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  1. 仏説長者音悦経 (佛說長者音悅經)
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仏説長者音悦経 (佛說長者音悅經)

「佛說長者音悅經」について

呉 · 底本の訳者:支謙

2,126 字 · 約 7 分

仏説長者音悦経は、三国時代の呉において著名な経典翻訳家である支謙によって漢訳された仏教経典である。支謙は初期中国仏教における重要な翻訳家の一人であり、その訳業は仏教の中国伝播に深遠な影響を与えた。本経は、仏陀が長者音悦のために法を説き、因果応報・布施の功徳などの核心的な教義を明らかにし、正しい信仰と正しい行いの重要性を強調するものである。経中では、長者音悦と仏陀との対話を通じて、仏教の倫理思想と修行方法が示されている。この経典は篇幅こそ長くないが、内容は精要であり、初期漢訳仏典の特徴を反映するとともに、中国仏教発展史を研究する上での重要な文献的根拠を提供し、漢伝仏教の経典体系において一定の地位を占めている。


佛說長者音悅經

仏説長者音悦経

吳月支優婆塞支謙譯

呉の月支優婆塞支謙訳

聞如是:

私がこのように聞きました。

一時,佛在羅閱祇耆闍崛山中,與尊弟子千二百五十人俱,及諸菩薩、清信士女一切普會圍遶說法。

ある時、仏はラージャグリハの霊鷲山に滞在されていました。そして、尊い弟子たち千二百五十人や、多くの菩薩、在家の信者たち、すべての人々がお集まりになり、仏の説法を囲んでお聞きしていました。

佛告大眾:「彼有長者,名曰音悅,財富無數,年老無子,以為愁慼。雖其然者,宿福所追,其報有四:一者、夫人產男端正無比;二者、五百白馬同時生駒;三者、國王遣使者拜授金印;四者、五百寶船同時俱至。」

仏が人々に告げられた。「ある長者がいた。名を音悦といい、計り知れないほどの富を持ちながら、年老いても子がなく、それを悲しみ悩んでいた。しかしながら、彼には過去世の福徳が追いかけてきて、その報いとして四つのことが起きた。第一に、妻がこの上なく端正な男の子を産んだこと。第二に、五百頭の白い馬が同時に子馬を産んだこと。第三に、国王が使者を遣わして金印を授けたこと。第四に、五百隻の宝船が同時に到着したことである。」

阿難白佛:「何等寶船而俱至乎?」

阿難が仏に尋ねました。「どのような宝船が共に到着したのですか?」

佛告阿難:「長者音悅群族殊多,先此之時,遣五百人乘船入海,既獲眾寶,安隱還家。是故,如來說此四福同時普集。」

仏は阿難に告げられた。 「長者・音悦の一族は多く、その以前に五百人の者たちを船で海へと遣わした。彼らは多くの宝を得て、無事に家へと帰ってきたのである。それゆえに、如来はこの四つの福が同時に集まる、とお説きになったのだ。」

長者歡喜,心自念言:「天降福祚,集我之庭,當作甘饌,室族相慶。」即如所言,興作大廚。娛樂盡歡,鼓樂、絃歌聲聞于天。是時四大天王、釋梵天王、諸龍、鬼王、阿須倫王、一切神王,各與眷屬側塞虛空,看此長者福德無量。

長者は大いに喜び、心の中でこう思った。「天が福の恵みを授け、我が家に集わせた。ならば甘露の料理を作り、家族みんなで祝おう。」その言葉の通り、大きな台所を設け、楽しみ喜びの限りを尽くした。太鼓や琴の音、歌声は天まで響き渡った。その時、四大天王、釈梵天王、諸々の龍王、鬼王、阿須倫王、あらゆる神々の王が、それぞれの眷属を連れて虚空に満ち、この長者の無量の福徳を見守った。

如來神達,知此長者歡喜踊躍。因其歡悅,欲往稱歎,若其開解,可殖福栽。如來應時歌頌吉祥八種之音,往於門外而說頌曰:

