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  1. 大乗三聚懺悔経 (大乘三聚懺悔經)
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大乗三聚懺悔経 (大乘三聚懺悔經)

「大乘三聚懺悔經」について

隋 · 底本の訳者:闍那崛多共笈多等

5,665 字 · 約 19 分

大乗三聚懺悔経は、隋代の闍那崛多と笈多ら訳師たちが共同で漢訳した仏教経典であり、大乗仏教における重要な懺悔の法要文献に属します。この経典は隋唐時代に成立し、当時の仏教における懺悔思想の体系的な発展を反映しています。主な内容は三聚浄戒を中心に展開し、懺悔を通して業障を消し、身心を浄化することを強調しています。懺悔、随喜、回向の三つの部分から成り、大乗の修行者に具体的な懺悔の儀軌を提供しています。この経典は漢伝仏教の懺法体系において重要な位置を占め、後世の仏教における懺悔実践に深い影響を与えており、大乗仏教の戒律と修行方法を研究する上で重要な文献です。


大乘三聚懺悔經

大乗三聚懺悔経

隋開皇年闍那崛多共笈多等於大興善寺譯

隋の開皇年間、闍那崛多と笈多らが大興善寺で共訳。

如是我聞:
一時婆伽婆在毘舍梨大光明林,與大比丘眾千餘人俱,復有無量諸菩薩等。爾時世尊與於無量百千諸眾前後圍遶而為說法。

ある時、世尊はヴァイシャーリーの大光明林におられ、千余人の大比丘衆と共におられ、また無量の菩薩たちもおられた。その時、世尊は無量百千の大衆に前後を囲まれながら、法を説いておられた。

爾時長老舍利弗在彼會坐,承佛威神從坐而起,偏袒右邊右膝著地,合掌向佛而作是言:「我於今者欲有所問,願佛聽許為我解釋。」

その時、長老舎利弗はその会座に座っておられました。仏の威神を承けて、座から立ち上がり、右肩を袒ぎ、右膝を地につけ、合掌して仏に向かい、このように申し上げました。「私は今、お尋ねしたいことがございます。どうかお許しをいただき、私のためにご解説いただけますようお願い申し上げます。」

爾時佛告舍利弗言:「汝舍利弗!恣汝所問,我當解釋令汝心喜。」

舎利弗よ、何なりと尋ねよ。私はあなたの疑問を解き、心を喜ばせよう。

爾時長老舍利弗蒙佛聽許解釋所問,歡喜踊躍不能自勝,以歡喜意而白佛言:「大德世尊!若善男子、善女人等,云何欲住於聲聞乘、辟支佛乘及住大乘?是眾生等有諸業障,云何懺悔?云何發露?謂煩惱障、諸眾生障、法障、轉後世障,云何懺悔?云何發露?」

その時、長老舎利弗は仏のお許しを得て、お尋ねの趣旨を解き明かすことができ、喜びのあまり踊り上がらんばかりの思いを抑えきれず、うれしそうに仏に申し上げた。 「尊き世尊よ、もし善男子・善女人たちが、どのようにして声聞乗、辟支仏乗、そして大乗に住まわんとするのでしょうか。これらの衆生たちには様々な業の障りがありますが、どのように懺悔し、どのように過ちを明らかにすればよいのでしょうか。煩悩の障り、衆生の障り、法の障り、来世に転生する障り――これらをどのように懺悔し、どのように明らかにすればよいのでしょうか。」

爾時佛告舍利弗言:「善哉善哉!汝舍利弗!汝今欲為多所安樂利益天人,能問如來於如是事。汝舍利弗!汝今應當諦聽諦聽,善思念之,當為汝說。」時舍利弗而白佛言:「善哉世尊!唯願解說。」

その時、仏は舎利弗に告げられた。「善きかな、善きかな!舎利弗よ。汝は今、多くの天人を安楽にし、利益せんと欲し、かくの如き事について如来に問うことができた。舎利弗よ。汝は今、よく聞き、よく聞き、善く思念せよ。汝のために説かん。」その時、舎利弗は仏に申し上げた。「善きかな世尊。どうかご解説ください。」

爾時佛告舍利弗言:「汝舍利弗!若善男子、善女人等,若欲發心住於聲聞、辟支佛乘、若住大乘,是眾生等應於晝夜各在三時,從坐而起,偏袒右邊右膝著地,合十指掌應作是言:『所有現在十方世界諸佛世尊,常住在世、若坐經行,是諸世尊當憶念我、當證知我,為我作眼、為我作智、為我作勝、為作最極,我在彼前懺悔發露。若我無始流轉往來,若我此生、若於餘生所有業障,若自作、若教他作、見作隨喜,及煩惱障、諸眾生障、法障、轉後世障,若自初作、若教他初作、若見初作隨喜,若自正作、若教他作、若見正作隨喜,若自作竟、若教他作竟、若見他作竟隨喜。若復未識佛時、未識法時、未識僧時,未知善時、未知不善時,若復隨順於欲瞋癡貪亂心等而起諸惡、若復為於睡眠所覆、若復掉戲、若復疑惑、若復諂曲、若復無慚無愧。若復我慢貢高自大、若起怨嫌、若醉放逸,若起惡心出佛身血、若謗正法、破和合僧、殺阿羅漢、或殺父母。如是等業,若自初作、正作、作已,若教他作、見作隨喜。身業三種、口業有四、意三業行,於眾生所起諸惡意,或復逼觸毀辱呵罵三乘眾生,說其過惡嫌恨誹謗,或作邪婬、或作邪見。若初始作、若正作時、若復作已,自作、教他、見作隨喜。或隨所說違背戒聚,或盜塔物起於邪見,若始發意或復作時及作已竟。如是等惡,自作、教他、見作隨喜。或於父母而起違背、或障人出家、或復欲受具戒之時為作衣服留礙、或入禪定時或正念時而作障礙、或於利養名聞善根而為障礙,如是等事初作、作時及已作竟,自作、教人、見作隨喜。如是一切所作眾惡,今於一切佛世尊前發露懺悔。為證明我,與我作眼、與我作智、與我作勝、與我作極。今於一切佛世尊前至心懺悔發露不敢覆藏,於未來世更不敢作。而今一切諸佛世尊已知見我,攝受證明。若我所有無始生死諸煩惱中流轉往來所作惡業,自作、教他、見作隨喜,如是等業應受惡報,若復現受、若當來受。如是諸業,諸佛世尊當證知我如對目前,與我作勝、與我作極。於諸佛前至心懺悔不敢覆藏,於未來世更不敢作。所有過去有諸如來正遍知者,如彼往昔行菩薩行時,懺悔業障,及煩惱障、諸眾生障、法障、轉後來世障,如是懺悔,我今亦復如是懺悔不敢覆藏,於未來世更不敢作。所有未來世諸佛如來正遍知者,如彼當行菩薩行時,懺悔業障、煩惱障、諸眾生障、法障、轉後世障,懺悔已復懺悔。我今亦復如是懺悔諸障,發露懺悔不敢覆藏,懺悔已後更不敢作。所有現在十方世界一切世界,有諸如來正遍知者現住在世,如彼往昔行菩薩行時,懺悔業障、煩惱障、諸眾生障、法障、轉後來世障,懺悔已復懺悔。我今亦復如是,懺悔業障、煩惱障、諸眾生障、轉後來世障,懺悔發露不敢覆藏,於未來世更不敢作。如是過去未來現在諸佛如來正遍知者,若已現知、若有當知,我今為於業障所覆應墮地獄、畜生、餓鬼,若閻羅王世界,違背遠離佛法僧處,墮於逼迫苦惱之處。如是等障,今於一切佛世尊前發露懺悔,願佛世尊當證知我,為最勝者、為最極者。我於彼前皆悉至心發露懺悔不敢覆藏,於未來世更不敢作。我今於此至心懺悔,我及眾生願皆清淨諸法業障,當淨一切助菩提法願皆滿足。』如是三發於如是願。如過去諸佛如來正遍知者,彼等世尊於往昔行如是懺悔,如是懺已得一切法無障清淨。若未來世諸佛如來正遍知者,彼諸世尊亦當如是,懺悔所有現在十方世界一切世界諸佛業障已,得一切法無障清淨。如來正遍知者現住在世,彼佛世尊往昔修行,亦皆如是懺悔業障,得一切法無障清淨。舍利弗!以是之故,若善男子及善女人,若欲發住於聲聞乘、辟支佛乘、若住大乘,欲淨業障,應當如是懺悔發露不應覆藏,於未來世不應復作。

