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title: "濟顛道濟禪師語錄 · 錢塘湖隱濟顛禪師語錄"
description: "济颠道济禅师语录由宋代沈孟柈叙述整理，记载了南宋临济宗高僧道济禅师（济公）的机锋语录与神通事迹。该书以禅宗对话和公案形式，生动呈现了道济禅师破执显真、游戏人间的禅风，体现了即心即佛、平常是道的禅宗思想。作为中国禅宗语录的重要文献，它不仅展现了宋代禅宗的活泼气象，更以济公这一形象深入人心，对后世佛教文化及民间信仰影响深远，是研究禅宗思想与民俗佛教的关键文本。"
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## 錢塘湖隱濟顛禪師語錄

> 銭塘湖隠済顛禅師語録

仁和　沈孟柈　敘述

> 仁和　沈孟柈　序文

裂網掀番出愛纏 金田得入效金仙髮隨刀落塵根淨 衣逐雲生頂相圓悟處脫離煩惱海 定來超出死生關皇恩佛德俱酬足 一朵爭開火裏蓮

此八句詩。見三教中惟禪最妙。且說大宋高宗時。有一金身羅漢。在天台山。托化來臨安府顯聖。天台山在浙東台州府。國清寺有一長老。名一本。號法空。乃累劫脩來活佛。時值年終。密布彤雲。揚揚飛雪。長老在方丈中獨坐。令廚下整晚飯。一聲雲板眾僧皆集。至齋堂飯罷。長老仍於方丈禪椅中坐。侍者進茶。忽聞一聲響過如霹𮦷。長老曰。是甚麼響。乃與侍者同行至法堂。轉上佛殿。入羅漢堂。見一羅漢連椅仆地。惟長老陰知。佯曰。另作理會。眾至方丈。令侍者燃香點燭。此時雪下愈大。有詩云。

> この八句の詩は、三つの教えの中でも禅が最も優れていることを示している。 ここで、大宋の高宗皇帝の時代に、天台山に金身羅漢が現れ、臨安府に姿を現して奇跡を示したという話をしよう。天台山は浙東の台州府にある。その国清寺に一本という長老がいた。法空という号を持つ彼は、幾多の劫を経て修行を積んだ生きた仏であった。 ある年の暮れ、空一面に厚い雲が広がり、雪がしんしんと降り積もっていた。長老は方丈で一人座り、台所に夕食の支度を命じた。雲板の音が一度鳴ると、僧侶たちが皆集まった。斎堂での食事が終わると、長老は再び方丈の禅椅子に座った。侍者が茶を差し出すと、突然、雷のような轟音が響き渡った。 長老は「何の音だ？」と尋ね、侍者と共に法堂へ向かった。さらに仏殿へ上り、羅漢堂に入ると、一つの羅漢像が椅子ごと倒れていた。長老だけがその意味を悟っていたが、わざと知らないふりをして「後で調べよう」と言った。 一同が方丈に戻ると、長老は侍者に香を焚かせ、蝋燭に火を灯させた。その時、雪はますます激しく降りしきっていた。詩に詠まれているように。

姑射真人宴紫薇 雙成擊碎玉琉璃朗然宇宙難分辨 大地眾生正路迷

> 姑射の真人、紫薇に宴す 双成、玉の琉璃を打ち砕く 朗然として宇宙、弁じ難し 大地の衆生、正路に迷う

長老危坐禪椅。閉目垂眉。入定少頃回來。曰也去不遠。眾僧曰。某等心愚道淺。不諳禪機。願聞其詳。長老曰。便說無妨。適來紫脚羅漢。厭靜思動。已投他處去了。異日若等亦有知者。老僧待一月餘親往。分付他一言。眾各散訖。且說台州府天台縣李茂春者。乃高宗朝李附馬之後。宮拜春坊贊善。為人純厚。不願為官。辭職隱于天台山。止有夫人王氏。年三十餘未曾生長。每每祈神求佛。忽一夜王夫人。夢吞日光。自此得孕。十月分娩。時值宋光宗三年十二月初八日一更時分。生得一男。紅光滿室。瑞氣盈門。贊善大喜。漸至月餘。有國清寺長老來謁。贊善迎接。上堂茶畢。長老曰。近聞公相弄璋。特來拜賀。就求一觀。可乎。贊善曰。承吾師盛意。柰小兒離胎日淺。身體未淨。焉敢見吾師哉。長老曰。願見何妨。贊善曰。吾師少坐。即入內。王安世者乃贊善之妻兄也。贊善曰。國清寺長老。欲見小兒不識可乎。安世曰。彼僧道高德厚。欲見此兒君勿吝也。贊善乃令丫鬟捧出面僧。長老忙接過手曰。你好快脚。不要差走了路頭。兒但微微笑。長老看訖。󳯝與丫鬟曰。此子日後通天達地。入聖超凡。老僧送一名。曰脩元。令他脩本命元辰。贊善起謝。長老作別。贊善曰。本留吾師素齋。柰舍下葷筵。尚容扣剎。長老曰。老僧十月西歸。大人不棄。願一送為感。贊善曰。吾師。春秋未盛。正當安享清福。相別回寺。贊善是日廣設華筵。欵待親友。至晚而散。長老回寺數日。時屆上元。長老於法堂陞座。擊鼓三通。僧眾雲集魚貫。焚香兩班排立。大眾淨聽。

> 長老は静かに座禅椅子に坐り、目を閉じて眉を垂れ、しばらく瞑想に入った後、戻って来て言った。「まだ遠くへは行っていない」。僧たちが言うには、「私たちは心が愚かで道の理解も浅く、禅の機微が分かりません。詳しくお聞かせ願いたい」。長老は言った。「遠慮なく話そう。先ほど紫脚羅漢が静けさに飽きて動きを求め、すでに別の地へと向かった。いつの日か、お前たちにも分かる時が来よう。老僧は一か月余り待って自ら出向き、一言伝えてやる」。一同はそれぞれ散っていった。 さて、台州府天台県の李茂春という者は、高宗の時代の李附馬の子孫で、春坊贊善の官位にあった。人柄は純朴で温厚、官職を望まず、職を辞して天台山に隠棲していた。妻の王氏がいるだけで、三十歳を過ぎてもまだ子がなかった。常々、神仏に祈っていたところ、ある夜、王夫人が太陽の光を飲み込む夢を見た。それ以来、身ごもり、十月を経て出産した。時は宋の光宗三年十二月八日の初更の刻、男児が生まれた。赤い光が部屋中に満ち、めでたい気が門に満ちた。贊善は大いに喜んだ。 一か月ほど経った頃、国清寺の長老が訪ねて来た。贊善は迎え、座敷に通してお茶を出した後、長老は言った。「近ごろ、ご子息がお生まれになったと聞き、わざわざお祝いに参りました。ぜひ一目拝ませて頂けませんか」。贊善は言った。「ご厚意ありがとうございます。しかし、生まれて日が浅く、体も清らかではありません。どうして師匠にお目にかけられましょう」。長老は言った。「お目にかけていただいても構いません」。贊善は言った。「では、しばらくお待ちください」。内室に入ると、王安世という者がいた。贊善の妻の兄である。贊善は言った。「国清寺の長老が、子どもに会いたがっているが、どうだろうか」。安世は言った。「あの僧は道が高く徳が厚い方です。この子に会いたいと言われるなら、どうかお惜しみなく」。贊善は侍女に命じて子どもを抱いて出させた。長老は急いで受け取り、言った。「お前は足が速いな。道を間違えないように」。子どもはほほえんだだけだった。長老はじっと見つめ、侍女に渡しながら言った。「この子は後日、天地に通じ、聖人の域に達し、凡人を超えるだろう。老僧が一つ名を授けよう。『脩元』と名付けよ。彼に本来の命の根源を修めさせよ」。贊善は起き上がって礼を言い、長老は別れを告げた。贊善は言った。「本来なら精進料理でもてなすべきですが、家では肉食の宴を用意しております。またの機会にお寺にお伺いします」。長老は言った。「老僧は十月に西へ帰ります。お構いなく、お見送りいただければ幸いです」。贊善は言った。「師匠はまだお若いのに、どうしてそんな。どうか安らかな福をお楽しみください」。別れて寺に戻った。 贊善はその日、盛大な宴を設け、親戚や友人をもてなした。夜になって散会した。長老が寺に戻って数日後、上元の節句を迎えた。長老は法堂の座に上がり、太鼓を三度打ち鳴らした。僧たちが雲のように集まり、整然と列をなし、香を焚いて両側に並び立った。一同は静かに聞き入った。

正月半放華燈。黎民處處樂昇平。元辰令節無敷演。歸去來兮話一聲。既歸去弗來兮。自家之事自家知。若使傍人知得此。定被他人說是非。故不說只成呆。生死事不須猜。山僧二九西歸去。特報諸山次第來。話生死誰諳悟。箇箇原來有此路。光陰趲過幾多人。綠水青山還是故。山色青水光綠。閻羅老子無面目。寄語大眾早脩行。來世同登極樂國。

> 正月半ばに華やかな灯りを放つ。 民は至る所で平穏を楽しむ。 元辰の佳節に演じることもなく、 帰りましょう、と一声かける。 帰ってしまえばもう来ない。 自分のことは自分が知る。 もし他人がこれを知れば、 きっと他人は是非を言うだろう。 だから言わないのが賢明。 生死のことは推測するな。 山僧は十八で西へ帰る。 諸山に順番に訪れると伝えよ。 生死について誰が悟るか。 一人ひとり元々この道あり。 光陰は多くの人を急かす。 緑の水、青い山はやはり昔のまま。 山は青く、水は緑。 閻魔大王には顔がない。 大衆に早く修行せよと伝えよ。 来世には共に極楽の国へ登ろう。

長老念罷。眾皆跪下。告曰。我師願再留數十載。長老曰。死是定數。焉可稽留。眾僧淚下。長老令侍者抄錄法語。速報諸山。令十八日早來送我。是日長老下法座。遂令置龕畢。至十八日諸山人等咸至。李贊善亦至。齋罷。入方丈相見。長老沐浴更衣。到安樂堂禪椅上危坐。諸山和尚一應人等。左右站立。後先簇擁。長老呼五弟子。衣鉢之類若等均派。監寺可記數。若等五人各宜謹慎。為人毋得放肆。弟子大慟。長老曰。時候已至。急焚香點燭。眾僧辭拜。偕聲誦經。長老令取紙筆。遂作一絕云。

> 長老は念誦を終えられると、一同は皆ひざまずき、「師よ、どうかあと数十年お留まりください」と申し上げた。長老は言われた、「死は定められたもの。どうして引き留めることができようか」。僧たちは涙を流した。長老は侍者に命じて法語を書き写させ、急いで諸山に知らせ、十八日の早朝に見送りに来るよう伝えさせた。 その日、長老は法座を下り、すぐに龕（かん）を用意させて完成させた。十八日になると、諸山の人々が皆集まり、李賛善も到着した。斎食を済ませ、方丈で面会した。長老は沐浴して衣を改め、安楽堂の禅椅子に端座された。諸山の和尚や関係者一同は左右に立ち、前後に取り囲んだ。 長老は五人の弟子を呼び、衣鉢などの品々を平等に分けるよう言われた。「監寺が数を記録せよ。お前たち五人はそれぞれ慎み深く、人として決して勝手気ままに振る舞ってはならない」。弟子たちは声をあげて泣いた。長老は言われた、「時が来た。急いで香を焚き、灯明を灯せ」。僧たちは別れの礼をし、声を合わせて経を誦した。 長老は紙と筆を取るよう命じ、一首の絶句を詠まれた。

耳順年踰又九 事事性空無醜今朝撒手西歸 極樂國中閒走

> 耳の順う年を越えてまた九つ 事々性空にして醜きこと無し 今朝手を撒きて西に帰す 極楽国の中に閑かに歩む

書畢。正值午時。下目垂眉圓寂訖。眾各舉哀。請法身入龕。後二月初九日。已三七日矣。是日天朗氣清。近遠畢至送殯。乃請祇園寺道清長老指路。長老立于轎上曰。大眾聽著。

> 書き終えた時、ちょうど正午であった。彼は目を伏せ、眉を垂れ、円寂（入滅）された。一同はそれぞれ悲しみに暮れ、法身を龕（棺）に迎えた。その後、二月九日、すでに三七日（二十一日）が経った。この日は天気が良く、空は晴れ、近くも遠くも皆、葬送に参列した。そこで祇園寺の道清長老を請じて指路（葬送の導師）を務めてもらった。長老は輿の上に立ち、言った。「皆さん、よく聞いてください。」

柳媚花嬌二月天。綺羅錦繡簇名園。上人不愛春光好。撒手西歸返本源。恭惟國師長老。性空和尚。覺靈。本性既空。事情何有。爭柰禪心明明不朽。經誦楞嚴。字書科蚪。佛氏為親。泉石為友。六十九年。無妍無醜。天命臨終。自知弗守。約死期生。果然應口。穩坐龕中便不須走。休得呆癡聽吾指剖。

> 柳の枝はなよやかで花は美しく、二月の空。 錦織りの衣をまとった人々が名園に集う。 しかし上人は春の光の良さを愛さず、 手を放して西へ帰り、本源へと還られた。 謹んで国師長老、性空和尚の覚霊に申し上げます。 本性はすでに空であり、事象は何として存在しようか。 それなのに禅心は明らかに朽ちず、 『楞厳経』を誦し、科斗文字を書き記す。 仏を親とし、泉や石を友とした。 六十九年の歳月、美醜を超えて。 天命が臨終に至り、自ら守らぬことを知る。 死期を約し、生を語り、果たして口に応じた。 静かに龕の中に坐し、もはや歩む必要もない。 ぼんやりとせず、我が指し示す言葉を聞け。

咦　　西方是你舊路　弗用彌陀伸手。

> あれ？　西方はあなたの古くからの道なのに、どうして阿弥陀様に手を差し伸べてもらう必要があるのですか？

贊罷。眾人悒快不已。迤𨓦而行。到山化局。停下龕子松林深處。五弟子遂請寒石岩長老下火。長老立于轎上。手執火把曰。大眾聽著。

> 拝礼を終え、一同はなおも悲しみに沈み、ゆっくりと歩を進め、山の教化局に到着した。龕（かん）は松林の奥深くに安置された。五人の弟子たちは寒石岩の長老に火を点じるよう請うた。長老は轎（かご）の上に立ち、松明を手に取り、言った。「皆の者、よく聞け。

火光焰焰號無名。若坐龕中驚不驚。回首未知非是錯。了然何必問他人。恭惟圓寂紫霞堂上性空大和尚本公覺靈。原是南昌儒裔。歸依東土禪宗。脫離塵俗性皆空。真是佛家之種。無喜無嗔和氣。有才有學從容。名山獨占樂其中。六十九年一夢。

> 火の光は燃え盛り、名も無きものと号す。 もし龕の中に坐すれば、驚くか驚かざるか。 振り返って見れば、知らぬは非にあらず、錯にあらず。 明らかなれば、何ぞ必ずしも他人に問わん。 恭しく惟うに、円寂紫霞堂上性空大和尚本公の覚霊。 元は南昌の儒裔にして、東土の禅宗に帰依す。 塵俗を脱離し、性は皆空なり。 真に是れ仏家の種なり。 喜び無く、瞋り無く、和気あり。 才あり、学あり、従容たり。 名山を独占し、その中を楽しむ。 六十九年、一つの夢なり。

咦　　不隨流水入天台　趂此火光歸淨土。

> あれ？　流れに従って天台山に入らずとも、この炎の光に乗って浄土へ帰ろう。

念罷。舉火燒著。舍利如雨。火光叢中現出一和尚。騰空而起呌曰。多虧了汝等。又曰。李茂春。汝子誠非官吏。但可為僧。切勿差了。倘出家可投印別峯遠瞎堂為師。駕青雲而去。贊善蒙長老雲衢分囑之言。摺摺不忘。不覺脩元年登八歲。有舅王安世一子年十歲。贊善乃與安世。議延師教子脩元入學。無書不讀。漸年一十二歲。吟詩作賦。舉筆成章。時屆清明。贊善令設席欵待先生。乃携金銀段疋束脩之禮。作酧先生。家居不遠。次日贊善令二子送先生去。回至祇園寺門首。王全曰。賢弟生雖居此。未甞遊此寺。今是清明時候。盍進嬉戲。可乎。脩元曰。如此美哉。二人携手入寺。升階登殿。遍遶迴廊。欲進方丈。忽見二人言曰。內里官員。願小舍莫進。脩元曰。某等係李贊善府中舍人。內者何人便見無礙。遂入方丈。但見一床。於中。左坐一官。右坐一僧。兩邊排立數十行童。各執紙筆。脩元向前揖曰。許多行童在此何為。長老曰。在此爭功。脩元曰。學生年幼。不識爭何功也。長老曰。此位大人因下海。至黑水洋驀然浪波狂起。許此一愿方得平安還家。乃捨財一千貫請道度牒。開剃一僧。為見行童多雜。乃成一詞。後歇二句。但有續得者便剃為僧。修元曰。此詞在何處。見賜一觀。那官人因見修元人物俊雅。語言洒落。遂令取出與修元。修元接了一看。乃滿江紅也。詞云。

> 念じ終えると、火を挙げて燃やし始めた。舎利は雨のように降り、炎の光の中から一人の和尚が現れ、空へと舞い上がりながら叫んだ。「皆様のおかげです」と。また言うには、「李茂春よ、汝の子は役人には向かない。ただ僧侶にはなれる。決して間違えるな。もし出家するなら、印別峯遠瞎堂を師とせよ」と。青雲に乗って去っていった。賛善は長老の雲の道で言い残した言葉を、折に触れて忘れずにいた。気がつけば修元は八歳になっていた。母方の叔父の王安世に一人の子がいて十歳だったので、賛善は安世と相談して師を招き、子の修元を学問に入らせた。読まぬ書はなく、十二歳になる頃には詩を吟じ賦を作り、筆を挙げれば立派な文章ができた。 清明の節句が近づいた時、賛善は宴席を設けて先生をもてなすよう命じ、金銀や反物、謝礼の品を用意して先生に報いた。先生の家は遠くなく、翌日、賛善は二人の子に先生を送らせた。帰り道、祇園寺の門前にさしかかると、王全が言った。「賢弟よ、ここに住んでいてもこの寺を遊んだことはない。今は清明の頃合いだ。中に入って遊んではどうか」と。修元は「それは素晴らしい」と言い、二人は手を携えて寺に入った。階段を上り堂に登り、回廊を巡って方丈に入ろうとした時、突然二人の者が現れて言った。「中には役人の方がおられます。小舎人様、お入りにならないでください」と。修元は「我々は李賛善の舎人です。中に誰がおられようとお会いして構いません」と言い、方丈に入った。すると、中央に一つの床があり、左に役人が、右に僧が座り、両側に数十人の行童が並び、それぞれ紙と筆を持っていた。修元は進み出て揖をして言った。「多くの行童がここにいるのはなぜですか」と。長老は「ここで功を争っているのです」と答えた。修元は「学生は幼く、何の功を争っているのか分かりません」と言うと、長老は「この方は海を渡られ、黒水洋にさしかかった時、突然大波が狂ったように立ち、一つの願をかけてようやく無事に帰宅されました。そして財を千貫捨てて度牒を請い、一人の僧を剃度しようとされているのです。行童が多いので、一つの詞を作り、最後の二句を残されました。これを継ぎ足せる者がいれば、その者を僧にしようとされています」と説明した。修元は「その詞はどこにありますか。拝見させてください」と言った。役人は修元が人物優雅で言葉が流暢なのを見て、取り出して修元に渡すよう命じた。修元が受け取って見ると、それは『満江紅』という詞だった。詞にはこうあった。

卜築溪山隨問盖數椽茅屋。共嘯傲明月清風翠陰籠竹。靜坐洗開名利眼。困眠常飽詩書腹。任粗衣淡飯度平生。無拘束清晝永。尋棋局。深夜靜彈琴曲。筭人情却似雨翻雲覆。到底淵明歸去也。依然三徑存秋菊。笑卞和未遇楚王時荊山璞。

> 溪山に居を定め、問うに従って数間の茅葺きの家を建てる。 明月と清風を友に、翠の陰が竹を包む。 静かに座り、名利の眼を洗い開く。 眠りに困れば、常に詩書の腹を満たす。 粗末な衣と淡い飯で一生を過ごす。 何の拘束もない。 清らかな昼は長く、碁盤を探す。 深夜は静かで、琴の曲を弾く。 人の心は雨雲の翻るが如しと計らう。 結局、淵明は帰り去った。 依然として三径に秋菊が残る。 卞和が楚王に未だ遇わざりし時を笑う、荊山の璞。

修元看畢。遂續二句云。

> 修元は読み終えると、続けて二句を詠んだ。

淨眼觀來三界 總是一椽茅屋

> 清らかな眼で見渡せば、三界はすべて一本の茅葺きの家に過ぎない。

官人并長老。一見駭然。便請修元王全。坐定。長老曰。二位先生。請問姓名居住。修元曰。表兄王安世子。王全也。學生乃李贊善子。李修元。長老曰。可知可知。十餘年前國清寺長老歸天之日。曾與尊府言。公子只可出家。今日既續此詞。理合剃為僧矣。修元曰。家父止生學生一子。豈有出家之理。長老曰。貧僧自造宅。見令尊大人禮請。今日豈敢造次。二公子不棄。可于敝寺暫宿一宵。修元曰。因送受業師還。路由上剎。偷閑半日。父親不知。焉敢擅便。長老送出山門。回方丈與官人曰。此子非凡。異日不可量也。倘相公捨千貫。剃得此。一則大人名望。二則光顯貧僧。不知此子肯出家否。且說修元兄弟二人。回府參見父母。贊善曰。汝二人出去。何回晚甚。修元曰。多蒙先生設酒相待。回由祇園寺過。因入相翫。正遇眾行童在方丈爭功。孩兒一時續了兩句詞。以此擔閣工夫。彼寺長老言明日親到。來稟父親。贊善曰。孩兒只知其一。不知其二。天台山中有三百餘寺。曩者國清寺長老性空禪師。并寒岩和尚皆已西歸。近今却尊祇園寺長老。若何輕視此也。王全曰。姑爹何慮。孩兒亦知方纔賢弟兩句詞。遂驚動那長老。倘彼明日來。孩兒自有答應。贊善乃笑而罷。次早忽報祇園寺長老至。贊善遂出迎接。相見禮畢。長老曰。日昨公子到敝寺。偶值行童爭功。感令郎續成一詞。故此特來拜請令嗣出家。不識尊意何如。贊善曰。荷上人盛德。感佩無既。其柰下官特此一子。難以奉命。長老曰。諺云。一子出家。九族昇天。抑又十餘年前。性空長老之言。大人何故頓忘。話間。忽圍屏後。走出修元。向前行禮畢。曰感蒙長老盛情。學生只有三事。難以出家。長老曰。何也。修元曰。學生年未及冠。不諳正事。父母在堂乏人奉養。遍觀天台僧眾。無可為師。有此三事難以奉命。長老曰。貧僧已年六十。何不能為汝師乎。修元曰。學生有句言語。動問長老。長老曰。公子年幼何猖狂也。修元向前曰。上人高壽。長老曰。年六十二矣。修元曰。既年六十二歲。不知前此一點靈光在于何處。長老赧然無答良久。修元曰。只此一句尚未省悟。焉能為我師乎。長老惶懼。置身無地。贊善待齋。長老堅辭還寺。於心不樂。連臥三晝。乃起忽報觀音寺長老道淨相探。相見坐定。茶罷曰。聞知師兄清體不快。特來拜訪。不知因何染病。道清長老曰。多感雅意。一言難盡。一一道說。道淨曰。若此何難。道清曰。賢弟毋得小視。此子才學誠然拔萃。話間又報李贊善。及子二人來見。長老曰。請進。禮畢獻茶。贊善曰。小兒。日昨狂裴犯上。尊師釋怒為愛。道清曰。惶恐惶恐。道淨曰。此間公子就是。道清曰然。道淨曰。公子甚表。元曰名修元。道淨曰。字號修元。本命元辰修未易。修元勃然曰。名為道淨。淨生極樂道須戒。二上人竦然起敬。道清待齋罷。贊善乃返。修元每日在書院吟咏。不覺年已二九。豈料夫人王氏。臥病不起。時年五十一歲而亡。比及母服闋。仍繼父喪畢。母兄王安世。累與元言婚事。元亦不掛懷。時往諸寺。但覔印別峯遠瞎堂。二長老不知下落。越半年。始知音耗。印別峯和尚。在臨安徑山寺住持。遠瞎堂。先在蘇州虎丘住持。今在靈隱。元稟舅氏王安世曰。此事未必盡善。亦未必誠然。但汝家許多產業再無以次兄弟誰當管事。元曰。喜得賢兄善治家事。料必無妨。決定二月十三日吉起行。安世曰。如此去急。須得整治衣服。我極老邁。乃令王全送去。元曰。家中無人。何必賢兄去。止希一二侍者足矣。吉日已至。元乃取鈔若干。拜辭舅氏遂行。安世再三叮囑。元一一听領。迤𨓦過錢塘江。登岸入城。逕到新宮橋客店安歇。次早偕王全。帶侍者。遶城閑翫。至晚乃還。謂主人曰。久仰臨安勝槩。小人特來閑翫。主人曰。此城市中。無非官府衙門。街坊鋪店有何好處。若要閑戲。盍往西南二山諸寺。西湖勝景。天下罕有。元曰。有一靈隱寺。却在何處。主人曰。此寺正在西山飛來峯對。元曰。路從何達。主人曰。出錢塘門便是西湖。過保叔塔下。沿湖北山。至岳武穆王墳入西。乃是靈隱寺。前有石佛洞。冷泉亭。呼猿洞。無窮佳景。水明山秀。元曰。此寺有幾多僧眾。主人曰。約有三五百僧。上年歿了住持長老。往姑蘇虎丘山。請得一僧名遠瞎堂。此僧善知過去未來之事。元曰。來早即當往見。元乃扮一秀士。同侍者沿路出錢塘門。時三月天。風日晴和。元顧謂侍者曰。聞說杭州西湖景致。果不謬矣。入昭慶寺。見大悲像。頌曰。

> 役人と長老たちは、一目見て驚き、すぐに修元と王全を座らせた。長老が言った。「お二人様、お名前とお住まいを教えてください」 修元が答えた。「こちらは従兄の王安世の息子、王全です。私は李賛善の息子、李修元と申します」 長老は言った。「なるほど、なるほど。十数年前、国清寺の長老が亡くなられた日に、ご尊父様に申し上げたことがあります。『ご子息は出家されるべきお方です』と。今日、この詞を継がれたのですから、道理として僧侶におなりになるべきでしょう」 修元が言った。「父は私一人息子です。出家する道理がございましょうか」 長老は言った。「拙僧がかつてお宅にお伺いし、ご尊父様にお目にかかった折に、お招きいただきました。今日、軽々しく申し上げるわけにはまいりません。お二人様、お気に召さなければ、当寺に一晩お泊まりください」 修元は言った。「師匠をお送りし、帰りに貴寺の前を通りかかり、半日だけ立ち寄ったのです。父はご存知ありません。勝手に泊まるわけにはまいりません」 長老は二人を山門まで見送り、方丈に戻って役人に言った。「あの子は非凡です。将来、計り知れません。もしお父上が千貫を寄進なさり、この子を出家させることができれば、一つにはご父上のご名声となり、二つには拙僧の面目も立ちます。ただ、この子が出家を承諾するかどうか」 さて、修元と兄弟の二人は家に戻り、両親に挨拶した。賛善が言った。「お前たちが出かけて、どうしてこんなに遅くなったのか」 修元が答えた。「先生が酒をふるまってくださり、帰りに祇園寺の前を通りかかったので、立ち寄ってみたのです。ちょうど寺の童子たちが方丈で功績を争っているところで、私がつい二句、詞を付け加えてしまい、それで時間がかかりました。あの寺の長老は、明日、直接父上にお話しに来ると申しております」 賛善は言った。「お前は知っているようで、知らないのだ。天台山には三百以上の寺がある。以前、国清寺の長老、性空禅師と寒岩和尚はすでに亡くなられた。近頃は祇園寺の長老が尊ばれている。どうして軽んじることができようか」 王全が言った。「叔父上、ご心配には及びません。私も知っています。さきほど賢弟が二句付け加えただけで、あの長老は驚かれたのです。もし明日来られても、私がきちんと応対いたします」 賛善は笑ってそれ以上言わなかった。翌朝、突然、祇園寺の長老が来たと知らせがあった。賛善は出迎え、挨拶を交わした後、長老が言った。「昨日、ご子息が当寺においでになり、ちょうど童子たちが功績を争っているところでした。ご子息が詞を完成されたことに感銘を受け、わざわざお伺いして、ご子息の出家をお願い申し上げる次第です。ご意向はいかがでしょうか」 賛善は言った。「上人のご厚情、感謝に堪えません。しかし、私はこの子一人しかおりません。お引き受けするのは難しいのです」 長老は言った。「諺に『一子出家、九族昇天』と申します。また、十数年前、性空長老がおっしゃったことを、どうして忘れられましょうか」 話しているうちに、突然、屏風の後から修元が歩み出て、前に進み出て挨拶をし、言った。「長老のご厚情、感謝いたします。しかし、私には三つの事情があり、出家は難しいのです」 長老が言った。「それはどうしてか」 修元は言った。「私はまだ成人前で、物事をよくわきまえておりません。父母が健在で、誰もお世話をする者がおりません。天台山の僧侶を見渡しても、私の師となるべき方はいらっしゃいません。この三つの事情で、お引き受けできません」 長老は言った。「拙僧はすでに六十歳になる。どうして汝の師になれないというのか」 修元は言った。「私に一言、長老にお尋ねしたいことがあります」 長老は言った。「ご子息は幼いのに、どうしてそんなに高飛車なのだ」 修元は前に進み出て言った。「上人はご高齢でいらっしゃいますか」 長老は言った。「六十二歳だ」 修元は言った。「では六十二歳になられますが、それ以前の一点の霊光はどこにあるのでしょうか」 長老は恥じ入って、しばらく答えられなかった。修元は言った。「この一言さえまだ悟られていないのに、どうして私の師となられましょうか」 長老は恐れおののき、居ても立ってもいられなかった。賛善が食事を勧めたが、長老は固辞して寺に戻り、心穏やかでなく、三日三晩寝込んでしまった。起き上がると、突然、観音寺の長老、道浄が訪ねてきたと知らせがあった。会って座り、茶を飲んだ後、道浄が言った。「師兄がご不快と聞き、わざわざお見舞いに参りました。どうしてご病気になられたのですか」 道清長老は言った。「ご厚情ありがとう。一言では言い尽くせません」と、すべてを話した。 道浄は言った。「それなら何が難しいのですか」 道清は言った。「賢弟、軽く見てはいけない。あの子の才学は確かに抜きん出ている」 話しているうちに、また李賛善とその息子二人が来たと知らせがあった。長老は言った。「お通ししなさい」挨拶を交わし、茶が勧められた。 賛善は言った。「息子が昨日、無礼を働き、上人をお怒らせしました。師よ、どうかお怒りを鎮め、お許しください」 道清は言った。「とんでもない、とんでもない」 道浄は言った。「この方がご子息ですか」 道清は言った。「そうです」 道浄は言った。「ご子息のお名前は」 元は言った。「修元と申します」 道浄は言った。「字は修元。本命の元辰を修めるのは易しくない」 修元は突然言った。「名は道浄。浄土に生まれても道は戒めなければならない」 二人の上人は畏敬の念を抱いて立ち上がった。道清が食事を勧め、賛善は帰っていった。修元は毎日、書院で詩を吟じていたが、気がつけば十八歳になっていた。なんと、夫人の王氏が病に伏せったきり起き上がれず、五十一歳で亡くなってしまった。母の喪が明けると、今度は父の喪に服した。母方の兄、王安世はたびたび元に結婚の話を持ちかけたが、元は気にも留めなかった。時折、諸寺を訪ねては、印別峯と遠瞎堂という二人の長老を探したが、行方がわからなかった。半年後、ようやく消息を知った。印別峯和尚は臨安の径山寺で住職をしており、遠瞎堂は以前、蘇州の虎丘で住職をしていたが、今は霊隠寺にいるという。元は叔父の王安世に申し出た。「この件は必ずしも最善とは言えず、また確実でもありません。しかし、あなたの家には多くの財産があり、他に兄弟もいないのに、誰が管理するのでしょうか」 元は言った。「賢兄が家事をうまく治めてくださるので、きっと大丈夫です。決めて二月十三日の吉日に出発します」 安世は言った。「そんなに急いで行くなら、衣服を整えなければならない。私はとても年老いているから、王全に行かせよう」 元は言った。「家に人がいません。賢兄が行く必要はありません。一、二人の従者だけで十分です」 吉日が来て、元はいくらかのお金を持ち、叔父に別れを告げて出発した。安世は繰り返し念を押し、元は一つ一つ聞き入れた。ゆっくりと銭塘江を渡り、岸に上がって城に入り、新宮橋の宿屋に泊まった。翌朝、王全と従者を連れて、城をぶらぶらと歩き回り、夕方になって戻った。主人に言った。「かねてから臨安の勝景を慕っており、わざわざ遊びに来ました」 主人は言った。「この町中には、官庁や役所、通りや店舗ばかりで、何がいいところでしょう。もし遊びたいなら、西南の二山にある諸寺や、西湖の勝景に行かれてはどうですか。天下に並ぶものがない景色です」 元は言った。「霊隠寺という寺がありますが、どこにあるのでしょうか」 主人は言った。「その寺はちょうど西山の飛来峰の向かいにあります」 元は言った。「どうやって行けばいいのですか」 主人は言った。「銭塘門を出れば西湖です。保叔塔の下を通り、湖北の山沿いに進み、岳武穆王の墓から西に入れば、霊隠寺です。前には石仏洞、冷泉亭、呼猿洞があり、景色は限りなく美しく、水は澄み山は秀でています」 元は言った。「この寺には僧侶が何人いますか」 主人は言った。「およそ三、五百人でしょう。去年、住職の長老が亡くなり、姑蘇の虎丘山から遠瞎堂という僧を招きました。この僧は過去未来を知ることに長けています」 元は言った。「明日の朝、すぐにお会いに行きます」 元は秀才に扮し、従者とともに道をたどって銭塘門を出た。三月の空は風も穏やかで晴れ渡っていた。元は従者を振り返って言った。「杭州の西湖の景色は聞いていた通りだ」 昭慶寺に入り、大悲像を見て、頌を詠んだ。

