三階教殘卷
<ul><li>一、本邦所傳三階佛法四卷、燉煌所傳對根起行法(第一斷片)、无盡藏法略說(第八斷片)並に七階佛名經(第四斷片)の一部を除き、他は底本の外、全く對校の異本を闕けり。</li><li>二、句點、返點は只管通讀に資せんが為に、試に編者の加へしものとす。</li><li>三、語句通解し難きもの、文辭接續を闕くもの、脫衍の覩易きもの、魯魚の誤れるもの等、及ぶ限り補修し改訂して專ら文意の通達を期せり。是等併せて切に江湖の是正を俟つ。</li><li>四、本編に使用せる略符凡そ左例の如し。堅說□□階 破爛脫佚、不明を補修せるものは、右側に六號活字を以て之を標す。入佛已來 脫字を推定せるものは括弧內に六號活字を以て之を標す。第三段明修 衍字を推定せるものは右側に●點を加ふ。即是如來藏 異本に依りて脫字を補修せるものは右側に〇點を附す。恒沙第七人 異本に依りて語句を訂正せるものは右側に六號活字、左側に〇點を附す。能徹倒斷盡 異本に依うずして編者の私に訂正せるものは右側に六號活字を以て之を標す。</li><li>以上の外主として異本の對校を保存せんが為め、冠註を加へ大正新修大藏經の例に依りて下記の略符を使用せり。一 貪瞋…不生=貪瞋无故痴亦不生(…は中略の符號)二 〔貪瞋…不生〕八字-=貪瞋无故痴亦不生八字無(〔〕 -は無字の略符)三 十惡+(十惡有)=十惡下有十惡有三字(+()は有字の略符)四 能種子=能施種子=能種子作能施種子(=は作字の略符)五 或=惑?=或恐惑歟(=?は歟字の略符)</li></ul>