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大吉義神呪経 (大吉義神呪經)


大吉義神呪經卷第四

大吉義神呪経巻第四

元魏昭玄統沙門釋曇曜譯

元魏の昭玄統である沙門釈曇曜が訳しました。

時娑伽羅龍王與九十一子及諸龍圍繞往詣佛所,頭面禮足,瞻仰尊顏,一心合掌以偈讚曰:

その時、娑伽羅龍王は九十一人の子や多くの龍たちに囲まれて、仏のもとへと向かいました。頭を地につけて仏の足に礼をし、尊い御顔を敬い見つめ、一心に手を合わせて偈を唱えました。

「歸命世所讚, 最上無與等,
三界大導師, 能示正道者。
成就大威德, 永滅煩惱結,
人中之勝龍, 一切眾生父。
於無量劫中, 具真實功德,
力能摧眾魔, 魔軍悉退散。
所證無上道, 難可得思議,
能轉妙法輪, 顯現四真諦。
演斯真要法, 解脫眾苦縛,
說大結界經, 利益諸天人。
諸惡鬼神等, 聞佛說呪經,
悉皆遠逃避, 至百由旬外。」

「世の称讃するところに帰命し、 最上にして比類なき方、 三界の大いなる導師、 正しき道を示したもう方。

大いなる威徳を成就し、 永く煩悩の結びを滅し、 人の中の勝れた龍、 一切衆生の父。

無量の劫(こう)のうちに、 真実の功徳を具え、 その力は諸々の魔を摧(くだ)き、 魔軍はことごとく退散す。

証したまいし無上の道は、 思いはかること難く、 妙なる法輪を転じ、 四つの真諦(しんたい)を顕わす。

この真実の要法を説き、 衆苦の束縛から解脱させ、 大結界の経を説きて、 諸々の天人の益となす。

諸々の悪鬼神も、 仏の呪経を聞きて、 皆遠く逃げ避け、 百由旬の外に至る。」

說是偈已復白佛言:「世尊!我今亦欲助佛說呪,摧伏鬼神除諸災患。」即說呪曰:

この偈を説き終えて、再び仏に申し上げた。「世尊よ、私もまた、仏のお教えを助けるために呪文を説き、鬼神を打ち負かし、あらゆる災いや悩みを取り除きたいと思います。」そう言って、次の呪文を唱えた。

「那地 那地 那地婆隷 波羅羅地 質多羅賜 鼻多羅賜 毘那栖隷栴陀隷闍駛摩登祇瞿利 乾陀利 婆尸利摩訶婆尸利 婆尸羅陀陀羅婆尸 陀那狸隷 阿帝 阿吃帝 吒吒吒吒妬妬妬妬智智智智 毘知智叱掘彌彌掘彌 彌智彌智 羽黎羽黎 毘羽黎那羅那雉 那陀陀隷 陀陀隷」

ナーディ、ナーディ、ナーディ・バライ。パラパラ・ティ。チットラ・シェー。ニドラ・シェー。ヴィナシェー。チャンダライ。ジャラ・ケンメギョウ。グリ・カンダリ。バシリ。マハー・バシリ。バシラ・タタラ・バシー。タナ・リレー。アーティ。アカティ。チャチャチャチャ。トトトト。チチチチ。ビチチサ。クツミ。ミツミ。ミチミチ。ウレイエイ。ウレイエイ。ビウレイエイ。ナラナジ。ナタライ。タタライ。タタライ。

說是呪已,大地諸山、三千世界六種震動,一切諸天皆悉歡喜。「三佛陀顯現此經,城邑聚落官府諸處,此經所在百由旬內不得中住。如此猛呪,過去諸佛之所顯現,使為帝主作大擁護,無諸災害,作一切吉祥,一切眾患悉皆消除。」

この呪文が説かれると、大地や山々、三千世界が六種に震動し、全ての天人がことごとく喜びました。

「仏陀がこの経典を顕し示された。町や村、役所など、この経が置かれた場所の百里の範囲内には、災いがとどまることはできない。この力強い呪文は、過去の諸仏が顕し示されたものであり、帝王を大いに守り、あらゆる災いがなく、一切の吉祥をもたらし、全ての苦しみを取り除くのだ。」

爾時地神往至佛所,頂禮佛足,說偈讚曰:

そのとき、地の神が仏のもとへ赴き、仏の足に頭を付けて礼拝し、偈を唱えて讃えました。

「我今歸命大悲愍, 能盡一切諸苦際,
能救眾生令解脫, 能與一切諸安樂。
誰得聞此善妙說, 而當不生歡喜心?」

私は今、大いなる慈悲ある方に帰依いたします。 それは、あらゆる苦しみの果てを尽くし、 生きとし生けるものを救い、解き放ち、 すべてに安らぎと喜びをもたらす方です。 この素晴らしい教えを聞く者が、 どうして喜びの心を起こさないでありましょうか。

「是深妙說,為天、阿修羅之所供養。我今亦當助佛,說是明呪,勇猛必行。」即說呪曰:

「これは深く妙なる説であり、天や阿修羅が供養するものです。私も今、仏を助けてこの明呪を説きましょう。勇猛に必ず行じます。」そこで呪を説きました。

「度彌度彌 度度彌 度彌 護彌護彌 呼呼呼呼彌呵羅娑隷 呵達茶 呵呵邏娑陀那娑邏 支陀陀隷 質埵婆羅泥婆涕婆他婆帝 婆泥 婆婆婆泥呵羅婆帝遮鉢羅賜 鉢羅卑賜奴羅㝹婁賜毘陀婆帝 陀婆尼迦婁卑尼 摩陀泥摩訶摩陀尼 斯斯細奇細」
說是呪已,大地諸山并及大海悉皆震動,夜叉鬼神眾號呼失聲,唱言:「嗚呼嗚呼!怪哉怪哉!」羅剎亦爾。「此經所在國邑聚落官府諸處百由旬內,我等不得住在其中,結呪界周匝千由旬內。」

この呪文が説かれるや、大地や山々、海までもがことごとく震え動き、夜叉や鬼神たちは悲鳴をあげて声も出ず、「ああ、ああ! なんと不思議なことだ、なんと不思議なことだ!」と叫んだ。羅刹たちも同じであった。

「この経典がとどまる国、町、村、役所などの場所から百由旬(約千キロ)の内には、私たちは住むことができません。呪文の結界が周囲千由旬(約一万キロ)の内に及んでいるのですから。」

爾時佛放眉間光明,光名感悟,大光遍照三千大千世界,一切眾生覩斯光者,盡皆感悟如來所說。諸園苑神、諸井泉潢池神、根神果神、地神龍神、阿修羅神,放逸天、持華鬘天、曲脚天,乘空夜叉、乾闥婆、羅剎、鬼神、究槃茶、毘舍闍、富單那、餓鬼、緊那羅、陸生龍、曠野神、揵陀神、顛鬼狂鬼癎鬼、日月星辰、護世四天王、三十三天、焰摩天、兜率天、化樂天、他化自在天、魔天魔眷屬天、梵輔天、大梵天、少光天、無量光天、光音天、少淨天、遍淨天、無量淨天、不廣身天、不熱天、善現天、色究竟天、摩醯首羅天,此等諸天遇斯光已,皆自見身盡被五縛。以佛神力,令諸天眾一切同時飛來向佛,禮世尊足在一面坐。如來爾時即變大地化成金剛,一切世間無能壞者,復化十方悉皆火起。

そこで、釈迦牟尼仏は眉間から「感悟」と名付けられた光明を放たれました。この大光は三千大千世界を余すところなく照らし、その光を目にしたすべての生きとし生けるものは、如来の説かれる教えをことごとく悟りました。

園林の神々、井戸や泉・池の神々、根の神、果実の神、地の神、竜神、阿修羅の神々。放逸天、持華鬘天、曲脚天。空を駆ける夜叉、乾闥婆、羅刹、鬼神、究槃荼、毘舎闍、富単那、餓鬼、緊那羅。陸に住む竜、荒野の神、揵陀の神。癲癇の鬼、狂気の鬼、癎の鬼。日・月・星辰、世を護る四天王、三十三天、焔摩天、兜率天、化楽天、他化自在天。魔王とその眷属の天、梵輔天、大梵天、少光天、無量光天、光音天、少浄天、遍浄天、無量浄天、不広身天、不熱天、善現天、色究竟天、摩醯首羅天。

これらの天の神々は、その光明に触れると、自らの身が五つの縄で完全に縛られているのを目の当たりにしました。すると、仏の神力によって、天の衆生たちは皆、同時に飛来して仏のもとへ向かい、世尊の足元に礼拝してから一方に座りました。

その時、如来は大地を変じて金剛と成し、一切世間の誰も壊すことのできないものとなさいました。さらに十方の世界をすべて火の海と変じられました。

爾時世尊即以佛眼觀此三千大千世界誰有不來集在會者,諦觀察已,見此世界無有一人而不來者,即說呪曰:

その時、世尊は仏の眼をもってこの三千大千世界を見渡し、集まりに来ていない者がいないかと詳しくご覧になりました。そして、この世界に一人として来ていない者はいないことを確認され、次のように呪文を唱えられました。

「闍隷 摩隷 闍羅摩隷 摩隷泥 伊隷𭌲隷 呵𭌲摩𭌲那𭌲那羅那𭌲那𭌲隷𭌲婆隷 敷羅鞞隷 鞞鞞隷 鞞黎渒那 俾泥 俾那娑伽隷 娑伽隷 卑泥頗栖 頗羅頗栖 頗求迷 頗羅頗羅頗求迷求渒隷 頗隷鞞 頗羅地 賀羅羅地蘇羅帝毘蘇羅地優浮地 涅浮地浮黎浮地 娑羅泥隷 泥黎羅彌隷 摩訶羅隷 摩訶那隷喝羅闍泥隷 泥泥羅隷 牟隷目帝 阿羅羅憊 毘羅憊羅羅憊 羅闍羅憊 羅闍頗隷」

