普賢菩薩說證明經
普賢菩薩説証明経
聞如是。一時佛在靈鷲山祇水邊。說此法時。八萬四千人俱。皆是阿羅漢。諸漏已盡。無復煩惱。盡諸有結。所作已辦。爾時會中比丘比丘尼優婆塞優婆夷四部眾等。皆來集會。一時聽法歡喜合掌。一心奉行作禮而去。爾時普賢菩薩即從座起。整衣服長跪叉手。前白佛言。世尊釋迦涅槃後彌勒未興世。眾生有所疑。云何為說之。願佛分別說。佛言。汝當至心聽。為汝分別說。我本根元或是定光身。或是句樓秦佛身。或是無光王佛身。或是寶勝佛身。或是登明王佛身。或是須彌尊王佛身。或是釋迦身。我本菩薩時。名為阿逸多。釋迦涅槃後。先作法王治。却後三十年。彌勒正身下。若有所疑而是略說。爾時普賢菩薩白佛言。世尊夫一切眾生云何作功德可見彌勒佛。彌勒言。善男子善女人。剃除鬚髮出家學道。而披法服隱居山林。坐禪學道頭陀苦行。而是之人等可得見彌勒。若有善男子。遠離恩愛捨家棄俗。剃除鬚髮而披法服。一心苦行為人善說。善行教化為說十善。勸人受戒廣為演說。慈悲憐愍度脫生死。長發無上菩提之心挽拔危厄。如是菩薩行如是真人等。亦得見彌勒。善男子善女人。若有造浮圖塔廟講堂精舍經書形像。莫同大小金銀素鍍。隨像大小速得成就無上發願者。如是之人等亦得見彌勒。若有善男子善女人。峪半治道廣作義井。河次造浮橋拯濟窮者。如是微妙願亦得見彌勒。復有善男子善女人。修持五戒奉行十善。一月六齋年三長齋。為人演說度他自度人我兼度。如是毛髮之心者。菩提無上願。如是之人等亦得見彌勒。若有比丘僧剃除鬚髮而披法服。雖受二百五十戒不能持具相。不如受持十戒行奉持十善。捨彌妙衣一心苦行。莫生染心遠離恩戀。修持十善一心苦行。繩床錫杖香爐瓶鉢。九十日一移初夜後夜。明冥禮拜六時行道。遭中一食進心不闕。處處村落為人演說。朝唱暮誦拯濟群生。教于愚癡令出污泥。引導眾生得出煩惱。愚癡眾生火宅自燒不能自知。我遣良師引導化之。方便說法得出火宅。遠離生死遭遇明師。譬如病人值好良藥。病人得愈無有苦患。持戒懺悔一心苦行除罪如是。皆發信心不作諸惡。長發善願得入阿耨多羅三藐三菩提無上道意。受持守護斷諸煩惱。如是之人得道不久皆見彌勒。
このように聞きました。あるとき、仏は霊鷲山の祇水のほとりにおられました。この法を説かれたとき、八万四千人の人々が集まっていました。その人々はみな阿羅漢で、諸々の漏はすでに尽き、もはや煩悩はなく、すべての有の結を尽くし、なすべきことをすでになし終えた方々でした。
そのとき会の中には、比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷の四部衆などが、みな集まってきておりました。彼らは一時に法を聞いて歓喜し、合掌して一心に奉行し、礼をして去りました。
そのとき普賢菩薩が座から立ち上がり、衣服を整え、長跪して手を合わせ、仏の前で申し上げました。「世尊よ、釈迦が涅槃に入られた後、弥勒がまだ世に現れていないとき、衆生には疑いがあります。どのように説けばよいのでしょうか。どうか仏よ、分けて説いてください」。
仏は言われました。「よく心をこめて聞きなさい。あなたのために分けて説きましょう。私の本来の根本は、あるいは定光の身であり、あるいは句楼秦仏の身であり、あるいは無光王仏の身であり、あるいは宝勝仏の身であり、あるいは登明王仏の身であり、あるいは須弥尊王仏の身であり、あるいは釈迦の身でした。私がもと菩薩であったとき、名を阿逸多といいました。釈迦が涅槃に入られた後、まず法王として治め、その後三十年して、弥勒の正身が下ってきます。もし疑いがあるなら、これは略して説いたものです」。
そのとき普賢菩薩が仏に申し上げました。「世尊よ、すべての衆生はどのように功德を作せば弥勒仏に会えるのでしょうか」。
弥勒は言われました。「善男子、善女人よ、鬚髪を剃り除いて出家し道を学び、法服を身にまとい山林に隠れ住み、坐禅して道を学び、頭陀の苦行をするなら、こうした人々は弥勒に会うことができます。もし善男子がいて、恩愛から遠ざかり家を捨て俗を棄て、鬚髪を剃り除いて法服をまとい、一心に苦行し、人のために善く説き、善行をもって教化し、十善を説き、人に勧めて戒を受けさせ、広く演説し、慈悲をもって憐み、生死から度脱し、長く無上の菩提の心を発し、危厄から抜き救うなら、このような菩薩行をするこのような真人たちも、また弥勒に会うことができます。善男子、善女人よ、もし浮図や塔廟、講堂、精舍、経書、形像を造るなら、大小金銀や素鍍を同じくすることなく、像の大小に随って速やかに成就し、無上の願を発するなら、このような人々もまた弥勒に会うことができます。もし善男子、善女人がいて、谷あいの道を治めて広く義井を作り、川のほとりに浮橋を造って窮える者を救済するなら、このような微妙な願もまた弥勒に会うことができます。また善男子、善女人がいて、五戒を修持し十善を奉行し、一月に六斎、年に三長斎を行い、人のために演説して他を度し自らも度し、人我ともに兼ね度するなら、このような毛髪ほどの心による菩提の無上の願も、このような人々はまた弥勒に会うことができます。もし比丘僧が鬚髪を剃り除いて法服をまとい、二百五十戒を受けていても具相を保てないなら、十戒を受持して行い十善を奉持するには及びません。弥妙の衣を捨て一心に苦行し、染心を生じず恩恋から遠ざかり、十善を修持して一心に苦行し、縄床や錫杖、香炉、瓶鉢を用い、九十日に一度移り、初夜と後夜に、明暗にかかわらず礼拝し、六時に行道し、遭中には一食して心を進めて欠かさず、処々の村落で人のために演説し、朝に唱え暮に誦して群生を救済し、愚癡の人を教えて汚泥から出させ、衆生を導いて煩悩から出させなさい。愚癡の衆生は火宅に自ら焼かれながら自ら知ることができません。私は良師を遣わして導き化します。方便をもって法を説き、火宅から出て生死から遠ざかり明師に遇うようにさせます。たとえば病人が良い良薬に値すれば、病人は癒えて苦しみの患いがなくなるようなものです。持戒し懺悔し一心に苦行して罪を除くことはこのようです。みな信を発し諸々の悪を作さず、長く善願を発して阿耨多羅三藐三菩提の無上の道意に入り、受持守護して諸々の煩悩を断つなら、このような人は道を得て久しくなく、みな弥勒に会うでしょう」。
普賢菩薩白佛言。世尊執取正法善治守護。拯濟病困若病厄。受持此經典者病得除愈。若有橫官共相牽梚枷鎖繫閉。心中憶念普賢菩薩。讀此經一百九遍。便令其官即發慈心。廣復大赦解脫枷鎖。得離橫官無有諸苦。若有眾生遠行不歸消息不通。愁憂苦毒煩惱自纏。心中憶念普賢菩薩。讀誦此經典者。心中所願無不獲得。若有女人渴乏男女少患兒息。亦當讀誦此經典者。所願便得。若有女人產生難者。心中當憶念普賢菩薩。朝暮禮拜受持讀誦此經典者。兒則易產。身體平正長命之子。辨才勇猛高遷富貴世世尊榮。皆是普賢菩薩威神之力。若有眾生衰亡之後水火焚㵱。鳥鳴百怪野蟲入家。如是諸怪不問邪師。一心精進受持讀誦此經典者。眾惡雲除萬善普備。藥病不加身針炙不近。皆是普賢菩薩威神之力。若有善男子善女人。若出家在家。若白衣若道俗。多有患苦夜夢顛倒。出入恐怖迫迮叫喚忘前失後。心中憶念普賢菩薩。讀誦此經典。無有諸患令身安隱不見諸苦。皆是普賢菩薩威神之力。若有善男子善有願。心中憶念普賢菩薩受持讀誦。行來出入無有諸苦。世世值法遇善知識不遭橫苦。皆是普賢菩薩威神之力。何以意故。普賢菩薩閻浮履地病之良藥。此經閻浮履地厄難橋梁。何以意故。此經是病之良師。如是受持皆是普賢菩薩威神之力。爾時普賢菩薩白佛言。世尊欲為眾生說呪。三稱南無佛復稱九佛名。東方王明諸佛。南方離垢紫金沙佛。西方無量華佛。北方日轉光明王佛。上方香積如來佛。下方師子億像佛。金剛師子億像佛。普光功德山王佛。善住功德寶王佛。若有善男子善女人。受持讀誦此九佛名字。不墮橫死不遭八難。憐愍一切眾生故。即稱七佛名字。第一維衛佛。第二維式佛。第三隨葉佛。第四拘樓秦佛。第五句那含牟尼佛。第六迦葉佛。第七釋迦牟尼佛。一切眾生若在病困中。若在困厄中。若在大火中。山谷虎狼中。若在險路賊盜中。若在河厄難中。常當誦七佛名字。悉皆消滅。何以意故。此經多饒神力。往昔過去七十七億諸佛所說陀羅尼神呪。
