聖虛空藏菩薩陀羅尼經
聖虚蔵菩薩陀羅尼経
西天中印度摩伽陀國那爛陀寺三藏傳教大師賜紫沙門臣法天奉 詔譯
西天中インド・マガダ国ナーランダ寺三蔵伝教大師、紫衣賜号の沙門法天、詔を奉じて訳す
如是我聞:
このように、私はお聞きしました。
一時世尊在喜樂山頂天宮不遠仙人住處,與大比丘眾五百人俱;復有菩薩摩訶薩眾,此諸菩薩皆是一生得成無上正等菩提,其名曰:
時、世尊は喜楽山の頂にある天宮のほど近く、仙人の住処にいらっしゃいました。五百人の大比丘たちと共にあり、また、多くの菩薩摩訶薩たちも集っていました。これらの菩薩たちは皆、この生涯で無上の正しい悟りを成就する方々であり、その名は次のとおりです。
慈氏菩薩摩訶薩、普賢菩薩摩訶薩、無邊華菩薩摩訶薩、普遍華菩薩摩訶薩、虛空藏菩薩摩訶薩,如是等菩薩摩訶薩五百人俱。
慈氏菩薩摩訶薩、普賢菩薩摩訶薩、無辺華菩薩摩訶薩、普遍華菩薩摩訶薩、虚空蔵菩薩摩訶薩、これらの大菩薩たち五百人が共に集まっていました。
爾時世尊及諸菩薩,見彼山下河邊林中有二比丘裸形舒手叫喚啼泣,是時虛空藏菩薩摩訶薩即從座起,偏袒右肩右膝著地,合掌恭敬白佛言:「世尊!殑伽河邊彼二比丘,何因何緣裸形舒手叫喚啼泣?」
その時、世尊と多くの菩薩たちは、その山の下の川辺の林の中で、二人の比丘が裸のまま手を差し伸べて叫び泣いているのをご覧になりました。そこで虚空蔵菩薩摩訶薩が座を立ち、右肩を露わにし、右膝を地につけて、合掌して恭敬に仏に申し上げました。「世尊よ、ガンジス川の辺りのその二人の比丘は、どのような理由で裸で手を差し伸べて叫び泣いているのでしょうか。」
爾時世尊告虛空藏菩薩摩訶薩言:「彼二比丘疾病所纏、部多所執,是故裸形叫喚啼泣。」
その時、世尊は虚空蔵菩薩摩訶薩に告げられた。「あの二人の比丘は、病に苦しめられ、鬼神に取り憑かれているのだ。それゆえに、裸のまま叫び泣きしているのである。」
是時虛空藏菩薩摩訶薩白佛言:「世尊!如是疾病云何消除?如是部多云何除遣?」
その時、虚空蔵菩薩摩訶薩が仏に申し上げました。「世尊よ、このような病はどのようにして消し去ることができるのでしょうか。また、このような多くの災いや障りは、どのようにして除き去ることができるのでしょうか。」
爾時世尊以神通力召集諸佛,時虛空中現六如來,為欲證明第七世尊釋迦牟尼如來法故。
その時、世尊は神通力をもってすべての仏たちを召し集められました。すると虚空の中に六人の如来が現れ、第七の世尊である釈迦牟尼如来の教えを証明しようとなさいました。
爾時尾鉢尸如來為欲利益一切眾生,消除疾病、祛遣部多,隨喜宣說陀羅尼曰:
その時、尾鉢尸如来は、すべての衆生を利益し、病気を除き、障害を追い払うために、喜びをもって陀羅尼を説かれました。
「曩謨(引)沒馱(引)野(一)曩謨(引)達哩麼(二合引)野(二)曩謨僧伽(引)野(三)唵(四)(引)左羅左羅(五)呬㘑呬㘑(六)呬羅野(七)曩謨昝(仁敢反)謨(八)左曩(引)野(九)曩謨(引)曩莫(十)娑嚩(二合引)賀(引)」