一手動時千手動 一眼觀時千眼觀既是名為觀自在 何須拈弄幾多般

> 一手が動けば千の手も動き、一眼が観れば千の眼も観る。 これこそ観自在と名づけられるのに、何ゆえに様々な術策を弄する必要があろうか。

題畢。行至大佛寺。見大佛半身。頌曰。

> 題を書き終え、大仏寺に至る。大仏の半身を見て、頌して曰く。

背倚寒岩 面如滿月 盡大地人 只見半截

> 背は寒い岩にもたれかかり、顔は満月のように円満で、大地の人々は皆、その半分しか見ることができない。

題畢。迤𨓦過飛來峯。坐冷泉亭。元仰觀亭側。有唐賢白樂天詩云。

> 題を書き終え、ゆるやかに飛来峯を過ぎ、冷泉亭に腰を下ろす。かつて仰ぎ見たこの亭の傍らには、唐代の賢人、白楽天の詩が刻まれていた。

朔風凜凜雪漫漫 未比清泉一道寒六月炎天不飛雨 請君就此倚欄干

> 北風厳しく雪は果てしなく、清らかな泉の一道の冷たさには及ばない。 六月の炎天下、雨も降らぬ時、どうかここで欄干にもたれてお休みください。

修元稱羨好景不已。但見許多和尚。隨長老逕進寺去。惟一僧在後。修元急向前施禮曰。適此長老從何而來。和尚曰。是本寺新住持遠瞎堂長老。因徑山寺印別峯西歸。請去下火方回。元曰。學生欲見長老。敢煩引進。和尚向前覆長老。長老令請進。元乃進見。行禮畢。長老曰。秀才何來。元曰。弟子從天台山特來。系出李駙馬之裔。贊善之子。小字修元。不幸父母雙亡。一意出家。近聞我師飛錫。特來拜投。乞希清目。長老曰。若未知出家容易坐禪難。彼處天台山。三百餘寺。何為捨近而趨遠。元曰。幼奉國清長老遺言。故特投禮。長老曰。若後侍者誰也。元曰。弟子家中取帶賤僕。長老曰。人家各有大小。急可遣還。元乃取出所帶之鈔若干。納付長老。以為設齋請度牒常住公用等費。餘者付僕人作路資。僕人曰。某等隨侍官人抵此。滿望衣錦還鄉。豈期於此寺出家。元曰。你只合遠回。傳覆我舅氏言。我在杭州靈隱寺出家。二僕汪然流涕。不忍而別。且說長老在方丈中。令侍者焚香點燭。危坐禪椅。入定半晌。乃曰。善哉善哉。此種姻緣却在斯乎。遂揀吉日。修齋請度牒。齋完鳴鐘擊鼓。會眾于法堂。長老令元跪在法座下曰。出家容易還俗難。汝知之乎。元曰。弟子誠然心悅。非勉強也。是時遂披剃。將髮分綰五丫髻。長老曰。此五髮。前是天堂。後是地獄。左為父。右為母。中者本命元辰也。元曰。弟子已理會矣。方落髮畢。長老摩頂受記。名為道濟。長老曰。汝受三皈五戒。殺盜淫酒氣。自後俱可除下。每日在雲堂坐禪。道濟曰。如斯而已乎。長老令監寺送道濟入雲堂。道濟坐定。監寺分付曰。汝宜謹慎。休得跌。地道濟坐至三更。身漸疲困。忽從禪床顛倒一跌。不知所之。連聲呌苦。不覺趺起一大肐𦡯。監寺曰。道濟汝何故跌下。姑恕這次。倘後定行痛治。道濟起來再坐。睡意昏昏甚難消遣。連跌二次。監寺曰。今已二次亦難恕饒。少頃又跌。如此三次。跌得七塊八塊。監寺曰。道濟新剃光頭。正好乞幾竹篦。道濟曰。跌了許多肐𦡯。又加一竹篦打一大塊。我去告訴師父。監寺曰。我看你面只打一下。你到要去告訴師父。道濟曰。阿哥是我不是。監寺含笑而去。漸漸天明。道濟起來。頭上摸著肐𦡯。連聲呌苦惱苦惱。坐得一夜。頭上許多塊起。若坐幾月。頭上塊子無處安頓矣。只得又熬兩月。道濟陰思道。未出家時大塊肉大碗酒。恁我意喫。如今只是粥菜。要多喫半碗也不能勾。身漸黃瘦。如何受得過。不如辭別長老還俗去。於是急跳下禪床走至雲堂門首。二監寺曰。適間已去小解。今何又去。道濟曰。牢裡罪人也放水火。你何多管閑事。監寺道放你去便來。道濟出得雲堂門逕入方丈。先是伽藍已告知長老言。天台山出家的羅漢。近差念頭。我師可點化他。休得放去。只見道濟已到面前問訊。長老曰。道濟你不坐禪來此何幹。道濟曰。告我師。弟子出家不得。正欲還俗。長老曰。快休出此言。我前日曾與你說出家容易還俗難。汝既出家豈有還俗之理。道濟曰。都是弟子不是。望我師慈悲。看弟子苦惱面饒了。長老曰。有甚苦惱。熬守二年管職事。道濟曰。弟子守不過。寺中酒肉不曾見。面粥又喫得不飽。禪床上坐不穩。跌下來又被監寺大竹篦打。遍身黃瘦如何熬得過。長老道。我自罵監寺不打你了。道濟曰。便打幾下無妨。只是無東西喫熬不過。弟子有兩句佛語。長老曰。說與我聽。道濟曰。一塊兩塊。佛也不怪。一醒兩醒。佛也不嗔。一碗兩碗。佛也不管。長老道。你輳得雖好。不要差了念頭。正說間只見齋堂敲雲板。長老令侍者將粥來。就令道濟同喫。道濟見長老亦無受用。碗內只有些粗麩觔。餘外是黃酸虀菜。道濟遂念出四句云。

> 修元は美しい景色を羨ましがってやまなかった。すると、多くの僧侶たちが長老に従って寺に入っていくのが見えた。ただ一人、後ろに残っている僧がいた。修元は急いで前に進み、礼をして言った。「さきほどの長老はどこからおいでになったのですか」 僧は答えた。「当寺の新住職、遠瞎堂長老です。径山寺の印別峯和尚が西に帰られたので、火葬の儀式を執り行うために招かれ、今戻られたところです」 元が言うには、「学生、長老にお目にかかりたいのですが、ご紹介いただけませんでしょうか」 僧は前に進んで長老に取り次いだ。長老は招き入れるよう命じた。元は進み出て礼をした後、長老が尋ねた。「秀才はどこから来られたのか」 元が答える。「弟子は天台山から参りました。李駙馬の末裔で、賛善の子です。幼名は修元と申します。不幸にも父母を亡くし、出家を志しております。近ごろ師匠がご着錫されたと聞き、参拝に来ました。どうかご慈悲を」 長老は言った。「出家は容易だが、座禅は難しいということを知っているか。あの天台山には三百以上の寺がある。なぜ近くを捨てて遠くに来るのか」 元が答える。「幼い頃、国清寺の長老の遺言をいただいておりましたので、わざわざ参った次第です」 長老は尋ねた。「その後ろの者は誰か」 元が答える。「弟子が家から連れてきた下僕です」 長老は言った。「人にはそれぞれ家の事情がある。急いで帰らせるがよい」 元は持参した銭をいくらか取り出し、長老に納めて、斎食の準備や度牒、常住の公費などに充てるよう頼んだ。残りは僕の旅費にした。僕たちは言った。「私どもはご主人様にお供してここまで参りました。錦を飾って故郷に帰れると期待していたのに、どうしてこの寺で出家なさるのですか」 元は言った。「お前たちは遠くまで帰って、私の叔父に伝えてくれ。私は杭州の霊隠寺で出家した、と」 二人の僕は涙を流し、名残惜しそうに別れていった。 さて、長老は方丈で侍者に香を焚かせ、蝋燭に火を灯させ、禅椅に端座してしばらく瞑想に入った。やがて言った。「善きかな、善きかな。この縁はここにあるのか」 そして吉日を選んで斎食を整え、度牒を請うた。斎が終わると鐘を鳴らし太鼓を打ち、法堂で衆僧を集めた。長老は元を法座の下に跪かせて言った。「出家は容易だが、還俗は難しい。わかっているか」 元は答えた。「弟子は心から喜んでおります。無理強いではありません」 その場で剃髪し、髪を五つの髻に分けて結った。長老は言った。「この五つの髪は、前が天堂、後が地獄、左が父、右が母、中央が本命の元辰である」 元は言った。「弟子は理解しました」 髪を落とし終えると、長老はその頭を撫でて記別を授け、道済と名付けた。長老は言った。「汝は三帰五戒を受け、殺生・盗み・淫らな行い・酒・怒りを、これより除くがよい。毎日、雲堂で座禅せよ」 道済は言った。「それだけですか」 長老は監寺に命じて道済を雲堂へ送らせた。道済が坐ると、監寺は言いつけた。「慎むように。転ぶでないぞ」 道済は三更まで坐っていたが、次第に体が疲れ、突然、禅床から転げ落ちてしまった。どこへ行ったのかわからず、苦しいと声を上げていると、大きなこぶができていた。監寺が言う。「道済、なぜ転んだ。今回は許してやる。次からはきつく罰するぞ」 道済は起き上がってまた坐ったが、睡魔がひどくてどうにもならず、二度も転んだ。監寺が言う。「今度は二度目だ。もう許し難い」 しばらくしてまた転んだ。こうして三度も転び、体中あちこちにこぶができた。監寺は言った。「道済、新しく剃った頭に、ちょうど竹篦を何発か食らわせてやろう」 道済は言った。「こんなにこぶができたのに、さらに竹篦で打たれて大きなこぶができるなんて。師匠に言いつけますよ」 監寺は言った。「お前の顔を見て、一発だけにしておいてやる。それなのに師匠に言いつけようというのか」 道済は言った。「兄さん、私が悪かったです」 監寺は笑って去っていった。 やがて夜が明け、道済は起き上がり、頭のこぶを触っては「苦しい、苦しい」と連呼した。「一晩坐っただけで、頭にこんなにこぶができた。数か月も坐ったら、こぶを置く場所がなくなるじゃないか」 それでもさらに二か月耐えた。道済はひそかに考えた。「出家する前は大きな肉や大碗の酒を好きなだけ食べられた。今は粥と野菜だけだ。もう半碗多く食べることもできない。体はだんだん黄色く痩せていく。これでは耐えられない。いっそ長老に別れを告げて還俗しよう」 そこで急いで禅床から飛び降り、雲堂の入り口まで走っていった。二人の監寺が言った。「さっき小用を済ませに行ったばかりではないか。今度はまたどこへ行く」 道済は言った。「牢屋の罪人でさえ用便には行かせてもらえる。余計なお世話だ」 監寺は言った。「行ってすぐ戻ってこい」 道済は雲堂を出て、まっすぐ方丈へ向かった。その前に伽藍神がすでに長老に告げていた。「天台山から出家した羅漢が、近ごろ心が揺らいでおります。師匠は彼を導き、逃がさないようにしてください」 ちょうどその時、道済が面前に来て挨拶した。長老は言った。「道済、座禅もせずにここに来て何をする」 道済は言った。「師匠、弟子は出家できません。還俗しようと思います」 長老は言った。「そんなことを言うな。前に言っただろう、出家は容易だが還俗は難しいと。いったん出家した者が還俗する道理があるか」 道済は言った。「すべて弟子が悪うございました。師匠の慈悲により、弟子の苦しむ顔を見てお許しください」 長老は言った。「何が苦しいのだ。二年耐えて職事になればよい」 道済は言った。「弟子には耐えられません。寺では酒や肉は見たこともなく、粥も満足に食べられない。禅床では坐っていられず、転げ落ちては監寺に竹篦で打たれる。体中黄色く痩せて、どうやって耐えられましょう」 長老は言った。「私が監寺を叱っておくから、もう打たせない」 道済は言った。「何発か打たれるのは構いません。ただ、食べるものがなくて耐えられないのです。弟子には二句の仏語があります」 長老は言った。「聞かせよ」 道済は言った。「一つや二つのこぶ、仏も咎めず。一度や二度の目覚め、仏も怒らず。一碗や二碗の飯、仏も構わず」 長老は言った。「うまくまとめたものだ。だが、心を誤らせてはならん」 ちょうど話していると、斎堂で雲板が鳴った。長老は侍者に粥を持って来させ、道済にも一緒に食べさせた。道済は長老もぜいたくをしておらず、碗の中には粗いふすまと、ほかは黄色い酸っぱい漬物だけであるのを見た。そこで道済は四句を口にした。

小黃碗內幾星麩 半是酸虀半是瓠誓不出生違佛教 出生之後碗中無

> 小さな黄色い椀の中に、わずかな麦麩が浮かび、 半分は酸っぱい漬物、半分は干瓢の味。 仏の教えに背かず、誓って生まれ出ずることはせず、 生まれたならば、この椀の中には何も残らない。

長老曰。善哉善哉。汝却曉得。道濟曰。曉便曉得。只是熬不過。長老乃吟四句云。

> 長老は言われた。「善哉、善哉。汝はよくわかっているな。」 道済は答えた。「わかることはわかります。ただ、耐えられないのです。」 そこで長老は四句の偈を詠まれた。

月白風清凉夜何 靜中思動意差訛雲山巢頂蘆穿膝 鉄杵成針石上磨

道濟曰。弟子自禮長老為師之後。並不曾開發。如何得成正果。長老曰。汝忒性急。既如此可近前來。道濟向前。被長老扯住只一掌。道此人必悟。只見道濟扒將起來。看著長老𮌎前。只一頭將長老撞番跌下禪椅。逕奔走了。長老高呌有賊。忽眾僧雲集。問曰。偷去甚物。長老曰。禪門大寶。眾僧問。兀誰偷了。長老曰。道濟。眾僧曰。不妨某等即便拿來。長老曰。且休。老僧明日自問他。眾皆散訖。惟道濟一逕直入雲堂內。口言好好。扒上禪床。看著上首坐的和尚。只一頭撞去道妙妙。和尚曰。道濟甚麼道理。道濟曰。閑要何妨。須臾又將次首坐的和尚亦撞一頭。道妙妙好耍好耍。眾曰。道濟風了。道濟曰。我痴則痴自家知。是夜道濟在禪床上。戲了一夜。監寺亦不能禁約。次早長老方丈獨坐尋思。道濟雖如此。未知他參得透否。且問。他幾句佛語便知端的。遂令侍者往雲堂內。擂鼓敲鐘會眾。長老升法座。念了一遍淨土呪。眾僧焚香。長老曰。眾僧聽看。

> 道済が言った。「弟子は長老さまを師と拝して以来、いまだに悟りが開けません。どうすれば正しい悟りを得られるのでしょうか」 長老は言った。「お前はあまりにも性急だ。それならば、近くに来なさい」 道済が前に進むと、長老は彼をつかんで、ただ一発、平手打ちをくらわせた。長老は思った。「この者は必ず悟るだろう」 すると、道済は起き上がり、長老の胸元を見つめ、頭突きを一発くらわせて、長老を禅椅子から転がり落とし、そのまま走り去ってしまった。 長老は大声で叫んだ。「泥棒だ！」 たちまち僧たちが集まってきて尋ねた。「何を盗まれたのですか？」 長老は言った。「禅門の大切な宝を」 僧たちが尋ねた。「誰が盗んだのですか？」 長老は言った。「道済だ」 僧たちが言った。「心配ありません。すぐに捕まえて参りましょう」 長老は言った。「待て。老僧が明日、自ら尋ねよう」 一同は散っていった。 一方、道済はまっすぐに雲堂に入り、「よしよし」と口にしながら、禅床に上がり、上座に座っている和尚を見つめ、頭突きを一発くらわせて「妙なるかな、妙なるかな」と言った。 和尚が言った。「道済、いったいどういうつもりだ」 道済は言った。「ただの戯れです。何が悪い？」 しばらくして、また次の座の和尚にも頭突きを一発くらわせて、「妙なるかな、妙なるかな、面白い、面白い」と言った。 僧たちが言った。「道済は狂った」 道済は言った。「私が痴れていようと、それは自分でわかっている」 その夜、道済は禅床で一晩中ふざけていた。監寺も彼を制止できなかった。 翌朝、長老は方丈で一人座り、考えた。「道済はあのようなふるまいをしているが、果たして彼は真実を悟っているのだろうか。少し仏法の言葉で試してみよう。そうすれば真実がわかるだろう」 そこで侍者に命じて雲堂に行かせ、太鼓を叩き鐘を鳴らして衆僧を集めさせた。 長老が法座に上がり、浄土呪を一遍唱えると、僧たちは香を焚いた。 長老は言った。「皆の者、よく聞け」

昨夜三更月正明 有人曉得點頭燈驀然思起當時事 大道方知一坦平

> 昨夜の三更、月はまさに明るく ある人は暁に燈をうなずきて得たり ふと当時の事を思い起こせば 大道こそ一たん平らなることを知る

念罷道。大眾有記得當時事者麼。道濟此時在浴堂洗浴。聽得道我却理會得。連忙繫了浴裙。穿上直裰。直逩入雲堂問訊道。弟子記得當時事。長老曰。既然曉得。盍從大眾之前發露。道濟就法座前。打一根斗正露出當面物事。眾僧掩口而笑。長老曰。真乃吾家之種。遂下法座眾僧都散。長老入方丈中。只見監事等職事僧皆侍于前。長老曰。汝等何事。監寺曰。告我師適間道濟已犯禪門正法。該責二十下。特取我師法旨。長老曰。單子在何處。首座呈上單子。長老接過手。令取文房四寶。乃於單子後面。批十字云。

> 念じ終えて言った。「大衆の中に、あの時のことを覚えている者はいるか？」道済はちょうど浴堂で入浴中、これを聞きつけて、「私はその意味がわかります」と言い、慌てて浴衣を締め、直裰を着て、まっすぐに雲堂に駆け込み、挨拶して言った。「弟子はあの時のことを覚えております。」長老が言った。「では、大衆の前で明らかにしてみよ。」道済は法座の前で、宙返りを一つ打ち、ちょうど正面の物事を露わにした。僧たちは口を押さえて笑った。長老は言った。「まさに我が家の種なり。」こうして法座を下り、僧たちは皆散った。長老が方丈に入ると、監事などの職事僧たちが皆、前に控えていた。長老が言った。「お前たちは何事か。」監寺が言った。「師匠にお伝えします。先ほど道済は禅門の正法に背き、二十回の罰を受けるべきところです。特に師匠のご裁断をお願いいたします。」長老が言った。「単子はどこにあるか。」首座が単子を差し出した。長老はそれを受け取り、文房四宝を取らせると、単子の裏に十字を書き記した。

禪門廣大豈不容一顛僧　顛者乃真字也。

> 禅の門は広大で、どうして一人の狂僧さえも受け入れられないことがあろうか。狂うとは、真実を意味するのだ。

批訖。付與首座。首座接過與眾僧看。曰長老何亦護短如此。自後眾僧都呌他做濟顛。每日發風。惱得滿寺僧人。無柰何。難過活。或告長老。長老只是護短。濟顛越風起來。常去冷泉亭下打根斗撲交。入呼猿洞引猿猴番根斗。引小的兒。上酒店唱山歌。有時眾僧在殿看經接施主。他却托著一盤肉。手敲引磬兒。攪在眾內。口唱山歌。塌地坐在佛殿上喫肉。眾僧告長老。長老曰。他是風子。汝等休得與他一般見識。忽一日長老在方丈中坐。只見濟顛手拿著一頂傘兒燈。引著七八十小的兒。口內唱山歌曲兒。前面舞將入來。長老曰。道濟你沒正經。連累老僧忍氣。濟顛曰。我師不可信。這干賊禿做一路。只顧難為我。今日是正月半元宵。因此閑戲。長老曰。今日既是正月半。令侍者擂鼓撞鐘。須臾眾僧都到法堂焚香。長老升座。念淨土文曰。大眾聽著。

> 書き終えた。首座に渡した。首座は受け取って、僧たちに見せた。曰く「長老もまたこれほどまでに短所を庇うのか」。その後、僧たちは皆、彼を「済癲」と呼ぶようになった。毎日狂ったように振る舞い、寺中の僧を悩ませ、どうしようもなく、暮らしにくくさせた。ある者が長老に告げると、長老はただ短所を庇うばかり。済癲はますます狂ったように振る舞い、よく冷泉亭の下で宙返りや転倒をし、呼猿洞に入って猿に宙返りをさせ、小さな子供たちを連れて酒店へ行き山歌を歌った。時には、僧たちが殿で経を読み施主を迎えていると、彼は一皿の肉を載せ、手に引磬を鳴らしながら、僧たちの中に混じり、口ずさみで山歌を歌い、地面にどっかり座り込んで仏殿で肉を食べた。僧たちが長老に告げると、長老は言った。「彼は狂人だ。お前たちは彼と同列に扱うな」。ある日、長老が方丈に座っていると、済癲が傘の形をした灯籠を持ち、七、八十人の小さな子供たちを連れ、口ずさみで山歌を歌い、前で踊りながら入ってきた。長老は言った。「道済、お前はまともではない。老僧を恥ずかしい思いにさせる」。済癲は言った。「和尚、信じてはいけません。この賊禿どもは一味になって、ただ私を困らせようとしているだけです。今日は正月の十五日、元宵ですから、こんな遊びをしているのです」。長老は言った。「今日が正月の十五日なら、侍者に太鼓を打たせ鐘を撞かせよ」。やがて僧たちが皆、法堂に集まり香を焚いた。長老は座に上がり、浄土文を唱えて言った。「大衆よ、よく聞け」。

閙處莫入頭。靜處著眼看。明暗不相干。比各分一半。一半作貴人。教誰賣柴炭。不可毀。不可讚。望著虗空無邊岸。相呼相喚去來休。看取明年正月半。

> 騒がしい場所には首を突っ込むな。 静かな場所で目を凝らせ。 明るさと暗さは互いに干渉せず、 それぞれが半分ずつを分け合う。 半分は貴人となり、 誰に薪や炭を売らせるのか。 貶すことも、褒めることもできない。 虚空を望めば果てしなく広がる。 呼び合い、招き合い、行き来はやめよ。 来年の正月の半ばを見届けよ。

長老念罷。下法座。大眾都敗。看看過了一年。又是正月半。有臨安府。知府來望。長老。交請入來方丈相見了。長老道。相公無事。同往冷泉亭上著盤棋。知府道好。侍者隨到冷泉亭去。這靈隱寺。有箇金絲猿。如常侍奉長老。長老呌他做猿行。當時也立在面前。兩箇下數盤棋。侍者報道。諸山各剎長老都到。十六廳朝官齊來。長老道。如何今日大眾都到。侍者道。我師只因去年正月半。升法座道。相呼相喚去來休。看取明年正月半。語錄批了。告報諸山大剎。今日都來相送。長老道。我又不死里。罷了。既是眾人都來了。豈可教他空回。提起袖來。把棋子都拂在地下。念道。

> 長老は念誦を終えると、法座を降りた。大衆は皆、解散した。 あれから一年が過ぎ、また正月の半ばとなった。臨安府の知府が長老を見舞いに訪れた。長老は彼を方丈に招き入れ、対面した。長老が言った。「相公、お暇なら、冷泉亭で一局囲碁を打ちましょうか。」知府は「結構です」と答えた。侍者は二人を冷泉亭へ案内した。 この霊隠寺には金色の毛をした猿がいて、常に長老に仕えていた。長老は彼を「猿行」と呼んでいた。その時も猿行は長老のそばに立っていた。二人が数局を打っていると、侍者が報告した。「諸山の各寺院の長老方もお見えになりました。十六庁の朝官の方々も皆、お揃いです。」長老は言った。「どうして今日は皆が集まられたのか。」侍者が答えた。「師匠、昨年の正月半ばに法座に上がられ、『呼び合い、招き合って行こう、来年の正月半ばを見よ』とおっしゃいました。その語録が広まり、諸山の大寺院に告げ知らせたので、今日は皆、お見送りにいらっしゃったのです。」長老は言った。「私はまだ死ぬわけではないのだが、まあよい。せっかく皆が来られたのだから、空しく帰らせるわけにはいかない。」 長老は袖を翻し、碁石をすべて床に払い落とした。そして、こう唱えた。

一局仙棊猶未了 又被波岩請涅槃

> 一局の仙棊もまだ終わらぬうちに、また波岩に請われて涅槃に入る。

長老起身。便入去洗浴。換了乾淨衣服。作文白贊。道。大眾聽著。

> 長老は立ち上がり、すぐに浴室に入って身を清め、清潔な衣に着替え、文白の讃文を書いた。そして言った。「大衆よ、よく聞け。」

正月半。又見一年時節換。今年不見去年人。不覺風光似輪轉。眼前大眾息諠譁。且聽山僧自決斷。大眾。如何是山僧自決斷。

> 正月も半ば、また一年の時節の移り変わりを見る。 今年は去年の人を見ず。 知らず知らずのうちに、光陰は車輪のように回り続ける。 眼前の大衆よ、喧騒を静めよ。 さあ、山僧の自らの決断を聞け。 大衆よ、いかにして山僧は自らを決断するか。

咦　　白雲吹散太虗空　皎潔一輪呈碧漢。

> あれ？　白雲が吹き散らされて大空が広がり、清らかな月が青天に輝いている。

長老念罷。道貧僧有些衣鉢。千萬留與道濟。我只要道濟下火。說罷坐化而去。却說冷泉亭猿行聽得走到方丈中。遶著長老走三遭。立地而化。眾僧大驚。合龕子盛了。看看五七日到舉殯。濟顛不回。却待要起龕子。只見那濟公。一隻脚穿著蒲鞋。一隻手提著草鞋。口內唱著山歌。望冷泉亭來。侍者道。你好放得落。你師父圓寂了。今日舉殯師父分付。專望你來下火。濟公聽得大笑。眾僧却請金牛寺松隱長老掛真起龕。長老立在轎上道。大眾聽著。

> 長老はそう念じてから言った。「貧僧にはいくらかの衣鉢がある。どうか道済に残してくれ。私はただ道済に火葬の導師をしてもらいたい」と言い終えると、坐化して去った。 さて、冷泉亭の猿がこれを聞きつけ、方丈に走って来て、長老の周りを三回回り、その場に立ったまま往生した。僧侶たちは大いに驚き、共に龕（かん）に納めた。 やがて五七日（三十五日）が過ぎ、葬儀の日が来たが、済顛は戻らない。龕を動かそうとしたその時、済公が片足に蒲鞋（ぼうかい）を履き、片手に草鞋（ぞうり）を持ち、口ずさみ歌を歌いながら、冷泉亭の方へやって来た。 侍者が言った。「よくも平気でいられますね。あなたの師父は円寂なさいました。今日は葬儀で、師父はあなたに火葬の導師をしてほしいとおっしゃっていました」 済公はこれを聞いて大笑いした。僧侶たちは金牛寺の松隠長老に真影を掛け、龕を動かすよう頼んだ。長老は轎（かご）の上に立って言った。 「大衆よ、よく聞け」

諸佛靈山建法筵。上人特特去扳禪。料應定入龍華會。故使丹青仔細傳。遠瞎堂。遠瞎堂。這般模樣甚猖狂。方袍圓頂如來相。皓齒明眸尊者裝。無嗔怒。有慈祥。禪心耿耿只如常。不但真容傳得好。名字從來到處香。

