佛說預修十王生七經
佛説預修十王生七経
謹啟諷閻羅王預修生七往生淨土經,誓勸有緣。以五會啟經入讚,念阿彌陀佛。
謹んで申し上げます。閻魔王に捧げる『預修生七往生浄土経』を唱え、縁ある者を励まし導きます。五つの節に分けて経典を開き讃嘆の言葉を捧げ、阿弥陀仏の御名を唱えます。
成都府大聖慈寺沙門 藏川 述
成都府大聖慈寺の沙門 蔵川 述
佛說閻羅王授記四眾逆修生七往生淨土經
仏が説かれた閻羅王の授記、四衆の逆修、生七、浄土への往生の経
讚曰:
(ここに「讚曰」以下の本文が続きます。原文が提供されていないため、続きを訳出できません。)
如來臨般涅槃時, 廣召天靈及地祇,
因為琰魔王授記, 乃傳生七預修儀。
如来が涅槃に入られる時、 天の霊たちと地の神々を広く集められた。 琰魔王に授記を与えられたので、 七回の生前修養の儀式を伝えられたのである。
如是我聞:一時佛在鳩尸那城阿維䟦提河邊婆羅雙樹間臨般涅槃時,舉身放光普照大眾,及諸菩薩摩訶薩、天龍神王、天王帝釋、四天大王、大梵天王、阿脩羅王、諸大國王,閻羅天子、大山府君、司命司錄、五道大神、地獄官典悉來集會,敬禮世尊,合掌而立。讚曰:
このように私は聞きました。ある時、仏は鳩尸那城の阿維跋提河のほとり、婆羅双樹の間で、まさに入滅しようとしておられました。その時、全身から光を放ち、広く大衆を照らし、また諸々の菩薩摩訶薩、天竜神王、天王帝釈、四天大王、大梵天王、阿修羅王、諸大国王、閻羅天子、大山府君、司命司録、五道大神、地獄の官典にまで及び、皆ことごとく集まって来て、世尊を敬礼し、合掌して立っていました。そして讃嘆して申し上げました。
時佛舒光滿大千, 普臻龍鬼會人天,
釋梵諸天冥密眾, 咸來稽首世尊前。
時、仏は光を放って大千世界を満たし、龍や鬼、人や天の集いにまで広く届いた。 釈迦や梵天、諸天の目に見えぬ群れも、皆、世尊の御前に来てひれ伏した。
佛告諸大眾:「閻羅天子於未來世當得作佛,名曰普賢王如來,十號具足,國土嚴淨、百寶莊嚴、國名華嚴、菩薩充滿。」
仏は多くの人々に告げられた。「閻羅天子は、未来の世において仏となるであろう。その名を普賢王如来といい、仏に備わる十の尊号をすべて具え、その国土は厳かにして清らかで、百種の宝によって飾られている。その国を華厳と名づけ、沢山の菩薩たちが満ち満ちているであろう。」
讚曰:
讃える。
世尊此日記閻羅, 不久當來證佛陀,
莊嚴寶國常清淨, 菩薩修行眾甚多。
世尊今日記閻羅,不久當來證佛陀。荘厳なる宝の国は常に清らかで、菩薩の修行する者も非常に多い。
爾時阿難白佛言:「世尊!閻羅天子以何因緣處斷冥間?復於此會便得授於當來果記?」佛言:「於彼冥途為諸王者,有二因緣:一是住不思議解脫不動地菩薩,為欲攝化極苦眾生,示現作彼琰魔等王;二為多生習善犯戒故,退落琰魔天中作大魔王,管攝諸鬼,科斷閻浮提內十惡五逆一切罪人,繫閇牢獄、日夜受苦,輪轉其中隨業報身定生注死。今此琰魔天子因緣已熟,是故我記來世寶圓證大菩提。汝等人天不應疑惑。」
その時、阿難が仏に申し上げた。「世尊よ、閻羅天子はいかなる因縁によって冥界を治めているのでしょうか。また、どうしてこの法会にお越しになって、来世の成仏の記別を授けられたのでしょうか。」