南無仏陀(敬礼します、仏陀に)。南無ダルマ(敬礼します、法に)。南無サンガ(敬礼します、僧伽に)。オーム、チャラチャラ、ヒリヒリ、ヒラヤ。南無、南無、チャナヤ。南無、ナモ、スヴァーハー。
是時尾鉢尸如來說是明已,告虛空藏菩薩摩訶薩言:「若有受持讀誦供養此陀羅尼者,當知是人無疾病苦、器杖不傷、水不能漂、毒不能害,亦無中夭、飲食無患,獲得聞持,壽命長遠,一切時中諸佛護念。若復耳聾,呪油七遍滴油耳中,自然消散。」
その時、尾鉢尸如来はこの明呪を説き終えて、虚空蔵菩薩摩訶薩に告げて言われた。「もしこの陀羅尼を受持し、読誦し、供養する者があるならば、その人は病気や苦しみがなく、武器によって傷つくこともなく、水に流されることもなく、毒に害されることもなく、また若くして死ぬこともなく、飲食による災いもなく、聞いたことをよく記憶し保つことができ、寿命は長く遠く、すべての時に諸仏が守り念じてくださるであろう。また、もし耳が聞こえない者があれば、油にこの呪文を七回唱えて、その油を耳に滴らせれば、自然に耳の障害は消え去るであろう。」
爾時尸企如來為欲利益一切眾生,消除疾病、祛遣部多,隨喜宣說陀羅尼曰:
その時、尸企如来は、一切の衆生の利益のため、病気を除き、諸々の障害を追い払おうとして、陀羅尼を説かれました。
「曩謨(引)沒馱(引)野(一)曩謨(引)達哩麼(二合)野(二)曩莫僧伽(引)野(三)唵(引)(四)波左波左(五)波左波左(引)野(六)薩哩嚩(二合)部多(引)喃(引)(七)嚫儞枳㘑野(八)波羅尾儞野(二合)喃(引)(九)娑嚩(二合引)賀(引)(十)」
南無仏陀耶(帰命いたします、悟りし者よ)。南無ダルマヤ(帰命いたします、教えよ)。南無サンガヤ(帰命いたします、僧団よ)。オン(宇宙の根本音よ)。パチャパチャ、パチャパチャヤ(砕けよ砕けよ、打ち砕きたまえ)。サルヴァ・ブターナム(すべての存在たちよ)。クニキリヤ(尊き御方よ)。プラヴィニヤーナム(智慧を超えたる者たちよ)。スヴァーハー(この祈りを成就したまえ)。
是時尸企如來說是明已,告虛空藏菩薩摩訶薩言:「我此心印大陀羅尼,百千俱胝無數諸佛同共宣說。若有眾生晝夜六時憶持我此心陀羅尼,病疾消除、鬼魅遠離、惡夢除遣、永離中夭,患難不侵、毒不能害,夢見如來入佛境界。
その時、尸企如来がこの明呪を説き終えて、虚空蔵菩薩摩訶薩に告げられた。「私のこの心印の大陀羅尼は、百千億の無数の諸仏が共に説かれたものである。もし衆生があって、昼夜六時にわたり私のこの心陀羅尼を記憶し保つならば、病気は消え去り、鬼魅は遠ざかり、悪夢は除かれ、永遠に夭折を離れ、災難や苦患は侵さず、毒も害することができない。夢には如来の姿を見て仏の境地に入るであろう。」
「若復風癀童子鬼病,結青線索,呪蘇摩那,身上帶持耳邊誦呪,一切時中願皆除滅。」
また、風の病や黄病、童子の病や鬼の病には、青い糸で結び、蘇摩那の花を呪い、身に帯びて耳元で呪文を唱えなさい。そうすれば、いかなる時もすべての病が除かれ、滅ぼされるでしょう。
爾時毘舍浮如來為欲利益一切眾生,消除疾病、祛遣部多,隨喜宣說陀羅尼曰:
