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  1. 入衆日用無量寿禅師日用小清規 (入眾日用無量壽禪師日用小清規)
  1. 入衆日用 (入眾日用)
  2. 入衆日用無量寿禅師日用小清規 (入眾日用無量壽禪師日用小清規)

入衆日用 (入眾日用)

「入眾日用」について

宋 · 宗壽集 著

3,280 字 · 約 11 分

『入衆日用』は、宋代の僧侶・宗寿によって編纂された重要な仏教典籍です。中国禅宗が隆盛を極めた宋代に生まれ、寺院僧侶の日々の修行に具体的な規範を与えることを目的としています。本書には、僧侶が朝から晩までに行うべき事柄の細則が詳細に記されており、上殿(堂上での勤行)、過堂(斎堂での食事)、坐禅など、あらゆる儀軌を網羅するとともに、心性を養うための指導も織り込まれています。その内容は平易でありながら深遠で、精妙な禅の法を、行住坐臥(日常の立ち居振る舞い)の中に溶け込ませており、「生活そのものが修行である」という禅宗の精神を体現しています。禅門における清規(規律集)の代表作として、後世の漢伝仏教寺院の制度整備や僧団管理に深遠な影響を与え、宋代禅宗の叢林(修行僧の共同体)生活を研究する上で欠かせない文献であり、今日においても重要な参考価値を有しています。


入眾日用(無量壽禪師日用小清規)

入衆日用(注:無量壽禪師 日用の小さな清規)

出塵離俗。圓頂方袍。大率經歷叢林。切要洞明規矩。舉措未諳法度。動止不合律儀。雖是善友良朋。詎肯深錐痛劄。循襲成弊。改革固難。致令叢席荒凉。轉使人心懈怠。屢見尋常目前過患。遂集百丈。見成楷模。原始要終。從朝至暮。要免頭頭敗闕。直須一一遵行。然後敢言究己明心。了生達死。世間法即是出世間法。行脚人可貽。未行脚人庶幾不負出家身心。亦抑同報佛祖恩德。謹具于后。

世を離れ、俗を捨てて、頭を丸くし、墨染めの衣をまとう修行者にとって、まずは多くの修行道場を巡り歩き、そのきまりを深く理解することが肝要である。もし行儀作法がまだ修行の道筋に暗く、立ち居振る舞いが律儀にかなっていなければ、たとえ良き善友であっても、どうして心を鬼にして厳しく指摘し導いてくれるだろうか。そのまま悪い習慣を繰り返せば、それを改めることは難しくなる。ついには修行の場は廃れ、人々の心は怠けてしまう。こうした日常の過ちをしばしば見聞きするに及んで、私は百丈禅師の手本となる清規をまとめた。その始めから終わりまで、朝から晩に至るまで、あらゆる場面での失敗を避けるためには、ただこれを一つ一つ守り行うほかない。そうして初めて、己を究め心を明らかにし、生を了(おわ)り死を達することについて語ることができよう。世の中の決まりこそが、そのまま世を超えるための道である。行脚の修行者はこの教えを、いまだ行脚していない者にも伝えるべきである。そうすれば、せっかくの出家の身と心に背かず、仏祖の恩徳にも報いることになるだろう。ここにその清規を慎んで書き記す。

入眾之法 睡不在人前。起不落人後。須是五更鐘未鳴。輕輕擡身先起。將枕子安脚下。未用摺。恐響驚鄰單。抖擻精神將被裹身端坐。不得扇風令人動念。覺得困來。却將被推脚下。轉身將手巾下床。手巾搭左手。想念偈云。

【大衆の中での作法】

眠るときは、人の前で寝てはいけません。起きるときは、人の後ろにならないようにしましょう。

五更(明け方)の鐘が鳴る前に、静かに体を起こして先に起き上がります。枕は足元に置き、まだ折りたたんではいけません。音を立てて隣の僧侶の驚かせないようにするためです。

