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  1. ミリンダ王の問い経 (彌蘭王問經)
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  3. 四諦経 (序言)
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ミリンダ王の問い経 (彌蘭王問經)


序言

序文

爾時,世尊大般涅槃之時,與大比丘眾行至拘尸那竭羅,時世尊依無常等法而令一切有情生起感動,示現無餘涅槃界之涅槃行相,於拘尸那竭羅末羅國〔凞連禪〕河畔之惒跋單沙羅雙樹間,頭朝北臥於牀,告諸比丘曰:「諸比丘!我告汝等。諸比丘!我令汝等知一切諸行是滅法,汝等不放逸而成就。為汝等,我宣說勝者之九分教,我宣說兩分別、兩波羅提木叉,我宣說聲聞之究竟智,我宣說大聲聞之究竟智,我宣說辟支佛之到究竟智,我宣說正等覺者之到究竟智,我宣說四正勤,我宣說四聖諦,我宣說七覺支,我宣說十二支緣起,我宣說四念處、聖八支道、七果、八等至、九〔次第住〕定。諸比丘!我弟子堪能、甚堪能、聰明、練達。而凡我所宣說此法與律,我滅後為汝等之師。我般涅槃之時,聖迦葉憶念老年出家者須跋陀之暴言,而行法之合誦,淨化佛語。由此更經百年,耶舍迦蘭陀子破跋耆子比丘等,為第二合誦。由此更經二百十八年,目犍連子帝須長老破諸異派,為第三合誦。次名大摩哂陀之比丘於銅鍱洲,住立我教。然,更由正等覺者般涅槃經五百年,有名彌蘭王,志求全閻浮提中依自己之智力而起微妙之諸問,沙門婆羅門依微妙之問而破時,有一名那先比丘,破王之說,以種種之譬喻令感歎,不曇其教,至五千年之後,令其教堅固住立。」

時に、世尊が大般涅槃に入られようとするとき、大比丘たちと共にクシナガラへと向かわれました。その時、世尊は無常などの教えによって一切の有情に感動を生じさせ、無余涅槃の境地における涅槃の様相を示されました。クシナガラのマッラ国の、ヒラニャヴァティー川の畔にある、ウパヴァッタナのサーラ双樹の間で、頭を北にして床に臥され、比丘たちにこう告げられました。

「比丘たちよ。私はあなたたちに告げる。比丘たちよ。私はあなたたちに知らせる。すべての諸行は減びゆく法則であり、あなたたちは放逸であってはならず、精進を成就しなさい。

あなたたちのために、私は勝者の九分教を説き、二分別・二波羅提木叉を説き、声聞の究竟の智慧を説き、大声聞の究竟の智慧を説き、辟支仏の究竟の智慧に至る道を説き、正等覚者の究竟の智慧に至る道を説いた。私は四正勤を説き、四聖諦を説き、七覚支を説き、十二支縁起を説き、四念処・聖八支道・七果・八等至・九次第定を説いた。

比丘たちよ。私の弟子たちは有能であり、非常に有能であり、聡明であり、練達している。そして、私が説いたこの法と律こそ、私の滅後、あなたたちの師となるべきものである。

私が般涅槃に入るとき、聖なるカッサパは、老年の出家者スバッダの暴言を思い、法の合誦(結集)を行い、仏の教えを清めた。それからさらに百年を経て、ヤサ・カーランダプトラは、ヴァッジプトラ比丘たちを破って、第二の合誦を行った。それからさらに二百十八年を経て、モッガリプッタ・ティッサ長老は、諸々の異端の一派を破って、第三の合誦を行った。

次に、マハーミンダという名の比丘が、銅鍱洲(スリランカ)において、私の教えを確立した。

しかし、さらに、正等覚者が般涅槃してから五百年を経て、ミリンダ(メナンドロス)という名の王が現れた。彼は、全閻浮提(インド大陸)の中で、自らの智力に基づいて微細な諸々の問いを起こし、沙門や婆羅門を微細な問いによって破った。その時、ナーガセーナという名の比丘が現れて、王の説を破り、種々の譬えを用いて王を感嘆させた。彼は、その教えを曇らせることなく、五千年の後に至るまで、教えを堅固に住立させたのである。」

