救度仏母二十一礼讃経
南無阿弥陀仏
聖なる大悲蔵、観自在菩薩に敬礼いたします。
パドマの清浄なる境、 緑色のタラ字より生じ、 三世の仏の功徳の母、 無量光仏の頂の飾り、 眷属と共に来臨を祈る。
天の神々も非天の神々も、その頂きに宝冠を戴き、 恭しく跪いて両足の蓮華を捧げる。 あらゆる苦しみに窮した母たちを救い渡す、 救済の仏母よ、あなたに心より礼拝いたします。
唵、尊き聖なる救度母に敬礼いたします。
緑色
唵、多哩に敬礼します。速やかに勇猛なる者、 咄多哩は恐怖を取り除き、 咄哩は勝れた教えを授け、 莎訶の言葉を備えた方に、私は礼を捧げます。
赤
救いの速やかな勇母に敬礼いたします。 その目は一瞬の稲妻の光のように輝き、 三世界の尊き蓮華の面は、 美しい花の中から端正に現れます。
白
百秋の朗月の母に敬禮す、 普遍に圓く照らす無垢の面、 千の星宿の俱に時に聚まるが如く、 殊勝なる威光は彼を超えたり。
黄色
紫磨金色の母に敬礼し、 妙なる蓮華の手は勝れた荘厳なり。 精進の行いを施し、柔和で静か、 忍辱と禅定は、境なき本性にあり。
黄色
如来の頂髻母に敬禮す、 最勝にして無辺の行を能く満たす、 徳は彼岸に到りて余すところなく、 勝勢の佛子、極めて愛する所なり。
金色
敬れ、タラ・フームの字母に。 その声と慈愛は方角や場所を満たし、虚空に広がる。 その足跡は七つの世界を遍く踏みしめ、 全てを余すことなく引き寄せ、摂取する。
赤色
仏陀に礼拝する。帝釈天や梵天、火天の母に礼拝し、 風神や自在天など、大いなるものたちが集い、 部多、起屍、乾闥婆などの 夜叉たちが、称賛の声をあげる。
青
礼拝いたします、トラティーバ(**陀羅尼の母**)を。 他の(迷いへと向かう)行いを、見事に打ち砕く方。
左足を伸ばし、右足をかがめて踏みしめ、 頂上の髻は光り輝き、まばゆいばかりです。
紅色
都哩(トゥリ)の大いなる忿怒の母に礼拝します。 勇猛に怨みや魔物の類を打ち砕く力を持つ方。 蓮華の顔で眉をひそめ、 すべての敵対する者たちを打ち滅ぼします。
紅色
三宝を敬う厳かな印を結ぶ母よ、 指を胸の前で組み、威厳ある姿を示す。
飾り立てられた方輪は余すところなく完成し、 その身からは燃え盛る光の集まりが輝いている。
紅色
威徳と喜びをたたえ、宝の光、真珠の花輪、多くの光で飾られた母に礼拝します。 最高の笑顔をたたえたドゥッターリーよ、世の中の悪魔たちを永遠に鎮め、従わせます。
青
大地を守る母なる神々に礼拝し、 あらゆる神々を呼び寄せる力を持つ方。
眉をひそめ、顔をしかめ、「フーン」という音を響かせて、 すべての衰退や滅びから私たちを救い出してくださいます。
金色
礼拝します。月を頂くお方、その冠には勝れた妙なる光が輝き、 弥陀の仏・髻のうちに現れて、常に様々な妙宝の光を放ち給う。
赤
<row>はかりしれない劫の劫火の母なるように 敬って礼し、</row> <row>燃えさかる炎の頂きの髻(もとどり)に安らかに座し、</row> <row>すべてを喜ばせる半跏趺坐(はんかふざ)にておわします、</row> <row>邪悪な怨敵の輪を打ち砕き滅ぼしたもう尊を。</row>
青
大地を押さえる母なる方に敬礼します。 その足で大地を踏みしめ、抑えつけるように鎮められる方。 眉をひそめ、吽の声を発して、 七つの難所を打ち破り、降伏させ鎮める方に敬礼します。
白
安らぎ優しき母に敬礼し、 涅槃の静けさ、最高の楽の境地へ。 「サーカ」という言葉と共に、命の種を育て、 大いなる災いをよく消し去る。
白
敬礼します、あまねく大いなる歓喜の母よ。 すべての怨敵の身体を、解脱へと導く方よ。 十字の真言の句が、見事に飾り布かれ、 明るい呪文と「フーン」の声が、常に朗らかに響き渡ります。
黄色
都哩巴帝(ドゥリパーディ)の母なる聖尊に礼拝いたします。 その足もとには吽字の種子と相好が描かれ、 弥嚕(メール)、曼陀(マンダラ)、結辣(ケツラ)の三つの場所が、 震え動くかのように示されております。
