私はこのように聞きました。
ある時、尊き仏陀は舎衛城の祇園精舎におられました。その時、一人の比丘がいました。名を莎底(サーディ)といい、出家して間もなく、具足戒を受けたばかりで、戒律を学びながら、大衆のために薪を割り、沐浴の準備をしていました。すると、朽ちた木の穴から大きな黒蛇が現れ、その比丘の右足の親指を噛みました。毒は全身に広がり、彼は気を失って地面に倒れ、口から泡を吹き、両目は上を向いてしまいました。
その時、尊者アーナンダは、毒に中たれて激しい苦痛に苦しむ比丘を見て、急いで仏のもとへ行き、両足を礼拝して申し上げました。 「世尊よ、シャーンティ比丘が毒に中たれ、先ほど申し上げたように大きな苦しみを受けております。如来の大いなる慈悲をもって、どうかお救いください。」 こう申し上げました。
その時、仏は阿難陀に告げられた。「私は摩訶摩瑜利仏母明王大陀羅尼をおさめている。これは大いなる威力を持ち、あらゆる毒、恐れ、災いや苦しみを滅ぼし、すべての生きとし生けるものを包み育み、安楽を得させることができる。そなたは私のこの仏母明王陀羅尼を持ち、莎底苾芻のために救護を行い、地界を結び、方角の界を結んで、安穏を得させ、あらゆる苦悩をことごとく除き去りなさい。
彼らがもし、天龍に憑かれ、阿修羅に憑かれ、摩嚕多に憑かれ、𦽆嚕拏に憑かれ、彦達嚩に憑かれ、緊那羅に憑かれ、摩護囉誐に憑かれ、夜叉に憑かれ、羅刹に憑かれ、畢㘑多に憑かれ、毘舎遮に魅され、歩多に魅され、矩畔拏に魅され、布単那に魅され、羯吒布単那に魅され、塞建那に魅され、嗢麼那に魅され、車耶に魅され、阿鉢娑麼羅に魅され、塢娑跢囉迦に魅されたとしても、そのようなものに憑かれ魅された時、仏母明王はことごとく加護し、憂いや恐れなく百年の寿命を得させることができる。
あるいは他人から厭祷や呪術、蠱魅などの悪法をかけられ、いわゆる訖哩底迦、羯摩拏、迦具囉那、枳囉拏、吠哆拏、質者などによって、その者の血や髄を飲まれ、人を操り、鬼神を呼び集めてあらゆる悪業をなしたり、悪食や悪吐、悪影や悪視、悪跳や悪驀をかけられたり、あるいは厭いの書を作られ、悪逆を行い、このような悪事をもって悩まし乱そうとする者があっても、この仏母明王はその人とその眷属を擁護し、このようなあらゆる悪は害をなすことができない。
また、瘧病(おこり)一日二日、三日四日、あるいは七日、半月、一月に至るまで、あるいは毎日、あるいは一瞬のうちに起こる一切の瘧病、四百四の病、あるいは常に熱のある病、偏った病、癭病(こぶ)、鬼神による壮熱、風や黄、痰による病、あるいは三集の病、飲食の不消化、頭痛や片頭痛、眼・耳・鼻の痛み、唇・口・頬の痛み、歯や舌の痛み、および咽喉の痛み、胸・脇・背中の痛み、心臓やお腹の痛み、腰や腹の痛み、腿や膝の痛み、あるいは四肢の痛み、隠れた場所の痛み、全身の疼痛、このような過患はことごとく除き滅ぼされる。
どうか私(某甲)と私の眷属たちをお護りください。私は地界を結び、方角の界を結び、この経を読誦して、すべてを安穏ならしめます。」
ただちに偈を説いて曰く:
我が夜を安らかに、昼もまた安らかに、すべての時の中に、 諸仏の護念を受けんことを。
ただちに陀羅尼を説いて曰く:
タニヤタ(二合)・ア(引)・イ(上)ニ・ヴィニ・キニ・ヒニ・ミニ・ヴィニ・アニ・ガ(引、上)ニ・ヌガニ・ハリニ・ヴァユニ・バン(引)スビシャシヴィ・ア(去)ル(引)ハニ・ウルハニ・エリ・メイリ・テイリ・ティリティリ・メイリメイリ・ティメイティメイ・ヌメイヌメイ・イ(上)チミチ・ヴィシュタ(二合)ティ・サパリ・ヴィマリ・ヴィマリ・グルグル・アシュヴァ(二合)ムキ(引)カ(引)リ・マハー(引)カリ・プラ(二合)キ(引)ラナ(二合)ケイシ・グルグル・ヴァ(引)グル・ク(引)ルク(引)ル・グルグル・ヴァプル・ドゥ(引)サ(上、引)ヌヴァ・ヌ(引)ヌヴァ・ヌ(引)マヌヴァ・ウ(引)ラヤ(引)・バラヤ(引)・ビシュビシュ・ヒリヒリ・ミリミリ・ティリティリ・ビリビリ・スルスル・ムフムフムフ・ムフムフ・ムルムル・ムルムルムル・フフフフフフフフフフ・ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)ヴァ(引)・ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)ラジャ(引)・ナマナマヴィ・ダパダパヴィ・ルヴァ(二合、引)ラルヴァ(二合、引)ラヴィ・パチャパチャヴィ・ランヌ・ガジャヴィ・ヴィラサ(二合)ニ・サプタ(二合)ヴィ・ダパヴィ・バ(引)ジャヴィ・ハリニ・ダリニカ(引)リニ・カンパヴィ・マナヴィ・マニティケイ・マカリ・シャカリ・ガカリ・シャカリ・シャンカリ・ルヴァ(二合)ラヴィ・ヌマ・ヌヴァリ・ヌメイヌメイ・ウ(引)ラ(引)ヤ・プリヴェーラ(引)ヤ・ヴィラサ(二合)ドゥネーヴァ(無愽反)サマンディナ・イ(上)リキシ・スヴァ(二合)ハ