仏は言われた。「あの冥途において王となっている者には、二つの因縁がある。第一は、不可思議な解脱に安住し、動ずることのない境地の菩薩が、極めて苦しむ衆生を導き教化しようと願い、姿を変えて閻魔王などの王として現れていることである。第二は、多くの生まれにおいて善を積んできたが、戒を破ったことがあるために、閻魔天に堕ちて大魔王となり、諸々の鬼を統率し、閻浮提の内の十悪や五逆を犯した一切の罪人を裁き、彼らを牢獄に閉じ込め、昼夜苦しめ、生死の輪廻のうちにそれぞれの業に応じて身を受け、その寿命を定めていることである。
今、この閻魔天子は因縁がすでに熟したので、私は彼が来世に宝円如来となって大菩提を証するであろうと記別したのである。あなたがた人天の者は、疑いを抱いてはならない。」
讚曰:
讃える。
悲增普化示威靈, 六道輪迴不暫停,
教化厭苦思安樂, 故現閻羅天子形。
悲を増し、広く教化して威霊を示す、六道の輪廻は一瞬も止まらない。 苦を厭い楽を願う者を教え導くため、閻羅天子の姿を現すのだ。
「若復有人造此經、受持讀誦,捨命之後不生三塗、不入一切諸大地獄。」
また、もしこの経典を写し、受け持ち、読み唱える人がいたならば、その人は命を終えた後に、三悪道(地獄・餓鬼・畜生)に生まれることはなく、あらゆる大地獄にも堕ちることはないでしょう。
讚曰:
讃える。
若人信法不思議, 書寫經文聽受持,
捨命頓超三惡道, 此身長免入阿鼻。
ある人が法の不思議を信じ、経文を書き写し、聴いて受け持つならば、命を捨ててもすぐに三悪道を超え、この身は長く阿鼻地獄に入ることを免れる。
「在生之日,殺父害母、破齊破戒、殺豬牛羊雞狗毒虵,一切重罪應入地獄十劫五劫。若造此經及諸尊像,記在業鏡,閻王歡喜,判放其人,生富貴家,免其罪過。」
生きている間に父を殺し母を害し、斎戒を破り戒律を犯し、豚・牛・羊・鶏・犬・毒蛇を殺めた者も、すべての重い罪は地獄に落ちるべきものとされ、十劫や五劫の間、その苦しみを受けるとされる。しかし、もしこの経典を書き写し、諸尊の像を造るならば、その行いは業の鏡に記され、閻魔大王も喜び、その者を赦し、富貴な家に生まれさせ、その罪過を免れさせるのである。
讚曰:
讃える。
破齊毀戒殺雞豬, 業鏡照然報不虗,
若造此經兼𦘕像, 閻王判放罪銷除。
戒律を破り、鶏や豚を殺せば、 業の鏡に映り、報いは偽りない。 もしこの経を書き写し、また像を描くならば、 閻魔大王は罪を許し、消し去ってくれる。
「若有善男子善女人、比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷,預修生七齊者,每月二時供養三寶,祈設十王,修名納狀奏上六曹,善業童子奏上天曹地府官等,記在名案。身到之日,便得配生快樂之處,不住中陰四十九日、不待男女追救,命過十王。若闕一齊,滯在一王,留連受苦,不得出生遲滯一年。是故勸汝作此要事,祈往生報。」
「もし善き男子・善き女人、比丘・比丘尼、優婆塞・優婆夷が、生前に七斎を修めるならば、毎月二度、三宝を供養し、十王に祈りを捧げ、名を記した状を六曹に奏上しなさい。善業の童子が天曹・地府の官等に奏上し、名簿に記されます。その人が冥土に到着した日には、ただちに楽しい場所に生まれ変われるのです。中陰の四十九日を経ず、子女による追善供養を待つこともなく、十王の審判を過ぎることができます。もし一斎でも欠けば、その一王のところに留まり、苦しみに留め置かれて、生まれ変わりが一年遅れるのです。それゆえに、あなた方にこの大切な行いを勧めます。どうか極楽往生を祈りなさい。」