気持ちを引き締め、布団を体に巻きつけて端座します。あおいで風を起こし、人に雑念を起こさせてはいけません。

眠気を感じたら、布団を足元に押しやり、体をひるがえして手拭いを手に床に下りましょう。手拭いは左手に掛け、次の偈(うた)を心に唱えます。

從朝寅旦直至暮 一切眾生自回互
若於脚下喪身形 願汝即時生淨土

朝の夜明けから夕暮れまで すべての命あるものが行き交う場所で もし足元でその身を失うことがあれば どうかそのまま清らかな浄土に生まれられますように

輕手揭簾出後架。不得拖鞋。不得咳嗽作聲。古云(揭簾須垂後手。出堂切忌拖鞋)。輕手取桶洗面。水不宜多。使齒藥時。右手點一次揩左邊。左手點一次揩右邊。不得兩手再蘸。恐有牙宣口氣過人。嗽口吐水時須低頭。以手引下。不得直腰吐水濺鄰桶。不得洗頭。有四件自他不利。一污桶。二污手巾。是他人不利。三枯髮。四損眼。是自己不利。不得鼻孔內作聲。不得高聲嘔吐。古云。五更洗面本為修行。嘔吐拖盆喧堂聒眾。拭面歸堂。若在上間。左脚先入。若在下間。右脚先入。歸被位。將眠單收一半坐定。若換直裰。須將新者先覆身上。不得露白。不得扇風。燒香禮拜宜於鐘未鳴時。披袈裟。先合掌頂戴。念偈云。

そっと手で簾をめくり、後架(トイレ)へ出る。草履を引きずって歩かないこと。咳をして音を立てないこと。古人は言う、「簾をめくる時は手を後ろに引き、堂を出る時は草履を引きずるな」と。そっと手で桶を取り、顔を洗う。水は多くしてはならない。歯磨き粉を使う時は、右手で一度取り、左側を擦る。左手で一度取り、右側を擦る。両手で二度もつけてはならない。歯ぐきのたるみや口臭が人に移る虞れがあるからだ。口をすすぎ、水を吐く時は必ず頭を下げ、手で水を受けて流すこと。腰を伸ばして水を吐き、隣の桶に飛び散らせてはならない。頭を洗ってはならない。四つの理由で自他に不利となる。一つは桶を汚すこと。二つは手拭いを汚すこと。これは他人にとって不利である。三つは髪を乾かすこと。四つは目を損なうこと。これは自分にとって不利である。鼻の中で音を立ててはならない。高声で吐いてはならない。古人は言う、「五更(明け方)に顔を洗うのは、もとより修行のため。吐いたり桶を引きずったりして、堂内を騒がしくし、大衆に障りとなるな」と。顔を拭いて堂に戻る。もし上(向かって左)の席なら、左足から先に入る。もし下(向かって右)の席なら、右足から先に入る。自分の寝床の席に戻り、夜具を半分に畳んで座る。もし直裰(修行着)を替えるなら、新しいものを先に身に着けてから、その上に古いものを重ねること。肌を露わにしてはならない。うちわであおいではならない。焼香や礼拝は、鐘が鳴る前に行うこと。袈裟を着る時は、まず合掌して頂戴(頭の上に載せる)し、次の偈(げ)を唱えること。

善哉解脫服 無相福田衣 我今頂戴受
世世常得披

善きかな、解脱の衣、 無相の福田の衣よ。 今、私は頂き受けます。 世々に渡り、常に身にまとうことができますように。

摺袈裟。先摺搭手處。後解環。不得以口𠼫袈裟。不得以頷勾袈裟。摺了亦當問訊而去。如堂殿禮拜。不得占中央。妨住持人來。不得出聲念佛。不得行人頭邊過。須行後面空處。五更鐘鳴。住持并首座坐堂。不得從前門出入。開小靜方摺被拗枕子。摺被之法。先尋兩角以手理。伸向前面。先摺一半。次摺身前一半。不得橫占鄰單處所。不得抖擻作聲。不得以被扇風。或歸眾寮喫湯藥或茶堂。經行次第歸鉢位。以上肩順轉。不得背入(上肩乃左肩也)。若前門。從南頰入。不得行北頰并中央。盖尊住持人也。木魚響不得入堂。或令行者取鉢堂外坐。或歸眾寮。入堂歸鉢位。低躬問訊上中下座。若已先坐。上中下座來須合掌。古云。不敬上中下座。婆羅門聚會無殊。聞長板鳴。下鉢擡身。正起立定。然後轉身。亦要須上肩合掌取鉢。一手托鉢。一手解鈎。左手提。轉身令正。蹲身放鉢。免將腰背撞人。堂前鐘鳴。下床問訊。但是迎住持人。不須將手左右搖拽。下床時。須近前問訊。莫令袈裟搭床弦上。仍須低細。上床不得頓身。取鉢安坐前。聞槌聲。合掌想念。偈云。

# 袈裟のたたみ方 まず手をかける部分をたたみ、その後で環(わ)を外します。袈裟を口でくわえてはいけません。また、あごで袈裟をはさんでもいけません。たたみ終えたら、合掌してからその場を立ち去ります。

# お堂での礼拝 お堂で礼拝するときは、中央を占拠してはいけません。それは住職の立ち入りを妨げるからです。また、声を出してお念仏してはいけません。人の頭の前を通り過ぎてはいけません。必ず人の後ろの空いている場所を通ります。

# 起床と布団のたたみ方 五更(早朝)の鐘が鳴ったら、住職と首座はお堂に座っています。そのため、正面の出入り口から出入りしてはいけません。小静(休憩時間)に入ったら、布団をたたみ、枕を整えます。布団のたたみ方は、まず両端の角を探し、手で整えてから前に伸ばします。まず半分をたたみ、次に自分の前の半分をたたみます。となり近くの人の場所を横取りしてはいけません。また、布団をばさばさと音を立てたり、あおいだりしてはいけません。