その時、毘舎浮如来は、すべての衆生を利益し、病を除き、諸々の障害を追い払うために、喜びをもって陀羅尼を説かれた。それは次の通りである。
「曩謨(引)沒馱(引)野(一)曩謨(引)達哩麼(二合引)野(二)曩莫(引)僧伽(引)野(三)唵(引)迦羅迦羅(四)迦羅迦羅(五)矩路(引)娑那曩 矩嚕(六)薩哩嚩(二合)誐囉(二合)賀(引)赦(七)娑嚩(二合引)賀(引)(八)」
南無仏陀耶(仏に帰依します) 南無達磨耶(法に帰依します) 南無僧伽耶(僧団に帰依します) オン キャラキャラ(炎よ、燃え上がれ) キャラキャラ クルシャナナ クル サルヴァ ガラハシャ(すべての障礙を取り除き) ソワカ(幸あれ)
是時毘舍浮如來說是明已,告虛空藏菩薩摩訶薩言:「汝今諦聽。此陀羅尼,賢劫如來、三世諸佛同共宣說。若有受持讀誦供養此陀羅尼者,當知彼人器杖不傷、毒不能害、無諸疾病、水不能漂,亦無中夭,宿業消除。
その時、毘舎浮如来はこの明呪を説き終えて、虚空蔵菩薩摩訶薩に告げられました。「あなたは今、よく聞きなさい。この陀羅尼は、賢劫の如来たちや三世の諸仏が共に説かれたものです。もしこの陀羅尼を受持し、読誦し、供養する者があれば、その人は武器によって傷つくことがなく、毒も害することができず、あらゆる病気にかからず、水に流されることもなく、また若くして命を落とすこともなく、過去の業が消え去るでしょう。」
「若有比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷,先當洗浴住世尊前,誦持此明滿八百遍,一切疾病、一切嬈惱不能侵害,獲得長命,盡諸煩惱,當得庫藏財穀甚多。
もし比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷がいるならば、まず身を清め、世尊の御前でこの真言を八百回誦え持てば、すべての病気や悩み苦しみは害を及ぼすことができず、長寿を得て、すべての煩悩を尽くし、庫蔵には財宝や穀物が非常に多く備わるであろう。
「若惡眾生一切怖畏,思惟念誦此陀羅尼,怖畏消除,獲得愛樂。
もしも恐れや怖れを抱く衆生が、この陀羅尼を心に思いつつ、心を込めて唱えるならば、その恐れは消え去り、心の平安と喜びを得るでしょう。
「若有一切鬪諍論義,白線作結,誦陀羅尼,一切和合。
すべての争いや議論がある場合には、白い糸で結び目を作り、陀羅尼を唱えれば、すべてが和合するであろう。
「若患眼痛,乳樹作線,誦陀羅尼繫於頸上,即得除愈。
もし目の痛みを患ったなら、乳樹の繊維で糸を作り、陀羅尼を唱えてその糸を首に結びつければ、すぐに治癒するでしょう。
「若復見有軍陣相向,取蜜酪酥阿波摩誐,一誦一擲火中護摩,滿八千遍,一切軍眾互相收陣,壽命長遠。
さらに、軍勢が互いに向かい合って陣を敷いているのを見たならば、蜂蜜、酪、酥(酥油)、阿波摩誐(アパマガ)を取り、一度唱えながら一つずつ火中に投じて護摩を修せよ。満八千遍に達すれば、すべての軍勢は互いに陣を収め、命は長く遠く保たれるであろう。