普賢菩薩が仏に申し上げました。「世尊、正法をしっかりと受け持ち、よく治めて守り護ることは、病に苦しむ者、病の災いを受けた者を救い済ますことです。この経典を受持する者は、病が除かれ癒やされます。もし理不尽な官の咎めに巻き込まれ、互いに引きずられ、枷や鎖でつながれて閉じ込められることがあっても、心に普賢菩薩を憶念し、この経を百九遍読めば、その官はたちまち慈しみの心を起こします。さらに広く大赦を施して枷や鎖を解き放ち、理不尽な官の咎めから離れて諸々の苦しみがなくなります。もし衆生が遠くへ旅立ったまま帰らず、便りも通じず、憂い悲しみ苦しみ毒に悩みに自ら縛られているなら、心に普賢菩薩を憶念し、この経典を読誦する者は、心に願うところを得られないことがありません。もし女で、男にも女にも恵まれず子を乏しくしている者がいるなら、その者もまたこの経典を読誦すれば、願いがかなえられます。もし女で出産が難儀な者がいるなら、心に普賢菩薩を憶念し、朝晩に礼拝し受持読誦すれば、子は安らかに生まれ、体は整って長命の子となります。弁才に勇猛で高く栄進し富貴にして、世々に尊ばれ栄えます。これらはみな普賢菩薩の威神の力によるものです。もし衆生に、衰亡の後に水や火に焼かれ流されること、鳥が鳴き百の怪異が現れ、野の虫が家に入るといった諸々の怪異が起きても、邪師に問うことなく、一心に精進してこの経典を受持読誦する者は、もろもろの悪が雲のように晴れ、万の善がことごとく備わります。薬や病は身に加わらず、針や灸も近づきません。これらはみな普賢菩薩の威神の力によるものです。もし善男子・善女人で、出家であれ在家であれ、白衣であれ道の人であれ、多くの患い苦しみを抱え、夜の夢が転倒し、出入りに恐怖し、迫られ責められて叫び、前を忘れ後を失うようなことがあっても、心に普賢菩薩を憶念し、この経典を読誦すれば、諸々の患いがなく身は安隠にして、諸々の苦しみを見ることがありません。これらはみな普賢菩薩の威神の力によるものです。もし善男子・善女人に願いがあれば、心に普賢菩薩を憶念し受持読誦して、行き来し出入りするのに諸々の苦しみがなく、世々に法に遇い善知識に巡り会って、理不尽な苦しみに遭いません。これらはみな普賢菩薩の威神の力によるものです。なぜでしょうか。普賢菩薩は閻浮提の地における病の良薬です。この経は閻浮提の地における厄難の橋梁です。なぜでしょうか。この経は病の良師です。このように受持することは、みな普賢菩薩の威神の力によるものです。」
そのとき、普賢菩薩が仏に申し上げました。「世尊、衆生のために呪を説きたいと思います。」三度「南無仏」と唱え、さらに九仏の名を唱えます。東方の王明諸仏、南方の離垢紫金沙仏、西方の無量華仏、北方の日転光明王仏、上方の香積如来仏、下方の師子億像仏、金剛師子億像仏、普光功徳山王仏、善住功徳宝王仏です。もし善男子・善女人が、この九仏の名を受持読誦すれば、横死に堕ちず八難に遭いません。一切衆生を憐れむために、すなわち七仏の名を唱えます。第一は維衛仏、第二は維式仏、第三は随葉仏、第四は拘楼秦仏、第五は句那含牟尼仏、第六は迦葉仏、第七は釈迦牟尼仏です。一切衆生は、もし病の苦しみの中にいても、もし困厄の中にいても、もし大火の中にいても、山谷や虎狼の中にいても、もし険しい道や賊盗の中にいても、もし河の厄難の中にいても、常に七仏の名を誦むべきです。ことごとく消滅します。なぜでしょうか。この経は多くの神力に富んでいます。過去の七十七億の諸仏が説かれた陀羅尼の神呪なのです。
南無佛陀南無達摩南無僧伽南無阿彌陀佛薩陀婆羅婆菩提薩婆摩訶薩婆阿利耶那婆樓薩婆波羅提木叉佛婆豆叉帝利沙訶迦懺而說呪曰。
南無仏陀、南無達磨、南無僧伽、南無阿弥陀仏。薩陀婆羅婆、菩提薩婆、摩訶薩婆、阿利耶那婆樓、薩婆波羅提木叉、仏婆豆叉帝利沙訶迦懺。そこで呪を説いて次のように唱えます。
憐愍一切病困眾生故。復稱四天下王名字。南無東方提頭賴吒天王。南方鞞樓勒叉天王。西方鞞樓博叉天王。北方毘沙門天王。南無達迦摩桂羅王。上方釋梵天王。下方轉輪聖王。海龍王。須彌山頭阿修輪王。諸鬼神王等。收縛諸鬼枷鎖諸鬼。收鎖諸鬼神不得妄近。善男子善女人。欲誦此呪時善持五戒。不食酒肉不食五辛。一月六齋年二長齋。六時行道一心苦行可得誦此呪。若不行是。行諸不善行。不得誦此呪。不修十善行。此呪還自傷。修持十善行。來四出諸天善神四天大王天龍八部。常來營護受持此呪者。皆得阿耨三菩提道。為眾生故說諸鬼神名字。若有優樓比婆鬼。若有比迦鬼。若有鳩槃荼鬼。若有比沙迦鬼。若有問請鬼。我為眾生解說鬼神名字。土地者狐狸是。山神者他虫蟒蛇是。宅神者老鼠蝙蝠是。天神者魔耶是。若有東來鬼。若有東南來鬼。若有南來鬼。若有西南來鬼。若有西來鬼。若有西北來鬼。若有北來鬼。若有東北來鬼。若有上方蜚尸鬼。若有下方遁注鬼。若有天神地神鬼。若有山神樹神鬼。若有五道之神鬼。若有南斗北辰鬼。若有奪人精氣鬼。若有取人精氣鬼。若有奪人魂魄鬼。若有喚人魂神鬼。若有破家鬼。若有遭喪失火鬼。若有青色鬼。若有白色鬼。若有黃色鬼。若有赤色鬼。若有惡毒精魄鬼。若有乍瞋乍欣鬼。若有索酒索肉鬼。若有嗜酒嗜肉鬼。若有入人頭中鬼。若有入人耳中鬼。若有入人口中鬼。若有入人十指中鬼。若有入人手脚中鬼。若有入人肝心五藏中鬼。若有入人百節中鬼。若有干詐鬼。若有詐稱鬼。若有假名字鬼。若有七道鬼。若有四七日百怪鬼。若有百日伏尸鬼。若有病痛誦此鬼神名字。若有小弱難養誦此鬼神名字。若有兒啼驚怕亦誦此鬼神名字。此諸鬼神若不隨此呪。頭破作七分如阿梨樹枝。劇殺父母重罪使諸鬼神如壓油殃。頭破作七分如微塵。善男子善女人。受持三歸五戒者。善持十善行者。此諸鬼神不能中害。何以意故。此大陀羅尼神呪威神之力不可思議。此諸惡氣不得嬈近。眾邪惡鬼亦不得中害。普賢菩薩言。若有善男子善女人。若能善持守護此呪者。我爾時乘六牙白象雨寶蓮華從空而下。并餘諸天善神四大天王龍神八部皆來集會。胡跪合掌整理衣服。說此大陀羅尼呪時。三千大千世界六種震動。外道天魔盡來歸伏。呪山能崩。呪河能竭。日月崩落。三千大千世界六種震動。眾魔摧碎猶如微塵。眾魔驚怖無不歸伏。善男子善女人。受持陀羅尼呪者。我爾時遣諸天善神常來營護。不墮橫死。自欲命終之時。普賢菩薩迎其精神不墮八難。得生東方阿閦佛國。爾時普賢菩薩白佛言。世尊有何等人不得見彌勒。佛言。善哉善哉諦聽。今為汝略說。一者出家沙門剃除鬚髮。假染法服不持具相。不離恩愛背法墮俗。如是之人不得見彌勒。二者出家沙門剃除鬚髮。避官役使假披法服。飲酒食肉。青黃赤白喜好莊嚴。乘騎驢馬袈裟絞腰。治生販賣巧升抃斗捻秤前後。大斗重秤謂之劫輕。秤小斗謂之盜。如是沙門亦不見彌勒。三者出家沙門剃除鬚髮。假披法服飲酒食肉。破齋夜食偷盜三寶。破滅三寶不持具相。作諸不軌。如是惡行。如是之人等亦不見彌勒。四者善根眾生受持五戒。不肯習誦損毀正法。信邪倒見作諸不軌。毀損五戒六根顛倒。如是之人等不得見彌勒。五者受持五戒。假佛威神諸方教化。毀破形像。破大作小。破小作大。毀破成像斷壞形像破滅三寶。如是之人亦不見彌勒。六者受持淨戒。毀損十善破此諸戒。飲酒食肉作諸不善破此三惡。如是之人等亦不見彌勒。七者若有愚癡眾生不信三寶者。謗毀正法謗毀比丘僧。謗毀優婆塞謗毀優婆夷。謗毀三寶四聖障如來正道斷絕三寶。如是之人等亦不得見彌勒。八者若有眾生斷官王路。破家劫奪熒燒山澤。殺害眾生無慈愍心。如是之人等亦不得見彌勒。九者若有眾生高遷富貴輔國大臣。假官力勢斷事不平。以直則曲破小作大。枉殺良善便取萬民。如是之人等亦不得見彌勒。十者如是而為汝說。若有白依道俗作是諸惡無慚無愧。猶如禽獸牛馬畜生。如是之人入阿鼻地獄。從闇至闇輪轉五道無有出期。