もし経典を読誦する者が、この箇所に至った時は、その願い求めることに従い、皆その事柄を称えて述べなければならない。もし大旱魃の時には、「天よ、雨を降らせたまえ」と願い、もし大洪水の時には、「天よ、雨を止めたまえ」と願う。もし戦乱や盗賊、疫病の流行、飢饉の悪しき時、および様々な厄難があるならば、その事柄に従って心を込めて述べ、一心に求め祈れば、思いのままにならないことはない。
阿難よ、諸々の龍王の名がある。慈しみの心を起こしてその名を称えれば、すべての毒を除くことができる。その名とは、
持国龍王よ、私は慈しみの心を抱きます。 愛羅嚩拏よ、常に慈しみを起こせ。 尾嚩博叉よ、また慈しみを起こせ。 黒驕答麼よ、私は慈しみの心を抱きます。 麼抻龍王よ、私は慈しみと哀れみを抱きます。 婆蘇枳龍よ、常に慈しみを起こせ。 杖足龍王よ、また慈しみを起こせ。 満賢龍王よ、私は慈しみの心を抱きます。
無熱悩池の嚩嚕拏よ、 曼娜洛迦の徳叉迦よ、 難陀と鄔波難陀の龍よ、 私は常に彼らに対して慈しみの心を起こします。
無辺龍王よ、私は慈しみの心を抱きます。 嚩蘇目佉よ、また慈しみを起こせ。 無能勝龍よ、常に慈しみを起こせ。 𡃃嚩龍王よ、私は慈しみの心を抱きます。 大麼娜斯よ、私は慈しみの心を抱きます。 小麼娜斯よ、また慈しみを起こせ。 阿鉢羅羅迦洛迦よ、 有財沙彌の龍王たちよ、 捺地穆佉と麼抻よ、 白蓮華龍と方主よ、 羯句吒迦と蠡足よ、 毛毯馬勝など、皆に慈しみを。
娑雞得迦と供鼻羅よ、 針毛臆行の龍王たちよ、 哩使迦龍よ、私は慈しみの心を抱きます。 満耳車面よ、また慈しみを起こせ。 句洛迦龍よ、私は慈しみの心を抱きます。 婆雌補多蘇難陀よ、 愛羅鉢多大龍王よ、 濫畝洛迦よ、私は慈しみと哀れみを抱きます。
非人の龍王よ、私は慈しみの心を抱きます。 上の人の龍王もまた同じく。 蔑蘗羅龍よ、常に慈しみを起こせ。 母呰隣那よ、私は慈しみの心を抱きます。
ある龍王は地上を歩み、 ある龍王は常に空に住み、 あるいは常に妙高山に依り、 あるいは水中に依りどころを作る。
一首の龍王よ、私は慈しみの心を抱きます。 二つの頭を持つ者もまた同じく。 このように、多くの頭を持つに至るまで、 これらの龍王たちよ、私は慈しみの心を抱きます。
あるいはまた、足なき龍王の類、 二足、四足などの龍王、 あるいはまた、多くの足を持つ諸龍王、 それぞれが慈しみの心を起こし、互いに護り合うように。
これらの龍王は威徳を備え、 色も力も豊かで美しく、名声があります。 天と修羅が共に戦う時には、 大いなる神通力を持ち、皆勇猛です。
足なき者に私を軽んじ欺かせず、 二足、四足の者に互いに侵させず、 そして多くの足を持つ諸龍王に、 常に私の身に悩み触れさせないでください。
諸龍と神々よ、私は慈しみの心を抱きます。 あるいは地上に、あるいは空に住む者たちよ、 常に一切の衆生たちが、 それぞれ慈しみの心を起こし、互いに護り合うように。
また願わくは、一切の生きとし生けるもの、 そして霊妙なる諸大神たちが、 常に一切の善き兆しを見、 意に反する罪悪の事を見ることなかれ。
私は常に大いなる慈悲の心を発し、 彼らが諸々の悪しき毒を滅除し、 益を受け、災厄を離れ、 時と場所に従って常に擁護されるように。
南無、仏陀に帰依いたします。 南無、仏陀に帰依いたします。 南無、牟尼に帰依いたします。 南無、牟尼に帰依いたします。 南無、聖者に帰依いたします。 南無、聖者に帰依いたします。 南無、正覚者に帰依いたします。 南無、正覚者に帰依いたします。
清らかな行いをなす者たちよ、 あらゆる悪業を鎮めることができる。 そのような方々に敬礼いたします、 常に私を守り給うゆえに。
もしもあらゆる恐れに遭い、 すべての煩わしき事に悩まされる時、 災いや害が訪れる時、 病や怪異が起こる時、 毒に中たれ、 不利益に遭う時にも、 私と私の眷属を護り、 病なく百歳の寿命を授けたまえ。
お釈迦さまは阿難陀にこうおっしゃいました。 「昔、雪山の南に、金色に輝く孔雀の王が住んでいました。 その孔雀王は毎朝、必ず仏母大孔雀明王の陀羅尼を読誦し、昼は安らかに過ごし、 夕方に読誦すれば、夜も必ず安らかに過ごすことができました。」 そして、陀羅尼を説かれました。