讚曰:
讃える。
四眾修齊及有時, 三旬兩供是常儀,
莫使闕緣功德小, 始交中陰滯冥司。
四衆の修行が整い、時が巡る、 三十日ごとの二度の供養は、常の作法である。 緣を欠かせば功德は小さくなり、 中陰が冥司に留まることになる。
爾時地藏菩薩、龍樹菩薩、救苦觀世音菩薩、常悲菩薩、陀羅尼菩薩、金剛藏菩薩,各各還從本道光中至如來所,異口同聲讚歎世尊哀愍凡夫,說此妙法拔死救生,頂禮佛足。
その時、地蔵菩薩、龍樹菩薩、救苦観世音菩薩、常悲菩薩、陀羅尼菩薩、金剛蔵菩薩は、それぞれもとの光の中から如来の御もとへと戻り、口をそろえて世尊を讃えました。「世尊は凡夫を哀れみ、この素晴らしい教えを説いて、死の苦しみから救い、生ける者を助けてくださった」と。そして、仏の足もとに額づいて礼を捧げました。
讚曰:
讃える。
足膝齎胷口及眉, 六光菩薩運深悲,
各各同聲咸讚歎, 勤勤化物莫生疲。
足や膝、胸、口、そして眉に至るまで、 六つの光明を放つ菩薩は深い悲しみを運ぶ。 それぞれが同じ声で一斉に讚え称え、 精進して人々を教化し、疲れることなかれ。
爾時二十八重一切獄主、閻羅天子、六道冥官禮拜發願:「若有四眾,比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷,若造此經、讀誦一偈,我當免其一切苦楚,送出地獄,住生天道,不令稽滯隔宿受苦。」
その時、二十八重の全ての獄主、閻羅天子、六道の冥官たちが礼拝して誓いを立てました。「もし四衆(比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷)の中に、この経典を写経したり、一つの偈を読誦する者がいれば、私たちはその者のあらゆる苦しみを免除し、地獄から送り出して、天道に生まれさせましょう。決して長く留まらせて苦しみを受けさせることはありません。」
讚曰:
讃える。
冥官注記及閻王, 諸佛弘經禮讚揚,
四眾有能持一偈, 我皆送出往天堂。
冥官の記録も閻魔王も、 諸仏が経典を広め、称え讚えられる。 四衆の中に一偈を保つ者があれば、 私は皆を送り出し、天上に往かせよう。
爾時閻羅天子說偈白佛:
その時、閻羅天子が仏に偈を奉って申し上げました。
「南無阿羅訶,眾生苦業多,輪迴無定相,猶如水上波。」讚曰:
南無阿羅訶。人々の苦しみと業(カルマ)は数多く、輪廻の世界には永遠の形などなく、まるで水面に浮かぶ波のようなものである。賛嘆の言葉:
閻王白佛說伽他, 愍念眾生罪苦多,
六道輪迴無定相, 生滅還同水上波。
閻魔大王が仏に申し上げて、この偈(げ)を説かれた。衆生の罪と苦しみが多いのを哀れみ、慈しまれた。六道の輪廻には定まった姿はなく、生まれては滅びる様は、水面に浮かぶ波のように変わらないものである。
「願得智慧風,飄墮法輪河,光明照世界,巡歷悉經過。普救眾生苦,降伏攝諸魔,四王行國界,傳佛修多羅。」讚曰:
「智慧の風を得て願わくば、法輪の河に漂い落ち、光明は世界を照らし、巡り歩いてすべてを経過せん。あまねく衆生の苦しみを救い、諸々の魔を降伏して摂め、四王は国界を行き巡り、仏の経典を伝え広めん。」賛して曰く:
願佛興揚智慧風, 飄歸法海洗塵朦,
