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title: "佛本行集經 · 20 耶輸陀羅夢品"
description: "佛本行集經是隋代高僧闍那崛多翻譯的一部重要佛教經典，屬於佛陀傳記類文獻。該經詳細記載了釋迦牟尼佛從誕生、出家、成道到涅槃的完整生平事蹟，內容涵蓋佛陀前世因緣、降生王宮、四門出遊、捨棄王位、苦行悟道、初轉法輪等重要事蹟。闍那崛多作為隋代著名譯經師，其譯本語言流暢，保存了印度佛教原始風貌。此經在漢傳佛教中具有重要地位，是研究佛陀生平及早期佛教思想的重要典籍，為後世佛教史傳文學的發展奠定了基礎，對佛教修行者理解佛陀教法具有指導意義。"
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### 佛本行集經耶輸陀羅夢品第二十上

> 耶輸陀羅夢品 第二十 上

「爾時，作瓶天子見太子出觀死屍，迴厭離世間五慾之事，還宮內坐，經六日後，復更如是。重思惟言：『此之護明菩薩大士，以著五慾，心迷放逸，不肯棄捐。今時已至，護明菩薩應須速疾捨離出家，我今可為作勸請緣。』時，作瓶天子為發太子出家心故，亦是作瓶天子宿福因緣感動，自令太子興意，欲向園林內遊。

> その時、作瓶天子は、太子が死体を見るために城外へ出て、世の中の五欲の楽しみに厭い離れる心を起こし、宮殿に戻って座っているのを見ました。六日が過ぎた後、再びこう思いました。「この護明菩薩は、五欲に執着し、心が迷い放逸となって、なお捨て去ろうとしない。今や時が来た。護明菩薩は速やかに出家すべきである。私が勧めの縁を作ろう。」 そこで、作瓶天子は太子の出家の心を起こさせるため、また自らの過去の福徳の因縁によって感動し、太子が進んで園林へ遊びに行こうという心を起こさせました。

「爾時，太子召喚馭者而勅之言：『謂善馭者！急嚴駕乘，我欲入園。』馭者受命，即往啟奏淨飯王言：『大王！當知太子今欲出向園林遊戲觀看。』時，淨飯王勅令清淨種種莊嚴迦毘羅城，如前不異，乃至振鐸，告城內言：『莫使一人在太子前，老病及死，六根不具，令太子見，生厭離心。』馭者受教，進好賢車，太子知時，即坐車上，威德尊重，從城北門引駕而去。

> その時、太子は車夫を呼び寄せて命じました。「おい、優れた車夫よ。急いで車の用意をせよ。私は園林に出かけたい。」車夫は命を受け、すぐに浄飯王のもとへ行き、次のように報告しました。「大王よ、お知らせいたします。太子が今、園林に遊びに出かけようとしておられます。」それを聞いた浄飯王は、以前と変わらず、カピラ城を清め、さまざまに飾り立てるよう命じました。そして鐘を鳴らし、城内にこう触れ回らせました。「太子の目の前に、老い、病、死、あるいは六根の不完全な者が一人も出ぬようにせよ。太子がこれらを見て厭離の心を起こすことのないためである。」車夫は教えのままに、立派な賢い車を用意しました。太子は時機が来たのを知り、威徳と風格を備えて車に乗り、城の北門から進み出でられました。

