闍王幽父
闇の王、父を幽閉す
闍王名為未生怨, 生來已有怨害相,
隨順調達惡友教 汝弑頻婆作新王。
我弑牟尼作新佛, 共化世間亦快哉。
依教。幽王重室內, 制諸羣臣不得往。
按梵語阿闍世,此云未生怨,母懷之日,有冤惡相,占者預記,因以為名。
梵語の「阿闍世」は、漢語で「未生怨」と訳されます。母が身ごもった時、すでに怨みの悪相があり、占い師が予め記したことから、この名が付けられました。
○調達佛堂弟,一名提婆達多,與佛世世為仇,以種種變幻動王子心,立大精舍,得大供養。為王子云:我殺牟尼以作新佛,汝殺頻婆以作新王,共化世間,不亦快哉!乃教王子放五百醉象,蹋殺如來。佛入慈定,舒手示之,即於五指出五師子。象見怖畏,投地敬禮。佛為眾云:我於爾時,手五指頭實無師子,乃是慈善根力,故令彼伏。後復以惡毒著指抓中,欲因禮拜以中傷佛。往而未到,地自然裂,火車來迎,生入地獄。
調達は仏陀の従弟で、別名を提婆達多といい、仏陀と代々敵対し、様々な術を用いて王子の心を動かし、大精舎を建立して盛大な供養を得ました。王子にこう言いました。「私が牟尼(釈迦)を殺して新たな仏となり、あなたが頻婆王を殺して新たな王となれば、共に世を治めるのは、実に痛快ではありませんか」。そこで王子に五百頭の酔象を放たせ、如来を踏み殺そうとしました。仏陀は慈心三昧に入り、手を伸ばして示されると、五本の指先から五頭の獅子が現れました。象はそれを見て恐れ、地にひれ伏して礼拝しました。仏陀は大衆にこう説かれました。「あの時、私の五本の指先に実際に獅子があったわけではありません。慈しみの根の力によって、彼らを調伏させたのです」。その後、調達は再び悪毒を爪の中に仕込み、礼拝のふりをして仏陀を傷つけようとしました。しかし、行き着く前に大地が自然に裂け、火の車が迎えに来て、生きながら地獄に堕ちました。
國太夫人(至)顏色和悅。
国太夫人のご様子は、穏やかで和やかでいらっしゃいました。