# 朝の支度 その後、衆寮(修行僧の共同部屋)に戻ってお湯や薬をいただくか、茶堂に行くか、経行(歩く瞑想)をして、順番に鉢の場所に戻ります。その際、左肩を前にして回り、背中を向けて入ってはいけません。(左肩とは、左側の肩のことです。)正面の出入り口から入る場合は、南側の顔(入口の右側)から入ります。北側や中央を通ってはいけません。それは住職を敬うためです。木魚の音が聞こえたら、お堂に入ってはいけません。行者(若い修行僧)に鉢を持たせて、お堂の外に座るか、衆寮に戻ります。お堂に入って鉢の場所に戻ったら、低くお辞儀をして上座・中座・下座に合掌します。もし自分が先に座っていた場合、上座・中座・下座が来たら、必ず合掌しなさい。昔の言葉に「上座・中座・下座を敬わないのは、バラモンの集まりと変わらない」とあります。

# 食事の準備 長板(長い板)の合図が鳴ったら、鉢を下ろし、体を起こし、立ち上がってしっかりと立ち、それから向きを変えます。鉢を取る時は、左肩(右肩)を前に出し、合掌して鉢を取ります。片手で鉢を支え、もう一方の手で鉤(かぎ)を外し、左手で持ちます。体をまっすぐに向き直り、腰を低くして鉢を置きます。腰や背中で人にぶつからないようにします。

お堂の前の鐘が鳴ったら、床から降りて合掌します。住職をお迎えする時は、手を左右に振ってはいけません。床から降りる時は、近くに寄って合掌します。袈裟が床の端にかからないようにし、低く静かにします。床には、どっしりと腰を下ろさないようにします。鉢を取って、座った前に置きます。

槌(つち)の音が聞こえたら、合掌して次の偈(げ)を心に唱えます。

偈: (ここに原文の偈文が入ります)

佛生迦毗羅 成道摩竭陀 說法波羅奈
入滅俱絺羅

仏はカピラ城で生まれ、マガダ国で悟りを開き、バラナシで教えを説き、クシナガラで涅槃に入られた。

展鉢之法 先合掌想念偈。

鉢を開く作法は、まず合掌して、この偈(うた)を心に唱えます。

如來應量器 我今得敷展 願共一切眾
等三輪空寂

如来の応量器(おうりょうき)を、 私は今、広げ整えました。 どうか、すべての生きとし生けるものと共に、 この器が、三輪(施す者・受ける者・施すもの)の空(くう)なる寂静と等しくなりますように。

然後解複帕。展淨巾覆膝。帕子摺轉。三角向下。莫令出單外。先展鉢單仰左手取鉢安單上。以兩手頭指拼取鐼子。從小次第展之。不得敲磕作聲。仍護第四指第五指為觸指。不得用鉢。拭摺令小。并匙筯袋。近身橫放。入則先匙。出則先筯。手把處為淨頭。向上肩鉢刷。安第二鐼縫中。出半寸許。盛生飯不得以匙筯。出生飯不過七粒。太少為慳食。維那念佛時合掌。手指不得參差。須當𮌎。高低得所。不得以手托口邊。古云。參差合掌不當𮌎。十指交加插鼻中。拖履揭簾無款細。嘔聲泄氣逞英雄。兩手捧鉢受食。想念偈云。

それから片を解き、清らかな布巾を広げて膝の上にかける。布巾の端を折り返し、三角が下を向くようにする。袈裟の外に出ないようにする。まず鉢の敷布を広げ、左手を上に向けて鉢を取り、敷布の上に置く。両手の人差し指で副鉢(ばち)を一つずつ端から順に広げていく。音を立ててぶつけ合ってはならない。なお、薬指と小指は触れるべきでない指とされるため、鉢に触れてはならない。拭いて小さく折りたたみ、匙と箸の袋も、体の近くに横に置く。鉢に入れるときは匙を先に、出すときは箸を先にする。手で持つ部分を清浄な側とし、肩の上の鉢刷(洗い具)は、第二の副鉢の隙間に半寸ほど出して置く。生飯(施しの飯)を盛るのに匙や箸を使ってはならない。生飯は七粒を超えてはならない。少なすぎるのは食べ物を惜しむことであり、維那(修行の進行役)が念仏のときは合掌する。指を揃え、胸の前に正しく置き、高低を適切にする。手を口元に当ててはならない。古くから言われる、「指を揃えず合掌し胸に当てず、十の指を交えて鼻に差し込む。履物を引きずり、簾を掲げるのも無作法だ。げっぷや息を漏らして威張り散らす」。両手で鉢を捧げて食事を受けるときは、次の偈を心に念じる。

