---
title: "釋迦譜 · 13 釋迦子羅云出家緣記"
description: "僧祐法师于南朝梁代所撰《釋迦譜》是漢傳佛教史上第一部系統記述釋迦牟尼生平事蹟及僧團淵源的傳記類經典。該書廣泛輯錄佛教經律典籍中有關佛陀的記載，彙編成譜，內容涵蓋佛陀降誕、成道、說法、度眾直至涅槃的完整歷程。作為早期佛教聖傳文獻的集大成之作，它不僅為研究佛陀生平及佛教史提供了權威依據，更奠定了漢地佛陀傳記書寫的範式，對後世佛教傳記文學與信仰實踐影響深遠。"
url: "https://rushiwowen.co/ja/r/cmcye8q1l0pfpl2048oohdnnn"
---

### 釋迦子羅云出家緣記第十三出未曾有經

爾時世尊告目犍連。汝今往彼迦毘羅城。問訊我父閱頭檀王。并我姨母波闍波提。及三叔父斛飯王等。因復慰喻羅睺羅母。耶輸陀羅令割恩愛。放羅睺羅令作沙彌。修習聖道。所以者何。母子恩愛。歡樂須臾。死墮地獄。母之與子各不相知。窈窈冥冥永相離別。受苦萬端後悔無及。羅睺得道當還度母。永絕生老病死根本。得至羅漢如我今也。目連受命屈伸臂頃。到迦毘羅淨飯王所。而白王言。世尊慇懃致問無量起居輕利氣力安不。及太夫人波闍波提。并三叔父斛飯王等。問訊起居亦復如是。時耶輸陀羅聞佛遣使。來至王所未知意趣。即遣青衣令參消息。青衣還白世尊遣使。取羅睺羅度為沙彌。耶輸陀羅聞是消息。將羅睺羅登上高樓。約勅監官關閉門閤。悉令堅牢。時大目連既到宮門。不能得入又無人通。即以神力飛上高樓。至耶輸陀羅座前而立。耶輸陀羅見目連來。憂喜交集迫不得已。即起禮拜勅為敷座。請目連坐。問目連曰。世尊無恙教化眾生不勞神也。遣上人來欲何所為。目連白曰。太子羅睺年已九歲。應令出家修學聖道。所以者何。母子恩愛少時如意。一旦命終墮三惡道。恩愛離別窈窈冥冥。母不知子子不知母。羅睺得道當還度母。永度生老病死憂患。得至涅槃如佛今也。耶輸陀羅答目連曰。釋迦如來為太子時。娶我為妻奉事太子。如事天神曾無一失。共為夫婦未滿三年。捨五欲樂騰越宮城逃至王田。王身往迎違戾不從。反遣車匿白馬令還自要道成。誓願當歸被鹿皮衣。譬如狂人隱居山澤。勤苦六年得佛還國。都不見親忽忘恩舊。劇於路人。使我母子守孤抱窮。今復遣使欲求我子。為其眷屬。何酷如之。太子成道自言慈悲。慈悲之道應安樂眾生。今反離別人之母子。苦中之甚。莫若恩愛離別之苦。以是推之。今別人母子。何慈之有。白目連曰。還向世尊宣我所陳。時大目連更以方便。種種諫喻曉耶輸陀羅。而耶輸陀羅絕無聽意。辭退還到淨飯王所。具宣上事王聞是已。即告夫人波闍波提。我子悉達遣目連來。迎取羅云欲令入道修學聖法。耶輸陀羅女人愚癡。未解法要心堅意固。纏著恩愛情無縱捨。卿可往彼重陳諫之令其心悟。時太夫人即便將從五百青衣。至其宮中隨宜諫喻。反覆再三。耶輸陀羅猶故不聽。白夫人曰。我在家時。八國諸王。競來見求。父母不許。所以者何。釋迦太子才藝過人。是故父母以我配之。太子爾時知不住世出家學道。何故慇懃苦求我耶。夫人取婦正為恩好。聚集歡樂萬世相承。子孫相續紹繼宗嗣世之正禮。太子既去。復求羅睺欲令出家。永絕國嗣有何義哉。爾時夫人聞是語已。默然無言不知所云。爾時世尊即起化人。空中告言耶輸陀羅。汝頗憶念往古世時誓願事不。我當爾時為菩薩道。以五百金錢。從汝買得五莖蓮華。上定光佛時。