> 諸仏の霊山に法筵を開き、上人特に禅に参じる。龍華の会に必ず入るべし、故に丹青仔細に伝える。遠瞎堂、遠瞎堂、この姿はなんと雄々しい。方袍円頂は如来の相、皓歯明眸は尊者に似る。怒りなく、慈しみあり、禅心は常に清らか。真の姿を伝えるのみならず、その名は至る所に香る。

咦　　他年若在靈山會　認得今朝遠瞎堂。

松隱讚罷。鼓樂喧天簇擁龕子。到佛國化局。松柏亭下解扛索。濟公下火。手執火把道。大眾聽著。

> 松隠の讃が終わると、太鼓や音楽が天を震わすほどに響き渡り、龕（かん）が群衆に囲まれて仏国化局へと運ばれていった。松柏亭の下で担ぎ綱が解かれると、済公が火葬の儀に臨み、松明を手にこう言った。「皆の者、よく聞け。」

師是我祖 我是師孫 著衣喫飯 盡感師恩臨行一別 棄義斷襟 火把在手 王法無親

> 師は我が祖、我は師の孫。 衣を着て飯を食うのも、すべて師の恩に感じる。 旅立ちの別れに、義を棄て襟を断つ。 松明を手に、王法に親なし。

大眾且道如何是王法無親。

> 大衆よ、王の法に親なしとはいかなるものか。

咦　　與君燒却臭皮袋　換取金剛不壞身。

> あら、あなたと共にこの臭い皮袋を焼き捨てて、金剛不壊の身を手に入れよう。

舉火燒著。舍利如雨。中現遠瞎堂長老呌曰。汝等各宜保重。說罷。化陣清風而去。齋畢。各散。濟公從長老死後。愈加風發。首座曰。你師父衣鉢交付與你。濟公曰。我儂不要。首座曰。師父嚴命。濟公曰。如此。且擡出來看。首座令人一一扛出來。濟公曰。與我都開了鎻道。大眾各自來搶。言訖。眾僧打成團。攪做塊。濟公只揀光頭上鑿粟暴。一時搶盡了。濟公自此越風發了。先是有例。寺中住持若死過。數日請諸山會湯議論。別請長老住持。首座曰。眾位和尚在上。自長老西歸之後。這道濟越風。攪得禪門不成規矩。今日列位在此。煩勸諫他。監寺令侍者去尋濟公。時濟公在飛來峯。牌樓下。引領許多小的兒。在溪中摸鵝卵石。侍者曰。濟公。首座請許多和尚。在方丈會湯。特令我來請你。濟公道。必然請我喫酒。便同侍者。入方丈相見了。濟公呵呵大笑曰。你們團團坐在這里。好似子孫堂。只少箇大均娘娘。首座曰。你且莫風。你師父已死。只有你在這里。你可做正事。也與師父爭氣。濟公曰。爭氣爭氣。你們方纔會湯喫酒。便不呌我。我偏是無分子息。我若爭氣。與你們每日打閙。眾僧曰。某等清淨禪門。如何用得這等無正事的。濟公曰。看你這夥禿驢。理甚正事。正是氷炭不同爐。你看我不得。我看你不過。方纔長老死得。便有許多說話。是日就收拾了包袱。拿了禪杖。別諸山和尚。師父骨塔前。拜了幾拜。便走。濟公離了靈隱寺。過了六條橋。逕到淨慈寺。投宿一宵。次早到浙江亭。趂船取路。到台州時。有人報知王安世舅舅。合家來接。喜不自勝。濟公拜見舅舅。舅母。王全。嫂嫂。都相見了。舅舅曰。聞知你在靈隱寺出家。十分好。緣何不緝理。身上這般模樣。濟公曰。舅舅差矣。出家人。要好做甚麼。我只是隨口做幾句詩詞歌賦。喫幾碗好酒。過得終朝便了。濟公連過十餘日。舅舅要做衣服與他。罰誓不要。只是喫酒。或往諸山寺院閑走。作些詩賦。忽一日濟公對舅氏曰。我回天台。已一年餘。明日還杭州去。舅氏曰。你平日。說與本寺僧眾不睦。不如只在家。濟公曰。這箇使不得。舅氏舅母苦苦再三勸他不得。乃恁他去。付與盤纏。濟公並不受。曰出家人做甚麼要銀兩安在身邊。到擔干記。當時辭別舅氏。離了天台。趂了江船至浙江亭。上岸。濟公自思。我若別處寺裡去。又不怯氣。我係是靈隱出身。逕到那里。看這夥禿驢。肯著我否。乃過慈雲嶺。逕投靈隱寺。到飛來峯。見一藏主。藏主曰。濟公。你回天台去許多時。寺中換了住持昌長老。混名呌做檀板頭。濟公曰。如此却難打夥。逕投寺裡來到山門下。見一首座曰。濟公你來了。如今長老。不比你師父。濟公道。若得利害。不怕你們欺侮我。首座曰。我同你入見長老。二人到方丈見長老。濟公拜了。首座向前曰。此僧。乃先住持遠長老的徒弟。道濟是也。因還天台年餘纔回。長老曰。莫不是能喫酒的濟。顛濟公曰。弟子出遊一年。酒肉俱戒了。長老曰。若如此。可掛名字。收了度牒。濟公但在雲堂坐禪。閑時在殿上念經。兩月餘。再不出山門。時值殘冬大雪。濟公覺身體冷。來到香積厨。下向火露出一雙精腿。火工曰。你師父有許多衣鉢與你。倒令人槍去。如此大雪。一雙精腿可不冷也。濟公曰。冷自我受。凍也無妨。只是年餘不喫酒苦惱子。火工等。見濟公說得傷心。便道。濟公。我們有瓶酒在此。請你喫。只怕長老知道。濟公曰。阿哥。難得你好心。我躲在灶下喫。一箇便遮了。一箇篩酒。濟公喫了。便走出厨下來。原來這酒。不喫便沒事。但喫便膽大。不顧長老的言語。逕出山門前。却好撞見飛來峯。牌門下住的張公。張公道。濟公。多時不見你。濟公道。阿公。說不得。自台州來在寺年餘。長老拘束得緊。不敢出寺門。今日偶到厨下。火工請我喫了一瓶酒。覺有滋味。特出尋箇主人。張公曰。到我家喫三盃何如。濟公曰。十分好。跟了張公。逕出飛來峯。張婆在門前。見老子領濟公來。千歡萬喜曰。和尚多時不見。都入裡面。張婆󳼂兩碗豆腐盪一壺酒來。二人對坐。兒子篩酒。濟公道。阿公。難得你一家好心。阿婆道。和尚別樣便沒。只這酒有。在此。你只顧喫。你一碗。我一碗。各喫十五六碗。覺得醉了。濟公起身呌聒噪。阿婆曰。這等晚了。見自長老不許你喫酒。你今回去。倘說轉來。連我也。不知重。濟公曰。阿婆說得是我儂只在這里同你兒子歇一夜。明早濟公見天色晴道。多時不入城。相望朋友。今日走一遭。張公家喫了早飯。一逕來岳墳。正撞兩對頭。踏過。濟公立住看時。乃王太尉也。太尉見濟公荒忙下轎曰。如何多時不見。濟公將前事細說。太尉曰。下官今日要去天竺。不得同你回府。汝明早可來府中走一次。濟公道。多感多感。太尉上轎去訖。濟公自入錢塘門。逕到炭橋河下。沈堤點家。此時提點不在。管店人見濟公連忙道。裡面請坐。我官人在此累累念想。兒子出來陪。侍茶罷。濟公見提點不歸。欲回寺。忽雪花飄舞。濟公仰視作詞云。

> 火を挙げて焼きつけると、舎利が雨のように降り注ぎ、その中から遠瞎堂長老の声が響いて言った。「汝ら、それぞれ身を大切にせよ」。そう言い終えると、一陣の清らかな風となって去っていった。斎食の後、皆は散っていった。 道済和尚は長老の死後、ますます風狂の振る舞いを強めた。首座が言った。「お前の師の衣鉢はお前に託されたのだ」。道済は言った。「この私には要らない」。首座が言う。「師の厳命だ」。道済は言った。「それなら、まず出して見せよ」。首座が人に命じて一つ一つ運び出させると、道済は言った。「全部、鍵を開けよ。大衆、各自で取り合え」。言い終わると、僧たちは一団となり、もみくちゃになって奪い合った。道済はただ禿頭を選んで栗の実ほどのこぶを叩くばかり。たちまち全て奪い尽くされた。道済はこれ以降、ますます風狂ぶりを強めた。 元々、寺の慣例として、住持が亡くなって数日後には、諸山の僧を招いて茶を喫し、別の長老を住持に迎える議論をするものだった。首座が言った。「諸和尚、ご高覧の通り、長老が西帰されて以来、この道済はますます風狂し、禅門の規矩を乱しております。本日、皆様がここにおられるので、どうか彼を諫めてください」。監寺が侍者に命じて道済を探させた。 その時、道済は飛来峯の牌楼の下で、多くの子供たちを引き連れ、渓流で鵞卵石を探していた。侍者が言った。「道済さん、首座が多くの和尚を方丈に招いて茶を喫しておられます。特に私をあなたをお招きに遣わしました」。道済は言った。「きっと私を酒に招くのだろう」。そう言って侍者と共に方丈に入り、皆と顔を合わせた。道済は呵呵大笑して言った。「君たち、ぐるりとここに座っている様は、まるで子孫堂のようだ。ただ大均娘娘（尼僧の尊称）が一人足りないだけだ」。首座が言った。「まずは風狂はよせ。お前の師は既に亡くなられた。ここにいるのはお前だけだ。お前も正しいことをして、師に恥じないようにせよ」。道済は言った。「面目を保て、面目を保て。君たちはさっき茶を喫み酒を飲んだのに、私を呼ばなかった。私はどうしても仲間外れなのだ。私が面目を保とうものなら、君たちと毎日騒ぎを起こすぞ」。僧たちが言った。「我等の清浄なる禅門に、どうしてこのような無軌道な者がいられようか」。道済は言った。「君たちこの禿驢どもを見よ。何が正しいことか。まさに氷と炭は同じ炉に入らぬというものだ。君たちは私を気に入らず、私は君たちを見るに耐えぬ。師が亡くなったばかりなのに、もうこんなに多くの言葉がある」。その日、道済は荷物をまとめ、禅杖を手に取り、諸山の和尚たちや、師の骨塔の前で数回礼をして、立ち去った。 道済は霊隠寺を離れ、六条橋を渡り、まっすぐ浄慈寺へ向かい、一晩泊まった。翌朝、浙江亭に行き、船に乗って台州へ向かった。到着すると、王安世の伯父に知らせが入り、一家揃って出迎え、喜びに耐えなかった。道済は伯父、伯母、王全、兄嫁に挨拶した。伯父が言った。「お前が霊隠寺で出家したと聞き、とても良かったと思っていた。どうして身なりを整えないのか。このような姿で」。道済は言った。「伯父上、それは違います。出家者が、良い格好をしてどうします。私はただ気の向くままに詩や詞や歌や賦を作り、良い酒を数杯飲み、一日を過ごせばそれでよいのです」。 道済は十余日を過ごした。伯父が衣服を作ってやろうとしたが、固辞して受け取らなかった。ただ酒を飲み、あるいは諸山の寺院をぶらつき、詩や賦を作った。ある日、突然道済は伯父に言った。「私が天台に戻ってから、もう一年以上になります。明日、杭州に戻ります」。伯父が言った。「お前は普段、あの寺の僧たちと仲が悪いと言っていた。家にいる方が良いのではないか」。道済は言った。「それはできません」。伯父と伯母は再三苦労して諭したが、聞き入れられず、仕方なく行かせることにした。旅費を渡そうとしたが、道済は受け取らず言った。「出家者が、どうして銀両を身につけておく必要がありましょう。かえって心配の種になります」。その場で伯父に別れを告げ、天台を離れ、江船に乗って浙江亭に着き、上陸した。 道済は独り思った。「もし他の寺に行っても、気が進まない。私は霊隠寺の出身だ。まっすぐあそこへ行き、あの禿驢どもが私を受け入れるかどうか見てやろう」。そして慈雲嶺を越え、まっすぐ霊隠寺を目指した。飛来峯に着くと、一人の蔵主に出会った。蔵主が言った。「道済さん、あなたが天台に帰ってから随分経ちましたね。寺では住持が昌長老に代わりました。混名を檀板頭と言います」。道済は言った。「それではうまくやっていくのは難しそうだ」。まっすぐ寺に入り、山門の下で一人の首座に出会った。首座が言った。「道済、来たか。今の長老は、お前の師とは違うぞ」。道済は言った。「もし厳しい方なら、君たちが私をいじめるのも怖くはない」。首座が言った。「私がお前を連れて長老にお目にかかろう」。二人は方丈に行き、長老に会った。道済が礼をすると、首座が進み出て言った。「この僧は、先の住持・遠長老の弟子、道済でございます。天台に帰省して一年余り、今戻ったところです」。長老が言った。「もしかして、酒をよく飲むという、あの道済か」。道済は言った。「弟子は一年間出歩き、酒も肉も戒めております」。長老が言った。「それなら、名を記し、度牒を収めよ」。道済はただ雲堂で坐禅し、暇な時は殿上で経を唱え、二月余り、再び山門を出なかった。 時は残冬の大雪。道済は体が冷えるのを感じ、香積厨（台所）へ行き、火に当たりながら一対のむき出しの足を出した。火工が言った。「お前の師は多くの衣鉢をお前に残したのに、人に奪われてしまった。こんな大雪で、一対のむき出しの足は冷たくないのか」。道済は言った。「寒さは私が受ける。凍えても構わない。ただ、一年以上酒を飲んでいないのが辛いだけだ」。火工たちは、道済の言うことが哀れに思え、言った。「道済さん、ここに一瓶の酒があります。お飲みください。ただ、長老に知られたら怖いですが」。道済は言った。「兄貴、ご親切ありがとう。私はかまどの下に隠れて飲もう。一人が遮り、一人が酒を注げ」。道済は飲み終わると、台所から出ていった。 元来、この酒は飲まなければ何事もないが、一旦飲むと大胆になり、長老の言葉も顧みず、まっすぐ山門の前へ出て行った。ちょうど飛来峯の牌門の下に住む張公に出会った。張公が言った。「道済さん、久しぶりだ」。道済は言った。「おじいさん、言うに言えぬ。台州から戻って寺に一年余り、長老が厳しく拘束するので、寺門を出られなかった。今日たまたま台所に行き、火工が一瓶の酒をご馳走してくれた。味わいがあるので、ちょうど主人を探しに出たところだ」。張公が言った。「私の家で三杯どうだい」。道済は言った。「とても良い」。張公について飛来峯を出た。張婆が門の前で、夫が道済を連れてくるのを見て、非常に喜んで言った。「和尚さん、久しぶりだ」。皆で中に入ると、張婆が豆腐のスープを二碗と一壺の酒を持ってきた。二人は向かい合って座り、息子が酒を注いだ。道済は言った。「おじいさん、ご一家のご親切ありがとう」。お婆さんが言った。「和尚さん、他には何もありませんが、酒ならここにあります。どうぞご遠慮なくお飲みください」。一碗ずつ、それぞれ十五、六碗飲み、酔ったと感じた。道済は立ち上がり、「お邪魔しました」と言った。お婆さんが言った。「こんなに遅くなった。長老があなたに酒を飲ませないと言っているのに、今帰って、もし話がそれて、私まで知らない重い目に遭うかもしれない」。道済は言った。「お婆さんの言う通りだ。私はここであなたの息子と一晩泊めてもらおう」。 明け方、道済は天気が晴れているのを見て言った。「久しぶりに城に入らず、友人を訪ねよう。今日は一通り行ってみる」。張公の家で朝食を食べ、まっすぐ岳墳へ向かった。ちょうど二組の行列とすれ違った。道済が立ち止まって見ると、それは王太尉だった。太尉は道済を見て慌てて轎から降り、言った。「どうしてこんなに長く会わなかったのか」。道済はこれまでのことを詳しく話した。太尉が言った。「下官は今日天竺に行かねばならぬ。お前と一緒に屋敷に戻れない。明日の朝、屋敷に一度来てくれ」。道済は言った。「ありがとうございます」。太尉は轎に乗って去った。 道済は一人で銭塘門に入り、まっすぐ炭橋河下の沈提点の家へ行った。この時、提点は不在だった。店の管理人が道済を見て、急いで言った。「中でお座りください。私の主人はここで何度もあなたのことを思い出しておりました」。息子が出てきてお茶をもてなした。茶を終え、提点が帰らないのを見て、道済は寺に戻ろうとした。突然、雪の花が舞い始めた。道済は仰ぎ見て、詞を作った。

凜冽同雲生遠浦。長空碎玉珊珊。梨花滿目泛波瀾。水深鰲背冷。方丈老僧寒。渡口行人嗟。此境金山變作銀山。瓊樓玉殿水晶盤。王維饒善𦘕。下筆也應難　　右調臨江山。

> 凛々しい雲が遠い浦に湧き起こり、 長空には砕けた玉が珊瑚のように散る。 梨の花が満ちた景色は波瀾のように広がる。 水は深く、亀の背は冷たく、 方丈の老僧も寒さに震える。 渡し場の旅人はこの光景に嘆息し、 金山が銀山へと変わる。 玉楼や水晶の盤のような宮殿。 王維でさえ絵心に富んでいても、 筆を下ろすのも難しいだろう。 右調、臨江山。

題畢。尋思沈提點。定在漆器橋。小脚兒王行首家。次早不別其子。逕望漆器橋來。至其家。問妳子曰。沈提點在你家否。妳子曰。方纔出去洗浴。濟公曰。如此我等他。便上樓去見王行首睡熟。濟公輕輕掀開被兒。踏床上。拿隻小鞋兒。放在陰門上。便下樓却好撞著沈提點。提點曰。久不見。緣何在此。濟公曰。我昨日特來尋你。不在家。料必在這裡。起早特來。你又去洗浴。提點道失迎。且上樓去喫早飯。二人同上樓時。王行首正睡覺。見這鞋。心內不然。問曰。誰上樓來。妳子曰。濟公。提點曰。出家人。甚麼道理。濟公曰。衝撞衝撞不是我儂無禮。有一段因緣。提點曰。願聞。濟公念出一詞云。

> 題が終わった。そこで（済公は）沈提点を探しに、漆器橋にあると定められた、小脚兒王行首の家へと向かった。翌朝早く、彼の息子には別れも告げず、まっすぐ漆器橋へと来て、その家に着いた。乳母に尋ねた。「沈提点はお宅にいますか？」乳母が答えた。「ちょうど今、お風呂に行かれました」済公は言った。「それでは、ここで待とう」そう言って二階へ上がり、王行首がぐっすり眠っているのを見た。済公はそっと布団をめくり、ベッドに上がり、小さな靴を一つ取って、彼女の陰部の上に置いた。それから階下へ降りると、ちょうど沈提点に出会った。提点が言った。「久しぶりだな、どうしてここに？」済公は言った。「昨日、わざわざ君を訪ねてきたが、留守だった。きっとここにいると思って、今朝早く来たのに、君はまた風呂に行っていた」提点は「お迎えできず失礼した」と言い、「さあ、二階へ上がって朝ご飯を食べよう」と勧めた。二人が二階へ上がると、王行首はちょうど目を覚ましたところで、その靴を見て、内心穏やかでなかった。彼女が尋ねた。「誰が二階へ上がって来たの？」乳母が答えた。「済公です」提点は言った。「出家の身で、何たる無礼な」済公は言った。「お邪魔しました、お邪魔しました。私が無礼なのではなく、これには一つの因縁があるのです」提点が「聞かせてほしい」と言うと、済公は一首の詞を詠み上げた。

蝶戀花枝應已倦。睡來春夢難醒。羅衣卸下不隨身。三魂遊閬苑。七魄遶蓬瀛。故把羅鞋遮洞口。須知覺後生嗔。非因道濟假人情。斷除生死路。絕却是非門　　右調臨江仙。

> 蝶は花の枝に恋い焦がれ、もう疲れたことだろう。 春の夢からはなかなか目覚められない。 薄絹の衣は脱いでも、身にまとわりつく。 三魂は仙境をさまよい、 七魄は蓬莱をめぐる。 だからこそ、羅紗の靴で洞の口を覆い隠すのだ。 目覚めた後に怒りが生じることを知るべきだ。 道済が人を欺くからではない。 生死の道を断ち切り、 是非の門を絶ち切るのだ。 右調、臨江仙。

提點大笑曰。佳作。妳子托三碗點剁酒至。濟公喫了一碗曰。不濟事。行首曰。我不喫。你都喫了。濟公又喫一碗。妳子搬早飯來。二人喫了。濟公曰。多謝多謝。萬松嶺王太尉望我今日來。且去見他一面。提點曰。回來到我家走一遭。濟公逕投清河坊來。行至宗陽宮。酒庫對門。見箇豆腐酒店好買賣。推出湧入。濟公見雪飄將下來。且去買幾碗喫。濟公坐定。酒保問。和尚喫多少。濟公曰。胡亂喫些。酒保將四碟菜。一盤豆腐。一壺酒。一隻碗。濟公喫了一壺。覺酒有滋味。又取一壺喫了。再要一壺。酒保曰。和尚。我家酒味重。只好喫兩壺。濟公曰。于你甚事。只顧篩來。又喫了兩壺。濟公身邊無一文錢。一眼只望門前施主。正值雪落。過往人少。酒保來會錢。濟公曰。我儂不曾帶來。賒我賒。酒保曰。這和尚好沒來由。認得你是何人。濟公道。我是靈隱寺的僧。著人跟去便有。酒保曰。那有許多工夫。便脫這破直裰來當。濟公曰。我呌做菜餛飩。只有這片皮包著。如何脫得。二人在門首廝扯對門昇陽宮酒樓上人望見酒保扯的和尚。好像濟公。便令侍者。去呌二人上來。酒保同濟公到對門樓上。濟公看時乃是沈提點兄弟。沈五官。濟公曰。你在此快活。我被他拖住討酒錢。沈五官曰便是望見。因此特來相請。濟公曰再遲些。我這片黃皮。被脫去了。眾人大笑。沈五官分付酒保回去。濟公的錢我還。酒保去了。濟公曰。聒噪。阿哥解了這結。沈五官曰。如此大雪。同陪提點一坐。三人從頭又喫。濟公已有酒。略喫幾盃。便覺道醉。五官曰。你方纔乞這樣虧。何不作首詩。濟公便吟四句云。

> 提點は大笑いして言った。「いい出来だ。お前、三碗の点剁酒を持ってこい。」 済公は一碗食べて言った。「まだ足りない。」 行首が言った。「私は食べない。お前が全部食べろ。」 済公はもう一碗食べた。お前は朝食を運んできた。二人は食べた。 済公は言った。「ありがとう、ありがとう。万松嶺の王太尉が私を今日待っている。とりあえず会いに行こう。」 提点が言った。「帰りに私の家に寄ってくれ。」 済公はまっすぐ清河坊へ向かった。宗陽宮まで来た時、酒蔵の向かいにある豆腐酒店が繁盛しているのを見た。押し合いへし合いで人があふれていた。 済公は雪が降ってきたのを見て、とりあえず何杯か買って飲もうと思った。 済公が席に着くと、酒保が尋ねた。「和尚様、どれくらいお召し上がりですか。」 済公は言った。「適当に少し。」 酒保が四皿の料理、一皿の豆腐、一壺の酒、一つの茶碗を持ってきた。済公は一壺飲んで、酒に味があると感じ、もう一壺取って飲んだ。さらに一壺欲しいと言った。 酒保が言った。「和尚様、うちの酒は強いです。二壺までがちょうどいいですよ。」 済公は言った。「お前に何の関係がある。どんどん注げ。」 また二壺飲んだ。済公の懐には一文もなかった。ひたすら門前の施主を待ち望んでいた。ちょうど雪が降り、通りかかる人も少なかった。 酒保が勘定を請求しに来た。済公は言った。「私は持ってきていない。つけにしてくれ。」 酒保は言った。「この和尚はどうかしている。あなたが誰だか知らないのに。」 済公は言った。「私は霊隠寺の僧だ。誰かをつけて行けばすぐに払う。」 酒保は言った。「そんな暇はない。このぼろ直綴を脱いで質に入れろ。」 済公は言った。「私は菜餛飩（野菜ワンタン）と呼ばれている。この皮一枚で包まれているだけだ。どうやって脱げるというのか。」 二人は門前でもみ合っていた。向かいの昇陽宮の酒楼上から、酒保が和尚を引っ張っているのを見て、済公に似ていると思い、侍者に命じて二人を呼びにやらせた。 酒保は済公とともに向かいの楼へ上がった。済公が見ると、そこには沈提点の兄弟、沈五官がいた。 済公は言った。「お前はここでのんびりしているが、私は酒代を請求されて引っ張られていた。」 沈五官は言った。「ちょうど見かけたので、わざわざお呼びしたのだ。」 済公は言った。「もう少し遅かったら、この黄色い皮が剥がされるところだった。」 一同は大笑いした。沈五官は酒保に言いつけた。「帰れ。済公の分は私が払う。」 酒保は去った。済公は言った。「ご迷惑をおかけした。兄貴がこの難を救ってくれた。」 沈五官は言った。「こんな大雪だ。提点と一緒に一休みしよう。」 三人はまた最初から飲み始めた。済公はすでに酒が回っており、少し飲んだだけで酔いを感じた。 五官が言った。「さっきはひどい目に遭ったな。一首詩を作ってみてはどうだ。」 済公はすぐに四句を詠んだ。

慣會饕齋覔主人 身邊零鈔沒分文誰知撞見真經紀 不遇檀那怎脫身

> いつも主人にごちそうをせびる癖で、財布の中には一銭も残っていない。 本物の商人に出会ったら、施主に会わなければどうやって逃げられるだろう。

五官人道。你喫幾碗。濟公又念四句云。

平生只愛呷黃湯 數日無錢買得嘗今幸見君君莫阻 再求幾碗潤枯腸

> 普段からただ黄湯を飲むのが好きで、数日お金がなくて買えずにいました。 今、あなたに会えて幸せです、どうか邪魔しないでください、もう数杯お願いして、乾いた腸を潤したいのです。

五官人大笑。令酒保只顧篩酒。濟公喫了十餘碗。又作四句云。

> 酒保は大笑いし、ただひたすら酒を注ぎ続けた。済公は十数杯を飲み干すと、また四句の詩を詠んだ。

昔日曾聞李謫仙 飲酒一斗詩百篇感君慨賜無慳吝 貧衲何嘗出口涎

> かつて聞いたことがある、李白の伝説を。 酒を一斗飲めば、詩が百篇生まれると。 あなたの気前のよいお恵みに感謝し、 貧しい僧も、つい涎を垂らすことだろう。

李提點大笑。五官人又斟酒與濟公喫。濟公大喜。又作四句云。

> 李提点は大笑いした。五官人はまた酒を注ぎ、済公に飲ませた。済公は大いに喜び、また四句の詩を作って言った。

自來酒量無拘管 惟有窮坑填不滿要同畢卓臥缸邊 告君再覔三十碗

> 元来、酒の量には制限なし ただ底無しの穴は満たせぬ 畢卓と共に酒甕の傍らに臥さん 君に告ぐ、さらなる三十杯を求めよ

五官見濟公醉了。呌當直來分付。呌三箇唱的䘕𢕋來。不多時。三箇唱的來到五官身邊坐一箇。李提點身邊坐一箇。五官曰。濟公。我見你冷靜。特請娘子相陪。濟公曰好好。作詩一首云。

> 五官は済公が酔ったのを見て、使いの者を呼んで指示を出した。三人の歌姫を呼んで連れてこさせた。しばらくすると、三人の歌姫が到着し、一人は五官のそばに、もう一人は李提点のそばに座った。五官が言った。「済公よ、君が寂しそうに見えるから、わざわざお姫さんたちを呼んでお相手をしてもらうことにしたよ」済公は「ありがとう、ありがとう」と言い、一首の詩を詠んだ。

每日貪盃又宿娼 風流和尚豈尋常袈裟常被胭脂染 直綴時聞膩粉香

> 毎日酒を貪り、さらに娼館に泊まる 風流な僧侶は、普通の者であろうか 袈裟は常に口紅で染まり 法衣にはしばしば濃厚な粉の香りが漂う

五官曰。這里無人。濟公可同娘子一睡。只見酒保上來道。使不得。濟公吟詩一絕云。

> 五官が言った。「ここには誰もいません。済公さま、お嬢さまと一緒にお休みになられてはどうでしょう。」すると、酒保が上がってきて言った。「それはいけません。」済公は一首の詩を詠んだ。

滿庫瓊芳闘色鮮 就中一朵最堪憐恁伊萬種風流態 惟有禪心似鉄堅

> 倉いっぱいの美しい花が色を競い合っている中、一輪の花が特に愛らしい。 どんなに優美な姿を見せても、禅の心だけは鉄のように堅固である。

五官喜曰。真佳作也。濟公又吟一絕云。

> 五官は喜んで言った。「本当に素晴らしい作品ですね。」済公はまた一首を詠んだ。

昔我父娘作此態 生我這箇臭皮袋我心不比父娘心 我心除酒都不愛

> 昔、私の両親はこの姿を作り この臭い皮袋を生み出した だが、私の心は両親の心とは違う 私の心は酒以外、何も愛さない

吟罷。又喫幾碗。漸漸天晚。五官曰。濟公晚了。回寺不得。五官令當直扶濟公下樓。與李提點別了。二人徑到新街劉行首家。䖍婆接見。十分歡喜。道五官人。今日如何帶這醉風和尚來。五官曰。他晚了回寺不得同來借歇。䖍婆曰。無礙。便呌兩箇女兒來相見。令安排酒。五官曰。我們已醉。五官令大姐同濟公去睡。五官與二姐睡了。大姐推濟公入房中。坐在床上。關了房門。與濟公脫衣裳。濟公曰。阿呀。罪過相。被大如纏得酒醒。起身開房門欲走。又怕巡夜的捉住。只見春臺畔大火箱。有些熱。便扒上去。放倒頭睡了。大姐也自去睡了。濟公聽得朝天門鐘響。急扒起來推窓一看。東方已動。遂題一絕云。

> 歌い終え、また数杯飲むうちに、次第に日が暮れてきた。五官が言うには、「済公、遅くなった。寺には戻れまい」。五官は番人に済公を階下まで送らせ、李提点と別れた。二人は新街の劉行首の家へと向かった。虔婆は出迎え、大いに喜んで言った。「五官さん、今日はどうしてこんな酔っ払いの坊主を連れてきたのですか」。五官は答えた。「彼は遅くなって寺に戻れないので、一緒に泊まらせてもらおうと思って」。虔婆は言った。「構いませんよ」。そして二人の娘を呼んで挨拶させ、酒の用意をさせた。五官は言った。「私たちはもう酔っている」。五官は長女に済公と一緒に寝るよう言った。五官は次女と寝た。長女は済公を部屋に押し入れ、ベッドに座らせ、部屋の戸を閉め、済公の衣服を脱がせようとした。済公は言った。「ああ、罪深いことだ」。長女に絡まれて酒が醒め、起き上がって部屋の戸を開け逃げようとしたが、夜回りに捕まるのが怖かった。ちょうどその時、窓辺に大きな火鉢があり、まだ少し温かかった。そこでその上に登り、横になって寝てしまった。長女も自分で寝に行った。済公は朝天門の鐘の音を聞き、慌てて起き上がり窓を開けて外を見た。東の空が明るくなり始めていた。そこで一首の詩を詠んだ。

