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  1. 師子荘厳王菩薩請問経 (師子莊嚴王菩薩請問經)
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師子荘厳王菩薩請問経 (師子莊嚴王菩薩請問經)

「師子莊嚴王菩薩請問經」について

唐 · 底本の訳者:那提

1,820 字 · 約 6 分

『師子荘厳王菩薩請問経』は唐代の那提三蔵法師によって漢訳された、大乗仏教における重要な経典です。この経典には、師子荘厳王菩薩が仏陀に、菩薩道を成就し、仏国土を荘厳する方法について尋ねたことが記されています。菩提心を発し、六波羅蜜などの実践を修め、浄土を荘厳する具体的な道筋が説かれています。経中では、心の修養と他者を利する願いと行いが強調され、般若の智慧と浄土の思想が融合されています。これは大乗の菩薩道の実践にとって重要なよりどころを提供するものです。この経典は中国仏教において高い地位を占め、唐代の仏教思想と浄土信仰を研究する上で重要な文献であり、後世の浄土宗と菩薩道の修行に深遠な影響を与えました。


師子莊嚴王菩薩請問經序
終南山豐德寺律師道宣撰

終南山豊徳寺、律師道宣の撰

觀夫法王利見,權巧殊途,或聲光動人、或開智攝物,立儀列相興像,設之機緣,聚砂塗香表乘,時之淨養。斯德有歸,可略言也。有師子莊嚴王菩薩者,學周八藏、智越五乘,藉勝報而開教端,寄善權而行圖範。故使方壇外啟、圓場內羅,列八座而延八聖,陳四報而成四德。空有兩業自此脩明,大小諸乘因茲增長,可謂總攝六度之玄略,統陳願行之明規。其道易而可修,其儀約而難隱。智有通塞,道涉窊隆。時運所歸,近聞東夏。逮龍朔三年冬十月,有天竺三藏厥號那提,挾道開萌來遊天府。皇上重法,降禮真人,厚供駢羅,祈誠甘露。南海諸蕃,遠陳貢職,備述神藥,惟提能致。具表上聞,霈然下遣,將事道途,出斯奧典。文旨既顯,冀由來之所傳,道場不昧,起機緣之淨業。輒以所聞序之。云爾。

さて、法王(仏)が世に現れ、人々を導くために用いた手段は、実に様々であった。ある者は音声や光明で人々を感動させ、ある者は智慧を開き、人々を教化し、修行の作法や形を整えて、様々な縁に応じた教えを説かれた。砂を集めて塔を作り、香を塗って功徳を表すなど、時と共に心を清める修行法も示された。これらの功徳がどこに帰するかは、ここで簡単に述べることができる。

ここに師子荘厳王菩薩という方がおられる。その学びは八蔵に及び、その智慧は五乗を超えていた。すぐれた果報により教えの端緒を開き、巧みな方便を用いて模範を示された。それ故に、外側には方形の壇、内側には円形の場を設け、八つの座を並べて八人の聖者を招き、四つの報いを説いて四つの徳を成就させた。空と有の二つの修行は、ここから明らかとなり、大小様々な乗りの教えも、これによって増大した。まさに六波羅蜜の深遠な要旨を総括し、誓いと実践の明確な規範を整えたものである。その道は易しく修めやすく、その作法は簡潔で隠し立てがない。

智慧には通じることもあれば、滞ることもあり、道には盛衰がある。時に応じて、その教えはついに東の国、中国にも伝わることとなった。竜朔三年(663年)の十月、インドから来たナーガルジュナという名の僧が、道を携えて都に至った。皇帝(高宗)は教えを重んじ、真人に対して礼を尽くし、豊かな供養を惜しみなく施し、甘露の教えを誠心込めて求めた。南海の国々は遠くから貢物を献じ、殊勝な薬について詳しく述べたが、それをもたらすことができるのは、ナーガルジュナだけであった。上表してその旨を伝えると、すぐに派遣が許され、彼は旅立つにあたり、この奥義の経典を著したのである。文章の趣旨は明白で、古来の伝承に基づくものであり、道場の意義は明らかで、人々の縁に応じた清らかな修行を起こすものである。ここに、聞いたところを序として記す。

