第八 作意特相之問
第八 作意の特相に関する問い
王言:「尊者那先!作意者以何為特相耶?慧者以何為特相耶?」
王が言いました。「尊者ナガセーナよ、心を留める働き(作意)には、どんな特徴があるのですか?智慧には、どんな特徴があるのですか?」
長老言:「作意是以把持為特相,慧是以截斷為特相。」
長老師は言いました。「作意(気づきを向けること)は、心を保ち続けるという特徴を持ち、智慧(正しく見抜くこと)は、迷いを断ち切るという特徴を持っています。」
王言:「如何作意是以把持為特相,慧是以截斷為特相耶?請譬喻之。」
王が尋ねました。「心の統一(作意)は把持を特相とし、智慧(慧)は断ち切ることを特相とするとは、どういうことでしょうか。たとえ話で説明してください。」
長老言:「大王!卿了知刈麥者耶?」
長老が言いました。「大王よ、あなたは麦を刈る者を知っておられるのですか?」
「尊者!予知刈麥者。」
「尊者様。私は、麦を刈る者だと知っております。」
長老言:「大王!刈麥者如何刈麥耶?」
長老が申し上げました。「大王様、麦を刈る者はどのようにして麦を刈るのですか?」
「尊者!左手持麥束,右手持鎌刀而割。」
尊者よ、左手で麦束を持ち、右手で鎌を持って刈り取ります。
「大王!譬如刈麥者左手持麥束,右手持鎌刀而割。大王!修行者如理作意而把持其意,以慧截斷煩惱。大王!如是作意是以把持為特相,如是慧是以截斷為特相。」
「大王さま。たとえば、麦を刈る者が左手で麦の束をつかみ、右手で鎌を持って刈り取るようなものです。大王さま。修行者は、道理にかなった心の持ち方(如理作意)によって心をしっかりとつかみ、智慧によって煩悩を断ち切ります。大王さま。このように、心の持ち方には「つかむ」という特徴があり、智慧には「断ち切る」という特徴があるのです。」
「宜也,尊者那先!」
「その通りです、尊者ナーガセーナ!」