護世四王同發願, 常傳經典廣流通。
願わくは仏、智慧の風を興し揚げ、法の海に漂い帰して塵を洗わん。世を護る四王も同じく願いを発し、常に経典を伝えて広く流通せしめん。
「凡夫修善小,顛倒信邪多;持經免地獄,書寫免灾痾。超度三界難,永不見藥叉,生處登高位,富貴壽延遐。」
凡夫の善行は小さく、心は顛倒して邪なものを信じることが多い。しかし経典を心に持ち、書き写せば、地獄の苦しみを免れ、災いや病からも逃れられる。三界を超え出るのは難しいが、薬叉(鬼の類)に遭うこともなく、生まれる場所では高い位に登り、富み栄え、長生きすることができるのです。
讚曰:
讃える。
惡業凡夫善力微, 信邪倒見入阿鼻,
欲求富樂家長命, 書寫經文聽受持。
悪業を抱える凡夫は善の力が弱く、 邪な信じ方や逆さまの見方で阿鼻地獄に落ちる。 富や楽しみ、家の長寿を求めるなら、 経文を書き写し、聴いて受け取り、心に保ちなさい。
「至心誦此經,天王恒記錄,欲得無罪咎,莫殺祀神靈,為此入地獄。念佛禮真經,應當自誡勗,手執金剛刀,斷除魔種族。」
心を込めてこの経を唱えなさい。天の王は常にその行いを記録している。罪や過ちを免れたいと望むなら、神霊への生け贄の殺生をしてはならない。そのような行いは地獄に堕ちる原因となるからだ。仏を念じ、真の経典を礼拝しなさい。自らを戒め、励むべきである。金剛の刀を手に取り、悪魔の種族を断ち切りなさい。
讚曰:
讃える。
罪苦三塗業易成, 都緣殺命祭神明,
願執金剛真慧劒, 斬除魔族悟無生。
罪の苦しみ、三つの悪道に落ちる業は、簡単に積もってしまう。すべては命を殺して神仏に捧げるからだ。願わくば、金剛の真の智慧の剣を手に取り、魔の一族を断ち切り、生も死もない悟りを得んことを。
「佛行平等心,眾生不具足,修福似微塵,造罪如山嶽。欲得命延長,當修造此經,能除地獄苦,往生豪貴家,善神恒守護。」
仏の心はすべての生きとし生けるものに平等です。しかし、私たち衆生はその心を十分に持ち合わせていません。積む福徳は微細な塵のように小さく、造る罪は山のように大きく積み重なっています。もし寿命を延ばしたいと願うなら、この経を学び、実践すべきです。そうすれば地獄の苦しみから救われ、裕福で尊い家に生まれ変わり、善い神々が常に守ってくれるでしょう。
讚曰:
讃える。
罪如山嶽等恒沙, 福小微塵數未多,
猶得善神常守護, 往生豪富信心家。
罪は山や嶽のように高く、ガンジス川の砂のように尽きることがない。 福は小さく、微細な塵のように数えるほどもない。 それでもなお、善き神々が常に守護してくださる。 そして、心豊かな信心の家に往生するのである。
「造經讀誦人,忽爾謝報齡,天王恒引接,菩薩捧花迎,隨心往淨土,八百億千生,修行滿證入,金剛三昧城。」
経典を造り読み誦する人は、たちまち寿命を終えても、天の王が常に導き迎え、菩薩が花を捧げて迎えてくださる。心のままに浄土へ往き、八百億千の生を経て、修行を満たし、ついに金剛三昧の境地に入るのである。
讚曰:
讃える。
若人奉佛造持經, 菩薩臨終自往迎,
淨國修行圓滿已, 當來正覺入金城。
もし人が仏を敬い、経典を書き写し守るならば、 菩薩が臨終の際に自ら迎えに来られる。
浄土での修行が円満に成し遂げられたならば、 やがて正しい悟りを得て、金色の都に入るであろう。