師子莊嚴王菩薩請問經

獅子荘厳王菩薩請問経

大唐中印度三藏那提譯

大唐中印度三藏那提訳

如是我聞:

このように私はお聞きしました。

一時佛在王舍城耆闍崛山中,與大比丘眾千二百五十人俱,菩薩摩訶薩五百人,天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽、人非人等,無量八部前後圍遶聽佛說法。

ある時、仏は王舎城の霊鷲山におられた。そばには千二百五十人の大いなる比丘たち、五百人の菩薩、そして天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦楼羅・緊那羅・摩睺羅伽、人間や人間ならざる者たち――数えきれないほどの八部衆が、前後に集まり、仏の説法を聞いていた。

爾時眾中有菩薩摩訶薩,名師子莊嚴王,從座而起來詣佛所,頂禮雙足遶無數匝,而白佛言:「世尊!我於過去億百千那由他諸佛所廣預大會,然未曾覩如今所見。欲有請問,唯願聽許。」

その時、会衆の中に、師子荘厳王という名の大菩薩がおられました。彼は座を立ち、仏のもとへ進み、仏の両足に額をつけて礼拝し、何度も右に回ってから、仏に次のように申し上げました。

「世尊よ。私は過去の無数の仏のもとで、広大な法会に数多く参加してまいりましたが、今日のような光景を今まで一度も見たことがございません。どうか一つお尋ねしたいことがあります。お許しください。」

佛言:「隨汝所問,當為解說。」

仏は言われた。「あなたの問うところに従って、お説きいたしましょう。」

爾時師子莊嚴王菩薩白佛言:「世尊!如來往昔修何勝行,今獲如是人天中尊,為諸菩薩大聲聞眾天龍八部之所圍遶,供養恭敬尊重讚歎?願為演說往昔因緣,令諸眾生獲大善利。」

その時、獅子荘厳王菩薩が仏に申し上げた。

「世尊よ、如来は過去にどのような優れた行いを修められたのでしょうか。そのおかげで今、人天の間で最も尊い存在となり、多くの菩薩や大いなる声聞の衆、天・龍・八部の者たちに囲まれ、供養され、敬われ、尊敬され、称賛されているのです。どうか、過去の因縁をお話しください。すべての生きとし生けるものが、大きな善い利益を得られますように。」

佛告師子莊嚴王菩薩摩訶薩言:「善哉善哉!汝今乃能安樂眾生故作是問。諦聽諦聽!善思念之。當為汝說。善男子!我憶過去無量世時,有佛出興,名不可思議光明如來、應供、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊。時有長者名曰上施,自恃豪富不信正法,而於佛所無歸敬心。有一比丘名毘闍耶三皤(蒱我反)婆,見是長者生憐愍心,起大方便,要令此人發心修行得成正覺。作是念已,往長者家。爾時上施覩見比丘,顏貌殊勝威德備足,諸根寂定容光熾盛,肅然敬重即起奉迎。頂禮既訖設座令坐,合掌白言:『自顧薄德,忽蒙臨降。』

仏は師子荘厳王菩薩摩訶薩に告げて言われた。「よしよし。あなたは今、まさに衆生を安楽にするために、このように問うたのである。よく聞き、よく聞きなさい。よく思惟し、心に留めなさい。まさにあなたのために説こう。善き男子よ、私は過去の無量の世を思い起こすに、ある仏が世に現れた。名を不可思議光明如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と言った。その時、上施という名の長者がいた。彼は自らの富と地位を恃み、正しい法を信じず、仏のもとに対して帰依の心を持っていなかった。そこに毘闍耶三皤婆という名の比丘がいた。この比丘は、この長者を見て憐れみの心を起こし、大きな方便を起こして、必ずこの人をして心を発し、修行して正しい悟りを得させようと願った。このように考えた後、長者の家に向かった。その時、上施は比丘を一目見て、その顔かたちが殊勝で、威徳が備わり、諸根が寂静であり、容姿の光が盛んであるのを見て、謹んで敬い重んじ、すぐに立ち上がって迎えた。頂礼を終えてから座を設けて坐らせ、合掌して言った。『私の徳の薄さを顧みるに、突然のご来臨を賜り、恐れ入ります。』」