暫假夫妻一宿眠 禪心淫慾不相連昨宵姑順君台意 多與䖍婆五貫錢

> 一夜だけ仮の夫婦となって共に眠りを分かち合うも、禅の心と淫欲は互いに結びつくことはない。 昨夜はあなたの思いに従ってみせたが、それは老婆に五貫の銭を多く与えたからにすぎない。

題罷見臺子上有昨夜剩的酒一壺。乃飲畢。又吟一絕云。

> 題を書き終え、机の上に昨夜の残り酒が一壺あるのを見つけた。それを飲み干し、また一つの絶句を吟じた。

從來諸事不相關 獨有香醪真箇貪清早若無三碗酒 怎禁門外朔風寒

> これまで何事も心に留めず ただ酒だけが本当に好きだった 朝早く三杯の酒がなければ どうして門外の寒風に耐えられようか

濟公寫訖。遂開大門。一逕去了。虔婆聽得門響。急起視之。只見臺子上一幅字紙獨大姐睡著問時。大姐曰。夜來如此如此。虔婆曰。真童男子也。須臾五官起問濟公。虔婆曰。早去了。卓上遺幅字紙在此。五官一見乃曰。不枉了出家人。却說濟公踏凍出清波門。自思如今身寒肚又飢。且去萬松嶺尋箇施主。討些早飯喫。逕赴陳太尉府前。見一門公掃地。濟公曰。煩與我通報。門公乃去箕帚入報。太尉慌忙走起。逕到廳上。濟公向前問訊。太尉曰。如何久不相見。濟公曰。歸家一年回寺。被長老拘束得緊。數日前得火工三碗酒喫。吊動念頭。連日在城中同沈五官閑戲。日昨去新街。劉行首家歇。起早迯出。特到府中。太尉大笑。取湯來。濟公曰。湯不要喫。太尉曰。我理會得你只要酒喫。命當直的整治肴饌酒果。濟公喫了十五六碗。太尉曰。你身上冷否。濟公曰。頑皮袋由他凍。太尉曰。你身上穿一領破直裰。脚下著一雙破僧鞋。赤條條露雙腿。我今送你一疋綾子一箇官絹做件衣服。銀一兩。作裁縫錢。濟公曰。我儂無有報答你。你明年上冬有場大灾。你將紙筆過來。取箇香盒。閑人暫退。濟公遂寫字放在香盒內。如法封固。付與太尉。令安在佛堂前。明年有灾時。可開來看。其後太尉。忽患一發背。大如茶甌。痛不可忍。百般醫治不痊。猛然思起濟公留下香盒。急取來看。但見盒內寫著一方太尉如法修合。遂果獲效。此係後話。且說濟公其日得了綾子官絹銀兩遂拜謝太尉纔下嶺。見一夥乞兒。凍倒在地。濟公曰。苦惱。我有些東西與你。袖中摸出綾子。官絹。銀兩盡與眾人。迤𨓦歸到靈隱寺。見首座曰。你連日在何處。濟公曰。我連日在昇陽樓飲酒。新街里宿娼。首座曰。好好。你又喫酒又歇娼。濟公曰。我明明裡去。不強如你們黑地裡去。首座曰。長老昨日問我。我說你十六廳朝官處探訪。原來這樣胡行。急拖入方丈見長老。言濟公私自出去喫酒。宿娼。長老大怒。令侍者打二十。拖倒。揭起直裰。濟公却不穿褲子。轉身露出面前那物事來。眾僧大笑。長老曰。這廝如此無禮。首座曰。先師護短。容他慣了。長老曰。風顛之人不必打他。且放起來。濟公呵呵大笑。出方丈來曰。你們拖我見長老。却不打我。好漢子。和你跌三交。眾僧曰。不采你這風子。濟公曰。賊牛們。却又怕我。自此愈加風顛。眾僧皆來同長老計議。怎生逐得他出去。長老曰。他是先師徒弟。如何逐得。監寺曰。某有一計。自然使他安身不得。眾曰。却是怎麼。監寺曰。比先寺中有箇鹽菜化主。每日化來。常住公用。此職事最難。他化不得。自羞回也。如今可買一尊酒。整頓齋。使他大醉。倘若應允。亦不過月餘矣。眾僧曰。妙計。只恐他不𠃔。監寺曰。他只要酒喫。是日整齋置酒。請濟公喫。濟公到方丈坐定曰。長老喚我做甚麼。長老曰。眾僧買酒在此請你。濟公曰。却又蹺蹊。你且說。為何請我。長老曰。我初住持。不識前事。先是此等有箇鹽菜化主。如今一向無人。今欲立箇化主。要你開疏頭。因此請你。濟公曰。既要寫疏。且只喫酒。若醉。方有文章。長老曰。你只顧喫。當時行童將隻大碗。放在濟公面前。一上喫了三十餘碗暫住。侍者。遂將文房四寶。放在卓上。濃濃磨墨。濟公起身拂紙而就。文不加點云。

> 済公は書き終えると、すぐに大門を開けて、まっすぐに去っていった。虔婆が扉の音を聞き、慌てて起きて見ると、机の上に一枚の紙が置いてあり、ただ大姐だけが眠っていた。尋ねると、大姐は言った。「昨夜はこうでした、ああでした」と。虔婆は言った。「本当に童男子だったのだな」。しばらくして五官が起きて済公のことを尋ねると、虔婆は言った。「もうとっくに出て行きましたよ。机の上に一枚の紙が残されています」。五官がそれを見て言うには、「さすがは出家者だ」。さて、済公は凍った道を清波門から出て、今は身も寒く腹も減っていると思い、万松嶺へ行って施主を探し、朝飯を少し恵んでもらおうと、まっすぐ陳太尉の屋敷の前へ向かった。門番が掃除をしているのを見て、済公は言った。「どうかお取り次ぎを」。門番は箒を置いて中へ知らせに行った。太尉は慌てて起き上がり、まっすぐに応接間へ来た。済公は前に進み出て挨拶した。太尉は言った。「どうしてこんなに長く会わなかったのか」。済公は言った。「一年ほど家に帰り、寺に戻ると、長老に厳しく束縛されてしまいまして。数日前に火工から三杯の酒をもらい、その気になってしまい、連日城中で沈五官とふざけあっていました。昨日は新街の劉行首の家で泊まり、早朝に逃げ出して、わざわざお屋敷に参りました」。太尉は大笑いし、お湯を出すように言った。済公は言った。「お湯はいりません」。太尉は言った。「わかっている、お前は酒が飲みたいのだろう」。従者に命じて料理と酒、果物を用意させた。済公は十五、六杯飲んだ。太尉は言った。「体は冷えていないか」。済公は言った。「この頑丈な袋は凍えても構わん」。太尉は言った。「お前はぼろぼろの直裰一枚を着て、ぼろぼろの僧鞋を履き、すっぽんぽんで両足を出している。今、綾子一反と官絹一反をやるから、服を作るがよい。銀一両も裁縫代としてやろう」。済公は言った。「私はお返しができませんが、あなたは来年の冬に大きな災難があります。紙と筆を持ってきてください。香盒を取ってきて、他の人はしばらく退いてください」。済公は字を書いて香盒の中に入れ、きちんと封をして太尉に渡し、仏堂の前に安置するように言った。「来年災難がある時に開けて見てください」。その後、太尉は突然背中に茶碗ほどの大きさの腫れ物ができ、耐えられないほどの痛みに襲われ、あらゆる治療をしても治らなかった。ふと済公が残していった香盒のことを思い出し、急いで取り出して見ると、盒の中に一つの処方が書いてあった。太尉はその通りに薬を調合し、ついに効果を得た。これは後の話である。さて、済公はその日に綾子と官絹、銀両をもらい、太尉に礼を言って嶺を下りた。すると、一群の乞食が凍えて倒れているのを見た。済公は言った。「かわいそうに。私が何かあげよう」。袖から綾子、官絹、銀両を取り出し、すべて彼らに与えた。そしてよろよろと霊隠寺に帰り着くと、首座に会った。首座は言った。「ここ数日どこにいたのだ」。済公は言った。「ここ数日は昇陽楼で酒を飲み、新街で娼婦のもとに泊まっていた」。首座は言った。「ほう、また酒を飲み、また娼婦のもとに泊まったのか」。済公は言った。「私は明るいところで行くのだ。お前たちのように暗がりで行くよりましだ」。首座は言った。「長老が昨日私に尋ねたので、お前は十六庁の役人のところを訪ねていると言ったのに、なんとこんな無軌道なことをしていたのか」。急いで方丈に引きずり込んで長老に会わせ、済公が勝手に外へ出て酒を飲み、娼婦のもとに泊まったと報告した。長老大怒し、侍者に命じて二十回打たせようとした。引き倒され、直裰をまくられると、済公はズボンを穿いておらず、体をひねって前のあの物を露出させた。僧たちは大笑いした。長老は言った。「この野郎、なんて無礼な」。首座は言った。「先師が彼をかばい、甘やかしてきたのです」。長老は言った。「狂人を打つ必要はない。放してやれ」。済公は呵呵大笑し、方丈から出て言った。「お前たちは私を長老のところへ引きずっていったのに、打たれなかった。いい男だ。お前と三回勝負しよう」。僧たちは言った。「お前のような狂人に構うものか」。済公は言った。「この賊牛どもめ、やっぱり私を怖がっているな」。これ以降、済公はますます狂気を増し、僧たちは皆、長老のところへ集まって相談した。どうやって彼を追い出そうか。長老は言った。「彼は先師の弟子だ。どうやって追い出せるというのか」。監寺は言った。「私に一計あります。自然に彼が居られなくなるようにしましょう」。皆は言った。「どうするというのか」。監寺は言った。「以前、寺には塩菜化主という役職があり、毎日寄進を集めて常住の公用に充てていました。この役目は最も難しく、彼が集められなければ、自ら恥じて戻ってくるでしょう。今、酒を一樽買い、斎食を整えて、彼を酔わせてしまいましょう。もし承諾すれば、一ヶ月も持たないでしょう」。僧たちは言った。「妙計だ。ただ、彼が承諾しない恐れがある」。監寺は言った。「彼は酒さえ飲めばいいのです」。その日、斎食と酒を整え、済公を招いて食事をさせた。済公が方丈に着き、座ると言った。「長老、私を何のために呼んだのですか」。長老は言った。「僧たちが酒を買ってきて、お前を招いたのだ」。済公は言った。「それはまた妙だ。さて、なぜ私を招いたのか言ってみよ」。長老は言った。「私が住持になって間もないので、以前のことはよく知らない。以前はここに塩菜化主という役職があったが、今は誰もいない。今、化主を立てたいと思い、お前に疏頭を書いてもらいたい。それでお前を招いたのだ」。済公は言った。「疏を書くなら、まず酒を飲もう。酔えば、文章も出てくる」。長老は言った。「好きなだけ飲め」。その時、行童が大きな碗を済公の前に置き、済公は一度に三十杯以上飲んでひと息ついた。侍者が文房四宝を机の上に置き、濃く墨をすった。済公は立ち上がり、紙を払って一気に書き上げた。一字も加えることなく、次のように書いた。

伏以終朝易過。衣食難求。空門內。皆倚檀那。寺院中。全憑施主。倘無施主。房宇便東倒西歪。若沒檀那。和尚就忍飢受餓。衣非綾錦。也須得綿布遮身。食不珍羞。亦必用酸虀過粥。費用雖不奢華。人多也難掙挫。輙持短疏。遍叩高門。不來求施衣粮。但止化些鹽菜。灶戶口燒造殷勤園圃人。種作勞碌。羞將痴臉懇求他。全仗勸欣資助。我莫怪貧僧朝朝饒舌。皆因弊寺日日用他。一碗糙米粥。無他怎送入飢腸。半碟黃酸虀。有你乃能充餓口。和尚箇般若惱子。達官普發歡喜心。日化八貫資財。供入常住增富貴。朝忝三寶賢聖。願祈施主永安寧。謹疏年月日。

> 伏してお考えますと、一日はあっという間に過ぎ去り、衣食を得るのは難しいことです。仏門の中では、皆、檀越に頼り、寺院では、すべて施主様のお力添えに支えられています。もし施主様がいなければ、建物は傾き倒れ、檀越がいなければ、僧侶は飢えと寒さに耐えなければなりません。衣は綾錦でなくとも、せめて綿布で身を覆い、食は珍味でなくとも、酸っぱい漬物で粥をすすりたい。費用は贅沢ではありませんが、人数が多いので、なかなか賄いきれません。ここに簡単なお願いを持ちまして、あちこちの高い門を叩いております。衣や食糧を求めるのではなく、ただ塩や野菜を少しばかりお恵みいただきたく存じます。かまどの前で懸命に火を焚き、畑で労苦して働く方々の前で、厚かましいお願いをするのは心苦しいのですが、皆様の喜んでくださるお心とご支援に、すべてをお任せいたします。どうぞ貧僧が毎日のようにうるさくお願いするのをお咎めなさいませんよう。これもすべて、この寺の日々の必要に迫られてのことなのです。一碗の粗末な粥も、塩気がなければどうして空腹を満たせましょうか。半皿の黄色い酸っぱい漬物も、あなたのおかげで飢えた口を満たすことができるのです。僧侶の愚かなお願いを、どうか尊い方々は喜んでお聞き届けください。一日に八貫の財施を集め、常住の財産を豊かにし、三宝の賢聖に捧げ、施主様のご安寧を祈願いたします。謹んで年月日を記します。

濟公寫罷。長老并眾僧都喝采令行童取酒來。濟公又喫了十餘碗。長老曰。一客不煩二主。再凂你做箇化主。濟公曰。我是風子如何做得。監寺曰。濟公結識的是十六廳朝官。十八箇財主。莫言一日八貫。便是八十貫。他也化得。長老曰。原來恁地。濟公曰。相識家。止好索他些酒食。如何又化他錢財。長老曰。你胡亂化半年三箇月。我這裡便今人代換。濟公此時已醉。應道喫了你們酒。如何推得過。長老大喜。便交鋪香花燈燭。請濟公坐了受長老三拜。收拾齋襯果品。遂別長老出方丈。心內暗思。我反被局了。在這裡亦不秀氣。不如一發起了度牒。別處去罷。轉入方丈。長老問何故又回。濟公曰。我思做此化主。永免去各處去化。身邊又無度牒。只道我是野和尚。故此回取度牒。長老曰。說得是。即令監寺。取度牒付與濟公收了自去。且說濟公出山門。逕到白樂橋坐。思這夥禿驢。合成圈奪。明是局我出來。淨慈寺德輝長老。平素與我契合。我往投他必然見留。逕望淨慈寺來。入見長老問訊。長老曰。濟公何來。濟公曰。說不得。弟子被眾局我做鹽菜化主。弟子初時不肯。後被他灌醉。一時應承。今思明是局我出門。故特來投。希留為愛。長老曰。你是靈隱寺。有分子孫。如何空身出來。濟公曰。我不要他東西。只因被這班欺侮。過不得。望我師慈悲。長老曰。留自留你。只是昌長老面上不好看。老僧明日寫一柬去。他若回字來。那時收你。兩家都好看。濟公曰。我師見是。當晚濟公就方丈中暫歇。次早長老寫了書。差傳使詣靈隱寺。時昌長老正在方丈中坐。侍者報。淨慈寺傳使在此。長老交進來。傳使將書呈上。云。

> 済公が書き終えると、長老をはじめ僧侶たちは皆、感嘆の声を上げ、行童に酒を持ってこさせた。済公はさらに十数杯飲んだ。長老が言うには、「一つの用事に二度もご迷惑をかけるようだが、もう一つ、化主をお願いしたい」。済公は答えた。「私は風来坊です。そんな大役は務まりません」。監寺が口を挟んだ。「済公は、十六もの役所の高官や、十八もの財主と付き合いがある。一日八貫どころか、八十貫だって集められるはずだ」。長老は言った。「なるほど、そういうことか」。済公は言った。「知り合いからは、酒や食べ物を恵んでもらうのが関の山です。どうしてさらに金品を集められましょうか」。長老は言った。「いいから、半年か三か月ほどやってみてくれ。その後、こちらの者と代わらせよう」。済公はすでに酔っており、「あなた方の酒をいただいた以上、断れません」と答えた。長老大喜びで、香や花、灯明を整えさせ、済公を座らせて長老自ら三拝した。布施の品々をまとめると、済公は長老に別れを告げ方丈を出た。心の中で密かに思った。「やられたな。ここにいても面白くない。いっそのこと度牒を持ち出して、どこか別の寺へ行ってしまおう」。方丈に引き返すと、長老はなぜ戻ってきたのかと尋ねた。済公は答えた。「この化主の役を引き受ける以上、あちこちで勧進する必要もなくなるでしょう。しかし、手元に度牒がなければ、ただの野僧だと思われてしまいます。それで度牒を取りに戻りました」。長老は言った。「もっともだ」。すぐに監寺に命じて度牒を取り出させ、済公に渡して収めさせ、そのまま去らせた。 さて、済公が山門を出て、まっすぐ白楽橋まで来て腰を下ろした。考えた。「あのハゲども、共謀して罠を仕掛けやがった。明らかに俺を追い出そうという魂胆だ。淨慈寺の徳輝長老は、日頃から俺と気が合う。あそこに身を寄せれば、きっと引き留めてくれるだろう」。まっすぐ淨慈寺を目指した。中に入り、長老に挨拶すると、長老は尋ねた。「済公、どちらから？」。済公は答えた。「話にもなりません。弟子は皆に罠にはめられ、塩菜化主を押し付けられました。最初は断ったのですが、後で酒を飲まされて酔った勢いでうっかり引き受けてしまいました。今思えば、明らかに弟子を追い出すための策略でした。それで、特にあなたを頼って参りました。どうかお引き留めください」。長老は言った。「お前は霊隠寺の一員だ。どうして何も持たずに出てきたのだ」。済公は言った。「あの寺の物は何も要りません。あの連中に欺かれ、侮辱されて、もういられなかったのです。師よ、どうかお慈悲を」。長老は言った。「引き留めることは引き留めよう。しかし、昌長老の顔が立たない。老僧が明日、手紙を書いてやろう。彼から返事があれば、その時にお前を受け入れよう。そうすれば双方の体裁も保てる」。済公は言った。「師のおっしゃる通りです」。その夜、済公は方丈で仮眠を取った。 翌朝早く、長老は手紙を書き、使いの者を霊隠寺に遣わした。ちょうど昌長老が方丈に座っている時、侍者が「淨慈寺の使いが来ています」と告げた。長老は中に入らせた。使いが手紙を差し出し、言った。

南屏山淨慈寺住持比丘德輝。稽首師兄昌公法座前。即晨新篁漸長綠樹成陰。恭惟尊候安享禪規倍增清福。上剎散僧道濟到獘寺言。蒙差作鹽菜化主。醉時應允。醒却難行。避于側室。無面回還。特奉簡板伏望慈悲。念此僧素多酒症。倘覰薄面。明日自當送上。

> 南屏山淨慈寺の住職、比丘徳輝が、師兄昌公法座の前にお辞儀を申し上げます。今朝は新たな筍が次第に伸び、緑の木々が陰を成しております。尊師のご安泰と禅の規律がますます清らかな福を増していることを謹んで存じます。上剎の散僧、道済が弊寺に参り、塩菜化主を任されたものの、酔っている時に承諾してしまい、醒めてみると実行が難しく、側室に避けております。顔向けもできず戻れぬため、簡板を奉じてお願い申し上げます。どうか慈悲をもって、この僧が元来酒癖の多いことをお察しください。もしお許しくださるなら、明日には自らお送りいたします。

昌長老一見大怒曰。道濟受某三拜。不曾化得半文錢。便來討錢。我寺決不用他。令侍者取筆。就簡板後。批八字云。

> 昌長老はこれを見るや、激怒して言った。「道済は私から三度も拝礼を受けたのに、一文も寄付を集められなかった。それなのに今になって金をせびりに来るとは。我が寺は決して彼を使わない。」そして侍者に筆を取らせ、簡板の裏に八字を書き記した。

似此顛僧無勞送至。

> このような狂った僧侶をわざわざ送り届ける必要はありません。

批罷。付與傳使自回。且說德輝長老。正與濟公話間。忽見傳使至前施禮。將前言細說。呈上簡板。長老大怒曰。這畜生。我又不屬你管。如何這等無禮。濟公曰。便是檀板頭不曉事。只為我。交長老受氣。長老曰。濟公我收你在此替我爭氣就陞你本寺書記僧。一應榜文開疏。俱是汝。濟公謝了長老。自去選佛場坐禪念經。不覺已過月餘。忽一日濟公閑步出山門。走至長橋𰉲下。只見賣餶飿兒。王公在門首擂荳。王公曰。濟公多時不會。濟公曰。我被靈隱寺赶出來。今共你做隣舍。王公曰。你坐一坐。待我買賣淨些。同你下棊。就掇條凳子。在門前安下棊盤。濟公曰。我儂嬴得。喫一盤餶飿。若輸了你便打我一箇栗暴。王公大笑。二人下了五六盤。濟公却輸了一盤。王公曰。出家人不打你。只與我寫一招牌。濟公曰。我無酒却寫不得。王公便與濟公對門方家酒店裡。濟公一上喫了十五六碗曰。你要寫甚樣招牌。王公拿出一幅紙。濟公提起筆。便寫下十字。云王家清油細荳大餶飿兒。寫畢濟公曰。我喫你酒。無物相謝。我將方纔下棊為題。寫一篇文在粉壁上。詞云。

> さて、徳輝長老はちょうど済公と話をしているところに、使いの者が前に来て礼をし、先ほどのことを詳しく話し、簡板を差し出した。長老は激怒して言った。「この畜生め。私はお前の管轄下ではないのに、どうしてこのように無礼なことをするのか。」済公が言うには、「まさに檀板頭が物事をわきまえず、私のせいで長老にご迷惑をおかけしました。」長老は言った。「済公よ、私はお前をここに受け入れ、私の面目を保たせよう。お前を本寺の書記僧に昇進させよう。すべての掲示文や開疏はお前の役目だ。」済公は長老に礼を言い、自ら選仏場に行き坐禅して経を唱えた。気がつけば、もう一ヶ月以上が過ぎていた。 ある日、済公がぶらぶらと山門を出て長橋のたもとに歩いて行くと、餛飩売りの王公が店先で豆を挽いていた。王公が言うには、「済公さん、久しぶりですね。」済公は答えた。「私は霊隠寺から追い出されて、今はあなたとご近所さんです。」王公は言った。「ちょっと座っていてください。商売が一段落したら、一緒に囲碁をしましょう。」そして、戸口に腰掛けを置き、碁盤を据えた。済公は言った。「私が勝ったら餛飩を一杯食べさせてください。もし負けたら、あなたは私の頭を栗の実で叩いてください。」王公は大笑いした。二人は五、六局打ったが、済公は一局負けてしまった。王公は言った。「出家の者を叩くわけにはいかない。代わりに看板を書いてくれ。」済公は言った。「酒がなければ書けません。」王公は済公を連れて向かいの方家の酒店に行き、済公は一度に十五、六杯飲んで言った。「どんな看板を書いてほしいのか。」王公が一枚の紙を取り出すと、済公は筆を取って十字を書いた。「王家の清油細豆大餛飩」と。書き終わると、済公は言った。「あなたの酒を飲んだのに、お礼するものが何もない。さっきの囲碁を題材に、壁に一篇の文を書こう。」そして、次のような詞をしたためた。

無為堂上敵手相逢。移來一座水晶盤。傾下兩行碧玉子。聚三掣五。奪角爭先。靜悄悄向竹塢松軒。冷清清對茅亭菊檻。排成形勢。黑叢叢萬里干戈。擺定機關。白皎皎一天星象。休言國手。謾說神仙。遍九州。奪利于蠅頭。布三路。圖名于蝸角。縱橫在我。敲磕由他。箇中訣破著精神。要使英雄滿天下。

> 無為の堂上、敵手と相まみえる。移し来たる一座の水晶盤。傾け下ろす二筋の碧玉の碁石。三つを集め五つを制し、隅を奪い先を争う。静かにして竹の小屋、松の軒に向かい、冷ややかにして茅葺きの亭、菊の欄干に対す。形勢を整えれば、黒く叢がりて万里の干戈。機巧を定めれば、白く皎として一天の星象。国手を言うなかれ、神仙を漫に説くなかれ。九州に遍く、利を蠅頭に奪い、三路に布き、名を蝸角に図る。縦横は我にあり、敲磕は彼に由る。この中に訣を破りて精神を著す、英雄をして天下に満たしめんと要す。

咦　　除非有箇神仙路　衝破從來七九關。

濟公寫罷。作謝出門。逕往萬松嶺。望毛太尉。太尉却好在那里射箭。濟公向前施禮曰。太尉射得好。太尉急忙歇箭曰。何故久不會。濟公把前事細說。太尉曰。今日熱同你竹園中。乘凉喫酒。至晚而散。仍于府中。歇住五七日。濟公曰。我還要去望陳太尉。遂別。逕到陳太尉府前。門公通報。太尉出迎。茶罷。便令安排品饌。飲酒至晚。又留在府中。歇住二三日。濟公猛省曰。長老把我為人運出來十餘日。他必嗔怪。遂別太尉。逕來淨慈寺。却說德輝長老半月不見濟公。心中嗔惱。差火工四下尋覔。到長橋。只見濟公在餶飿鋪中。火工向前曰。濟公長老有請。濟公便起身。入方丈見長老曰。老僧再三囑付。緣何不改前非。濟公跪在面前曰。告我師慈悲弟子。許久不去望相識。偶至萬松嶺。蒙毛太尉留住五七日。陳太尉府裡住二三日。故此擔閣了。長老曰。我不信二位太尉。是朝廷近侍官。如何敬你。且說你的本身事。我便饒你打。濟公請紙筆。便作一詞。名臨江仙云。

> 済公は書き終えると、礼を述べて門を出て、まっすぐ万松嶺へ向かい、毛太尉を訪ねた。太尉はちょうどそこで弓を射ているところだった。済公が前に進んで挨拶すると、太尉は急いで弓を置き、「どうして長い間会わなかったのか」と言った。済公はこれまでの出来事を詳しく話した。太尉は言った。「今日は暑いから、君と竹林の中で涼みながら酒を飲もう」。夜になるまで飲み、やがて別れたが、その後も太尉の屋敷で五、七日ほど滞在した。済公は言った。「陳太尉にも会いに行かねば」。そう言って別れ、まっすぐ陳太尉の屋敷へ向かった。門番が取り次ぐと、太尉が出迎え、お茶を飲んだ後、すぐに料理を用意させて酒を飲んだ。夜になってもまた屋敷に留められ、二、三日滞在した。済公はふと気づいて言った。「長老が私を世間に出すために十数日もかけてくれたのに、きっと怒っているだろう」。そうして太尉に別れを告げ、まっすぐ浄慈寺へ向かった。 さて、徳輝長老は半月も済公に会わず、内心怒りを募らせていた。下働きの者を四方に探しに行かせると、長橋で済公が餛飩屋にいるのを見つけた。下働きが前に進んで言った。「済公、長老がお呼びです」。済公はすぐに立ち上がり、方丈へ入って長老に会いに行った。長老は言った。「この老僧は何度も言い聞かせたのに、なぜ前の過ちを改めないのか」。済公は跪いて言った。「お師匠様、どうか慈悲をお願いします。弟子は長い間、知人を訪ねていませんでした。たまたま万松嶺へ行き、毛太尉に五、七日も留められ、陳太尉の屋敷でも二、三日滞在したため、こうして遅れてしまいました」。長老は言った。「私は信じない。二人の太尉は朝廷に仕える高官だ。どうして君を敬うというのか。自分の身の上を話せ。そうすれば、お前を打つのは許してやろう」。済公は紙と筆を請い、一首の詞を詠んだ。名を「臨江仙」という。

粥去飲來何日了。都緣皮袋難醫。這般軀殻好無知。入喉纔到腹。轉眼又還飢。惟有衲僧渾不管。且須慢飲三盃。冬來猶掛夏天衣。雖然形醜陋。心孔未嘗迷。

> 粥を啜りに行き、飲みに来る、いつ終わる日があろう。 すべてはこの皮袋が治りにくいからだ。 このような体はなんと無知なことか。 喉を通って腹に届いたかと思うと、 またすぐに飢えを覚える。 ただ、衲僧だけはまったく気にかけず、 ゆっくりと三杯を飲むばかり。 冬が来ても夏の衣を掛けている。 形は醜くとも、 心の眼は決して迷わない。

長老大喜曰。既然朝官與你好。如何做不得鹽菜化主。濟公曰。做到做得。爭柰不怯氣化來請這夥賊禿。若是長老這等相愛。休說鹽菜。便一日要十箇猪也有。長老大笑道。我寺中原有壽山福海藏殿。如今󳻨壞。若得三千貫錢。便可起造。你化得否。濟公曰。非是弟子誇口。三千貫。只消三日便完。長老便令侍者。請鹽寺買辨。酒肴素食羅列于方丈。長老親陪濟公。喫得大醉。長老曰。要開疏頭。你醉了。明日寫罷。濟公曰。我是李太白。但酒多越好。乃令行童取過文房四寶濃磨了墨。濟公提筆起。一掃而就。云。

> 長老は大いに喜んで言った。 「朝廷の役人とあなたが仲良しなら、どうして塩菜の化主になれないことがあろうか」 済公は言った。 「なれますとも。ただ、あの賊坊主どもをわざわざ訪ねて頼むのは気が進まないだけです。もし長老がそこまでお考えくださるなら、塩菜どころか、一日に豚十頭だって用意できますよ」 長老は大笑いして言った。 「当寺にはもともと寿山福海蔵殿がありましたが、今は朽ち果てています。三千貫あれば再建できるのですが、あなたに集められますか」 済公は言った。 「弟子が大言を吐くわけではありませんが、三千貫なら三日で十分です」 長老は侍者に命じて、すぐに酒肴と精進料理を方丈に並べさせ、自ら済公に付き添って、酔いつぶれるまで飲ませた。 長老が言った。 「寄進の趣意書を書かなければなりませんが、あなたは酔っています。明日にしましょう」 済公は言った。 「私は李白です。酒は多ければ多いほど良いのです」 そして、小僧に文房四宝を持って来させ、墨を濃くすらせると、筆を取って一気に書き上げた。

伏以佛日增輝。法輪長轉。夫佛日者。乃佛光洞照。法輪者。是法力傳流。切見南屏山淨慈寺。承東土之禪宗。稟西湖之秀氣。殿閣軒昂。門樓高大。近因藏殿傾頹。便覺僧家寥落。是以法輪不動。食輪怎得周全。藏殿若完。佛殿自然氣象。欲得壽山福海莊嚴。須仗達官長者。歡喜捨金賜鈔。須休心下躊蹰。運木擔泥。且便眼前成就。輪轉無休。檀那永固。募緣化主書記僧。道濟謹題。

