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  1. 金剛頂瑜伽経十八会指帰 (金剛頂瑜伽經十八會指歸)
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金剛頂経瑜伽十八会指帰 (金剛頂經瑜伽十八會指歸)

「金剛頂經瑜伽十八會指歸」について

唐 · 底本の訳者:不空

3,957 字 · 約 13 分

不空は唐代の密教高僧であり、『金剛頂経瑜伽十八会指帰』の編纂者である。この著作は盛唐期に漢訳され、密教の根本経典である『金剛頂経』の綱要的解説書に当たる。内容は『金剛頂経』十八会の主要な教義を体系的にまとめており、密法の修行、儀軌、三密相応などの核心思想を網羅している。この経典は中国密教の重要な文献であり、唐代密教の成熟した体系を体現しており、中国密教の発展と瑜伽密教思想の研究に極めて高い価値を持ち、仏教史上でも顕著な地位を占めている。


金剛頂經瑜伽十八會指歸一卷

『金剛頂経瑜伽十八会要旨』

開府儀同三司特進試鴻臚卿肅國公食邑三千戶賜紫贈司空諡大鑒正號大廣智大興善寺三藏沙門不空奉 詔譯

開府儀同三司・特進・試鴻臚卿・肅国公・食邑三千戸・紫衣賜与・司空

金剛頂經瑜伽有十萬偈十八會,初會名一切如來真實攝教王,有四大品:一名金剛界,二名降三世,三名遍調伏,四名一切義成就表四智印。於初品中有六曼茶羅,所謂金剛界大曼茶羅,并說毘盧遮那佛受用身,以五相現成等正覺(五相者所謂通達本心、修菩提心、成金剛心、證金剛身、佛身圓滿,此則五智通達),成佛後以金剛三摩地現發,生三十七智,廣說曼荼羅儀則,為弟子受速證菩薩地佛地法。第二說陀羅尼曼茶羅,具三十七,此中聖眾皆住波羅蜜形,廣說入曼茶羅儀軌,為弟子受四種眼,說敬愛、鉤召、降伏、息災等儀軌。第三說微細金剛曼茶羅,亦具三十七聖眾,於金剛杵中畫,各持定印,廣說入曼茶羅儀軌,為弟子令心堪任、令心調柔、令心自在,說微細金剛三摩地,修四靜慮法、修四無量心及三解脫門。第四說一切如來廣大供養羯磨曼茶羅,亦具三十七,彼中聖眾,各持本幖幟,供養而住,廣說入曼茶羅法,為弟子說受十六大供養法,說四種祕密供養法。第五說四印曼茶羅法,弟子受四種速成就法,以此曼茶羅求悉地成就,像如上四曼茶羅中所求悉地,於此像前求成就。

『金剛頂経(こんごうちょうきょう)』のヨーガ部門には十万の偈(げ)と十八の会があり、その初会は「一切如来(にょらい)の真実を集めた教えの王」と名づけられ、四つの大きな章があります。第一を金剛界(こんごうかい)、第二を降三世(ごうざんぜ)、第三を遍調伏(へんじょうぶく)、第四を一切義成就(いっさいぎじょうじゅ)といい、これらは四つの智の印を表しています。

初めの章には六つの曼荼羅(まんだら)があります。まず金剛界大曼荼羅では、毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)の受用身(じゅゆうしん)について説かれ、五つの相によって正しい覚りを現じます。(五つの相とは、①自らの心を悟ること、②菩提心(ぼだいしん)を修めること、③金剛心(こんごうしん)を成就すること、④金剛身を証すること、⑤仏身が円満になることです。これが五つの智の徹悟です。)成仏の後、金剛三摩地(さんまじ)に現じ、三十七の智を生じ、広く曼荼羅の儀則を説き、弟子たちに速やかに菩薩地(ぼさつじ)や仏地の法を授けます。

第二には陀羅尼(だらに)曼荼羅が説かれ、三十七尊(そん)を具えています。ここでの聖衆(しょうじゅう)は皆、波羅蜜(はらみつ)の形のまま住し、広く曼荼羅に入る儀軌を説き、弟子たちに四種の眼を授け、敬愛(きょうあい)、鉤招(こうしょう)、降伏(ごうぶく)、息災(そくさい)などの儀軌を説きます。

第三には微細金剛(みさいこんごう)曼荼羅が説かれ、これも三十七の聖衆を備えています。金剛杵(こんごうしょ)の中に描かれ、それぞれ定印(じょういん)を結んでいます。広く曼荼羅に入る儀軌を説き、弟子たちに心を堪忍させ、心を調柔(じょうにゅう)させ、心を自在にさせるために、微細金剛の三摩地、四静慮(じょうじょ)の修め方、四無量心(むりょうしん)、そして三解脱門(げだつもん)を説きます。

第四には一切如来の広大な供養(くよう)のための羯磨(かつま)曼荼羅が説かれ、これも三十七尊を具えています。聖衆はそれぞれの幖幟(ひょうし)を手に持ち、供養して住し、広く曼荼羅に入る法を説き、十六の大供養法と四種の秘密供養法を伝授します。