「王及大臣為求安隱,酪蜜稻花火中護摩滿八千遍,於一切處身心快樂。若為自身及諸眾生,消除蘊惡災難罪障不吉祥相,白乳樹柴,呪胡麻子火中護摩滿八千遍,一切災難即得消除。若復有人自為成就一切明呪,當取百華曩羅那、必哩焰、牛頭栴檀、世禮多枳恭句摩母娑怛迦、印捺囉嚩嚕拏珊瑚惹底,此藥一處盛賢瓶中,菩提樹枝、蘇摩那葉,插賢瓶口,安世尊前。白月十五日一日一夜於世尊前誦陀羅尼,滿八百遍,悉地成就。」
王や大臣が安穏を求めるならば、酪、蜜、稲花を火の中に投じて護摩を満八千遍行いなさい。そうすれば、あらゆる場所で心身ともに安らかになるでしょう。
また、自分自身のため、あるいは全ての衆生のために、五蘊の悪、災難、罪障、不吉祥の相を取り除きたいならば、白い乳の出る木の薪を用い、胡麻の実に呪文を唱えて火の中に投じ、護摩を満八千遍修行しなさい。そうすれば、一切の災難は即座に消え去るでしょう。
さらに、もし自分自身で全ての明呪を成就させたいと願う人があれば、百華曩羅那、必哩焔、牛頭栴檀、世礼多枳恭句摩母娑怛迦、印捺囉嚩嚕拏珊瑚惹底という薬を取りなさい。これらを一つの賢瓶に納め、菩提樹の枝や蘇摩那の葉を瓶の口に挿し、世尊の前に安置しなさい。白月の十五日、一日一夜の間、世尊の前で陀羅尼を唱え、満八百遍に達すれば、悉地(成就)は成し遂げられるでしょう。
爾時羯矩忖那如來為欲利益一切眾生,消除疾病、祛遣部多,隨喜宣說陀羅尼曰:
その時、羯矩忖那如来は、すべての衆生を利益し、病を除き、鬼魅を払うために、喜びをもって陀羅尼を説かれた。すなわち、
「曩謨(引)沒馱(引)野(一)曩謨(引)達哩麼(二合引)野(二)曩莫(引)僧伽(引)野(三)曩莫羯囉(二合)矩忖那(引)野(四)怛他(引)誐哆(引)野(引)(五)囉賀(二合)諦(引)(六)三弭野(二合)三沒馱(引)野(七)唵(引)(八)迦吒迦吒(九)迦吒迦吒(十)枳致枳致(十一)枳致枳致(十二)曩謨薩哩嚩(二合)(十三)怛他(引)誐諦(引)毘喻(二合引)(十四)囉賀(二合)帝毘藥(二合)(十五)三弭野(二合)三沒地(引)毘喻(二合引)(十六)娑嚩(二合引)賀(引)(十七)」
南無仏陀耶 南無達磨耶 南無僧伽耶 南無迦楼那耶 怛他誐多耶 羅訶帝 三藐三仏陀耶 唵 迦吒迦吒 迦吒迦吒 枳致枳致 枳致枳致 南無薩哩嚩 怛他誐帝 毘喻 羅訶帝毘薬 三藐三仏地毘喻 娑婆訶
是時羯矩忖那如來說是明已,告虛空藏菩薩摩訶薩言:「汝今諦聽。我此心印大陀羅尼,殑伽沙等諸佛世尊同共宣說。若有受持供養聽聞隨喜此陀羅尼者,當知是人獲得聞持、遠離疾病、飲食無患、繫縛解脫。後時後分若有比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷,香華塗香供養三寶,沐浴世尊,發心念誦此陀羅尼,滿八百遍,得宿命通,七生天上作諸天子,下生人間為轉輪王。若不依法,隨緣念誦,常生人中,人中命終生安樂剎。若得種種飲食加持七遍,一切疾病悉皆遠離。若為息除一切鬼魅八千障難,當先澡浴,念誦此明滿一七遍。若患惡瘡,呪瘡七遍。若患癰腫,加持銅針,念呪下針即得除愈。一切鬪諍,念誦此明滿一七遍即得除散。一切繫縛,念誦此明滿一七遍,便得解脫,財寶增長,念陀羅尼恒無間斷。尾曩野迦一切障難,誦陀羅尼滿一七遍,即得遠離。若人要知心之所求事,於清淨處若佛塔前,嚴結壇場,燒沈水香,誦念此明滿八千遍,頭東欹臥,夢見如來,壽命脩短、好惡勝劣彼一切見。」