若受食時 當願眾生 禪悅為食 法喜充滿

食事をする時は、すべての生きとし生けるものが、心の静けさを糧とし、教えの喜びで満たされますように。

或多或少。即以右手起止之。聞遍食槌。看上下肩。以面相朝。挹食不得正面以手搖兩邊。挹罷作五觀想云。

適度に取ること。右手で器を持ち上げて置くこと。食事の開始と終了を知らせる鐘の合図を聞き、左右の肩を整える。顔を互いに向かい合わせ、食べ物を取る際に正面から手を揺らして両側に分けてはならない。取り終えたら、五つの観想を心に浮かべる。

一計工多少量彼來處 二忖己德行全缺應供
三防心離過貪等為宗 四正似良藥為療形枯
五為成道業應受此食

一に、この食事がどれほどの労力で作られ、どこから来たのかを考えること。 二に、自分の行いや徳が完全か欠けているかを反省し、供養を受けるに値するかどうかを考えること。 三に、心を貪りなどの過ちから守り、それを防ぐことを目標とすること。 四に、この食事を、体の衰えを癒す良薬のように正しく受け取ること。 五に、悟りの道を成就するために、この食事を受けること。

出生偈云。

生まれることについての偈(うた)にこうあります。

汝等鬼神眾 我今施汝供 此食遍十方
一切鬼神共

あなた方鬼神の皆さん、私は今あなた方に供物を施します。 この食べ物は十方に満ち渡り、 すべての鬼神と共にあります。

喫食之法 將食就口。不得將口就食。取鉢放鉢并匙筯。不得有聲。不得咳嗽。不得搐鼻涕。若噴嚏當以衣袖掩鼻。不得抓頭。恐風屑落隣鉢中。不得以手挑牙。不得嚼食啜羮作聲。不得鉢中央挑飯。不得大團食。不得張口待食。不得遺落飯食。不得手把散飯食。如有菜滓安鉢後屏處。不得以風扇鄰位。如自己怕風。即白維那於堂外坐。不得以手枕膝上。隨量受食。不得請折。不得將頭鉢盛濕食。不得將羮汁頭鉢內淘飯。不得挑菜。頭鉢內和飯喫食時。須看上下。不得太緩。未再請不得刷鉢盂。不得吮鉢刷作聲。食未至不得生煩惱。古云。獃獃內顧起悲嗔。念食吞津咳嗽頻。漉粥啜羮包滿口。開單展鉢響諸隣。洗鉢以頭鉢盛水。次第洗鐼子。不得於頭鉢內洗匙筯并鐼子。仍屈第四第五指。不得灌漱作聲。不得吐水鉢中。不得先盛熟水。洗鉢未折水。不得先收盖膝巾。不得以膝巾拭汗。不煎以餘水瀝地上。想念折水偈。

食事の作法について。鉢(はち)を口に近づけて食べ、口を鉢に近づけてはいけません。鉢を持ち上げたり置いたりする際、匙や箸を音を立てて扱ってはいけません。咳をしたり、鼻をかんだりしてはいけません。くしゃみをするときは袖で鼻を覆いなさい。頭をかいて、ふけが隣の鉢に入らないように注意しなさい。手で歯をほじってはいけません。食べ物を噛む音や汁をすする音を立ててはいけません。鉢の中央から飯を選り分けて取ってはいけません。大きな塊を一度に口に入れてはいけません。口を開けて食べ物を待ってはいけません。食べ物をこぼしてはいけません。手でばらばらの飯を直接掴んで食べてはいけません。もし食べ物のくずがあれば、鉢の後ろの目立たない場所に置きなさい。扇子であおいで隣の席に風を送ってはいけません。もし自分が風に弱いなら、維那(いな)に申し出て堂の外で座りなさい。手を膝の上に置いてはいけません。自分の胃の容量に応じて食べ物を受け取り、無理に減らしたり増やしたり頼んではいけません。一番上の鉢(頭鉢)に汁気の多い食べ物を直接盛ってはいけません。頭鉢に汁を入れて飯をかき混ぜてはいけません。菜(おかず)を選り分けて取ってはいけません。頭鉢の中で飯とおかずを混ぜて食べる時は、周囲の様子に注意し、あまりにゆっくりしてはいけません。二度目の食事の促し(再請)がなくても、鉢を洗う動作を始めてはいけません。鉢を洗う時に音を立てて吸ってはいけません。食べ物がまだ来なくてもいら立ってはいけません。古い言葉に、「ぼんやりと内省すれば悲しみや怒りが湧く。食べ物を思ってよだれを飲み、咳が続く。粥を漉し、汁をすすり、口いっぱいに頬張る。布を広げ鉢を置けば音が隣に響く」とあります。鉢を洗う時は一番上の鉢に水を入れて、順番に小鉢(鐼子)を洗いなさい。頭鉢の中で匙や箸、小鉢を洗ってはいけません。その際、第四指と第五指は曲げたままにしなさい。口をすすいで音を立ててはいけません。吐き出した水を鉢の中に戻してはいけません。先に熱湯を用意してはいけません。鉢を洗い終わる前に水を捨ててはいけません。膝掛けの布を先にたたんでしまってはいけません。その布で汗を拭いてはいけません。残り水を地面に垂らしてはいけません。水を捨てる際は、偈(げ)を唱えて行いなさい。