第五には四印(しいん)曼荼羅の法が説かれます。弟子は四種の速成就(そくじょうじゅ)の法を受け、この曼荼羅によって悉地(しっち)の成就を求めます。上に述べた四種の曼荼羅の中で求める悉地も、この曼荼羅の像の前で成就を求めるのです。

第六說一印曼茶羅,若持毘盧遮那真言及金剛薩埵菩薩具十七尊,餘皆具十三,亦說入曼茶羅儀,與弟子受先行法,修集本尊三摩地。

第六に、一印曼荼羅について説く。毘盧遮那(ビルシャナ)の真言と金剛薩埵(コンゴウサッタ)の菩薩を、十七の尊格とともに修める者があり、その他の尊格は全て十三の尊格とともに修める。また、曼荼羅に入る儀式についても説き、弟子に先行の修行法を授け、本尊との三昧(サマーディ)を修め積むことを示す。

次說降三世大品,有六曼茶羅,如來成等正覺已,於須彌盧頂轉金剛界輪已,與諸菩薩名號受職已,摩醯首羅等剛強難化,不可以寂靜法而受化。盡虛空遍法界一切如來異口同音,請以一百八名讚禮金剛薩埵。如是諸天不可以寂靜法而受化,時金剛手菩薩受一切如來請已,即入悲怒金剛三摩地,現大威德身,以種種方便調伏,乃至命終。摩醯首羅死已,自見於下方過六十二恒河沙世界,名灰莊嚴,彼世界中成等正覺,名為怖畏自在王如來。執金剛菩薩以脚按之,誦金剛壽命真言,復得蘇。既受化已,金剛薩埵則說大曼茶羅,引入諸天,受金剛名號諸天有五類。

次に降三世大品について説く。そこには六つの曼荼羅がある。如来が正しい悟りを成就され、須弥山の頂上で金剛界の輪を転じ、諸々の菩薩に名号を授けて職を委ねられた後、摩醯首羅らは強情で教化しがたく、静寂の法では教え導くことができなかった。その時、尽虚空遍法界の一切の如来が異口同音に、一百八の名をもって金剛薩埵を讃え礼するよう請うた。このような天部の者たちは静寂の法では教化できない。その時、金剛手菩薩は一切の如来の請いを受けて、直ちに悲怒金剛三摩地に入り、大威徳の身を現し、様々な方便を用いて調伏し、ついには命を絶たせた。摩醯首羅が死んだ後、自ら下方に六十二恒河沙の世界を過ぎた「灰荘厳」という世界を見て、その世界で正しい悟りを成就し、その名を怖畏自在王如来と称した。執金剛菩薩は足で彼を押さえ、金剛寿命真言を唱えると、彼は再び蘇った。教化された後、金剛薩埵は大曼荼羅を説き、諸天を導き入れ、金剛の名号を授けた。諸天には五つの種類がある。

居上界天王,摩醯首羅等無量諸天及后。

最上の天界の天王である摩醯首羅をはじめ、無量の諸天とその妃たちがいます。

第二遊虛空諸天,日天子等無量諸天及后。

次に、虚空に遊ぶ多くの天の神々、日天(太陽神)やその他の数え切れないほどの天の神々とその后たちが参集した。

第三居虛空天,魔王等無量諸天及后。

第三の居である虚空天には、魔王をはじめとする無量の諸天とその妃たちがいます。

第四地居天,主藏天等無量諸天及后。

第四の地居天である主蔵天など、数えきれないほどの多くの天部とその后たち。

第五地下嚩囉呬天等無量諸天及后。悉皆引入已,勅諸天建立諸曼茶羅,汝等赴會,所求一切悉地皆與成辦,此等皆是外金剛部。

第五地下、ヴァーラーヒー天などの無量の諸天や后たちをすべて招き入れた後、諸天に命じて様々な曼荼羅を建立させた。あなたたちはこの集いに赴き、求めるあらゆる成就をすべて叶えられる。これらはすべて外金剛部である。

第一說大曼茶羅儀則,皆具三十七,說降伏法及修神通法。

第一に、大曼荼羅の儀軌については、すべて三十七尊を具えている。さらに、降伏の法と神通を修める法について説く。

第二說祕密曼茶羅,具三十七,說引弟子儀,此中諸音聲及金剛歌舞。

ここで第二に、秘密の曼荼羅(まんだら)について説きます。これは三十七尊(さんじゅうしちそん)を備え、弟子を導く儀式(ぎしき)も説かれています。この中に含まれる言葉の響きや、金剛(こんごう)の舞(まい)・歌(うた)についても示されています。

第三說法曼茶羅,具三十七,說引入弟子儀,此中說以慈悲喜捨,作阿毘遮嚕迦法,微細金剛調心儀軌。

第三の説法マンダラには、三十七の尊がそろい、弟子を導入する儀式が説かれています。この中で、慈悲喜捨の心を用いて、阿毘遮嚕迦法(調伏の法)を行い、微細な金剛の心を調える儀軌が説かれています。

