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  1. 仏説天地八陽神呪経終 (佛說天地八陽神呪經終)
  1. 天地八陽神呪経 (天地八陽神呪經)
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天地八陽神呪経 (天地八陽神呪經)

「天地八陽神呪經」について

3,500 字 · 約 12 分

『天地八陽神呪経』は、中国仏教における疑偽経の一つであり、唐代の高僧・玄奘三蔵法師の訳と伝えられていますが、実際には中世の中国で作成された偽託の経典です。内容は儒教・仏教・道教の思想を融合し、「八陽」を核心として、経典を誦することが闇を破り、災いを解き、厄を払うという神呪の功徳を説いています。また、住宅の風水や葬送の儀礼など、現世利益についても強調しています。この経典は民間信仰と仏教の融合を反映しており、正統な大蔵経には収録されていませんが、敦煌文献の中に多く発見されており、中国仏教の社会への浸透と世俗化を研究する上で重要な歴史的価値を持っています。


佛說天地八陽神呪經

仏説天地八陽神呪経

唐三藏法師義淨奉詔譯

大唐三蔵法師義浄奉詔訳

聞如是:

このように私は聞きました。

一時,佛在毘耶達摩城寥廓宅中,十方相隨四眾圍繞。爾時,無礙菩薩在大眾中,即從座起而白佛言:「世尊!此閻浮提眾生遞代相生,無始已來相續不斷,有識者少,無識者多;念佛者少,不念佛者多;神通者少,不神通者多;持戒者少,破戒者多;精進者少,懈怠者多;智慧者少,愚癡者多;長壽者少,短命者多;禪定者少,散亂者多;富貴者少,貧賤者多;柔軟者少,剛強者多;布施者少,慳貪者多;信實者少,虛妄者多。被使世俗淺薄,官法荼毒賊役煩重,百姓窮苦取求難得,良由信邪倒見獲如是苦。唯願世尊為諸邪見眾生說其正見之法,令得悟解免於眾苦。」

ある時、お釈迦さまは毘耶達摩城の広大な庵におられました。十方から集まった四衆の弟子たちが周りを取り囲んでいました。

その時、無礙菩薩が大衆の中から立ち上がり、お釈迦さまに申し上げました。

「世尊よ、この閻浮提(人間世界)の衆生は代々生まれ続け、始まりのない昔から連綿と続いていますが、悟りある者は少なく、無知な者が多いのです。仏を念じる者は少なく、念じない者が多い。神通力ある者は少なく、持たない者が多い。戒律を守る者は少なく、破る者が多い。精進する者は少なく、怠ける者が多い。智慧ある者は少なく、愚かな者が多い。長寿の者は少なく、短命の者が多い。禅定する者は少なく、心散乱の者が多い。富貴な者は少なく、貧しい者が多い。柔和な者は少なく、頑固な者が多い。施しをする者は少なく、物惜しみする者が多い。誠実な者は少なく、偽りの者が多い。

世の中は浅はかで、役人の法は残酷、賊や労役は煩わしく重く、民衆は貧苦に喘ぎ、求めるものも得難い状況です。これはまさに邪な教えに惑わされ、誤った見解を持つがゆえに、このような苦しみを受けるのです。

どうか世尊よ、邪見に囚われた衆生のために、正しい見方の教えをお説きください。彼らが悟りを開き、あらゆる苦しみから免れられますように。」

佛言:「善哉,善哉!無礙菩薩!汝大慈悲,為諸邪見眾生問於如來正見之法,不可思議。汝等諦聽!善思念之!吾當為汝分別演說天地八陽之經。此經過去諸佛已說,未來諸佛當說,現在諸佛今說。夫天地之間為人最勝、最上者,貴於一切萬物。人者,真也,正也,心無虛妄身行正真。左[必-心]為真,右乀為正,常行正真故名為人。是知人能弘道以潤身,依道依人皆成聖道。