南無仏陀に(一)南無達磨に(二)南無僧伽に(三)タドヤター(四)フ フ フ フ フ(五)ナーガリ リ(六)ヌマリ リ(七)フヤ フヤ(八)ヴィジャヤ ヴィジャヤ(九)トゥシュ トゥシュ(十)ウル ウル(十一)エラメ ラ(十二)テリメ ラ(十三)イリミタン(十四)テリミタン(十五)イリテリミタン(十六)ヌメ(十七)スヌメ(十八)トゥーシュテ(十九)ウーラヴェ ラ(二十)チャパラ(二十一)ヴィマラ(二十二)イチリ(二十三)ヴィチリ(二十四)リチリ(二十五)ヴィチリ(二十六)南無ストブッダナン(二十七)チリキシ(二十八)ウヌヒカ(二十九)南無ラーダン(三十)ホーラナラ(三十一)ヴァラシャドゥネヴァ(三十二)サマンディナ(三十三)ナッシャスニシャース(三十四)南無ブッダーナン(三十五)スヴァーハー(三十六)
阿難よ、かの金色の孔雀王は、ある時ふと、この仏母大孔雀明王陀羅尼を誦することを忘れてしまった。そこで多くの孔雀の侍女たちとともに、林から林へ、山から山へと遊び歩き、貪欲と愛著にふけり、放逸と無明に沈んで、山の洞穴に入り込んだ。すると、彼を捕らえようと狙う怨敵が機会をうかがい、鳥を捕らえる網で孔雀王を縛り上げた。縛られたその時、孔雀王は本来の正しい心づかいを思い出し、先に説かれた仏母大孔雀明王陀羅尼をただちに誦した。すると、その縛りは自然に解け、眷属たちも無事に、もとの住処へと帰ることができた。さらに、この明王の陀羅尼を説く。
南無仏陀に帰依します(一) 南無法に帰依します(二) 南無僧伽に帰依します(三) 南無(四) 蘇伐羅拏(二合、引)(四)婆薩寫(五) 摩由羅(引)羅枳孃(二合)(六) 南無摩訶摩(引)由哩曳(二合)(七) 尾尼也(二合)羅枳惹(二合)(八) 怛儞也(二合)他(引)(九) 悉諦(十) 蘇悉諦(十一) 謨左𩕳(十二) 謨刹抳(十三) 目訖諦(二合)(十四) 尾目訖諦(二合)(十五) 阿麼黎(十六) 尾麼黏(十七) 𩕳(寧逸反)麼黎(十八) 瞢誐黎(十九) 呬懶孃蘗陛(二十) 羅怛曩(二合)蘗陛(二十一) 跛捺㘑(二合)(二十二) 蘇跋捺㘑(二合)(二十三) 三満多跋捺㘑(二合)(二十四) 薩縛(引)羅他(二合)娑(引)馱𩕳(二十五) 跛羅沫(引)他娑(引)馱𩕳(二十六) 薩縛羅他(二合)鉢羅(二合)縛(引)馱𩕳(二十七) 薩縛瞢誐羅娑(去引)馱𩕳(二十八) 麼曩枲(二十九) 麼曩枲(三十) 摩訶摩(引)曩枲(三十一) 曷歩諦(三十二) 頞頞窒(丁結反)納部(二合)諦(三十三) 頞卒(子律反)諦(三十四) 阿(上)惹㘑(二合)(三十五) 尾惹㘑(三十六) 尾麼黎(三十七) 阿(上)蜜哩(二合)諦(三十八) 阿(上)麼黎(三十九) 阿麼羅抳(四十) 没羅(二合)憾謎(二合)(四十一) 没羅(二合)憾麼(二合)娑縛㘑(四十二) 布羅儜(四十三) 布羅拏(二合)麼努(鼻、引)羅剃(四十四) 蜜哩(二合)多散𠰒(引)縛𩕳(四十五) 室哩(二合、引)跋捺㘑(二合)戦捺㘑(二合)(四十六) 戦捺羅(二合)鉢羅(二合)陛(四十七) 素哩曳(二合)(四十八) 素哩野(二合)建(引)諦(四十九) 味多婆曳(五十) 蘇𮧬𩕳(五十一) 没羅(二合)憾麼(二合)具(引)曬(五十二) 没羅(二合)憾麼(二合)乳瑟𪘨(二合)(五十三) 薩縛怛羅(二合)(五十四) 鉢羅(二合)底賀諦(五十五) 娑縛(二合)賀(五十六) 南無薩縛没陀南(五十七) 娑縛(二合)娑底(二合)麼麼曩薩寫(五十八) 颯跛哩縛羅乞産(二合、引)(五十九) 屈勿(二合、引)挽(引)覩(六十) 𠰒(引)縛覩(六十一) 𮧬羅灑(二合)設単鉢扇覩(六十二) 設羅難(引)設単(六十三) 護呰(六十四) 麌呰具呰畞呰(六十五) 娑縛(二合、引)賀(引)(六十六)
仏は阿難陀に告げられた:「昔の金曜孔雀王は、いったい誰であろうか?それはまさにこの私である。今、私は再び仏母大孔雀明王心陀羅尼を説こう。
阿難よ、この仏母大孔雀明王心陀羅尼は、もし人が村に入ろうとする時には必ず思い起こし、広野におる時にも思い起こし、道中においても常に思い起こし、あるいは道なきところにおる時にも思い起こし、王宮に入る時にも思い起こし、盗賊に遭う時にも思い起こし、争いの時にも思い起こし、水難や火難の時にも思い起こし、怨みある敵と会う時にも思い起こし、大勢の中にいる時にも思い起こし、あるいは蛇や蠍などに刺された時にも思い起こし、毒に中った時にも思い起こし、またあらゆる恐れの時にも思い起こし、風邪や熱病などの時にも思い起こし、あるいは三つの病が集まる時にも思い起こし、あるいは四百四病の一つ一つの病が生じる時にも思い起こし、もし苦悩が訪れる時にはすべて思い起こすべきである。なぜならば、もし人が死罪に当たるべきところを罰金で逃れ、罰を受けるべきところを軽い杖で逃れ、軽い杖を受けるべきところを罵倒で逃れ、罵倒を受けるべきところを叱責で逃れ、叱責を受けるべきところを震えおののきで逃れ、震えおののくべきところを自然に解き放たれ、一切の憂いと悩みがすべて消え去るからである。