その時、仏は舎利弗に告げられた。

「舎利弗よ。もし善男子、善女人たちが、声聞の道、縁覚の道、あるいは大乗の道に住まんと心を発し、その境地に安住しようと願うならば、そのような衆生は、昼も夜もそれぞれ三度、座より立ち上がり、右肩を袒ぎ、右膝を地につけ、十指を合わせて掌を合わせ、次のように言うべきである。

『現在、十方世界にいらっしゃるすべての仏世尊よ。常に世に住まい、あるいは坐し、あるいは経行しておられる、そのすべての世尊が、どうか私を憶念し、私を証知し、私の眼となり、私の智となり、私の勝となり、私の極となってください。私はあなた方の御前で、懺悔し、過ちを発露いたします。

もし私が無始の流転、往来の中で、この生において、あるいは他の生において、作り出したすべての業の障り——自ら作ったもの、他に作らせたもの、作るのを見て喜び随喜したもの——および煩悩の障り、衆生に対する障り、法に対する障り、後の世に転じる障り。もし自ら初めに作り、他に初めに作らせ、初めに作るのを見て喜び随喜したもの。もし自ら正しく作り、他に作らせ、正しく作るのを見て喜び随喜したもの。もし自ら作り終え、他に作り終えさせ、他が作り終えるのを見て喜び随喜したもの。

もしまた、仏を知らなかった時、法を知らなかった時、僧を知らなかった時、善を知らなかった時、不善を知らなかった時に、もしまた欲・瞋・癡・貪・乱心などに随順して、さまざまな悪を起こしたもの。もしまた睡眠に覆われた時、もしまた掉挙や戯れの時、もしまた疑惑の時、もしまた諂曲の時、もしまた慚なく愧なかった時。もしまた我慢・貢高・自大を起こした時、もし怨みや嫌悪を起こした時、もし酔いや放逸の時、もし悪心を起こして仏身より血を出させたこと、もし正法を謗ったこと、和合僧を破ったこと、阿羅漢を殺したこと、あるいは父母を殺したこと。

このような業を、もし自ら初めに作り、正しく作り、作り終え、あるいは他に作らせ、作るのを見て喜び随喜したもの。身による三種の業、口による四種の業、意による三種の業行。衆生に対して悪意を起こし、あるいは逼迫し触れ、毀辱し呵罵し、三乗の衆生に対してその過悪を説き、嫌悪し恨み誹謗したこと。あるいは邪淫を行ったこと、あるいは邪見を行ったこと。もし初めに作り、正しく作っている時、あるいは作り終えた後、自ら作り、他に作らせ、作るのを見て喜び随喜したもの。

あるいは説かれたことに随って戒律に背いたこと、あるいは塔の物を盗み邪見を起こしたこと、もし初めに発意した時、あるいは作っている時、および作り終えた後。このような悪を、自ら作り、他に作らせ、作るのを見て喜び随喜したもの。

あるいは父母に対して背き逆らったこと、あるいは人の出家を妨げたこと、あるいは具足戒を受けようとする時に衣服を用意して留め妨げたこと、あるいは禅定に入ろうとする時や正念を保とうとする時に障害を作ったこと、あるいは利養や名聞、善根に対して障害となったこと。このような事柄を、初めに作り、作っている時、および作り終えた後、自ら作り、人に作らせ、作るのを見て喜び随喜したもの。

このように、一切の作った衆悪を、今、一切の仏世尊の御前で発露し懺悔いたします。どうか私を証明し、私の眼となり、私の智となり、私の勝となり、私の極となってください。今、一切の仏世尊の御前で、至心に懺悔し発露し、覆い隠すことはいたしません。未来世においては、もはや敢えて作りません。今、一切の諸仏世尊が、すでに私を知り見ておられ、摂受し証明してくださいますように。

もし私の、無始の生死、諸煩悩の中での流転往来において作った悪業——自ら作り、他に作らせ、作るのを見て喜び随喜したもの——このような業が悪報を受けるべきものであり、もし現に受けているもの、あるいは将来受けるべきものであるならば。このような諸業を、諸仏世尊が、目の前にいるかのように私を証知し、私の勝となり、私の極となってください。諸仏の御前で至心に懺悔し、覆い隠すことはいたしません。未来世においては、もはや敢えて作りません。

すべての過去の、如来・正遍知者であられた方々が、その往昔、菩薩行を行われた時、業の障り、および煩悩の障り、衆生に対する障り、法に対する障り、後の世に転じる障りを懺悔されたように、そのように懺悔します。私は今、またそのように懺悔し、覆い隠すことはいたしません。未来世においては、もはや敢えて作りません。