> 伏して申し上げます。仏の日は輝きを増し、法の輪は常に廻り続けます。仏の日とは、仏の光がすべてを照らすこと。法の輪とは、仏の教えが伝わり流れることです。 さて、南屏山の浄慈寺は、東の国より伝わる禅宗を受け継ぎ、西湖の優れた気を帯びております。殿閣は高く聳え、門楼は大きく立派でございましたが、近ごろ経蔵が傾き崩れたため、寺の様子も寂れてまいりました。 法の輪が動かなければ、食の輪（生活の糧）はどうして整いましょうか。経蔵が完成すれば、仏殿も自然と威厳を取り戻すでしょう。 この寿山福海を荘厳ならしめんと願うならば、達官や長者の方々のご助力が欠かせません。喜んで金銭や物資をお施しくださり、どうか心にためらうことなく、木材を運び、土を担いで、目の前の成就をお支えください。 法輪は廻り続け、檀那の功徳は永遠に堅固でありますように。 縁を募る化主、書記僧　道済　謹んで題す

寫罷長老大喜。次早濟公。到方丈別了長老。出門逕投萬松嶺來。忽聽一聲喝道言太尉朝回。少頃毛太尉近面。太尉曰。這早何處去。濟公曰。我早。太尉又早。太尉曰。我是官身。朝裡去方回。你出家人正好穩睡。濟公曰。亦有一事睡不能熟。進府訴稟。太尉便令整治早飯。問濟公。適間欲說甚話。濟公曰。獘寺有座壽山福海藏殿跌倒。今欲修造。須三千貫錢。因此特來望太尉一力完成。將出疏簿。󳯝與。太尉曰。我那有三千貫。些少布施使得。濟公曰。教我再化何人。太尉曰。既如此可停一兩月。待下官輳集。濟公曰。箇却使不得。三日內便要。太尉曰。你正是風子。三千貫錢如何更有。濟公撇了疏簿。急急起身。太尉趕出去。將疏簿去還他。濟公拿起。又丟入去。一逕奔走。太尉分付門公。今後濟風子來。休放進府。且說濟公。逕自回寺。首座問曰。化得若干。濟公曰。後日皆完。首座曰。今日無一文後日那得完。濟公曰。不要你憂。我自有道理首座說與長老。長老亦不信。次日眾僧。咸對長老言。濟公今日不出去化。因在灶下捉虱子。明日如何有。第三日。毛太尉早朝但見一皇院子來道。娘娘有旨。宣太尉。急忙到太后宮中。拜舞罷。大后曰。毛君實。子童夜來三更時分。見一金身羅漢。言道淨慈寺壽山福海藏殿崩珊。化鈔三千貫。再言疏頭在汝家。後有名字。太尉大驚。暗思濟公非凡人也。乃啟奏曰。娘娘兩日前。淨慈寺書記僧。委有疏頭。留于臣處。太后曰。寶庫內有三千貫脂粉錢。子童共你到淨慈寺。認此金身羅漢。太后懿旨。備辨鑾駕。娦妃彩女隨往淨慈寺行香。毛太尉押解三千貫鈔。其日濟公在房中。曰此時將及來也。行出房門高呌。都來接施主。使去擂鼓撞鐘。長老聽得。急使侍者問消息。只見門公報道。有黃門使來。說太后娘娘行香。長老忙披袈裟出方丈。引滿寺五百餘僧迎接。只見太后鳳輦到來。長老等于山門外接見。娘娘謂長老曰。子童昨夜三更時分。夢一金身羅漢。來化鈔三千貫。修造藏殿。今日送鈔在此。子童要認這尊羅漢。長老見說擡著香爐。引五百餘僧。團團在佛殿上看經。此時濟公來在數內。却從面前過。太后指曰。正是此僧。方欲下拜。濟公急忙打箇根斗。褲兒不穿露出前面這件物事。扒起便走。長老就奏娘娘曰。此僧平日有些風症。太后令毛君實。將三千貫交與庫師收了。太后自回。長老眾僧送出山門。自回方丈。令尋濟公。不見。忽一侍者來曰。濟公引領一夥小兒。撑一隻船。到西湖採蓮。長老曰。濟公要這藏殿完成。一時遂顯靈感。今恐被人識破。故作此態。濟公將船划過石岩橋登岸。令小兒划船回去。却自望古蕩里摸去。教場橋登東廁。只見尿缸內一箇蝦蟆。浸得老漲的。濟公曰。苦惱。亦是輪迴。我與你下火。作頌云。

> 書き終えると、長老は大いに喜んだ。翌朝早く、済公は方丈に行って長老に別れを告げ、門を出て万松嶺へとまっすぐ向かった。ふと、一声の先払いの声が聞こえ、言うには太尉が朝廷から戻ってくるという。しばらくして毛太尉が目の前に現れた。太尉が言うには、「こんな早くにどこへ行くのか」。済公は答えた。「私が早いなら、太尉も早いです」。太尉が言うには、「私は官職にある身だ。朝廷へ行って帰ったばかりだ。お前は出家者だから、ちょうどよくぐっすり眠れるはずだ」。済公は言った。「実は一つ、眠れぬことがありまして。お屋敷に伺って申し上げようと思っておりました」。太尉はすぐに朝食を用意させ、済公に尋ねた。「さっき何か言おうとしていたが、何の話だ？」。済公は答えた。「私の寺の寿山福海蔵殿が倒壊してしまい、今修造しようとしていますが、三千貫の銭が必要です。そこで、太尉に一肌脱いで完成させていただきたく、わざわざ参りました」。疏簿を取り出して渡そうとした。太尉は言った。「私に三千貫などあるものか。少しの布施ならできるが」。済公は言った。「では、他に誰を頼ればよいのでしょう」。太尉は言った。「それなら、一、二ヶ月待ってくれ。私が集めるから」。済公は言った。「それは困ります。三日以内に必要です」。太尉は言った。「お前は本当に風来坊だな。三千貫の銭をどうやって用意できるというのだ」。済公は疏簿を放り出し、急いで立ち上がった。太尉が追いかけて行き、疏簿を返そうとしたが、済公はそれを拾い上げ、また投げ込んで、まっすぐ走り去った。太尉は門番に命じた。「今後、済の風来坊が来ても、屋敷に入れるな」。 さて、済公はまっすぐ寺に戻った。首座が尋ねた。「いくらか集まったか？」。済公は答えた。「明後日には全部揃う」。首座は言った。「今日は一文もないのに、明後日にどうして揃うというのだ」。済公は言った。「心配するな。私に考えがある」。首座が長老に話すと、長老も信じなかった。翌日、僧侶たちが皆、長老に言った。「済公は今日も外に出て勧進せず、かまどの下でシラミを取っています。明日どうしてあるでしょう」。三日目、毛太尉が早朝に朝廷に行くと、一人の皇院子が来て言った。「娘娘がご命令です。太尉を召されています」。急いで太后の宮中に行き、拝礼した後、太后が言った。「毛君実、子童（私）は昨夜三更の時分、金色の羅漢が現れ、言うには、浄慈寺の寿山福海蔵殿が崩れ、三千貫の銭を化縁したいとのこと。また、疏頭はあなたの家にあり、後に名前があると。太尉は大いに驚き、ひそかに思った。済公は並みの人間ではないと。そして奏上した。「娘娘、二日前に、浄慈寺の書記僧が確かに疏頭を私のところに残していきました」。太后は言った。「宝庫に三千貫の化粧料がある。子童はあなたと共に浄慈寺に行き、この金色の羅漢を確認したい」。太后のご命令により、鑾駕を整え、妃や侍女たちを従えて浄慈寺へ行香に向かった。毛太尉は三千貫の銭を護送した。その日、済公は部屋の中で言った。「そろそろ来る頃だ」。部屋を出て大声で叫んだ。「皆、施主を迎えに行け」。そして太鼓を打ち鐘を撞かせた。長老はこれを聞き、急いで侍者に様子を尋ねさせた。すると門番が報告した。「黄門使が来て、太后娘娘が行香に来られると言っています」。長老は慌てて袈裟をまとい、方丈を出て、寺の五百人以上の僧侶を率いて出迎えた。太后の鳳輦が到着すると、長老らは山門の外で出迎えた。娘娘は長老に言った。「子童は昨夜三更の時分、金色の羅漢が夢に現れ、三千貫の銭を化縁して蔵殿を修造したいと言った。今日ここに銭を持ってきた。子童はこの羅漢を確認したい」。長老はこれを聞き、香炉を掲げ、五百人以上の僧侶を引き連れ、仏殿で経を読むふりをした。この時、済公もその中にいたが、目の前を通り過ぎた。太后が指さして言った。「まさにこの僧だ」。跪こうとした瞬間、済公は急にでんぐり返しをし、袴を穿かずに前の物を露出させ、起き上がると走り去った。長老はすぐに娘娘に奏上した。「この僧は普段から少し風変わりなところがあります」。太后は毛君実に命じて、三千貫を庫師に渡して収めさせた。太后は自ら戻り、長老と僧侶たちが山門まで見送った。長老は方丈に戻り、済公を探させたが見つからない。突然、一人の侍者が来て言った。「済公は一団の子供たちを連れ、船を漕いで西湖へ蓮摘みに行きました」。長老は言った。「済公は蔵殿を完成させようと、一時的に霊感を現したのだ。今は人に正体を見破られるのを恐れ、わざとあのような態度を取ったのだろう」。済公は船を石岩橋まで漕ぎ、岸に上がると、子供たちに船を漕いで帰らせ、自分は古蕩の方へ歩いて行った。教場橋で東の便所に行くと、尿壺の中に一匹の蝦蟇が浸かってふくれあがっていた。済公は言った。「苦しんでいるな。これも輪廻だ。私がお前のために火を焚いてやろう」。そして頌を作った。

這箇蝦蟆。死也掘強。瞑目並牙。跏趺合掌。佛有大身小身。即非我相人相。一念悟來。離諸業障。

> この蛙は、死んでなおも強情だ。 目を閉じて牙を並べ、結跏趺坐で合掌している。 仏には大身も小身もあるが、それは我相でも人相でもない。 一瞬の悟りに至れば、あらゆる業障から離れる。

咦　　青草岸邊尋不見　分明月夜棃花上。

> あれ？　青草の岸辺を探しても見つからず、明るい月夜の梨の花の上に。

濟公念罷。只見半空中。青衣童子呌曰。多虧師父。已得超昇。眾皆喝彩。忽一人拖住濟公曰師父。同你前面坐一坐。濟公曰。阿哥。你是何處。那人曰。我是西溪安樂山永興寺長老。聞清溪道士徐公。說上人清德。累欲一見。今日小人有緣。且去飲三盃。二人行過古蕩街。逕望永興寺來。此時長老正在山門下乘凉。濟公向前施禮。長老曰。師兄何來。砧基曰。此是濟長老也。長老大喜請入方丈。賓主坐定茶罷。問砧基何處相遇。砧基說蝦蟆下火故事。長老嘆羨。令整酒饌。濟公恁意飲了一夜。次日請徐提點陪侍。長老要造安樂橋。凂濟公開疏云。

> 済公がその言葉を読み終えると、見よ、半空に青衣の童子が声をかけて言った。「お師匠さまのおかげで、ついに昇天することができました」。一同は歓声をあげた。すると突然、一人の男が済公の袖を引いて言った。「お師匠さま、ちょっとそちらでお話を」。済公が「お兄さん、どちらの方ですか」と尋ねると、その男は答えた。「私は西渓の安楽山、永興寺の長老です。清渓の道士、徐公様から、あなたの清らかな徳を聞き、ずっとお会いしたいと思っていました。今日は私に縁があったのです。さあ、三杯やりましょう」。二人は古蕩街を通り過ぎ、まっすぐ永興寺へと向かった。ちょうどその時、長老は山門の下で涼をとっていた。済公が進み出て挨拶をすると、長老は言った。「師兄、どちらから？」。砧基が「こちらは済長老です」と答えると、長老は大いに喜び、方丈へと招き入れた。賓主が席に着き、お茶を一服した後、長老は砧基にどこで出会ったのかと尋ねた。砧基が蝦蟇の火葬の話をすると、長老は感嘆し、酒食を整えるよう命じた。済公は思う存分に一晩中飲んだ。翌日、徐提点を招いてもてなし、長老は安楽橋を架けたいと思い、済公に寄進の趣意書を書いてくれるよう頼んだ。

伏以山藏古寺。水接平橋。西溪市北。安樂山橋。珊損年深。往來不便。欲建運雲之勢。全憑駕石之功資金浩大獨力難成。輙持短疏。遍扣大檀。誠哉勸資。慨然樂助。叠石橫空。杜預建時。從古有跨溪通道。相如題後。豈今無不慚風漱石。還愛月盈河水流碧草環中過。人在蒼龍背上行。橋梁萬代。福祿無窮。

> 謹んで申し上げます。山には古寺がひっそりとたたずみ、水は平らな橋に届いております。西溪の市の北、安樂山の橋は、珊瑚のように美しかった橋も年月を経て損なわれ、行き来するのに不便をきたしております。雲を運ぶような勢いで建て直し、石を架ける力によって完全なものにしたいと願っておりますが、資金は膨大で、一人の力では成し遂げるのが難しい状況です。そこで、短いお願いの文章を持ちまして、広く大檀那の方々にお願いを申し上げる次第です。誠に、資金のご協力をお願いし、快くご助力いただけますようお願い申し上げます。 石を積み上げて空に横たえる、杜預が建てた時代から、古より存在してきたように、渓流をまたいで道を通す、相如が題した後も、今にないはずがありません。風が石を洗う様を恥じず、むしろ月が川に満ちるのを愛でるがごとく、

寫罷。二人迤𨓦行至崇真寺夜宿。次日到洗馬池閑翫。題云。

> 書き終えた。二人は崇真寺へと向かい、その夜は寺に宿をとった。翌日、洗馬池へと足を運び、のんびりと遊んだ。その様子を詩に詠んだ。

昔日曾聞洗馬池 悠然此景在西溪風生水面波紋細 日上堤邊樹影低水底青天沉翡翠 波中明月浸琉璃何如花下退朝去 喜看鴛鴦戲石磯

> かつて洗馬池のことを聞いたことがあった 悠然としたこの景色は西溪にあると 風が水面に生じて波紋は細やかに 日が堤の辺りに昇り樹影は低く 水底の青空に翡翠が沈み 波の中の明月が瑠璃に浸る いかんぞ花の下で退朝して去らん 喜んで鴛鴦の石磯で遊ぶを見る

自是濟公只在永興寺。崇真寺。清溪道院。幾處盤桓。不覺過了四箇月。時值初冬天氣。濟公覺道身冷。思量我出來長久。須回寺去。於是別了長老。并徐提點。便向石人嶺來時。見上天竺懺首。同一道人坐地。見濟公來。二人起身相見。懺首曰。汝在何處。長老差人各處尋覔。濟公曰。我在永興寺。住了四箇月。恐長老見嗔。今日故回。汝等何往。懺首曰。你不知我寺。講主九月二十夜。著賊偷得一空。聞知西溪街上鄭先生。卜得好卦。故令我問課回來。濟公曰。我實不知。既如此。同你去望他。二人落了石人嶺。逕至寧棘庵。講主正在方丈中煩悶。濟公向前施禮曰。失彩失彩。講主曰。久不相會。何故不來看我。濟公曰。我儂今日偶遇懺首說。特來望你。講主曰。老僧掙了一世。今一夜皆空。濟公曰。出家人要財物何用。待他偷去。倒省得記掛。講主曰。我積趲來。要修僧房起鐘樓。今被偷去。與外人說不得。只好自知。故此煩悶。濟公乃曰。如此我作一律。替你解悶。題云。

> それ以来、済公は永興寺、崇真寺、清溪道院など数か所を転々とし、気がつけば四か月が過ぎていた。ちょうど初冬の寒い季節で、済公は身に冷たさを感じ、長く寺を離れているので、そろそろ戻らなければと思い立った。そこで長老や徐提点に別れを告げ、石人嶺へ向かった。 途中、上天竺の懺首が一人の道士と地面に座っているのに出会った。二人は済公を見つけると立ち上がり、挨拶を交わした。懺首が言うには、「どこにいたのですか？長老が方々に人をやって探していましたよ」。済公は答えた。「永興寺に四か月ほど滞在していた。長老に怒られると思い、今日戻るところだ。あなたたちはどこへ行くのか？」懺首は言った。「ご存じないでしょうが、うちの寺の講主のところが九月二十日の夜、賊にすっかり盗まれてしまったんです。西溪町の鄭先生が占いが上手だと聞き、私が卦を立ててもらいに行って帰るところです」。済公は言った。「それは知らなかった。それなら、私も一緒に講主を見舞いに行こう」。 二人は石人嶺を下り、まっすぐ寧棘庵へ向かった。講主は方丈で悩み沈んでいた。済公が進み出て挨拶すると、「ご愁傷さまでございます」。講主は言った。「久しぶりだな、どうして訪ねて来てくれなかったのか」。済公は答えた。「今日たまたま懺首に会い、話を聞いたので、お見舞いに参りました」。講主はため息をついた。「この老僧は一生かけて蓄えたものを、一夜で全て失ってしまった」。済公は言った。「出家者に財産など必要ありません。盗まれたなら、かえって心配事がなくなるというものです」。講主は言った。「僧房を修復し、鐘楼を建てるために貯めていたのだ。盗まれたことを外に言えず、自分だけで悩んでいるのだ」。済公は言った。「それでは、私が一首詠んで、あなたの憂さを晴らしましょう」。

啞喫黃瓜苦自知 將絲就縱落人機低田缺水遭天旱 古菓安身著鬼迷賊去關門無物了 病深服藥請醫遲竹筒種火空長炭 夜半描龍𦘕向誰

講主大笑曰。妙哉雙關二意。我肚中多悶。你休回去。在此相伴。解嘆我也好。濟公曰。只怕無酒喫。講主曰。別物無有。惟酒你喫不了。濟公曰。既有酒。莫說一兩月。便是一兩年也在此。眾人大笑。自是濟公。又在天竺過了兩月。看看臘近。講主留過年。濟公曰。這却使不得。須回寺過年。乃別講主。向淨慈寺來。山門口撞見監寺曰。濟公一向在何處。濟公曰。我在老婆房裡。監寺曰。你是風子我不理你。濟公逕入方丈。見長老向前施禮。長老曰。不與老僧說知。一直出去半載。是何道理。濟公曰。偶然閑走。望長老慈悲。長老道我却不怪反被眾人笑。濟公曰。今後再不敢如此。自此濟公。只是坐禪念經。時值三月天氣。濟公對長老說。我從歸寺。並不曾出門。今欲出去。望相識。特稟長老。長老曰。你去。只可一兩日便回。濟公曰。謹領。乃離方丈。逕投萬松嶺來至毛太尉府。令門公通報。太尉忙出迎接。入坐茶罷。太尉曰。自從同太后娘娘到你寺。已半載餘矣。濟公曰。向日深虧相公。完成這庄勝事。近思酒飲特來相探。太尉曰。你且坐。今日園子。掘得些笋。將一半進朝。一半在此。令煑來與你嘗新。濟公大喜。一上喫大半碗。道滋味極美。佛語云。一寸二寸。官員有分。一尺二尺。百姓得喫。和尚要喫。直待織壁。我儂虧太尉得嘗新。長老在寺。夢也夢不見。我且剩幾塊。持歸奉長老。太尉道。此是殘剩。另將一盤。來用荷葉包固。濟公提荷葉包。作謝。遂行。一路向淨慈寺來山門下。首座曰。手裡包兒。莫非狗肉。濟公道不是。包內之物。你們夢也夢不見。眾曰。却是甚麼。濟公把包兒。塞將過去曰。你且聞一聞。逕入方丈。長老曰。你今如何便回。濟公曰。我一逕毛太尉府中去。却好甞新笋。我討得一包。與長老甞新。長老曰。難得你。濟公令侍者取一盤來。將荷葉包解開。傾在盤內。托上長老面前。長老喫了三二塊。人各分些。眾僧皆來討笋喫。長老曰有數。這些都分了。濟公曰。我儂在毛太尉府中。說禪機漏將笋來。你們只顧白口要喫。長老曰。你說甚麼禪機。濟公曰。一寸二寸。官員有分。一尺二尺。百姓得喫。和尚要喫。直待織壁。長老曰。絕妙絕妙。眾僧曰。你化些來與我們甞新也好。濟公曰。眾僧有將新笋為題作得一詩。我儂便去化兩担來。長老便作一絕云。

> 講主は大笑いして言った。「素晴らしい、二重の意味だ。私は腹の中に悶々とすることが多い。お前は帰らずにここにいて、私の傍らにいて、私の嘆きを解きほぐしてくれよ。」 済公は言った。「ただ酒が飲めないのが心配です。」 講主は言った。「他の物はないが、酒だけはお前が飲みきれないほどある。」 済公は言った。「酒さえあれば、一、二ヶ月どころか、一、二年でもここにいます。」 一同は大笑いした。 こうして済公は、また天竺寺で二ヶ月を過ごした。 やがて臘月（旧暦十二月）が近づいた。 講主は年越しを勧めたが、済公は言った。 「それはできません。寺に戻って年を越さねば。」 そして講主に別れを告げ、浄慈寺へ向かった。 山門の前で監寺に出会い、監寺が言った。 「済公、このところどこにいたんだ？」 済公は言った。「老婆の部屋にいました。」 監寺は言った。「お前はどうかしている。相手にしない。」 済公はそのまま方丈に入り、長老の前に進み出て礼をした。 長老は言った。「老僧に一言も告げず、半年も出て行っていたとは、どういうことだ。」 済公は言った。「ついふらりと出かけてしまいました。長老、お慈悲を。」 長老は言った。「私は怪しまないが、かえって皆に笑われる。」 済公は言った。「今後は二度とこのようなことはいたしません。」 それ以来、済公はただ坐禅と読経に励んだ。 時は三月の気候。 済公は長老に言った。「寺に戻ってから、まだ一度も外出していません。今、外に出て知人を訪ねたいのですが、長老にお願い申し上げます。」 長老は言った。「行くなら、一、二日で戻れ。」 済公は言った。「謹んで承りました。」 そして方丈を離れ、まっすぐ万松嶺へ向かい、毛太尉の邸宅に着いた。 門番に取り次ぎを頼むと、太尉は慌てて出迎え、座に着き茶をすすめた。 太尉は言った。「太后様と共にそちらの寺を訪れてから、もう半年以上になるな。」 済公は言った。「先日は相公のおかげで、あの立派な事業を成し遂げることができました。近ごろ酒が恋しく、わざわざお訪ねしました。」 太尉は言った。「まず座れ。今日、庭師が筍を掘り出し、半分は朝廷へ献上し、半分はここにある。煮てお前に味見させよう。」 済公は大喜びで、一気に大半碗を平らげ、「味が極めて美味しい」と言った。 「仏語に云う。『一寸二寸は、役人の分。一尺二尺は、百姓の食べる分。和尚が食べるには、壁が織られるのを待て。』私は太尉のおかげで新物を味わえた。長老は寺で、夢にも見られまい。少し残して、持ち帰って長老に捧げよう。」 太尉は言った。「それは残り物だ。別に一皿用意し、蓮の葉で包んでやろう。」 済公は蓮の葉包みを提げ、礼を言って立ち去った。 一路、浄慈寺へ向かい、山門の下で首座が言った。 「手に持っている包みは、まさか狗肉ではないだろうな？」 済公は言った。「違う。包みの中の物は、お前たちには夢にも見られないものだ。」 皆が言った。「では何だ？」 済公は包みを押しつけて言った。「まず嗅いでみろ。」 そのまま方丈に入ると、長老が言った。 「どうしてこんなに早く戻ってきたのだ？」 済公は言った。「まっすぐ毛太尉の邸宅へ行き、ちょうど新筍を味わうことができました。一包みもらって、長老に味見していただこうと思い。」 長老は言った。「お前の気持ちはありがたい。」 済公は侍者に皿を持って来させ、蓮の葉包みを解いて皿にあけ、長老の前に差し出した。 長老は二、三切れ食べ、各自に分け与えた。 僧侶たちが皆、筍を食べさせてくれとせがんだ。 長老は言った。「数に限りがある。これで皆で分けよ。」 済公は言った。「私は毛太尉の邸宅で、禅機を説きながら筍を持ち出してきた。お前たちはただむさぼり食いたがるだけだ。」 長老は言った。「どんな禅機を説いたのだ？」 済公は言った。「『一寸二寸は、役人の分。一尺二尺は、百姓の食べる分。和尚が食べるには、壁が織られるのを待て。』です。」 長老は言った。「絶妙、絶妙だ。」 僧侶たちは言った。「お前も少し化縁してきて、我々にも味見させてくれよ。」 済公は言った。「皆が新筍を題にして詩を一首詠むなら、私は二担ばかり化縁してきてやろう。」 長老は一首の絶句を詠んだ。

竹笋初生牛犢角 蕨芽新長小兒拳旋挑野菜炊香󰕖 便是江南二月天

> 筍は初めて生え、子牛の角のよう 蕨の芽は新たに伸び、幼児の拳のごとし 摘みたての山菜を炊けば香り立つ これぞまさに江南の二月の空

濟公曰。今日不許。明日也無。後日還你兩担。長老曰。這新笋初生。如何論担。濟公曰。休要管。次日濟公逕投萬松嶺。毛太尉府裡來。到廳坐定。濟公曰。昨日蒙賜笋。長老喫了。眾僧都討。我儂一時說了口。今日故來化緣兩担。太尉曰。若過十餘日。出得廣時。便有。如今初放標。何能論担。園子曰。昨夜頗暖。都鑽出頭來。太尉喜曰。將疏頭來。與你笋。濟公請帋筆一揮而就云。

> 済公は言った。「今日はダメでも、明日はあるだろう。明後日には二担返すよ。」 長老は言った。「この新たな筍は生まれたばかりだ。どうして担で数えられるというのか。」 済公は言った。「気にしないでくれ。」 翌日、済公はまっすぐに万松嶺の毛太尉の屋敷へと向かった。 座敷に座り着くと、済公は言った。 「昨日は筍をいただき、ありがとうございました。長老が食べると、他の僧たちも欲しがりまして、つい口を滑らせてしまいました。それで今日、二担の施しを請いに参りました。」 太尉は言った。「十日ほど過ぎて、たくさん生えてきたら、いくらでもあるが、今は芽が出たばかりだ。どうして担で数えられるというのか。」 庭師が言った。「昨夜はかなり暖かかったので、みんな頭を出してきました。」 太尉は喜んで言った。「寄進の願文を持ってきなさい。筍をやろう。」 済公は紙と筆を請うと、一気に書き上げた。

錦屏破玉。偏宜我等齋盂。粉節出墻。已屬他人風月。正好拖泥掘出。那堪帶露担來。鹽油鍋內炙就黃金。湯水釜中煑成白玉。滿滿盛來沒底碗子。齊齊喫去無心道人。趂嫰正好結緣。沒後難得進口。山僧盡嘗。滋味鮮甜。施主專享。福祿永固。

> 錦の屏風を破る玉、我らが斎の鉢にこそふさわしい。 粉節の竹が垣を越え、すでに他人の風月に属す。 泥を引きずり掘り出すにちょうどよく、露を含んで担いでくるに堪えられぬ。 塩油の鍋の中で黄金に炙られ、湯水の釜の中で白玉に煮られる。 底なき碗にたっぷりと盛られ、無心の道人が整然と食べ尽くす。 若いうちにちょうど縁を結び、後になれば口に入れ難し。 山僧は味わい尽くす、その味は鮮やかに甘し。 施主は専らに享く、福と禄は永遠に固し。

太尉喜曰。今日方透芽。且養他一夜。明早掘去。還多得些。濟公曰。正好。正好。太尉當晚留濟公在府歇了。次早同濟公步入竹園中。只見掘起約有五担。撥五箇當直人挑送。濟公謝了太尉。投淨慈寺來。眾僧在山門下。遙見濟公領五担笋來。急報長老。濟公曰。笋便化了。你等可出五百文鈔。還脚錢。長老曰。老僧自有。令侍者取鈔五百文。付五箇送笋人去訖。長老令煑笋。與眾僧喫。喫罷盡散。却說濟公。猛思靈隱寺。昌長老已死。不去送得喪。聞得印鉄牛做長老。要去望他。離寺過六條橋。徐步行至靈隱寺前。見侍者曰。煩希通報。侍者入方丈曰。淨慈寺濟書記來訪。長老曰。風子不要采他。你去回報不在。侍者報濟公。濟公大怒。便走到西堂房裡。望小西堂。亦不在。問行童借筆。去冷泉亭下。作詩一律云。

> 太尉は喜んで言った。「今日やっと芽が出た。一晩養っておいて、明朝掘り出そう。そうすればもっとたくさん取れる。」済公は言った。「ちょうどいい。ちょうどいい。」太尉はその夜、済公を屋敷に泊まらせた。翌朝、済公とともに竹園に入ると、掘り起こした筍はおよそ五担ほどあった。五人の従者に担がせて送らせた。済公は太尉に礼を言い、浄慈寺へ向かった。寺の僧たちが山門の下で、遠くから済公が五担の筍を連れてくるのを見て、急いで長老に知らせた。済公は言った。「筍はもう届けた。お前たちは五百文の銭を出して、運賃を払え。」長老は言った。「わしが払おう。」侍者に命じて五百文の銭を取りに行かせ、五人の筍を運んだ者たちに渡して帰らせた。長老は筍を煮るよう命じ、僧たちと一緒に食べた。食べ終わると、皆は散っていった。さて済公は、ふと霊隠寺のことを思った。昌長老はもう亡くなり、葬儀にも行けなかった。印鉄牛が長老になったと聞き、彼を訪ねようと思った。寺を離れ、六条橋を渡り、ゆっくり歩いて霊隠寺の前に着いた。侍者を見て言った。「お手数だが、伝えてくれ。」侍者は方丈に入って言った。「浄慈寺の済書記が訪ねて来られました。」長老は言った。「あの風来坊にかまうな。『留守だ』と返事をしろ。」侍者が済公に伝えると、済公は激怒した。そして西堂の部屋へ歩いて行き、小西堂を訪ねたが、彼もいなかった。行童から筆を借り、冷泉亭の下へ行き、一首の詩を詠んだ。

幾百年來靈隱寺 如今却被鉄牛閂蹄中有漏難耕種 鼻孔撩天不受穿道眼何如驢眼瞎 寺門常似獄門關冷泉有水無鷗鷺 空使留名在世間

> 幾百年の時を経てきた霊隠寺は、今や鉄の牛に門を閉ざされている。 蹄に漏れがあれば耕作もままならず、天を仰ぐ鼻孔には誰も手を出せない。 悟りの眼は、どうして驢馬の盲目の眼と比べられようか。寺の門は、いつも牢獄の門のように閉ざされている。 冷泉には水はあっても鷗や鷺はおらず、ただ世に名を残すばかりだ。