ジャレイ マレイ ジャラマレイ マレイニ イレイ オウレイ カオウマオウナオウ ナラナオウ ナオウレイ オウバレイ フラヘイレイ ヘイヘイレイ ヘイライ ヘイナ ヒニ ヘイナシャガレイ シャガレイ ヒニ ハサイ ハラハサイ ハグメイ ハラハラ ハグメイ グハレイ ハレイヘイ ハラジ ハララジ ソラジ ヒソラジ ウフジ ネフジ フリフジ サラニレイ ニレイラミレイ マカラレイ マカナレイ カラジャニレイ ニニラレイ ムレイ モクタイ アララタイ ビラタイ ララタイ ラジャタイ ラジャハレイ

說此呪已,天、龍、阿修羅、夜叉、羅剎皆大驚怖,生於厭患,身毛皆竪,不樂聽是結大呪界,欲陷形去,地如金剛不得陷入,周匝火然猶如地獄。此諸天眾皆住空中一心聽呪,即說呪曰:

この呪文が唱えられると、天・龍・阿修羅・夜叉・羅刹たちは皆、大きな驚きと恐怖を覚え、嫌悪の念を抱きました。彼らの体毛は逆立ち、この大呪の結界を聴くことを好まず、その姿を隠して逃れようとしました。しかし大地は金剛のように堅く、逃げ込むことができません。周囲はまるで地獄のように燃え盛っています。これらの天の衆は皆、空中に留まり、一心に呪文を聴きました。そこで、こう呪文が唱えられました。

「郁去目去那去那去去那去那佉去驅彌隷 驅彌細 驅驅彌細驅步 驅步路 步佉步佉步 佉那佉步 佉雷 驅羅細 丘摩摩泥 驅驅摩泥跂跂摩隷歧歧隷 佉羅佉 跂隷佉那佉泥隷 佉婆婆佉梨泥 毘佉地佉陀婆憊 婆婆嗘 婆那佉膩 嗘泥隷嗘栖隷 嗘嗘栖隷 脾嗘嗘栖隷」

「行く、去る、目、去る、那、去る、去る、那、去る、那、佉、去る、駆、弥、隷。駆、弥、細。駆、駆、弥、細、駆、歩。駆、歩、路。歩、佉、歩、佉、歩。佉、那、佉、歩。佉、雷。駆、羅、細。丘、摩、摩、泥。駆、駆、摩、泥、跂、跂、摩、隷、歧、歧、隷。佉、羅、佉。跂、隷、佉、那、佉、泥、隷。佉、婆、婆、佉、梨、泥。毘、佉、地、佉、陀、婆、憊。婆、婆、嗘。婆、那、佉、膩。嗘、泥、隷、嗘、栖、隷。嗘、嗘、栖、隷。脾、嗘

說是呪已,而此大地動、遍動、等遍動,搖、遍搖、等遍搖,六返震動。諸鬼神等見是事已,皆失聲大喚,唱言:「嗚呼怪哉。」自相謂言:「是等天王共說此呪,我等今者無有生路,斷絕一切諸鬼神等。」

この呪文が唱えられると、大地は揺れ動き、揺れ渡り、満遍なく揺れ、震動が六度繰り返された。鬼神たちはこれを見て、声を失い大きく叫び、言った。「ああ、なんと不思議なことだ。」互いに語り合った。「これらの天の王たちが共にこの呪文を唱えた。私たちにはもはや生き残る道はなく、すべての鬼神の道は断たれてしまった。」

爾時摩醯首羅白佛言:「世尊!如來所說結呪界經,若自能持、若教人持,若有讀者,一切皆應離於婬欲修於梵行,不食五物:一黑石蜜、二油、三蜜、四魚、五肉,終身不食。若誦是呪,諸夜叉、羅剎,恒伺其便為作惱害。或時輕蔑為遮鬼故,於五種味斷而不食。若有外道邪見之人,不信此呪詐偽誦讀者,必損其壽。如來為欲護四眾故,說是呪經。我今亦欲助佛說呪。」即說呪曰:

摩醯首羅が仏に申し上げた。 「世尊よ、如来が説かれた『結呪界経』には、自らこの呪を修め、あるいは人に教えて修めさせ、またこれを読誦する者は、皆、淫欲を離れ、清らかな行い(梵行)を修めるべきであり、五つのものは断って食べてはならないと説かれています。 その五つとは、第一に黒石蜜、第二に油、第三に蜜、第四に魚、第五に肉であり、これを一生涯、食べてはなりません。 この呪を誦する者に対し、夜叉や羅刹(鬼の一種)は常に隙をうかがい、害を加えようとします。あるいは軽んじることもあるため、鬼を防ぐ目的で、この五種の味を断って食べないのです。 もし外道や邪見を持つ者で、この呪を信じず、偽って誦する者があれば、必ずその寿命を縮めるでしょう。 如来は四衆(在家・出家の男女)を守るために、この呪の経典を説かれました。私も今、仏のお助けをして、呪を説こうと思います。」 そこで、次のように呪を唱えた。

「盧頭娑細 盧頭娑帝 盧呵隷 羅婆婆羅泥 盧遮隷 盧陀遮隷嗚呵羅地 盧細 盧栖泥 盧盧栖泥 盧陀羅呵泥 盧陀羅呵隷 盧盧呵泥 盧盧呵隷 盧多郅住盧 注路注路 牟那注路 牟賀呵郅 牟陀遮隷 遮遮隷 餘利 餘利遮遮隷毘遮帝」