すべての未来世の、諸仏如来・正遍知者であられる方々が、その将来、菩薩行を行われる時、業の障り、煩悩の障り、衆生に対する障り、法に対する障り、後の世に転じる障りを懺悔され、懺悔した後さらに懺悔されるように。私は今、またそのように諸障りを懺悔し、発露し懺悔し、覆い隠すことはいたしません。懺悔した後は、もはや敢えて作りません。

すべての現在、十方世界の一切世界に、如来・正遍知者であられ、現に世に住まわれている方々が、その往昔、菩薩行を行われた時、業の障り、煩悩の障り、衆生に対する障り、法に対する障り、後の世に転じる障りを懺悔され、懺悔した後さらに懺悔されたように。私は今、またそのように、業の障り、煩悩の障り、衆生に対する障り、後の世に転じる障りを懺悔し、発露し懺悔し、覆い隠すことはいたしません。未来世においては、もはや敢えて作りません。

このように、過去・未来・現在の諸仏如来・正遍知者であられる方々が、もしすでに現に知っておられるならば、もし将来知られるべきならば、私は今、業の障りに覆われて地獄・畜生・餓鬼、あるいは閻魔王の世界、仏・法・僧から遠く離れたところ、逼迫苦悩のところに堕ちるべきものです。このような障りを、今、一切の仏世尊の御前で発露し懺悔いたします。願わくは仏世尊が、私を証知し、最勝の者として、最極の者としてください。私は彼らの御前で、すべて至心に発露し懺悔し、覆い隠すことはいたしません。未来世においては、もはや敢えて作りません。

私は今ここで、至心に懺悔いたします。私と衆生が、願わくはすべての法の業障が清浄になり、菩提を助ける一切の法が願い皆満足しますように。』 このように三度、このような願いを発するのです。

過去の諸仏如来・正遍知者であられた方々が、その世尊たちは往昔、このように懺悔を行い、このように懺悔した後、一切法の無障清浄を得られました。もし未来世の諸仏如来・正遍知者であられる方々も、その諸世尊もまた、このようになさるでしょう。すべての現在、十方世界の一切世界の諸仏の業障を懺悔した後、一切法の無障清浄を得られます。如来・正遍知者であられ、現に世に住まわれている方々も、その仏世尊は往昔の修行において、皆このように業障を懺悔し、一切法の無障清浄を得られたのです。

舎利弗よ。このゆえに、もし善男子および善女人が、声聞乗、辟支仏乗、あるいは大乗に住まんと発心し、業障を清めようと願うならば、このように懺悔し発露すべきであり、覆い隠すべきではありません。未来世においては、もはや作り続けるべきではないのです。」

「舍利弗!若有善男子、善女人,欲離地獄、畜生、餓鬼、貧賤生者,亦當如是懺悔發露不應覆藏,於未來世不應復作。舍利弗!若善男子、善女人,欲生剎利大姓、婆羅門大姓、居士大家受福樂果,若復欲生四天王處、三十三天、夜摩天、兜率天、化樂天、他化自在天、梵身天、梵輔天、梵侍天、大梵天、淨居天、少淨天、無量淨天、遍淨天、大身天、小身天、無量身天、廣果天、無想天、光音天、無惱天、善見天、阿迦尼吒天、無邊空處天、無邊識處天、無所有處天、非想非非想處天。若欲生彼同受果報,應當如是懺悔業障,如是發露不應覆藏,後不更作。是故舍利弗!欲得須陀洹果、斯陀含果、阿那含果、阿羅漢果、辟支佛道,亦當如是懺悔發露淨於業障,後不更作。舍利弗!若有善男子、善女人,欲當成就成無上菩提一切種智智、不可稱智、一切三界最勝妙智,亦應如是懺悔發露,後不更作。應如是知,如來所說一切諸法從因緣有或有生滅,過去已滅、未來未至、現在無體,無有業障、無業障處,現作諸行亦無業障。所以者何?如來常說,一切諸法空無我所,無有眾生、無有命者、無福伽羅、無有人者、無摩那婆,本性空寂。以是義故,一切諸法無有業障。舍利弗!若善男子、善女人等,若當能入如是等際,所謂實際、無我之際、無有家際、無漏際者,是則能淨一切法障而得寂靜。」

舎利弗よ、もし善男子・善女が地獄・畜生・餓鬼・貧賤の生を離れたいと願うならば、同様に懺悔し、過ちを包み隠さずに告白すべきであり、未来において再び同じ過ちを犯してはならない。

舎利弗よ、もし善男子・善女が、剎帝利の大族、バラモンの大族、居士の名家に生まれ、福楽の果報を受けたいと願うならば、あるいはまた、四天王天・三十三天・夜摩天・兜率天・化楽天・他化自在天・梵身天・梵輔天・梵衆天・大梵天・浄居天・少浄天・無量浄天・遍浄天・大身天・小身天・無量身天・広果天・無想天・光音天・無煩天・善見天・色究竟天・無辺空処天・無辺識処天・無所有処天・非想非非想処天に生まれたいと願うならば、それらの世界に生まれ、同じ果報を受けたいと思うならば、このように業の障りを懺悔し、過ちを包み隠さずに告白し、その後は二度と繰り返さないようにすべきである。

それゆえ、舎利弗よ、預流果・一来果・不還果・阿羅漢果・縁覚の道を得たいと願うならば、同様に懺悔し、告白して業の障りを清め、その後は二度と繰り返さないようにすべきである。

舎利弗よ、もし善男子・善女が、無上菩提・一切種智・不可称智・三界の最勝妙智を成就したいと願うならば、同様に懺悔し、告白し、その後は二度と繰り返さないようにすべきである。

このように知るべきである。如来の説かれる一切の諸法は因縁によって存在し、生滅がある。過去はすでに滅し、未来はまだ来ず、現在は実体がない。業の障りはなく、業の障りのある場所もない。現在、さまざまな行いをなしていても、業の障りはない。なぜならば、如来は常に説かれている。一切の諸法は空であり、我というものはなく、衆生もなく、命ある者もなく、補特伽羅もなく、人もなく、摩那婆もなく、その本性は空寂である。この意味によって、一切の諸法には業の障りはないのである。

舎利弗よ、もし善男子・善女が、このような境地に入ることができるならば、すなわち、実際の境地・無我の境地・家なき境地・無漏の境地に入ることができるならば、それは一切の法の障りを清め、寂静を得ることになるのである。