一切の病に苦しむ衆生を憐れむがゆえに、四天下の王の名を称えます。南無、東方の提頭頼吒天王、南方の鞞楼勒叉天王、西方の鞞楼博叉天王、北方の毘沙門天王。南無、達迦摩桂羅王。上方、釈梵天王。下方、転輪聖王、海龍王、須弥山頭の阿修輪王、および諸々の鬼神王などよ。諸々の鬼を捕らえ縛り、枷をはめよ。諸々の鬼神を捕らえて鎖につなぎ、みだりに近づかせないようにしなさい。
善男子、善女人よ、この呪を誦そうとするならば、五戒をよく持し、酒肉を食さず、五辛を食してはなりません。一月に六回の斎戒を守り、一年に二度の長斎を守り、六時に行道し、一心に苦行して、はじめてこの呪を誦すことができます。もしこれを行わず、諸々の不善の行いをするならば、この呪を誦してはなりません。十善の行いを修めなければ、この呪はかえって自分を傷つけることになります。十善の行いを修持すれば、四方に出る諸々の天の善神、四大天王、天龍八部が、常にやって来て、この呪を受持する者を守護します。皆、阿耨多羅三藐三菩提の道を得るでしょう。
衆生のために、諸々の鬼神の名を説きます。もし優楼比婆鬼がいて、もし比迦鬼がいて、もし鳩槃荼鬼がいて、もし比沙迦鬼がいて、もし問請鬼がいれば、私は衆生のために鬼神の名を説き明かします。土地神とは狐狸であり、山神とは虫や蟒蛇であり、宅神とは鼠や蝙蝠であり、天神とは魔耶のことです。もし東から来る鬼、東南から来る鬼、南から来る鬼、西南から来る鬼、西から来る鬼、西北から来る鬼、北から来る鬼、東北から来る鬼がいれば、また上方の蜚尸鬼、下方の遁注鬼がいれば、あるいは天神・地神の鬼、山神・樹神の鬼、五道の神鬼、南斗・北辰の鬼がいれば、あるいは人の精気を奪う鬼、人の精気を取る鬼、人の魂魄を奪う鬼、人の魂神を呼び寄せる鬼、家を破る鬼、喪に遭わせ火事を起こす鬼、青色の鬼、白色の鬼、黄色の鬼、赤色の鬼、悪毒の精魄の鬼、たちまち怒りたちまち喜ぶ鬼、酒を求め肉を求める鬼、酒を好み肉を好む鬼、人の頭の中に入る鬼、人の耳の中に入る鬼、人の口の中に入る鬼、人の十指の中に入る鬼、人の手足の中に入る鬼、人の肝心五蔵の中に入る鬼、人の百節の中に入る鬼、干詐の鬼、詐称の鬼、仮の名の鬼、七道の鬼、四七日百怪の鬼、百日の伏尸の鬼がいても、病の痛みがあるときにこの鬼神の名を誦しなさい。小児が弱くて育てにくいときにも、この鬼神の名を誦しなさい。子供が泣いて驚き恐れるときにも、またこの鬼神の名を誦しなさい。
これらの諸々の鬼神が、もしこの呪に従わなければ、頭は七つに割れて阿梨樹の枝のようになり、父母を殺す重罪のごとく、諸々の鬼神をして油を圧するような災いをもたらし、頭は微塵のように七つに割れるでしょう。
善男子、善女人よ、三帰五戒を受持し、十善の行いをよく守るならば、これらの諸々の鬼神が中害することはできません。なぜでしょうか。この大陀羅尼の神呪の威神力は不可思議だからです。これらの諸々の悪気は近づいて悩ますことはできず、衆の邪悪な鬼も中害することはできません。
普賢菩薩が言いました。「もし善男子、善女人で、この呪をよく持し守護する者がいれば、その時、私は六牙の白象に乗り、宝の蓮華を雨と降らせて空から下り、他の諸々の天の善神、四大天王、龍神八部とともに皆、集会します。膝をつき合掌し、衣を整えて、この大陀羅尼の呪を説くとき、三千大千世界は六種に震動します。外道の天魔はことごとく帰伏するでしょう。呪すれば山は崩れ、呪すれば河は枯れ、日月は崩れ落ち、三千大千世界は六種に震動し、諸々の魔は微塵のように砕け散ります。諸々の魔は驚き恐れて帰伏しないものはありません。善男子、善女人よ、この陀羅尼呪を受持する者には、その時、私は諸々の天の善神を遣わして常に守護させ、横死することはありません。命終の時が来たならば、普賢菩薩はその精神を迎え取り、八難に堕とさず、東方の阿閦仏の国に生じさせます。」
その時、普賢菩薩が仏に申し上げました。「世尊よ、どのような人が弥勒に会うことができないのでしょうか。」 仏が言いました。「善いかな、善いかな、よく聞きなさい。今、あなたのために略して説きましょう。
一、出家した沙門でありながら、髭髪を剃り落とし、仮に染められた法服を着てはいるが、具足戒の相を守らず、恩愛を離れず、法に背いて俗に堕ちている者。このような人は弥勒に会うことができません。
二、出家した沙門でありながら、髭髪を剃り落とし、官の役務を避けるために仮に法服をまとい、酒を飲み肉を食し、青黄赤白の色を好み荘厳し、驢馬に騎乗し、袈裟を腰に巻き、生計のために売買をし、巧みに升や枡を操り、秤を弄して前後させる者。大斗重秤で軽くすることを劫と言い、小斗で量ることを盗と言う。このような沙門もまた弥勒に会うことができません。
三、出家した沙門でありながら、髭髪を剃り落とし、仮に法服をまとい、酒を飲み肉を食し、斎を破って夜に食し、三宝のものを盗み、三宝を破滅させ、具足戒の相を守らず、諸々の不軌の行いをする者。このような悪行をなす人もまた弥勒に会うことができません。
四、善根ある衆生として五戒を受けていながら、習い誦すことを好まず、正法を損毀し、邪な信と倒れた見解を抱き、諸々の不軌をなし、五戒を毀損し、六根が顛倒している者。このような人たちも弥勒に会うことができません。
五、五戒を受けていながら、仏の威神を仮に借りて諸方で教化すると称し、形像を毀破し、大を破って小とし、小を破って大とし、形像を毀破し、形像を断壊し、三宝を破滅させる者。このような人もまた弥勒に会うことができません。
六、浄戒を受けていながら、十善を毀損し、これらの戒を破り、酒を飲み肉を食し、諸々の不善をなし、これら三悪を破る者。このような人たちも弥勒に会うことができません。
七、愚痴な衆生で三宝を信じない者。正法を謗毀し、比丘僧を謗毀し、優婆塞を謗毀し、優婆夷を謗毀し、三宝と四聖を謗毀して如来の正道を妨げ、三宝を断絶させる者。このような人たちもまた弥勒に会うことができません。
八、もし官王の道を断ち切り、家を破って劫奪し、山沢を焼き払い、衆生を殺害して慈愍の心がない者。このような人たちもまた弥勒に会うことができません。
九、もし衆生で高く富貴に遷り、国の輔臣となりながら、官の力を借りて勢いを振るい、事の裁きが不平等である者。直きを曲とし、小を破って大とし、良き人を枉げて殺し、万民のものを奪う者。このような人たちもまた弥勒に会うことができません。
十、このようにあなたのために説きました。もし俗世の者がこれらの諸々の悪事をなして慚愧の心がないならば、あたかも禽獣や牛馬の畜生のようです。このような人は阿鼻地獄に入り、闇から闇へと五道を輪転して、出期することはないでしょう。」
佛說證香火本因經第二
仏説証香火本因経第二