仏は言われた。「善きかな、善きかな!無礙菩薩よ。汝の大いなる慈悲は、諸々の邪見の衆生のために、如来の正見の法を問う。それは計り知れないことである。汝ら、よく聞きなさい。善く思念しなさい。私は汝らのために、天地八陽の経を分別して説こう。この経は、過去の諸仏がすでに説き、未来の諸仏が説くべきであり、現在の諸仏が今説いているものである。そもそも天地の間にあって、人こそが最も勝れ、最も上なる者であり、一切の万物よりも尊い。人とは、真であり、正である。心に虚妄がなく、身の行いが正真である。左は真、右は正。常に正真を行じるゆえに、人と名づけるのである。これにより、人は道を弘めて身を潤し、道に依り、人に依って、皆、聖道を成ずることを知るのである。

「復次,無礙菩薩!一切眾生既得人身,不能修福,背真向偽,造種種惡業,命將欲終必沈苦海受種種罪。若聞此經信受不逆,即得解脫諸罪之難出於苦海,善神加護無諸障礙,延年益壽而無橫夭;以信力故獲如是福,何況有人盡能書寫、受持、讀誦,如法修行;說其功德不可稱、不可量,無有邊際,壽終之後並得成佛。」

さらに、無礙菩薩よ、すべての生きとし生けるものが人間の身を得ながら、福を修めることができず、真実に背を向け偽りに走り、さまざまな悪業を造り、命終わらんとする時には必ず苦海に沈み、さまざまな罪を受けることになります。もしこの経典を聞き、信じて受け入れ疑わなければ、たちまち諸々の罪の難から解き放たれ、苦海を抜け出ることができます。善き神々が加護し、あらゆる障礙なく、寿命は延びて不慮の災いもなくなるでしょう。信じる力によってこのような福を得るのです。ましてや、この経典を書き写し、受け持ち、読み誦え、法に従って修行する人がいれば、その功徳は計り知れず、量り難く、際限もありません。寿命を終えた後には、ともに仏となることができるのです。

佛告無礙菩薩摩訶薩:「若有眾生信邪倒見,即被邪魔外道、魑魅魍魎、鳥鳴百怪、諸惡鬼神競來惱亂,與其橫病、惡種、惡注,受其苦痛無有休息。遇善知識為讀此經三遍,是諸惡鬼皆悉消滅,病即除愈身強力足,讀經功德獲如是福。若有眾生多於婬欲、瞋恚、愚癡、慳貪、嫉妬,若見此經信敬供養,即讀三遍,愚癡等惡並皆除滅,慈悲喜捨得佛法分。

仏が無礙菩薩摩訶薩にお告げになりました。

「もし邪な見解に惑わされ、誤った教えを信じる者がいれば、邪悪な魔物や外道、魑魅魍魎、鳥の怪しい鳴き声や様々な化け物、あらゆる悪しき鬼神が競ってやって来てその者を悩ませ乱し、思いがけない病や悪い種子、悪しき因縁を与え、苦痛を受け、安らぐことがありません。

しかし、善き導き手に出会い、この経典を三回読誦してもらえば、それらの悪鬼はすべて消え去り、病はたちまち癒えて身は強く力に満ちます。経典を読誦する功徳によって、このような福を得るのです。

また、もし多くの衆生が淫欲、瞋恚、愚癡、慳貪、嫉妬に囚われていても、この経典を見て信じ敬い供養し、三回読誦すれば、愚癡などの悪しき心はすべて除かれ滅び、慈悲喜捨の心を得て、仏法の分け前にあずかることができるでしょう。」

「復次,無礙菩薩!若善男子、善女人等興有為法,先讀此經三遍,築牆動土、安立家宅,南堂北堂、東廂西廂、厨舍密屋、門戶井竈、碓磑庫藏、六畜欄圂,日遊月殺、大將軍太歲、黃幡豹尾、五土地神、青龍白虎朱雀玄武、六甲禁諱、十二諸神、土府伏龍、一切鬼魅皆悉隱藏遠屏四方,影銷影滅不敢為害,甚大吉利得德無量。善男子!興功之後,堂舍永安屋宅牢固,富貴吉昌不求自得。若遠行從軍,仕官興生甚得宜利,門興人貴百子千孫,父慈子孝男忠女貞,兄恭弟順夫妻和睦,信義篤親所願成就。若有眾生忽被縣官拘執、盜賊牽挽,暫讀此經三遍即得解脫。若有善男子、善女人受持讀誦、為他書寫八陽經者,設入水火不被焚漂,或在山澤,虎狼猛獸屏跡不敢,善神衛護成無上道。