黄色
サーラ天海母に敬礼します。 その手には神獣の像を抱き、 「タラ」と二度唱え声を発すれば、 あらゆる毒をことごとく滅ぼします。
金色
天の集いを敬い、 天と緊那羅(きんなら)のよりどころ。 威厳に満ち、喜びにあふれ、鎧のごとく堅く、 争いと悪夢を消し去る。
黄色
日月広円の母に敬礼す その姿を見るは、勝れたる普光照よりもなお 二喝囉(タラ)・咄怛哩(トゥッタリ)を唱えれば 悪しき毒や熱病の疫いをよく除く
青
三つの真理をそなえた尊き母に礼拝します。 静けさと力の徳をすべて備え、 夜叉や悪霊のたぐいを打ち払い、 すべての災いを除きつくす者よ。
智者ある者が精進し、一心にこの二十一を唱え、 救いの尊い聖(ヒロ)に誠の信心をもって礼拝し、根本の呪(しゅ)を讃嘆する。
毎朝早く起き、夕べに礼拝し、聖尊を憶念して勝れた無畏を施せば、 一切の罪業は尽く消え、あらゆる悪趣を超越できる。
この人は速やかに聡慧を得、七俱胝の仏より灌頂を受け、 現世では富貴と寿命の安泰を得、未来には諸仏の位へと向かう。
時に誤って毒物を服することがあっても、自然に生じたものか調合されたものかに関わらず、 聖尊の真実の力を憶念すれば、あらゆる悪毒の薬は消え去る。
あるいは他人が鬼魅に遭い、あるいは発熱の病で諸苦を受けるのを見たら、 この讃を二、三回まわるだけで、それらの苦悩はすべて除かれる。
子を願えば子を得、財宝や地位を求めれば富み栄え、 善く願いを円満に成就し、一切の障害も侵せない。
仏母である尊き聖救度母、ならびに十方三世の すべての仏とその弟子たち、我は今、一心に敬い礼讃する。
花、香、燈明、ろうそく、香水、妙なる食べ物、音楽などの供養を、 実物として、あるいは心に思い描いて捧げ、すべての聖衆が喜んで納受されますように。
無始以来、今に至るまで、十不善や五無間、 心の煩悩によって造られた一切の罪悪を、皆懺悔する。
声聞、縁覚、諸菩薩から凡夫の有情に至るまで、 三世に積まれたすべての福善を、我は余すことなく皆随喜する。
あらゆる有情の願いに応じ、その様々な差別の智に適い、 大小や通常の類に従って、すべての妙法輪を転じるよう勧める。
今より輪廻が空しくなるまで、どうか常住世にあり涅槃に入らず、 苦海の中の諸衆生を、聖母が慈しみの眼で観てくださいますように。
我が今集めた諸々の福善は、すべて無上菩提の因となり、 どうか遠からず、衆生のための無上の導き手を証得できますように。
尊き聖仏母は大悲を具え、我と一切の衆生のために、 速やかに諸障を清め資糧を満たし、菩提を証得させたまえ。
無上の菩提位に至るまで、世々に常に安楽を得、 菩提を修めるすべての場において、すべての中断や魔障、 疾病、あらゆる天寿の類、悪夢や不吉な相、 八つの怖れや悩ましい事柄を、どうか速やかに尽く除きたまえ。
世間および出世間の、あらゆる善き楽を豊かに満たし、 一切の利益あることを増大させ、自然に成就させたまえ。
精進して修行し法が増盛し、汝を修めて常に聖顔を見、 空義の菩提心に悟入し、どうか暫時に朔月の如く増えよ。
かの仏の衆会は皆清らかであり、我はその時、勝れた蓮華に生まれ、 親しく無量光の如来を拝し、現前で菩提の記別を授かる。
我が住世に修める仏、三世の一切の仏の業母、 一面二臂で身は緑、優鉢羅の花を携える吉祥の姿。
仏母の体の微妙なる様、ならびに眷属や寿命、 領域や名号は如何なるものか、我等もまた同じくありますように。
この讃を捧げる微かな善の力により、我等が方々に在る所、 病、魔、貧、争いを尽くし、善き吉祥が増え賜えと祈る。
私は世尊の母(仏陀の教え)に敬意を捧げ、 私が積んできた善い行いをもって、 世界中のすべての生きとし生けるものが、 極楽の世界に生まれますように。
身体への執着を捨てれば、荘厳な相好を現し、 言葉への執着を捨てれば、美しい音声を得る。 心への執着を捨てれば、一切智を証得し、 勝れた吉祥の功徳を成就する。
聖救度母二十一礼拝経 終