時に羯矩忖那如来がこの明呪を説き終えて、虚空蔵菩薩摩訶薩に告げられました。「あなたは今、よく聞きなさい。私のこの心印大陀羅尼は、ガンジス河の砂の数ほどの諸仏世尊が共に宣説されたものです。もしこの陀羅尼を受持し、供養し、聞いて歓喜する人があれば、その人は、教えを記憶し保持する力を得て、病気から遠ざかり、飲食に憂いがなく、束縛から解脱することを知るべきです。その後、後の時代に、比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷がいて、香や華、塗香で三宝を供養し、世尊を沐浴させ、心を発してこの陀羅尼を念誦し、満八百遍に達すれば、宿命通を得て、七生天上に生まれて天子となり、人間に下生して転輪王となります。もし法に依らずに、随縁に念誦すれば、常に人間に生まれ、人間で命終わった後には安楽刹に生まれます。もし様々な飲食に七遍の加持をすれば、すべての疾病が遠く離れ去ります。もし一切の鬼魅の八千の障難を除こうとするならば、まず澡浴してこの明呪を満一七遍念誦すべきです。もし悪い瘡を患うならば、呪文で瘡に七遍唱えます。もし腫れ物を患うならば、銅針に加持し、呪文を唱えながら針を下せば、すぐに治癒します。一切の闘争も、この明呪を満一七遍念誦すれば、すぐに除かれ散じます。一切の束縛も、この明呪を満一七遍念誦すれば、解脱を得て、財宝が増大し、陀羅尼を念じることを絶え間なく続けます。尾曩野迦の一切の障難は、陀羅尼を満一七遍誦すれば、すぐに遠く離れ去ります。もし人が心の求めることを知りたいならば、清浄な処で、仏塔の前などに、しっかりと壇場を設け、沈水香を焚き、この明呪を満八千遍誦し、頭を東に向けて横になれば、夢の中で如来を見て、寿命の長短、好悪勝劣のすべてをその中に見ることができます。」
爾時羯曩迦牟尼如來為欲利益一切眾生,消除疾病、祛遣部多,隨喜宣說陀羅尼曰:
その時、羯曩迦牟尼如来は、一切の衆生を利益し、病気を除き、障害を追い払いたいと願い、喜んで陀羅尼を説かれました。
「曩謨(引)沒馱(引)野(一)曩謨(引)達哩麼(二合引)野(二)曩莫僧 伽(引)野(三)曩莫迦曩迦母曩曳(引)(四)怛他(引)誐哆野(引)(五)囉賀(二合)諦(引)(六)三弭野(二合)三沒馱(引)野(七)唵(引)(八)娑囉娑囉(九)娑囉娑囉(十)悉哩悉哩(十一)悉哩悉哩(十二)悉囉(引)野(十三)馱摩馱摩(十四)馱摩馱摩(十五)度母度母(十六)度母度母(十七)度摩(引)野(十八)曩謨(引)曩莫(十九)迦曩迦母曩曳(引)(二十)怛他(引)誐哆(引)野(引)囉賀(二合)諦(引)(二十一)三弭野(二合)三沒駄(引)野(二十二)娑嚩(二合引)賀(引)(二十三)」