阿難よ、この仏母大孔雀明王の真言は、一切の如来が共に説き示されたものだ。常に受け持ち、自らの名を称え、加護を請いなさい。「どうか私((自分の名))をお受け取りください。あらゆる恐怖、刀や杖、枷や鎖といった苦難の時から解き放たれ、常に利益に巡り会い、災難に遭うことなく、百歳の寿命を得て、百の秋を見ることができますように」と。
阿難よ、もし人や天、魔、梵天、沙門、婆羅門などが、この仏母大孔雀明王陀羅尼を読み誦し、受け持ち、その地に結界を張り、方角に結界を張り、加護を請い、一心に受け持つならば、私は天龍鬼神のうち、害をなすことのできる者を見たことがない。
すなわち、天と天の妻、天の男と天の女、そして天の父母、およびその眷属たち、このような類いの者たちは、害をなすことができない。龍と龍の妻、龍の男と龍の女、そして龍の父母、およびその眷属たちも、害をなすことができない。
阿修羅とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。摩睺羅伽とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。乾闥婆とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。緊那羅とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。摩睺羅伽とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。
薬叉とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。羅刹とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。畢利多とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。毘舎遮とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。布多とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。
鳩槃荼とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。布単那とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。羯吒布単那とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。塞建那とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。
嗢麼那とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。車耶とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。阿鉢娑麼羅とその妻、男女、父母、眷属なども、害をなすことができない。塢娑跢羅迦とその妻、男女、父母、眷属なども、皆、害をなすことができないのだ。
このような天龍、薬叉、及び諸々の鬼神、その眷属や仲間たちが、悪心を起こし、人の隙をうかがい、さまざまな障害や難儀をもたらそうとする者たちであっても、これらの天龍鬼神は、たとえ悪心を起こしたとしても、この経典を受持する者を悩ませ乱すことはできません。なぜでしょうか? 仏母明王の陀羅尼を常に受持しているからです。もしこれらの天龍鬼神が害をなそうとするならば、彼らが本来の住処に帰ったとき、その仲間たちは彼らを仲間として受け入れません。もしこの仏母明王の真言とその境界を越える法に背く者がいれば、その頭は七つに裂けるでしょう。それはちょうど蘭香の梢(梵語ではアールカ・マンジャリといい、蘭香の梢のことです。旧訳で阿梨樹の枝とするのは誤りです。西方(インド)には阿梨樹という木はありません。)のようになるのです。
さらに、阿難よ、もう一つ明王の陀羅尼があります。あなたはこれをしっかりと受け取り、心に保ちなさい。
毘鉢尸如来は、無憂樹の下に坐し、 尸棄仏世尊は、奔陀利の木に依り、 毘舎浮如来は、娑羅の林に住み、 拘留孫如来は、尸利娑樹の下に、 羯諾迦大師は、烏曇跋羅樹の下に、 迦葉波善逝は、尼倶陀樹の下に、 釈迦牟尼仏、聖種の喬答摩は、 菩提樹の下に坐して、無上の正覚を証されました。
