大方等陀羅尼経 初分 残巻第二
「善き男子よ、もしこのことをまだ理解できていないならば、さらにあなたのために、過去の因縁の物語を簡潔に説きましょう。善き男子よ、その時、上首の者が再び恒伽に告げて言いました。『過去に栴檀華という名の仏がおられました。至真等正覚を成就された方です。その国は栴壇香と呼ばれ、その仏はそこで等正覚を成じられました。国王の名は宝栴檀といい、その王には林果という弟がいました。当時の大王には九百九十九人の王子がいましたが、これらの王子たちは世を治めるのに暴虐で、戒律に従った行いをしませんでした。その王は大いに吉祥に満ち、常にさまざまな善行をもって衆生を教化し、究極の安楽を得ていました。
また、善男子よ、その時、上首は広く恒伽のためにこのような大いなる利益をもたらす法を説き、恒伽は歓喜して踊り、この妙なる戒を受けました。善男子よ、このような方々は、あなたが過去に縁のあった善き知識たちです。だからこそ、私は今、あなたのために説くのです。
善男子よ、その時の上首は、今の華聚菩薩です。当時の恒伽が誰か知りたいか?それは他ならぬあなた自身です。その時の宝栴檀王は、今の東方宝王仏です。当時の林果が誰か知りたいか?それは今の私です。当時の諸子たちは、今の賢劫千仏です。その時の九十二億の諸天は、他でもありません、今この九十二億の諸魔王です。
善男子よ、これらの諸魔王は、あなたに本来修行していた善業の力を思い起こさせたいと願い、また私に過去の因縁を説かせたいと願い、それであなたを覆い隠しに来たのです。さらに、私に大方等陀羅尼経を説かせ、将来の苦悩する衆生を救い摂りたいと願い、その因縁であなたを悩ませに来たのです。
その時、五百人の大弟子、菩薩摩訶薩の衆、優婆塞、優婆夷、居士、居士の子、天人、魔王、婆蓃大士、そして夜叉たち、このような大衆は歓喜して踊り、頂戴し奉行しました。