南無佛陀(帰依仏陀) 南無達磨(帰依法) 南無僧伽(帰依僧団) 南無迦曩迦母曩曳(帰依迦曩迦母曩) 如来(タターガタ)に帰依します 阿羅漢(応供)に帰依します 正しく完全に悟られた方に帰依します オーム サラサラ サラサラ シリシリ シリシリ シラヤ ダマダマ ダマダマ ドゥムドゥム ドゥムドゥム ドゥマヤ 南無、南無 迦曩迦母曩曳に帰依します 如来に帰依します 阿羅漢に帰依します 正しく完全に悟られた方に帰依します スヴァーハー
是時羯曩迦牟尼如來說是明已,告虛空藏菩薩摩訶薩言:「若有受持讀誦、恒常供養此陀羅尼者,當知是人一切刀杖水火、怖畏邪法、呪術諸毒不能侵害亦不中夭,先世所造一切業障,三時誦念皆得消除。又復疥癩癥癖惡腫,用菖蒱作末蜜和為丸,火中護摩滿八千遍。又復瘧病一日二日三日四日,加持惹底蘇摩那華身上帶持。若復耳聾,耳邊誦呪。若復風癎羯吒鬼病,加持佛華身上帶持。如是諸病願皆消除,富貴長壽,恒見如來,一切時中諸佛護念。」
その時、羯曩迦牟尼如来がこの呪文を説き終えて、虚空蔵菩薩摩訶薩に告げられた。「もしこの陀羅尼を受持し、読誦し、常に供養する者があれば、その人は一切の刀・杖・水・火の災難、恐れや邪法、呪術や諸々の毒によって害されることもなく、夭折することもないであろう。前世で作った一切の業障も、三時(朝・昼・晩)に読誦すれば、すべて消滅するであろう。
また、癩病・腫れ物・結核・悪性の腫瘍には、菖蒲の粉末を蜂蜜で練って丸薬とし、火の中にて護摩を八千回行えばよい。
また、一日・二日・三日・四日と続く瘧(おこり)の病には、ジャティソーマナ(印度素馨)の花に加持して身体に帯び持たせよ。
もし耳が聞こえなくなったならば、耳の辺りで呪文を誦せよ。
もし風癎や羯吒鬼の病にかかったならば、仏花に加持して身体に帯び持たせよ。
このように、これらの病はすべて除かれ、富貴で長寿となり、常に如来を拝見し、常時において諸仏が護念されるであろう。」
爾時迦葉波如來為欲利益一切眾生,消除疾病、祛遣部多,隨喜宣說陀羅尼曰:
そのとき、迦葉波如来は、すべての衆生を利益し、病を除き、障害を取り除こうと願い、喜びをもって陀羅尼を説かれました。
「曩謨(引)沒馱(引)野(一)曩謨(引)達哩麼(二合引)野(二)曩莫僧伽(引)野(三)唵(引)(四)賀囉賀囉(五)賀囉賀囉(六)賀賀(七)曩莫迦設野(二合)波野(八)怛他(引)誐哆(引)野(九)(引)囉賀(二合)諦(引)(十)三弭野(二合)三沒馱(引)野(十一)悉殿覩(十二)滿怛羅(二合)波那(十三)娑嚩(二合引)賀(引)(十四)」
「南無仏陀(なむぶっだ) 南無達磨(なむだるま) 南無僧伽(なむそうぎゃ)
オン ハラ ハラ ハラ ハラ ハハ 南無迦葉波(なむかしょうば) 如来(にょらい)・応供(おうぐ)・正等覚(しょうとうがく)
悉地成就(しっちじょうじゅ) 真言(しんごん)の力によって 善き功徳(くどく)が成就(じょうじゅ)しますように。 スヴァーハー」
爾時迦葉波如來應正等覺說是明已,告虛空藏菩薩摩訶薩言:「若有受持讀誦供養此陀羅尼者,當知是人一切業障悉皆消除,一切時中諸佛攝受,遠離惡法安住善法。
その時、迦葉波如来・応正等覚は、この真言(陀羅尼)を説き終えて、虚空蔵菩薩摩訶薩に告げられました。