さらに、無礙菩薩よ。もし善男子・善女たちが、何か建物を造るなど、人の手による事を起こそうとするとき、まずこの経典を三遍読み上げてから、壁を築き、土を動かし、家屋を建て、南の堂も北の堂も、東の部屋も西の部屋も、台所や奥の間、門や戸、井戸やかまど、臼や石臼、倉庫、家畜の小屋や囲いなど、すべてを整えるならば、日遊や月殺、大将軍や太歳、黄幡や豹尾、五土地の神々、青龍・白虎・朱雀・玄武、六甲の禁忌、十二の諸神、土府の伏龍、あらゆる鬼や魔物たちは、すべて隠れ去り、四方に遠ざかり、影も形も消え失せて、害をなすことはできません。とても大きな吉兆があり、得られる功徳は計り知れません。

善男子よ。工事を終えた後は、堂や舎は永久に安らかで、家屋は堅固に守られ、富貴と吉祥が盛んに訪れ、求めなくとも自然と手に入ります。もし遠くへ旅立ったり、軍務に就いたり、官職に就いたり、生業を起こしたりしても、すべてが大変順調に進みます。家門は栄え、人は尊ばれ、百人の子、千人の孫に恵まれます。父は慈しみ、子は孝行し、男は忠義を尽くし、女は貞節を守ります。兄は謙虚で、弟は従順、夫婦は仲睦まじく、信義と親愛に厚く、願うことはすべて成就します。

もし人々が突然、役人に捕らえられたり、盗賊に引きずられたりしたとき、この経典を三遍読み上げれば、たちまち解放されます。もし善男子・善女たちがこの『八陽経』を受け持ち、読み誦し、あるいは他人のために書き写すならば、たとえ水火の中に入っても焼けず溺れず、山や沢にいても、虎や狼などの猛獣は姿を隠して近寄らず、善き神々が守護して、無上の悟りを成就させてくれるでしょう。

「若復有人多於妄語、綺語、惡口、兩舌,若能受持讀誦此經,永除四惡過得四無礙辯而成佛道。

もしまた、多くの妄語・綺語・悪口・両舌をなす者ありとも、この経を受持し読誦すれば、永遠に四つの悪しき過ちを除き、四つの無碍の弁才を得て、仏道を成じる。

「若善男子、善女人等父母有罪,臨終之日當墮地獄受無量苦,其子即為讀此經七遍,父母即離地獄而生天上,見佛聞法悟無生忍以成佛道。」

もし善男子・善女子たちが、父母に罪があり、臨終の日に地獄に堕ちて無量の苦しみを受けることになるとき、その子がただちにこの経を七回読み上げれば、父母は地獄を離れて天上に生まれ、仏に会い、法を聞き、無生法忍を悟って、仏道を成就することができるでしょう。

佛告無礙菩薩:「毘婆尸佛時,有優婆塞、優婆夷心不信邪敬崇佛法,書寫此經受持讀誦,所作所為須作即作一無所問,以正信故,兼行布施、平等供養,得無漏身成菩提道,號曰普光,如來、應、正等覺,劫名大漏,國名無邊。但是人民行菩薩道,無所得法,以是經威德獲如是報。

仏は無礙菩薩に告げられた。 「毘婆尸仏の時代に、優婆塞と優婆夷がいました。 彼らは邪な教えを信じず、仏法を敬い崇め、 この経典を書き写し、受け持ち、読み誦えました。 なすべきことは何でも躊躇なく行い、 正しい信仰をもって、布施を実践し、 平等に供養を行いました。 その結果、彼らは煩悩のない身を得て、 菩提の道を成就し、『普光如来・応供・正等覚者』と 号されるに至りました。 その時代は『大漏』という劫、 国は『無辺』と呼ばれました。 この国々の人々は皆、菩薩の道を行い、 『何も得るものはない』という境地に至りました。 この経典の威徳によって、 このような果報を得たのです。」