「爾時，作瓶天子以神通力，去車不遠，於太子前，化作一人，剃除鬚髮，著僧伽梨，偏袒右肩，手執錫杖，左掌擎鉢，在路而行。太子見已，問馭者言：『謂善馭者！此是何人？在於我前，威儀整肅，行步徐庠，直視一尋，不觀左右，執心持行，不似餘人；剃髮剪髭，衣色純赤，以樹皮染，不同白衣，鉢色紺光，猶如石黛。』時，作瓶天子以神通力，教彼馭者白太子言：『大聖太子！此人名為出家之人。』太子復問彼馭者言：『稱出家者，此行何行？』馭者報言：『大聖太子！此人恒常行善法行，遠離非行，善平等行，善布施行，善調諸根，善伏自身，善與無畏，能於一切諸眾生邊生大慈悲，善不恐怖於諸眾生，善不殺害於諸眾生，善能護念於諸眾生。太子！以如是故，名為出家。』太子復問彼馭者言：『汝善馭者！此人善能造作諸業。何以故？言法行者，此是善行，乃至善能不害眾生。是故汝今將車向彼出家人邊。』馭者承命，白太子言：『如太子勅。』即引車向出家人所。是時太子至已諮問彼出家人，作如是言：『尊者大士！汝是何人？』時作瓶天子以神通力，教彼出家剃髮之人，報太子言：『太子！我今名為出家之人。』太子復問：『仁者！何故名出家人？』彼復報言：『太子！我見一切世間諸行，盡是無常。觀如是已，捨於一切世俗眾事，遠離親族，求解脫故，捨家出家，作是思惟：「行何方便，能活諸命？此事知足，善行法行，乃至善能不行殺害一切諸命。」太子！以如是故我名出家。』太子又言：『仁者所為此業大善，汝若能觀一切諸行是無常法，能知如是，乃至善與一切眾生無怖畏者，乃至心能不起殺害於諸眾生，又能活命施其安隱。』而有偈言：

> その時、造瓶天子（ぞうびょうてんし）は神通力を用いて、車から遠くない太子の前方に、一人の人間を変化させた。その者は髪や鬚を剃り落とし、僧伽梨（そうぎゃり）という衣をまとい、右肩を露わにし、手には錫杖（しゃくじょう）を持ち、左手には鉢をのせて、道を歩いていた。太子はこれを見て、御者に尋ねられた。 「おお、立派な御者よ。あれは何者だ。私の前方で、威儀が整い、歩みはゆったりと落ち着き、ただ一尋（ひとひろ）ほど前方を見つめ、左右に目をくれず、心を一つに行いを保ち、他の人々とはまるで異なる。髪や鬚を剃り落とし、衣の色は純粋な赤で、木の皮で染めたようだ。白い衣を着る在家の者とは違う。鉢の色は蒼く光り、まるで石黛（せきたい）のようだ。」 その時、造瓶天子は神通力をもって、その御者に太子へこう告げさせた。 「大聖なる太子よ。この方は『出家の人』と申します。」 太子はさらに御者に尋ねられた。 「その『出家』と称する者は、どのような行いをするのか。」 御者は答えた。 「大聖なる太子よ。この方は常に善い行い（善法行）を行い、悪しき行いを遠ざけています。善き平等の行いをなし、善き布施の行いをなし、諸々の感覚（諸根）をよく調え、自身をよく制し、よく恐れなきを与え、一切の生きとし生けるものに対して大いなる慈悲を起こし、諸々の生きとし生けるものをよく恐れさせず、よく殺さず、よく思いやり護っています。太子よ、そのようなわけで『出家』と申します。」 太子はさらに御者に尋ねられた。 「汝、善き御者よ。この人は実によく善い行い（諸業）を営んでいる。なぜなら、『法の行い』と言うのは、これこそ善い行いであり、さらには生きとし生けるものを害さないことだからだ。ゆえに、今すぐ車をあの出家者のもとへ向けよ。」 御者は命を受け、太子に申し上げた。 「太子のお言葉のままに。」そしてすぐに車を出家者のもとへと向けた。 太子はその場に到着すると、その出家者にこう尋ねられた。 「尊者よ、大いなる方よ、あなたは何者ですか。」 その時、造瓶天子は神通力をもって、その髪を剃った出家者に、太子へこう答えさせた。 「太子よ。私は今、『出家の人』と申します。」 太子はさらに尋ねられた。 「仁者よ、なぜ『出家人』とお呼びするのですか。」 彼は再び答えた。 「太子よ、私はこの世のすべての営み（諸行）が、すべて無常であるのを見ました。それを観じて、世俗のあらゆる事柄を捨て、親族から遠ざかり、解脱を求めて家を捨てて出家したのです。そしてこう思いました。『どのような方法で、命あるものを生かすことができるのか。これに足ることを知り、善く法の行いを行い、さらには善く一切の命あるものを殺さないことはできるのか。』太子よ、そのようなわけで、私は『出家』と名乗るのです。」 太子は言われた。 「仁者の為される業は、実に大変善いことです。あなたがすべての諸行は無常なる法であると観じ、これを知り、さらには善く一切の生きとし生けるものに恐怖のない状態を与え、心に生き物を害する思いを起こさず、また命を生かし、安らぎを与えることができるとは。」 ここに偈（げ）がある。