「ルドウササイ、ルドウサタイ、ルカレイ、ラババラニイ、ルシャレイ、ルダシャレイ、ウカラチ、ルサイ、ルサイニ、ルルサイニ、ルダラカニ、ルダラカレイ、ルルカニ、ルルカレイ、ルタチチュル、チュルチュル、ムナチュル、ムカカチ、ムダシャレイ、シャシャレイ、ヨリ、ヨリシャシャレイ、ビシャタイ」

說是呪已,空中諸天其心調伏,還下在地寂然聽法。爾時世尊為諸天眾說諸法要示教利喜。聞是經時,無量那由他眾生,遠塵離垢得法眼淨。諸有夜叉、羅剎、究槃茶、毘舍闍,於佛法中不生信者,為驚動故,如來爾時即出右臂示大地獄,見地獄中燒炙煮爛而命不絕,諸此罪人惡業未盡命則不斷。佛告大眾:「如斯地獄楚毒無量,是以汝等不應作惡。」諸鬼神等見大地獄,心生驚怖身毛皆竪,五體投地而白佛言:「世尊!我等從今已往當受五戒。」復白佛言:「佛涅槃後正法滅時,若持如此結呪界經,夜叉羅剎來輕蔑者,當使其心劈裂七分,有大沸血從面門出,命終當墮無間地獄不可救濟。」佛告阿難:「汝當受持誦讀是結呪界經,恭敬禮拜。汝等天人當知過去諸佛亦說是呪,未來諸佛亦說是呪,現在十方諸佛亦說是呪界經,我今復說是大結界神呪之經。」即說呪曰:

この呪文が説かれた時、天界の諸々の神々は心を静め、地上に降りて静かに法を聴聞した。その時、世尊は天の衆生たちに諸々の法の要義を示し、教え導き、喜びを与えられた。この経を聴き終えると、無数の那由他の衆生が、塵や汚れを離れ、法の清らかな眼を得た。

また、夜叉・羅刹・究槃荼・毘舎闍など、仏法に信心を持たなかった者たちは、驚かされるために、如来がすぐに右腕を現して大地獄を示された。地獄の中では、焼かれ、炙られ、煮られ、爛れてもなお命が絶えない様子が見える。これらの罪人は、悪業が尽きない限り命が絶えることがない。

仏は大衆に告げられた。「このような地獄の苦しみは限りなく厳しい。だからこそ、あなたたちは悪を行ってはならない。」

諸々の鬼神たちは大地獄を見て、心に恐怖を抱き、身の毛がよだち、五体を地に投げ出して仏に申し上げた。「世尊よ。私たちは今より、五戒を受けることを誓います。」

また、仏にこう申し上げた。「仏が涅槃に入られ、正法が滅びる時、この結界の呪文の経典を護持する者に対して、もし夜叉や羅刹が軽んじようとするならば、その心を七つに裂き、面門から大いなる沸血が吹き出させ、命終われば無間地獄に堕ちて救いようのないものとなりますように。」

仏は阿難に告げられた。「汝はこの結界の呪文の経典を受け持ち、読誦し、恭敬し礼拝せよ。あなたたち天人は知るべきである。過去の諸仏もこの呪文を説き、未来の諸仏もまたこの呪文を説き、現在の十方の諸仏もまたこの結界の呪文の経典を説く。私もまた、今この大結界の神呪の経典を説くのである。」そして、呪文を説かれた。

「奚奚迷 奚奚迷 彌梨迷 彌梨迷 摩訶彌梨迷呵羅隷呵羅隷呵羅隷 槃遮炎 隷波遮羅遮 囉囉 奚羅遮 遮羅遮羅摩遮吒羅 摩吒羅那 摩訶因陀羅牟羅那牟羅那邏遮陀娑邏娑邏那 闍大囉馱阿迦細 那迦細 那細 那羅那 細毘娑 那細 奚𪏭速隷 毘陀隷」

「迷いよ、迷いよ、さらに迷いよ、さらに迷いよ、大いなる迷いよ。取り除け、取り除け、取り除け。すべてのさまたげを打ち破れ。打ち破れ、打ち破れ。ひびきわたれ、ひびきわたれ、大きくひびきわたれ。大いなる真言の力をもって、進み進め。すべての障りを除き、守り、護れ。大いなる神の加護の光が、すべてを照らし、浄め、輝く。速やかに成就せよ。」

說是呪已,十方火焰悉皆變滅,一切大地還伏如故。諸天大眾皆悉右繞禮佛而退。佛說經已,諸比丘、比丘尼,及大菩薩、阿難等,歡喜頂受。

この呪を説き終えると、十方の世界の炎はすべて消え去り、大地は再び元の姿に戻った。天の神々や大衆は皆、右に三度回って仏に礼拝し、退席した。仏がこの経を説き終えると、比丘、比丘尼、大菩薩、阿難らは、皆、喜びの心でこの教えを頂いて受けたのである。