「復次,無礙菩薩!此八陽經行在閻浮提,在在處處有八菩薩、諸梵天王、一切明靈圍繞此經,香華供養如佛無異。」

さらに、無礙菩薩よ、この八陽経は閻浮提に流布し、あらゆる場所において八菩薩、諸梵天王、すべての明霊がこの経典を取り囲み、香華を供えて仏を供養するのと変わらない。

佛告無礙菩薩摩訶薩言:「若善男子、善女人等為諸眾生講說此經,深達實相得甚深理,即知身心佛身法心,所以能知即是智慧。眼常見種種無盡色,色即是空,空即是色,受、想、行、識亦空,即是妙色身如來;耳常聞種種無盡聲,聲即是空,空即是聲,即是妙音聲如來;鼻常嗅種種無盡香,香即是空,空即是香,即是香積如來;舌常了種種無盡味,味即是空,空即是味,即是法喜如來;身常覺種種無盡觸,觸即是空,空即是觸,即是智明如來;意常思想,能分別種種無盡法,法即是空,空即是法,即是法明如來。

仏が無礙菩薩摩訶薩にお告げになりました。 「もし善男子・善女人が、あらゆる衆生のためにこの経を講説し、実相を深く達し、甚深なる理を得るならば、すなわち身心が仏身であり法心であることを知るでしょう。これを知ることができる所以こそが、智慧なのです。

眼は常に種々無尽の色を見ます。色はすなわち空であり、空はすなわち色です。受・想・行・識もまた空であり、これがすなわち妙色身如来です。

耳は常に種々無尽の声を聞きます。声はすなわち空であり、空はすなわち声です。これがすなわち妙音声如来です。

鼻は常に種々無尽の香を嗅ぎます。香はすなわち空であり、空はすなわち香です。これがすなわち香積如来です。

舌は常に種々無尽の味を弁えます。味はすなわち空であり、空はすなわち味です。これがすなわち法喜如来です。

身は常に種々無尽の触を覚えます。触はすなわち空であり、空はすなわち触です。これがすなわち智明如来です。

意は常に思惟し、種々無尽の法を分別することができます。法はすなわち空であり、空はすなわち法です。これがすなわち法明如来です。」

「善男子!觀此六根顯現,人皆空口常說之。若說善語,善法常轉,即成聖道;若說邪語,惡法常轉,即墮地獄。善男子!善惡之理,不得不信。善男子!人之身心是佛法器,亦是十二部大經卷也,無始已來轉讀不盡不損毫毛。如來藏經、唯識心,見性者之所能知,非諸聲聞凡夫所能知。善男子!讀誦此經,深解真理,即知身心是佛法器。若醉迷不醒,不了自心是佛法根本,流轉諸趣墮於惡道永沈苦海,不聞佛法名字。」

善き男子よ、この六根の働きを見よ。人は皆、口から言葉を放つ。もし善き言葉を語れば、善き法が常に巡り、聖なる道となる。もし邪なる言葉を語れば、悪しき法が常に巡り、地獄に堕ちる。善き男子よ、善悪の道理は信じずにはおれぬ。

善き男子よ、人の身心は仏法の器であり、また十二部の大経巻である。始まりなき昔から読み継がれても、尽きることなく、損なわれることもない。如来蔵経や唯識の心は、本性を見極めた者だけが知り得ることで、声聞や凡夫の及ぶところではない。

善き男子よ、この経を読み、深く真理を解すれば、身心が仏法の器であると知るだろう。もし酔い迷って目覚めず、自心が仏法の根本であると悟らなければ、さまざまな世界を流転し、悪道に堕ちて苦の海に永く沈み、仏法の名さえ聞くことができなくなる。

爾時,五百天子在大眾中聞佛所說,得法眼淨,皆大歡喜,即發無等等阿耨多羅三藐三菩提心。

その時、五百人の天子が大衆の中にいて仏の説法を聞き、法眼が清らかとなり、皆大いに喜び、ただちに無等無上の阿耨多羅三藐三菩提心を発した。

無礙菩薩復白佛言:「世尊!人之在世生死為重,生不擇日,時至即生;死不擇日,時至即死。何因殯葬即問良辰吉日然始殯葬?殯葬之後還有妨害,貧窮者多,滅門者不少。唯願世尊為諸邪見無智眾生說其因緣,令得正道除其顛倒。」