「『觀見世間是滅法， 欲求無盡涅槃處，怨親已作平等心， 世間不行欲等事。隨依山林及樹下， 或復塚間露地居，捨於一切諸有為， 諦觀真如乞食活。』

> 「世の中はすべて滅びゆくものだと観じて、尽きることのない涅槃の境地を求めなさい。 敵と味方に差別の心を持たず、欲望に執着することをやめなさい。 山林や木の下、あるいは墓場や野原に伏して住み、 全ての作り出されたものを捨て去り、真実を観察して、托食によって生きなさい。」

「爾時太子為敬法故，從車而下，徒步向彼出家人所，頭面頂禮彼出家人，三匝圍遶，還上車坐，即勅馭者，迴還宮中。是時宮內，有一婦人，名曰鹿女，遙見太子歸來入宮，因於欲心而說偈言：

> その時、太子は法を敬う心から、車を降りて歩いてその出家者のもとへ向かい、頭を地につけて礼を尽くし、その出家者の周りを三度巡ってから、再び車に乗り、御者に命じて宮中へと戻らせた。 その時、宮中に鹿女という名の女がいた。彼女は遠くから太子が帰ってくるのを見て、欲心から次の偈を唱えた——。

「『淨飯大王受快樂， 摩訶波闍無憂愁，宮內婇女極姝妍， 誰能當此聖子處？』

> 「浄飯大王は楽しみを受け、 摩訶波闍に憂いはない。 宮中の女官たちは極めて美しい—— いったい誰が、この聖なる子にふさわしいのか？」

「爾時太子聞此所說偈頌聲已，遍體戰慄，淚下如雨，心內愛樂涅槃之處，清淨諸根，趣向涅槃，而作是言：『我今應當取彼涅槃，我今應當證彼涅槃，我今應當行彼涅槃，我今應當住彼涅槃。』

> その時、太子はこの偈頌を聞いて、全身が震え、涙が雨のように流れ落ちました。心の内では涅槃の境地を深く慕い、清らかな感覚を整え、涅槃へと向かいながら、こう言いました。 「私は今こそ、あの涅槃を求めるべきである。私は今こそ、あの涅槃を証得すべきである。私は今こそ、あの涅槃の道を歩むべきである。私は今こそ、あの涅槃に安住すべきである。」

「爾時淨飯王在宮殿內，諸臣百官左右圍遶，太子忽然入到王邊，合十指掌，曲躬而立，白父王言：『唯願大王！今可聽我，我欲出家，志求涅槃。大王！當知一切眾生，皆有別離。』時，淨飯王聞其太子作是言已，如象搖樹，遍體戰動，支節怡解，淚下盈目，語聲嗚咽，報太子言：『我子太子！此意且停，子今非是此出家時。我亦曾經年少之時，諸根動時，而亦未見世間眾患，不行法行，又亦未曾見諸惡欲，而行苦行。子起是心，甚不堪忍。我子童子！年少之時，心意未定，諸根未伏，而欲住彼阿蘭若時，不堪苦行。我子童子！待我年老，我若時至，欲行法行，我當捨國付子王位，而入空閑，行於苦行。我子童子！若子反逆，不順我心，違我語言，行於法行；子於現世，得不善法，以違尊語。是故我子！此精進心，且急捨離，住於宮中，安意家內，行於俗法。我子童子！凡世間人，先須受於五慾之樂，然後發意，向出家心。』太子報言：『大王！今者不可得障子出家心。何以故？譬如有人，從彼焚燒熾然猛焰火宅之中欲走出者，此是健人，不可遮斷。大王！諸有生者，會有別離。若人覺知世間之中，皆有別離而不能捐別離法者，此非善利。又如有人，作事不成，死時將至，而不疾為，此非善智。』即為父王而說偈言：

