畜生品第十八
彼畜生苦報, 為牽縛捶打,
不斷殺因緣, 則更生食噉。
愚夫愛惑心, 樂行於損害,
不修施戒因, 後受畜生報。
為愛索所縛, 五根如癡瘂,
懷忿恨憎嫉, 後受畜生報;
應作不應作, 可食不可食,
於善不善法, 皆不能了知。
人趣多追求, 諸天著放逸,
餓鬼受飢渴, 地獄唯極苦。
若人於有情, 樂行於殺戮,
招種種危苦, 當互相殘害。
又復諸眾生, 多慳復散亂,
以是因緣故, 當墮鬼畜趣。
彼三毒過患, 沒溺諸有情,
受生死輪迴, 深險難出離。
若樂求正法, 則生諸善果,
具足彼明慧, 為人所恭敬。
是故具智者, 樂修清淨業,
如理而作意, 躋解脫正道。
畜生の苦しみの報いは、 引きずられ、縛られ、打ちたたかれること。 殺し合う因縁を断たねば、 さらに獲物として食われる身となる。
愚かな人は愛執に心を惑わされ、 喜んで他者を傷つける行いをする。 施しや戒めの因を修めないから、 後に畜生の報いを受けるのだ。
愛の綱に縛られ、 五根(五感)は愚かで言葉も出ず、 恨みや憎しみ、ねたみを抱いて、 後に畜生の報いを受ける。
なすべきこととなすべきでないこと、 食べてよいものと食べてはならぬもの、 善いことと悪いことの法を、 すべて正しく知ることができない。
人間の世界は多くを追い求め、 天人は放逸にふけり、 餓鬼は飢えと渇きに苦しみ、 地獄はただ極度の苦しみのみ。
もし人が生きとし生けるものに対し、 喜んで殺りくを行うならば、 様々な危険や苦しみを招き、 互いに傷つけ合うことになる。
さらにまた、多くの生きとし生けるものは、 物惜しみが多く、心は散乱している。 そのような原因によって、 餓鬼や畜生の世界に落ちるのだ。
それら三毒(貪・瞋・癡)の過患が、 すべての生きとし生けるものを溺れさせ、 生死の輪廻を受けさせ、 深く険しく、そこから出離し難い。
もし正しい法を求めることを楽しむならば、 様々な善い果報が生じ、 明らかな智慧をそなえ、 人々から敬われるようになる。
ゆえに智慧ある人は、 清らかな行いを修めることを楽しみ、 理にかなった注意を払って、 解脱の正しい道にのぼるのである。