これらの世尊たちは皆、大いなる威徳を備え、 諸天が広く供養し、敬いと信心を生じさせ、 一切の鬼神たちも歓喜の心を起こし、 「どうか私が常に安穏で、衰えと災厄から遠く離れられますように」と願いました。
七人の仏陀が説かれた教えはこうです:
さらに、阿難よ。ある偉大な夜叉の名があり、それはこの世界の主である梵天王、天帝釈、四大天王、二十八大夜叉将たちによって共に説かれたものである。もしこの偉大な夜叉の名を受持する者がいれば、仮に鬼神が悪心を起こし、その者を悩まし乱そうとしても、その鬼神の頭は七つに砕け、蘭の香木の枝が折れるかのようになるであろう。即ち、その夜叉の名を説く。
二足のものに吉祥あれ、四足のものにも吉祥あれ、 歩む道中に吉祥あれ、帰り道にも吉祥あれ。 夜中に吉祥あれ、昼日にも吉祥あれ、 あらゆる所に吉祥あれ、いかなる罪悪にも遭わずにあれ。 すべての日が善く、すべての星宿が賢くあれ。 諸仏は皆、威徳を備え、羅漢は皆、煩悩を断じたり。 この誠実なる言葉をもって、我が常に吉祥ならんことを願う。
仏陀は阿難陀に告げられた:「この大孔雀明王経を読誦するとき、このように唱えなさい:『この大孔雀明王は、仏陀によって説かれた方です。どうか神通力をもって、常に私を守り、恵みを与え、受け入れ、私の拠り所となってください。安らかで吉祥に満ち、あらゆる災いや患いがなく、刃物や杖、毒薬などが害を及ぼすことのないように。私は今、法に従ってこの地の境界を定め、四方の境界を結び、すべての憂いや悩みを取り除き、百年の寿命を全うし、百の秋を過ごせますように。』」
また、阿難陀よ。大海のほとりに住む大薬叉王と諸々の薬叉将、あるいは妙高山やその他の山々に住む者、広野に住む者、河川や湖沼、屍林や洞穴、村の路地や四つ辻、庭園や林樹に住む者、その他の場所に住む者、そして阿拏挽多大王の都に住む大薬叉ら、これらすべての衆生が、この仏母大孔雀明王陀羅尼をもって、私(某甲)と私の眷属たちを護り、寿命百年を与えんことを願う。即ち陀羅尼を説く。
また、阿難よ、東方には持国天という大天王がいます。彼は乾闥婆(けんだつば)の主であり、無数の乾闥婆を眷属として東方を守護しています。その子孫や兄弟、軍将、大臣、雑使など、多くの者たちもまた、この仏母大孔雀明王陀羅尼によって、私(某甲)と私の眷属を守護し、あらゆる憂いや苦しみを取り除き、百歳の寿命を全うさせ、百の秋を見ることができるようにと願っています。陀羅尼は次のとおりです:
さらに阿難よ、南方には大天王がおられます。名を増長天といい、矩畔拏(クバンナ)族を統べる主です。無量百千の矩畔拏を眷属とし、南方を守護しておられます。その天王には、子孫、兄弟、軍将、大臣、雑使など、多くの従者たちがいます。彼らもまた、この仏母大孔雀明王陀羅尼によって、私(某甲)とすべての眷属を擁護し、あらゆる憂いや苦しみを取り除き、寿命百歳、百の秋を見ることができますように。陀羅尼は次のとおりです:
さらに阿難よ、この西方には広目という名の大天王がおられる。彼は大いなる龍の主であり、無数の百千の龍たちを眷属として西方を守護している。その子孫や兄弟、軍将、大臣、雑使など、多くの者たちもまた、この仏母大孔雀明王陀羅尼によって、私(某甲)とすべての眷属を擁護し、憂いと苦しみを取り除き、百年の寿命を授け、百歳まで生きることを願ってくださる。陀羅尼は次のとおりである。
「タニヤタ(真実の言葉よ) ヴェヌリ ヴェヌリ(清らかに 清らかに) マチテ マチテ(智慧を授けよ 智慧を授けよ) クティ クティ(無量の功徳を) ヴィニユマティ(完全なる智慧よ) ホホホホホホホホ(守り給え 守り給え) ホル ホル ホル ホル ホル ホル ホル ホル(守護せよ 守護せよ) スススススススス(成就せしめよ 成就せしめよ) ササササササササ ル ソワカ(すべての願いを 成就せしめよ)」
さらに阿難陀よ、北方には大天王がおられます。名を多聞天といい、夜叉たちの主であり、無量の百千の夜叉を眷属として北方を守護しておられます。その方には子孫、兄弟、軍将、大臣、雑使など、さまざまな衆がいます。彼らもまた、この仏母大孔雀明王陀羅尼をもって、私(某甲)とすべての眷属を擁護し、憂いと悩みを除き、寿命百歳、百の秋を見ることを願わせてください。陀羅尼は次のとおりです:
東方を名づけて持國天、南方を號して增長天、西方を名づけて廣目天、北方を名づけて多聞天という。この四大天王は、世を護ることで名高く、四方を常に擁護し、大軍を率いて威徳を備え、外敵をことごとく降伏させ、他からの敵は侵すことができない。神力には光明があり、常に一切の恐怖がない。天と阿修羅が時に戦いを交えるときも、これら天王たちは助けとなり、天を勝利へと導き、安穏たらしめる。かくのごとき大衆もまた、この明王によって、我と眷属を護り、病なく百歳の寿命を得んことを。陀羅尼に曰く:
天の阿蘇羅、薬叉ら、 法を聴きに来る者は心を込めて、 仏法を護り長く存続させよ、 それぞれ世尊の教えを勤め行え。
ここに集う全ての聴衆よ、 地上にあれ、虚空に住まう者も、 常に人々に慈しみの心を起こし、 昼夜、自ら法に依って住せよ。
願わくは諸世界が常に安穏で、 限りない福と智が衆生を益し、 すべての罪障はことごとく消え去り、 衆苦を遠く離れ円寂に帰せんことを。
常に戒の香りをもって身を塗り清め、 絶えず定の衣を身にまとって、 菩提の妙花が遍く荘厳となり、 住する所々に常に安楽あらんことを。
仏母大孔雀明王経 上巻
仏母大孔雀明王経 巻中
大広智大興善寺三蔵沙門不空、詔を奉じて訳す
お釈迦さまは阿難陀に告げられました。「そなたは、大夜叉王と諸々の大夜叉将の名を称えなさい。すなわち、
矩吠囉の長子は、珊逝耶と名付けられ、 常に人々を導き、弭癡羅の国に住まい、 天の誠実な威光をもって、多くの者が彼に願いを乞う。
彼もまたこの仏母大孔雀明王の真言をもって、私(某甲)とすべての眷属を守護し、憂いと苦しみを取り除き、百歳の寿命を授け、百の秋を見ることを願わせたまえ。即ち真言を説く。
羯句忖那神は、波吒梨子の処に住み、 阿跋羅爾多は、窣土奴の邑に住む。 賢善なる大薬叉は、世羅城に住み、 摩那波の大神は、常に北界に居を構える。 大聖なる金剛手は、王舎城に住み、 常に鷲峰山に在りて、依止の処とする。
大神なる金翅鳥は、毘富羅山に住み、 質怛囉笈多は、質底目溪に住む。 薄俱羅薬叉は、王舎城に住み、 営従と眷属を従え、大いなる威神力を持つ。
大小の黒薬叉は、劫比羅城に住み、 これは釈族の牟尼、大師の生まれし処。 斑足の大薬叉は、吠囉耶城に住み、 摩醯首薬叉は、止羅多国に住む。
勿賀娑鉢底は、舎衛城に住み、 娑梨囉薬叉は、娑雞多の処に住む。 金剛杖薬叉は、毘舎離国に住み、 訶里氷蘖囉は、力士城中に住む。
大黒薬叉王は、婆羅拏斯国に、 薬叉の名は善現、占波城に住む。 吠史怒薬叉は、堕羅国に住み、 馱羅抳薬叉は、護門国に住む。
可畏なる形の薬叉は、銅色国に住み、 末達那薬叉は、烏洛迦城に住む。 呵吒薄俱将は、曠野の林中に住み、 劫比羅薬叉は、多稲城に住む。
護世の大薬叉は、嗢逝尼国に住み、 韈蘇歩底神は、阿羅挽底に住む。 水天の薬叉神は、婆盧羯泚国に、 歓喜の大薬叉は、歓喜城に住む。
持鬘の薬叉神は、勝水国に住み、 阿難陀薬叉は、末羅鉢吒国に。 白き歯の薬叉は、勝妙城に住み、 堅固なる名の薬叉は、末娑底国に住む。
大山の薬叉王は、山城の処に住み、 婆颯婆薬叉は、吠儞勢に住居す。 羯底雞薬叉は、嚧呬多国に住み、 この薬叉童子は、大城に名を轟かす。
百臂の大薬叉は、頻陀山に住み、 広車の薬叉神は、羯陵伽国に住む。 能く征戦する薬叉は、窣鹿近那国に、 雄猛なる大薬叉は、遏祖那の林に住む。
曼拏波薬叉は、末達那国に住み、 山峰の薬叉神は、摩臘婆に住む。 魯捺囉薬叉は、嚧呬多の馬邑に、 一切食の薬叉は、奢羯羅に住む。
波利得迦神は、少智洛雞に住み、 商主の財自在は、難勝国に住む。 峰牙及び世賢は、跋娑底耶国に、 尸婆の薬叉王は、尸婆城に住み食す。
寂静なる賢薬叉は、可畏国に住み、 因陀羅薬叉は、因陀羅国に住む。 華幢の薬叉主は、寂静城に住み、 那嚕迦薬叉は、那嚕迦城に住む。
劫比羅薬叉は、常に邑城に住み、 宝賢及び満賢は、梵摩伐底に住む。 能く他を摧く薬叉は、建陀羅国に住み、 能く壊す大薬叉は、得叉尸羅に住む。
驢皮の薬叉神は、吐山に在りて住み、 三蜜の薬叉主は、阿努波の河側に。 光明を発する薬叉は、盧鹿迦城に住み、 喜長の薬叉神は、呬隅摧国に住む。
婆以盧薬叉は、婆以の地に住居し、 闘諍を愛する薬叉は、濫波城に住む。 蘖踏婆薬叉は、末土羅城に住み、 缾腹の薬叉王は、楞伽城に住む。
日光明の薬叉は、蘇那国に住み、 屼頭山の薬叉は、憍薩羅国に住む。 勝及び大勝の神は、半尼国に住み、 円満の大薬叉は、末羅耶国に住む。
緊那羅薬叉は、計羅多国に住み、 雲を護る薬叉王は、伴拏国に住む。 謇拏迦薬叉は、安立国に住み、 僧迦離薬叉は、必登蘗哩に住む。
引く、楽の薬叉神は、怛楞蘗底に住み、 孫陀羅薬叉は、那斯鶏国に住む。 阿僧伽薬叉は、婆盧羯車に住む。
難儞の大薬叉、及び子の難儞迦、 この二つの薬叉王は、羯訶吒住迦に住む。 垂腹の大薬叉は、羯陵伽国に住み、 大臂の薬叉王は、憍薩羅国に住む。
娑悉底迦神は、娑底羯吒国に、 波洛伽薬叉は、常に林中に住む。 賢耳の大薬叉は、怛胝肩国に住み、 勝財の薬叉神は、陸満国に住居す。