> その時、浄飯王は宮殿の中にあり、多くの臣や百官に左右を囲まれていた。そこへ太子が忽然として王のもとに至り、十本の指を合わせて掌を向け、身をかがめて立ち、父王に申し上げた。 「どうか大王よ、今、私の願いをお聞きください。私は出家して、涅槃（ねはん）を求める決意です。大王、よくお知りください。すべての生きとし生けるものには、必ず別れがあるのです。」 その時、浄飯王は太子がこの言葉を述べるのを聞くと、あたかも象が木を揺さぶるかのように、全身を震わせ、手足の節々が解け、涙が目にあふれ、声を詰まらせて太子に答えた。 「わが子、太子よ。その考えは今はやめなさい。子よ、今は出家の時ではない。私も若い頃、感覚が激しく揺れ動く時期があった。しかしその時は、世の中のさまざまな苦しみをまだ見ておらず、正しい行いもせず、また様々な悪しき欲望を知らずに、苦行を行おうとは思わなかった。子よ、お前がそのような思いを抱くのは、まことに耐えがたいことだ。 わが子よ、お前はまだ若い。心も定まらず、感覚もまだ静まっていない。そのような者が静かな林（あらの）に住もうと願っても、苦行に耐えられるものではない。 わが子よ、私が年老いるのを待ちなさい。私が命の終わりに近づき、正しい行いを志す時が来たら、国を譲り、王位をお前に授け、私自身は閑静な場所に入って苦行に励もう。しかし、わが子よ、もしお前が私の心に背き、私の言葉に従わずに法の行いをするとしたら、お前はこの世で善ならざる結果を得るだろう。それは親の言葉に背くからである。 だから、わが子よ、その精進の心は急いで捨て去り、宮殿に留まり、心安らかに家の中で過ごし、世俗の務めを果たしなさい。わが子よ、世の中の人は、まず五感の快楽を十分に味わい、その後でようやく出家の心を起こすものなのだ。」 太子は答えた。 「大王よ、今、私の出家の心を妨げることはできません。なぜなら、例えば、燃え盛る猛火の家から逃れ出ようとする者を、健気な人であっても遮り止めることはできないからです。 大王よ、生あるものはすべて、必ず別れがあります。もし人が、世の中にすべて別れがあると知りながら、その別れの法を捨て去ることができないなら、それは善いことではありません。また、例えば、事を成し遂げられないまま死の時が迫っているのに、急いで為さない者は、それは智慧ある者とは言えません。」 そして父王のために、次の偈（げ）を説いた。

「『若覩一切決無常， 諸有之法終散壞，寧忍世間諸親別， 死命欲至事須成。』

> 「もし、すべてのものが無常であると見極め、存在するものはすべて、いつかは滅び去るものだと知るならば、たとえ愛する者との別れも耐え忍べるだろう。死が迫りくる時、その務めを果たさねばならないのだから。」

「時淨飯王更復慇懃重語太子：『我子童子！決定不得捨我出家。』又諸大臣，依昔世論，各以所見，諫太子言：『大聖太子！可不聞乎？劫初已來，韋陀論中，昔諸王輩，年少之時，各在自境，如法治化，至年老時，嫡胄相承，各將世子，以紹王位，然後向山，修行法行。以是義故，大聖太子！不得獨違先王之法。』時，淨飯王聞諸大臣作是語已，淚下如雨，一心諦觀太子之面，眼睛不瞬。是時太子，心內狐疑，憂愁不樂，還入宮中。太子至宮，諸婇女等，遙見太子，皆悉歡喜，從坐而起，或手合掌，或面嬌姿，或舞或歌，或身承奉。見太子坐，各以欲心，妭態熾盛，圍遶太子，相共娛樂，如自在天在於宮內，威德巍巍，眾相顯爀，歡樂亦然。