汝求我世世所生共為夫妻。我不欲受即語汝言。我為菩薩累劫行願。一切布施不逆人意。汝能爾者聽為我妻。汝立誓言世世所生。國城妻子及與我身。隨君施與誓無悔心。而今何故愛惜羅睺。不令出家學聖道也。耶輸陀羅聞是語已。霍然還識宿業因緣。事事明了如昨所見。愛子之情自然消歇。遣喚目連懺悔辭謝。捉羅睺手付囑目連。與子離別涕淚交流。爾時羅睺見母愁苦。長跪合掌前白母言。願母莫愁羅睺今往。定省世尊尋爾當還。與母相見。時淨飯王。為欲安慰耶輸陀羅令其喜故。即集國中豪族而告之言。金輪王子。今當往彼舍婆提國。從佛出家學道。願卿人人各遣一子。隨從我孫咸皆奉命。即時合集有五十人。隨從羅睺往到佛所。頭面作禮。佛使阿難剃羅睺頭。及其五十諸公王子。悉令出家。命舍利弗為其和尚。大目犍連作阿闍梨。授十戒法便為沙彌。爾時佛子羅云等。五十沙彌。聞佛說彼扇提羅等罪報因緣扇提羅等昔為比丘宿緣罪報文繁不載甚大憂懼。即各頭面禮佛白言。世尊。今聞說此扇提羅等。甚懷怖懼。所以者何。和尚舍利弗。大智福德國中供養最上甘珍。小兒愚癡無有福德。食人如是妙好飲食。後世當受苦果如扇提羅。是故我等實懷憂慮。願佛垂哀。賜聽我屬捨道還家。冀免罪咎。爾時世尊告羅睺羅。汝今畏罪還家。求離苦者是事不然。何以故。譬如二人乏食饑餓。忽遇主人為設種種肥濃美味。其人饑餓貪食過飽。然此二人一者有智。一者愚癡。有智之人。自知食過身體沈重。頻伸欠呿即詣明醫。請除苦患。良醫即賜摩檀提藥。令其服之吐宿食已。令近暖火禁節消息。得免禍患終保年壽。其無智者。不知食過。謂是鬼魅。殺生祠祭欲求濟命。腹中宿食遂成生風。絞切心痛因是死亡。生地獄中。佛告羅睺羅。汝畏罪還家。如彼無智愚癡人也。汝先有善根因緣遭值我。時如彼明醫能濟苦患。而得不死。汝今何為捨明入闇。羅睺白言。世尊。諸佛智慧猶如大海。羅睺等心猶如毫末。豈能受持如來智慧。佛告羅睺。如天雨滴。後不及前。雖不相及能滿大器。修學智慧亦復如是。從小微起終成大器。如是展轉滿無量器是則自利利人。名為大士如我今也。羅睺羅等。聞佛說已心開意解。普耀經云。佛還入宮坐於殿上。俱夷携羅雲來。稽首佛足瞻對問訊。時王僚屬皆懷沈疑。太子捐國十有二年。何從生子。佛語父王告諸群僚。俱夷守節貞潔清無瑕疵。設王不信今當現證。於時世尊化諸眾僧。皆使如佛。羅云年始七歲。俱夷即以指印信環。與羅睺言。是汝父者以此與焉。羅云應時直前詣佛。以印信環而授世尊。王及群臣咸皆欣踊。稱言善哉真佛子也。佛語父王及諸臣曰。從今已後無復懷疑。此吾之子緣吾化生。勿咎俱夷。王得道證。俱夷持戒淨修梵行。彌沙塞律云。佛往到淨飯王宮。時羅睺羅母。將羅睺羅在高樓上。遙見佛來語言。汝見彼沙門不。答言見。又語言。彼是汝父。可往索父餘財。佛既入宮於中庭露地坐。羅睺羅馳下趣佛。頭面禮足。住佛影中白言。是影甚樂。願佛與我父餘財。佛言。汝審欲得不。答言欲得。佛便將還。告舍利弗汝可度之。舍利弗即度出家為受沙彌戒。時淨飯王聞已度羅睺羅。便大懊惱出詣佛所。白言。佛昔出家。尚有難陀。不能令我如今懊惱。難陀已復出家。餘情所寄唯在此子。今當出家。家國大計永為斷絕。子孫之愛徹過骨髓。如何比丘輒度他子。願佛從今勅諸比丘。父母不聽不得為道。佛即為王說諸法竟。集諸比丘立制。父母不聽不得出家受戒。祐尋此律所說。羅睺羅出家緣。與未曾有經。事緣大異者。由於爾時對情不同故。復兩存焉。祐尋。釋族為盛雲布赤澤。雖法俗或殊而獲道斯同。難陀棄榮欲以從道。羅云捨輪王位而襲法。栴檀圍繞龍象成群。靡親靡疎隨應而度。調御之美於茲可見。