香火之本七佛所說。爾時七佛在白淨天中。佛之頭領空王如來。上首空王佛。第二雲雷音宿王華智佛。第四白淨王如來佛。第五寶住蓮華佛。第六無根王佛。第七受記彌勒尊佛。七佛云會初首結願在白淨天中。又會結願靈鷲山中。又會結願紫微山。又會結願闍水。爾時空王發柔軟制令召諸菩薩。北方有十恒河沙菩薩。各乘六牙白象。手齎珍寶金華盡詣佛所。爾時東方亦有十恒河沙菩薩。亦乘六牙白象。雨寶蓮華來詣佛所。爾時南方復有十恒河沙菩薩。亦乘六牙白象。齎寶冠瓔珞來詣佛所。爾時西方復有十恒河沙菩薩。亦乘六牙白象。各齎菩提雜華來詣佛所。爾時上方有十恒河沙菩薩。乘定國師子雨寶天衣愍重之心來詣佛所。爾時從地踊出頭戴珍寶各作是言。聞佛結願歡喜集會。六萬菩薩集會之時。山河大海六種震動。爾時眾魔心情不寧。以佛神力善哉正法。爾時白淨王如來歡喜受教。白空王如來各作是言。無有閻浮履地。眾生尤無有緣。為六方菩薩上首苦行。西方無量壽佛弟子大慈觀世音。此大菩薩與閻浮履地拯濟有緣。爾時東方王明諸佛弟子摩訶波闍波提普賢菩薩。香火燈明功德利益有緣。此二菩薩希有拯濟拔諸眾生苦。希有利益善說。如來將疾往詣白淨天中結願之時。寶柱幢蓋八萬四千人俱皆如兄弟。天中有蓋絕大無極。縱廣三十由旬。東西上下亦復如是。結願神幡縱廣長三十由旬。爾時觀世音託生凡夫。爾時普賢菩薩優婆塞身。是此二菩薩分身。百億難解難了亦不可思議。爾時如童菩薩月光童子。是爾時摩訶迦葉尊者。是爾時憂波利。堂公是初果羅漢。離諸生死泰山僧朗。是清淨羅漢杯度。是解空羅漢號為隱公。三賢四聖皆同一字。欲說此本眾惡人中慎莫為說。若與此法善根。若人無善根不得聞此法。亦不得說此法。未度所度未聞所聞未見所見未解所解未知所知。如是之人皆從一願。如來所說莫不歡喜。一心受持必獲果願。莫安進退。成實結果解脫三昧。爾時觀世音并共普賢菩薩來詣佛所䠒跪受勅。唯願如來為我演說為我解說。諦聽諦受執取受持。不敢違犯不敢缺落不敢毀損。爾時佛言。閻浮履地振旦國中神州東西却有南北。一佛境界百億須彌山百億日月百億海水。三千大千世界。有一大國名為振旦。不識正法不識如來。不解正法不識好人。此等眾生與如盲人不見日月。與法無緣亦復如是。假使有緣比丘僧比丘尼優婆塞優婆夷善男子善女人。若受持若讀誦若書寫。若受持若讀誦護慎香火。猶護明珠。善男子善女人。諸法好人四方眾生。一越流轉集會一處。皆如一芥子。假使有人善持守護香火正法行坐憶念。歲三月六時行道轉讀。爾時空王如來并告普賢菩薩。將八萬億僮子四時上下護念法子。若在空野田若在五濁惡世。若在病困中若在困厄中。若在邪行惡道毒中。長當讀誦此經典者。不見八難墮不橫死不遭橫官。我爾時諸天童子守護此人不見眾惡。夫欲說法講義。若有魔人不使可說。皆同一心乃可為說。夫欲平章福德時。清淨洗手三遍燒香各禮佛足。慇重之心額必至地却坐說法之時。慎莫當戶。普賢菩薩言。男子女人。善持守護我法者不見八難。若有退落毀法眾無利益。復有發露懺悔之者還捉此法。我乘六牙白象乘空。而下手摩其頭現其人前。愚癡肉眼而不覩見。謂呼輕言說法之時。我遣諸天童子案行此人。逋慢此法毀壞此法輕慢此法。手把金杖刑害此人。若有毀損獲罪如是。莫不奉行一心諦聽。尊者白彌勒。香火從何來。此法從何起。根由在何處。彌勒答尊者。此法從空王來。度脫何種人。空王佛言。度脫八種人。尊者問空王。何為八種人。閻浮八種人。一者諸長老。二者老母人。三者善女人。四者善男子。五者諸貧窮。六者諸下賤。七者諸小弱。八者諸比丘。四千諸胡漢合為八萬四千人。尊者白彌勒。五胡治化時必有不信正法破毀此正法。實難可挽拔此法。非常行偷竊似奴婢。尊者白彌勒。世尊出世時。撩除諸穢惡。分別五種人。有緣在水東。無緣在水西。水東值聖得見明法王。尊者問彌勒。願為演說之。彌勒言尊者。汝欲求何等。尊者願彌勒為我造化城。尊者問如來。化城在何處。佛言。化城在釋迦得道處。尊者問空王。釋迦得道在何處。空王語尊者。汝當善聽。爾時尊者整理威儀胡跪合掌一心善聽。乃有為說。釋迦從起苦行元由瞿夷在脇底生。生時舉手仍沛多脚躡雙蓮華。左脇生釋迦。老子作相師。白疊承釋迦。老子重瞻相。此人非常聖。難解難思議。號為釋迦文。九龍與吐水。治化彌勒前。元初苦行時。居在迦黃山。乃久不得道。來至崑崙山。乃久不得道。來至蒲城山。展轉至五馬道。從海中心入。即為造化城。化城何物作。琉璃作外郭。舉高七百尺。白銀作中郭。舉高七百尺。紫金作中城。尊者問空王。縱廣幾由旬。空王語尊者。縱廣四百里。東西南北各四百里。四角白銀臺。舉高七百尺。東廂有九門。南廂有九門。西廂有九門。北廂有九門。門南白銀樓。樓上有金柱。舉高百丈九。下有鳳凰巾。柱上懸金鼓。天人侍兩邊。一震八種聲。門北白銀樓。舉高七百尺。上有白銀柱。下有萬世銘。天女著天衣。柱上懸金鈴。一震六種聲。召我諸法子。一時入化城。如來威神之力寶事名不輕。善哉諸法子。善持見大明。如是今古說。實事不虛言。如是好受持。
香火の根源は、七仏が説かれたものです。その時、七仏は白浄天にましました。仏の頭領は空王如来であり、上首は空王仏、第二は雲雷音宿王華智仏、第四は白浄王如来仏、第五は宝住蓮華仏、第六は無根王仏、第七は受記弥勒尊仏です。
七仏は集会し、初首は白浄天にて結願しました。また霊鷲山においても、紫微山においても、闍水においても結願しました。その時、空王仏は柔和な誓願を発し、諸々の菩薩を召しました。北方には十恒河沙の菩薩がいて、それぞれ六牙の白象に乗り、手には珍宝と金華を携えて仏の御許へ参りました。東方にもまた十恒河沙の菩薩がいて、六牙の白象に乗り、宝の蓮華を雨のように降らせて仏の御許へ参りました。南方にもまた十恒河沙の菩薩がいて、六牙の白象に乗り、宝冠と瓔珞を携えて仏の御許へ参りました。西方にもまた十恒河沙の菩薩がいて、六牙の白象に乗り、それぞれ菩提と雑華を携えて仏の御許へ参りました。上方にもまた十恒河沙の菩薩がいて、定国の師子に乗り、宝の天衣を雨のように降らせ、慈しみ重んずる心をもって仏の御許へ参りました。その時、大地より踊り出た菩薩たちは、頭に珍宝を戴き、皆このように申しました。「仏が結願され、歓喜して集会したことを聞きました」と。六万の菩薩が集会した時、山河大海は六種に震動しました。その時、諸々の魔は心穏やかではありませんでしたが、仏の神力により正法は成し遂げられました。
その時、白浄王如来は歓喜して教えを受け、空王如来に白してこのように申しました。「閻浮提(南の地)には、衆生に未だ縁がありません。六方の菩薩の上首が苦行をなすべきです。西方の無量寿仏の弟子である大慈の観世音菩薩よ。この大菩薩が閻浮提へ赴き、縁ある者を救済してください」と。その時、東方の王明諸仏の弟子である摩訶波闍波提普賢菩薩が、「香火燈明の功徳をもって縁ある者を利益しましょう」と述べました。この二人の菩薩は希有なる救済をもって諸々の衆生の苦しみを抜き、希有なる利益と善なる教えを説かれました。
如来が白浄天へ往詣し、結願された時、八万四千の宝柱幢蓋は、皆兄弟のようでした。天中には極めて大きく無極の蓋があり、縦横は三十由旬、東西上下もまたその通りでした。結願の神幡も、縦横三十由旬ありました。その時、観世音菩薩は凡夫の姿に託生し、その時、普賢菩薩は優婆塞の身となりました。これら二人の菩薩の分身は、百億あり、難解難了であって、不可思議です。その時、如童菩薩である月光童子は、今の摩訶迦葉尊者であり、今の憂波利です。堂公は初果の羅漢であり、諸々の生死を離れた泰山の僧朗は清浄羅漢であり、杯度は解空羅漢であり、隠公と呼ばれました。三賢四聖は皆、同じ一つの言葉を抱いています。この教えを説こうとする時は、悪人の中にあっては決して説いてはなりません。この法に善根がある者、もし善根のない者がいれば、この法を聞くことはできず、また説くこともできません。未だ度されざる者を度し、未だ聞かざるを聞き、未だ見ざるを見、未だ解せざるを解し、未だ知らざるを知る。このような人々は皆、一つの願いに従います。如来の説かれるところ、歓喜せぬ者はありません。一心に受持すれば必ず果願を得るでしょう。進退を迷ってはなりません。成実の結果を得て、解脱三昧に達します。
