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釈迦方志 (釋迦方誌)

「釋迦方志」について

唐 · 道宣撰 著

3.9 万字 · 約 129 分

『釈迦方志』は、唐代の高僧・道宣によって七世紀に編纂され、仏教地理と歴史を研究する上で重要な典籍です。全四巻から成り、仏陀の生涯、インドの仏教地理、中国とインドを結ぶ交通路、そして仏教伝播の経緯を詳述し、西域を訪れた求法僧たちの見聞と著者の考証とを融合させています。唐代の仏教史誌を代表する著作として、『大唐西域記』の細部を補完するだけでなく、古代アジアの地理や宗教・文化交流を研究するための権威ある資料を提供し、仏教文献において代替不可能な地位を占めています。


釋迦方志封疆篇第一

釈迦方志 封疆編 第一

佛之所王土也。號曰索訶世界。即古翻經為娑婆矣。經中所謂忍土者也。謂此土人強識力念。能忍苦樂堪任道器。故佛王之。案此封疆。周輪鐵山山外是空空不可測。山下是地地下是金。金下是水水下是風。其風堅實逾於金剛。眾生心力同業所感。能持世界不令傾墜。自風以外即是虛空。約此周輪從下而上。至無色窮名為有頂。論其畫界從廣所經。卒非里數之所度也。且如智度論。從色界天下一大石。經一萬八千三百八十三年方始至地。約此上下方維。名為一佛所王土也(即以大千鐵圍而為封疆之域)。

仏の統治する国土を、索訶世界と名づける。古くに経典を翻訳した際には、これを娑婆と記した。経典でいう「忍土」というのがこれである。この世界の人間は、強い記憶力と意志を持ち、苦楽に耐え忍び、悟りの器としてふさわしいからこそ、仏がここを統治するのである。 この国土の範囲を調べると、その周囲は鉄の山で囲まれている。山の外は虚空であり、その広さは計り知れない。山の下は大地であり、その下には金があり、金の下には水があり、水の下には風がある。この風は非常に堅固で、金剛にも勝る。そこに生きる人々の心の力と、共に積んだ同じ行いが感応し合い、世界を支えて崩れ落ちるのを防いでいるのである。この風の外は、虚ろな空間である。 このような周囲を巡る構造を、下から上へと見ていくと、無色界の頂に至るまでを「有頂」と呼ぶ。その境界を広さの面から論じれば、その広がりは、ついに里数で測ることなどできない。例えば『大智度論』には、色界の天から一つの大きな石を落とすと、一万八千三百八十三年を経て初めて地面に達する、とある。この上下と四方の範囲を、一仏が統治する国土と名づけるのである(すなわち、大千世界を囲む鉄囲山をもって、その国土の境界とする)。


釋迦方志序
2 釋迦方志統攝篇

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