如来はその心を見抜き、この長者が喜び踊っていることを知りました。その喜びに乗じて称賛し、もし心が開かれれば福を植え付けることができると考え、時を得て八種の吉祥の声を響かせ、門外に至って次の偈を唱えました。

「長者今日, 吉祥集至, 一切福應,
室族吉利。 昔所殖福, 其報有四,
大小歡悅, 世間無比, 諸天龍神,
咸為降伏。 快哉長者! 猥獲吉福,
如春種禾, 秋則成熟, 先作後受,
影報隨逐。」

「こちらの長者のもとには、今日は吉祥が集まり、すべての福が応じて訪れ、一族も安らかです。かつて積んだ善根には四つの果報があり、老若ともに喜びに満ち、世の中に比べるものはありません。諸々の天や龍神も皆、心から敬意を表しています。なんと素晴らしいことでしょう、長者さま。豊かな福徳を授かりました。まるで春に種を蒔けば秋に実が熟すように、先に行った善行は後に報いとなり、影が形に従うようにして果報が訪れるのです。」

爾時長者聞佛德音,五情逸豫,歡喜而出。見佛恭肅,即便啟言:「瞿曇沙門實為神妙!知我室族吉祥無量。枉屈尊神,來相讚歎。」即以好白㲲直金千萬兩,奉上如來。佛即受之,而為達嚫。

その時、長者は仏の徳の名声を耳にし、五感が安らぎ喜びにあふれて、嬉々として外に出ました。仏を見て恭しく敬い、すぐにこう申し上げました。「ゴータマ・サマナはまことに神妙なお方です!私の家系に限りない吉祥があることをお見通しでした。おそれ多くも尊いおみ手を煩わせて、来たって称賛してくださいました。」 そこで、上等の白い布(金千両の価値があるもの)を如来に捧げました。仏はそれを受け取り、祝福の言葉を述べました。

佛告長者:「財有五危,世人不知,慳悋貪惜,不能減割以周窮乏。壽終神逝,棄財世間。汝今能爾,必獲影報,所生之處,福自歸身。」

仏は長者に告げられた。「財産には五つの危険がある。世の人々はそれを知らず、惜しみ貪って、貧しい人々を助けるために施すことができない。寿命が尽きて意識が去れば、財産はこの世に置き去りにされる。あなた(長者)が今そのように施しを行うならば、必ずや目に見えぬ報いを得るだろう。生まれ変わった先では、福徳が自然と身に集まるのだ。」

長者白佛:「何等五危?」
佛即報言:「一者、大火燒之不覺;二者、大水漂沒無常;三者、縣官奪取無道;四者、惡子用度無限;五者、盜賊所見劫奪。五事一至,不可抑制,譬如有人違犯王法,閉在牢獄,應當誅戮,財物沒入其官,豈復能却之乎?又復譬如阿難邠坻,財寶無數,國王奪取,主不能制,亦非神龍所能止之。所以者何?以其前世布施七悔,是以今世七富七貧。」長者聞說,益增踊躍。於是,如來忽然還到耆闍崛山。

そこで仏は答えられた。「第一に、大火が燃え広がるのを防げないこと。第二に、大水が流れ去る無常を止められないこと。第三に、役人が不当に奪い取るのを防げないこと。第四に、悪い子が財を湯水のように使うのを止められないこと。第五に、盗賊に奪われるのを防げないこと。この五つの事が一度に起これば、どうにも抑えられない。例えば、人が法を犯して牢獄に入れられ、処刑されようとしているのに、財産が没収されるのを防げるだろうか。また例えば、アーナタピンディカ長者のように財宝が無数にあっても、国王が奪えば本人も防げず、神龍でさえ止められない。なぜか。前世で布施をして七回後悔したため、今世で七度の富と七度の貧しさを受けるのだ。」これを聞いて長者はますます喜び勇んだ。こうして如来は忽然として耆闍崛山にお帰りになった。