> その時、世尊は目犍連に告げられた。「あなたは今、カピラ城へ行き、私の父である浄飯王に安否を尋ねなさい。また、私の叔母である摩訶波闍波提、そして三人の叔父である斛飯王たちにもよろしく伝えなさい。さらに、羅睺羅の母である耶輸陀羅を慰め、愛着の絆を断ち切って、羅睺羅を沙弥として出家させ、聖なる道を修行させるように諭しなさい。なぜなら、母と子の愛着は束の間の喜びに過ぎず、死後には地獄に堕ち、互いに知ることもなく、暗く冥い中で永遠に別れ、無数の苦しみを受けることになるからだ。後悔しても遅いのだ。羅睺羅が道を得れば、やがて母を救い、生・老・病・死の根本を永遠に絶ち、今の私のように阿羅漢に達するだろう。」 目犍連はその命を受けると、瞬きするほどの間にカピラ城の浄飯王のもとに到着し、王に申し上げた。「世尊が深くお気遣い申され、お体の具合やお変わりないかを尋ねておられます。また、太后の摩訶波闍波提様、そして三人の叔父様である斛飯王様たちにも、同じく安否を尋ねよとのことです。」 その時、耶輸陀羅は仏が使者を王のもとに遣わしたと聞き、その意図を知らなかったので、侍女に命じて様子を探らせた。侍女が戻ってきて告げた。「世尊が使者を遣わし、羅睺羅を沙弥として出家させるために連れて行こうとしています。」これを聞いた耶輸陀羅は、羅睺羅を連れて高い楼閣に上り、門番に命じて門戸を全て堅く閉ざさせた。 大目犍連は宮殿の門に着いたが、中に入ることができず、また取り次ぐ者もいなかった。そこで神通力をもって楼閣に飛び上がり、耶輸陀羅の座の前に立った。耶輸陀羅は目犍連が来るのを見て、喜びと悲しみが入り混じり、やむを得ず立ち上がって礼拝し、座を設けて目犍連を招き入れた。そして目犍連に尋ねた。「世尊はお変わりなく、教えを説いて人々を導き、お疲れではありませんか。大徳をここへ遣わされたのは、どのようなご用件でしょうか。」 目犍連は答えた。「太子の羅睺羅は既に九歳になりました。彼を出家させ、聖なる道を学ばせるべきです。なぜなら、母と子の愛着は束の間の喜びに過ぎず、やがて命が終われば三悪道に堕ちます。愛着ゆえの別れは暗く冥く、母は子を知らず、子は母を知らないのです。羅睺羅が道を得れば、やがて母を救い、生・老・病・死の憂いを永遠に超え、今の仏のように涅槃に達するでしょう。」 耶輸陀羅は目犍連に答えた。「シャーキャ・ムニ如来が太子の時、私を妻として迎えました。私は太子を天の神のようにお仕えし、少しも欠けることはありませんでした。夫婦となって三年も経たないうちに、太子は五欲の楽しみを捨て、宮城を越えて王の田んぼへと逃げ去りました。王が自ら迎えに行かれても背き従わず、かえって車匿と白馬を遣わして帰らせ、自らは道を成すと誓って帰ると約束しました。鹿の皮の衣をまとい、まるで狂人のように山や沼に隠れ、六年間苦行した後、仏となって帰国されました。しかし、親しい者にも全く会おうとせず、古の恩を忘れてしまったかのようで、他人よりも疎遠でした。それにより、私と子は孤立し貧しいままです。今また使者を遣わし、我が子を求め、自らの眷属としようとなさる。