於是舍利弗白佛言:「世尊!是住大乘發菩薩心諸善男子、善女人等,云何當應隨喜一切眾生善根?」

そこで舎利弗は仏に申し上げました:「世尊よ、大乗に住し菩薩の心を発した善男子・善女人たちは、どうすれば一切衆生の善根を随喜すべきでしょうか?」

佛告舍利弗:「是住菩薩乘善男子、善女人等,應晝三時及夜三時從坐而起,偏袒右邊右膝著地,合十指掌應作是言:『一切世界所有眾生眾生所攝,彼等所有諸福德聚,若初作、若正作、若作已,若自作、若教他作、見作隨喜,若於佛邊、若於法邊、若於僧邊、若福伽羅邊,若行布施福事、持戒福事、若等行福事。彼等我今皆悉隨喜、最勝隨喜,最大最妙、最極最淨,無等無等等,無上無上上,諸佛許可,我今應當如是隨喜。所有過去諸佛如來正遍知者,從初發心乃至入於無餘涅槃,於其中間所有福聚,彼等我今皆悉隨喜。所有未來十方世界諸世界中,當有如來、應供、正遍知,從初發心所有修行六波羅蜜和合福聚,彼等一切我今皆悉如是隨喜,乃至如於諸佛許可隨喜隨喜。若復現在一切十方諸世界中,有諸如來、應供、正遍知,從初發心乃至得阿耨多羅三藐三菩提已,乃至入於無餘涅槃,於其中間所有福聚,我今皆悉如是隨喜、最勝隨喜,乃至如佛許可隨喜如是隨喜。』

仏は舎利弗に告げた。「菩薩乗に住する善男子・善女人たちは、昼の三時と夜の三時に座より立ち上がり、右肩を袒ぎ右膝を地につけ、両手の指を合わせて掌を合わせ、このように言うべきである。

『すべての世界にいる一切の衆生、衆生に属するすべての者たちが、過去に積み、今積み、これから積むであろう一切の福徳の集まりを、たとえ自分が行い、他を教えて行わせ、あるいは行うのを見て随喜しようとも、仏に対して、法に対して、僧に対して、あるいは福徳ある人々に対して、布施の福業、持戒の福業、平等行の福業をなそうとも、それら一切を私は今、ことごとく随喜します。最勝の随喜、最大最妙、最極最浄、比類なき無等の、無上の最上の随喜を、諸仏の認め給うところに従い、私は今、このように随喜いたします。

すべての過去の諸仏如来・正遍知者たちが、初発心から無余涅槃に入るまでの間に積まれた一切の福徳の集まりを、私は今、ことごとく随喜します。

すべての未来の十方世界の諸世界において、如来・応供・正遍知として現れようとする方々が、初発心から六波羅蜜を修行して積まれる一切の福徳の集まりを、それらすべてを私は今、このように随喜します。諸仏の認め給う随喜のままに、随喜いたします。

また現在、一切の十方諸世界にいらっしゃるすべての如来・応供・正遍知たちが、初発心から阿耨多羅三藐三菩提を得られ、無余涅槃に入られるまでの間に積まれた一切の福徳の集まりを、私は今、このように随喜します。最勝の随喜を、諸仏の認め給う随喜のままに、このように随喜いたします。』」

「舍利弗!於意云何?如是隨喜和合福聚,得幾功德有大利益?舍利弗!若此三千大千世界所有眾生眾生所攝,彼等一切成阿羅漢。若有善男子、善女人,供養彼等恭敬奉事,給施衣服飲食湯藥床敷等事,乃至命終。彼所得福寧為多不?」

舎利弗よ、どう思いますか?このように喜びを共にし、善を積み重ねる功徳は、どれほど大きな利益をもたらすでしょうか?舎利弗よ、もしこの三千大千世界にいるすべての衆生が阿羅漢となったとします。そして、善なる男女が彼らを供養し、敬い仕え、衣服や飲食、薬、寝具などを施し、生涯にわたって奉仕したとしましょう。その人が得る福徳は、果たして多いと言えるでしょうか?

舍利弗言:「甚多。世尊!」

舎利弗は申し上げました。「大変多いです。世尊よ!」

佛言:「舍利弗!且置三千大千世界諸眾生等眾生所攝。若復東方如恒河沙諸世界中所有眾生眾生所攝者,彼等皆得成阿羅漢。若有善男子、善女人,乃至盡命供養供給乃至湯藥。是等諸事,舍利弗!於汝意云何?彼所得福寧為多不?」

お釈迦様は言われました。「舎利弗よ、三千大千世界のすべての衆生、つまり衆生として数えられるものたちのことはひとまず置きなさい。もしさらに、東方のガンジス川の砂の数ほどあるすべての世界にいる、衆生として数えられるすべての衆生がいたとして、彼ら全員が阿羅漢に成ることができたとしなさい。そして、善男子や善女人が、命が尽きるまで、供養し、必要なものを与え、湯薬に至るまでを施したとしたら。舎利弗よ、これらのすべてのことを考えてみなさい。あなたはどう思いますか?彼らが得る福徳は、果たして多いと言えるでしょうか?」

舍利弗言:「甚多。世尊!」

舎利弗は答えました。「大変多いです。世尊よ!」

佛告舍利弗:「如是南方西方北方四維上下恒河沙等諸世界中所有眾生眾生所攝,皆成羅漢。若有善男子、善女人等,盡形供養奉事供給乃至衣服湯藥等事。彼所得福寧為多不?」

仏は舎利弗に告げられた:「このように、南方・西方・北方・四維・上下の、恒河の砂の数ほどの諸世界にいるすべての衆生、すなわち衆生として存在するものすべてが、阿羅漢となったとする。もし善男子・善女人たちが、その一生をかけて彼らを供養し、奉仕し、衣服や湯薬などの必要なものを与え続けたならば、その人たちが得る福徳は、果たして多いと言えるだろうか?」

舍利弗言:「甚多。世尊!不可思議能得邊際。」

舎利弗は申しました。「大変に多いです。世尊よ!その数は想像もつかず、果てを知ることはできません。」

佛告舍利弗:「若住大乘發菩薩心諸善男子、善女人等,能有正信無諸諂曲,發阿耨多羅三藐三菩提心,復能如是隨喜隨喜。舍利弗!彼前福德於此福聚,百分不及一,千分百千分、億分百億分乃至算數譬喻所不及一。舍利弗!諸菩薩等如是隨喜能具足故,能速成就阿耨多羅三藐三菩提。舍利弗!若有善男子、善女人住於大乘,復能如是隨喜隨喜,當得如是無量無邊大福德聚。舍利弗!若有婦人厭惡女身欲求男身、欲當成就阿耨多羅三藐三菩提,亦應如是隨喜隨喜。」