佛告阿難:「若有讀誦此經者,當常食乳,淨自洗浴著鮮潔衣,於一切人不生嫌心,於諸眾生當生慈心。於佛像前作諸天龍王像,及餘鬼神皆圖形像,以牛糞塗地作七重界。界場中央著諸華鬘,燒百一種香。為佛燒蘇合香,薩闍賴闍香與摩醯首羅天,咄迦香與梵天,遮迦香與魔王,多迦羅香與化樂天,阿具婁香與他化自在天,婆羅娑香與兜率陀天,修富婁香與焰摩天,牛王香與帝釋,膠香與四天王,零陵香與伽羅龍王,熏陸香與毘摩質多阿修羅王,那賴娑香與毘浮沙羅剎王,多利娑香與地神,甲香與地夜叉神,毘羅貳香與放逸天,那賴陀香與十方鬼神。

仏は阿難に告げられました。「もしこの経を読誦する者がいれば、常に乳を食し、自ら清く身を洗い浴し、鮮やかで清らかな衣を着て、一切の人に対して嫌う心を起こさず、諸々の衆生に対しては慈しみの心を起こしなさい。仏像の前に諸天や龍王の像を作り、またその他の鬼神たちの姿形を皆描き、牛糞を地に塗って七重の境界を作りなさい。壇場の中央には諸々の華鬘を置き、百一種の香を焚きなさい。仏のためには蘇合香を焚き、薩闍頼闍香は摩醯首羅天に、咄迦香は梵天に、遮迦香は魔王に、多迦羅香は化楽天に、阿具婁香は他化自在天に、婆羅娑香は兜率陀天に、修富婁香は焰摩天に、牛王香は帝釈に、膠香は四天王に、零陵香は伽羅龍王に、熏陸香は毘摩質多阿修羅王に、那頼娑香は毘浮沙羅刹王に、多利娑香は地神に、甲香は地夜叉神に、毘羅貳香は放逸天に、那頼陀香は十方の鬼神にささげなさい。

「如是等燒百一種香,各各於彼天像前燒。誦此呪者右膝著地,一百八遍燒香於天前。各塗地作七處呪場,在此場上發大誓願,捨自己身與三世佛。有夜叉羅剎不信於佛,欲害呪者、滅結界經,為遮惡故應當捨身與佛,願諸如來憶念於我。當令呪者身如金剛,一切世間無能壞者。五體投地頂禮佛已,應誦是呪,應向四方散胡麻子,當誦此呪一百八遍。當誦呪時,淨居善現天當現身在其人前,身真金色,彼天安慰誦呪之人。彼誦呪人應當驚悚。彼諸天等各入已形像之中,慰喻呪人而告之言:『善哉善哉!汝之所誦結呪界經,今得吉成。我等為汝隨汝所作,汝於我前不應驚怖。』以金色身立呪者前,安慰之言:『善哉善哉!能誦此呪。我等今者為汝僕使,為汝所役。』此是結界勸成就相。誦此呪時,應以月十五日及月滿時,夜誦令利,隨意所樂,若園苑若宮殿、若大池若河邊、若有飲食若乘騎、衣服華鬘諸香等物,皆毘首羯摩天之所化作在誦呪人前。若求雨時,燒藿香供養娑伽羅龍王,呪四枚石,有龍住處呪石擲中,天即降雨。若族姓子族姓女,隨其所須雨之時節,久近能稱其意。若有欲得如意寶珠,應於佛前向娑伽羅龍王像,應詣生藕華池河所,燒香供養龍王,七遍誦是結呪界經。應於池所呪場之中佛形像前,作五種音樂而為莊嚴。

このように、百一種の香を焚きます。それぞれを、かの天の像の前で焚きます。この呪を誦む者は、右膝を地につけ、百八遍の香を天の前で焚きます。それぞれに地を塗って七か所の呪場を作り、この場の上で大きな誓願を起こし、自分の身を捨てて三世の仏に捧げます。夜叉や羅刹で仏を信じない者がいて、呪を誦む者を害そうとし、結界の経を滅ぼそうとします。悪を遮るために、身を捨てて仏に捧げるべきです。「諸仏よ、私を憶念してください」と願います。呪を誦む者の身を金剛のようにして、一切の世間が壊せないものにしてください。五体投地して仏を礼拝し終えたら、この呪を誦むべきです。四方に胡麻の種をまき、この呪を百八遍誦むべきです。呪を誦むとき、浄居天の善現天がその人の前に姿を現します。身は真金色で、かの天は呪を誦む人を慰めます。呪を誦む人は驚くべきです。かの諸天たちはそれぞれ自分の形像の中に入り、呪を誦む人を慰めてこう告げます。「善いかな、善いかな。あなたが誦む結呪界経は、今、吉祥に成就しました。私たちはあなたのために、あなたのなすことに従います。あなたは私たちの前で驚いてはなりません。」金色の身で呪を誦む者の前に立ち、こう慰めます。「善いかな、善いかな。よくこの呪を誦むことができました。私たちは今、あなたの僕となり、あなたに使われます。」これが結界を勧めて成就させるしるしです。この呪を誦むときは、月の十五日と月満ちの時に、夜に誦むと効果があります。心のままに楽しむもの、園苑でも宮殿でも、大きな池でも河のほとりでも、飲食でも乗り物でも、衣服や華鬘、さまざまな香などの物は、みな毘首羯摩天が化作して呪を誦む人の前にあります。雨を求める時は、藿香を焚いて娑伽羅龍王を供養し、四枚の石に呪をかけ、龍の住むところで呪をかけた石を投げ入れれば、天はすぐに雨を降らせます。族姓子・族姓女が、必要とする雨の時節に応じて、久しくても近くてもその心にかなえることができます。如意宝珠を得たいと思うなら、仏の前で娑伽羅龍王の像に向かい、藕華の生える池や河の所へ行き、香を焚いて龍王を供養し、七遍この結呪界経を誦むべきです。池の所の呪場の中で仏の形像の前に、五種の音楽を奏でて荘厳とすべきです。