爾時,國內有尼揵異道人,名曰不蘭迦葉,聽聞如來詣長者家,歌頌一偈,猥得長者千萬兩金,心懷悁嫉,心即念言:「瞿曇沙門尚能得金,況我往乞,當不得乎?」又自念言:「我當往求瞿曇沙門所可說偈,然後往乞,必得珍寶。嗟歎之宜,當勝瞿曇。」

その時、国内にニガンタ(ジャイナ教)の異教徒で、不蘭迦葉という名の者がいた。彼は、如来が長者の家を訪れ、一つの偈を歌っただけで、長者から千両・万両もの黄金を得たと聞き、心に嫉妬と不満を抱いた。そしてこう考えた。「ゴータマの修行者は、それで金を得られるなら、私が乞いに行けば、得られないはずがない。」さらに自らに言い聞かせた。「私はゴータマの修行者が唱えたという偈を手に入れてから、乞いに行こう。そうすれば必ず財宝を得られる。称賛されるべきことは、ゴータマに勝るはずだ。」

不蘭迦葉懷此愚癡、妬嫉之意而往稽首問訊如來,長跪白佛:「薄德無福,衣食不充。傳聞瞿曇詣長者家,歌頌一偈大得珍寶。寧可哀矜,賜所說偈,令吾諷誦。當往咨嗟,冀望得寶。」
如來三達,知此長者却後一時財寶當散,不蘭迦葉不知時宜,遭厄之家而說吉祥,必得長者無量杖痛。如來告言:「不惜此偈。所以者何?汝不知時。卿說此偈,必得楚痛,是故如來違卿所求。若更欲得應時之說、絕妙之句,吾當與汝,既使長者得聞真言,又可免於捶毒之痛。」

如来は三つの達智をお持ちで、この長者がやがて財宝を失う時が来ることをご存じでした。不蘭迦葉は時機を知らず、窮地にある家で吉祥を説いたため、長者から数え切れないほどの打撃を受けることになりました。そこで如来はお告げになりました。「私はこの偈を惜しんでいるわけではない。なぜなら、あなたは時機をわきまえていないからだ。あなたがこの偈を説けば、必ず痛みを受けるだろう。だからこそ、私はあなたの求めに応じなかったのだ。もし時機にかなった教えや、絶妙な句を望むなら、私はそれをあなたに与えよう。それによって長者は真理の言葉を聞き、あなたも打擲の苦しみを免れることができるだろう。」

不蘭迦葉心自念言:「瞿曇沙門不欲令我往乞珍寶,是故悋惜,不肯與我。」即便重啟:「其於與我,焉知餘事?」

不蘭迦葉(ブラン・カシャープ)は心の中でこう思いました。「ゴータマ・サマナ(沙門)は、私が宝物を乞いに来るのを望まず、そのために惜しんで与えようとしないのだ。」 そこで、重ねて申し上げました。「それを私にお与えくだされば、それ以外のことはどうして問題になりましょうか。」

如來慈愍,諫之滿三,終不信解。佛亦豫知:不蘭迦葉前世因緣,應受此痛。如來又云:「罪不可債。」佛即為說吉祥之偈。尼乾諷誦,一歲乃闇。

如来は慈しみをもって、三度にわたり諫められましたが、彼はついに信じ理解することができませんでした。仏はまた、不蘭迦葉の前世の因縁によって、この苦痛を受けるべきことを予知しておられました。如来はさらに、「罪は決して免除されるものではない」と説かれ、すぐに吉祥の偈を授けられました。ニガンタがそれを暗唱するのに、一年かかってようやく覚えました。

然後長者失火燒舍,珍奇了盡;五百馬駒同時燒死;所生妙子一旦終亡;王遣使者錄奪金印。後復乘船入海採寶,安隱來還,泊岸數日,五百寶船一旦漂沒。室族大小無不愁毒,譬如有人而被誅戮,未死之頃愁怖難言。

