不可思議不可稱量俱俱微塵本大山王大決擇分第十二
不可思議不可称量の微塵と大山王の大決択分第十二
如是已說無盡無窮塵塵數量道路大決擇分,次當說不可思議不可稱量俱俱微塵本大山王大決擇分。其相云何?偈曰:
これまでに、尽きることなく、限りない塵の数ほどの道の大決択分を説いてきた。次に、思議を超え、称量しがたい、すべての微塵の根本である大いなる山王の大決択分を説こう。その相はいかなるものか。偈に曰く:
不思議海中, 則有三種法,
謂三重倍故, 配釋應了知。
不思議なる海の中には、三種の法あり。 三重倍増のゆえに、配釈して知るべし。
論曰:就不可思議本大山王體性中則有三種。云何為三?一者法寶數量倍、二者僧寶數量倍、三者佛寶數量倍,是名為三。增幾數量作倍義耶?謂增益億億十方世界之微塵數量三寶海故。如其次第,依道路十增一種倍,應審觀察,如偈「不思議海中,則有三種法,謂三重倍故,配釋應了知」故。末末三倍依本家說,應廣通達。《心地修多羅》中作如是說:「俱塵無上不可思議根本性海分中,具足圓滿億億大方三德大海,以大方分建立大方。」乃至廣說故。
論に曰く、不可思議なる本大山王の体性の中には、三種のものがある。何が三種か。一つは法宝の数量倍、二つは僧宝の数量倍、三つは仏宝の数量倍である。これを三種と名づける。どれだけの数量を増して倍とするのか。それは、億億の十方世界の微塵の数量に等しい三宝の海を増し広げるからである。順を追って、道に従って十増すごとに一種の倍となるので、よく観察すべきである。偈に「不思議の海の中には、三種の法あり、三重の倍と謂うが故に、配釈して知るべし」とある通りである。末々の三倍は、本家の説に依るものであり、広く通達すべきである。『心地修多羅』の中にこのように説かれている。「塵も無上なる不可思議の根本性海の分の中に、具足円満して億億の大方の三徳大海あり、大方の分をもって大方を建立す」と。さらに広く説かれている通りである。
大宗地玄文本論卷第六