阿毘達磨順正理論卷第一
尊者眾賢造
三藏法師玄奘奉 詔譯
63.1 万字 · 約 2103 分
『アビダルマ順正理論』は、インド仏教の論師である尊者スバンドゥによって著された重要な論書であり、唐代の高僧・玄奘三蔵法師によって漢訳されました。この論は説一切有部のアビダルマ論書体系に属し、5世紀頃に成立したとされます。主に経量部の見解に対して論駁を加え、有部の教義を体系的に説き明かしています。内容は、諸法の実有や三世実有といった核心理論をはじめ、心法や色法などの法相を詳細に分析し、有部の主張の合理性を論証しています。説一切有部の後期を代表する著作として、部派仏教の発展において承前啓後の役割を担い、部派仏教思想を研究する上で重要な文献であるとともに、大乗仏教興起の背景を理解するための鍵となる著作の一つです。