その時、観世音菩薩ならびに普賢菩薩は仏の御許へ至り、跪いて勅命を受けました。「ただ願わくは如来よ、我らのために演説し、解説してください」と。諦聴し諦受し、執取受持して、あえて違犯せず、欠落せず、毀損いたしません。その時、仏は言われました。「閻浮提の振旦国の中、神州の東西南北には、一仏の境界に百億の須弥山、百億の日月、百億の海水があり、三千大千世界があります。そこに振旦という一大国があります。正法を知らず、如来を知らず、正法を解せず、良き人を知りません。これらの衆生は、盲人が日月を見ないのと同じく、法と縁がありません。もし縁ある比丘僧、比丘尼、優婆塞、優婆夷、善男子、善女人がいて、もし受持し、もし読誦し、もし書写し、あるいは香火を護慎するならば、明珠を護るが如く大切にしなさい。善男子、善女人よ、諸法に長けた良き人よ、四方の衆生が一つの流転を越えて一処に集会することは、芥子の一粒のようです。もし人が善く香火と正法を守護し、行住坐臥に憶念し、一年に三ヶ月、六時に行道して読誦するならば、その時、空王如来は普賢菩薩に告げました。『八万億の童子を率いて、四時にわたって法子を護念しなさい。もし空野や田の中、五濁悪世の中にいても、あるいは病困や困厄の中、あるいは邪行悪道の毒の中にあっても、長くこの経を読誦する者は、八難を見ず、横死することなく、横官に遭うこともありません。我の諸々の天童子がこの人を守護し、諸悪を見せません』と。
法を説き講義しようとする時、もし魔の心を持つ者がいれば、説かせてはなりません。皆、一心である場合にのみ説くことができます。福徳を平章しようとする時は、清浄に手を三遍洗い、香を焚き、それぞれ仏足を礼し、殷重の心をもって額を地に付け、後ろに座して法を説く時は、戸口に向かってはなりません。普賢菩薩は言いました。『男子、女人よ、我が法を善く持し守護する者は、八難を見ません。もし退落し、法を毀損するならば、衆生に利益はありません。もし発露懺悔する者がいれば、再びこの法を手に取ることができます。我は六牙の白象に乗り、空を飛んで、その手でその人の頭を撫で、その人の前に現れるでしょう。愚かな肉眼ではそれを見ることができません。法を説く時に軽言すれば、我は諸々の天童子を遣わしてこの人を案行させます。法を侮り、毀損し、軽慢するならば、金杖を手に持ってこの人を刑罰します。もし毀損すれば、このような罪を得るでしょう。奉行せぬことなかれ、一心に諦聴せよ』」
尊者が弥勒に白して言いました。「香火は何より来たるのか。この法は何より起こるのか。根由はどこにあるのか」と。弥勒は尊者に答えました。「この法は空王より来たる」。尊者が「何を度脱するのか」と問うと、空王仏は言われました。「八種の人を度脱する」と。尊者が「八種の人とは何か」と問うと、空王仏は閻浮提の八種の人を挙げました。「一者、諸長老。二者、老母人。三者、善女人。四者、善男子。五者、諸貧窮。六者、諸下賤。七者、諸小弱。八者、諸比丘。四千の胡漢を合わせて八万四千人である」。尊者は弥勒に白しました。「五胡が治化する時、必ず正法を信じず、破壊する者があるでしょう。この法を挽き抜くことは実に難い。常人ではなく、盗みを行い、奴婢に似た者たちです」と。
尊者は弥勒に白しました。「世尊が出世する時、諸々の穢悪を撩除し、五種の人を分別されます。縁ある者は水の東にあり、縁なき者は水の西にある。水東で聖に値い、明法王を見るのです」。尊者は弥勒に「演説してほしい」と願いました。弥勒は「あなたは何を求めるのか」と聞き、尊者は「化城を造ってほしい」と願いました。尊者が「化城はどこにあるのか」と問うと、仏は言われました。「化城は釈迦が得道した場所にある」。尊者が「釈迦が得道したのはどこか」と問うと、空王は言いました。「善く聴きなさい」。
その時、尊者は威儀を整え、胡跪して合掌し、一心に聴きました。釈迦は苦行を起こし、元は瞿夷の脇の下に生まれました。生れた時に手を挙げ、足は双蓮華を踏みました。左脇から釈迦が生まれ、老子が相師となり、白疊をもって釈迦を受けました。老子は重ねて相を瞻じて言いました。「この人は普通の聖人ではない。難解難思議であり、釈迦文と号す」と。九龍が水を吐き、治化は弥勒の前に行われました。元初の苦行の時、迦黄山に居ましたが、久しく道を得られず、崑崙山へ至り、また久しく道を得られず、蒲城山へ至り、転々として五馬道へ至りました。海の中に入り、すなわち化城を造りました。化城は何をもって作るか。琉璃をもって外郭とし、高さは七百尺。白銀をもって中郭とし、高さは七百尺。紫金をもって中城としました。
尊者が「縦横はいくつの由旬か」と問うと、空王は「縦横四百里、東西南北それぞれ四百里。四角には白銀の台があり、高さは七百尺。東廂に九門、南廂に九門、西廂に九門、北廂に九門。門南には白銀の楼があり、楼上には金柱があり、高さは百丈九、下には鳳凰巾があり、柱の上には金鼓が懸かっています。天人が両側に侍り、一震すれば八種の音がします。門北には白銀の楼があり、高さは七百尺、上には白銀の柱があり、下には万世の銘があります。天女は天衣を纏い、柱の上には金鈴が懸かり、一震すれば六種の音がします。我が諸々の法子を召し、一時に入城させるのです」。如来の威神の力、宝事と名付けられ、軽んずることなかれ。善哉、諸々の法子よ。善く持して大明を見よ。このように今古に説かれたことは、実事であって虚言ではない。このように善く受持せよ。
爾時尊者問空王。何人為聖主。何人作明王。空王佛言。釋迦涅槃後七百年。天地大震動。天呼地呼。一月三怪苦困百姓。療除穢惡分簡五種。專行疫病平治罪人。有法盡生無法盡滅。却後九十九年七百年以過。三千大千世界六種震動七日日闇。却後數日天出明王地出聖主。二聖並治并在神州。善哉治化廣興佛法。慈愍一切救度生死。得出火宅得見大乘。引導生死來詣化城。明王聖主俱在化城。樓上打金鼓。遠告諸法子。此法有因緣。尋解萬里通。此法無因緣。打鼓隔壁聾。棖公白尊者。遠召有緣人。棖公白尊者。分別五種人。尊者語棖公。云何可分別。棖公白尊者。隨我分別之。隨我造弱水。我遣力士羅剎王。頭戴崑崙山。從地出踊泉。來至化城西。展轉娑婆中。往詣加黃山。水上七寸橋。有緣在橋東。無緣在橋西。召我諸法子。一時在化城。爾時娑婆中。無諸五種人。療除諸穢惡賜皆是菩薩名。尊者菩薩王。廣宗羅漢王。菩薩羅漢治。閻浮無罪人。國作佛國。州作佛州。郡作佛郡。縣作佛縣。黨里作佛。里。隣作佛隣。四海知識一如親兄弟。集會化城中。東宮西宮南宮北宮。東階西階南階北階。東有博山殿。西有槃龍臺。巷巷相當門門相次。得見此明王。一心好受持。若有狐疑者。不得見此法。若有退落者。不得見此樂。若有頹毀者。若有逋慢者。不得見此樂。飲酒食肉人。貪財五欲人。虛諂邪見人。如是不善行。終不見此樂。若有退落者。復能好懺悔。寫却此諸惡。寫却煩惱心。寫却逋慢心。寫却眾邪心。復能一懺悔。還得入此法。逕過好明師。一心好受持。若有不毀損。自責過咎罪。瞋罵六根賊。一心好守護。亦得見此樂。如是為汝說。終不有虛言。一心好受持。與汝無上道。
そのとき、尊者は空王に問いました。「だれが聖主なのでしょうか。だれが明王なのでしょうか。」
空王仏は答えました。「釈迦が涅槃に入ってから七百年ののち、天地は大きく震動し、天も地も呼び声をあげます。一月に三度の怪異が起こり、百姓は苦しみ悩みます。穢れ悪しきものを療し除き、五種を分けて選び出し、専ら疫病を行なって罪人を平らかに治めます。法あるものはことごとく生じ、法なきものはことごとく滅します。その後九十九年、七百年が過ぎますと、三千大千世界は六種に震動し、七日間、日は暗くなります。その後数日のうちに、天からは明王が、地からは聖主が現れます。二人の聖者はともに治め、ともに神州に在します。善いかな、治化は広く興り、仏法を興隆し、慈しみをもって一切を哀れみ、生死を救い度します。火宅を出て大乗を見ることができ、生死を導いて化城に至らせます。明王と聖主はともに化城に在し、楼の上で金の鼓を打ち、遠く諸々の法子に告げます。この法に因縁あれば、尋ね解けば万里も通じます。この法に因縁なければ、鼓を打っても隔壁は聾です。
