○中夜剏結三界(僧衣食也集眾行事傳香備如布薩儀中)
中夜、三界を結ぶ(僧の衣食を整え、大衆を集めて行事を行い、香を伝えることは布薩の儀式と同様である)
大打起集眾就僧堂前立定皷絕維那舉聞鐘偈曰。
大勢の修行僧が集まり、僧堂の前に整列します。太鼓の音が終わると、維那が「聞鐘」の偈を唱えます。
降伏魔力怨 除結盡無餘 露地擊犍稚
比丘聞當集 諸欲聞法人 度流生死海
聞此妙響音 盡當雲集此
魔力の怨みを降し、束縛をことごとく断ち切り尽くし、露地にて犍稚を打つ。 比丘たちよ、この音を聞いたならば集まるがよい。教えを聞こうと願う人々よ、生死の海を渡るために。 この妙なる響きの音を聞いて、皆、ここに雲のごとく集まれ。
次第眾集法堂依位立定大展三拜跪誦入外偈曰。
順を追って僧侶たちが法堂に集まり、それぞれの席に整列しました。そして、大きく三度の礼拝を行った後、ひざまずいて入外偈を唱えました。
持戒清淨如滿月 身口皎潔無瑕穢
大眾和合無違諍 爾乃可得同結界
戒律を清らかに保つことは、満月の如く。 身体と言葉は、清らかで汚れがなく、少しの瑕もない。 僧侶たちは心を一つにし、争いも違反もなく、 そうして初めて、共に「結界」を成すことができるのです。
眾各收具而坐行事三人起散花水誦偈云。
皆、持ち物をしまって座りました。係の三人が立ち上がって、花と水をまきながら、次の偈を唱えました。
散花莊嚴淨光明 莊嚴寶花以為帳
散眾寶花遍十方 供養一切諸如來
散りばめる花々は荘厳な清らかな光、 荘厳なる宝の花をもって、これを帳とします。 あまねく十方に宝の花を散りばめ、 全ての如来の御前に、これを捧げます。
維那作梵行事一人袖香合持坐具出眾至大香爐前設禮跪爐傳三捻香就拜待梵音絕却擡身胡跪誦偈曰。
維那が読経の儀式を行う。一人が香合を袖に入れ、坐具を持って大衆の中から出て、大香炉の前に進む。礼をしてひざまずき、香炉を整え、三度香をまく。そして礼拝の姿勢をとり、読経の声が終わるのを待ってから、体を起こして胡坐(片膝をつく姿勢)で跪き、偈文を唱える。
戒香定香解脫香 光明雲臺遍法界
供艱一切無量佛 見聞普薰證寂滅
戒香、定香、解脱の香り。 光明の雲の台(うてな)は、法界に広がる。
尽きることのない無量の仏に捧げ、 見聞きするものすべてを普遍的に薫じ、寂滅を証らしめる。