金剛薩埵冒地心品第四
第四章 金剛薩埵の菩提心
爾時世尊復說一切有情本有金剛光明遍照,清淨不染本來寂靜,常恒三世無有休息,金剛堅固薩埵真實大覺,本來寂然熾盛,觀一切有情金剛平等性。即說金剛薩埵菩提心明曰:
その時、世尊は再び説かれた。すべての生きとし生けるものは、もとより金剛のごとき光明をそなえ、あまねく照らしている。清らかで汚れなく、本来静寂であり、三世にわたって常に変わらず、休みなく続いている。金剛のように堅固な薩埵(生きとし生けるもの)の真実の大いなる覚りは、本来静かでありながらも、明るく輝き盛んである。そして、すべての生きとし生けるものを、金剛のごとき平等の性質として観じられた。その時に、金剛薩埵の菩提心の真言(マントラ)を説かれた。
「唵嚩引日囉二合句舍沒馱涅哆吽引
オン・バ・サ・アル・ハ・ジュ・ウン
「金剛手!若有持此真言者,即當親近諸佛為長子,於普賢中亦為上首。若日日持此真言七遍,即當見世替諸佛現生救度有情,名大金剛薩埵,亦名大覺本有金剛。若有側近置金剛界道場及大悲胎藏并諸部道場者,若誦此真言,彼諸漫拏羅王悉皆親近,尊近持明行者。何以故?以能修於諸如來行願力故,替諸佛行行救度有情故,以能供諸佛。同行行願,於一切法平等薩埵。其印二羽內相叉,各以禪智捻進力。」
「金剛手よ!この真言を持つ者は、諸仏に最も近い子として親しまれ、普賢菩薩の中でも第一となる。毎日この真言を七回唱えれば、現世において諸仏に代わって生きとし生けるものを救い、『大金剛薩埵』『大覚本有金剛』と名づけられるであろう。金剛界の道場、大悲胎蔵、その他の諸部の道場のそばにいて、この真言を誦するならば、それらの曼荼羅の王たちはすべて、この真言を修める者の近くに集まり、敬い親しむであろう。なぜなら、この真言は如来たちの行いと願いの力を修行するものであり、諸仏に代わって行い、生きとし生けるものを救い、諸仏に供養するからである。すべての法において平等なる薩埵と、同じ行いと願いを共にするのである。その印は、両手の指を内側で組み合わせ、それぞれ親指と人差し指で、中指を押さえるようにする。」