故言。由世尊般涅槃過五百年時,生於王家

そのため、世尊(お釈迦様)が涅槃に入られてから五百年ほど過ぎた頃、王家に生まれました。

名彌蘭彼王
於首都舍竭
赴那先之前
如恒河流海
而談論巧王
〔那先〕持燈炬除闇
數多勘真偽
作微妙之問
其問始解答
依甚深義理
心徹而快耳
未曾有而身毛豎立
那先之談論
潛入阿毘達磨理趣
以解其義網
多彩譬喻及方法
志向其處汝等智
令意之歡愉
〔汝等〕欲致福
聽微妙諸問

ミリンダ王は 都サーガラにて 那先師を訪ねた 大河が海に注ぐように

巧みに語る王は 那先師は灯火を掲げて闇を除き 幾度も真偽を吟味し 精妙な問いを発した

その問いが解かれ始めると 深遠な義理に基づき 心は澄み渡り耳は喜び 未曾有の感銘に身の毛がよだった

那先師の語りは アビダルマの理趣にまで入り込み その教えの網を解きほぐした

多くの譬えや方法を用いて 汝らの智慧をそこへ向けよ 心を楽しませるために

〔汝ら〕福を求めんとするならば 精妙なる数々の問いを聞け

依所傳如次。臾那人為多物資交易中心地有名之舍竭都。依山河之明媚,美麗之地域。遊園、河、泉水、蓮池、園、林具足。〔此美都〕依河、山、林精巧設計。掃蕩仇敵,危難不來襲。有多種多樣高望之塔與疊壁,周圍莊嚴城壁。王城美裝飾,步道、車道、四衢、十字路、市場區劃整然。各種王通用路美麗之裝飾,以最勝莊嚴百千豪壯之邸宅。種種之馬、象、馬、車充滿,容姿優雅男女之群成列,種種之沙門、婆羅門交雜會釋。迦尸衣、織物等衣種種衣類充滿,種種之商品充滿於倉庫、藏庫。甘美之飲食、食物、食料充滿,飲食物豐富,甚多財寶充滿。向四方巧陳飾窗華麗之品,商群集住。貨幣、金、銀、銅、寶石充滿,輝耀如鑛山。財、穀豐富充滿倉庫、藏庫。飲食、美味之噉食、嚼食、飲食豐富。恰如鬱單越,穀類之具恰如天都。

伝えられるところによれば、次の通りである。 臾那地方には、多くの物品の交易の中心地として名高い、舎竭という都がある。山河の美しさに恵まれ、麗しい地域である。遊園、河、泉、蓮池、園、林が備わっている。〔この美しい都は〕河、山、林によって巧みに設計されている。仇敵は掃討され、危難は訪れることがない。様々な高く望む塔と重なる壁があり、周囲は荘厳な城壁で囲まれている。王城は美しく飾られ、歩道、車道、四辻、十字路、市場の区画は整然としている。様々な王のための通りは美しく飾られ、最上の荘厳をもって、百千もの豪壮な邸宅が並ぶ。種々の馬、象、車が満ち、容姿優雅な男女の群れが列をなす。種々の沙門や婆羅門が交じり合い、集い合う。迦尸衣や織物など、様々な種類の衣服が満ち、様々な商品が倉庫や蔵に満ちている。甘美な飲食物、食べ物、食料が満ち、飲食物は豊かで、非常に多くの財宝が満ちている。四方に巧みに飾られた窓や華麗な品々があり、商人たちが集まり住む。貨幣、金、銀、銅、宝石が満ち、鉱山のように輝いている。財産や穀物は豊かに倉庫や蔵に満ちている。飲食物、美味なる噛むもの、食べ物、飲物が豊かである。恰も鬱単越のように、穀類の備えは恰も天都のようである。