> その時、浄飯王はさらに心を込めて、重ねて太子に語りかけた。「我が子よ、童子よ。どうしても私を捨てて出家することだけは許さない。」また、多くの大臣たちは、昔から伝わる世論に従い、各自の見解をもって太子を諫めて言った。「大聖太子よ、お聞き及びでしょうか。劫の初め以来、ヴェーダの教えの中では、昔の王たちは若い頃、それぞれ自分の国で、法に従って治めていました。そして年老いてからは、嫡子が継承し、それぞれ世子に王位を継がせた後、山に入って修行の道を行いました。そういうわけですから、大聖太子よ、決して昔の王たちの法に一人だけ背くことはできません。」その時、浄飯王は大臣たちがこのように言うのを聞くと、涙が雨のように流れ落ち、一心に太子の顔をじっと見つめ、瞬きもせずに見つめた。その時、太子は心の中で迷い、憂い悲しんで楽しまず、宮中に戻っていった。太子が宮殿に戻ると、多くの女官たちは遠くから太子を見て、皆喜び、座から立ち上がり、ある者は手を合わせ、ある者は顔に愛らしい表情を浮かべ、ある者は舞い、ある者は歌い、ある者は身を捧げて仕えた。太子が座るのを見ると、それぞれ欲望の心で、たとえようもなく美しい姿で太子を取り囲み、共に楽しみ興じた。それはあたかも自在天が宮殿の内にあり、威厳と徳が高く、様々な相が輝き、喜び楽しむ様子もまた同じであった。

「爾時，太子以共同生諸相諸好，一齊等者，恒常莊嚴，日夜遊戲。又見太子如是諸相顯爀炳著，心生如是希有之想，此是月天自下於地。彼等婇女，見於太子如是相貌，極起羨心，或復揚眉，或有目視，或口詧語，或手相招，以是太子威神力故，令其欲心不能熾盛，復不能笑，太子亦從父王邊出。時，淨飯王即喚馭者，而告之言：『謂善馭者！太子不至彼園林乎？』馭者報言：『大王！當知！太子欲向彼園林中，於其半道，見有一人，剃除鬚髮，身服染衣，執杖持鉢，見彼人已，迴車入宮，端坐思惟。』

> その時、太子は生まれつき備わったすべての優れた相や好ましい特徴で常に身を飾り、日夜遊び戯れておられました。また、人々は太子のこのような輝かしい姿を見て、心にこのような稀有な思いを抱きました。「これは月天が自ら地上に降り立ったのだ」と。かの女官たちは、太子のそのような姿を見て、非常に憧れの心を起こしました。ある者は眉を上げ、ある者は目を向け、あるいは口元で言葉を交わし、あるいは手で招き合いました。しかし、太子の威神力によって、彼女たちの欲心は燃え上がらず、また笑うこともできませんでした。太子は父王の許から退出されました。 その時、浄飯王は馭者を呼んで、こう告げられました。「おお、善い馭者よ。太子はあの園林に行かれぬのか？」馭者は答えました。「大王よ、お聞きください。太子は園林へ向かおうとされましたが、道半ばで一人の男をご覧になりました。その男は髪髭を剃り落とし、染めた衣を身にまとい、杖と鉢を持っておりました。太子はその人をご覧になると、車を都へと引き返させ、宮中に座って深く思惟しておいでです。」

「爾時，淨飯王聞是語已如是思惟：『大仙私陀言不虛妄，定恐太子捨家出家，我今更可增益五慾，令其染著勿使出家。』時，淨飯王更加五慾，教住宮內，心受快樂，不許出家，重說偈言：

> その時、浄飯王はこの言葉を聞いて、こう考えました。「大仙・私陀の言ったことは嘘ではない。太子がきっと家を捨てて出家するのではないか。今こそさらに五欲を増やし、執着させて、出家させまい。」そこで浄飯王は五欲をさらに増し加え、宮中に留めて心に楽しみを受けさせ、出家を許さず、改めて偈を唱えました。