「もしこの陀羅尼を受持し、読誦し、供養する者があるならば、その人はすべての業の障りがことごとく消え去り、いかなる時にも諸仏の加護を受け、悪い法から遠ざかり、善い法に安住することを知るべきである。」
「若復有人患白癩病,加持佛華滿八千遍。若常熱病,加持佛華滿八千遍。若病初得,加持佛華滿八千遍,身上帶持,一切時中願皆除滅。
もし人が白癩病(はくらいびょう)を患うならば、仏華(ぶっけ)を呪文で八千回加持しなさい。もし常に熱病にかかるならば、仏華を八千回加持しなさい。もし病にかかり始めたならば、仏華を八千回加持して、それを身につけていれば、あらゆる時にその病は全て除かれ、消え去るでしょう。
「若復女人懷孕難生,加持佛華油煎塗用。若皮風瘡,加持佛華酥煎塗上。若復癰腫及諸痔瘻,加持佛華,好蜜一處用塗瘡上。
もし女性が妊娠して出産が難しい場合、仏花を加持し、油で煎じて塗りなさい。皮膚の風瘡(かぜくさ)には、仏花を加持し、酥(バター)で煎じて塗りなさい。また、はれものや痔瘻(じろう)には、仏花を加持し、良質な蜂蜜と混ぜ合わせて、その腫れ物に塗りなさい。
「若復瘧病一日二日三日四日,食香食華。一切鬼病或復癲癎,加持佛華身上帶持。如是等病,明力加持,一切時中願皆除滅。」
また、瘧(おこり)の病が一日、二日、三日、四日と続く場合、あるいは香や花を食べる鬼の病、さらには癲癇(てんかん)などのあらゆる鬼の病には、仏の花を加持して身に帯びさせなさい。これらの病はすべて、真言の力によって加持されることで、いつの時も願わくば全て除かれんことを。
爾時釋迦牟尼如來為欲利益一切眾生,消除疾病、祛遣部多,說此心印陀羅尼曰:
その時、釈迦牟尼如来は、すべての衆生を利益し、病を除き、悪霊を追い払おうと願って、この心印陀羅尼を説かれた。すなわち、
「曩謨(引)沒馱(引)野(一)曩謨(引)達哩麼(二合)野(二)曩莫僧伽(引)野(三)怛儞野(二合)他(引)(四)唵(引)(五)具弭具弭(六)摩賀(引)具弭(七)底㘑底㘑(八)摩賀(引)底㘑(九)左㘑左㘑(十)摩賀(引)左㘑(十一)馱囉馱囉(十二)摩賀(引)馱囉(十三)鼻哩鼻哩(十四)摩賀(引)鼻哩(十五)枳㘑枳㘑(十六)摩賀(引)枳㘑(十七)𭉷嚕𭉷嚕(十八)摩賀(引)𭉷嚕(十九)弭㘑弭㘑(二十)摩賀(引)弭㘑(二十一)底㘑底㘑(二十二)摩賀(引)底㘑(二十三)度弭度弭(二十四)摩賀(引)度弭(二十五)左㘑左㘑(二十六)摩賀(引)左㘑(二十七)企哩企哩(二十八)摩賀(引)企哩(二十九)唧㘑唧㘑(三十)摩賀(引)唧㘑(三十一)娑嚩(二合引)賀(引)(三十二)」
「帰命します、仏陀に。帰命します、法に。帰命します、僧伽に。 すなわち、こうして—— おん。くみ、くみ。大いなるくみ。 ていれい、ていれい。大いなるていれい。 されい、されい。大いなるされい。 だら、だら。大いなるだら。 びり、びり。大いなるびり。 きれい、きれい。大いなるきれい。 しゅる、しゅる。大いなるしゅる。 みれい、みれい。大いなるみれい。 ていれい、ていれい。大いなるていれい。 どみ、どみ。大いなるどみ。 されい、されい。大いなるされい。 きり、きり。大いなるきり。 じれい、じれい。大いなるじれい。 さわは。」