これほど残酷なことがありましょうか。太子は成道されて『慈悲』とおっしゃいます。慈悲の道は衆生を安楽にするはずです。それなのに、今は人の母と子を引き離すのです。苦しみの中でも最も酷いものは、愛する者との別れの苦しみに他なりません。それに照らせば、今、人の母と子を引き離すのは、どこに慈悲があると言えるでしょう。」そう言って目犍連に告げた。「私のこの言葉を世尊に伝えてください。」 大目犍連はさらに様々な方便を用いて、耶輸陀羅を諭そうとしたが、彼女は全く聞き入れようとしなかった。そこで目犍連は辞去し、浄飯王のもとへ行き、一部始終を報告した。王はこれを聞くと、太后の摩訶波闍波提に告げた。「我が子サッダルタは目犍連を遣わし、羅睺羅を迎えて道に入れ、聖なる法を学ばせようとしている。耶輸陀羅は女の愚かさゆえ、法の要諦を理解できず、心は固く、愛着の絆に絡め取られて、手放そうとしない。そなたが彼女のもとへ行き、よく諭して心を開かせてくれ。」 そこで太后は五百人の侍女を従え、耶輸陀羅の宮殿に入り、折に触れて諭すこと幾度も繰り返したが、耶輸陀羅はなおも聞き入れなかった。彼女は太后に言った。「私が実家にいた時、八国の諸王が競って娶ろうと申し込みましたが、父母は許しませんでした。なぜなら、シャーキャ太子の才芸が人並み優れていたからです。それ故に父母は私を太子に嫁がせました。太子はあの時、世に留まらず出家して道を学ぶと知っていながら、なぜ熱心に私を求めたのでしょう。妻を迎えるのは、本来、恩愛と喜びのためであり、集まって楽しみ、万世にわたって受け継ぎ、子孫を絶やさず、家系を継承していくことが世の正しい礼儀です。太子が去った今、また羅睺羅を求めて出家させようとするのは、国の後継ぎを永遠に断つことであり、どこに道理があるのでしょう。」 太后はこの言葉を聞いて、黙り込んでしまい、何も言えなくなった。 その時、世尊は化身を起こさせ、空中から耶輸陀羅に告げられた。「あなたは過去世における誓願のことを覚えていないのか。私はその昔、菩薩の道を行じていた時、五百もの金貨であなたから五本の蓮華を買い、定光仏に捧げた。その時、あなたは私に、世々生まれ変わるごとに夫婦になりたいと求めた。私はそれを望まず、あなたに言った。『私は菩薩として幾多の劫もの間、行いと願いを積み、一切を施し、人の意に逆わない。あなたがそれを行えるなら、私の妻となることを許そう。』あなたは誓いを立てた。『世々生まれるところで、国の城市、妻子、そしてこの身も、君の施しのままに与え、決して悔いる心はありません。』と。それなのに、今どうして羅睺羅を惜しみ、出家させて聖なる道を学ばせまいとするのか。」 耶輸陀羅はこの言葉を聞いて、はっと過去の業と因縁を思い出し、一つ一つの出来事があたかも昨日見たかのようにはっきりと分かった。すると、我が子への愛情は自然に消え去り、目犍連を呼び寄せて懺悔し謝罪した。そして、羅睺羅の手を取って目犍連に託し、子との別れに涙を流した。 その時、羅睺羅は母の悲しむ様子を見て、ひざまずき、合掌して母の前に進み出て言った。「母上、どうか悲しまないでください。羅睺羅は今、世尊のもとへ参りますが、すぐにまた戻って母上にお目にかかります。」 