棖公は尊者に申しました。「遠く有縁の人を召し集めてください。」棖公は尊者に申しました。「五種の人を分けてください。」尊者は棖公に語りました。「どうして分けることができるのか。」棖公は尊者に申しました。「私に従ってこれを分けましょう。私に従って弱水を造りましょう。私は力士の羅刹王を遣わし、頭に崑崙山を戴かせ、地から涌き出る泉を出させ、化城の西に来させ、めぐりめぐって娑婆の中に至らせ、加黄の山に赴かせます。水上七寸の橋、有縁の者は橋の東に、無縁の者は橋の西に在します。わが諸々の法子を召せば、一時に化城に在します。」
そのとき娑婆の中には、もはや五種の人はありません。諸々の穢れ悪しきものを療し除き、賜わるものはみな菩薩の名です。尊者は菩薩王、広宗は羅漢王、菩薩と羅漢が治め、閻浮には罪人もありません。国は仏の国となり、州は仏の州となり、郡は仏の郡となり、県は仏の県となります。党里は仏の里となり、隣は仏の隣となります。四海の知識はひとえに親兄弟のごとく、化城の中に集い会します。東宮、西宮、南宮、北宮、東の階、西の階、南の階、北の階。東には博山殿あり、西には槃龍台あり、巷々は相対し、門々は相次ぎます。この明王を見ることができたなら、一心に好んで受持しなさい。もし狐疑する者があれば、この法を見ることはできません。もし退落する者があれば、この楽しみを見ることはできません。もし頽毀する者、もし逋慢の者があれば、この楽しみを見ることはできません。飲酒食肉の人、貪財五欲の人、虚諂邪見の人、このような不善の行ある者は、ついにこの楽しみを見ることはできません。
もし退落した者でも、よく懺悔することができれば、この諸々の悪を写ち却き、煩悩の心を写ち却き、逋慢の心を写ち却き、もろもろの邪の心を写ち却いて、またよく一度懺悔することができれば、還ってこの法に入ることができます。よい明師に巡り会い、一心に好んで受持しなさい。もし毀損することなく、自ら過咎の罪を責め、瞋り罵る六根の賊を責めて、一心によく守護するならば、またこの楽しみを見ることができます。このようにあなたのために説きますが、ついに虚言はありません。一心に好んで受持しなさい。あなたに無上の道を与えます。」
爾時普賢菩薩前白佛言。世尊。世尊出世時。我遣力士羅剎王。平除罪惡人。爾時遣伽羅菩薩頭戴地動。三千大千世界六種震動。天地振烈南北礔烈。七日日闇。三召有緣眾生。無法入地獄。有法生天。若有日闇。復欲平除罪人。我遣羅剎王。分別罪人將領鬼軍。爾時羅剎王。一佛境界百億日月百億須彌山。百億鐵圍地獄城一鐵圍城地獄。百億鬼軍百億鐵圍地獄。此鬼神恒河沙數。黑衣服赤繩赤棒。療除罪人。却後數日。我遣阿修輪王。手把七日劫燒終盡。日出之時。閻浮履地。草木燋燃。山石剝烈。山峪堤塝地平融盡。我爾時天上遣金翅鳥。下召取有緣。此鳥身長二十里。縱廣三十里。口銜七千人。背負八萬人。得上兜率天。彌勒俱時下。餘有受罪人。飲酒食肉者。不信有佛出世。不信有彌勒下。如是之人等。九孔同流。耳中血出。鼻中血出。眼中血出。口中血出。如是之人末劫終盡。盡入地岸無有出期。復遣加羅等菩薩。手把地軸。天地平正。西方起逆風。栴檀香七日七夜浴却穢惡。却後數日。我遣龍樹菩薩。平除天地。上地與銅地。銅地上與水銀地。水銀地上與水精地。水精地上與琉璃地。琉璃地上與白銀地。白銀地上與欝金地。欝金地上與黃金地。山作金山。山作銀山。樹作銀樹。閻浮履地宮殿樓閣樓櫓却敲。神珠明月卦著城塝。無晝夜。不須火光。若眾生修持十善。出家在家白衣道俗。一心苦行修持萬善。得見微妙上願作禮奉行。
その時、普賢菩薩は仏の前に進み出て申し上げました。「世尊よ、世尊がこの世に出現されるとき、私は力士である羅刹王を遣わして、罪深く悪しき人々を平定し取り除きます。その時、伽羅菩薩を遣わして頭で大地を揺り動かさせます。三千大千世界は六種に震動し、天地は激しく揺れ、南北の山々は裂けます。七日間、太陽は光を失い暗くなります。私は三たび有縁の衆生を招き入れます。仏法のない者は地獄に堕ち、仏法のある者は天界に生まれます。もし日食が起こり、ふたたび罪人を取り除こうとする時、私は羅刹王を遣わして罪人を分別させ、鬼の軍勢を率いさせます。その時、羅刹王は、一仏の境界にある百億の太陽と月、百億の須弥山、百億の鉄囲地獄の城、そして一つの鉄囲城地獄において、百億の鬼の軍勢と百億の鉄囲地獄を統率します。これらの鬼神は恒河の砂の数ほどもおり、黒い衣をまとい、赤い縄と赤い棒を持って罪人を処罰します。
その数日後、私は阿修輪王を遣わし、その手で七つの太陽を操り、劫末の焼き尽くす火を放ちます。太陽が出ると、閻浮提の大地は焼け、草木は焦げ燃え、山や石は剥がれ裂け、山谷や堤、土手は平らに溶け尽くします。その時、私は天から金翅鳥を遣わし、下界へ向かわせて有縁の衆生を招き取りさせます。この鳥は体長二十里、幅は三十里もあり、口には七千人をくわえ、背には八万人を背負って兜率天へと運び上げます。弥勒菩薩も同時に下生されます。
しかし、なお罪を受けねばならない人々、つまり酒を飲み肉を食らい、仏が世に出現されることを信じず、弥勒菩薩の下生を信じないような人々は、九つの穴すべてから同時に血を流します。耳からも鼻からも目からも口からも血が流れ出します。このような人々は末劫の終わりとともに、みな地獄の岸へと入り、二度と出てくる期日はありません。
その後、ふたたび伽羅菩薩らを遣わし、その手で地の軸を操らせて、天地を平らかに正します。西方から逆風が吹き、栴檀の香りが七日七夜にわたって降り注ぎ、穢れや悪しきものを洗い流します。その数日後、私は龍樹菩薩を遣わして、天地を平らに整えさせます。地の上に銅の地を重ね、銅の上に水銀の地、水銀の上に水晶の地、水晶の上に瑠璃の地、瑠璃の上に白銀の地、白銀の上に鬱金の地、鬱金の上に黄金の地を重ねます。山は金の山、銀の山となり、木は銀の木となります。閻浮提の大地にある宮殿や楼閣、見張り台は美しく整えられ、神聖な宝珠と明月が城の土手に掲げられます。昼夜の区別はなくなり、火の光も必要としません。
もし衆生が十善を修持し、出家者であれ在家者であれ、あるいは白い衣をまとった道俗の人々であれ、一心に苦行して万善を修持し、この微妙で尊い願いを信じて礼拝し、奉行することができたならば、これを得ることができるのです。
爾時普賢菩薩前白佛言。世尊。世尊出世時。四天來奉鉢。東方提頭賴吒天王。献佛白石鉢受成萬斛。北方毘沙門天王。献佛琉璃鉢受成萬斛。南方婆樓勒叉天王。献佛白銀鉢受成萬斛。西方鞞樓博叉天王。献佛紫金鉢受成萬斛。佛言。汝等鬼神王。我征一人下。汝等鬼神王。献我四種鉢。爾時世尊捉鉢拍四合成一。爾時釋梵天王。献佛微妙上供。粳米長七寸。苽長七尺。梨如五斗瓠盧。棗如二斗欓。琉璃槃白銀椀。琉璃匙白銀筯。慇重之心奉献上供。爾時下方轉輪聖王。献佛千支燈。一支有十燈。千支有萬燈。上有轉輪座。轉輪座上有諸天伎樂長鳴呼吹。簫笛箜篌瑟琶鐃銅鉢。師子及白象鳳凰及騏驎。如是諸人等各來詣佛前。海龍王献佛十二部尊經。爾時海龍王。經青卷黃字膊。擔一部來奉佛一部。十二駱駝負不賜。況復十二部尊經。爾時色界天王。献佛寶冠瓔珞蓮華上衣。爾時無色界天王。献佛菩提妙華珍寶雜香。爾時閻浮提王。献佛八功德浴池。爾時忉利天王。献佛蓮華寶冠珠珍瓔珞。如是等天王慇重供養。皆得無上道。爾時兜率天王。献佛七十二應瑞。爾時復有阿陀菩薩。献佛八萬九色六牙白象。各備槃陀秋勒金鞍䩛勒脚走蓮華。背負宮殿雨華動地來詣佛所。爾時藥王菩薩。献佛八萬七千定國師子。佛言。善男子善女子。修持十善一心奉行作禮而去無不獲得。即發無上果願皆於阿耨多羅三藐三菩提心。