我此洗鉢水 如天甘露味 施汝諸鬼眾
悉令得飽滿 唵摩休羅細娑訶

この洗鉢の水は、天の甘露の味わいのごとく あなたがた諸々の餓鬼の衆に施す 全てを満ち足りたらせん オン マクラ サイ ソワカ

收鉢以兩手頭指拼定次第而入。複畢合掌想念。食畢偈云。

鉢を収めるには、両手の人さし指を揃えて順に鉢を納めます。終わったら合掌し、食後のお経を唱えます。

飯食訖已色力充 威震十方三世雄
迴因轉果不在念 一切眾生獲神通

食事を終えれば、色と力は満ち足り、 威光は十方の世界と三世の全てに轟く。

因を巡らせ果を転じるのは、思惟の外にあり、 あらゆる生きとし生けるものは、自在の力を得る。

寮前板鳴。歸寮問訊。不歸謂輕侮大眾。入門歸位如僧堂中法。立定候寮主燒香畢。問訊上下。若有茶。就坐不得垂衣。不得聚頭語笑。不得隻手挹人。不得包藏茶末。古云。登床宴坐不可垂衣。隻手挹人是何道理。私藏茶末取笑傍觀。時中鄰案道人切忌交頭接耳。茶罷或看經。不得長展經。謂二面也。不得手把經寮中行。不得垂經帶。不得出聲。不得背靠板頭看經。古云。出聲持誦吵噪稠人。靠背板頭輕欺大眾。預先出寮。莫待打坐禪板。若抽脫。古例被五條以淨巾搭左手解絛繫笐竿上。脫挂子直裰令齊整。以手巾繫定。仍懸手巾尺許作記認。不得語笑。不得在外催促。右手提水。入廁換鞋。不得參差。安淨桶。在前鳴指三下。警噉糞鬼。蹲身須正。不得努氣作聲。不得涕唾。不得隔壁共人語話。古云戶扄只合輕彈指。人擁那堪亂作聲。入處用籌分觸淨。出時須水忌縱橫。不得以水澆兩邊。左手洗淨。護大指第二指第三指。不得多使籌子。古云。浴湯少使籌子休拈有者使了以水洗之安側邊空處。人多妨眾不宜長久。淨桶安舊處。以乾手安內衣入袴。古以乾手開門。以右手提桶出。不得以濕手拏門扇并門頰上。右手挑灰。後挑土。不得以濕手拏灰土。不得吐唾和泥土洗手。然後用皂角洗至肘前。須一一念入廁真言。用水盟漱。律中小遺亦洗淨。仍嚼楊枝歸堂坐禪。火板未鳴不得先歸寮。齋前不得洗衣。粥前齋前放參後不得開函櫃。如有急切白主事人。寮中白寮主。堂中白聖僧侍者。齋罷僧堂內不得聚頭說話。不得在僧堂內看經看冊子。不得上下間行道。不得穿堂直過。不得蓆上穿錢。不得床前垂脚坐。床前一尺為三淨地。 一展鉢。 二安袈。裟 三頭所向。 不得床上行。不得跪膝開函櫃。不得脚踏床緣下地。草履五條游山。不得經行佛殿法堂。古云。衩衣登殿。草履游山。莫踐法堂。回互耆宿。不得赤脚著僧鞋。不得把手共行說世諦是非。古云。別了雙親棄本師。訪尋知識擬何為。不曾說著宗門事。白首無成過在誰。不得殿前倚靠襴干。不得猖狂急走。古云。行須緩步。習馬勝之威儀。語要低聲。學波離之軌範。不得佛殿閑行。古云。無事不須登寶殿。等閑莫向塔中行。不因掃地添香水。縱有河沙福也傾。齋後漿洗衣服。不得衩袒。不得傾湯瓶泡衣。竹竿熨斗使了安元處。洗脚板響。不得爭奪脚桶。有瘡疥即隨後泡洗。或將桶於屏處洗。免眾動念。莫待打坐堂板。次第歸堂坐禪。放參以眠單半展寮前。板響即時轉身向外。須當及時。赴眾小板鳴。不得入堂。不得於堂外立。住持首座出堂。開單下床問訊。歸寮藥石各就案位。不得先起盛食。不得高聲呼索粥飯鹽醋之類。食罷出寮。不得出三門。不得入小寮。不得衩衣歸僧堂并廊下行。不得候打板出寮。昏鐘鳴。即合掌念偈云。