「爾時娑伽羅王即於佛前與如意珠。得此珠已能雨珍寶。爾時四方應有火起,爾時應以蘇和娑利沙子置於火中,應誦魔王呪。若欲鬪戰求勝敵者,應七遍燒香,以七色綖結為七結,七遍誦呪,當應以此結繫幢頭。設有刀箭欲來向身,自然墮落終不傷害。欲結界者,諸天王所燒香供養,在香煙上七遍誦呪,復燒香以十色綖結作七結,以娑利沙擲置火中,諸夜叉羅剎咸自見身自然火然。界內有樹,以此呪線繫於樹上。若復欲使日月住者,此呪神力亦能住之,終不能得越此呪界。若欲得象乘馬乘駱駝乘,應於塚間作諸呪具,應以膠香供養毘沙門,誦此呪經,爾時便得種種隨意所乘。若欲使夜叉、羅剎,於月二十九日,在塚間著白淨衣,以香煙供養四大天王。若欲動地,應著白淨衣,不嫌恨意,於一切眾生心生平等,應上車輪上,以多利婆香供養地神,誦此呪經,大地震動。若欲使火不橫起,把箭誦呪。誦呪已竟,即以此箭向四方所射,火即不起。若為毒箭所中,應誦此呪呪水,以所呪水飲之洗浴,毒即消除。若欲隱形,應以香供養摩醯首羅天王,以七色線繫作七結,七遍誦呪,以結繫頭置之頂上,即得隱形。若欲飛行,應百遍誦此結呪界經,呪娑羅幾子以置頂上,燒香供養念佛地功德『若此神呪實是恒沙諸佛之所說者,願我飛行。』即能飛行,諸佛憶念護持力故。若欲使諸王大臣、沙門婆羅門歡喜憶念得自在者,應燒香供養四大天王,當呪於油,以此油塗四王像口,一切見者皆生歡喜而得自在。若欲見一切鬼神夜叉提婆利沙,油塗已眼,燒香供養四大天王,日日誦念此結界經,以四色線結作四結,繫著頂上,得如意見。若往到處處天所,與諸天等相娛樂者,應自洗浴,以香塗身,著白淨衣,上車輪上,於諸眾生無嫌恨意,燒一切香讀誦此經,欲界天王自來現身在其人前,即將其人詣諸天前,以天莊嚴之具而莊嚴之,以天音樂而娛樂之。若為一切鬼神所著所捉者、噏人精氣者,應以十色線七過,燒種種香七遍,誦經繫線作七結,摩醯首羅天王梵眾之主、釋提桓因、四大天王還益其精氣,除造逆罪及謗正法、謗毀賢聖者。若彼惡鬼毀誦呪者,當墮無間泥犁,受苦一劫不可救濟。若欲入火火不燒者,應七遍燒香燒一切香,七遍誦此呪經,以五色線繫作百結,以此呪縷繫著咽下,入大火中火不能燒。欲得斷除厭道魅蠱及毘陀羅呪,應以香供養魔王,誦此呪經,以酥娑利沙燒擲火中,誦魔王呪,一切厭蠱蠱道毘陀羅呪消滅如灰,令彼諸惡無有力勢,呪咀之患自然不行。欲止惡風暴雨者,當驅烏令去,燒烏巢窟,以香供養毘浮沙羅剎王,誦此呪經止惡風雨。一切鬼神、夜叉、羅剎、究槃茶、金翅鳥、毘舍闍,若欲禁制,遮一切惡、立一切善,當誦讀是大結呪界經,以赤線繫作百結,以香供養諸天,諸天等當集在一處為其說法。」