仏は舎利弗に告げられた。 「もし大乗に住し、菩薩の心を発した善男子・善女人たちが、正しい信心を持ち、偽りや曲がった心なく、阿耨多羅三藐三菩提心を起こし、さらにこのように随喜を重ねることができるならば、舎利弗よ、それ以前の福徳はこの福徳の集まりに比べて、百分の一にも及ばず、千分の一、百千分の一、億分の一、百億分の一、さらに算数や譬えでも及ばないほどである。 舎利弗よ、諸菩薩たちはこのように随喜を具足するゆえに、速やかに阿耨多羅三藐三菩提を成就することができる。 舎利弗よ、もし善男子・善女人が大乗に住し、さらにこのように随喜を重ねるならば、このような無量無辺の大いなる福徳の集まりを得るであろう。 舎利弗よ、もし女性が女身を厭い、男身を求め、阿耨多羅三藐三菩提を成就しようと願うならば、同じくこのように随喜を重ねるべきである。」

爾時舍利弗復白佛言:「唯願世尊為我廣說勸請和合所得福聚,利益安樂諸天世人,亦為現在及未來世諸菩薩等攝受廣大諸善根故。」

その時、舎利弗は再び仏に申し上げました。 「どうか世尊よ、私のために広く説き示してください。勧め合い、和合して得られる福徳の集まりが、諸天と人々に利益と安楽をもたらすことを。また、現在および未来世の諸菩薩たちが、広大な善の根を摂り受けるためにも。」

爾時佛告舍利弗言:「善哉善哉!舍利弗!汝今欲為多所利益安樂天人,能問如來如是之義。舍利弗!汝今諦聽,善思念之,當為汝說。」

その時、仏は舎利弗に告げられた。「善きかな、善きかな、舎利弗よ。汝は今、多くの人々や天界の衆生に利益と安楽をもたらさんと願い、このような深い意義を如来に問うた。舎利弗よ、今よく聞き、心をこめて思惟せよ。汝のために説こう。」

舍利弗言:「善哉世尊!我今欲聞,願為解說。」

舎利弗は申しました。「ありがとうございます、世尊よ。今、私はお聞きしたいと思います。どうかお説きください。」

佛告舍利弗:「若有善男子、善女人等住大乘者,應於晝夜各在三時從坐而起,偏袒右邊右膝著地,合十指掌應作是言:『諸佛世尊當憶念我。所有十方一切世界所有諸佛如來、應供、正遍知,證菩提已欲轉法輪,我今悉皆勸請彼等諸佛世尊,皆悉願轉無上法輪,為欲憐愍安樂利益諸天人故。』如是三說,亦復如是。『我今勸請諸佛世尊,唯願為轉無上法輪,唯願彼等諸佛世尊施於法施,願佛世尊普設法會,願諸世尊注大法雨,願諸世尊然大法炬,願諸世尊擊大法鼓,願佛世尊作法音樂,願諸世尊吹大法䗍,願諸世尊建立法幢,願佛世尊以法充足一切眾生,令諸眾生以法自恣,多所利益安樂世間,憐愍一切諸天人故。』

仏は舎利弗に告げられた。「もし善男子・善女人など大乗に住する者があれば、昼夜それぞれ三時に座より起ち上がり、右肩を袒ぎ右膝を地につけ、十指を合わせて掌を合わし、このように言うべきである。『諸仏世尊よ、どうか私をお心に留めください。十方一切世界のすべての諸仏如来・応供・正遍知が、菩提を証得され法輪を転じようとされるならば、私は今、彼ら諸仏世尊すべてに勧請いたします。どうか無上の法輪をお転じください。諸天と人々を憐れみ、安楽と利益を与えるために。』と。このように三度唱えるのである。またさらに、『私は今、諸仏世尊に勧請いたします。どうか無上の法輪をお転じください。どうか彼ら諸仏世尊が法の施しをなさいますように。仏世尊が広く法会を設けられますように。諸世尊が大いなる法の雨を降らせられますように。諸世尊が大いなる法の炬火を燃やされますように。諸世尊が大いなる法の太鼓を打ち鳴らされますように。仏世尊が法の音楽を奏でられますように。諸世尊が大いなる法の螺貝を吹き鳴らされますように。諸世尊が法の幢を建立されますように。仏世尊が法をもって一切衆生を満たされますように。すべての衆生が法によって自らを豊かにし、多くの利益をもたらし、世間を安楽ならしめ、一切の諸天と人々を憐れみますように。』と。」

「又舍利弗!若善男子、善女人等,欲當成就阿耨多羅三藐三菩提者,應晝三時及夜三時,偏袒右邊右膝著地,合十指掌而作是念:『所有十方一切世界所有一切諸佛世尊,現住在世若住若行,應當憶念、應當禮敬。』應作是言:『所有現在十方世界諸佛世尊,欲捨壽命入涅槃者,我皆勸請諸佛世尊,莫入涅槃久住於世,不思議劫、不可說無有量不可稱劫,為多利益安樂世間諸天人故,堪忍久住,無令身心而有疲倦。』如是三請諸佛世尊久住於世,於無量劫利益安樂一切世間諸天人故,堪忍久住勿令身心而有疲倦。如是勸請彼所善根,應當迴向阿耨多羅三藐三菩提。舍利弗!汝今當觀勸請迴向得幾許福?舍利弗!於汝意云何?若此三千大千世界滿中七寶,持用布施諸佛如來,其所得福寧為多不?」

また舎利弗よ、もし善男子・善女人たちが阿耨多羅三藐三菩提を成就しようと願うならば、昼の三時と夜の三時に、右肩をあらわにし、右膝を地につけ、両手を合わせて、このように念じなさい。

「十方世界にいらっしゃるすべての仏世尊が、今この世に住み、あるいは歩み行かれていることを、心に思い起こし、礼拝いたします」

そして、このように言葉を唱えなさい。

「今、十方世界にいらっしゃるすべての仏世尊が、もし寿命を捨てて涅槃に入ろうとされるならば、私はすべての仏世尊にお願い申し上げます。どうか涅槃に入らず、長くこの世にお留まりください。計り知れぬ劫、言葉に表せぬ無量無辺の劫の間、多くの天界や人間界の衆生を利益し、安楽ならしめるために、どうか耐え忍んで長くお住まいになり、心身に疲れを覚えさせませんように」

このように三度、諸仏世尊に長くこの世に留まってくださるようお願いし、無量の劫にわたってすべての天界や人間界の衆生を利益し、安楽ならしめるために、どうか耐え忍んで長くお住まいになり、心身に疲れを覚えさせませんように。このようにお願いして積んだ善い行いの功徳は、阿耨多羅三藐三菩提に向けて振り向けなさい。