その時、普賢菩薩は仏の前に進み出て、次のように申し上げました。「世尊よ。世尊がこの世に出現された時、四天王が鉢を捧げ持ってきたことがあります。東方の提頭頼吒天王は仏に白い石の鉢を献上し、その容量は万斛ありました。北方の毘沙門天王は仏に瑠璃の鉢を献上し、その容量は万斛ありました。南方の婆楼勒叉天王は仏に白銀の鉢を献上し、その容量は万斛ありました。西方の鞞樓博叉天王は仏に紫金の鉢を献上し、その容量は万斛ありました。」
仏は言われました。「お前たち鬼神王よ、私は一人でこの世に降りたのであるが、お前たち鬼神王は私に四種の鉢を献上したのだな。」その時、世尊がその鉢を取り、四つを合わせると一つになりました。
その時、釈提桓因は仏に微妙で優れた供物を献上しました。長さ七寸の粳米、長さ七尺の瓜、五斗の瓢箪のような梨、二斗の桶のような棗、そして瑠璃の皿、白銀の椀、瑠璃の匙、白銀の箸を、至誠の心で捧げ供養しました。
その時、下方の転輪聖王は仏に千本の灯明を献上しました。一本に十の灯があるため、千本で万の灯となります。その上には転輪の座があり、転輪の座の上では諸天の伎楽が長く音を響かせ、簫、笛、箜篌、瑟琶、鐃、銅鉢を奏でました。師子や白象、鳳凰や麒麟といったものも、このように諸々の者たちがそれぞれ仏の前にやって来ました。
海龍王は仏に十二部尊経を献上しました。その時、海龍王は青い巻物に黄色い文字で書かれた経典を、肩に担いで一部ずつ仏に捧げました。十二頭の駱駝に積んでも載せきれないほどであったのに、まして十二部尊経ともなればなおさらです。
その時、色界天王は仏に宝冠、瓔珞、蓮華、上衣を献上しました。その時、無色界天王は仏に菩提の妙華、珍宝、諸々の香を献上しました。その時、閻浮提王は仏に八功徳の浴池を献上しました。その時、忉利天王は仏に蓮華の宝冠、珠、珍宝、瓔珞を献上しました。このような天王たちは、至誠をもって供養し、皆、無上の道を成就しました。
その時、兜率天王は仏に七十二の応瑞を献上しました。その時、さらに阿陀菩薩がいて、仏に八万の九色の六牙白象を献上しました。それぞれに槃陀、秋勒、金の鞍、轡を整え、歩むごとに足の下に蓮華が咲き、背には宮殿を負い、花を降らせて大地を震わせながら、仏のいらっしゃる所へやって来ました。
その時、薬王菩薩は仏に八万七千の定国の師子を献上しました。仏は言われました。「善男子、善女子よ。十善を修持し、一心に奉行して礼拝し去るならば、得られないものはない。すなわち無上の果を求め、皆、阿耨多羅三藐三菩提の心を発するであろう。」
爾時彌勒告普賢菩薩言。吾下之時。或兜率天上雀梨浮圖。或從空而下。或閻浮履地從地踊出。或北方來。或東方來。或南方來。或西方四維上下。不可思議十方恒河沙菩薩六趣眾生。無能測佛智。佛言。惟有普賢菩薩乃能測佛智。爾時雀梨浮圖從空而下。安置閻浮履地。爾時寶勝菩薩問普賢菩薩。雀梨浮圖何物作。普賢菩薩言。瑠璃作塔墓。水精擔作地。瑠璃作八壁。水精作梁柱。瑠璃作屋搏。白玉作攎拱。黃金作角。紫金以結樵。清瑠璃作上級。清水精珠作中級。白玉珠作上級。頗梨珠作上級。白銀作中級。黃金作上級。紫金作中級。上有瑠璃七寶臺。舉高三十里。四角有瑠璃七寶殿。下有瑠璃槃龍道。中有白珠靡尼寶。雀梨浮圖高九十九。級上有白銀樓。樓上有神諸寶。爾時雀梨浮圖周匝有八角。縱廣八由旬。爾時彌勒從空而下。諸方菩薩盡來集會之時。三千大千世界六種震動。眾魔外道盡來歸伏。時有魔王競起。爾時魔醯手羅王多將兵眾。嚴器鎧仗刀劍在前。只佛爭力。爾時復有魔王拔刀擲劍共佛爭力。爾時復有素天大魔。三面六手頭戴山谷。共佛爭力。爾時復有博叉天魔。頭戴地抽。共佛爭力。爾時復有婆修隣天魔。身上出水。身下出火。身上出火。身下出水。現大復現小。現小復現大。天下側塞滿虛空。共佛爭力。爾時復有水身天魔。水火并起。電風疾雨。共佛爭力。爾時復有惡叉加天魔夜叉加天魔。頭復戴山谷堤塝。共佛爭力。爾時復有牛頭天魔。復有虎頭天魔。復有鳥頭天魔。復有蛇身天魔。此諸魔神各將十萬力士。走地挽弩前擲叫喚大與兵馬矛戟在前。火車霹靂。共佛震㪷。彌勒遣大力菩薩并共無量力菩薩。手捻地抽。頭戴地柱爾時天地八種聲。眾魔慴怖心精不寧。爾時彌勒左手指地。右手指天。召諸方菩薩。爾時東方有十恒河沙無邊身菩薩。各乘六牙白象。雨寶蓮華。來詣佛所。爾時南方復有十恒河沙力士菩薩。各乘定國師子。手把金剛楯從空而下。爾時下方復有十恒河沙力士菩薩。亦乘定國師子。手把金杖從他涌出。爾時普賢菩薩。手把金剛三昧杵擬定三昧。爾時如童菩薩。手把金剛埵。爾時復有金剛力士。手把金棒走地叫喚。日月崩落。諸方菩薩盡來集會。三千大千世界六種震動。眾魔罷捨刀仗。各發慈心五體投地莫不歸伏。爾時普賢菩薩白佛言。世尊大聖丈夫八十種好七十妙姿。善哉善哉有如是等大威神力莊嚴相好。威神之力巍巍如是。爾時普賢菩薩白佛言。世尊。世尊出世時。一放光明三召有緣眾生。諸尊普賢菩薩摩訶薩。復有天龍夜叉。乾闥婆阿修羅。迦樓羅緊那羅。摩睺羅伽人非人等。復有比丘比丘尼。優婆塞優婆夷。八部大眾。皆來聽法。爾時普賢菩薩白佛言。聖尊。世尊出世時。菩薩受記作佛。人非人等受記。捨却鬼神形盡得復人身。復有比丘比丘尼優婆塞優婆夷。捨形更受命。普賢菩薩言。七佛在世時。人受四萬歲。定光佛在世時。人受七萬歲。比婆施佛在世時。人受三萬歲。空王佛在世時。人受九萬歲。迦葉佛在世時。人受五萬歲。句樓秦佛在世時。人受六萬歲。釋迦門佛在世時。人民恒苦厄。三人共受百歲。人民顛倒惡三牙斷鼻鼻縱眼竪不敬師長。不孝父母。北方欝單越人受七百歲。東弗于逮人受四百歲。南閻浮提人三人共受百歲。西俱耶尼人受二百歲。彌勒治化時。人受八萬七千歲。自欲受終時。不勉自然生。復欲受終時。託生無量壽。自然蓮華生。普賢菩薩言。天龍夜叉。乾闥婆阿修羅。摩睺羅伽人非人等。比丘比丘尼。優婆塞優婆夷。善男子善女人。長修十善歲三月六齋。一心奉行至得佛道。爾時四天王。如來滅度後。鬼神暴虐。世尊出世時。我等眷屬胡跪合掌。諦聽諦受。執取正法。奉行受持。不敢違犯。受持守護。爾時我等眷屬在須彌頂上王四天下。若有善男子善女人。一心修行慎莫染著。見苦莫避。見樂莫貪。為法喪身。爾時普賢菩薩從東方來。將諸天伎樂雨華動地。此人臨欲受終時。迎其精神不見八難。得生東方阿閦佛國。
その時、弥勒が普賢菩薩に告げて言いました。「私がこの世に下る時、あるいは兜率天の雀梨浮図(じゃくりふと)として、あるいは虚空から下って、あるいは閻浮提の地に履(あし)をつけ地から踊り出て、あるいは北方から、あるいは東方から、あるいは南方から、あるいは西方や四維、上下から現れるでしょう。十方の恒河の砂の数ほどにのぼる不可思議な菩薩や六趣の衆生であっても、仏の智を測り知ることはできません。仏が言われるには、ただ普賢菩薩のみが仏の智を測り知ることができる、とのことです」
その時、雀梨浮図が空から下り、閻浮提の地に安置されました。その時、宝勝菩薩が普賢菩薩に問いました。「雀梨浮図は何をもって作られたのですか」。普賢菩薩は答えました。「瑠璃で作った塔墓であり、水精の担(はり)を地としています。八つの壁は瑠璃で作り、梁や柱は水精で作りました。屋根の搏(かざり)は瑠璃、拱(きょう)は白玉、角は黄金、樵(くみひも)は紫金で結んでいます。上級は清瑠璃、中級は清水精珠、上級は白玉珠、さらに上級は頗梨珠です。中級は白銀、上級は黄金、中級は紫金で作られています。頂上には瑠璃の七宝台があり、三十里の高さがあります。四角には瑠璃の七宝殿があり、下には瑠璃で盤龍の道が描かれています。中には白珠の靡尼宝があります。雀梨浮図は九十九の高さがあり、上級には白銀の楼閣があり、その上には神々しい諸々の宝があります。雀梨浮図は周囲に八角を備え、縦横は八由旬です」