寮前の板が鳴ったら、寮に戻って問訊をする。もし戻らなければ、大衆を軽んじることになる。門に入ったら、僧堂の中の作法と同じように自席に着く。立ち止まって、寮主がお香を焚き終わるのを待ち、上下に問訊する。もしお茶があれば、座っても衣服を垂らしてはならない。頭を寄せ合って話したり笑ったりしてはならない。片手で人を招いてはならない。茶の葉を隠し持ってはならない。古人は言う、「床に登って座する時は衣服を垂らしてはならない。片手で人を招くのは何の道理か。茶の葉を隠し持てば、傍らで見る者に笑われる。」常に隣の座の道人とは、決して耳打ちをしてはならない。茶が終わったら、あるいは経を読む。経を長く広げてはならない。両面に広げることをいう。経を手に持って寮の中を歩き回ってはならない。経の紐を垂らしてはならない。声を出してはならない。板壁にもたれて経を読んではならない。古人は言う、「声を出して経を読めば、大勢の人を騒がせる。板壁にもたれかかれば、大衆を軽んじることになる。」先に寮を出て、坐禅の板が鳴るのを待ってはならない。もし用足しで出るなら、古の決まりでは五条袈裟を掛け、浄巾を左手に掛け、帯を解いて竿に掛ける。掛子や直裰を脱いで整え、手拭いでしっかりと結び、なお手拭いを一尺ほど垂らして目印とする。話したり笑ったりしてはならない。外から催促してはならない。右手で水を持ち、厠に入る時に履き物を履き替える。揃っていなければならない。浄桶を前に置き、指を三度鳴らして、糞を食べる鬼に警告する。腰を掛ける姿勢は正しくし、無理に息をして音を立ててはならない。唾や鼻水を吐いてはならない。壁越しに人と話をしてはならない。古人は言う、「戸はただ軽く指で弾くべきだ。人が大勢いるところでどうしてやたらに音を立てられようか。入ったら、籌を使って触れたものと清いものを分けよ。出る時は必ず水を使い、縦横無尽に使ってはならない。」水で両側を濡らしてはならない。左手で洗い清める。親指、人差し指、中指を大切に守る。籌を多く使ってはならない。古人は言う、「沐浴の湯は少なくし、籌を多く使うな。もし使った籌があれば、水で洗ってから脇の空いた場所に置け。」大勢の中では、人に迷惑をかけるので長く居てはならない。浄桶は元の場所に置く。乾いた手で下着を身に着け、袴をはく。古の決まりでは乾いた手で戸を開け、右手で桶を持って出る。濡れた手で戸や戸枠に触れてはならない。右手で灰を取り、次に土を取る。濡れた手で灰や土を取ってはならない。唾を吐いて土と混ぜて手を洗ってはならない。その後、石鹸を使って肘まで洗う。一つ一つの動作のたびに、厠に入る真言を唱えなければならない。水で口をすすぎ、楊枝で歯を磨いてから堂に戻り坐禅する。火板が鳴るまでは、先に寮に戻ってはならない。斎の前には洗濯をしてはならない。粥の前、斎の前、放参の後は、函や櫃を開けてはならない。もし急用があれば、主事の人に告げる。寮の中のことは寮主に、堂の中のことは聖僧侍者に告げる。斎が終わった後、僧堂の中で頭を寄せ合って話をしてはならない。僧堂の中で経や冊子を読んではならない。僧堂の上間と下間の間を歩き回ってはならない。堂を突っ切って通ってはならない。座布団の上で銭を通してはならない。床の前に足を垂らして座ってはならない。床前一尺は三つの清浄な地である。一つは鉢を広げる。二つは袈裟を置く。三つは頭を向ける場所。床上を歩いてはならない。膝をついて函や櫃を開けてはならない。足で床の縁を踏んで下りてはならない。草履や五条袈裟で遊山に出かけ、仏殿や法堂を経巡ってはならない。古人は言う、「帒衣で殿に登り、草履で山に遊ぶ。法堂を踏み荒らすな。長老を敬え。」裸足で僧鞋を履いてはならない。手を繋いで一緒に歩き、世間の是非について語ってはならない。古人は言う、「父母に別れ、本師を捨てて、知識を訪ね求めて何をしようとしたのか。宗門のことを語ることもなく、白髪になっても何も成せない。その過ちは誰にあるのか。」殿の前で欄干にもたれてはならない。荒々しく早足で走ってはならない。古人は言う、「歩く時は緩やかに歩け。馬勝の威儀に習え。話す時は声を低くせよ。波離の軌範を学べ。」仏殿にむやみに歩き入ってはならない。古人は言う、「用事がなければ宝殿に登る必要はない。みだりに塔の中を歩き回るな。掃除や香水を供えるためでなければ、たとえ河の砂ほどの福徳があっても失ってしまうだろう。」斎の後に衣服を洗濯する。帒衣や肌脱ぎになってはならない。湯瓶の湯をかけて洗濯してはならない。竹竿や熨斗は使ったら元の場所に置く。洗足の板を音を立ててはならない。足桶を取り合ってはならない。できものや疥癬があるなら、すぐに後で湯に浸かる。または桶を屏風の陰に持って行って洗う。大衆に心配をかけないためである。坐禅の堂板が鳴るのを待ってはならない。順番に堂に戻って坐禅する。放参の時は、眠単を半ば寮の前に広げておく。板が鳴ったらすぐに体を外に向ける。時宜を失わないようにしなければならない。大衆に従う小板が鳴ったら、堂に入ってはならない。堂の外に立っていてはならない。住持や首座が堂を出たら、単を開けて床を下り、問訊する。寮に戻って薬石はそれぞれの席に着く。先に立って食べ物を盛ってはならない。大声で粥や飯、塩や酢などを要求してはならない。食事が終わったら寮を出る。三門を出てはならない。小寮に入ってはならない。帒衣のまま僧堂や廊下を歩いてはならない。板が鳴るのを待って寮を出てはならない。昏鐘が鳴ったら、合掌して偈を唱える。