やがて長者の家が火事で焼け、珍宝や珍しい品々はすべて尽き、五百頭の子馬も同時に焼け死にました。生まれた素晴らしい子も一度に亡くなってしまいました。さらに王は使者を遣わし、金の印を没収しました。その後、長者は船で海に宝を採りに出かけ、無事に戻って岸に数日泊まっていましたが、五百艘の宝船が一夜のうちに流されてしまいました。家の中の者たちは大小みな悲しみと苦しみに暮れ、まるで人が死刑に処される際に、まだ死ぬまでの間、その恐怖と悲しみを言葉にできないようなものでした。

其日,不蘭迦葉往到其門,歌頌如來吉祥之偈:

ある日、不蘭迦葉がその門前に赴き、如来の吉祥の偈を謳い上げました。

「長者今日, 吉祥集至, 一切福應,
室族吉利。 昔所殖福, 其報有四,
大小歡悅, 世間無比, 諸天龍神,
咸為降伏。 快哉長者! 猥獲吉福,
如春種禾, 秋則成熟, 先作後受,
影報隨逐。」
於是不蘭迦葉說此偈時,長者聞之,舉門忿恚:「天下凶殃無過於我。云何此人裸形無恥,在此妖蠱說我吉祥,益我憂煩?」即出捶打,從頭至足無不被患。舉身大痛,匍匐還家。六師宗等逆問其意。答言:「此變正由瞿曇。」內不自剋,反怨世尊。

その時、不蘭迦葉がこの偈を唱えた。長者はこれを聞き、家中の者たちが皆、怒りに震えて言った。「この世の災いの中でも、私ほど不運な者はない。どうしてこの裸形で恥知らずの者が、ここでまじないのごとくに私の幸運を語り、私の憂いをさらに募らせるのか。」すぐに長者は打ちかかり、頭の先から足の先まで、全身が傷つけられないところはなかった。全身に激しい痛みを覚え、四つん這いで這いながら家に帰った。六師の仲間たちが遡ってその様子を尋ねると、答えて言った。「この変事は、まさに瞿曇(ゴータマ)のせいだ。」自分を責めることをせず、かえって世尊を恨んだのである。

爾時,世尊在羅閱祇竹園之中,與諸大眾圍繞說法。佛告眾會:「不蘭迦葉前從如來求索一偈,欲詣長者歌頌求寶。如來諫之,其於不信。今已在彼,遭痛毒患。」

その時、世尊はラージャガハの竹林精舎にいて、多くの人々に囲まれてお説きになりました。仏は会衆に告げました。「不蘭迦葉が以前、如来のもとを訪れ、一つの偈を願い出て、長者のもとへ行き、歌を歌って宝を乞おうとしました。如来はそれを諌めたが、彼は信じませんでした。今、彼はあの場所で、ひどい苦しみの災難に遭っています。」

阿難白佛:「不蘭迦葉與此長者有何因緣而被此患?」

阿難が仏に尋ねました。「不蘭迦葉(ふらんかしょう)は、この長者とどのような因縁があって、このような苦しみを受けたのでしょうか?」

佛告阿難:「乃昔久遠不可計數阿僧祇劫,時有國王,亦名音悅。復有一鳥,名曰鸚鵡,在王宮上,鳴聲和好。王時晝寢,聞鳥鳴聲驚覺,問其左右:『此為何鳥,鳴聲妙好?』侍者白言:『有一奇鳥,五色焜煌,適在宮上,鳴已便去。』王即遣大眾,步騎絡繹,逐而求之。推尋殊久,捕得與王。王得歡喜,愛樂無厭,即以珠璣、水精、琉璃、真珠、珊瑚瓔珞其身,頭頸、羽翮無不周遍;常著左右,晝夜看視,不去須臾。