気力の大薬叉は、毘囉莫迦に住み、 喜見の薬叉神は、阿般底国に住む。 尸騫馱薬叉は、牛摧国に住み、 合掌を愛する薬叉は、吠儞勢に住居す。
陛瑟致得迦は、蓋形国に住み、 調摩竭薬叉は、三層国に住む。 広目の薬叉神は、一腋国に住居し、 安拏婆薬叉は、優曇跋羅国に。
無功用の薬叉は、憍閃弥羅に住み、 微盧者那神は、寂静意城に住む。 遮羅底迦神は、蛇蓋国に住居し、 赤黄色の薬叉は、剣畢離国に住む。
薄俱囉薬叉は、嗢逝訶那に住み、 布喇拏薬叉は、曼拏比国に住む。 𩕳迦謎沙神は、半遮離城に住み、 難摧の大薬叉は、蘖度娑国に住む。
堅頰の薬叉神は、水天国に住み、 脯闌逝野神は、闘戦国に住居す。 怛洛迦薬叉、及び俱怛洛迦、 二つの大薬叉王は、俱盧の土に住む。
大烏嚧佉羅、及び迷佉羅、 この二つの薬叉王は、威徳を具え名称高く、 諸々の眷属と共に、亦た俱盧の土に住む。
微帝播底神、及び義成就、 この二つの薬叉王は、阿曳底の林に住む。 往成就の薬叉は、窣鹿近那に住み、 窣吐羅薬叉は、窣吐羅国に住む。
虎力、師子力、并びに大師子力、 俱胝年の大将は、他勝の宮中に住む。 華歯の薬叉神は、占波城に住み、 摩竭陀薬叉は、山行の処に住む。
鉢跋多薬叉は、瞿瑜伽の処に住み、 蘇曬那薬叉は、那羯羅国に住む。 勇臂の大薬叉は、娑鶏多の邑に住み、 能く楽を引く薬叉は、哥乾底に住む。
無労倦の薬叉は、憍閃弥国に住み、 賢善の薬叉神は、賢善国に住む。 歩多面の薬叉は、波吒離子に住み、 無憂の大薬叉は、迦遮国に住む。
羯徴羯吒神は、菴婆瑟侘に住み、 成就義の薬叉は、天腋国に住む。 曼那迦薬叉は、難勝国に住み、 解髪の薬叉神は、勝水国に住居す。
宝林の薬叉神は、先陀婆国に住み、 常に謹護する薬叉は、劫毘羅国に住む。 羯吒微羯吒は、迦毘羅衛国に、 慳悋の薬叉神は、乾陀羅国に住む。
堕羅の薬叉神は、膩攞耶堅に住み、 処中の薬叉神は、賢善名称に住む。 吠璃瑠薬叉は、堅実城中に住み、 染薄迦薬叉は、沙磧の地に住居す。
舍多の大薬叉、及び毘羯吒、 この二つの薬叉神は、物那擿迦に住む。 毘摩尼迦神は、提婆設摩に住み、 曼陀羅薬叉は、捺羅那国に住む。
光を作す薬叉神は、羯湿弥羅国に、 占博迦薬叉は、羯吒城に在りて住む。 半支迦薬叉は、羯湿弥羅国に、 五百の子を具足し、大軍と大力を持つ。
長子の名は肩目、支那国に住み、 諸余の兄弟等は、憍尸迦国に住む。 牙足の薬叉神は、羯陵迦国に住み、 曼荼羅薬叉は、曼荼薬国に住む。
楞伽の自在神は、迦畢試に住み、 摩利支薬叉は、羅摩脚差に住む。 達摩波羅神は、疎勒に住み、 大肩の薬叉神は、薄佉羅国に住む。
毘沙門の王子は、衆徳の威厳を具え、 覩火羅に住み、大軍と大力を持ち、 一俱胝の薬叉を眷属とする。
娑多山の薬叉、及び雪山の神、 この二つの大薬叉は、辛都の河側に住む。 三戟を執る薬叉は、三層の殿に住み、 能く摧く大薬叉は、羯陵伽国に住む。
半遮羅献拏は、達弥拏国に住み、 財自在の薬叉は、師子国に住む。 鸚鵡口の薬叉は、曠野の処に住み、 兢羯娑薬叉は、常に地下に依りて住む。
光明有る薬叉は、白蓮華国に住み、 設弭羅薬叉は、大城中に住む。 能く他を破る薬叉は、捺羅泥国に住み、 氷蘖羅薬叉は、菴末離国に住む。
末末拏薬叉は、末末拏蔵国に、 摩怛哩薬叉は、施欲国に住む。 極覚の薬叉神は、布底嚩吒国に、 那吒矩韈囉は、迦畢試に住む。
鉢囉設囉神は、鉢羅多国に住み、 商羯羅薬叉は、爍迦の処に住む。 毘摩質多羅は、莫里迦城に住み、 氷羯羅薬叉は、羯得迦国に住む。
満面の薬叉神は、奔拏韈達那に、 羯囉羅薬叉は、烏長国に住む。 甕腹の薬叉神は、憍薩羅国に住み、 摩竭幢の大神は、沙磧の処に住居す。
質怛羅細那は、僕迦那国に住み、 囉嚩拏薬叉は、羅摩陀国に住む。 赤黄色の薬叉は、羅尸那国に住み、 楽見の薬叉神は、鉢尼耶国に住む。
金毘囉薬叉は、王舎城に住み、 常に毘富羅に居を構え、大軍と大力を持ち、 万俱胝の薬叉を眷属とする。
瞿波羅薬叉は、蛇蓋国に住み、 頞洛迦薬叉は、頞洛迦城に住む。 難提の薬叉神は、難提国に住み、 末里の大天神は、村巷の処に住居す。
毘沙門の居住は、仏の下りし宝階の処。 遏拏挽多城は、億の衆神に囲繞され、 かくの如き等の薬叉は、大軍と大力を持ち、 他を降伏せしめ、勝る者無く、 名称は諸方に満ち、大威徳を具足し、 天と阿修羅の戦いの時、力を合わせて助く。