聞鐘聲 煩惱輕 智慧長 菩提生
離地獄 出火坑 願成佛 度眾生

鐘の音を聞けば、煩悩は軽くなり、智慧は育ち、菩提心が生まれる。 地獄を離れ、苦しみの炎から抜け出し、仏となることを願い、すべての衆生を救う。

須先歸單位坐禪。不得床上抓頭。不得床上弄數珠作聲。不得與鄰單床上語話。鄰單生疎當以善言誘諭。不得生嫌惡心。未打定鐘。不得於前門出入。首座枕不若響火鈴過時方許開燒香。禮拜須待更深。眾人未睡不得先睡。眾人未起須當先起。起坐不得驚動鄰單。睡須右脇。不得仰臥。仰為屍睡。覆為婬睡。多惡夢。以被巾裹袈裟安枕前。今人多安脚下。於理不便。如遇入浴。浴具携右手。入下間門閫內問訊。歸空處。挹左右人畢。先以五條手巾掛笐竿上。展浴複取出浴具。放一邊。解上衣不。可便卸却直裰。先脫下面衣裳。以脚巾圍身繫浴裙。將裩袴捲𢯮安複內。次脫直裰五條作一處。將手巾繫於竿上。無手巾以絛繫。古云。三通浴鼓入堂時。觸淨須分上下衣。却脫其餘衣服作一複覆轉放。不得赤脚趍浴。須著屐子。於下間空處舀水。不得占頭首老宿坐處。謂上間也。不得以湯水濺人身上。不得將桶地上泡脚。不得浴室內小遺并洗僻處。不得將脚閣桶上。不得語笑。不得槽上揩脚。不得戽水。不得起身掇桶澆身。恐水濺左右前後人。須當遮護。渾身不得多用浴湯。脚巾不得離身。有脚巾不入桶者。或有瘡或洗灸瘡或使疥藥。宜隨後入浴。不得以兩邊公界手巾拭頭面。浴室手巾係著衣後淨手披挂子。出浴挹左右。先著上分衣并直裰。都遮即著下分衣。解浴裙以脚巾展裙內。恐濕浴複。手巾携左手。不得以濕脚巾搭手上。揖左右出。看設浴施主名字。隨意課誦經呪回向。寒月向火。先坐爐上。然後轉身入爐。問訊方坐。有虔脫鞋在外。不得弄香匙火筯。不得撥火。不得聚頭說話。不得煨點心等物。不得炙鞋臭。焙脚絣衣裳等皆不許。不得攬起直裰露袴口。不得吐唾并彈垢膩於火爐中。