舎利弗よ、今、このお願いと功徳の振り向けによって、どれほどの福徳が得られるか考えてみなさい。舎利弗よ、あなたはどう思いますか。もしこの三千大千世界が七宝で満たされ、それをすべて諸仏如来に布施したとして、その得る福徳は多いでしょうか?」

舍利弗言:「甚多。世尊!非所思量之所能知。」

舎利弗は申し上げました:「たいへん多いことでございます。世尊よ、それは思慮や推量では知り得ないほどの数でございます。」

佛告舍利弗:「且置三千大千世界滿中七寶。如是東方南西北方四維上下諸世界中滿中七寶,持用布施諸佛如來,其所得福寧為多不?」

仏は舎利弗に告げられた:「まず、三千大千世界に七宝を満たしたとしよう。さらに、東・南・西・北・四維・上下のあらゆる世界に七宝を満たし、それを持って諸仏如来に布施したとする。その得る福徳は、はたして多いと言えるだろうか?」

舍利弗言:「甚多。世尊!非可思量能得邊際。」

舎利弗は申し上げました。「大変多いです。世尊よ、それは思量しがたく、その果てを推し量ることはできません。」

「舍利弗!汝今當觀,若善男子、善女人等正信無諂,能發無上菩提之心,能作如是勸請諸佛轉於法輪。舍利弗!如此福聚比前福聚,百分不及一、千分百千分不及一,乃至算數譬喻所不能及。舍利弗!若善男子、善女人等發菩提心,能作如是勸請迴向,和合善根能具足者,當速成就無上菩提。舍利弗!我於往昔行菩薩行時,亦常如是勸請諸佛,轉於法輪及久住世。我以如是勸請諸佛轉法輪故,因彼善根因緣之力,是故今者帝釋、天王、諸梵王等,恭敬合掌而勸請我轉於法輪,而作是言:『唯願世尊!多所憐愍安樂饒益一切世間諸天人故轉於法輪。』舍利弗!我於往昔行菩薩行時,勸請諸佛久住於世轉法輪故,今得十力、四無所畏、四無礙辯、大慈大悲、十八不共法。我涅槃後正法當住於五百歲,像法亦復住五百歲。」

舎利弗よ、今、よく観察しなさい。もし善男子・善女人が、正しい信心をもって偽りなく、無上の菩提心を起こし、このように諸仏に法輪を転じてくださるよう勧請することができるならば。

舎利弗よ、この福徳の集まりは、先の福徳の集まりと比べて、百分の一にも及ばず、千分の一、百千分の一にも及ばない。いや、算数や譬えをもってしても及ぶことができないほどである。

舎利弗よ、もし善男子・善女人が菩提心を起こし、このように勧請と廻向を行い、善根を和合させて具足することができるならば、速やかに無上菩提を成就するであろう。

舎利弗よ、私がかつて菩薩の行を実践していた時も、常にこのように諸仏に法輪を転じ、長く世に住まわれるよう勧請した。私はこのように諸仏に法輪を転じてくださるよう勧請したことにより、その善根と因縁の力によって、今、帝釈天や諸天の王、梵王たちが、恭しく合掌して私に法輪を転じてくださるよう勧請し、こう言うのである。

『どうか世尊よ、大いなる憐れみをもって、一切の世間の天や人々を安楽にし、利益を与えるために、法輪を転じてください。』

舎利弗よ、私がかつて菩薩の行を実践していた時、諸仏に長く世に住まれて法輪を転じてくださるよう勧請したことにより、今、十力・四無所畏・四無礙辯・大慈大悲・十八不共法を得たのである。私が涅槃に入った後、正法は五百年間住し、像法もまた五百年間住するであろう。

爾時舍利弗復白佛言:「大德世尊!是住大乘諸善男子、善女人等,於阿耨多羅三藐三菩提善根云何迴向?」

その時、舎利弗は再び仏に申し上げました。 「尊き世尊よ、この大乗に住する善男子・善女人たちは、 阿耨多羅三藐三菩提(無上正等覚)に対して、 どのように善根を廻向するのでしょうか。」

爾時佛告舍利弗言:「汝舍利弗!是住大乘若善男子、善女人等,應晝三時及夜三時從坐而起,偏袒右邊右膝著地,合十指掌應作是言:『我於無始生死流轉已來,至於今日所有福聚,自作、教他、見作隨喜。或於三寶、福伽羅所修諸福德,若修布施、若行持戒諸福德事,若復等行諸福德事,若復思念作福德事,乃至於今懺悔隨喜勸請等事,一切和合皆悉迴向,施與一切諸眾生等。如於過去諸佛如來、應供、正遍知者,往昔所行菩薩行時,以諸善根皆悉迴向於一切智,我今亦復如是迴向,以諸善根皆悉迴向無上菩提。所有未來諸如來等正遍知者,如彼當行菩薩行時,以諸善根當以迴向於一切智,我今亦復如是迴向,以此善根皆悉迴向無上菩提。所有現在十方世界諸佛如來正遍知者,現住在世自在行者,如彼往昔菩薩行時,以諸善根皆悉迴向無上菩提,我今亦復如是,以諸善根皆悉迴向無上菩提。如彼世尊釋迦牟尼如來、應供、正遍知,坐於道場菩提樹下,以不思議不可稱量廣大無垢如是智印住佛三昧,一念和合相應智慧降魔波旬軍力退已,於夜後分明相出時,應所知見皆悉正覺。得正覺已,於波羅奈鹿野苑中轉於無上四諦法輪,若有沙門、若婆羅門、若天魔梵及餘世間所不能惻。然法炬、擊法鼓、吹法䗍、建法幢、雨法雨,以法充潤一切眾生,多所憐愍利益安樂諸天人故。亦如彼等阿閦如來、阿彌陀佛、師子佛、百焰佛、放焰佛、熾盛光佛、無邊光佛、蒙恩光佛、燈王佛、最上佛、蓮華上佛、開敷佛、寶月佛、寶焰佛、無礙光佛、彌留幢佛、寶相佛、大焰聚佛、寶幢佛、因陀羅幢佛、寶軸佛、栴檀香佛、決定焰波頭摩蓮花熾盛身佛、無量名稱功德光明佛,如彼彌留孤知如來、應供、正遍知,如是等諸佛如來、應供、正遍知證於無上佛菩提已,轉於無上最大法輪。我亦如是,願當轉於無上法輪,願以法施一切眾生充足自恣,為欲利益安樂世間諸天世人作利益故。』

