No. 1540-A法華經顯應錄序
西竺之教。其高處至不可思議。有歷劫贊揚所不能盡。其神通發現攝魔救苦。雖非人力所及。皆其餘事也。然其教所以盛行於世。亦賴此為多。
法華經凡三譯。而鳩摩羅什所譯舉世誦之。功德效驗昭然顯著。傳記所載非一。葢此經實如來祕密之藏。非思量分別之所能解。故其神異如此。鄉僧宗曉朝夕誦習書寫。甞刺血書之。又集古今簡䇿之言凡二百餘事。遂成巨編。皆有依據。將版行於時。以助流通。一日訪其所居。蕭然自適。與之語。貫穿教乘。問何以不出領眾。曰非所敢當也。因出此書求余為序。余曰。
法華経には三つの訳本がありますが、鳩摩羅什の訳したものが広く世に伝わり、その功徳と効果は明らかに顕著です。伝記に記された事例も数多くあります。この経典はまさに如来の秘密の宝蔵であり、思慮分別では理解できないものです。だからこそ、これほどまでに霊験あらたかなのでしょう。
郷里の僧侶・宗曉は朝夕にわたりこの経を誦し、書き写し、かつては血を刺して写経もしました。さらに古今の書物から二百余りの言葉を集め、立派な書物にまとめ上げました。いずれも確かな根拠に基づくものです。これを世に出版し、経典の流通を助けようとしています。
ある日、彼の住まいを訪ねると、質素ながらも心穏やかに暮らしていました。話をすると、教えの奥義を貫いて理解していました。どうして人々を導く立場にならないのかと尋ねると、「私などにはとても務まりません」と答えました。そしてこの書物を取り出し、私に序文を書いてほしいと頼みました。私はこう答えました。
黃面老子本不欲言。大藏所見與夫龍宮海藏之所祕。無邊無盡。其實本不曾言。況此經之舛見於餘事之餘者乎。子既集之。而余又序之邪。請不已漫書以授之。且語之曰。子欲了此而後游方。它日一登寶所悟明本性。筌蹄且將忘之。而況此乎。曉曰唯。
慶元四秊中秋日顯謨閣直學士太中大夫提舉
江州太平興國宮樓鑰序