爾時世尊釋迦牟尼如來說是明已,告虛空藏菩薩摩訶薩言:「虛空藏!若有受持讀誦供養陀羅尼者,當知彼人身無疾病、刀杖不傷、水不漂溺、不受苦惱亦不中夭。虛空藏!汝今當知此陀羅尼有大威力,能除疾病能除諸毒,能除不祥及諸怖畏,若彼部多彼部多眾不能侵害,若布怛曩布怛曩眾不能侵害。如是等眾各起慈心,一切時中令彼安隱。」
その時、世尊釈迦牟尼如来はこの陀羅尼を説き終えて、虚空蔵菩薩摩訶薩に告げられました。「虚空蔵よ、もしこの陀羅尼を受持し、読誦し、供養する者があるならば、その人は身に病いなく、刃物や杖による傷もなく、水に流されたり溺れたりすることもなく、苦しみや悩みを受けることもなく、若くして命を終えることもないと知るべきである。虚空蔵よ、あなたは今知るべきである。この陀羅尼には大きな力があり、病いを除き、あらゆる毒を除き、不吉なことやあらゆる恐れを取り除くことができる。もし鬼や鬼の仲間たちがいても、彼らはその人を害することができない。もし悪鬼や悪鬼の仲間たちがいても、彼らもその人を害することができない。これらの者たちはすべて慈しみの心を起こし、常にその人を安らかに守るであろう。」
是時虛空藏菩薩摩訶薩白佛言:「世尊!如來已說利益眾生成就安隱大陀羅尼。我今亦說利益眾生法界清淨成就安隱陀羅尼曰:
虚空蔵菩薩摩訶薩がその時、仏に申し上げました。「世尊よ、如来はすでに、衆生を利益し安らぎをもたらす大陀羅尼を説かれました。私もまた、衆生を利益し、法界の清らかさを成就し、安らぎをもたらす陀羅尼を説きましょう。すなわち、
「怛儞野(二合)他(引)左㘑左㘑摩賀(引)左㘑覩嚕覩嚕摩賀(引)覩嚕入嚩(二合)㘑入嚩(二合)㘑摩賀(引)入嚩(二合)㘑呬㘑呬㘑摩賀(引)呬㘑娑嚩(二合引)賀」
「タニヤタ、サレイサレイ、マカサレイ、トゥルトゥル、マカトゥル、ニュウワレイ、ニュウワレイ、マカニュウワレイ、ヒレイヒレイ、マカヒレイ、ソワカ」
是時虛空藏菩薩摩訶薩說是明已,復作是言:「若欲成就出世間殊勝功德,應當受持此陀羅尼。世間所有刀杖繫縛、疾病若患、黑雲障礙、尾囉蔓毒不能侵害。若復迦驅那切那儞阿底沒里瑟吒囉病,明力護持願皆除滅。」
その時、虚空蔵菩薩摩訶薩はこの陀羅尼を説き終えて、さらにこう語った。「もし世間を超えた優れた功徳を成し遂げようと願うならば、この陀羅尼を受持すべきである。世の中のすべての刀や杖による束縛、病気や苦しみ、黒雲のような障害、毒による害は、この陀羅尼が守ることで侵入することができない。さらに、あらゆる病いも、この陀羅尼の力によって守られ、すべて除かれ滅ぼされるであろう。」
爾時世尊說是法已,虛空藏菩薩摩訶薩等一切大眾,聞佛所說,一心受持歡喜奉行。
時に、世尊がこの教えを説き終えられると、虚空蔵菩薩摩訶薩をはじめとするすべての大衆は、仏の説かれたことを聞いて、一心に受け止め、喜びをもって実践したのであった。
聖虛空藏菩薩陀羅尼經
聖虚蔵菩薩陀羅尼経