第四說羯磨曼茶羅,具三十七,說入曼茶羅儀,令弟子學護摩儀軌,於無量佛菩薩所,成廣大供養,速得悉地現前,說二十五種護摩爐隨類所求法。

第四章、羯磨曼荼羅について説きます。三十七尊を具え、曼荼羅に入る儀式を説き、弟子に護摩の儀軌を学ばせます。無量の仏・菩薩のもとで広大な供養を成就し、速やかに悉地(成就)を現前に得させます。二十五種の護摩の炉を説き、その種類に応じて求める法を示します。

第五說四印曼茶羅,具二十一,成就諸藥法等。已上四曼茶羅中成就法,於此曼茶羅中成就法於此曼茶羅像前求。

第五に、四印曼荼羅を説く。これには二十一のものが備わり、諸々の薬法等を成就させる。以上の四つの曼荼羅における成就法は、この曼荼羅の像の前で求めるべきである。

第六說一印曼茶羅,具十七,說引入弟子及先行法。

第六に説かれた一印曼荼羅は十七の具足があり、弟子を導入する方法と準備の行法を説いています。

次為外金剛部眾,說四種曼茶羅,各說本真言、本印契獻佛。佛為說教勅大曼茶羅,具三十七,說引入弟子儀,說為弟子使役外金剛部軌則,此中說大佛頂及光聚佛頂真言及契,亦通一字頂輪法。

次に、外金剛部の衆のために、四種類の曼荼羅を示し、それぞれに本尊の真言と印契を授けて仏に捧げさせた。仏は、三十七尊を備えた大曼荼羅の教えと教令を説き、弟子を導き入れる儀式、そして弟子が外金剛部を使役するための規則を説かれた。その中で、大仏頂と光聚仏頂の真言と印契も示され、一字頂輪の法にも通じるものであった。

次說第二教勅三昧耶曼茶羅,彼諸天后等各獻本真言,佛為說曼茶羅,具三十七,說為弟子說修藥叉藥叉女法,廣說諸儀軌。

続いて第二の教えである三昧耶曼荼羅について説く。あの天后たちがそれぞれに真言を捧げ、仏がその曼荼羅を説かれた。それは三十七尊を備え、弟子のために説かれ、薬叉や薬叉女を修行する方法を詳しく述べ、さまざまな儀軌を広く説いたものである。

次第三說教勅法曼茶羅,諸天說真言獻佛,佛為彼等說曼茶羅,具三十七,說引入弟子儀,為弟子說諸天之法印已,由此印不違越本誓。

第三に、説教の勅命による法曼荼羅について述べる。諸天が真言を唱えて仏に捧げ、仏は彼らのために三十七尊を備えた曼荼羅を示し、弟子を導き入れる儀式を説いた。そして弟子たちに諸天の法の印を説き終え、この印によってもとの誓いを違えることはない。

次第四說教勅羯磨曼茶羅,具三十七,說引入弟子儀。彼等諸天各說本真言,佛為說曼茶羅,說諸天舞儀,說成就諸事業速疾法。

次に第四に、教勅の羯磨曼荼羅について説く。三十七尊を備え、弟子を引入する儀式を説く。彼ら諸天は、それぞれ自らの真言を説き、仏はそのために曼荼羅を説き、諸天の舞いの作法を説き、諸々の事業を成就する速疾の法を説く。

次說遍調伏大品,有六種曼茶羅。

次に、遍調伏の大品について説きます。曼荼羅には六種類あります。

第一大曼茶羅,具三十七,皆觀自在菩薩變現,說引入弟子儀,此中說十六種成就速疾神通三摩地儀。

第一大曼荼羅には、三十七の尊が揃い、すべて観自在菩薩の変化身である。ここでは、弟子を導き入れる儀軌と、十六種の成就を速やかに得る神通三昧の儀軌が説かれている。

第二說三昧耶曼茶羅,具三十七,皆觀自在菩薩變現,說引入弟子儀,此中說鉤召、敬愛十六種三摩地。

第二に、三昧耶曼荼羅を説く。その数は三十七種で、すべて観自在菩薩の変現である。ここでは弟子を引入する儀軌を説き、その中で鉤召・敬愛の十六種の三摩地を明らかにする。

第三說法曼茶羅,具三十七,皆觀自在菩薩變現,說引入弟子儀,此中說修心及求智慧辯才法十六種。

第三の説法曼荼羅は、三十七の尊を具え、すべて観自在菩薩の変化身として現れます。ここには弟子を導き入れる儀式、さらに心を修める方法や智慧・弁才を求める十六種の法が説かれています。