その時、浄飯王は耶輸陀羅を慰め、喜ばせようと思い、国内の豪族たちを集めて告げた。「金輪の王子が、今まさに舎衛国へ行き、仏のもとで出家して道を学ぼうとしている。そなたたちはそれぞれ一人の子を遣わし、我が孫に従わせなさい。」皆が命に従い、すぐに五十人が集まり、羅睺羅に従って仏のもとへ行き、頭を地につけて礼拝した。仏は阿難に命じて羅睺羅の頭を剃り、またその五十人の公子たちも皆出家させた。そして、舎利弗をその和尚とし、大目犍連を阿闍梨とし、十戒を授けて沙弥とした。 その時、仏子羅睺羅ら五十人の沙弥は、仏が扇提羅たちの罪報の因縁について説かれたのを聞き<note>扇提羅等は昔、比丘であったが、過去世の因縁による罪報の話は、煩雑なのでここには載せない</note>、非常に恐れおののいた。そしてすぐに頭を地につけて仏に礼拝し、申し上げた。「世尊。今、この扇提羅たちの話を聞き、大きな恐怖を覚えました。なぜなら、和尚の舎利弗は大いなる智慧と福徳を持ち、国中の供養で最も上等な珍味を受けておられますが、私たち幼子は愚かで福徳がなく、このような素晴らしい食べ物を食べれば、後世には必ず扇提羅のような苦しみの果報を受けるでしょう。ですから、私たちは本当に憂慮しています。どうか仏の哀れみをもって、私たちが道を捨てて家に帰ることをお許しください。そうすれば罪の咎めを免れることができるでしょう。」 その時、世尊は羅睺羅に告げられた。「あなたは罪を恐れて家に帰り、苦しみから逃れようとする。それは道理に適わない。なぜなら、例えば、食べ物に飢えた二人の人がいて、たまたま主人が様々な脂っこく濃い味の美味しいものを用意したとする。その二人は飢えていたため、貪って食べ過ぎてしまった。しかし、この二人のうち、一人は智慧があり、もう一人は愚かである。智慧ある者は、自分が食べ過ぎて体が重くなったと知り、あくびをしながらすぐに名医のもとへ行き、苦しみを除いてくれるよう願った。良医は摩檀提薬を与え、飲ませて古い食べ物を吐き出させ、温かい火の側で養生させ、飲食を節制させたので、災いを免れ、寿命を全うすることができた。愚かな者は、食べ過ぎたことを知らず、鬼の仕業だと思い込み、生き物を殺して祭祀を行い、命を助けようとした。腹の中の古い食べ物はやがて風を生み、心臓を締め付けるような激しい痛みを起こして死に至り、地獄に生まれた。」 仏は羅睺羅に告げられた。「あなたが罪を恐れて家に帰ろうとするのは、その愚かな者のようなものだ。あなたには先に善根の因縁があり、幸運にも私に出会うことができた。それは、あの良医が苦しみを救って死を免れさせたようなものだ。あなたは今、どうして明るみを捨てて暗闇に入ろうとするのか。」 羅睺羅は言った。「世尊。諸仏の智慧は大海のようなものです。羅睺羅たちの心は毛先の先ほどの小さなものです。どうして如来の智慧を受け持つことができましょうか。」 仏は羅睺羅に告げられた。「天から雨の滴が降るように、後から降る滴は前の滴に追いつかないが、それでも滴は大きな器を満たすことができる。智慧を学ぶこともまた同じである。微細なものから始まって、ついには大きな器となる。このようにして転々と無量の器を満たすならば、それは自らを利し人を利する者であり、大士と呼ばれる。今の私のように。」 