その時、仏は舎利弗に告げられました。「舎利弗よ、大乗に住する善男子・善女人たちは、昼三度、夜三度、座から立ち上がり、右肩をあらわにし、右膝を地につけて、両手を合わせてこう唱えるべきです。

『私は無始の生死の流転から今日に至るまで、積み重ねてきたすべての福徳を、自ら行い、他に教え、行うのを見て共に喜びました。あるいは三宝や福のある人々のもとで修めた様々な福徳、布施を修め、戒律を守るなどの福徳の行い、あるいは平等に行う福徳の行い、あるいは福徳の行いを思いめぐらすこと、さらに今日に至るまでの懺悔、随喜、勧請などの行い、それらすべてを合わせて、一切の衆生に施し与えます。

過去の諸仏如来、応供、正遍知者たちが、かつて菩薩行を実践された時、すべての善根を一切智に回向されたように、私も今、同じように回向します。すべての善根を無上菩提に回向します。

未来に現れるすべての如来、正遍知者たちが、これから菩薩行を実践される時、すべての善根を一切智に回向されるであろうように、私も今、同じように回向します。この善根をすべて無上菩提に回向します。

現在、十方世界に住まわれる諸仏如来、正遍知者たちが、かつて菩薩行を実践された時、すべての善根を無上菩提に回向されたように、私も今、同じように、すべての善根を無上菩提に回向します。

世尊釈迦牟尼如来、応供、正遍知が、菩提樹の下の道場に坐し、計り知れず広大無垢なる智印をもって仏の三昧に住し、一念にして相応する智慧によって魔波旬の軍勢を退け、夜明けの明相が現れた時、知るべきこと、見るべきことをことごとく正しく覚られました。正覚を得られた後、波羅奈の鹿野苑で無上の四諦の法輪を転じられ、いかなる沙門、婆羅門、天、魔、梵天、その他の世間の人々も測り知ることができない法を説かれました。法の炬をかかげ、法の鼓を打ち鳴らし、法の螺貝を吹き、法の幢を建て、法の雨を降らせ、法をもって一切の衆生を満たし潤し、多くの天人を憐れみ、利益と安楽を与えられました。

また、阿閦如来、阿弥陀仏、師子仏、百焔仏、放焔仏、熾盛光仏、無辺光仏、蒙恩光仏、燈王仏、最上仏、蓮華上仏、開敷仏、宝月仏、宝焔仏、無礙光仏、弥留幢仏、宝相仏、大焔聚仏、宝幢仏、因陀羅幢仏、宝軸仏、栴檀香仏、決定焔波頭摩蓮花熾盛身仏、無量名称功徳光明仏、その弥留孤知如来、応供、正遍知のように、これらの諸仏如来、応供、正遍知は、無上の仏菩提を証得され、無上の最大の法輪を転じられました。

私もまた同じように、無上の法輪を転じたいと願います。法施をもって一切の衆生を満たし、自在にさせ、世間の諸天や人々に利益と安楽をもたらすためです。』

「舍利弗!若有得聞如此所說第一之道,聞已信受隨教行者,彼則當得無量福聚。舍利弗!若善男子、善女人等聞於如是三聚法本,受持讀誦能解其義為他廣說,彼則當得多福德聚,不可思議不可稱量。舍利弗!汝今當觀如是無量神通福聚。舍利弗!於汝意云何?於此三千大千世界所有眾生眾生所攝,皆令彼等悉得人身,得人身已成辟支佛。若善男子、善女人等,盡形供養飲食衣服床臥湯藥種種諸事,彼涅槃後起舍利塔高十由旬、縱廣正等滿七由旬,妙色莊嚴端正可喜,金銀琉璃頗梨真珠馬瑙虎珀眾寶所成,又復供養彼諸塔廟,以天音樂散妙華鬘燒香塗香繒幡幢蓋而以供養。彼所得福寧為多不?」

舎利弗よ、もしこのように説かれた第一の法を聞き、聞いて信じ受け入れ、教えに従って実践する者がいれば、その者は無量の福徳の集積を得るであろう。舎利弗よ、もし善男子・善女人たちがこの三つの集まりの法の根本を聞き、受け持ち読誦し、その意味を理解し、他のために広く説くならば、その者は多くの福徳の集積を得るであろう。それは思議を超え、称量しがたいものである。舎利弗よ、今、あなたはこのような無量の神通と福徳の集積を見るがよい。舎利弗よ、あなたはどう思うか。この三千大千世界のすべての衆生、衆生に含まれる者たちを、すべて人間の身を得させ、人間の身を得た後に辟支仏と成らしめるとする。もし善男子・善女人たちが、一生涯にわたり飲食・衣服・寝床・湯薬など様々なものを供養し、彼らが涅槃に入った後に、高さ十由旬、縦横七由旬に満ちた舎利塔を建て、美しい色で荘厳し端正で喜ばしいものとし、金・銀・瑠璃・玻璃・真珠・瑪瑙・琥珀などの多くの宝で作り、さらにそれらの塔廟に供養し、天の音楽を奏で、妙なる華鬘を散らし、香を焚き塗香を施し、絹の幡・幢・蓋をもって供養するならば、彼らが得る福徳は多いと言えるか?

舍利弗言:「甚多。世尊!不可思議之所能及。」

舎利弗は申し上げました。「大変に多いことでございます。世尊よ。思いはかることも、言葉で表すこともできないほどです。」

佛告舍利弗:「且置三千大千世界諸眾生等眾生所攝。又復東方如恒河沙等諸世界中所有眾生眾生所攝,南西北方四維上下如是世界所有眾生眾生所攝,皆令彼等悉得人身,得人身已證辟支佛。若善男子、善女人等乃至盡命供養奉事,衣服飲食湯藥床臥種種諸事供養供給。彼所得福寧為多不?」

仏は舎利弗に告げられた:「まず、三千大千世界のあらゆる衆生、すなわち衆生として存在するものを置いておこう。さらに、東方のガンジス川の砂の数ほどある諸世界のすべての衆生、衆生として存在するもの、南方、西方、北方、四隅、上下のあらゆる世界のすべての衆生、衆生として存在するもの、それらすべてが人間の身を得るとしよう。人間の身を得た後、縁覚(辟支仏)の悟りを証する。もし善男子、善女人たちが、命が尽きるまで彼らを供養し仕え、衣服、飲食、湯薬、寝床など、あらゆるものを供給し続けたならば、その人々が得る福徳は、果たして多いと言えるだろうか?」