第四說羯磨曼茶羅,具三十七,皆觀自在菩薩變現,說引入弟子儀,此中說蓮花部供養儀,及轉罪障報障、蓋纏業障法。

第四に羯磨曼荼羅(勝行事の曼荼羅)を説く。三十七尊を備え、すべて観自在菩薩の変化身である。ここでは弟子を導き入れる儀式を説き、蓮華部の供養の作法、さらに罪障・報障・蓋纏・業障を転じ除く方法を明かす。

第五說蓮花部四印曼茶羅,具二十一,皆觀自在菩薩變現,說引入弟子儀,此中說成就,先行法及成就先行如上四種曼茶羅法。

第五に、蓮華部の四印曼荼羅を説く。その数は二十一あり、すべて観自在菩薩の変現である。弟子を引入する儀軌を説き、ここに成就を説く。先行法および成就先行は、上述の四種の曼荼羅法と同じである。

第六說蓮花部中一印曼茶羅,具十三,皆觀自在菩薩變現,說引入弟子儀,此中說修本尊法,通修世間出世間法。

第六に、蓮華部の中の一印曼荼羅について説く。それは十三の尊を具え、すべて観自在菩薩の変現である。弟子を引入する儀軌を説き、この中で本尊を修する法を説き、世間・出世間の法を共に修することを通して説く。

次說一切義成就大品中,有六曼茶羅。第一大曼茶羅,具三十七,此中說引入弟子儀,由入此曼茶羅,除貧匱業,說求豐財,求佛菩薩位及世間榮位。

次に、一切の願いが成就する大きな品(章)の中に、六つのマンダラがあります。 第一の大マンダラは、三十七の尊を備えています。ここで弟子を導入する儀式が説かれます。このマンダラに入ることによって、貧しく乏しい業が除かれ、豊かな財を求め、仏や菩薩の位、そして世間での栄誉ある地位を得ることができると説かれています。

第二祕密三昧耶曼茶羅,具三十七,此中說引入弟子儀,說求伏藏法,速滿檀波羅蜜福德聚法。

第二の秘密三昧耶曼荼羅には三十七尊が揃い、ここでは弟子を導き入れる作法、隠された財宝を見つける方法、そして布施の功徳を速やかに満たす方法が説かれています。

第三法曼茶羅,具三十七,此中說引入弟子儀,說寶部中修三摩地法,令心安住、令心堪任、令心調柔、令心自在,見虛空藏菩薩法。

第三の法曼荼羅には、三十七尊が備わっています。ここでは、弟子を導入する儀式と、宝部における三昧(サマーディ)の修行法について説かれています。それは、心を安住させ、心を堪能にし、心を調柔にし、心を自在にする方法であり、虚空蔵菩薩を観想する法門です。

第四羯磨曼茶羅,具三十七,此中說引入弟子儀,說加持掘伏藏事業法,并說寶部中廣大供養諸佛儀。

第四の羯磨曼荼羅には三十七尊が備わっています。ここでは、弟子を導き入れる儀式、伏蔵(隠された教え)を開くための加行法、そして宝部における諸仏への広大な供養の作法が説かれています。

第五四印曼茶羅,具二十一,說引入弟子儀,說修先行法,及說四曼茶羅中悉地法。

第五十四の印曼荼羅は、二十一の印を備え、弟子を導き入れる作法を説き、先行の修行法を説き、さらに四つの曼荼羅における成就の法を説く。

第六一印曼茶羅,具十三,說引入弟子儀,說修一尊法,及修諸藥等三摩地,皆是則彼婆伽梵執金剛虛空藏變化。次都說如前一一曼茶羅中,祕密助成方便散誦。次後示釋迦牟尼佛,降於閻浮提,變化身八相成道,皆是普賢菩薩幻化,一切如來還以一百八名,讚揚金剛薩埵。如是第一會。

第六十一の印曼荼羅は、十三の要素を備えています。弟子を導き入れる作法、一尊を修行する法、そして様々な薬などを修行する三昧について説かれています。これらはすべて、かの世尊である金剛手虚空蔵の変化身です。

続いて、前述の各曼荼羅における、秘密の助成手段である方便の散誦が説かれます。

その後、釈迦牟尼仏が閻浮提に降り立ち、変化身として八相成道を現されたことが示されます。これらはすべて普賢菩薩の幻化によるものです。そして、一切の如来が百八の名号によって金剛薩埵を称賛しました。

これが第一の会となります。

次說第二會,名一切如來祕密王瑜伽,於色究竟天說。具四大品,廣說微細實相理,及廣說降摩醯首羅、摩醯首羅天,以偈與金剛菩薩酬答。

次に第二の集会について説く。この集会は「一切如来秘密王瑜伽」と名付けられ、色究竟天にて説かれた。四つの大きな章から成り、微細な実相の道理を広く説き、また、降魔醯首羅と摩醯首羅天について詳しく説かれ、偈頌をもって金剛菩薩と問答が交わされた。