「爾時比丘告長者曰:『有大法門,名八曼茶羅,功德無量。今為汝說,廣欲慧利諸天人故。若有眾生聞此法門能修行者,在所生處獲四勝報:一者、與善知識諸大菩薩同處受生,有大眷屬,資財豐足;二者、眷屬既多自在無礙;三者、身相圓備無有疾病;四者、眾具自然隨念而至,縱被山壓身無痛苦,能知眾生心之所念,慈悲憐愍將護拯濟。』

その時、比丘は長者に告げて言った。「大いなる法門あり。名を八マンダラと称し、功徳は無量なり。今、汝のために説かん。広く諸々の天人のために慧利(智慧と利益)を与えんと欲すればなり。若し衆生ありて、この法門を聞き、よく修行する者は、生まれる所において四種の勝れたる果報を得ん。 一者、善知識および諸々の大菩薩と共に同じ所に生まれ、大いなる眷属を得て、財宝も豊かに足ること。 二者、眷属が多くあるも、自在にして障りなきこと。 三者、身の相は円満に備わり、疾病あることなし。 四者、必要な物は自然に心に随い現れ、たとえ山に圧せられても身に苦痛なく、衆生の心に念じていることを知り、慈悲をもって哀れみ守り救い助けること。」

「爾時上施聞是法已,歡喜踊躍重加頂禮,讚言:『善哉!願為廣說八曼茶羅最勝法門,我當修學。』

その時、上施はこの教えを聞いて、喜びに溢れ、再び深く頭を下げて礼拝し、称賛して言いました。「素晴らしい!どうか、八つの曼荼羅の最も優れた教えを詳しく説いてください。私はそれを学び、修行したいと思います。」

「比丘告曰:『汝欲知此最勝法者,先發是願:「我欲供養三世諸佛、大菩薩眾、聲聞、緣覺。」作是語已,道場之處當作方壇,名曼茶羅。廣狹隨時,其最小者縱廣四指、或一搩手,用種種香及以餘物,或地上作。方院之內列八圓場,為欲供養八菩薩故。何等為八?觀世音菩薩、彌勒菩薩、虛空藏菩薩、普賢菩薩、執金剛主菩薩、文殊師利菩薩、止諸障菩薩、地藏菩薩。如是,長者!此八曼茶羅最勝法門,是彼不可思議光明如來所說,我親受持,今為汝說,應當修學廣令流布;用此善根,迴向阿耨多羅三藐三菩提。

比丘が告げました。「あなたがこの最も優れた法を知りたいと思うなら、まず次の誓いを立てなさい。『私は三世の諸仏、大菩薩の衆、声聞、縁覚を供養したい』と。この言葉を唱えた後、道場の場所に方形の壇を作りなさい。これを曼荼羅といいます。広さは時と場合に応じて変えてよく、最も小さいものは縦横四指、あるいは一手幅とし、様々な香やその他の材料を用いて、地上に作ります。方形の内部には八つの円形の場を配置し、八人の菩薩を供養するためとします。その八人とは誰か。観世音菩薩、弥勒菩薩、虚空蔵菩薩、普賢菩薩、執金剛主菩薩、文殊師利菩薩、止諸障菩薩、地蔵菩薩です。このように、長者よ、この八つの曼荼羅の最も優れた法門は、かの不可思議光明如来が説かれたものであり、私が直接受持したものです。今、あなたのために説きますので、学び広く流布させるべきです。この善根を用いて、阿耨多羅三藐三菩提に回向しなさい。」