舍利弗言:「甚多。世尊!非可思量之所能及。」

舎利弗は申し上げた。「大変に多いことでございます。世尊よ、それは思いはかることの及ぶところではありません。」

佛告舍利弗:「若善男子、善女人等,能具正信無有諂曲,發於無上菩提之心,復能依此迴向迴向。舍利弗!此前福德於此福聚,百分不及一、千分百千分乃至算數譬喻所不能及。」

仏は舎利弗に告げられた:「もし善男子、善女人たちが、正しい信心を備え、偽りの心なく、無上の菩提心を起こし、さらにこの功徳を一切衆生のために廻向することができるならば。舎利弗よ、これまでの善行の功徳は、この功徳の集まりと比べると、百分の一にも及ばず、千分の一、百千分の一、さらに算数や譬えでも計り知れないほどである。」

爾時眾中有十千人從坐而起,偏袒右邊右膝著地,合掌向佛而白佛言:「大德世尊!我等亦欲當成無上諸佛菩提。所以者何?大德世尊!我等以聞如是等法修多羅故深起愛樂。大德世尊!我等志樂無上菩提。」

その時、会衆の中から一万人の人々が座席から立ち上がり、右肩をあらわにし、右膝を地につけて、手を合わせて仏に向かい、仏に申し上げました。「尊い世尊よ、私たちもまた無上の仏の悟りを成就したいと願います。なぜならば、尊い世尊よ、私たちはこのような教えを聞き、深く愛着し、喜びを覚えたからです。尊い世尊よ、私たちは無上の悟りを心から望んでおります。」

時天帝釋與諸眷屬六萬八千天眾圍遶,即以諸天曼陀羅花、栴檀末香、閻浮金粟、憂鉢羅花、波頭摩花、俱牟頭花、分陀利花供養於佛及此所說三聚法本而散其上。再三散已,而白佛言:「希有世尊!乃至如此三聚法本多所利益,為諸菩薩摩訶薩等當淨一切諸法業障,當令值遇一切善法具足成就。」

その時、天帝釈は六万八千の天衆を従えて仏陀を取り囲み、天界の曼陀羅華や栴檀の香、閻浮金の砂、青蓮華、紅蓮華、黄蓮華、白蓮華を捧げ、仏陀とこの三聚法門に供養し、その上に散華しました。三度散華した後、仏陀に申し上げました。

「尊き世尊よ、この三聚法門はまことに稀有なものでございます。あらゆる菩薩・大菩薩たちが、すべての法の業障を浄め、あらゆる善法に巡り合い、円満に成就するために、大いなる利益をもたらすものでございます。」

佛告帝釋:「如是如是。憍尸迦!我今說此三聚法本,為諸菩薩摩訶薩等多作利益,於一切法無障清淨得成就故、當得值遇一切善法悉成就故。憍尸迦!我念往昔阿僧祇劫,復過是數不可思量,彼時有佛出興於世,名大焰聚如來、應供、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊。憍尸迦!彼大焰聚如來壽命六萬八千億歲,初會百千諸聲聞眾,第二會有九十九億諸聲聞眾,第三會有九十八億諸聲聞眾。憍尸迦!彼大焰聚如來為諸天人大作利益。時彼眾中有一女人名曰尊親,於彼會坐。從彼大焰聚如來聞於如此三聚法本,信受讀誦廣為人說如說修行,發於無上菩提之心。彼聞此法即轉女身成丈夫身,常得生於天人之中往來流轉,當得受於八萬四千轉輪王身。今現住彼在於東方,去此佛剎過億百千諸佛剎土,現成阿耨多羅三藐三菩提,名寶焰聚如來、應供、正遍知。憍尸迦!若有眾生臨命終時,聞彼寶焰聚如來名號能憶念者,彼當不復更受女身。所以者何?彼寶焰聚如來往昔行菩薩行時,發如是願:『若有女人臨命終時,聞我名字能憶念者,彼當不復更受女身。』憍尸迦!此三聚法本能有如是多作利益,為諸菩薩摩訶薩等具足當淨一切諸法諸障礙業,當得值遇一切善法成就具足。」

仏は帝釈天に告げられた。「その通りです。憍尸迦よ。私は今、この三聚法本を説くのは、諸々の菩薩摩訶薩たちのために多くの利益をもたらし、一切の法に対して障りなく清浄なる成就を得させ、あらゆる善法に値遇して悉く成就させるためです。憍尸迦よ。私は思い起こします、過去の阿僧祇劫、さらにそれを超えた計り知れない昔に、その時に仏が世に出現されました。名を大焰聚如来、応供、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、仏、世尊と申します。憍尸迦よ。その大焰聚如来の寿命は六万八千億歳であり、初会には百千の諸声聞衆、第二会には九十九億の諸声聞衆、第三会には九十八億の諸声聞衆が集いました。憍尸迦よ。その大焰聚如来は諸々の天人たちのために大いに利益をもたらされました。その時、その衆の中に尊親という名の一人の女人がおり、その会座に坐っていました。彼女はその大焰聚如来からこの三聚法本を聞き、信受し読誦し、広く人々のために説き、説かれた通りに修行し、無上菩提の心を発しました。彼女はこの法を聞いて、即ち女身を転じて丈夫の身となり、常に天人の中に生まれ、往来流転し、八万四千の転輪王の身を受けることとなりました。今、彼女は東方に住し、この仏刹を去ること億百千の諸仏刹土を過ぎたところで、現に阿耨多羅三藐三菩提を成じ、名を宝焰聚如来、応供、正遍知と申します。憍尸迦よ。もし衆生が命終の時に臨んで、その宝焰聚如来の名号を聞き、能く憶念するならば、彼は再び女身を受けることはありません。なぜならば、その宝焰聚如来が往昔、菩薩行を行じた時に、このような願を発されたからです。『もし女人が命終の時に臨んで、私の名を聞き、能く憶念するならば、彼は再び女身を受けることはないであろう』と。憍尸迦よ。この三聚法本はこのように多くの利益をもたらし、諸々の菩薩摩訶薩たちのために一切の諸法と諸々の障礙の業を具足して清浄ならしめ、あらゆる善法に値遇して成就具足させるのです。」

佛說此經時,帝釋天王,及長老舍利弗,及諸天、龍、乾闥婆、阿修羅、人非人等,聞佛所說,歡喜奉行。

仏がこの経を説き終えられたとき、帝釈天王と長老の舎利弗、そして諸天、龍、乾闥婆、阿修羅、人非人など、すべての者が仏の説かれた教えを聞き、喜んで受け入れ、実践に移しました。

大乘三聚懺悔經

大乗三聚懺悔経


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