次說第三會,名一切教集瑜伽,於法界宮殿說。一切如來異口同音,問金剛薩埵菩薩一百八問,金剛薩埵菩薩一一答。此經中說大曼茶羅五部,一一部中五曼茶羅,各具三十七,都成一大曼茶羅。一一尊各各說四印,所謂大印、三昧耶印、法印、羯磨印,各說成就法,此經中說一百二十五種護摩爐,一一爐所求各異。

第三の集会について説明します。その名は「一切教集瑜伽」といい、法界宮殿で説かれました。すべての如来が一斉に声を揃えて、金剛薩埵菩薩に百八の問いを投げかけ、金剛薩埵菩薩が一つひとつに答えました。

この経典では、大曼荼羅が五つの部に分かれ、その各部の中にさらに五つの曼荼羅があります。それぞれの曼荼羅は三十七の尊を備え、すべてを合わせて一つの大きな大曼荼羅を構成します。そして、一尊ごとに四つの印が説かれています。すなわち、大印、三昧耶印、法印、羯磨印です。それぞれに成就法が説かれ、この経典では百二十五種類の護摩炉が示され、炉ごとに求める結果が異なります。

次說第四會,名降三世金剛瑜伽,於須彌盧頂說。金剛藏等八大菩薩,一一尊各說四種曼茶羅,初會說降伏摩醯首羅及諸天入曼茶羅授職位授名號四種曼茶羅,所謂大曼茶羅、三昧耶曼茶羅、法曼茶羅、羯磨曼茶羅,及一一尊說引入弟子儀及成就法,後都說諸尊三昧耶結印次第,及說祕密禁戒及祕密修行。

次に第四の集会について説きましょう。これは「降三世金剛瑜伽」と名付けられ、須弥山の頂上で行われました。 金剛蔵等の八大菩薩が、それぞれ四種の曼荼羅を説きました。 最初の集会では、降三世明王が摩醯首羅(大自在天)や諸天を調伏し、彼らを曼荼羅に入れる儀式、位を授ける儀式、名号を授ける儀式という、四種の曼荼羅を説きました。 その四種とは、大曼荼羅、三昧耶曼荼羅、法曼荼羅、羯磨曼荼羅です。 さらに、それぞれの尊について、弟子を導き入れるための儀軌と成就の方法を説き、最後にすべての尊の三昧耶と結印の順序、そして秘密の禁戒と秘密の修行について総合的に説かれました。

第五會名世間出世間金剛瑜伽,於波羅奈國空界中,略說五佛曼茶羅,及諸菩薩諸外金剛部曼茶羅,一一曼茶羅具四種,各說引入弟子儀及求悉地法。

第五会の名は「世間出世間金剛瑜伽」といい、波羅奈国の空界の中で、五仏の曼荼羅と諸菩薩・諸外金剛部の曼荼羅を簡略に説いた。それぞれの曼荼羅には四種のものが備わり、弟子を導入する儀式や悉地を求める方法についても一つ一つ説かれている。

第六會名大安樂不空三昧耶真實瑜伽,於他化自在天宮說。此經中說普賢菩薩曼茶羅,次說毘盧遮那曼茶羅,次後說金剛藏等,至金剛拳菩薩及外金剛部,說般若理趣。一一尊具說四種曼茶羅,各說引入弟子儀,授理趣般若波羅蜜多法及受四種印法,品中各說求世間出世間悉地法。

第六会は「大安楽不空三昧耶真実瑜伽」と名付けられ、他化自在天の宮殿で説かれました。この経典では、まず普賢菩薩の曼荼羅が説かれ、次に毘盧遮那の曼荼羅、続いて金剛蔵等から金剛拳菩薩、そして外金剛部に至るまでが説かれ、般若理趣が示されています。それぞれの尊格に対して四種の曼荼羅が詳しく説かれ、それぞれに弟子を導入する儀式、理趣般若波羅蜜多の法、および四種の印法が授けられます。また、各品では、世間および出世間の悉地を求める方法が説かれています。

第七會名普賢瑜伽,於普賢菩薩宮殿中說。此經中說普賢菩薩等,至金剛拳菩薩及外金剛部,一一尊各說四種曼茶羅,說引入弟子儀,說受四種印,修世間出世間悉地。此經中說修行人無時無方,不依世間禁戒,以菩提心為先,無為戒為本。

第七会の名は普賢瑜伽といい、普賢菩薩の宮殿において説かれました。この経典では、普賢菩薩から金剛拳菩薩、さらに外金剛部に至るまで、尊ごとに四種の曼荼羅を説き、弟子を導入する儀式、四種の印を受ける方法、そして世間的・出世間的成就を修める方法が述べられています。また、この経典では、修行する人は時や場所に縛られず、世間の禁戒に依る必要もなく、菩提心を最も大切にし、無為の戒を根本とすることが説かれています。

