(二)
(二)
菩薩布施不惜身命。如昔尸毘王以身施鴿,天帝釋故往試之,知有菩薩志不。釋語毘首羯磨天:「汝作鴿身,我當作鷹逐汝,汝便佯怖入王腋下。」俄毘首即自返身作鴿,釋返身作鷹,急飛逐鴿,鴿直入王腋下舉身戰怖。是時鷹住樹上,語王言:「汝還我鴿,此是我食,非是汝有。」王言:「我初發意,欲救一切眾生,欲令度苦。」鷹言:「王度一切眾生,我是一切眾生數,何以獨不見愍而奪我食耶?」王答言:「汝須何食?」鷹言:「我作誓,食新殺血肉。」菩薩言:「我作誓,一切眾生來歸我者,一心救護令不遭難。汝須何食?當相給與。」鷹言:「我所食者新殺血肉。」王即念言:「此亦難得,自非殺生則無由得,云何殺一與一?」思惟心定即呼人來,持刀自割股肉與鷹。鷹語王言:「唯以肉與我,當以道理令肉與鴿輕重正等,勿見欺也。」王言:「持秤來!以肉對鴿。」鴿身轉重,王肉轉輕,王令割二股肉盡亦輕、不足,次割兩臗、兩乳、胸背,舉身肉盡,鴿身猶重。是時王舉身欲上,乃與鴿等。鷹語王言:「大王!此事難辦,何用如此?以鴿還我。」王言:「鴿來歸我,終不與汝。我前後喪身不少,初不為法而有愛惜,今欲求佛。」便扳稱上,心定無悔。諸天龍神、一切人民皆共讚言:「為一小鴿酸毒乃爾,是事希有。」地為大動,毘首讚善:「大士真實不虛,始是一切眾生福田。」釋及毘首還復天身,即令王身還復如故。求道如此乃可得佛。
菩薩は布施を行う際、身や命さえ惜しまない。例えば昔、尸毘王(しびおう)が自らの身を差し出して鳩を救った話がある。天帝釈(たいていしゃく)が菩薩の志があるかどうかを試そうと、わざと訪れたのだ。帝釈天は毘首羯磨天(びしゅかつまてん)に言った。「お前は鳩の姿になれ。私は鷹となってお前を追いかけよう。お前は恐れるふりをして王の脇の下に逃げ込むのだ。」すると毘首はすぐに身を翻して鳩となり、帝釈天は鷹となって素早く鳩を追いかけた。鳩はまっすぐ王の脇の下に飛び込み、全身を震わせて怯えていた。その時、鷹は木の上に止まり、王にこう語りかけた。「その鳩を私に返しなさい。これは私の獲物であり、あなたのものではありません。」王は答えた。「私は最初に誓いを立て、すべての生きとし生けるものを救い、苦しみから解き放とうと願ったのだ。」鷹は言った。「王よ、あなたがすべての生き物を救うというのなら、この私もその中の一員です。なぜ私だけを憐れまず、私の餌を奪うのですか?」王は尋ねた。「お前は何を食べるのか?」鷹は答えた。「私は誓いを立てて、殺したばかりの生肉と血を食べると。」菩薩は言った。「私も誓いを立てた。すべての生き物が私のもとに来たならば、一心に救い護り、苦難に遭わせないと。お前は何を食べるのか?差し出そう。」鷹が言った。「私が食べるのは、殺したばかりの生肉と血だ。」王は考えた。「これは得難いものだ。殺生をしなければ手に入らない。しかし、一つの命を殺して別の命を与えるとはどういうことか。」そう思案し、心が定まると、人を呼んで刀を持たせ、自らの腿の肉を切って鷹に与えた。すると鷹は王に言った。「ただ肉を私に与えるだけではいけません。道理に従って、その肉を鳩の重さと釣り合わせなさい。私を欺いてはいけません。」王は言った。「秤を持って来い!肉を鳩と秤にかけよ。」すると、鳩の身は重くなり、王の肉は軽くなった。王は両方の腿の肉を全て切ってもまだ軽く、足りなかった。次に腰、両胸、背中と切り、全身の肉を全て与えても、鳩の身は依然として重かった。そこで王は全身で秤に上ろうとし、ようやく鳩と釣り合った。鷹が王に言った。「大王よ、これは難しいことです。なぜそこまでされるのですか?鳩を私に返しなさい。」王は答えた。「鳩は私のもとに逃げ込んできた。決してお前に渡さない。私はこれまでに何度も身を失ってきたが、法のために惜しんだことは一度もない。今、仏陀の境地を求めているのだ。」そう言って秤に飛び乗り、心は決して悔いることがなかった。諸々の天や竜神、すべての人々が口々に讃えた。「たった一羽の鳩のために、これほどまでに苦しみ耐えるとは、まことに稀有なことだ。」大地は大きく震え、毘首は讃嘆した。「大いなる菩薩は真実で偽りがなく、まさにすべての生きとし生けるものの福田です。」帝釈天と毘首は再び天人の姿に戻り、王の体を元通りに回復させた。このようにして仏道を求めることで、初めて仏陀となることができるのだ。