寫罷付行童。仍于西堂粉壁題云。

> 書き終えて童子に渡し、さらに西堂の白壁に書き記した。

小小庵兒小小窓 小小房兒小小床出入小童并小行 小心伏事小西堂

> 小さな庵に小さな窓 小さな部屋に小さな床 出入りする小僧も小さな足取りで 心をこめて小さな西堂に仕える

濟公別了行童自回寺。却說靈隱寺。有人入白。長老怒曰。臨安府趙太守。是我故交。凂他砟去淨慈寺門外。兩傍松樹。破他風水。却說德輝長老。一日共濟公在方丈中。忽見侍者報曰。山門外趙太守。帶百餘人。要砍兩傍松木。長老曰。如何是好。濟公曰。長老休慌。待我去見他。長老曰。這官人十分利害。汝去見他。須用小心。濟公曰。我師寬心。言訖。出山門。太守在外呌和尚。濟公向前施禮。太守曰。你便是甚麼濟顛。久聞你善賦詩。今來見我有何話說。濟公曰。聞知相公要伐敝寺松木。有詩呈上。

> 済公は行童と別れて寺に戻った。さて、霊隠寺では、ある者が入って報告した。長老は怒って言った。「臨安府の趙太守は私の旧友だ。彼に頼んで、浄慈寺の門の外にある両脇の松の木を切り倒させ、あの寺の風水を破ってしまおう。」 一方、徳輝長老はある日、済公と方丈にいたとき、突然侍者が報告してきた。「山門の外に趙太守が百人余りを連れて、両脇の松の木を切り倒そうとしています。」長老は言った。「どうすればよいのだろうか。」済公は言った。「長老、ご心配なく。私が会いに行きましょう。」長老は言った。「この役人は非常に手ごわい。会いに行くなら、十分に気をつけなければならない。」済公は言った。「和尚様、ご安心ください。」そう言うと、山門を出て行った。 太守は外で和尚を呼んでいた。済公は進み出て礼をした。太守は言った。「お前が済顛というやつか。かねがね詩をよく作ると聞いているが、私に会いに来て何か言いたいことがあるのか。」済公は言った。「お聞きしました、貴殿が当寺の松の木を切り倒そうとされていると。一首の詩を捧げます。」

亭亭百尺接天高 曾與山僧作故交滿望枝柯千載茂 可憐刀斧一齊拋窓前不覩龍蛇影 耳畔無聞風雨號最苦早間飛去鶴 晚回不見舊時巢

> 天を突く百尺の高さにそびえ立ち、かつて山の僧と古き友となった。 枝葉の千年の茂りを満ち望むも、哀れ刀斧に一斉に切り捨てられて。 窓前には龍蛇の影も見えず、耳元には風雨の呼ぶ声も聞こえぬ。 最も苦しいは、朝に飛び去った鶴が、夕べに戻れば古巣の見えぬこと。

太守見詩大喜。見山環翡翠。屋隱烟霞。令濟公作詩云。

> 太守は詩を見て大いに喜んだ。山が翡翠のように囲まれ、家は霞の中に隠れている様子を見て、済公に詩を作るよう命じた。

白石磷磷積翠嵐 翠嵐深處結茅庵煑茶迎客月當戶 採藥出門雲滿籃琴掛葛絃鳴素志 窓開風拂罷清談今朝偶識東坡老 四大皆空不用參

> 白い石が燐燐と輝き、青々とした山霧が積もる 翠の嵐の深き処に庵を結ぶ 茶を煮て客を迎えれば月が戸口に当たり 薬を採りて門を出れば雲が籠に満つ 琴は葛の弦に掛けて素志を鳴らし 窓を開けば風が吹き清談を罷む 今朝たまたま東坡老と識り 四大皆空、参ずるに用なし

太守嘆賞不足。曰下官亦續一律云。

> 太守は感心して、なおも足りないと感じ、言いました。「私も一句続けましょう。」

不作人間骨肉僧 霜威隱隱骨稜稜金芝三秀詩壇瑞 寶樹千花法界清得句逃禪寧縛律 即心是性不傳燈我來問道無餘事 雲在青天水在瓶

> 世の骨肉を離れし僧 霜の威厳に骨は聳えたり 金色の芝に三たび花咲き 詩壇の瑞祥 宝樹に千花咲き 法界は清浄 句を得て禅に逃れ 律に縛られず 心即ち是れ性 燈を伝えず 我来たりて道を問う 余事無し 雲は青天に 水は瓶に在り

須臾齋畢。太守自回。長老入方丈謂眾僧曰。今日若非濟公。誰人解得。却說濟公閑行至長橋。見賣餶飿兒門上。貼著斗書。吃了一驚。走入見王婆在棺材邊哭。王婆曰。阿公和你素好。後日出殯。你來送喪。就請你下火。念阿公平日之面。說兩句禪機。令他西方去。濟公曰。如此準來行到長橋上坐著。只見賣蘿蔔的沈乙。挑了空担來曰。師父多時不見。同你飲一碗何如。濟公曰。甚好。二人走入酒店坐定。沈乙篩酒。濟公一上喫了幾碗。濟公曰。難得你這片好心。我看你巴巴碌碌。何時是了。不□隨我喫碗安單飯也罷。沈乙曰。我久懷此意。若師父肯提挈。今日便跟師父。濟公引沈乙來寺。參見長老。濟公曰。弟子尋得一徒弟在此。望長老容留。長老遂與他摩頂受記。改名沈萬法。次日飯後。濟公令沈萬法扒些火來。萬法曰。要火做何用。濟公曰。我今日閑坐。烘幾箇虱子。少刻萬法掇一盆火來。濟公脫下直裰。在火上一烘。兩箇虱子做一塊鑽出來。濟公曰。虱子也有夫妻。我欲咬死。又恐污了口。不如就火中燒化。便放虱子火中。口念云。

> 程なく斎食も終わり、太守は自ら帰っていった。長老が方丈に入り、僧たちに言うには、「今日はもし済公がいなかったら、誰がこの難局を切り抜けられただろうか」と。 さて、済公が長橋まで散歩していると、餛飩売りの店の戸口に、大きな字で貼り紙があるのを見て驚いた。中に入ると、王婆が棺のそばで泣いていた。王婆は言う、「旦那様はあなたと昔から仲が良かった。明後日は葬儀ですから、ぜひお送りください。それから、火葬の導師もお願いします。旦那様の生前のご縁に免じて、禅の機鋒を二言三言お述べになり、極楽へ送り届けてやってください」。済公は言う、「よろしい、必ず参りましょう」。 済公が長橋の上に腰を下ろしていると、大根売りの沈乙が空の天秤棒を担いでやって来て言う、「和尚様、久しぶりです。一杯どうですか」。済公は言う、「いいだろう」。二人は酒店に入り、席に着いた。沈乙が酒を注ぐと、済公はたちまち数杯を飲み干した。済公は言う、「お前のその心遣い、ありがたい。見ていると、お前はせわしなく働き続けているが、いつになったら終わりがあるのか。いっそ、わしについて安らかに飯を食うのも一興だろう」。沈乙は言う、「かねてからその思いがありました。もし和尚様がお引き立てくださるなら、今日からお供いたします」。済公は沈乙を連れて寺に戻り、長老に拝謁した。済公は言う、「弟子が一人、弟子を見つけて参りました。長老、どうかお受け入れください」。長老はそこで彼に摩頂授記を行い、名を沈萬法と改めさせた。 翌日、食事の後、済公は沈萬法に火を起こして持って来るよう命じた。萬法は言う、「火をどうなさるおつもりですか」。済公は言う、「今日はひまなので、数匹の虱を焙ってやろう」。しばらくして萬法が火鉢を持って来ると、済公は直裰を脱ぎ、火の上にかざした。すると二匹の虱が一塊になって這い出して来た。済公は言う、「虱にも夫婦がいるのか。噛み殺そうと思ったが、口を汚すのも癪だ。火の中に焼き捨てた方がよかろう」。そう言って虱を火の中に放り込み、口ずさむように言った。

虱子聽我語。汝今當記取。類于虫蟻中。只與血肉處。清淨不肯生。來生我袴里。大不大如蔴。亦有夫和婦。宛轉如是生。咂我何時悟。我身自非欠。你豈能堅固。向此一爐火。切莫生驚怖。拋却蠕動軀。莫復來時路。

> 虱よ、よく聞きなさい。 今、覚えておくがよい。 虫や蟻の仲間のように、 ただ血肉にまみれて生きる。 清らかなところには住まず、 私の袴の中に来て住みつく。 大きさは麻の実ほどもなく、 夫婦もいるという。 そのようにして転々と生まれ、 私を噛んで、いつ悟るというのか。 私の体は欠けたところなどない。 お前の身はどれほど堅固か。 この一炉の火に向かって、 決して恐れおののいてはならない。 うごめくこの体を捨て去れ。 二度と戻ってくる道を選ぶな。

咦　　烈焰光中𪹼一聲　剎剎沉沉無覔處。

> あれ？　炎の光の中に一声響く。一瞬にして深く沈み、どこにも見つからぬ。

是日。濟公分什沈萬法。道我去長橋送王公喪。了便回。逕去。喪事將起身。濟公曰。我一發替他指路。口念云。

> その日、済公は諸事を済ませて言った。「私が長橋まで王公の葬列を見送ってくる。終わったらすぐ戻る」と。葬列が動き出そうとした時、済公は言った。「私が道案内をしてあげよう」と口ずさんだ。

餶飿兒王公　秉性最從容　擂荳擂了百來拒蒸餅蒸了千餘籠　用了多少香油　燒了萬千柴顯　今日盡皆丟散　日常主顧難留　靈棺到此　何處相投。

> 餶飿兒の王公は、生まれつき最も穏やかな方でした。豆を擂っては百回も擂り、蒸し餅を蒸しては千籠も蒸しました。どれほどの香油を使い、どれほどの薪を燃やしたことでしょう。けれど今日、すべては散り散りになり、日頃の常連客も引き留められません。霊柩がここに来て、どこに行けばよいのでしょうか。

咦　　一陣東風吹不去　鳥啼花落水空流。

> あら、一陣の東風が吹き去ることもなく、鳥は鳴き花は散り、水はただ空しく流れる。

一壁起材。行至方家局燒化。濟公手提火把。道大眾聽著。

> 一つの壁が材木を起こす。方家局に至って焼き払う。済公は手に松明を持ち、言う、大衆よ、よく聞け。

王婆與我喫粉湯 要令王公往西方西方八萬四千里 如今且只在餘杭

> 王婆が私に粉湯を食べさせてくれた 王公を西方へ行かせようとした 西方は八万四千里も離れている 今はただ余杭にいるだけだ

念罷。只見一後生來在王婆面前作揖。乃是女兒鄰舍。先是王婆。有一女嫁在餘杭。比時有孕。不來送喪。昨夜五更養得一箇男兒。肋下有四硃字。寫道餶飿王公。因此特央鄰人報生。王婆聽得大喜。眾人驚駭。濟公被眾人圍住。便跳在卓上。打箇跟斗。露出下面物事來。眾人大笑。濟公趂笑間一逕走了。乃入清渡門來新宮橋下。沈平齋生藥鋪裡。他家媽媽尊敬濟公。見濟公忙請入內。坐定茶罷。媽媽便令安排酒來。將一隻大碗。安在濟公面前。濟公一上喫了十餘碗。已有醉意。養娘又托出一碗辣汁魚來。媽媽道再喫幾碗。濟公又喫了十數碗。十分酩酊。作謝媽媽。撞到清波門一交跌倒。把門的并過往人圍住。其中有認得的。道這是淨慈寺濟書記能吟詩極好。只是喫酒沒正經。濟公聽見說。傲起來曰。誰人說我沒正經。便歌云。

> 念じ終えると、一人の若者が王婆の前に進み出て、会釈をした。彼は王婆の娘の隣人であった。王婆には一人娘がいて、余杭に嫁いでいた。ちょうど妊娠中で、葬儀には来られなかったのだが、昨夜の五更（午前4時頃）に男の子を出産した。その子の脇の下には四文字の朱の字があり、「餶飿王公」と書かれていた。そこで、特別に隣人に頼んで出産の知らせを伝えに来させたのである。王婆はこれを聞いて大いに喜び、周りの人々は驚いた。 済公は人々に囲まれ、机の上に跳び乗ると、宙返りを一つ見せ、下半身の物をあらわにした。一同は大笑いし、済公はその笑い声に紛れて、さっさと立ち去った。 そして清渡門を通り、新宮橋のたもとにある沈平斎の生薬屋へと向かった。そこのおかみさんは済公を尊敬しており、済公を見かけると忙しく中へ招き入れた。座り、お茶をいただくと、おかみさんはすぐに酒の用意をさせた。大きな碗一つを済公の前に置くと、済公は一度に十余碗も平らげ、すでに酔いが回っていた。女中がさらに一碗の辛味の利いた魚料理を運んでくると、おかみさんが「もう何杯か召し上がれ」と言うので、済公はまた十数碗を飲み干し、すっかり泥酔してしまった。 おかみさんにお礼を言い、清波門の方へふらふらと歩いていくと、つまずいて転んでしまった。門番や通りかかった人々が集まってきて囲んだ。中に済公を知っている者がいて、「これは浄慈寺の済書記だ。詩を詠むのはとても上手だが、酒を飲むとろくなことがない」と言った。 済公はこれを聞くと、ふてぶてしく立ち上がって言った。「誰が俺にろくなことがないと言った？」そして歌い始めた。

本是修來四果身。風顛作逞混凡人。能施三昧神通力。便指凡人出世津。經卷無心看。禪機有意親。醉時喝佛罵天真。渾身不見些兒好。一點靈光絕勝人。

> 本来は修行を積んで四果の身を得た者。 風狂のふりをして凡人に混じる。 三昧の神通力を施すことができ、 凡人が世を超える道を示す。 経典は無心に読み、 禅機は意図的に親しむ。 酔えば仏を罵り天真を罵る。 全身に少しの良さも見えないが、 一点の霊光は誰よりも勝っている。

認得的。扶起濟公。攙到十。里松。又跌倒了。直到淨慈寺報知長老呌沈萬法。急出山門。到十里松。向前道師父回寺去。濟公曰。賊牛。駝我去。把沈萬法吐了一頭一臉。沈萬法駝到厨下。󳫹床上放師父睡了。方去洗臉。濟公跳將起來。高呌無名發。呀呀呀。眾僧都道濟公酒狂。濟公曰。駝我見長老又呌無名發。呀呀呀。眾僧不曉得。都去唾了。濟公不住口連呌到三更時分。羅漢堂琉璃燈。燒著旛脚。火起。濟公遶廊下呌。無名發呀呀呀。敲各房門。眾僧撩亂起來。各自收拾猛火隨風。焰焰騰騰。延燒佛殿兩廊各僧房。濟公曰。燒得這禿驢們好。忽然弓兵入來。捉住兩箇監寺出官。只不見長老。這火直燒到次日午時還未滅。止留得山門不燒。眾僧對濟公曰。許多佛力。因何不能護持。濟公口占四句云。

> わかった。済公を起こし、十里松まで支えて行ったが、また倒れた。やっとのことで浄慈寺に辿り着き、長老に知らせて沈萬法を呼び出した。沈萬法は急いで山門を出て十里松まで行き、済公に近づいて言った。「師父、お寺に戻りましょう」。済公は言った。「この牛め、俺を背負っていけ」。そう言って沈萬法の頭や顔に吐きかけた。沈萬法は済公を背負って厨下まで行き、床に師父を寝かせてから、やっと顔を洗いに行った。すると済公は跳ね起きて、大声で叫んだ。「無名発、やあやあやあ」。僧たちは皆、済公が酒に酔って狂っていると思った。済公は言った。「俺を長老のところに背負っていけ」。また「無名発、やあやあやあ」と叫んだ。僧たちはわけがわからず、皆、唾を吐きかけて去った。済公は口を止めず、夜中の三時まで叫び続けた。羅漢堂の瑠璃燈が幡の端に燃え移り、火事が起こった。済公は廊下を走り回りながら叫んだ。「無名発、やあやあやあ」。各部屋の戸を叩いた。僧たちは慌てふためいて起き出し、それぞれ荷物をまとめた。猛火は風に乗り、炎々と燃え上がり、仏殿や両廊、各僧房に燃え広がった。済公は言った。「この禿げた驢共、よく焼けてるな」。突然、弓兵が入ってきて、二人の監寺を捕らえて役所に連行した。ただ長老の姿は見えなかった。この火は翌日の昼過ぎまで燃え続け、まだ消えなかった。山門だけが焼け残った。僧たちは済公に言った。「多くの仏の力があるのに、なぜ守ってくれなかったのか」。済公は口ずさむように四句を詠んだ。

無名一點起逡巡 大廈千間盡作塵非是我佛不靈感 故要樓臺一度新

> 名も無き一点より火の手は巡り、千の高楼も塵と化す。 我が仏の霊験あらたかならぬにあらず、楼台を新たにするためなり。

話間官府救火。就將兩箇監寺。枷在長橋上。眾僧在火場上商議。不知長老何處。怎生救得兩箇監寺。濟公曰。監寺且遲遲。尋長老要緊。眾僧曰。必定睡熟在方丈燒死了。侍者曰。我們真箇不曾見長老出方丈門。濟公說。既然如此。且著火工去扒地。扒了多時。並無踪跡。只見一塊砌平磚。上面惟留下八句詩云。

> 話し合っていると、役所の者が火事の消火に来て、二人の監寺を捕らえ、長橋の上で枷をはめました。僧侶たちは火事場で相談しましたが、長老がどこにいるのか分からず、どうやって二人の監寺を救えばいいのか途方に暮れていました。すると、済公が言いました。「監寺のことは少し置いておいて、まずは長老を探すのが先だ」僧侶たちは言いました。「きっと方丈で寝込んでいて、焼け死んでしまったに違いない」侍者も言いました。「確かに、私たちは長老が方丈の門を出るのを見たことがありません」済公は言いました。「それなら、まずは火消しの者に地面を掘らせよう」しばらく掘り返しましたが、何の痕跡も見つかりません。ただ、平らに敷かれた煉瓦の一つに、八句の詩が残されているだけでした。

一生無利亦無名 圓頂方袍自在行道念只從心上起 禪機俱向舌根生百千萬劫假非假 六十三年真不真今向無名叢內去 不遺一物在南屏

> 一生、利もなく名もなし 円頂方袍、自在に行く 道念はただ心の上より起こり 禅機はともに舌根に生ず 百千万劫、仮にして仮にあらず 六十三年、真にして真にあらざる 今、無名の叢の中へ去らんとす 一物も南屏に遺さず

濟公曰。長老自歸天台山去了。且令火工收拾些燒不盡木頭。搭起幾間茅屋。眾僧安身。濟公行至厨下。見一大鍋熱湯高呌。此間好熱湯。且來洗面。我有一隻曲兒。唱與你們解悶。唱云。

> 済公は言った。「長老は天台山へお帰りになった。さあ、火工たちよ、燃え残った材木を集めて、いくつかの茅葺きの小屋を建て、僧たちが身を落ち着けるようにせよ。」済公は台所へ行き、大きな鍋に熱湯が沸いているのを見て、大声で言った。「ここにはいい熱湯がある。さあ、顔を洗おう。私は一曲持っている。君たちの退屈を紛らわせるために歌おう。」歌った。

淨慈寺。盖造是錢王佛殿兩廊都燒了。止留得兩箇金剛。佛也悶。放起玉毫光。平空似教場。却有些兒不折本。一鍋冷水換鍋湯。

> 淨慈寺。かつては銭王の仏殿と両廊を造営したが、今はすべて焼け落ちた。残されたのは二体の金剛像だけ。仏も憂い顔で、玉のような毫光を放つ。空はまるで教練場のようだ。それでも少しは元が取れている。一鍋の冷水が一鍋の熱湯に変わったのだから。

眾僧齊笑。你便風狂。兩箇監寺。枷在長橋。你須救他。濟公一程走到長橋。見兩箇監寺枷在那里。濟公曰。你兩箇板里鑽出頭來。好像架子上安砲燈。監寺曰。阿哥。你不救我們。反來戲謔。濟公曰。我救你。救你。逕往毛太尉府中。太尉接見曰。回祿回祿。濟公曰。說不得。二人坐定。太尉便交安排酒。喫至半酣。濟公曰。我儂多感太尉。在此喫酒。兩箇監寺。枷在長橋。望太尉一救。太尉曰。不妨我寫封柬去。與趙太守就放。次早濟公對太尉曰。我儂且去火場上看看。行至寺門。只見兩箇監寺回來。眾僧大喜。問道如何得放。監寺說虧了。濟公央毛太尉一柬。分付趙太守。因此放回。眾僧俱謝濟公。首座曰。兀誰做得本寺長老。濟公曰。必須是蒲州報本寺。松少林長老。可做。監寺曰。此長老實好。只是年紀高大。如何肯來。濟公曰。你們要他來。必須買酒請我。監寺曰。此係大家之事。見今無錢。那得酒請你。我自修書。令人去請。濟公曰。請不來時。休怪我笑。一程望太尉府去了。寺中眾僧修成書柬。令傳使往蒲州報本寺。見了長老。呈上書柬。長老曰。老僧年邁。如何去得。傳使再三求請。長老曰。非為他故。實難行動。令知客。管待齋畢。傳使辭謝。回至本寺。將前事備陳一遍。首座曰。必須濟公寫書。再令傳使去。眾僧曰。是。便買一埕酒。請濟公。一上喫了十餘碗。濟公曰。前日請少林長老。傳使回來如何說。首座曰。前日空走了一遭。今特要你寫書柬子。濟公即時寫成封固。𮞏與傳使起身。來到蒲州。投見長老曰。老僧前日分付去了。如何又來。傳使曰。濟書記今有簡板在此呈上。長老折開一見大喜。書云。

> 僧たちは一斉に笑った。「お前は狂っているな」 二人の監寺が長橋に枷をかけられていた。お前は彼らを助けなければならない。 済公は一気に長橋まで走り、二人の監寺が枷をかけられているのを見て言った。 「お前たち、板の間から頭を出している様子は、ちょうど棚に提灯を置いたようだな」 監寺は言った。「兄さん、助けてくれないのに、からかうとは何事だ」 済公は言った。「助ける、助けるよ」 済公はすぐに毛太尉の屋敷に向かった。太尉は出迎えて言った。 「火事だ、火事だ」 済公は言った。「言うまでもない」 二人が座ると、太尉はすぐに酒を用意させた。酒が半分ほど進んだとき、済公は言った。 「私は太尉に大変感謝しています。ここで酒を飲んでいる間に、二人の監寺が長橋に枷をかけられています。太尉、どうかお助けください」 太尉は言った。「心配ない。私が手紙を書いて趙太守に送り、釈放させよう」 翌朝、済公は太尉に言った。「私は火事の現場を見に行ってきます」 寺の門まで来ると、二人の監寺が戻ってくるのが見えた。僧たちは大喜びで尋ねた。 「どうやって釈放されたのですか」 監寺は言った。「済公が毛太尉に頼んで手紙を書いてもらい、趙太守に釈放を命じてもらったおかげです」 僧たちは皆、済公に感謝した。 首座は言った。「一体誰がこの寺の長老になれるだろうか」 済公は言った。「蒲州の報本寺の松少林長老が適任でしょう」 監寺は言った。「あの長老は確かに優秀ですが、年を取っています。どうして来てくれるでしょうか」 済公は言った。「彼を招きたいなら、酒を買って私を招待しなさい」 監寺は言った。「これはみんなの事です。今はお金がありません。どうして酒を奢れるでしょうか。私が手紙を書いて、人を派遣して招きます」 済公は言った。「招けなかったら、私が笑っても怒るなよ」 済公はすぐに太尉の屋敷に向かった。 寺の僧たちは手紙を書き上げ、使者を蒲州の報本寺に派遣した。長老に会い、手紙を差し出すと、長老は言った。 「老僧は年を取っている。どうして行けようか」 使者は再三懇願した。長老は言った。 「他の理由ではなく、実際に動くのが難しいのだ」 知客に命じて斎食を用意させ、使者は礼を言って辞去した。 寺に戻り、先のことを詳しく報告すると、首座は言った。 「済公に手紙を書かせ、もう一度使者を派遣しなければならない」 僧たちは言った。「そうだ」 そこで一樽の酒を買い、済公を招待した。済公は一度に十数杯飲んだ。 済公は言った。「先日、少林長老を招いたが、使者は何と言って帰ってきたのか」 首座は言った。「先日は無駄足だった。今はあなたに手紙を書いてほしいのです」 済公はすぐに手紙を書き、封をして使者に渡し、出発させた。 蒲州に到着し、長老に会うと、長老は言った。 「老僧は先日、断ったはずだ。どうしてまた来たのか」 使者は言った。「済書記が手紙を持って参りました。ここにあります」 長老は封を開けて見ると大喜びした。手紙にはこう書かれていた。

象法浸凋。宗風淡蕩。往往來來。無發落。紛紛漫漫。自尋芳。須仗本色高人。今日大家公議。恭惟少林大和尚。行光先哲。德庇後昆。施佛教之鈴鎚。展僧人之鼻孔。休負諸山之望。莫辭一水之勞。惠日峯前。識破𡽗崖之句。南屏山畔。愿全靈璧之光。慨順人情。毋勞牽鼻。

> 象法は次第に衰え、宗風は淡く漂う。行き来する人々は、発心の道筋もなく、ただ漫然と自ら芳しきを探し求める。ここに、本来の面目を持つ高僧の力を借りねばならない。今日、皆で公に協議する。謹んで少林大和尚に申し上げる。その行いは先哲の光を輝かせ、その徳は後進を庇う。仏教の鈴鎚を振るい、僧侶の本来の面目を示されたい。諸山の期待を背負い、一水の労を厭わず、恵日峯の前で、険しい崖の句を見破り、南屏山の畔で、霊璧の光を全うされたい。どうか人情に従い、鼻を引かれることなきよう。

少林長老看罷曰。此回只得去走一遭。便令擂鼓撞鐘。聚大眾。選有德行者住持本寺。掛了牌。分付傳使先回。交濟書記休要出去。老僧收拾行李。只在月內便到。傳使作別。先回本寺報知。眾僧大喜。留濟公在寺。濟公曰。若不出去那得酒喫。一逕便走。呌他不住。監寺曰。若留他。每日那有錢買酒。不留他長老來又不歡喜。首座曰。容易。我有一大空坛。寄在人家。將去盛了湖水。泥了坛頭。只做賒的酒。直待長老來方開。可取一笑。監寺曰。最好。便尋濟公回來。首座曰。濟公我們無錢。賒一坛好酒。你看過了。直待長老來方開。濟公曰。不妨。你們賒來。須臾兩箇火工扛到濟公面前。濟公曰。打開來甞一甞。首座曰。新泥的開了要出氣。濟公曰。也說得是。便掇一掇。道也了得我一醉。令火工扛在草屋下安著。過了數日。有人報長老到。眾僧都出遠接少林長老到寺。眾僧參拜長老畢。就與濟公講話。濟公曰。不要慌。且了正事。便將一塊磚。打開泥頭。但聞水氣大怒。一下打碎了坛。罵道這夥禿驢。分明弄我。少林長老聽得。問曰。做甚麼。侍者曰。濟公要酒喫作閙。長老曰。濟公要酒喫。胡亂買兩瓶請他。忽濟公到長老面前曰。可柰這班禿驢弄我。長老曰。休要與他們一般見識。我自買酒請你。濟公曰。不曾與長老接風。甚麼道理。反要長老買酒請我。少刻酒來。濟公喫了。長老曰。老僧初到不知本寺。曾立被燒募緣榜疏否。濟公曰。這班禿驢。各自做家火那管正事。長老曰。今日你就與我寫。令侍者取文房四寶來。濟公揮筆立就。文不加點。云。

> 少林長老はこれを見て言った。「今回はどうしても行かねばなるまい」 そしてすぐに太鼓を打ち鐘を撞かせ、大衆を集め、徳行のある者を選んで本寺の住職とし、掲示を出して使者に先に帰るよう命じた。 「済書記には外出しないよう伝えてくれ。老僧が荷物をまとめて、ひと月以内には必ず到着する」 使者は別れを告げ、先に本寺へ戻って報告した。僧たちは大喜びで、済公を寺に留めようとした。 済公は言った。「出かけなければ、酒を飲む機会がなくなるではないか」 そう言うなり、まっすぐに出て行こうとした。呼び止めようとしても聞かない。 監寺は言った。「彼を留めれば、毎日酒を買う金はどこにある？　留めなければ、長老が来たときに機嫌を損ねるだろう」 首座は言った。「簡単なことです。私が大きな空の壺を一つ、知人に預けてあります。それで湖水を汲み、壺の口を泥で封じて、つけで買った酒に見せかければよい。長老が来るまで開けなければ、笑い話にもなります」 監寺は言った。「それはよい」 そして済公を探しに戻った。 首座は言った。「済公、私たちには金がありません。一壺の良い酒をつけで買いました。あなたに見てもらいましょう。長老が来るまで開けてはいけません」 済公は言った。「かまわない。つけで買ってきたなら」 しばらくして、二人の火工が済公の前にそれを運んできた。 済公は言った。「開けて味見しよう」 首座は言った。「新しく泥を塗ったばかりで、開けると気が抜けてしまいます」 済公は言った。「それもそうだ」 そして壺を持ち上げて言った。「これで一酔いできそうだ」 火工に命じて草屋の下に安置させた。 数日後、長老が到着したとの知らせが入った。僧たちは皆、遠くまで出迎え、少林長老が寺に到着した。 僧たちが長老に参拝を終えると、すぐに済公と話し始めた。 済公は言った。「慌てるな。まずは正事を済ませよう」 そして煉瓦を手に取り、泥の口を開けた。しかし、水の気配を感じて激怒し、一撃で壺を打ち砕き、罵った。 「このハゲどもめ、明らかに私をからかっているな！」 少林長老がこれを聞き、尋ねた。「何事か」 侍者が答えた。「済公が酒を飲みたがって騒いでおります」 長老は言った。「済公が酒を飲みたがるなら、適当に二瓶買って彼にごちそうしなさい」 すると突然、済公が長老の前に現れて言った。「このハゲどもが私をからかうとは、たまらん！」 長老は言った。「彼らと一緒になって争うな。私が酒を買ってごちそうしよう」 済公は言った。「長老を歓迎するどころか、なんという道理で、逆に長老が酒を買って私をごちそうするのですか」 しばらくして酒が来ると、済公は飲んだ。 長老は言った。「老僧は初めて来たので、本寺が火事の後の寄付を募る掲示を作ったかどうか知らない。済公、君が書いてくれないか」 済公は言った。「このハゲどもは、それぞれ自分のことばかりで、正事には構っていません」 長老は言った。「今日、君が私の代わりに書いてくれ。侍者に文房四宝を持って来させなさい」 済公は筆を揮い、たちまちに書き上げた。一文字も加える必要はなかった。 その文はこうであった。