「そのとき、娑伽羅(しゃがら)王はすぐに仏の前で如意珠(にょいじゅ)をおささげしました。この珠を手に入れると、珍宝(ちんぽう)を雨のように降らせることができます。そのとき、四方に火が起こるはずですので、蘇(そ)と娑利沙(しゃりしゃ)の子を火の中に入れて、魔王の呪(じゅ)をとなえるべきです。戦いで敵に勝ちたいと願う者は、七度(ななど)香をたき、七色の綖(いと)で七つの結びを作り、七度呪をとなえ、この結びを幢(はた)の先に結びつけるべきです。たとえ刀や矢が身に向かって来ても、自然に落ちて、決して害を受けることはありません。結界(けっかい)を張りたいときは、諸天王がたかれる香を供養し、香煙の上で七度呪をとなえ、さらに香をたき、十色の綖で七つの結びを作り、娑利沙を火の中に投げ入れます。すると諸夜叉(やしゃ)・羅刹(らせつ)はみな、自らの身が自然に火に焼かれるのを見ます。界内に樹があれば、この呪線(じゅせん)を樹の上に結びつけます。また日月を止めたいと願うときも、この呪の神力はそれを止めることができ、決してこの呪の境界を越えることはできません。象乗り・馬乗り・駱駝(らくだ)乗りを得たいときは、塚(つか)の間で諸々の呪具(じゅぐ)を作り、膠香(こうこう)で毘沙門(びしゃもん)を供養し、この呪経(じゅきょう)をとなえます。すると、さまざまな思うままの乗り物を得ることができます。夜叉・羅刹を使いたいときは、月の二十九日に、塚の間で白く清らかな衣を着て、香煙で四大天王を供養します。大地を動かしたいときは、白く清らかな衣を着て、恨みの心を持たず、一切の衆生に平等の心を起こし、車輪の上に上り、多利婆香(たりばこう)で地神を供養し、この呪経をとなえます。すると大地が震動します。火が横に広がらないようにしたいときは、矢を握って呪をとなえます。呪をとなえ終わったら、すぐにこの矢を四方に射ます。すると火は起こらなくなります。毒矢に当たったときは、この呪で水を呪し、その呪した水を飲み、また洗い浴びます。すると毒は消え去ります。姿を隠したいときは、香で摩醯首羅(まけいしゅら)天王を供養し、七色の線で七つの結びを作り、七度呪をとなえ、その結びを頭の上に結びつけます。すると、ただちに姿を隠すことができます。飛びたいときは、この結呪界経(けつじゅかいきょう)を百度(ひゃくど)となえ、娑羅幾子(しゃらきし)を呪して頭の上に置き、香をたいて供養し、仏の地の功徳を念じて『もしこの神呪がまことに恒沙(ごうしゃ)の諸仏の説かれたものであるならば、私が飛べますように』と願います。すると、ただちに飛ぶことができます。諸仏が念じ護ってくださる力によるからです。諸王・大臣・沙門・婆羅門(ばらもん)に喜ばれ、念じられ、自在を得たいときは、香をたいて四大天王を供養し、油を呪います。この油を四天王の像の口に塗ると、見る者はみな喜びの心を起こし、自在を得ることができます。一切の鬼神・夜叉・提婆利沙(だいばりしゃ)を見たいときは、油を自分の目に塗り、香をたいて四大天王を供養し、日々この結界経をとなえ、四色の線で四つの結びを作り、頭の上に結びつけます。すると、思うままに見ることができます。あちこちの天のところへ行き、諸天とともに楽しみたいときは、自ら体を洗い、香を身に塗り、白く清らかな衣を着て、車輪の上に上り、一切の衆生に恨みの心を持たず、あらゆる香をたいてこの経を読誦します。すると、欲界の天王が自らその人の前に姿を現し、その人を連れて諸天の前に行き、天の荘厳の具でその人を飾り、天の音楽で楽しませます。一切の鬼神に取り憑かれ、捕らえられ、人の精気(しょうけ)を吸い取られているときは、十色の線を七度となえ、種々の香をたいて七度となえ、経を読誦し、線を結んで七つの結びを作ります。すると、摩醯首羅天王・梵衆(ぼんしゅう)の主・釈提桓因(しゃくだいかんいん)・四大天王がかえってその精気を増し加えてくださいます。ただし、逆罪(ぎゃくざい)を造った者、正法を謗った者、賢聖(けんしょう)を謗り毀(そし)った者は除かれます。もしその悪鬼が呪をとなえる者を毀るならば、無間泥犁(むけんないり)に堕ち、一劫の苦を受け、救われることはできません。火の中に入っても火に焼かれないようにしたいときは、七度香をたき、あらゆる香をたき、七度この呪経をとなえ、五色の線で百の結びを作り、この呪縷(じゅる)を喉の下に結びつけます。すると、大火の中に入っても火は焼くことができません。厭道(えんどう)・魅蠱(みこ)・毘陀羅呪(びだらじゅ)を断ち切りたいときは、香で魔王を供養し、この呪経をとなえ、酥(そ)と娑利沙を火の中に投げ入れて焼き、魔王の呪をとなえます。すると、一切の厭蠱・蠱道・毘陀羅呪は灰のように消え去り、それらの悪は力を失い、呪咀(じゅそ)の患いも自然に起こらなくなります。悪風・暴雨を止めたいときは、烏(からす)を追い払い、烏の巣を焼き、香で毘浮沙羅刹王(びふしゃらせつおう)を供養し、この呪経をとなえます。すると、悪風・雨を止めることができます。一切の鬼神・夜叉・羅刹・究槃茶(くばんだ)・金翅鳥(こんじちょう)・毘舎闍(びしゃじゃ)を禁制し、一切の悪を遮り、一切の善を立てたいときは、この大結呪界経(だいけつじゅかいきょう)を読誦し、赤い線で百の結びを作り、香で諸天を供養します。すると、諸天たちは一処に集まり、その人のために説法してくださいます。」