まずは自分の席に戻って坐禅を組むこと。寝台の上で頭を搔いたり、数珠を鳴らしたり、隣の席の者と話をしてはならない。隣の席の者がよそよそしい場合は、優しい言葉で導き、嫌悪の心を起こしてはならない。定刻の鐘が打たれる前に、前の門から出入りしてはならない。首座の枕や鈴が鳴るまでは、香をたくことを許されない。礼拝は夜が更けてからにすること。皆が寝ていないうちに先に寝てはならず、皆が起きていないうちに先に起きなければならない。立ち上がったり座ったりする時は、隣の席の者を驚かせてはならない。寝る時は右脇を下にすること。仰向けに寝てはならない。仰向けは死人の寝方、うつ伏せは淫欲の寝方とされ、悪夢を見ることが多い。寝具や手ぬぐいで袈裟を包み、枕の前に置くこと。現在の人は足元に置くことが多いが、道理に適わない。もし入浴する時は、浴衣一式は右手に持つ。下の間の敷居の内側に入ったら問訊し、空いている場所に行く。左右の人に会釈をしてから、まず五条の手ぬぐいを竿にかける。浴衣を広げて浴具を取り出し、脇に置く。上衣を脱ぐが、直裰はすぐに脱いではならない。まず下の衣を脱ぎ、脚布で体を巻き、浴衣の裙を締める。褌や股引は丸めて浴衣の中にしまい、次に直裰と五条を一つにまとめる。手ぬぐいは竿に結びつける。手ぬぐいがない時は紐で結ぶ。昔のことわざに「三度の浴鼓が堂に入る時、清浄と不浄は上下の衣で分けよ」とある。残りの衣を脱いで、一枚の浴衣に包み、ひっくり返して置く。裸足で浴場に行ってはならず、必ず下駄を履くこと。下の間の空いた場所で湯を汲む。首座や長老の座る場所(上の間と言う)を占領してはならない。湯や水を他人の体にかけてはならない。桶を地面に置いて足を洗ってはならない。浴室で小便をしたり、陰部などを洗ってはならない。足を桶の縁に載せてはならない。おしゃべりしたり笑ったりしてはならない。湯舟の縁で足をこすってはならない。桶で湯を汲みかけたり、立ち上がって桶ごと体に湯をかけてはならない。湯が周囲の人にかからないよう、必ず覆いをすること。全身に浴湯を多用してはならない。脚布は体から離してはならない。脚布を桶に入れない人がいる。例えば、傷がある人、灸の跡を洗う人、疥癬の薬を使う人は、後から入浴するのがよい。両側の共用の手ぬぐいで頭や顔を拭いてはならない。浴室の手ぬぐいは、着衣後に手を清めて掛けるためのものである。浴から出たら左右の人に会釈する。まず上着と直裰を着る。全てを覆ったら、下着を着る。浴衣の裙を解き、脚布を裙の中に敷く。浴衣が濡れるのを防ぐためである。手ぬぐいは左手に持つ。濡れた脚布を手に掛けてはならない。左右の人に会釈して出る。施浴した施主の名前を見て、随意に経典や呪文を読誦し回向する。寒い時に火にあたる時は、まず炉の上に座り、それから体を炉に向けてから問訊して座る。敬意を表して履物を外に脱ぐこと。香匙や火箸で遊んではならない。火をかき回してはならない。顔を寄せ合って話をしてはならない。点心などをあぶってはならない。靴を焼いて臭くしてはならない。足袋や衣類を焙るなど、全て許されない。直裰をまくり上げて股引の口を露わにしてはならない。火炉の中に唾を吐いたり、垢や脂を弾き飛ばしてはならない。

如前所集。一日事件。眾中威儀。非敢聞於老成。聊以誘於初學。升堂.入室.小參.諷經.念誦.巡寮.解結.人事.裝包.頂笠.送亡.唱衣應係微細軌則。清規既已具載。尊宿各有明文。不再備陳徒為贅語。己巳嘉定二年佛生日集。千龜峯首座寮比丘宗壽謹識。(終)

前述のように、日常の行事や集まりにおける作法について、修行を積んだ先輩方に直接お聞きするのは恐れ多いことです。そこで、まずは初心者の方々を導くために、ここにまとめました。

昇堂、入室、小参、諷経、念誦、巡寮、解結、人事、装包、頂笠、送亡、唱衣といった、細かな規則にわたるすべての作法については、「清規」にすでに詳しく記載されており、高僧方の教えも明らかです。そのため、ここで改めて書き連ねることは、単に無駄な言葉を重ねることになるでしょう。

己巳(つちのとみ)、嘉定二年、仏の誕生日に、千龜峰の首座寮において、比丘宗寿が謹んで記す。

(終)


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