無礙菩薩は再び仏に申し上げました: 「世尊よ、人はこの世に生きるにあたり、生と死が最も重大なことです。生まれる時は日を選ばず、時が来れば生まれます。死ぬ時も日を選ばず、時が来れば死にます。それなのに、なぜ葬送の際には吉日良辰を選び、それから初めて葬送を行うのでしょうか。葬送の後もなお妨げや害があり、貧しくなる者は多く、家門が絶える者も少なくありません。どうか世尊よ、邪見に陥り智慧のない衆生のために、その因縁をお説きください。彼らが正しい道を得て、倒錯した考えを除くことができるように。」

佛言:「善哉,善哉!善男子!汝實甚能問於眾生生死之事、殯葬之法。汝等諦聽!吾當為汝說智慧之理、大道之法。夫天地廣大清,日月廣長明,時年善美實無有異。善男子!人王菩薩甚大慈悲,愍念眾生皆如赤子,下為人主作蓬民父母,順於俗人教於俗法,造作曆日頒下天下,令知時節為有平、滿、成、收、開、閉、建、除、定、執、破、危之文,愚人依字信用無不免其凶禍。又使邪師厭鎮說是道非,謾求邪神拜餓鬼,却福招殃自受苦。如斯人皆返天時逆地理,背日月之光明沒闇室,違正道之廣路,恒尋邪徑顛倒之甚也。善男子!產生時讀此經三遍,兒即易生,甚大吉利聰明智慧,福德具足而不中夭;死時讀此經三遍,一無妨害得福無量。善男子!日日大好日,月月大好月,年年大好年,實無間隔,但辨即須殯葬。殯葬之日讀此經七遍,甚大吉利獲福無量,門榮人貴延年益壽,命終之日並得成聖道。善男子!殯葬之地莫問東西南北,安穩之處,諸人愛樂,鬼神愛樂。即讀此經三遍便以修榮,安置墓內永無災障,家富人興甚大吉利。」

仏は言われた。「善きかな、善きかな!善男子よ。汝は実によく、衆生の生死の事、葬送の法について問うた。汝らよく聞け。我、汝らに智慧の理、大道の法を説かん。そもそも天地は広大にして清く、日月は広く長く明らかであり、時節も善く美しく、実に異なることなし。善男子よ。人王菩薩は大いなる慈悲をもち、衆生を憐れみ、皆あたかも赤子の如しと念じ、下って人主となり、民の父母として、俗人に順い、俗法を教え、暦日を作り、天下に頒ち、時節を知らしめ、平・満・成・収・開・閉・建・除・定・執・破・危の文を為さしむ。愚人は文字に依りて信じ用い、その凶禍を免れざるはなし。また邪師をして厭鎮せしめ、是を道と説き非とし、いたずらに邪神を求めて餓鬼を拝み、福を退け殃を招き、自ら苦を受く。かくの如き人は皆、天時に背き地理に逆らい、日月の光明に背いて暗室に没し、正道の広路に違いて、常に邪径を尋ね、甚だ倒錯せるなり。善男子よ。出産の時にこの経を三遍読めば、児は即ち生まれ易く、甚だ大いに吉利にして聡明智慧、福徳具足し、中夭せず。死ぬ時にこの経を三遍読めば、少しも妨害なく、無量の福を得ん。善男子よ。日日は大いによき日、月月は大いによき月、年年は大いによき年、実に間隔なし。ただ弁えれば、即ち須らく葬送すべし。葬送の日にこの経を七遍読めば、甚だ大いに吉利にして無量の福を得、門は栄え人は貴く、年を延べ寿を保ち、命終の日には並びに聖道を成ぜん。善男子よ。葬送の地は東西南北を問う莫れ。安穏なる処、諸人の愛楽する所、鬼神の愛楽する所。即ちこの経を三遍読みて以て修栄し、墓内に安置すれば、永く災障なく、家は富み人は興り、甚だ大いに吉利なり。」

爾時,世尊欲重宣此義而說偈言:

その時、世尊はこの意味を重ねて説くために偈を唱えられた:

「營生善善日, 休殯好好時,
生死讀誦經, 甚得大利益。
月月善明月, 年年大好年,
讀經即殯葬, 榮花萬代昌。」

善きことを営み、善き日を過ごし、 良き時に休み、良き時に眠る。 生と死において経典を読み誦すれば、 大いなる利益を得ること甚だし。 月々は善き月、明るき月、 年々は大いなる良き年。 経典を読みて即ち葬れば、 栄華は万代に栄え昌える。

爾時,眾中七萬七千人聞佛所說,心開意解捨邪歸正,得佛法分永斷疑惑,皆發阿耨多羅三藐三菩提心。

その時、会衆の中の七万七千人の人々が仏の説かれた教えを聞き、心が開け、邪な考えを捨てて正しい道に帰し、仏法の分け前にあずかり、永遠に疑いを断ち切り、皆が阿耨多羅三藐三菩提心を発した。

無礙菩薩復白佛言:「世尊!一切凡夫皆以婚媾為親,先問相宜後取吉日然始成親。成親之後,富貴偕老者少,貧窮生離死別者多。一種信邪如何而有差別?唯願世尊為決眾疑。」

無礙菩薩が再び仏に申し上げました。「世尊よ、すべての凡夫は婚姻を縁として親族となります。まず互いの相性を確かめ、吉日を選んでようやく結婚に至ります。しかし結婚の後、富貴を共にし白髪まで添い遂げる者は稀で、貧しさゆえに生き別れ死に別れる者が多いのです。同じように縁を信じるのに、なぜこのような差が生まれるのでしょうか。どうか世尊、多くの人々の疑いを解き明かしてください。」

佛言:「善男子!汝等諦聽!當為汝說。夫天陽地陰,月陰日陽,水陰火陽,女陰男陽。天地氣合,一切草木生焉;日月交通,四時八節明焉;水火相承,一切萬物熟焉;男女允諧,子孫興焉。皆是天之常道、自然之理、世諦之法。善男子!愚人無智,信其邪師卜問望吉,而不修善、造種種惡業,命終之後復得人身者如指甲上土,墮於地獄、作畜餓鬼者如大地土。善男子!復得人身正信修善者如指甲上土,信邪造惡業者如大地土。善男子!欲結婚親莫問水火相剋、胎胞相厭、年紀不同,唯看祿命書,知福德多少以為眷屬。呼迎之日即讀此經三遍而以成禮,此乃善善相因、明明相屬,門高人貴子孫興盛,聰明利智孝敬相承,甚大吉利而無中夭,福德具足皆成佛道。」

仏は言われた。「善男子よ、よく聞きなさい。今、あなた方に説こう。天は陽、地は陰、月は陰、日は陽、水は陰、火は陽、女は陰、男は陽である。天地の気が和合すれば、すべての草木が生じる。日月が交われば、四季八節が明らかになる。水火が互いに受け継げば、あらゆる万物が熟する。男女が調和すれば、子孫が栄える。これらはすべて天の常なる道、自然の理、世の真理の法である。善男子よ、愚かな者は知恵がなく、邪な師に頼って吉凶を占い、善を修めず、さまざまな悪業を造る。命終わった後に再び人間の身を得る者は、爪の上の土ほど少なく、地獄に堕ち、畜生や餓鬼となる者は大地の土ほど多い。善男子よ、再び人間の身を得て正しい信仰を持ち善を修める者は爪の上の土ほど少なく、邪を信じて悪業を造る者は大地の土ほど多い。善男子よ、婚姻を結ぶにあたっては、水火の相剋や胎胞の相厭い、年齢の違いを問うてはならない。ただ禄命の書を見て、福徳の多少を知り、それによって眷属とすべきである。婚礼の日にはこの経を三遍読み、礼を成すのだ。これは善が善を引き起こし、明らかさが明らかさを受け継ぐことであり、家門は高く、子孫は栄え、聡明で知恵に優れ、孝行と敬いが受け継がれ、大いに吉であり、夭折することなく、福徳が満ち足りて、皆が仏道を成し遂げるのである。」