第八會名勝初瑜伽,於普賢宮殿說。普賢菩薩等,至外金剛部,各各說四種曼茶羅,說實相理,及分別諸曼茶羅儀則,稍廣於第七會,說大略同。

第八会の名は「勝初瑜伽」といい、普賢宮殿で説かれました。普賢菩薩たちが外金剛部に至るまで、それぞれ四種の曼荼羅を説き、実相の理を明らかにし、さまざまな曼荼羅の儀則を説明しています。第七会よりやや詳しく述べられていますが、大筋は同じです。

第九會名一切佛集會拏吉尼戒網瑜伽,於真言宮殿說。此中說立自身為本尊瑜伽,訶身外主形像瑜伽者,廣說實相理,并說五部根源,并說瑜伽法具九味,所謂華麗(金剛薩埵)、勇健(毘盧遮那)、大悲(持金剛)、喜笑(觀自在)、瞋怒(金剛光)、恐怖(降三世)、厭患(釋迦牟尼佛)、奇特(金剛笑)、寂靜(瑜伽中毘盧遮那)。說普賢菩薩等,至金剛拳,各說四種曼茶羅,及引入弟子儀,及受四種印,并說五部中歌讚舞儀。

第九の会は「一切仏集会・荼吉尼戒網瑜伽」と題し、真言の宮殿で説かれました。ここでは、自身を本尊とするヨーガを説き、身体の外にある主尊の像を用いるヨーガを否定し、実相の理を広く明かします。また、五部の根源と、ヨーガの法に備わる九つの味わい——すなわち、華麗〈金剛薩埵〉、勇健〈毘盧遮那〉、大悲〈持金剛〉、喜笑〈観自在〉、瞋怒〈金剛光〉、恐怖〈降三世〉、厭患〈釈迦牟尼仏〉、奇特〈金剛笑〉、寂静〈ヨーガ中の毘盧遮那〉——を説きます。さらに、普賢菩薩から金剛拳に至る各尊が、四種の曼荼羅、弟子を導き入れる儀式、四種の印の受け方、そして五部における歌や讚や舞の作法をそれぞれ説かれました。

第十會名大三昧耶瑜伽,於法界宮殿說。普賢菩薩等,至金剛拳菩薩十六大菩薩,各各說四種曼茶羅,說引入弟子儀,受四種印法。此中說偈云:

第十会は「大三昧耶瑜伽」と名付けられ、法界の宮殿で説かれた。普賢菩薩から金剛拳菩薩に至る十六の大菩薩が、それぞれ四種の曼荼羅を説き、弟子を導入する儀式と四種の印法を授ける。ここに偈(うた)が説かれている。

「愚童覆無智, 不知此理趣,
餘處而求佛, 不悟此處有。
十方世界中, 餘處不可得,
心自為等覺, 餘處不說佛。」

愚かな童のように無明に覆われて、 この理の趣(おもむき)を知らない。 他の場所に仏を求めるが、 この場所にあると悟らない。

十方の世界のどこを探しても、 他の場所には決して見つからない。 心そのものが等覚(悟り)であり、 他の場所に仏は説かれないのだ。

第十一會名大乘現證瑜伽,於阿迦尼吒天說。毘盧遮那佛等,至金剛毘首羯磨菩薩,及八大供養四攝出生同真實攝瑜伽,一一尊具四種曼茶羅四種印,廣說實相理心建立曼茶羅儀則。

第十一会は「大乗現証瑜伽」と名づけられ、アカニシュタ天において説かれた。毘盧遮那仏(ヴァイローチャナ仏)はじめ、金剛毘首羯磨菩薩(ヴァジュラ・ヴィシュヴァカルマ)に至るまで、また八大供養の菩薩や四摂の菩薩の出現は、真実摂の瑜伽と等しい。一尊一尊に四種の曼荼羅と四種の印が具わり、実相の道理を広く説き、心に曼荼羅を建立する儀則を明らかにしている。

第十二會名三昧耶最勝瑜伽,於空界菩提場說。毘盧遮那等四部中上首菩薩,金剛拳等八菩薩及外金剛部,各各說四種曼荼羅四印等八。此經中,於自身上建立曼荼羅,說自身本尊瑜伽,廣說阿字門通達於染淨,有為無為無礙。

第12の会の名は三昧耶最勝瑜伽。虚空界の菩提の場において説かれた。毘盧遮那をはじめとする四部の上首の菩薩たち、金剛拳などの八菩薩、そして外金剛部が、それぞれに四種の曼荼羅、四つの印など八つを説いた。この経典においては、自らの身体の上に曼荼羅を建立し、自身が本尊となる瑜伽を説き、阿字の門によって染めと清め、行いのあるものとないもの、すべてにわたり自在であることを詳しく説いている。

第十三會名大三昧耶真實瑜伽,於金剛界曼荼羅道場說。十方一切佛異口同音,請金剛薩埵,唯願說三昧耶真實教法,我等先已受訖,唯願金剛薩埵為諸菩薩。既授請已,說普賢菩薩十七字真言,說適悅不空曼荼羅,具十七,亦說四種曼荼羅,說一百八道契,說通求世間出世間悉地。隨此諸菩薩及外金剛部,各各說本曼荼羅本真言本契印竟,普賢菩薩說祕密中曼荼羅十七尊支分,各復入本尊身,共成五尊,同居一蓮花臺,說一字真言,從眼口及一切支分變異即成印,但住大印結羯磨印,不待先行不籍結護加持,亦不假迎請,宿業罪障不能陵逼,亦不障礙速疾成就。