仏が阿難に告げられた。「遥か昔、数えきれないほどの長い劫の昔、ある国に音悦と呼ばれる王がいた。また、一羽の鸚鵡という鳥がいて、王の宮殿の上で美しい声で鳴いていた。ある日、王が昼寝をしていると、その鳥の声で目を覚ました。王は側近に尋ねた。『これは何という鳥だ。その鳴き声はなんと素晴らしいのか。』侍従が申し上げた。『不思議な鳥が一羽おりまして、五色に輝き、ちょうど宮殿の上で鳴いた後、去って行きました。』王はすぐに大勢の者を遣わし、歩兵や騎兵が絶え間なく続いて、追いかけさせた。長い間探し求め、ついに捕まえて王のもとに届けた。王はこれを得て喜び、限りなく愛した。そこで、宝玉や水晶、瑠璃、真珠、珊瑚でその体を飾り、頭や首、羽根のすべてに行き渡らせた。常に側に置き、昼夜かまわず見つめ、片時も離さなかった。」

「後復有鳥,名曰禿梟,來在宮上。看見鸚鵡獨得優寵,即問鸚鵡:『何緣致此?』鸚鵡答言:『我來宮上悲鳴殊好,國王愛敬於我,取我常著左右,五色珠璣瓔珞我身。』禿梟聞之,心懷嫉妬,心即念言:『我亦當鳴,令殊於卿。國王亦當愛寵我身。』王時出臥,禿梟即鳴,王即驚覺,㱇然毛豎,如畏怖狀。王問左右:『此為何聲,驚動怖我?』侍者白言:『有惡聲鳥,名曰禿梟。』王即恚曰:『促遣大眾分布推索!』即得與王。王令左右生拔毛羽,舉身大痛,步行而去。到其野田,眾鳥問言:『何緣致此?』禿梟瞋恚,不責己身,答眾鳥言:『正坐鸚鵡,故得此患。』」

その後、また一羽の鳥がいました。名前を禿梟(はげたか)といい、宮殿の上にやって来ました。鸚鵡が特別に寵愛されているのを見て、鸚鵡に問いました。「どのような理由でこのような扱いを受けるようになったのですか?」鸚鵡は答えました。「私が宮殿の上に来て、たいそう美しく鳴いたところ、国王は私を愛し敬い、常にそばに置き、五色の宝玉や装飾品を私の身にまとわせてくださいます。」禿梟はこれを聞いて、心に嫉妬を抱き、こう思いました。「私も鳴こう。あなたよりも美しく鳴いてみせる。そうすれば国王は私をも愛し寵愛するだろう。」その時、国王が休息に出ようとしていました。禿梟がすぐに鳴いたところ、国王ははっと目を覚まし、鳥肌が立ち、毛が逆立つほどの恐怖の様子を見せました。国王は側近に問いました。「これは何の声だ。私を驚かせ恐れさせたのは。」侍者は申し上げました。「不吉な声の鳥がおります。名前を禿梟と申します。」国王は怒って言いました。「すぐに大勢の者を遣わし、あまねく捜し出せ!」こうして捕らえられ、王の前に連れて来られました。王は側近に命じて、生きたまま羽毛を抜き取らせました。全身に激しい痛みを覚え、禿梟は歩いて去って行きました。野原に着くと、たくさんの鳥たちが問いました。「どうしてそんなことになったのですか?」禿梟は怒り、自分自身を責めもせず、鳥たちに答えました。「まったくもって鸚鵡のせいで、このような災いに遭ったのだ。」