是時有八菩薩,承佛威神得大總持,常處人間和光同塵,破邪立正。其名曰:

その時、八人の菩薩がいました。彼らは仏の威神力を受け、広大な智慧を得て、常に人間界に留まり、世俗と調和しながら、邪を破り正を立てていました。その名は次の通りです:

跋陀羅菩薩漏盡和、 羅隣竭菩薩漏盡和、
憍曰兜菩薩漏盡和、 那羅達菩薩漏盡和、
須彌深菩薩漏盡和、 因桓達菩薩漏盡和、
和輪調菩薩漏盡和、 無緣觀菩薩漏盡和。

跋陀羅菩薩は煩悩を尽くし和したまい、 羅隣竭菩薩は煩悩を尽くし和したまい、

憍曰兜菩薩は煩悩を尽くし和したまい、 那羅達菩薩は煩悩を尽くし和したまい、

須彌深菩薩は煩悩を尽くし和したまい、 因桓達菩薩は煩悩を尽くし和したまい、

和輪調菩薩は煩悩を尽くし和したまい、 無縁観菩薩は煩悩を尽くし和したまい。

是八菩薩俱白佛言:「世尊!我等於諸佛所,受持得陀羅尼神呪而今說之,擁護受持讀誦八陽經者永無恐怖,使一切不善之物不得侵損讀經法師。」即於佛前而說呪曰:

八人の菩薩は皆、仏に向かって申し上げました。「世尊よ、我々は諸仏のもとで陀羅尼の神呪を授かりました。今、それを説き、八陽経を受持し読誦する者を護り、永遠に恐怖をなくし、一切の不善なるものが経典を読む法師を侵損することがないようにいたしましょう。」そして、仏の前で呪文を説き始めました。

「阿佉尼(一)尼佉尼(二)阿毘羅(三)曼隸(四)曼多隸(五)娑婆訶。」

アカニ(一)ニカニ(二)アビラ(三)マンリ(四)マンタリ(五)ソワカ。

「世尊!若有不善者欲來惱法師,聞我說此呪,頭破作七分如阿梨樹枝。」

世尊よ、もし不善の者が法師を悩まそうと来たならば、この呪を私が説くのを聞くや、その頭は阿梨樹の枝のように七つに砕け散るでしょう。

爾時,無邊身菩薩即從座起前白佛言:「世尊!云何名為八陽經?唯願世尊為諸聽眾解說其義,令得覺悟速達本心,入佛知見永斷疑悔。」

その時、無辺身菩薩は座より立ち上がり、仏に申し上げました。 「世尊よ、八陽経とはどのような経典なのでしょうか。 どうか世尊、ここに集う聴衆のためにその意味を解き明かしてください。 皆が目覚め、速やかに本来の心に到達し、仏の知見に入り、永遠に疑いと後悔を断ち切ることができますように。」

佛言:「善哉,善哉!善男子!汝等諦聽!吾今為汝解說。八陽之經者,八者分別也,陽者明解也,明解大乘空無之理,了能分別八識因緣空無所得。云何八識名為經,八陽名為緯?經緯相交以成經教,故名八陽經。八者八識,云何名八識?眼是色識,耳是聲識,鼻是香識,舌者是味識,身是觸識,意是分別識。六根是六識,含藏識、阿賴耶識,是名曰八識。明了分別八識根源空無所得,即知兩眼是光明天,光明天中即現日月光明世尊;兩耳是聲聞天,聲聞天中即現無量聲如來;兩鼻是佛香天,佛香天中即現香積如來;口是法味天,法味天中即現法喜如來;身是盧舍那天,盧舍那天中即現成就盧舍那佛、盧舍那鏡像佛、盧舍那光明佛;意是無分別天,無分別天中即現不動如來、大光明佛;心是法界天,法界天中即現空王如來。含藏識天,演出《阿含經》、《大般涅槃經》;阿賴耶識天,演出《大智度論》經、《瑜伽論》經。善男子!佛即是法,法即是佛,合為一相,即現大通智勝如來。」
佛說此經時,一切大地六種震動,光照天地無有邊際,浩浩蕩蕩而無所名,一切幽冥悉皆明朗,一切地獄竝皆消滅,一切罪人俱得離苦,皆發無上菩提心。