第十三会は「大三昧耶真實瑜伽」と名付けられ、金剛界曼荼羅の道場で説かれた。十方のすべての仏が異口同音に金剛サットヴァに請い願った。「どうか三昧耶の真實なる教えを説いてください。私たちはすでにそれを受けました。ただ金剛サットヴァよ、菩薩たちのためにお説きください」と。その請いを受けて、普賢菩薩の十七字の真言が説かれ、さらに「適悦不空曼荼羅」が十七の要素を備えて示された。また、四種の曼荼羅、百八の道の契り、世間および出世間の成就を求める普遍の方法も説かれた。これに従って諸々の菩薩や外金剛部が、それぞれ自身の曼荼羅、真言、契りを述べ終えると、普賢菩薩は秘密の曼荼羅における十七尊の各々の部分を説き、それぞれが再び本尊の身に帰入し、合わせて五尊となり、同じ蓮華の台に住した。そして一字の真言を説き、眼や口、すべての部分から変化して印が生じる。ただ大印に留まり、羯磨印を結べば、先行する修行も、結界や護摩の加持も、迎請の儀式も必要とせず、過去の業や罪の障りも陵逼せず、妨げとなることなく速やかに成就するのである。

第十四會名如來三昧耶真實瑜伽,此經中普賢菩薩十六大菩薩,四攝成一身,說四種曼荼羅四印,廣說五部互圓融,如來部即金剛,蓮花部即寶部,互相涉入,法界即真如,般若即實際,於假施設有異,於本即一體。次普賢後諸菩薩及外金剛部,各各說本真言、本曼荼羅、本印契。

第十四会の名は「如来三昧耶(にょらいさんまや)真実瑜伽(しんじつゆが)」といいます。この経典では、普賢菩薩を含む十六の大菩薩が、四つの摂(とりこ)む働きによって一つの身となり、四種類の曼荼羅と四つの印を説かれます。そして、五つの部が互いに円融することを詳しく説かれます。すなわち、如来部は金剛部であり、蓮華部は宝部であり、互いに交わり合って一体となります。法界は真如そのものであり、般若は実際そのものであり、仮に立てられた名称においては違いがあるものの、その本質においてはすべて一体なのです。次に、普賢菩薩の後、諸々の菩薩や外金剛部の者たちが、それぞれに本来の真言、本来の曼荼羅、本来の印契を説かれます。

第十五會名祕密集會瑜伽,於祕密處說,所謂喻師婆伽處說,號般若波羅蜜宮。此中說教法壇印契真言,住禁戒,似如世間貪染相應語。會中除蓋障菩薩等從座而起,禮佛白言:「世尊大人不應出麁言雜染相應語。」佛言:「汝等清淨相應語,有何相狀?我之此語,加持文字,應化緣方便,引入佛道,亦無相狀,成大利益,汝等不應生疑。」從此廣說實相三摩地,諸菩薩各各說四種曼荼羅四印。

第十五会は「祕密集会瑜伽」と名づけられ、秘密の場所で説かれました。すなわち、師婆伽(イーシュヴァラ)という場所であり、「般若波羅蜜宮」と呼ばれます。 ここでは、教えの法(ダルマ)、壇(マンダラ)、印契(ムドラー)、真言(マントラ)を説き、戒律を守ることについて述べられますが、その表現は、あたかも世間の貪りや染まりに関する言葉のように見えます。

この会において、除蓋障菩薩(サルヴァニーヴァラナ・ヴィシュカンビン)などが座を立ち、仏に礼拝して申し上げました。 「世尊よ、尊いお方であるあなたが、どうして粗雑で汚れた言葉を話されるのですか?」

仏はお答えになりました。 「あなた方が言う清らかな言葉とは、どのような姿をしているのか。 私のこの言葉は、文字に加持を施し、機縁に応じて人々を導くための方便であり、人々を仏道へと導くためのものである。 それ自体に特定の形があるわけではないが、大きな利益を成し遂げるのだ。 あなた方は疑いを起こしてはならない。」

ここから、実相の三摩地(サマーディ)について広く説かれ、諸々の菩薩たちがそれぞれに、四種のマンダラと四種の印(四印)を説きました。

第十六會名無二平等瑜伽,於法界宮說。毘盧遮那佛及諸菩薩并外金剛部等,各各說四種曼荼羅,具四印,此中說生死涅槃、世間出世間、自他平等無二種心,舉目聲香味觸雜染思慮住亂心無二,同真如法界,皆成一切佛身。