伏以祝融作釁。照一萬頃之平湖。風伯助威。捲五百間之大廈。烈焰星飛于遠漢。囂塵霧鎻于層巒。各携雲錫以隨身。共駕牛車而出宅。向來金碧併作烟煤。過門孰不驚心。閉眼尤疑是夢。切念阿羅漢。不能冷坐。放起玉毫光。可憐調御師。也被熟熬。失却金花座。雖經世數。未厭人情。鐘鼓重警。發于虗空。香火復追。崇于先帝。毗耶城裏。從來大有檀那。給孤园中。指日可成蘭若。金剛不壞。鐵塔證明。

> 伏して申し上げます。火の神が災いを起こし、一万頃の平らな湖を照らし、風の神がその威力を助け、五百間の大伽藍を巻き上げました。燃え盛る炎は遠くの空へ星のように飛び散り、騒がしい塵埃は幾重もの山々を霧のように覆いました。皆、それぞれ錫杖を携えて身に付け、牛車に乗って住まいを出ました。今まで煌びやかだった金碧の装飾は、すべて煤煙と化してしまいました。門前を通る者、誰が心を驚かさずにいられましょうか。目を閉じても、なお夢ではないかと疑うほどです。 ひたすらに思います。阿羅漢でさえ、冷然と座していることはできず、玉のような毫光を放たざるを得ませんでした。哀れな調御師（仏陀）も、熱く煮えたぎる炎に遭い、金色の蓮華座を失ってしまわれました。幾多の時代を経ても、人々の心情は満たされません。虚空から再び鐘鼓の音が警めとして響き渡り、香火が先帝を追慕して再び盛んになります。 毘耶城の中には、昔から多くの施主がおられます。祇園精舎においても、指を折って待てば、すぐに寺院が完成するでしょう。金剛のように壊れることなく、鉄塔がその証となります。

長老看了大喜。交侍者。把榜掛在山門。往來看者如蟻。越數日。濟公曰。我已化了。明日藝主至。次早果見朝廷。差太尉押到寶鈔三萬貫。言夜夢金身羅漢募緣。故朕完成勝事。長老眾僧謝恩訖。庫司收了三萬貫鈔。齋了太尉送出山門。擇日興工。諸府州縣。官員財主。無不布施。未二年間。殿宇房廊屋舍。皆已落成。忽一日濟公。閑少至雷峯塔。望常長老。長老曰。濟公一向監工辛苦。今日共你作盃。濟公曰。多感長老。令侍者置酒于水雲軒下。時濟公已醉。曰我儂惱你多。題詩相謝。乃寫云。

> 長老は大いに喜んだ。侍者に命じて、札を山門に掲げさせた。見物に来る者は蟻のようであった。数日過ぎて、済公は言った。「私はもう勧進を終えました。明日、施主が来られます。」翌朝、果たして朝廷から太尉が派遣され、三万貫の宝鈔を届けた。言うには、「夜、金身の羅漢が縁を募る夢を見たので、朕がこの勝事を完成させようと思う」とのこと。長老と僧たちは恩を謝し、庫司が三万貫の宝鈔を受け取った。太尉に斎を施し、山門まで見送った。吉日を選んで工事を始めると、諸府・州・県の役人や財主たちが、こぞって布施を寄せた。二年も経たないうちに、殿宇・房廊・屋舎がすべて完成した。ある日、済公がふと雷峯塔へ行き、常長老を訪ねた。長老は言った。「済公、ずっと工事監督でお疲れでしょう。今日は一緒に一杯やりましょう。」済公は言った。「長老のお心遣い、ありがとうございます。」侍者に命じて、水雲軒の下に酒を用意させた。済公はすでに酔っており、言った。「私はずいぶんとご迷惑をおかけしました。詩を詠んでお礼とさせてください。」そして書き付けた。

極目烟波遠接天 紅塵疎處結三椽不憂風景來朝沒 只恐水雲到晚連青黛山邊飛白鷺 綠楊堤畔泊漁船悠然此地真堪樂 半是人間半是仙

> 見渡す限りの霞む波は遠く天に続き、俗世の塵離れたところに三本の柱の庵を結ぶ 朝に消えゆく風景を憂えずとも、夕べに水と雲が連なるのを恐れるばかり 青く濃い山の辺りを白鷺が飛び、緑の柳の堤の畔に漁船が泊まる 悠然たるこの地はまことに楽しむに堪え、半ばは人の世、半ばは仙境なり

寫罷。又飲酒。只見火工來。道長老有請。濟公忙起身謝了。便回寺。入方丈。長老曰。那里去來。濟公曰。我儂閑行。到常長老寺內。蒙留我飲。長老曰。我有酒在此特請你。少頃侍者將酒至。濟公又喫了十餘碗醉了。口中道本寺多虧長老做主。我儂也用心。成得這模樣。只有兩廊湧壁不完。我心放不下。長老曰。既如此。煩你完成。亦好。濟公曰。各處皆化了。惟有臨安府。新任王安撫。未曾化他。長老曰。我聞此官。不及第時。去寺院投齋。被僧人哄弄躲過。甞怒。題其壁云。遇客頭如鼈。逢齋項似鵞。至今恨著和尚。你休化他。濟公曰。不妨。我務要化他。眾僧勸不住。濟公離寺。逕到府前。立于宣化橋上。安撫正在廳上。望見橋上一和尚。探頭探腦。分付虞侯。悄悄的採進來。四箇虞侯行至橋上。一把採住。把濟公推到廳上跪下。安撫曰。這禿驢敢如此大胆。濟公曰。貧僧是淨慈寺。書記僧濟顛。有段姻緣。只有相公省得。特來計較。安撫聽得。便令放起。你若說得好。便饒你打。若說得不好。加倍重打。濟公曰。昔日東坡居士。與秦少游。黃魯直。佛印禪師。四人共飲。東坡行一令。要一般物兩箇古人名。後兩句詩。眾人都替濟公擔憂。濟公不慌不忙。道相公聽著。

> 書き終えた。また酒を飲むと、火工がやって来て、「長老がお呼びです」と言った。済公は慌てて立ち上がり礼を述べ、寺に戻り方丈に入った。長老が言うには、「どこへ行っていたのか」と。済公は答えた、「私は暇つぶしに散歩していて、常長老の寺に行き、酒をごちそうになりました」。長老は言った、「私もここに酒がある。特に君を呼んだのだ」。しばらくして侍者が酒を持ってくると、済公はまた十数杯飲んで酔っ払い、口の中でつぶやいた、「この寺は長老がしっかり取り仕切ってくださっているおかげです。私も心を尽くして、このような形に仕上げました。ただ、両廊の壁がまだ完成していないのが、気がかりでなりません」。長老は言った、「それなら、君に完成させてもらおう。それもよいだろう」。済公は言った、「あちこちで寄付を集めましたが、ただ臨安府の新任の王安撫だけはまだ集めていません」。長老は言った、「私は聞いたが、この役人は科挙に合格する前、寺で斎食を求めに行った時、僧たちにからかわれて逃げられ、怒って壁に『客に遇えば頭は鼈の如く、斎に逢えば項は鵞の如し』と書き残した。今でも和尚を恨んでいる。彼には寄付を求めるな」。済公は言った、「大丈夫です。どうしても彼から集めます」。僧たちが止めても聞かず、済公は寺を離れ、まっすぐ府の前に来て、宣化橋の上に立った。安撫はちょうど広間におり、橋の上の和尚がきょろきょろしているのを見て、虞候に命じた、「そっと連れて来い」。四人の虞候が橋の上に行き、ぐいと済公をつかまえ、広間に押し出して跪かせた。安撫は言った、「この禿げ頭のろくでなし、よくもそんな大胆なことを」。済公は言った、「貧僧は浄慈寺の書記僧、済顛です。ある因縁があり、それを理解できるのは相公だけです。特に相談に参りました」。安撫はこれを聞き、すぐに放すよう命じた、「もしうまく説明できれば、打つのは許してやる。もしうまく説明できなければ、倍にして重く打つ」。済公は言った、「昔、東坡居士と秦少游、黄魯直、仏印禅師の四人が一緒に酒を飲んでいました。東坡が酒宴のルールを出しました。ある物と二人の古人の名を挙げ、その後二句の詩を詠むというものです」。一同は皆、済公の身を案じた。済公は慌てず騒がず、言った、「相公、お聞きください」。

蘇東坡道筆毫落地無聲。擡頭見管仲。管仲問鮑叔。因何不種竹。鮑叔曰。只須兩三竿。清風自然足。

> 蘇東坡が言った。 筆が落ちても音もなく、 顔を上げれば管仲が見える。 管仲が鮑叔に尋ねた。 「どうして竹を植えないのか」 鮑叔は答えた。 「二、三本あれば十分、 清らかな風は自然と満ち足りる」

秦少游道。雪花落地無聲。擡頭見白起。白起問廉頗。因何不養鵞。廉頗曰。白毛浮綠水。紅掌撥清波。

> 秦少游が言う。 雪の花が地に落ちて音もなく、 顔を上げれば白起が見える。 白起が廉頗に尋ねる。 なぜ鵞鳥を飼わぬのかと。 廉頗が答える。 白き毛は緑の水に浮かび、 紅き掌は清き波をかく、と。

黃魯直道。蛀屑落地無聲。擡頭見孔子。孔子問顏回。因何不種梅。顏回曰。前村深雪裏。昨夜一枝開。

> 黄魯直が言う。木屑が地に落ちても音もなく、顔を上げれば孔子が見える。孔子が顔回に尋ねる。「どうして梅を植えないのか」。顔回は答える。「前の村の深い雪の中、昨夜、一枝が咲きました」。

佛印道天花落地無聲。擡頭見彌陀。彌陀問維摩。如何話更多。維摩曰。遇客頭如鼈。逢齋項似鵞。

> 仏印は言う、天の花が地に落ちても音はなし。顔を上げて弥陀を見れば、弥陀が維摩に問う、どうしてこれ以上話すのか。維摩は答える、客に会えば首を亀のように縮め、斎に逢えば首を鵞のように伸ばす。

安撫聽了大笑。請濟公入後堂。坐定茶罷。便令整酒。安撫陪侍。濟公曰。敝寺因遭風火。今得十方施主。鼎建一新。只有兩廊湧壁未完。特求相公慨然樂助。安撫曰。下官到任未久。那得布施。濟公曰。若得發心。不愁無鈔。佛語云。明中捨暗中來。安撫曰。既如此。下官有處。天晚。安撫留濟公宿了。次早。便整理俸鈔三千貫。差人押送。濟公逕投淨慈寺來。長老眾僧接見。盡皆喝采。庫司收貯了鈔。整齋待來人回府。一壁請𦘕師裝𦘕。濟公連日在寺看𦘕。忽思量酒喫。走在九里松。有一人家。起盖三間廳屋。要求兩句佛語上梁。濟公道將酒來少頃酒到。濟公一上喫了十二三碗。忙交匠作一齊動手。將梁稱起。濟公立在凳上。念道。

> 安撫はそれを聞いて大笑いし、済公を奥座敷に招き入れた。席に着き、お茶をいただいた後、すぐに酒の用意を命じ、安撫自らがもてなした。済公は言った。「わが寺は風火の災いに遭い、今、多くの施主の力で新しく建て直されましたが、両廊の壁面だけがまだ完成していません。どうか相公の寛大なご支援をお願いしたいのです。」安撫は言った。「私が着任してまだ日が浅く、どうして寄付ができましょうか。」済公は言った。「もし真心を起こされれば、お金の心配はありません。仏の言葉にも『明るいところで施せば、暗いところから返ってくる』とあります。」安撫は言った。「それならば、私にも考えがあります。」日が暮れたので、安撫は済公を宿泊させた。翌朝早く、安撫は自分の俸給から三千貫を整え、人を遣って送らせた。済公はまっすぐ浄慈寺へ向かった。長老や僧侶たちが出迎え、皆が喝采した。庫司がお金を収蔵し、使いの者が帰るまで精進料理でもてなした。一方で絵師を招いて壁画を描かせた。済公は連日、寺で絵の様子を見ていたが、ある時、急に酒が飲みたくなった。九里松まで歩いていくと、ある家が三間の広間を建てており、梁に二句の仏語を求めていた。済公は「酒を持ってきなさい」と言った。しばらくして酒が届くと、済公は一度に十二、三杯も飲み干し、急いで工匠たちに一斉に作業を始めさせ、梁を吊り上げた。済公は台の上に立ち、こう唱えた。

今日上紅梁 願出千口喪 妻在夫前死子在父先亡

那財主聽了。心中不悅。誰想濟公的話。都是順理。題罷。出門。過一餛飩鋪。店主識認濟公。邀入店內。請濟公喫餛飩。濟公喫了。遂把餛飩為題。借筆寫在壁上云。

> 財主はそれを聞いて、内心快く思わなかった。誰が考えたか、済公の言葉はすべて理に適っていた。題を書き終えると、門を出て、ワンタンの店の前を通りかかった。店主は済公を知っており、店に招き入れてワンタンを勧めた。済公はそれを食べると、ワンタンを題材にして筆を借り、壁にこう書き記した。

包羅萬象。性氣粗豪。清淨為根。禮恭叉手。通身上縫隙無餘。鑊湯裏倒番觔斗。把得定橫吞竪吞。把不定東走西走。宜是山僧嚼破時。泥牛滿地嚬哮吼。

> 万物を包み込む。性質は荒々しく豪快。 清らかさを根本とし、礼儀正しく手を合わせる。 全身に隙間なく、釜の湯の中で宙返りする。 しっかりつかめれば、縦横無尽に飲み込む。 つかめなければ、東へ西へと走り回る。 山僧が噛み砕く時こそ、泥牛が満ちて吠え吼える。

寫畢。忽有一人倒路。死在門首。眾人擾擾嚷嚷。店主見了。慌說這箇無頭人命。如何是好。濟公道不妨。我與你做好事。遂向死人作頌曰。

> 書き終えたその時、突然、一人の者が門前に倒れ、息絶えていた。周りは騒然となり、店主は慌てて言った。「これは大変だ。身元不明の死者が出てしまった。どうすればよいのだろうか」すると、済公は言った。「心配ない。私が善きことをしてあげよう」そして、亡くなった者に向かって偈を唱えた。

死人你住是何鄉 為因何病喪街坊我今指與一條路 向前靜處好安藏

> 死者よ、あなたはどこの里にお住まいでしたか どのような病でこの街で亡くなられたのですか 私は今、一筋の道を指し示します 静かな場所へと進み、安らかに眠ってください

只見那死人扒將起來。逕奔嶺脚下死了。店主并四隣。十分歡喜。却說濟公取路回寺。只見四下雲布。一人忙奔躲雨。頭上插著號旗。濟公便問。你儂高姓。後生道。小人姓黃。在竹竿巷糶米。只有一母。見年八十。濟公道。你平日孝順麼。後生道。生身父母。如何不孝順他。濟公道。你前世孽重。我救你。隨我到方丈來擺下桌子。袈裟圍了。令後生躲在桌子下。濟公桌子上。盤膝而坐。念云。

> 見ると、あの死人（の霊）が立ち上がり、山のふもとへと駆け下りて、そこで死んだ。宿の主人と近所の人たちは、大いに喜んだ。 さて、済公が寺へと道を戻っていると、四方に雲が立ち込め、一人の男が雨を避けようと慌てて走っていた。その男の頭には、目印の旗が挿してあった。済公は尋ねた。 「そなた、お名前は？」 若者は答えた。 「私は黄と申します。竹竿巷で米を売っております。母が一人、今年八十歳でございます」 済公は言った。 「普段、親孝行はしているか？」 若者は答えた。 「生みの親です。どうして孝行しないことがありましょうか」 済公は言った。 「そなたは前世の罪業が重い。私が救ってやろう。私について方丈へ来い」 机を置き、袈裟でそれを囲った。済公は若者に机の下に隠れるよう命じ、自分は机の上に結跏趺坐し、こう唱えた。

後生後生 忽犯天嗔 前生惡業 今生縹身老僧救汝 歸奉母親 諸惡莫作 免得禍臨

> 来世来世と 天の怒りを犯すことなかれ 前世の悪業が 今世の身に現れる 老僧が汝を救い 母に帰り仕えさせん 諸々の悪をなすことなく 禍を免れよ

只見老松樹一株打碎。那後生起來作謝而去。濟公一日離寺。到前洋司。尼姑寺前。那尼姑。一向聞人。說濟公在靈隱寺。募緣裝佛。終日喫酒。眾僧理怨。大醉。扒上佛頭一吐。次日三尊大佛。真金裝就。實是活佛。以此要換銅鐘。央凂濟公開疏。濟公却好走到。門公曰。院主正交我來請你。濟公曰。我來正好。入內見院主坐定。濟公曰。要請我須醉便休。院主曰。我們女僧。常不用酒。濟公聽得就走。院主曰。你却忒性急。且坐。少頃羅列酒肴。濟公一上。喫了二十多碗曰。如今好了。你要做何用。院主曰。敝寺原有口鐵鏡。今要鑄銅鐘。特凂你寫箇疏頭。濟公將過帋筆。便寫云。

> ただ一本の老松の木を見つけて、それを打ち砕いた。その若者は起き上がって礼を言い、去っていった。 ある日、済公は寺を離れ、前洋司の尼寺の前にやって来た。その尼僧は、以前から人々の噂で、済公が霊隠寺で仏像の装飾を募り、終日酒を飲み、僧侶たちに文句を言われ、大酔いして仏像の頭によじ登って吐いたが、翌日には三体の大仏が真金で装飾されていたという話を聞いていた。まさに生き仏である。そこで、銅鐘に取り替えるために、済公に疏文を書いてもらおうと頼もうとしていた。 ちょうど済公が歩いて来たので、門番が言った。「院主がちょうどあなたを呼びに私を遣わしました。」済公は言った。「ちょうど良く来た。私を呼ぶなら、酔うまで飲ませてくれよ。」院主は言った。「私たち尼僧は普段酒を使いません。」済公はそれを聞いて立ち去ろうとした。院主は言った。「あなたは本当にせっかちですね。まず座ってください。」しばらくすると、酒と肴が並べられた。済公は一度に二十杯以上飲み干し、言った。「さあ、もう大丈夫だ。何を頼みたいんだ？」院主は言った。「当寺にはもともと鉄の鐘がありましたが、今は銅鐘を鋳造したいのです。ぜひあなたに疏文を書いてもらいたいのです。」済公は紙と筆を取り、すぐに書き始めた。

師姑鑄鐘 有鐵無銅 若要圓成 連松智松

> 師姑が鐘を鋳るも、鉄はあれど銅なし。もし円成を求めんと欲せば、松智松を連ねよ。

寫罷。不別而行。院主見了不悅。却說王太尉出喪到虎跑寺安葬。石太尉二舍人。一名連松。一名智松。兄弟二人。亦來送殯。閑行至尼姑寺內。看見卓子上疏頭。內有連松智松四字。大驚。問曰。何人寫的。院主曰。濟風子。連松曰。他真是活佛。預先寫弟兄兩人名字。既如此。這口銅鐘。我兄弟一力完成。院主起身相謝。遂備齋。待二人罷回。次日二人一力儔成。却說濟公回寺。有箇老兒。賷一片香來。尋濟書記。逕入雲堂裡。只見濟公打睡。聽得有人脚步。開眼看時。那老兒𮌎前摸出一片香來。朝著濟公便拜。道小人特來。煩師父與我女兒下火。濟公問道兀誰。老兒道。小人是抱劒營街。行首藍月英的父親。不幸我女兒得病身死。來日出喪。今日特請師父下火。濟公應允。次日。逕覔一隻小舡。渡到石岩橋。上了岸。只見那送喪的人都來了濟公隨著棺材到金牛寺前。濟公道老兒。你要我下火把幾貫錢與我。老兒道。有百貫錢在此濟公道不消這許多。我只要五貫錢買兩瓶酒。喫了。然後下火。須臾酒到。濟公喫了。將火把在手。念道。

> 書き終えた。別れの挨拶もせずに立ち去った。院主はこれを見て不機嫌になった。 さて、王太尉の葬儀が虎跑寺で執り行われた。石太尉の二人の息子、一人は連松、もう一人は智松という兄弟も、葬儀に参列するためやって来た。ふらりと尼寺に立ち寄ると、机の上に供養の願文があり、中に「連松」「智松」の四文字があるのを見つけ、大いに驚いた。「これはどなたがお書きになったのですか」と尋ねると、院主は「済風子です」と答えた。連松は言った。「彼はまさに生き仏だ。我々兄弟の名前を事前に書き記していたとは。それならば、この銅鐘は我々兄弟が完成させましょう。」院主は立ち上がって礼を言い、斎食を用意して二人をもてなした後、帰らせた。翌日、二人は力を合わせて鐘を完成させた。 さて、済公が寺に戻ってくると、ある老人が香を持って済書記を尋ねて来た。雲堂に入ると、済公が眠っている。足音を聞いて目を開けると、老人は懐から一片の香を取り出し、済公に向かって拝礼した。「わたくし、特に師匠にお願いがあって参りました。娘の火葬の導師を務めてくださいませんか。」済公が「どなたですか」と尋ねると、老人は答えた。「わたくしは抱剣営街の遊女、藍月英の父親です。不幸にも娘が病で亡くなり、明日出棺いたします。本日、特に師匠をお招きして火葬をお願いしたく存じます。」済公は承知した。 翌日、済公は小さな船を見つけて石岩橋まで渡り、岸に上がった。すると、葬儀に参列する人々がすでに集まっていた。済公は棺に付き添って金牛寺の前まで来ると、言った。「老人よ、私に火葬を頼むなら、いくらか銭をくれ。」老人は言った。「ここに百貫あります。」済公は言った。「そんなに多くは要らない。五貫あれば、酒を二瓶買って飲み、それから火葬を執り行おう。」やがて酒が届き、済公はそれを飲んだ。そして松明を手に取り、唱え始めた。

綠窓深鎻𦘕蛾眉。萬態千嬌誰得知。此景此時人已去。空對孤鸞獨自飛。藍行首。藍行首。梅花標格。蕙性溫柔。鴛鴦帳裡作生涯。錦繡叢中為活計。卸下石人帽子。脫却金剛草鞋。用恩情索。縛住薄情。使五慾箭。射入骨髓。琉璃瓶子擊碎。方知總是虗花。幾年閨閣風流。盡屬落花流水。山僧為汝。脫骨洗腸。

> 緑の窓は深く閉ざされ、描かれた蛾眉（美人の眉）がそこにある。千変万化の美しさ、誰がその真価を知るだろうか。この景色、この時、人はすでに去ってしまった。ただ独り、孤鸞（孤独な鳳凰）が飛び去るのを空しく見つめるだけ。 藍行首よ、藍行首よ。梅の花のような気高さ、蘭のような優しい心。鴛鴦（おしどり）の帳の中で人生を送り、錦繡（にしき）の群れの中で暮らしてきた。石人の帽子を脱ぎ捨て、金剛の草鞋を脱ぎ去り、恩情の縄で薄情を縛り、五欲の矢を骨髄に射込む。 琉璃（るり）の瓶が砕けて初めて、すべてが虚しい花に過ぎないと知る。幾年もの閨閣（女性の部屋）での風流も、尽く落花流水のごとく消え去る。山の僧は汝のために、骨を脱ぎ腸を洗う（一切の執着を洗い流す）。

咦　　掃盡百年脂粉氣　如今遍體自馨香。

> あらまあ、百年の脂粉の気を払い尽くし、今や全身から自然と芳しい香りが漂う。

齋罷。濟公忽思起。飛來峯住的張公。走去望他。見了張公。只見張婆在裏面走出來道。濟公。你好反。阿公去年七月間。痢疾。爭些死了。濟公道。我時常記掛你們。張婆遂整酒肴。濟公任意喫了道。我擾你多。明日做箇東道請你。你可到東花園前。十字路口來尋我。濟公作謝。出門回寺去了。却說張公。次日逕到園前。不見濟公。肚裡又饑。只得買些麵喫了。出門。便尋東廝。正入擡頭。只見矮柱上。掛看箇料絞。張公遂解開海青。束了腰間。一逕回家。看時十錠白銀。三口兒都驚呆了。當晚歡天喜地。次日天明。只見濟公慢慢走來。張公道。濟公你好不老實。交我丟了一日工夫。那裡等得你來。只得自去買了麵喫。濟公道。喫來喫去。還是我請你。喫的。明日准准等你。阿㜑道。昨日真箇虧了你。拾得些東西。濟公道。也勾買酒喫。作別回寺。且說張公。次日逕到園前。只見濟公先在。二人逕入酒店。張公會了鈔。二人出店。只見東廝門首。許多人擾嚷。團團圍住看。張公近前望一望。只見一箇人吊死在昨日掛料絞的矮柱上。張公見了。喫了一驚。對濟公道。這箇罪過。怎麼是好。冤業都在我的身上。濟公道。放心。一些罪過也無。自有一段姻緣。我說與你。你前世是箇販茶客人。這人是箇脚夫。因見你是孤客。謀了你五千貫錢。害了你性命。今世起利。送來還你。一命填了一命。後世與你無冤讐。因此我要你來這里。替你善解交了這孽。張公聽得說了。嗟呀不已。二人各別。濟公自回寺去。一日濟公入城。來到清河坊。昇陽宮前。王家酒店。原來店主人有女兒。年方一十九歲。害了怯病。已經半年。日輕夜重。服藥不效。父母晝夜啼哭。濟公便問。主人。把前事說了一遍。濟公道不妨。我醫得。你先將兩瓶酒來喫了。然後醫治。店主人分付酒保盪酒。濟公一上喫了十四五碗。就交店主人。快把女兒的臥房。四圍窓楞。紙糊了。不要一些通風。把香湯浴了。女兒關上房門。濟公與女兒貼脊坐了。口占八句道。

> お斎が終わり、済公はふと思い出した。飛来峰に住む張公のことだ。彼のところへ行って会いに行った。張公に会うと、奥さんの張婆が中から出てきて言った。「済公さん、あなたったらひどいわね。主人は去年の七月に赤痢にかかって、もう少しで死ぬところだったんですよ」。済公は言った。「私はいつもあなたたちのことを気にかけていましたよ」。張婆は酒肴を用意し、済公は好きなだけ食べて言った。「ずいぶんごちそうになった。明日、私がごちそうするから、東花園前の十字路に来て私を探してくれ」。済公は礼を言って、門を出て寺に戻った。 さて、張公は翌日、真っ直ぐに園前に行ったが、済公の姿は見えない。お腹も空いてきたので、仕方なく麺を買って食べた。店を出て、便所を探していると、ちょうど入ろうとして顔を上げると、低い柱に包みが掛かっているのを見つけた。張公はそれを解いて、着物の下に腰に巻きつけ、まっすぐ家に帰った。家で見ると、十両の白銀だった。家族三人は驚き呆れた。その夜は大喜びだった。 翌日、明るくなると、済公がゆっくりとやってきた。張公は言った。「済公さん、あなたは不誠実だな。一日中待たせて、結局来なかったから、自分で麺を買って食べたよ」。済公は言った。「食べた食べたと言っても、結局は私がごちそうしたんだ。明日はきっと待っているから」。張婆が言った。「昨日は本当にありがとう。何か拾ったのよ」。済公は言った。「それで酒を買って飲むには十分だ」。別れを告げて寺に戻った。 さて、張公は翌日、園前に行くと、済公が先に来ていた。二人はすぐに酒店に入った。張公が勘定を済ませ、二人が店を出ると、便所の前で大勢の人が騒ぎ、ぐるりと囲んで見ていた。張公が近づいて見ると、昨日包みが掛かっていた低い柱に、一人の男が首を吊って死んでいた。張公はそれを見て驚き、済公に言った。「これは大変な罪だ。どうすればいい？ この罪は全部私のせいだ」。済公は言った。「心配するな。少しも罪はない。これには前世からの因縁がある。話してやろう。あなたの前世はお茶を売る商人だった。この男は荷運び人で、あなたが一人旅だと知って、五千貫の金を奪い、あなたを殺した。今世でその利子がついて、あなたに返しに来たのだ。一命が一命を償った。来世ではもうあなたに恨みはない。だから私はあなたをここに連れてきて、この悪縁をうまく解消してやったのだ」。張公はそれを聞いて、しきりに嘆いた。二人は別れ、済公は寺に戻った。 ある日、済公が町に入り、清河坊の昇陽宮前にある王家の酒店に来た。実は店の主人には娘がいて、十九歳になるが、虚弱の病にかかり、もう半年になる。昼は軽く、夜は重く、薬を飲んでも効かない。両親は昼夜泣き暮らしていた。済公が尋ねると、主人はこれまでの経緯を話した。済公は言った。「大丈夫。私が治してやる。まず酒を二瓶持ってきて飲ませてくれ。それから治療する」。主人が酒保に酒を温めるよう言うと、済公は一気に十四、五杯飲んだ。そして主人に言った。「すぐに娘さんの寝室の窓の周りを紙で覆い、風が通らないようにしなさい。香湯で娘さんを清めて、部屋に閉じこめなさい」。済公は娘の背中に寄り添って座り、口ずさむように八句を詠んだ。

癆虫癆虫 身似蜜蜂 鑽人骨髓 食人血膿患者難救 我為汝攻 三昧火發 逐去無踪

> 癆虫よ癆虫よ その姿は蜂のごとく 人の骨髄に潜り込み 血と膿を食らう 病める者は救い難し 我ここに汝を討たん 三昧の火燃え上がり 跡形もなく追い払わん

濟公坐了一夜。只見那女子。脊梁內虫。鑽上鑽下。此時濟公喫了酒。三昧火發。那虫都逼出了。濟公忙要收治。不期窓外有人。把紙窓剜破。這虫從窟籠裡飛走了。至今患者。病真藥假。王家女子。幸遇濟公平復。滿門拜謝。又將銀五兩。送與濟公。一文不要。喫了些酒。作別出門。不在話下。且說濟公在寺。照料𦘕工。忽一日起來。見𦘕一箇神像在壁間。𦘕工曰。這是兀誰喜神。濟公曰。到像我的嘴臉。𦘕工曰。你為人好。我白替你𦘕。如今你也自贊幾句。濟公道容易。便寫云。

> 済公は一夜を座って過ごした。すると、その娘の背骨の中に虫が、上へ下へと這い回っているのが見えた。ちょうど済公は酒を飲んでいて、三昧の火が発動したので、虫はすべて追い出されてしまった。済公は急いで虫を捕らえようとしたが、窓の外に誰かがいて、紙窓を破ったため、虫はその穴から飛び去ってしまった。それ以来、この病に罹る者は、病は本物だが薬は偽物となった。王家の娘は幸運にも済公に出会って平癒し、一族そろって礼を述べた。また銀五両を済公に贈ろうとしたが、一文も受け取らなかった。少し酒を飲み、別れを告げて門を出た。これについてはこれ以上語らない。 さて、済公が寺で絵描きの仕事を見ていると、ある日、起きてみると壁に一つの神像が描かれていた。絵描きが言うには、「これは誰の肖像ですか」と。済公は、「どうやら私の顔に似ているようだ」と答えた。絵描きは、「あなたは良い人ですから、無料で描いてあげましょう。さあ、あなたも自分で賛をいくつか書いてください」と言った。済公は「簡単です」と言い、すぐに書いた。