佛言:「善聲招福,惡聲致禍,罪報由己,反怒鸚鵡。」

仏は仰せになった。「良い言葉は福を招き、悪い言葉は災いを招く。罪の報いは自らが招くものであり、それを鸚鵡に怒るのは誤りである。」

佛告阿難:「昔國王者,今長者音悅是;鸚鵡者,我身是;禿梟者,今不蘭迦葉是。昔嫉鸚鵡,即被毒患;今嫉如來,獲痛難言。貪嫉燒身,何況苦難?所以者何?不蘭迦葉誹謗如來,前後六事。何等為六?一者、在於難國,興貪嫉心,誹謗如來;二者、於羅閱祇,以竹園故,誹謗如來;三者、在羅閱祇,詣長者音悅家,貪其金寶,誹謗如來;四者、於摩竭提界,貪於供養,誹謗如來;五者、在維耶離國,貪名利養,誹謗如來;六者、在舍衛國,貪於利養及惜名稱,誹謗如來。于時國王驅逐出國。不蘭迦、葉六師徒等同心說言:『瞿曇實神,莫不敬重;吾等術淺,名稱崩頹,處處見忽,當用活為。』即時以沙而著瓶中,自沈于水,於是壽命終,即入地獄,考治一切,苦痛無量。」

仏が阿難に告げられた。「昔の国王は、今の長者・音悦であり、鸚鵡はわたし自身、禿梟(とくきょう)は今の不蘭迦葉(ふらんかしょう)である。昔、鸚鵡を嫉んだために毒に侵され、今、如来を嫉んで耐え難い苦しみを受けた。貪りの嫉妬は身を焼き尽くす。ましてや苦しみや難儀はなおさらである。その理由は何か。不蘭迦葉は如来を誹謗し、前後して六つの出来事があった。六つとは何か。第一に、難国において貪りの嫉妬心を起こして如来を誹謗したこと。第二に、羅閲祇(らえつぎ)において竹園のゆえに如来を誹謗したこと。第三に、羅閲祇において長者・音悦の家に赴き、その金宝を貪って如来を誹謗したこと。第四に、摩竭提(まかってい)の界において供養を貪って如来を誹謗したこと。第五に、維耶離(ゆいやり)国において名利の供養を貪って如来を誹謗したこと。第六に、舎衛国において利養と名称を惜しんで如来を誹謗したこと。その時、国王は彼を国から追放した。不蘭迦葉と六師の仲間たちは心を一つにして言った。『瞿曇(くどん)は実に神妙であり、敬わない者はない。我々の術は浅く、名声は崩れ去り、至る所で軽んじられる。どうして生きていられようか。』そこで即座に砂を瓶の中に入れ、自ら水に沈んだ。その命終わり、地獄に入り、あらゆる拷問を受け、苦しみは限りなかった。」

佛重告言:「當未來世多有貪嫉弊惡之人,誹謗、貢高,相求長短,是則自燒痛哉。阿難!是故汝當廣宣斯經,以護將來如斯之黨。」

仏は重ねて告げられた。「未来の世には、貪りや嫉み、邪悪な人が多く現れるでしょう。彼らは他人を誹謗し、慢心し、互いの欠点を探し合うのです。これはまさに自らを焼き尽くす苦しみです。阿難よ、だからこそあなたはこの経典を広く説き、未来におけるそのような人々を守りなさい。」

阿難白佛:「長者音悅昔殖何德獲此四福?何所罪行而復失之?」

阿難が仏陀に申し上げました。「長者音悦は、前世でどのような徳を積み、この四つの福を得たのでしょうか。また、どのような悪行によって、それを失ったのでしょうか。」

佛告阿難:「音悅前世為年少時,欽戴佛法及與聖眾,供養盡忠而願豪富。納妻之後專迷著色,違慢三寶,又無慈心仁接長幼。是故報應,適畢便散。汝開導、宣告,令知其要。」

仏は阿難に告げられた。「音悦(いんえつ)は前世で若かった時、仏法と聖なる僧団を敬い、真心を尽くして供養し、富み栄えることを願った。しかし妻を迎えてからは、美しい色や姿に惑わされ、三宝に背いて軽んじ、慈悲の心なく年長者や幼い者を思いやることもなかった。それゆえにその報いとして、ようやく得た富もすぐに散ってしまったのだ。あなたが彼らを導き、教えを説き、この大切な道理を知らせなさい。」

佛說此已,四部弟子、天、龍、鬼神、國王、臣民一切眾會聞經歡喜,莫不作禮。
佛說長者音悅經

仏説長者音悦経


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