第十六会の名称は「無二平等瑜伽」と申します。この教えは法界宮において説かれました。毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)と諸々の菩薩、さらには外金剛部(げこんごうぶ)などの方々が、それぞれ四種の曼荼羅(まんだら)を説き、四種の印(いん)を備えています。ここでは、生死(しょうじ)と涅槃(ねはん)、世間(せけん)と出世間(しゅっせけん)、自分と他者(たしゃ)が平等であり、無二(むに)の心について説かれています。すなわち、目で見るもの、声、香り、味、触れるものといった雑多な感覚や、悩み、考え、心が乱れる状態も、すべてが等

第十七會名如虛空瑜伽,住實際宮殿說。毘盧遮那佛、普賢菩薩及外金剛部,一一說四種曼荼羅,具四種印。此中修行者,與一一尊相應,皆量同虛空法身相應,離一切萬物,法體光明量同虛空無來無去。此經中說虛空三摩地相應法。

第十七会は、「如虚空瑜伽」と名付けられ、実際の宮殿において説かれました。毘盧遮那仏、普賢菩薩、および外金剛部が、それぞれ四种の曼荼羅を説き、四种の印を具えています。ここで修行する者は、各尊と相応し、いずれも虚空のように広大な法身と相応し、一切の万物から離れています。法体の光明は虚空のように広大で、来ることも去ることもありません。この経典では、虚空三摩地と相応する法が説かれています。

第十八會名金剛寶冠瑜伽,於第四靜慮天。金剛薩埵菩薩請佛,為大梵天娑訶世界主說五部瑜伽曼荼羅引入弟子儀,具三十七,亦說四種曼荼羅,具四印。下至外金剛部,為弟子受學心念誦,於月輪上右旋列真言字,注心於一一字,實相理相應,周而復始,亦通成就世間出世間悉地,不假持珠遍數以為劑限,但證理門心不散動,住本尊瑜伽為限。此經中微細說不成就二十種相,及說隣近悉地多種相。

第十八会の名は金剛宝冠瑜伽、第四静慮天の説かれるところ。金剛薩埵菩薩が仏に請い、大梵天・娑訶世界の主のために五部の瑜伽曼荼羅と、そこに弟子を導入する儀軌を説かれた。その法は三十七尊を具え、また四種の曼荼羅と四種の印を具えている。さらに外金剛部に至るまで、弟子が受学するための心念誦が説かれた。すなわち月輪の上に真言の文字を右旋に配列し、一つ一つの字に心を注ぎ、実相の理と相応しながら、繰り返し行う。これにより世間・出世間の悉地を成就する。数珠を用いて数を限る必要はなく、ただ真理の門を証得し、心を散乱させず、本尊の瑜伽に安住することを限りとする。この経典では、成就しない二十の相が細かく説かれ、また悉地が近づく際の多くの相についても説かれている。

瑜伽教十八會,或四千頌或五千頌或七千頌,都成十萬頌,具五部四種曼荼羅四印,具三十七尊,一一部具三十七,乃至一尊成三十七,亦具四曼荼羅四印,互相涉入,如帝釋網珠光明交映展轉無限。修行者善達此瑜伽中大意,如遍照佛,一一身分、一一毛孔、一一相、一一隨形好、一一福德資糧、一一智慧資糧,住於果位,演說瑜伽二乘不共佛法,說曼荼羅三昧耶法門事業,量同虛空,證者如上所說,各各分劑各不雜亂,圓證四身,所謂自性身、受用身、變化身、等流身,是能頓作利樂一切有情、諸菩薩聲聞緣覺及諸外道,名瑜伽金剛乘教法。

瑜伽教には十八の会があり、それぞれ四千頌、五千頌、あるいは七千頌からなり、全体で十万頌となります。五部と四種の曼荼羅、四つの印を備え、三十七尊を具えています。各部には三十七尊があり、さらには一尊の中にも三十七尊が成就し、また四つの曼荼羅と四つの印を備えています。それらは互いに響き合い、まるで帝釈天の網にかかった宝珠のように、その光が交わり映え、限りなく広がっていくのです。

修行者がこの瑜伽の大いなる意味をよく理解すれば、まるで遍照仏のように、その一つ一つの身体の部分、一つ一つの毛穴、一つ一つの相、一つ一つの随形好、一つ一つの福徳の基盤、一つ一つの智慧の基盤が、果位に安住して、瑜伽の二乗にはない仏の法を説き、曼荼羅と三昧耶の法門とその働きを説きます。その広がりは虚空の如くであり、それを証得した者は、上述のように、それぞれの区別が混ざり合うことなく、四つの身を円満に証得します。すなわち、自性身、受用身、変化身、等流身です。これにより、一切の有情、菩薩、声聞、縁覚、さらには諸々の外道に対しても、即座に利益と安楽をもたらすことができるのです。これを瑜伽金剛乗教法と呼びます。

金剛頂瑜伽經十八會指歸

金剛頂瑜伽経 十八会指帰

金剛頂瑜伽指歸一卷

金剛頂瑜伽の要旨 一巻


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