これらの福徳ある諸神や大薬叉将たちは、贍部州に満ち広がり、仏法を護り、皆、慈しみの心を起こしておられます。彼らもまた、この仏母大孔雀明王の真言によって、常に私(某甲)を守り、受け入れ、恵みを与え、安穏を得させてくださいます。すべての厄難は、ことごとく消え去ります。刀や杖で傷つけられること、毒にあたること、王や賊、水難、火難に迫られること、天や龍、薬叉に取り憑かれること、そして諸々の鬼たち、さらには畢隷(二合)索迦のような悪しき病を行う者たちも、すべて私(某甲)とその眷属から遠ざかります。私は地の結界を結び、方角の結界を結び、この経を読み誦えて、すべての憂いや悩みを取り除き、寿命百歳、百の秋を見ることを願います。即ち真言を説く。
どうか諸々の神々が、常に私((某甲))とその家族たちをお守りくださり、寿命百歳、百の秋を見ることのできますように。
お釈迦様は阿難陀に仰せになりました。「さらに二十八人の薬叉大将の名号があります。あなたはそれを唱えるべきです。これらの薬叉大将たちは、十方世界において、すべての衆生を覆い護り、衰えや患い、厄難を取り除くことができます。東方には四柱の薬叉大将が住まい、東方のすべての衆生を擁護し、憂いと苦しみから離れさせてくださいます。その名は次の通りです:
彼もまたこの仏母大孔雀明王によって、私(某甲)とすべての眷属たちを守り、寿命百年を保たせてくださいます(願い事はすべてこれに準じます)。
阿難よ、南方には四体の薬叉大将が住み、南方にいるすべての衆生を守護し、憂いと苦しみから遠ざけている。その名は次の通りである:
彼もまたこの仏母大孔雀明王によって、私(某甲)とすべての眷属たちを守り、寿命百年を保たしめます(ここに願う事を述べる)。
阿難よ、西方には四つの薬叉大将が住み、西方のすべての衆生を守護し、憂いと苦しみから離れさせてくれる。彼らの名は次のとおりである:
彼もまたこの仏母大孔雀明王をもって、私((某甲))とすべての眷属たちを守り、寿命百年((願い事を述べる))。
阿難よ、北方に住む四体の薬叉大将がいる。彼らは北方に住むすべての生きとし生けるものを守り、憂いと苦しみから遠ざける。その名は次の通りである:
彼もまたこの仏母大孔雀明王をもって、我が(某甲)と諸々の眷属とを擁護し、寿命百年(願い事を述べる)。
阿難よ、四方を守る四つの薬叉大将がいる。それぞれが四方の隅に住み、四方の隅にいるすべての生きとし生けるものを守護し、彼らが憂いと苦しみから離れるようにしている。その名は次の通りである:
彼もまたこの仏母大孔雀明王をもって、私((某甲))と諸々の眷属を守護し、寿命百年((願い事を述べる))とします。
阿難よ、四体の薬叉大将が常に大地に住み、地上に住むすべての生き物を守り、憂いと苦しみから遠ざけている。その名は、
彼もまたこの仏母大孔雀明王をもって、我ら(某甲)と諸々の眷属を擁護し、寿命百年(願い事を述べる)。
阿難よ、四つの夜叉大将が常に虚空に住み、すべての虚空に住む衆生を擁護し、彼らを憂いと苦しみから遠ざける。その名は次の通りである:
彼もまたこの仏母大孔雀明王をもって、私((某甲))とすべての眷属たちを守り、寿命百年((願い事を述べる))。
さらに、阿難陀よ、あなたは心を込めて、多聞天王の兄弟である軍将たちの名号を称えるべきです。彼らはすべての生きとし生けるものを守護し、災いや厄難、憂いや苦しみを取り除き、この世を巡って大きな利益をもたらす方々です。その名は次の通りです:
これらの薬叉たちは、大軍の主であり、諸々の神々を統率し、大いなる威力を備え、皆、光明を具え、姿形は円満で、その名は広く知れ渡っている。彼らは多聞天王の法兄弟である。
多聞天王は常にこれらの薬叉兄弟に命じて言われる:『もし諸々の鬼神がその人を侵し乱すならば、汝らはその人を守護し、悩ませ乱させず、安楽を得させよ。』諸薬叉はこれを聞き、教えに従って行うのである。
これらの薬叉大将たちも、この仏母大孔雀明王と共に、私と私の眷属たちを守り、百年の寿命を与えてください。もし争いや苦しみの事が私の前に現れた時は、どうか薬叉大将たちが常に私(某甲)と眷属たちを守り、憂いと苦しみから遠ざけてください。
また、天龍に取り憑かれること、阿修羅に取り憑かれること、摩嚕多に取り憑かれること、迦楼羅に取り憑かれること、乾闥婆に取り憑かれること、緊那羅に取り憑かれること、摩睺羅伽に取り憑かれること、薬叉に取り憑かれること、羅刹に取り憑かれること、畢㘑多に魅入られること、毘舎遮に魅入られること、浮多に魅入られること、矩伴拏に魅入られること、布単那に魅入られること、羯吒布単那に魅入られること、塞建那に魅入られること、嗢麼那に魅入られること、車耶に魅入られること、阿鉢娑麼羅に魅入られること、塢娑跢囉迦に魅入られること、諾剎怛囉に魅入られること、隷跛に魅入られること——このような鬼神たちに取り憑かれ、魅入られることから、どうか仏母明王が私(某甲)と眷属たちを皆、お守りくださり、憂いと悩みから遠ざけ、百年の寿命を与えてください。