「『太子道見出家人， 身體著衣樹皮染，覩已志求無上道， 深心唯樂在出家。觀老病死苦無邊， 又見出家乞食活，厭離世間捨三患， 慕樂解脫求無為。生老病死諸瘡疣， 太子欲離彼等苦，道上見彼出家者， 心生大喜此是真。欲捨貪等諸恚根， 我應剃除入山藪，太子欲求至真法， 見彼沙門大喜歡。乘善駟馬調御車， 欲出三界故觀苑，半路見彼捨俗服， 心喜此是上菩提。』

> 太子は道中で出家者を見かけ、 その身には染めた樹皮の衣をまとっていた。 それを見て無上の道を志し、 ただひたすらに出家の暮らしを望んだ。 老い、病、死という限りない苦しみを観じ、 また出家者が托鉢で生きる姿を見て、 世間を厭い離れ、三つの患いを捨て、 解脱を慕い、無為を求めた。 生・老・病・死という幾つものやまいと傷―― 太子はそれらの苦しみから離れようとして、 道中であの出家者を見たとき、 心から喜んだ。「これこそ真実の道だ」と。 貪りなどの怒りの根を捨てたい、 私は剃髪して山に入るべきだ―― 太子は至真の法を求め、 かの沙門を見て大いに喜んだ。 善き駿馬に乗り、御車を整えて、 三界を出ようとして苑を見に出かけた。 途中で俗の衣を捨てた人の姿を見て、 心は喜んだ。「これこそ最高の悟りだ」と。

「爾時，淨飯王，更為太子，廣設五慾所有功德，事事加益，悉使增多。復於舊宮城郭之外，四面周匝，守護牢防，別更築於崇巨高壘，遶於舊院，坑壍極深，其墉堞頭，安置種種七寶羅網，羅網節目悉懸鳴鈴，宮閤門扉，嚴加禁衛。晨夕出入開闔之時，使有大聲，聞徹四遠門外。復置無量兵車象馬，及人團隊相捉，皆被鞍甲，悉使精牢。其次，復於宮院之外，安置無量百千壯士，形容端正，可喜無雙，悉能破他所有怨敵。身帶甲冑，手執三叉弓箭長刀戟矟鑹棒，諸如是等種種武仗，防護太子，內外城門。復教宮內，嚴加約勅，諸婇女等，晝夜莫停，奏諸音樂，顯現一切娛樂之事。所有女人幻惑之能，悉皆顯現，以慾枷縛，使著慾心，勿捨出家。

> その時、浄飯王はさらに太子のために、五感の欲望のすべての功徳を広く設け、あらゆる物事において利益を増し加え、すべてをより豊かにしました。また、もとの宮殿や城郭の外側には、四方を取り囲んで厳重に守り、さらに高い城壁を築いて旧来の区域を囲ませ、堀は非常に深く掘られました。城壁の上には、様々な七宝の網を張り巡らせ、その網の結び目にはすべて鈴を吊るしました。宮殿の門や扉は厳重に閉ざされ、警護されました。朝夕の出入りの際には、大きな音が響き渡り、遠く四方の門外にまで聞こえるようにしました。また、門の外には無数の戦車、馬、象、そして歩兵の部隊を配置し、すべてに鎧や鞍を着けさせ、堅固に整えさせました。さらに、宮殿の外には、数え切れないほどの屈強な若者たちを配置しました。彼らは皆、姿形が整い、愛らしく並ぶ者なく、あらゆる敵を打ち破ることができました。彼らは甲冑を身に着け、手には三叉の戟、弓矢、長刀、槍、棒など、様々な武器を持ち、太子を守るため、内外の城門を警護しました。また、宮殿の内には、女官たちに対して昼夜を問わず音楽を奏で、あらゆる娯楽の業を尽くして見せるよう、厳しく命じました。女たちの持つ幻惑の術をすべて発揮させ、欲望の枷をもって太子を縛り、心を欲望に向けさせ、出家してはならないようにしたのです。

## 佛本行集經卷第十五

> 『仏本行集経』 巻第十五