No. 1318-A
No. 1318-A
達磨西來。道个不立文字。早是立了也。致令千載之下。所至堆山積嶽。堆積既多。覧者厭飫。今此錄者。乃是前眾人厭飫之中。撮出一二。譬若上林春色。在一兩花。豈待爛窺紅紫。然後知韶光之浩蕩也。既知春矣。喚此錄。作立文字也得。不立文字也得。總不干事。戊戌佛成道日。鼓山晦室(師明)序。
達磨大師が西より来たり。その道は文字を立てずと説く。しかし、すでにそれは立てられてしまっている。そのため千年の後、至るところに山のように積み上げられた書物がある。積み上がったものが多すぎて、読む者は飽き飽きしている。今、この記録は、まさに前人たちが飽き飽きしている中から、一つ二つを摘み出したものだ。たとえば、上林の春景色が、一輪二輪の花に表れるようなもの。爛漫と咲き誇る紅や紫を見てからでなければ、春の光の広大さを知ることができないわけではない。すでに春を知ったならば、この記録を、文字を立てたものと呼んでもよし、文字を立てぬものと呼んでもよし。いずれも大した問題ではない。戊戌の年の仏成道の日、鼓山晦室(師明)序す。