「『長者當知,若有修行此八法者,則為供養三世諸佛、大菩薩眾、緣覺、聲聞;斯人常為諸天擁護。若諸國王能自修學、若使人作,使王國內諸惡皆滅。諸善男子及善女人,有能修學八法門者,命終之後不墮惡趣、邊地、邪見、不善律儀、貧窮家生。是故當知,欲得現在未來勝上報者,當學如上八種法門;欲得受身端正聰明利智,若欲上生四天王處,亦應修學八曼茶羅。如是欲生三十三天、夜摩天、兜率陀天、化樂天、他化自在天,乃至帝釋、梵王、魔王、轉輪聖王所生處者,皆當修學如上八法。欲得天上人中大姓家生,眷屬成就財寶盈溢,身心安樂名稱遠聞,所出教命無不信受,於諸眾中最尊最勝,皆應修學如上八法。若欲修成須陀洹果、斯陀含果、阿那含果、阿羅漢果、辟支佛道、入菩薩位,乃至阿耨多羅三藐三菩提,皆當修學八曼茶羅供養法門。』」

「長者よ、知るがよい。もしこの八つの法を修行する者があれば、それは三世の諸仏、大菩薩衆、縁覚、声聞を供養することとなる。その人は常に諸天に守られる。もし諸王が自ら修学し、あるいは他人に作らせるならば、その王の国内の諸悪はすべて滅する。善男子・善女人で、この八つの法門を修学できる者は、命終の後、悪趣・辺地・邪見・不善の律儀・貧しい家に生まれることはない。ゆえに知るべきである。現在・未来の勝れた報いを得たいと思うなら、以上の八種の法門を学ぶべきである。端正な身体、聰明で利智な者を得たいと望み、あるいは四天王の処に生まれたいと望むなら、また八曼荼羅を修学すべきである。このように三十三天、夜摩天、兜率陀天、化楽天、他化自在天、さらには帝釈、梵王、魔王、転輪聖王の生まれる所に生まれたいと望むなら、皆、以上の八法を修学すべきである。天上・人中の大いなる家に生まれ、眷属が成就し財宝が溢れ、身心安楽で名声が遠くに聞こえ、発する教命が信受されないことなく、諸々の衆の中で最も尊く最も勝れている者となりたいと望むなら、皆、以上の八法を修学すべきである。もし須陀洹果、斯陀含果、阿那含果、阿羅漢果、辟支仏道を修め成就し、菩薩位に入り、さらには阿耨多羅三藐三菩提に至りたいと望むなら、皆、八曼荼羅の供養法門を修学すべきである。」

佛告師子莊嚴王菩薩摩訶薩言:「爾時比丘毘闍耶三皤婆者,豈異人乎?今文殊師利菩薩是。爾時長者上施者,即我釋迦牟尼佛是。我從是來經於多劫,修行供養此八法門,具獲如上功德利益;餘有眾生隨能修學,亦皆同獲如我所得。善男子!我行菩薩道來經三阿僧祇劫,修滿六度利益眾生,成等正覺,所有光明威德勢力破魔兵眾。斯誰力乎?皆由供養八曼茶羅道場功德。是故眾生聞說如上八種法門,無宜不學。若以華香燈明,若以飲食幡蓋、衣服音樂,讚歎禮拜發願懺悔,隨其力能皆蒙福祐。或行六波羅蜜時,修立道場,以諸香水若香塗地,若水若土作方圓壇,斯即名為檀波羅蜜。修供養時,身口意業不惱眾生,斯即名為尸波羅蜜。修供養時,若有蟲螘來入道場,驅去還來,爾時安忍,斯即名為羼提波羅蜜。修供養時,善心相續,斯即名為毘梨耶波羅蜜。心不散亂一心供養,斯即名為禪波羅蜜。作業之時,方壇圓場無有偏斜,善能通曉廢立機候,斯即名為般若波羅蜜。
「善男子!如是一法隨心變現,即能具足六波羅蜜。應當廣說教化眾生,為大利益乃至成佛。」
說此經已,師子莊嚴王菩薩摩訶薩,及諸天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽、人非人等,皆大歡喜,信受奉行。
師子莊嚴王菩薩請問經

獅子荘厳王菩薩請問経


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