羅睺羅たちは仏の説法を聞いて、心が開けて悟りを得た。 『普櫂経』にはこうある。仏は宮殿に戻り、殿上に坐られた。俱夷は羅睺羅を連れて来て、仏の足に額を付け、顔を上げて対面し、安否を尋ねた。その時、王の臣下たちは皆、疑いを抱いていた。太子は国を捨てて十二年、どうして子が生まれたのか。仏は父王に告げ、群臣たちにも告げて言われた。「俱夷は操を守り、貞節で清らか、一点の曇りもない。もし王が信じられないなら、今その証を示そう。」その時、世尊はすべての僧たちを、皆仏と同じ姿に変えた。羅睺羅はその時まだ七歳だった。俱夷は指輪の印章を羅睺羅に渡し、「これがお前の父なら、これを渡しなさい。」と言った。羅云はすぐに真っすぐに仏のもとへ進み、その指輪の印章を世尊に渡した。王と群臣たちは皆、喜び勇んで、「素晴らしい、本当に仏の子だ。」と称えた。仏は父王と諸臣に告げられた。「今日から、もう疑ってはならない。これは私の子であり、私の教化によって生まれたのだ。俱夷を咎めてはならない。」王は道の悟りを得た。俱夷は戒律を守り、清らかな梵行を修行した。 『弥沙塞律』にはこうある。仏が浄飯王の宮殿に行かれた時、羅睺羅の母は、羅睺羅を連れて高い楼閣にいた。遠くに仏が来られるのを見て、羅睺羅に言った。「あの沙門が見えるか。」「見えます。」と答えた。さらに言った。「彼がお前の父だ。行って父の残した財産を求めなさい。」仏は宮殿に入り、中庭の露地に坐られた。羅睺羅は走り下りて仏のもとへ行き、頭を仏の足に付け、礼拝した。そして仏の影のところに立って言った。「この影はとても気持ちが良いです。どうか仏様、私に父の残した財産をお与えください。」仏は言われた。「お前は本当にそれを欲しいか。」「欲しいです。」と答えた。仏は彼を連れ帰り、舎利弗に告げられた。「お前が彼を出家させなさい。」舎利弗はすぐに彼を出家させ、沙弥戒を授けた。その時、浄飯王は羅睺羅が既に出家させられたと聞き、大いに懊悩し、仏のもとへ出向いて言った。「仏は昔、出家されました。まだ難陀がいましたから、今のように私を懊悩させることはありませんでした。難陀もまた出家してしまいました。残された私の思いのよりどころは、ただこの子だけでした。今、この子までもが出家しようとしています。家と国の大計は永遠に断たれてしまいます。子孫への愛は骨の髄まで徹するものです。どうして比丘たちが、人の子を勝手に出家させることができましょうか。どうか仏は今日から、比丘たちに、父母の許可なくしては出家を許してはならないとお命じください。」仏は王のために諸法を説き終えると、比丘たちを集めて規則を定めた。父母の許可なくしては、出家し戒を受けることを許してはならない、と。 祐はこの律に説かれた羅睺羅の出家の因縁が、『未曾有経』の事の因縁と非常に異なることを考えるに、その時の状況や相手が異なっていたからであろう。よって両方を併記しておく。 祐は思う。釈迦族の繁栄は、雲が赤い沢を覆うかのように盛んであった。法俗は異なっても、道を得ることは同じであった。難陀は栄華を捨てて道に従い、羅睺羅は転輪王の位を捨てて法を継いだ。栴檀のように囲まれ、龍や象の群れのように、親しみも疎ましさもなく、機に応じて導かれた。調御の素晴らしさはここに見ることができる。