仏がこの経を説かれた時、すべての大地は六種に震動し、光は天地を照らして際限なく、広々として名づけようもなく、すべての暗き所はことごとく明るくなり、すべての地獄はすべて消え去り、すべての罪人はみな苦しみを離れ、皆、無上菩提の心を発した。

爾時,大眾之中八萬八千菩薩一時成佛,號曰空王如來、應、正等覺,劫名離苦,國號無邊。一切人民皆行菩薩六波羅蜜,逮無所得法。六萬六千比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷,得大總持入不二法門。無數天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽、人、非人等,得法眼淨行菩薩道。

その時、大衆の中に八万八千の菩薩たちが、一斉に仏となりました。その名は空王如来、応供、正等覚といい、その時代は離苦劫、その国は無辺国と称されました。

すべての人々は菩薩の六波羅蜜を行じ、無所得の法を体得しました。六万六千の比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷は、大総持を得て不二法門に入りました。数え切れないほどの天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽、人、非人などは、法眼浄を得て菩薩道を行じました。

「復次,善男子!若復有人得官登位日,及入新宅之時,暫讀此經三遍,甚大吉利善神加護,延年益壽福德具足。善男子!若讀此經一遍,如讀一切經一部;若書寫一卷,如書寫一切經一部。其功德不可稱、不可量,等空無有邊際,如斯人等即成就聖道。

さらに、善き男子よ。もし人が官職に就き、位に登る日、あるいは新居に入る時に、この経典を三回読み上げるならば、大いなる吉祥と幸運が訪れ、善き神々の加護を受け、寿命は延び、福徳は満ち足りるでしょう。

善き男子よ。この経典を一遍読むことは、あらゆる経典を一通り読むことに等しい。また、この経典を一巻書き写すことは、あらゆる経典を一通り書き写すことに等しい。その功徳は言葉で言い表せず、量り知れず、虚空のように果てしなく広がります。このような人は、すなわち聖なる道を成就するのです。

「復次,無邊身菩薩摩訶薩!若有眾生不信正法、常生邪見,忽聞此經即生誹謗,言非佛說,是人現世得白癩病,惡瘡膿血遍體交流,腥臊臭穢人皆憎嫉,命終之日即墮阿鼻無間地獄,上火徹下下火徹上,鐵槍鐵叉遍體穿穴,融銅灌口筋骨爛壞,一日一夜萬死萬生,受大苦痛無有休息。謗斯經故獲罪如是。」
佛為罪人而說偈言:

仏は罪人に向かって偈を説かれました。

「身是自然身, 五體自然足,
長乃自然長, 老乃自然老,
生乃自然生, 死乃自然死,
求長不得長, 求短不得短,
苦樂汝自當, 邪正由汝己。
欲作有為功, 讀經莫問師,
千千萬萬世, 得道轉法輪。」

この身は自然の身、五体は自然に備わる。 長く生きるのも自然の理、老いるのもまた自然。 生まれるのも自然の理、死ぬのもまた自然。 長生きを願っても叶わず、短命を望んでも得られぬ。 苦しみも楽しみも自ら引き受けるもの、 邪も正も己の心次第。 有為の功績を求めたいなら、 経を読み、師に尋ねるな。 千千万万の世を経て、 道を得て法輪を転じるであろう。

佛說此經已,一切大眾得未曾有,心明意淨歡喜踊躍,皆見諸相非相,入佛知見、悟佛知見,無入無悟、無知無見,不得一法即涅槃樂故。此諸菩薩聖眾、天神地祇皆悉歡喜奉行。

仏がこの経を説き終えられると、すべての大衆はかつてない境地を得、心は明るく意は清らかになり、歓喜して踊り上がりました。皆、すべての相が相にあらざることを見て、仏の知見に入り、仏の知見を悟りました。入ることもなく悟ることもなく、知ることもなく見ることもないまま、一つの法さえ得ることなく、すなわち涅槃の楽しみに至ったのです。この諸菩薩や聖なる衆、天神地祇も皆、歓喜して教えを奉じ行いました。

佛說天地八陽神呪經終

仏説天地八陽神呪経終


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