その時、弥勒が空から下り、諸方の菩薩がことごとく集まった時、三千大千世界が六種に震動しました。衆魔や外道はすべて来たりて帰伏しました。その時、魔王たちが競い立ちました。魔醯首羅王(まけいしゅらおう)は多くの兵衆を率い、厳かな器や鎧、刀剣を前方に構えて、仏と力を争いました。またある魔王は刀を抜き、剣を投げて仏と力を争いました。また素天大魔がおり、三つの顔に六つの手を持ち、山谷を頭に戴いて仏と力を争いました。また博叉天魔がおり、大地を頭に戴いて仏と力を争いました。また婆修隣天魔がおり、体の上からは水を出し、下からは火を出し、また体の上からは火を出し、下からは水を出しました。大きく見せたり小さく見せたりし、虚空に満ち溢れて仏と力を争いました。また水身天魔がおり、水と火を同時に起こし、雷や嵐、激しい雨をもって仏と力を争いました。また悪叉加天魔や夜叉加天魔がおり、頭に山谷や堤を戴いて仏と力を争いました。また牛頭天魔、虎頭天魔、鳥頭天魔、蛇身天魔がいました。これら諸々の魔神はそれぞれ十万の力士を率い、地を走り、弓を引き、叫び声をあげて、武器や矛を構えて火車や霹靂を放ち、仏と争いました。
弥勒は大力菩薩や無量の力菩薩を遣わし、手で地を摘み、頭に地柱を戴かせました。その時、天地に八種の音が鳴り響き、衆魔は恐れおののいて心が定まりませんでした。その時、弥勒は左手で地を指し、右手で天を指して、諸方の菩薩を召しました。東方からは十恒河沙の無辺身菩薩が、それぞれ六牙の白象に乗り、宝の蓮華を雨のごとく降らせて仏の場所へ至りました。南方からは十恒河沙の力士菩薩が、それぞれ定国師子に乗り、手に金剛楯を携えて空から下りました。下方からは十恒河沙の力士菩薩が、同じく定国師子に乗り、手に金杖を携えて地から踊り出ました。その時、普賢菩薩は手に金剛三昧杵を執り、三昧を定めていました。如童菩薩は手に金剛埵を執っていました。また金剛力士が手に金棒を執って地を走り叫ぶと、日や月も崩れ落ちました。諸方の菩薩がことごとく集まり、三千大千世界が六種に震動すると、衆魔は刀や武器を捨て、それぞれ慈心を発し、五体を地に投げ打って帰伏しました。
その時、普賢菩薩が仏に申し上げました。「世尊よ、大聖なる丈夫であり、八十種好と七十の妙姿を備えておられます。実によく言われました。このような大威神力と庄厳な相好を備え、その威神の力はこれほどまでに巍巍としておられるのです」。普賢菩薩が再び世尊に申し上げました。「世尊が世に出現されるとき、一度光明を放てば、縁ある衆生を呼び集められます。諸々の尊き普賢菩薩摩訶薩、そして天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦楼羅・緊那羅・摩睺羅伽の人ならぬ者たち、さらに比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の八部大衆が、皆教えを聴きに来るのです」
その時、普賢菩薩が聖尊に申し上げました。「世尊が出現される時、菩薩は授記を受けて仏となり、人ならぬ者たちも授記を受けます。鬼神の姿を捨てて人の身を得ます。また比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷は、その身を捨ててさらに寿命を受けます」。普賢菩薩が言いました。「七仏が世にある時、人の寿命は四万歳でした。定光仏が世にある時、人の寿命は七万歳、比婆施仏の時は三万歳、空王仏の時は九万歳、迦葉仏の時は五万歳、句楼秦仏の時は六万歳でした。釈迦牟尼仏が世にある時、人々は常に苦厄にあり、三人で合わせて百歳の寿命しかありません。人々は顛倒して悪をなし、三つの牙は折れ、鼻は低く、目は逆立ち、師長を敬わず、父母に孝養を尽くしません。北方の鬱単越人は七百歳、東弗于逮人は四百歳、南閻浮提人は三人で合わせて百歳、西俱耶尼人は二百歳を生きます。弥勒が教えを治める時、人は八万七千歳まで生きるでしょう。自ら命を終える時、無理をせず自然に生まれ、再び命を終える時、無量寿に託して自然に蓮華から生まれるのです」
普賢菩薩が言いました。「天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・摩睺羅伽、人ならぬ者たち、比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷、善男子、善女人は、長く十善を修め、年に三ヶ月、月に六日斎戒を守り、一心に奉行して仏道に至りなさい」。その時、四天王が言いました。「如来が滅度された後、鬼神は暴虐となります。世尊が出現される時、我ら眷属は胡跪し合掌して、諦かに聴き、諦かに受け、正法を執り取って奉行し受持します。決して違犯することなく、守護いたします。今、我ら眷属は須弥山の頂にあって四天下を王としております。もし善男子・善女人で、一心に修行し、決して染着してはならない者がいれば、苦を見て避けることなく、楽を見て貪ることなく、法のために身を投げ出すのです」。その時、普賢菩薩が東方から来たりて、諸々の天の伎楽を奏し、花を雨のごとく降らせて大地を震動させました。この人が命を終えようとする時、その精神を迎えに行き、八難を見ることなく、東方の阿閦仏国へ生まるることを得るのです。
爾時佛告阿難。我遣汝行此法。若有女人少渴男子。受持此經讀誦百遍。心中所願無不獲得。若有縣官口舌共相牽挽。亦當讀誦此經典。即使其官化令慈心無有諸惡。若多患連年累歲不得差者。信諸妖邪倒見之師。卜問覓禍。殺猪狗牛羊祭祀鬼神。長有憎惡終無利益。不如破魔屬佛懸繒幡蓋燒香散華歌咏讚歎。七七夜讚經行道離諸魔縛。此皆鬼神不得遶近。何以意故。此經多饒威神力。是普賢菩薩威神之力。阿難白普賢菩薩。若有善男子善女人。奉持守護此經典者。無有眾難。行來出入長發大慈大悲。救度眾生憐愍苦厄拔諸生苦。阿難言。眾生不提大乘小乘化之。三乘方便救度危厄。若有善男子善女人。發毛髮善心者。長生值善處。長發無上願。善神營護之。皆是普賢菩薩威神之力。巍巍如是。
その時、仏は阿難に告げられました。「私があなたにこの法を授けるのは、もし男を深く慕う女人がいて、この経を謹んで持ち、百遍読み誦するならば、心の中で願うことがすべて叶えられないことはないからである。もし官吏と口論や争いがあって引きずり回されるようなことがあれば、この経を読み誦しなさい。そうすれば、その官吏の心は教化されて慈しみの心を生じ、悪しき心はなくなるであろう。もし長年、病に患い苦しんで治らない者がいるならば、妖しく邪な考えを持つ師を信じ、占いを問うて禍を探したり、あるいは猪や犬、牛や羊を殺して鬼神を祀ったりしてはならない。そのようなことをしても、憎しみが増えるばかりで、ついに何の利益もない。魔を打ち破り仏に帰依し、幢幡や天蓋を掲げ、香を焚き花を散らして歌い詠み、讃嘆するに及ばない。七七夜の間、経を讃嘆し行道すれば、諸々の魔の縛りから離れるであろう。これらすべて、鬼神は近づくこともできない。なぜでしょうか。この経には多くの威神力が備わっているからであり、これこそ普賢菩薩の威神の力なのです」
阿難は普賢菩薩に申し上げました。「もし善男子、善女人で、この経を奉持し守護する者がいれば、多くの難に遭うことはありません。行き来し出入りする間も、常に大慈大悲の心を起こし、衆生を救度し、苦しみ厄難にある者を憐れみ、諸々の生あるものの苦しみを抜くことでしょう」。阿難は言いました。「衆生に対して大乗や小乗をもって教化せず、三乗の方便をもって危うい厄難を救度せよ。もし善男子、善女人で、毛穴から善心を発する者がいれば、常に善い場所に生まれ、常に無上の願を発するであろう。善神が彼らを警護するのは、すべて普賢菩薩の威神の力であり、その威光はこれほどまでに巍巍としているのです」
普賢菩薩說證明經
普賢菩薩説証明経