面黃似蠟 骨瘦如柴 這般模樣 只好投齋也有些兒差異 說禪不用安排

> 顔色は蠟のごとく黄ばみ、骨は枯れ木のように痩せ衰え、このような姿では、ただ托鉢に頼るしかない。 しかし、そこには少しばかりの違いがある、禅を語るのに作為はいらないのだ。

𦘕工大笑。濟公將了神子。入城。逕到裱褙鋪徐家。見濟公千歡萬喜。道連日少會。且請坐喫三盃。濟公曰。難消。一連喫了三四十碗。大醉起身。脚高步低。撞到清河坊。正值馮太尉過。虞候喝濟公曰。你自過去。管我怎的。漸漸太尉至近。喝道你這和尚。係是出家人。如此無禮。濟公曰。多喫了一碗。在此眠一覺。干你甚事。管我不著。太尉大怒曰。且看管得你著否。四五箇虞候。把濟公扛到府中。當廳跪下。太尉曰。你這和尚。既入空門。須持五戒。却恣意嗜酒。醉臥街坊。是何處僧。好好供來。濟公接過紙筆供云。

> 画工は大笑いした。済公は神の絵を持って、街に入り、表具師の徐家へと直行した。済公を見て、徐家の人々は大いに喜び、「ここ数日お会いできず残念でした。さあ、座って三杯やりましょう」と言った。済公は「もったいない」と言いながら、続けて三四十杯も飲み、大いに酔って立ち上がった。足元がふらつき、清河坊にぶつかった。ちょうど馮太尉が通りかかったところで、護衛が済公に怒鳴った。「自分で道を開けろ。俺たちに何の用だ」と。やがて太尉が近づき、「お前は出家の身でありながら、このような無礼を働くとは何事だ」と叱責した。済公は「一杯多く飲んで、ここでひと眠りしているだけだ。君の知ったことか。俺に構うな」と答えた。太尉は激怒し、「構えるかどうか、見せてやろう」と言い、四五人の護衛が済公を担ぎ上げ、屋敷へ連れて行った。広間で跪かせると、太尉は言った。「お前は出家した以上、五戒を守るべきなのに、酒を好き放題飲み、街中で酔って寝ているとは。どこの僧だ。しっかりと申し立てよ」と。済公は紙と筆を受け取り、供述を書き始めた。

南屏山。淨慈寺。書記僧道濟。幼生宦室。長習儒風。自威音王已前。神通三昧。至傳燈佛下世。語戲辨才。暗通三藏法。背記十車經。善繹五天竺書。能番六國梵語。清凉山。一萬二千人。同過滑石橋。天台寺。五百餘尊者。齊登鷲峯嶺。圓通纔見竪降旗。百僚聞知皆拱手。雲居羅漢。謾說點頭。嘉州石佛。休誇大口。光剃頭。賣嚮朴。也喫得飯。淨洗手。打口鼓。也覔得錢。蹶強賽過德州人。蹺蹊壓倒天下漢。有時清河坊。說些二四恣逞風狂。有時尼姑寺。講些禪機。稍知顛倒。放出無限佯狂顛。笑殺文殊師子吼。唱小詞。行雲遏住。對洪飲。酒量難降。佛印如此聰明。未甞脚跟點地。袈裟常被胭脂染。直裰時聞粉膩香。禪床上醉番跟斗。鉢盂內每放葷腥。禪杖打倒龐婆。共道風流和尚。十洲三島。恣意遨遊。四海五湖無些拘束。捲衫袖。賣弄多少家風。繫脚絣。儘得些兒參透。今蒙取供。所供是實。復有一律云。

> 南屏山の浄慈寺に、書記僧の道済という者がいた。 幼い頃は役人の家に生まれ、成長しては儒教の教えを学んだ。 威音王より以前から、神通と三昧に通じ、 伝燈仏の世に至っては、言葉の戯れと弁才に秀でていた。 密かに三蔵の法に通じ、十車の経典を背誦した。 五天竺の書を巧みに解釈し、六国の梵語を翻訳できた。 清凉山では、一万二千人が共に滑石橋を渡り、 天台寺では、五百余りの尊者が揃って鷲峯嶺に登った。 円通が降伏の旗を掲げるのを見て、百官は皆手を拱いて知った。 雲居の羅漢は、うなずきを説くもむなしく、 嘉州の石仏は、大口を誇るも休め。 頭を剃り、香朴を売っても、飯は食べられる。 手を洗い、口鼓を打っても、銭は見つけられる。 強情さは德州人に勝り、奇怪さは天下の漢を圧倒する。 時には清河坊で、二四を説き、風狂を恣に逞しくし、 時には尼寺で、禅機を講じ、少しばかり逆転を知る。 限りない狂気と戯れを放ち、文殊の獅子吼を笑い殺す。 小詞を唱えれば、行く雲も止まり、 大酒を飲めば、酒量は降りられない。 仏印これほど聡明でも、未だかって足元を地につけたことはない。 袈裟は常に臙脂に染まり、直裰には時折粉の香りがする。 禅床上で酔って転び、鉢盂の中には毎度葷腥を放つ。 禅杖で龐婆を打ち倒し、共に風流な和尚と称される。 十洲三島を恣に遊び歩き、四海五湖に少しの拘束もない。 衫袖を捲り、多くの家風を売り、 脚絣を繫ぎ、少しばかりの参透を得る。 今、供述を求められ、供するは実なり。 また一首の律詩がある。

削髮披緇已有年 只同詩酒是姻緣閙看彌勒空中戲 困向毗盧頂上眠撒手便能欺十聖 低頭端不顧三賢茫茫宇宙無人識 猶道顛僧遶市廛

寫罷。呈上。太尉接過一看道好。將濟公放了。濟公得放。搖搖擺擺。行到本寺歇。次早起來。閑行湖邊。只見兩口棺木。許多人簇擁。乃是王員外子。王宣教陶師文女。陶秀玉。二人往來罰愿。一不娶。一不嫁。父母得知。逼令別行嫁娶。二人計極。于黃昏時分。迯出湧金門。一雙投湖而死。兩家各自撈起。買棺盛貯。陶秀玉。放在金牛寺。王宣教。放在興教寺。兩處火皆不著。來請濟公。濟公移陶秀玉材。同到興教寺。起材念云。

> 書き終えた。太尉に差し出した。太尉はそれを受け取って一目見ると、「よろしい」と言い、済公を釈放した。済公は釈放されると、よろよろと歩きながら自分の寺へ戻り、休んだ。翌朝、起きて湖のほとりをぶらぶら歩いていると、二つの棺桶と、大勢の人々が群がっているのを見かけた。それは王員外の息子、王宣教と、陶師文の娘、陶秀玉のものだった。二人は以前から願をかけ、一人は娶らず、一人は嫁がずと誓っていた。両親がそれを知り、別々に嫁娶するよう強く迫った。二人は途方に暮れ、黄昏時に湧金門から抜け出し、手を携えて湖に身を投げて死んだのである。両家はそれぞれ遺体を引き揚げ、棺を買って納めた。陶秀玉の棺は金牛寺に、王宣教の棺は興教寺に安置されたが、どちらの場所でも火がつかなかった。そこで済公を招いた。済公は陶秀玉の棺を移し、興教寺に一緒に運んだ。そして棺を前にして、次のように念じた。

恭惟陶氏小娘。手扳銀浪。魄散烟波。飲瓊液以忘懷。踏凌波而失步。易度者人情。難逃者天數。昨宵低唱陽關。今日浪吟薤露。母老妹幼。腸斷心酸。高堂賦客。黃昏無復捲朱簾。伴𥨊蕭娘。向晚不能褰綉幌。化為水上蓮花。現出泥中玉樹。

> 陶氏の娘よ、あなたは銀色の波に手をかけ、煙る波間に魂を散らし、瓊液を飲んで思いを忘れ、波を踏んで足を失った。通りやすいのは人の情、逃れがたいのは天の定め。昨夜は陽関を低く歌い、今日は薤露を浪々と吟じる。母は老い、妹は幼く、腸は断ち心は酸い。高堂の詩人は、黄昏に再び朱簾を捲くこともなく、蕭娘と共に寝台に寄り添い、夕暮れに繍幌を上げることもできない。水上の蓮花となり、泥中の玉樹を現す。

咦　　波平月朗綠陰中　莫問王郎歸甚處。

念罷。遂移陶秀玉材。往興教化寺同化。濟公立于轎上。手執火把。道大眾聽著。

切見王生宣教。陶氏秀玉。原欠前世。鴛鴦債負。荊棘叢中連理。愛慾池裡比目。双双共墮波心。兩兩同沉沙瀆。今朝帶水拖泥。怎免這場勞碌。王公嗚呼且住。陶母暫停悲哭。陡頓這些公案。山僧與你判牘。

咦　　憑此火光三昧　　各認本來面目。

念罷。只見兩道紅光。合做一處。化畢各散。且說濟公。仍舊至沈提點宅上相探。提點接見。同到官巷口。徐裱褙家。只見掛著濟公神子。提點道贊得好。上面空紙。再贊幾句。如何。濟公再贊云。

遠看不是。近看不像。費盡許多工夫。𦘕出這般模樣。眉如掃󰆠。一張大口。不會非言。只會喫酒。看看白頭。常常赤脚。有色無心。有染無著。醉眠不管江海波。渾身藍縷害風魔。桃花柳葉無心戀。月白風清笑與歌。倒騎驢子歸天嶺。釣月耕雲自琢磨。

濟公寫罷。提點同邀徐公。到通津橋酒樓上。三人依次坐定。痛飲一日。是晚就宿沈提點家。自此濟公。連日在城中。且說東花園前。土地廟隔壁。有箇賣青果的王公。其子王二。專喜養虫蟻。時遇八月。王二一日起。五更出正陽門捉促織。行到苧󳱔邊。聽得一箇呌得好分開苧蔴看時。吃了一驚。見這促織。在一條火赤練蛇頭上。王二取塊石頭打去。蛇便走了。促織兒已跳在地上。王二腰間取出󰋪兒。拿了看時十分生得好。大喜回家。交二嫂。取碗井水來浴一浴。放在盆內。喫了早飯拿出與人閗。一連嬴了數次。以此聞了名。一日帶了。逕來望仙橋上。但見兩對虞候喝道來。乃是張太尉。這太尉。亦喜養促織兒。見王二手提兩箇盆。便令虞候喚進府中。王二將虫兒呈上。太尉一見大喜曰。你賣與我要幾多錢。王二曰。這箇虫兒。父親所愛。相公要買。不敢不從。只與父親說知就來。太尉曰。若肯賣。與你三千貫錢。一付壽材板。王二回家。見父親說知。王公曰。不賣怎的。王二曰。我去討賒帳。他差人來討回話。你說等我回成交。却說張太尉心愛這虫兒。差一幹辨。呌柵頭同來。王二家。王公曰。其實好箇虫兒。我掇來你看。掇出盆兒。揭起盖來。促織兒一跳。直跳出門外去。被鄰舍雞兒喫了。幹辨曰。王公沒了三千貫錢。一付壽材板。柵頭曰。王二回來。怎肯罷休。王公曰。我是爺。他是兒子。不帕他。二人自去了。只見王二大醉回來。便問太尉府裡有人來否。王公曰。有箇幹辨同柵頭來。要過一目。我掇出去。說不得這樣苦。一跳出去。被雞喫了。王二聽得說。把卓子一掀。碗碟盤子盡行打碎。鍋子水缸不留一件。跌得滿身疼痛。在地一覺睡到五更。只聽促織兒呌。便慌忙扒將起來。窓外射入月光。揭起盆盖一看。正是原舊好的。日間雞喫的。乃是聒子。王二大喜。呌曰。阿公。你且來不要躲。我日間雞喫的乃是聒子。王公曰。好呀。各自去睡。到天亮起來。喫了早飯。提了盆兒。逕投張太尉府中。門公報知太尉王二到廳。太尉曰。昨日幹辨。說你的虫兒。被雞喫了。王二曰。日昨父親不知。却將聒子出來。被雞喫了。這箇虫兒在此。太尉大喜。呌當直喚柵頭來看了。交三千貫錢。一付壽材板。使人扛送。王二拜謝自回。次日就與石太尉虫兒閗。嬴了三千貫。一連閗了三十餘場。無有不勝。因此取名王彥章。漸養至秋深。大限已到。太尉打箇銀棺材盛了。香花燈燭。供養三七日出殯。眾太尉都來。聽濟公指路。濟公曰。大眾聽著。

促織兒 王彥章 一根鬚短一根長只因全勝三十六 人總呼為王鐵鎗休煩惱 莫悲傷 世間萬物有無常昨宵忽值嚴霜降 好似南柯夢一場

棺至方家峪。張太尉請濟公下火。濟公手執火把。念云。

這妖魔本是微物。只窩在石岩泥穴。時當夜靜更深。呌徹風清月白。直聒得。天涯遊子傷心。寡婦房中淚血。不住地只顧催人織。空費盡許多閑氣力。又非是爭奪田園。何故乃盡心抵敵。相見便怒尾張牙。揚鬚鼓翼。閗過數交。趕得緊急。嬴者搧翅高聲。輸者走之不及。財物被人將去。只落得些食喫。縱有金玉雕籠。都是世情虗色。倐忽天降嚴霜。彥章也熬不得。今朝歸化時臨。畢竟有何奇特。仗此無名烈火。要判本來面色。

咦　　托生在功德池邊　却相伴阿彌陀佛。

濟公念罷。張太尉曰。一發相煩撒骨。濟公曰。箇樣物事。也要我儂費心。胡亂撮些灰土包了。濟公立在船頭。手拿促織灰道。大眾聽著。

一夜青娥降曉霜。東籬菊蕋似金粧。昨宵穩貼莊周夢。不聽虫吟到耳傍。大眾萬物有用皆有死。鳥󳭋昆虫亦如此。今朝促織已身亡。火內焚屍無些子。平生徤閗勢齊休。徹夜豪吟還且住。將來撤在五湖中。聽取山僧分付汝。冤與孽皆消滅。

咦　　一輪明月浸波中　萬里碧天光皎潔。

濟公念畢。把灰向湖中一丟。一陣清風過處。現出一箇青衣童子。合掌當𮌎曰。感謝我師點化。弟子已得超昇。言訖風息。是日盡醉。濟公回。張太尉府中歇了。次日回寺。路由王太尉府前過。聽得裡面鼓鈸响。哭聲吟。堂候官道。太尉兒子小童死了。濟公走入後堂。正見太尉道。你來得正好。煩與小童入土則箇。濟公道。這樣小孩童。只好燒化了。等他托生去。太尉道。也說得是。就扛出放下棺材。濟公手拿火把。念道。

神童子　　神童子　　來何遲　　去何速。

咦　　烈焰光中喚不回　銀盆又向誰家浴。

念罷。下火了。太尉請濟公喫酒了。辭別回寺。見長老問道。濟公。你連日在何處。濟公將連日事說了一遍。長老大喜。忽一日濟公立于山門下。覺身上癢。到厨下脫直裰。令沈萬法捉虱子。却說一箇年少居士。手執一書。逕入寺內。問濟書記在否。知客曰。在厨下。居士一逕走到厨下。只見一箇和尚。在那里捉虱。向前施禮曰。師父莫非濟書記否。濟公曰。你問我何為。居士曰。小道是講西堂之姪。徐道成也。出家數年。今欲剃度。師叔西堂。特致書。令小道求師父開䟽。濟公接書看了曰。你要開疏。何不買酒請我。徐居士到。酒店中去。濟公忙披直裰。逕出山門。至王家店中。二人坐定。原來徐居士。身邊無錢。喫得七八碗。濟公正要喫。居士呌住。還了三貫錢。濟公就酒店筆硯。居士取出疏頭。濟公寫云。

本是居士身 要作比丘相 祠部價難酬袈裟又不周 我勸徐居士 只好罷休休

徐居士見了不悅。濟公曰。你要做和尚。須請我喫得大醉。居士無柰。遂脫下夾道袍。當三貫鈔。酒喫了。濟公乃提筆起。續二句云。

出門撞見龐居士 一笑回來光却頭

徐居士得了疏頭。與濟公謝別。取路望六條橋來。身上又冷。疏頭又寫壞了。一路不擡頭。到岳墳前。正冲王太尉馬頭。喝聲拿住。徐居士跪下。告曰。相公。小道因往淨慈寺。凂濟公寫疏頭。被他寫壞了。心下悶。困此冲了相公節。太尉曰。拿疏頭我看。居士袖中取出呈上。太尉看了大喜。便令虞候帶進府。太尉入府升堂。居士跪下。太尉曰。你真實有緣。太后娘娘。昨日與我一百道度牒。未曾捨動。你却好。是第一名。便呌左右。取一道。付與居士。接得大喜。拜謝而去。且說濟公。一日喫早飯了。行至長橋。趂隻船。划到錢塘門上岸。望竹竿巷內。張提點生藥店來。只見張提點妻。立于店內。濟公施禮曰。孺人提點在否。這娘子所惡是僧道。乃回言不在。濟公却待要行。布幙內。張提點鑽出來。呵呵大笑曰。濟公久不會。請坐喫酒。濟公曰。我儂怕你娘子喫不下。提點曰。街上店中去。可乎。濟公曰。甚好。二人逕到申陽宮。酒樓上飲酒。濟公一上喫了二十多碗。對提點曰。汝娘子怪我們每日喫酒。我如今有一詞。唱與你聽。

每日終朝醉似泥。未甞一日不昏迷。細君發怒將言罵。道是人間喫酒兒。莫要管。你休痴。人生能有幾多時。杜康曾唱蓮花落。劉伶好飲舞囉哩。陶淵明賞菊醉東籬。今日皆歸去。留得好名兒。

提點曰。絕妙絕妙。我帶有四幅箋紙在此。你與我寫四幅吊子。安在家中。你百年之後。也是一念。濟公口裡不說。心下思量。這言語。分明是催我死。提點袖中。取出箋紙。問酒保借筆硯。濟公遂寫。

其一。

幾度西湖獨上船 篙師識我不論錢一聲啼鳥破幽寂 正是山橫落照邊

其二。

湖上春光已破慳 湖邊楊柳拂雕闌筭來不用一文買 輸與山僧閑往還

其三。

出岸桃花紅錦英 夾堤楊柳綠絲輕遙看白鷺窺魚處 衝破平湖一點青

其四。

五月西湖凉似秋 新荷吐蕋暗香浮明年花落人何在 把酒問花花點頭

濟公道。我今日作詩沒興。寫亦不美。胡亂將去。遮壁。提點曰。有勞大筆。再喫幾盃。濟公曰。心下不樂。免飲。二人便行到望仙橋下。有箇開茶坊的婆婆。呌做陳干娘。看見濟公。便留喫茶。濟公曰。茶到正好。同提點入去。婆婆點了兩盃茶。請濟公提點喫。濟公曰。阿婆。難得你好心。時常請我。沒何報答。你去省馬廟前。杜處士家。討我神子頭兒來愛好安在家裡。以後自有好處。婆婆道。他須不肯。濟公便寫箇帖子與了。明日婆婆去討將來看時。却是箇病懨懨的瘦和尚。婆子道這樣冷貨。要他何用。撇在壁邊。誰想後來濟公死了。眾太尉要尋濟公神子。交幹辦去裱褙舖裡買。柱處士曰。只有望仙橋下陳干娘茶坊里。有濟公的神子。太尉就差幹辦。將三千貫。與婆子買了。這是後話。却說濟公謝了茶。出門撞見。一箇挑海螄担的。張提點曰。濟公做隻海螄頌。隨即口念云。

此物生在東海西 又無鱗甲又無衣雖然不入紅羅帳 常與佳人做嘴兒

提點大笑。此時正是五月天氣。忽然一陣好雨。三人入茶坊避雨。見雨傘。濟公遂題云。

一竿翠竹。巧匠批欒。條條有眼。節節皆穿。四大假合。柄在人手。歸家放下。並不爭先。直饒甕瀉盆傾下。一搭權為不漏天。

題畢雨住。行不過數間門面。只聽得鐃鈸之聲。提點問是甚處做道場。濟公曰。這是王媽媽家。與王公做小祥功德。提點笑曰。這們人家。也做功德齋僧。濟公作詩云。

唐家閧里閑遊賞 媽媽家中請和尚三百襯錢五味食 羊毛出在羊身上

提點大笑曰。還他道場錢也無。濟公又云。

媽媽好善結良緣 齋僧不論聖和凡經資齋襯明捨施 少間暗裡送來還

二人過一古董鋪。門首見掛著一幅墨竹。濟公口占云。

數枝淡竹翠生光 一點無塵自有香好似葛陂龍化後 却留清影在虗堂

店內有一條三股蔴繩。濟公拿起。便把口咬。店主人忙搶過手。扯住濟公要陪提點再三勸散了。一路行著。濟公道。他妻該死在這條蔴繩上。還有一服不曾咬得。這孽冤還不肯散。誰想過了數日。古董舖娘子。與丈夫爭論。把這條蔴繩縊死了。且說濟公與提點。逕投清波門去。有一人家門前。放著一缸醬。濟公看一看。扒上大解。地下拾一塊炭來。壁上寫了四句云。

你家醬一缸 內有毒蛇藏 若無老僧說人口俱被傷

其家得知。呌苦連聲。扛去倒。只見倒出兩條火赤練來。喫了一驚。纔知濟公救了一家性命。二人去。走得身上熱。提點袖中取出扇來。扇上有小𦘕。濟公口占云。

一枝風柳一蟬鳴 𦘕出規模宛似生莫謂其中絕音響 報君消息甚分明

題畢。見一後生。挑担辣虀粉。濟公曰。怎麼賣。後生曰。五貫一篩。濟公要提點作一辣虀主人。提點曰。你只顧喫。我還錢。那後生盛一碗來。濟公做兩三口喫了。交只顧盛來。一上喫了半篩。提點曰。此物只宜少喫。濟公道好喫。又喫了半篩。提點還了那後生錢。二人逕往前去。却好撞見沈萬法。濟公遂別提點。同沈萬法出清波門回寺。濟公分付沈萬法。我不喫晚粥了。入房眠至初更。肚內碌碌响起。便呌沈萬法。快攙我東廝上去。沈萬法急忙起來。攙至房門外。濟公忍不住。却有一火工。打舖在此睡。被濟公撒了一頭一臉。呌起來。濟公曰。阿哥休要罵。我急了沒柰何。火工只得自去洗了。濟公一夜瀉到天明。飯食不進。長老得知。自來探望。濟公曰。長老我年六十歲不好也。交沈萬法。扶到安樂堂去。漸漸病重。萬法只哭。濟公曰。你休得哭。我實虧你無物可報。你將紙來。我寫箇䟽頭。你去王太尉處。討了度牒。沈萬法曰。謝天地。得師父病好。却取度牒與我未遲。濟公曰。我要休矣。你取紙筆來。沈萬法去取紙筆。眾僧曰。沈萬法。汝師父平日。不曾有衣鉢在寺。今既不好。恐有衣鉢在外。死後難討。亦須寫留一執照。沈萬法曰。我師父素不曾有衣鉢。怎生問人討。監寺曰。汝師父。日常往來者。十六廳朝官。二十四太尉。十八行財主。便要三萬貫。亦有。何為無衣鉢。沈萬法曰。亦是。取了二張紙。入安樂堂。濟公交。將紙筆過來。寫下一張。求度牒的䟽。沈萬法。又放一張紙在前。濟公曰。再要我寫甚麼。萬法曰。眾僧說師父有衣鉢在外。師父歸天之後。胡亂把兩件與弟子作。憶念。濟公曰。我寫與你寫云。

來時無一物 去時無一物 若要我衣鉢兩箇光卵核

長老曰。沈萬法。你師父平日。只貪盃酒。實無衣鉢。將䟽頭去。王太尉府中。取度牒。便是你出身之本。沈萬法。復到安樂堂。濟公曰。如何你又來。沈萬法曰。恐師父要湯水喫。濟公曰。你去萬松嶺。報知各太尉。就討度牒來。沈萬法。星飛去了。少刻乃回。濟公病勢轉加。是時嘉定二年。五月十六日也。濟公呌起無名發來。眾僧只道有火長老都剎。濟公曰。今日我歸去也。可呌一剃頭的來。與我剃頭。就煩長老。與沈萬法。取一法名。亦就今日剃度。長老乃令剃了濟公萬法頭。濟公曰。我心今已放下。當時朝官太尉。相識朋友。盡至。濟公令沈萬法。燒湯洗浴。取件潔淨衣服穿了。却無僧鞋。長老自取一雙與濟公換了。濟公坐禪椅上。令取文房四寶來。寫下一絕辭世云。

六十年來狼藉 東壁打到西壁如今收拾歸來 依舊水連天碧

濟公寫畢。下目垂眉。圓寂去了。沈萬法。大哭一場。眾官僧道。俱來焚香。至三日。正欲入龕。時有江心寺。全大同長老亦知。特來相送。會齋罷。全大同長老。與濟公入龕。焚了香曰。大眾聽著。

纔過清和晝便長。蓮芰芬芳十里香。衲子心空歸淨土。白蓮花下禮慈王。恭惟圓寂。書記濟公。覺靈。原係東浙高門。却來錢塘掛錫。參透遠老葛藤。吞盡趙州荊棘。生前憨憨痴痴。末後奇奇特特。臨行四句偈云。今日與君解釋。從前大戒不持。六十年來狼藉。囊無挑藥之金。東壁打到西壁。再覩舊日家風。依舊水連天碧。到此露出機關。末後好箇消息　大眾且道。如何是末後消息。

彌勒真彌勒 化身千百億 時時識世人世人俱不識

咦　　玲瓏八面起清風　大地山河無遁跡。

全大同長老念罷。眾皆歎賞。第二日啟建水陸道場。助修功德。選日出喪。屆八月十六日百日之期。靈隱寺印鐵牛禪師。與濟公起龕。禪師立于轎上。󳯝香云。大眾聽著。

一百光錢掛杖頭。前街後巷咨遨遊。今朝有酒今朝醉。明日無錢明日休。恭惟圓寂。書記濟公。覺靈。世居東浙。祝髮西州。逆行順行。凡聖莫測。橫說竪說。聳動王侯。天魔為伴侶。佛祖是冤𬽦。正好逢場作戲。俄然野壑歸舟。天堂收不得。地獄豈能留。

大眾既不能收。又不能留。畢竟如何。

咦　　信少出門行大道　更兼何處不風流。

印鐵牛長老念罷。眾團頭做索。起龕。扛至法陰寺山門下請上天竺。寧棘庵長老掛真。寧棘庵長老立于轎上。手持真容道。大眾聽著。

鷲嶺西風八月秋。桂叢香內集真流。上人身赴龍華會。遺下神容記玉樓。恭惟圓寂。書記濟公。覺靈。一生只貪濁酒。不顧禪師道友。到處恣意風狂。嬴得面顏麤醜。眼上安著雙眉。鼻下橫張大口。終朝撒手痴顛。萬事並無一有。休笑這箇規模。真乃僧家之首。

咦　　現在曾過天台　　認得濟顛面否。

寧棘庵長老念罷。鼓樂喧天。迎喪入虎跑。山門燒化。宣石橋長老。與濟公下火。手拿火把道。大眾聽著。

濟顛濟顛。落托多年。喝佛罵祖。喚死如眠。是天台山李附馬之裔。得靈隱寺遠瞎堂之禪。以護身符牒為常物。一火還能洞然。以叢林規矩為鄙吝。風狂行遍市廛。迅手寫出大道。向人博換酒錢。皮子隊里。逆行順化。散聖門前。掘地討天。臨命終時。坐脫立亡。已納敗闕。末後句中。隔凡成聖。也是搭虔。還他本色草料。方能滅盡狼烟。

咦　　火光三昧連天碧　狼藉家風四海傳。

宣石橋長老念畢。舉火燒著。舍利如雨。眾僧拾骨。寧棘庵與濟公起骨道。大眾聽著。

天台散聖無人識。臥柳眠花恣飄逸。如今脫却臭皮囊。無位真人赤骨律。濟書記。記得記得。平生不露鋒鋩。末後尾巴露出。

咦　　這箇雪骨起風雲　一笑出門橫玉笛。

念罷。沈萬法捧了骨頭。寧長老道。貧僧一發與他送骨入塔。道大眾聽著。

冷泉參透瞎堂禪。到處逢人誇唧𠺕。𮌎藏萬卷書。筆掃三千首。放憨在短巷長街。說法向茶前酒後。火燒舍利靈牙。何啻八斛四斗。不撒向月底波心。不殯在山腰谷口。今朝率堵以成。且要還他窠臼。

咦　　沒鬚鎻子兩頭搖　無縫塔中長保守。

寧長老念罷。把骨送入塔了。回喪至淨慈寺。山門前。只見二行脚僧問曰。那位是少林長老。長老曰。和尚何來。行脚僧曰。小僧從六和塔過遇。上剎濟書記。有一書。一雙僧鞋令小僧寄與長老。長老接過一看。大驚曰。濟公臨終時無僧鞋。老僧取此一雙與他穿。今已燒化。如何又將原物還我。且拆書看書云。

愚徒道濟稽首。焚香拜手少林大和尚座右。伏以山遙水遠。急難會面。即辰仲秋。桂子將殘。黃花欲放。城中車馬人烟雜。湖上清風明月閒。區區鑽開地孔。推倒鉄門。針尖眼中走將出來。芥菜子內尋條大路。折了錫杖。不怕上高下低。破却草鞋。管甚拖泥帶水。颺下竹笠。不要衣包。當行即行。要住便住。約莫西天十萬里。迅步虗空在目前。正行大道。忽遇魔君。托寄咫尺之書。送與故人相看。照管鉄籠馬。一脚踢倒泰山。隄防碧樹猿。雙手劈開金鎻。大笑萬山黃葉落。回頭千派碧泉流。冗中不及一一。數字以代面言。傳與南北兩山。常教花紅柳綠。

又頌云。

看不著。錯認笊篱是木杓。昨夜三更月正西。麒麟撼斷黃金索。幼年曾到鴈門關。老去分明醉眼看。憶昔面前當一箭。至今猶自骨毛寒。只因面目無人識。又往天台走一番。

二行脚僧。在寺安歇。眾官員人等各散。忽一日有錢塘縣一走差的。來見長老曰。小人因往天台下文書遇見上剎濟公。凂小人寄封書在此。長老接過拆開看時內詩二首云。

其一。

片帆飛過浙江東 回首樓臺渺漠中傳與諸山詩酒客 休將有限恨無窮

其二。

脚絣緊繫興無窮 拄杖挑雲入亂峯欲識老僧行履處 天台南岳舊家風

少林長老曰。濟公如此來去明白。走使驚曰。小人只道是活的却乃死了。不在話下。後五十年來。淨慈寺崩損。無人去化木植修葺。忽一日。有一范村人送木植來。言說濟書記募化來的。長老大駭。遂令監寺收了。一寺僧人。無不感仰。後濟公徒弟沈萬法。陞至本寺監寺。壽年九十三歲而終。濟公累累顯應。書不能盡。有詩為證云。

黃金百煉費工夫 下得工夫價自無若是昔年留得種 任君千遍去耕鋤

## 錢塘湖隱濟顛禪師語錄終