げました：「誰が菩薩の眷属なのでしょうか？」

菩薩答言：「勸菩提心是菩薩眷屬，令覺悟故。勸見如來是菩薩眷屬，不虛妄故。勸聞正法是菩薩眷屬，獲多聞故。勸見聖眾是菩薩眷屬，得善友故。四攝是菩薩眷屬，攝眾生故。六波羅蜜是菩薩眷屬，增長菩提故。三十七品是菩薩眷屬，趣向道場故。菩薩有斯眷屬莊嚴侍衛，能摧魔軍至師子吼，登最勝處。」

> 菩薩は答えて言われました。「菩提心を勧めることは菩薩の眷属です。覚りを悟らせるからです。如来を見ることを勧めることは菩薩の眷属です。虚妄ではないからです。正法を聞くことを勧めることは菩薩の眷属です。多くの教えを得るからです。聖なる衆生を見ることを勧めることは菩薩の眷属です。善き友を得るからです。四摂法は菩薩の眷属です。衆生を摂取するからです。六波羅蜜は菩薩の眷属です。菩提を増長させるからです。三十七道品は菩薩の眷属です。道場に向かうからです。菩薩はこのような眷属が荘厳し、侍衛しているので、魔軍を摧破し、獅子吼に至り、最勝の境地に登ることができるのです。」

爾時波斯匿王及諸大眾歡喜踊躍，九千眾生離煩惱垢得清淨眼。

> その時、波斯匿王と大勢の人々は歓喜して踊り上がり、九千の衆生が煩悩の垢を離れ、清らかな智慧の眼を得ました。

佛說是經已，善順菩薩、波斯匿王，及諸天、人、乾闥婆、阿修羅等，聞佛所說，歡喜奉行。

> 仏がこの経を説き終えられると、善順菩薩、波斯匿王、そして諸々の天、人、乾闥婆、阿修羅など、すべての者が仏の説かれた教えを聞き、歓喜してそのまま実践しました。

## 大寶積經卷第九十五

> 大宝积経 第九十五巻