於此留下〔關於舍竭之敘述〕,應說〔彌蘭王與那先比丘〕彼等前生之業。說者應分六種而言。即與前生之結合、彌蘭王之問、特相之問、難問、比量之問、譬喻說問。

ここに〔サーガラにまつわる物語〕を残し、〔ミリンダ王とナーガセーナ比丘〕の前世の業について語るべきである。語る者は六つの種類に分けて述べるべきである。すなわち、前世との関連、ミリンダ王の問い、特相の問い、難問、比量の問い、そして譬え話による問いである。

此中,於彌蘭王之問乃法特相之問與斷惑之問二種。

この中で、ミリンダ王の問いは、法の特相に関する問いと、煩悩を断つことに関する問いの二種類があります。

於難問中亦有大品與修行者傳說之問二種。

難しい問答の中には、「大品」と、「修行者による伝承に関する問い」の二種類があります。

與前生之結合即彼等前生之業。

前世との結びつき、それが彼らの前世の業である。

往昔,有行迦葉世尊之教時,名越支陀因王,於舍竭城,執管國政,依四攝事攝護大眾,於河邊建立大精舍,〔此〕以三藏師始,獻於諸種之諸長老,具奉事四資具。至後死而再生為因陀羅,大比丘眾住於其園。彼等之中,具足作務與戒之比丘等乃清晨而起,持長柄之帚,傾思世尊之德,掃集塵埃,清掃塔廟之庭。一戒具足之比丘告一沙彌言:「沙彌!來捨去塵埃!」彼〔沙彌〕如不聞而行。彼再三告之亦如不聞而行。然,彼比丘以「此沙彌不順從」〔怒而〕以帚柄打之。由此彼〔沙彌〕哭泣、恐怖而捨去塵埃。彼一面捨一面思念:「嗚呼!我依除去塵埃之福業至入涅槃之間,於何處再生,猶如正午之太陽有大威力。」以生起第一之希望。捨去塵埃之終後,彼為水浴而至恒河之水浴場。浴而出沒於水中,身體清冷,心生輕安之時,見怒號浪之威力,再生喜,善思念:「彼〔比丘〕之令我,非依自己之職務,又非依阿闍梨、和尚之職務,依哀愍我。我至入涅槃之間,於任何處再生,猶如此恒河浪之威力,有起迅速之辯才,有無盡之辯才。」起第二之希望。彼比丘亦置掃帚於帚室,為水浴而至恒河之水浴場,聞沙彌希望之言而思惟:「此大發起之希望應依佛之功德而成就。」思念而微笑:「亦刺激我,彼今如是希望,如何此希望不成就於我耶?」「我亦至入涅槃之間,於任何處再生,猶如此恆河浪之威力,有無盡之辯才。依帚〔掃〕之所作與役使沙彌之所作,恰如織工之線斷而縺結,知者:『此是端,此是元。』解縺結而繫整,此沙彌之問解一切之問得明解矣。」而起希望。

昔、ある時、迦葉世尊の教えが行われていた時代に、シュラーヴァスティという名の王が、ハスティナープル(舎竭城)という都で国を治めていました。王は、布施・愛語・利行・同事の四つの導きの方法(四摂事)で人々を慈しみ導き、川のほとりに立派な精舎を建てました。そして、その精舎を三蔵(経・律・論)の師範をはじめとする数々の長老たちに献上し、衣・食・住・薬の四つの必需品を惜しみなくお世話しました。

やがて王は、その生涯を終えた後、因陀羅(インドラ神)として生まれ変わりました。その園には、多くの大比丘たちが住んでいました。その中でも、修行と戒律をしっかりと守る比丘たちは、夜明け前に起きて、長い柄のついた箒を手に持ち、世尊の徳を心に念じながら、塵を掃き集め、塔廟の庭を清めていました。