爾時佛告阿難:「一切龍神八部,及諸大臣、閻羅天子、大山府君、司命司錄、五道大神、地獄官等行道天王,當起慈悲,法勿有慢,可容一切罪人、慈孝男女修齋造福薦拔亡人,報生養之恩。七七修齋造像,以報父母,令得生天。」
その時、仏は阿難に告げられた。「すべての龍神や八部衆、また諸々の大臣、閻羅天子、大山府君、司命・司録、五道大神、地獄の役人たち、そして道を行く天王よ。慈悲の心を起こし、法に対して怠りや軽んじる心を持ってはならない。すべての罪人や、慈しみ孝行のある男女が、斎を修め福を造り、亡き人を供養し導くことを受け入れなさい。これは生み育ててくれた恩に報いるためである。七七日の間、斎を修め佛像を造り、父母に報いることで、彼らを天に生まれさせなさい。」
讚曰:
讃える。
佛告閻羅諸大神, 眾生罪業具難陳,
應為報恩客造福, 教蒙離苦出迷津。
仏は閻魔の諸大神に告げられた。衆生の罪業は、そのすべてを言い尽くすことは難しい。恩に報いるために、客のために福を造るべきである。苦しみから離れ、迷いの道から出るように導きなさい。
閻羅法王白佛言:「世尊!我等諸王皆當發使,乘黑馬、把黑幡、著黑衣,撿亡人家造何功德,准名放牒抽出罪人。不違誓願。」
閻羅法王が佛に申し上げました。「世尊よ。我々王たちは皆、使者を送り、黒い馬に乗り、黒い幡を掲げ、黒い衣を身にまとい、亡くなった者の家でどのような功德が積まれたかを調べ、その名前に基づいて赦免状を発行し、罪人を救い出すことを誓います。この誓いを決して破りません。」
讚曰:
讃える。
諸王遣使撿亡人, 男女修何功德因,
依名放出三塗獄, 免歷冥間遭苦辛。
諸王が使いを遣わして亡き人を調べさせる、男女はどのような功徳の因を修めたのか。その名に依って三塗の地獄から出し、冥間の苦しみを免れさせられる。
「第一七日過秦廣王。」
第一七日には、秦広王のもとを通過します。
讚曰:
讃える。
一七亡人中陰身, 驅將隊隊數如塵,
且向初王齊檢點, 由來未渡奈河津。
「第二七日過初江王。」
第二の七日目には、初江王の審判を受ける。
讚曰:
讃える。
二七亡人渡奈河, 千羣萬隊涉江波,
引路牛頭肩挾棒, 催行鬼卒手擎叉。
二七の亡者、奈河を渡る、 千群万隊、江波を涉る。 道を引く牛頭は肩に棒を挟み、 行を促す鬼卒は手に叉を掲げる。
「第三七日過宋帝王。」
第三の七日目には、宋帝王のところを過ぎます。
讚曰:
讃える。
亡人三七轉恓惶, 始覺冥途險路長,
各各點名知所在, 羣羣驅送五官王。
亡者は二十一日の間、心は迷い悲しむ。 ここで初めて、冥土の道が険しく長いと知る。 一人ひとり名前を呼ばれて行き先が定められ、 群れをなして五観王のもとへと送られていく。
「第四七日過五官王。」
第四七日には、五官王のところを通過します。
讚曰:
讃える。
五官業秤向空懸, 左右雙童業簿全,
輕重豈由情所願, 低昂自任昔因緣。
五感の業の秤は、空に向かって懸けられている。 左右には二人の童子が立ち、業の記録はすべて整っている。 軽い重いは、どうして自分の思いのままになるだろうか。 上がる下がるは、すべて過去の因縁に任されているのだ。
「第五七日過閻羅王。」
第五七日には、閻羅王の審判を受けます。
讚曰:
讃える。
五七閻王息諍聲, 罪人心恨未甘情,
䇿髮仰頭看業鏡, 始知先世事分明。