佛言:「我涅槃後,諸天集會誦此呪,能使鬼神皆受五戒。若誦持此經者,於諸眾生應慈心平等不害一切,恒修實語終不虛誑。見此結呪界經,一切諸天世間皆應恭敬禮拜,不生疑惑歸依供養。」佛告阿難:「汝於此經呪界不應生疑,此經如實終無虛妄。若懷疑者,當墮無間地獄,受苦一劫不可救濟。所以者何?此結呪界經,是一切諸佛之所宣說。阿難!若有受持讀誦此經者,以曾供養諸佛殖諸善根,諸佛護故,此經自然來在手中,此人即是受經真器。持此經者,天人世間皆應禮拜供養恭敬,此持經者即是天人世間塔寺。阿難!若為菩提族姓男女,於此經中能讀一四句偈,受持讀誦若教他說,如彈指頃心生隨喜,當知此人必定當得菩提之道。若求辟支佛、若求聲聞乘能信解者,於現在世得止諸漏。若在家,於三乘未有決定,得此經者得於決定。若有能持是經典者,當知供養過去諸佛深種善根,無量世中當作轉輪聖王。若求帝釋,無量世中當得帝釋;若求梵王,無量世中當得梵王。我以決定記上四種人。若有讀誦經人所,於彈指頃生惡念者,此愚癡人名為遠離一切諸佛,於三乘中即無種子,此人當墮地獄。阿難!若有善男子善女人,信解是呪界經,使他讀誦作此經器者,此人即成就梵福。若不信此經者,諸天即隱此經。何以故?此人必生不信疑惑之心,當生惡道墮地獄中。首陀會天當奪此經,禮拜香華供養。若能供養此經,即為供養恒沙諸佛。阿難!汝以是故,應當受持此經,為於安樂利益擁護四眾。」阿難及諸弟子聞佛所說,歡喜奉行。

仏陀は言われた。「私の涅槃の後、諸天が集まってこの呪を唱えれば、鬼神たちも皆、五戒を受けることができる。もしこの経典を受持し読誦する者は、全ての衆生に対して慈しみの心を等しく持ち、一切の生き物を害してはならない。常に真実の言葉を修行し、決して偽りを言ってはならない。この結呪界の経典を見るならば、一切の諸天や世間の人々は、皆、恭敬し礼拝すべきである。疑惑を起こさず、帰依し供養せよ。」

仏陀は阿難に告げられた。「あなたはこの経典と呪の結界に対して疑いを抱いてはならない。この経典は真実そのものであり、決して虚偽ではない。もし疑う者があれば、無間地獄に堕ち、一劫の間、苦しみを受け、救いようがなくなる。それはなぜか。この結呪界の経典は、一切の諸仏によって説かれたものだからである。

阿難よ。もしこの経典を受持し読誦する者があれば、その者は過去に諸仏に供養し、諸々の善根を植えてきたのである。諸仏の守護により、この経典が自然とその手に現れる。この人はまさに経典を受け継ぐにふさわしい器である。この経典を保持する者を、天や人の世間は皆、礼拝し供養し恭敬すべきである。この経典を保持する者は、すなわち天や人の世間における塔寺そのものである。

阿難よ。もし菩提を求める善男善女が、この経典の中からわずか四行の偈でも読誦し、あるいは他の人に教え、指を弾くほどの短い間でも随喜の心を起こすならば、この人は必ず菩提の道を得るであろう。また、辟支仏を求める者、声聞乗を求める者で、これを信解する者は、現世において諸々の漏れを止めることができる。在家の者で、三乗のいずれに定まっていない者がこの経典を得れば、決定を得るであろう。

この経典を保持できる者は、過去の諸仏に深く供養し、善根を深く植えてきたことを知るべきである。その者は無量の世の中で転輪聖王となるであろう。もし帝釈天を求めるならば、無量の世で帝釈天を得る。もし梵天を求めるならば、無量の世で梵天を得る。私は確かにこの四種の人々を授記する。

もし、経典を読誦する人のもとで、指を弾くほどの間に悪念を起こす者がいるならば、その愚かな者は、一切の諸仏から遠ざかる者と呼ばれる。三乗の中に種子を持たず、地獄に堕ちるであろう。

阿難よ。もし善男子・善女人が、この呪界の経典を信解し、他の人に読誦させ、この経典の器を作るならば、その人は梵天の福を成就する。もしこの経典を信じない者があれば、諸天はこの経典を隠してしまう。なぜか。この人は必ず不信と疑惑の心を起こし、悪道に生まれ、地獄に堕ちるからである。首陀会天がこの経典を奪い、礼拝し香華を捧げて供養するであろう。もしこの経典を供養できれば、それは恒河の砂の数ほどの諸仏を供養するのと同じである。

阿難よ。あなたは以上の理由から、この経典を受け持ち、四衆を安楽にし利益し擁護するために、これを守り伝えなさい。」

阿難と諸々の弟子たちは、仏陀の説法を聞き、喜んで実践した。

大吉義神呪經卷第四

大吉義神呪經 巻第四


第三

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