五七の閻魔王の怒りを鎮める声も、罪を犯した者の心は恨みを抱いて未だに受け入れられない。髪を振り乱して顔を上げ、業の鏡を見つめて、ようやく前世の行いがはっきりと見えるのだ。
「第六七日過變成王。」
第六七の日は、閻魔大王(えんまおう)が審判を下す時期となります。
讚曰:
讃える。
亡人六七滯冥途, 切迫坐人執意愚,
日日只看功德力, 天堂地獄在須臾。
亡き人が四十九日の間、冥土に留まり、 その苦しみは、残された人々の心を切なく焦らせる。
日々、ただ功徳の力にすがるしかない。 天国も地獄も、一瞬の間にあるのだ。
「第七七日過大山王。」
第七の七日の間を過ぎて、大山王を通過する。
讚曰:
讃える。
七七冥途中陰身, 專求父母會情親,
福業此時仍未定, 更看男女造何因。
七七日の間、冥途をさまよう中陰の身は、ひたすら父母との再会を求め、情け深い絆を願うものです。しかし、その時に受ける福徳や業の結果はまだ定まっておらず、残された人々がどのような行いをするかによって、さらに変わっていくのです。
「第八百日過平等王。」
第八百日には、平等王のもとを過ぎる。
讚曰:
讃える。
亡人百日更恓惶, 身遭枷械被鞭傷,
男女努力造功德, 從慈妙善見天堂。
亡き人が百日を迎え、さらに心は悲しみに満ちる。 体は鎖に縛られ、鞭で傷つけられる。 子や娘たちは努めて善い行いを積みなさい、 その慈しみと妙なる善によって、天の安らぎが見えるでしょう。
「第九一年過都市王。」
第九、一年の間、都市王のもとを過ぎる。
讚曰:
讃える。
一年過此轉苦辛, 男女修齋福業因,
六道輪廻仍未定, 造經造佛出迷津。
一年をこの世で過ごせば、苦しみや辛さが次々と訪れる。 男女が斎を修め、福を積む行いがその因となる。 しかし六道の輪廻の中では、まだ行き先は定まらない。 経典を作り、仏像を造ることで、迷いの川を渡り出てゆくのだ。
「第十至三年過五道轉輪王。」
第十から第十三年には、五つの道を巡る転輪聖王として生まれ変わります。
讚曰:
讃える。
後三所歷是開津, 好惡唯憑福業因,
不善尚憂千日內, 胎生產死夭亡身。
後の三つの場所で巡り開かれる津は、良い悪いはただ福と業の因に依るのみ。不善ならばなお千日の内に憂い、胎内に生まれ、産み死に、夭折する身となる。
「十齋具足,免十惡罪,放其生天。」
十斎(じゅうさい)を満たし、十悪の罪を免れ、生きとし生けるものを放って天に生まれさせることができる。
讚曰:
一身六道苦茫茫, 十惡三塗不易當,
努力修齋功德具, 恒沙諸罪自銷亡。
一身は六道にありて苦しみ広し、十悪三塗は受け難し、力めて斎を修し功徳を具えば、恒沙の諸罪も自ずから消え失す。
「我常使四藥叉王守護此經,不令陷沒。」
私は常に四人の薬叉王をこの経典を守るように遣わし、この経典が失われることがないようにしている。
讚曰:
讃える。
閻王奉法願弘揚, 普告人天眾道場,
我使藥叉齊守護, 不令隱沒永流行,
閻王は法を奉じて広く弘めようと願い、人天すべての修行の場に広く告げられた。 我は薬叉たちを遣わして共に守らせ、法が隠れ滅びることなく永遠に流れ伝わるようにしよう。
「稽首世尊!獄中罪人,多是用三寶財物、喧閙受罪。識信之人可自誡慎,勿犯三寶,業報難容。見此經者,應當修學。」
敬って仏世尊に頭を下げます。地獄の苦しみにある罪人たちの多くは、三宝の財物を不正に使い、騒ぎ立てて罪を受けています。信仰を持つ人は自ら戒め慎み、三宝への犯しを避けるべきです。その業の報いは避けられないからです。この経典を目にした人は、ぜひ学び実践すべきでしょう。
讚曰:
讃える。
欲求安樂住人天, 必莫侵凌三寶錢,
一落冥間諸地獄, 喧喧受苦不知年。
安楽に天や人に生まれたいと願うならば、 三宝に捧げられた金品を決して侵してはならない。 ひとたび冥土の諸地獄に落ちれば、 騒がしく苦しみを受けて、幾年の年月が経つかも知れない。
爾時琰魔法王歡喜踊躍,頂禮佛足,退坐一面。佛言:「此經名為『閻羅王授記四眾預修生七往生淨土經』,汝當流傳國界,依教奉行。」
その時、琰魔法王は歓喜のあまり喜び踊り、仏の足もとに礼拝して、退いて一方に座りました。仏は言われました。「この経典の名を『閻羅王授記四衆預修生七往生浄土経』と名づける。汝はこの教えを国中に広め、教えのままに実践しなさい。」
讚曰:
閻王退坐一心聽, 佛更慇懃囑此經,
名曰預修生七教, 汝兼四眾廣傳行。
閻魔王は退いて心を一つにして聞いた。 仏はさらに懇ろにこの経を戒められた。 名を「予修生七の教え」という。 汝は四衆と共に広く伝え行え。
佛說閻羅王授記四眾預修生七往生淨土經。普勸有緣,預修功德,發心歸佛,願息輪廻。
仏が説かれた『閻羅王が四衆に授記し、生存中に七日の修行を予め積んで浄土に往生する経』。有縁の人々すべてに広く勧める——生前に功徳を積み、心を発して仏に帰依し、輪廻の苦しみを静めんことを願え。
讚二首。第一首:
讃歌二首。第一首:
一身危脆似風燈, 二鼠侵欺嚙井藤,
苦海不修橋筏度, 欲憑何物得超昇。
第二歸佛修心。讚曰:
第二の帰仏(仏に帰依すること)は、心を修めることである。讃えて曰く、
船橋不造此人癡, 遭險恓惶君始知,
若悟百年彈指過, 修齋聽法莫教遲。
船を作らずにいたこの人は愚かだった。 嵐に遭い、不安に駆られて初めて気づくのだ。 もし百年の人生が指を弾くほどの一瞬だと悟ったなら、 修行や説法を聞くことを、遅らせてはならない。
佛說預修十王生七經
佛説預修十王生七経
權衡現迹,誓度群類,應機大聖、鑑衡慈王,誓盡迷倫乃證菩提。甚深弘願,天矣盡矣。凡人現棲於幽冥,則真身定降於苦類,極濟沉倫、拔苦與樂莫為及也。道人某廣勸緇素,敬成供養儀典,粧䊣披閱,願蒙冥祐,現增福壽,歷代幽魂超登樂。奉祝國祚靈長、民遊富城。何幸如斯。
衆生の苦しみを見極め、その姿を現し、全ての人々を救済しようと誓われる。その教えは、悩める者に応じて説かれ、大聖は慈悲深き王として、迷いの衆生を悟りへ導くことを誓われる。この広大無辺な救済の誓い、その慈悲は天にも等しく、量り知れないものである。凡人は迷いの闇に生きているからこそ、救いの御身は必ず苦しむ者の中に現れ、沈みゆく者を救い、苦しみを取り除き、楽を与えることに、これ以上なき力を発揮されるのである。修行者である某は、僧侶と在家の人々に広く呼びかけ、心を込めて供養の儀式を整え、経典を荘厳に飾って読誦し、亡き人々への哀れみと救いを願う。現世の人々が福と長寿を増し、歴代の亡き魂が安らかに極楽浄土へと生まれ変わることを祈る。そして、国の繁栄が永遠に続き、民が豊かに平和に暮らせることをお祈り申し上げる。これ以上の幸せがどこにあろうか。
成化五年六月 日誌
成化5年6月 日誌