ある時、戒律を具足した一人の比丘が、一人の沙弥(見習い僧)に言いました。「沙弥よ、さあ、塵を取り除きなさい!」しかし、その沙弥は聞こえないふりをしてそのまま通り過ぎました。比丘は二度、三度と繰り返して言いましたが、沙弥はやはり聞こえないふりをして通り過ぎました。

そこで、その比丘は「この沙弥は、言うことを聞かぬ」と怒り、箒の柄で沙弥を打ちました。そのため、沙弥は泣き叫び、怖がりながらも塵を取り除き始めました。

沙弥は塵を掃きながら、こう心に願いました。「ああ、私はこの塵を取り除くという善い行い(福業)のおかげで、悟りの境地(涅槃)に至るまで、どこかに生まれ変わることができよう。まるで真昼の太陽のように、大いなる力を持つ者として。」こうして、第一の願いが湧き上がりました。

塵を掃き終えた後、沙弥は水浴びをしようと、ガンジス川の沐浴場へと向かいました。水に浸かり、また浮かび上がり、体が清らかに冷え、心に軽やかな安らぎが生まれた時、彼は激しく轟き、逆巻く波の力を目にし、再び喜びが湧き上がり、深くこう思いました。「あの比丘が私に(塵を掃くように)命じたのは、自分の仕事のためでも、師(阿闍梨)や和尚(師僧)の仕事のためでもない。私を哀れんでのことだったのだ。私は、悟りの境地に至るまで、どのような場所に生まれ変わっても、このガンジス川の波が持つ威力のように、瞬時に湧き出る弁舌の才、尽きることのない弁舌の才を持ちたい。」こうして、第二の願いが湧き上がりました。

一方、あの比丘も箒を箒部屋に置き、水浴びをしようとガンジス川の沐浴場へと向かいました。そして、沙弥が願いを語っているのを耳にして、こう考えました。「この沙弥が大きく発起した願いは、仏様の功徳によって必ず成就するであろう。」そう思って微笑みながら、さらにこう考えました。「(沙弥が私を)刺激したおかげで、彼が今このように願ったのなら、どうしてこの願いが私にも成就しないことがあろうか? 私もまた、悟りの境地に至るまで、どのような場所に生まれ変わっても、このガンジス川の波のような威力を持ち、尽きることのない弁舌の才を持ちたい。箒で掃いたという行いと、沙弥を使役したという行いによって、あたかも織工が切れた糸の端と元を見極め、もつれを解いて整えるように、この沙弥が問う全ての問いを、私が明快に解き明かせるようになりますように。」こうして、比丘もまた願いを起こしました。

彼等兩者皆輪迴於諸天、諸人之間,而過一佛之期間。我等之導師是十力者、四無所畏具足者、十八佛法者。〔依此世尊〕恰如目犍連子帝須長老、優波毱多長老等出世之授記,彼等兩者之出世所授記。授記:「由我般涅槃經五百歲時,此等兩人應出世,此等兩者所問我所說微妙之法與律,依適用譬喻,無縺繫、無不明而分別。」

両者は天と人の間を輪廻し、一仏の期間を経る。我らの導師は十力を具え、四無所畏を備え、十八の仏法を有する方である。〔この世尊は〕まさに、目犍連子帝須長老や優波毱多長老などの出世が予言されたように、両者の出現を予言されたのである。「私の般涅槃より五百歳を経た時に、この二人が現れるであろう。この両者は、私が説いた微細なる法と律について、比喩を適切に用い、もつれなく、不明な点なく、明瞭に解説するであろう。」と予言されたのである。

此等兩者之中,沙彌名閻浮提舍竭城之彌蘭王。乃賢明、聰明、明智、堪能。關於過去、現在、未來之事物,一切之祈禱、儀式之時,虔誠而行。且領會悟得眾多之學,即隨聞、世俗法、數論說、瑜伽說、正理說、勝論說、數學、音樂、醫學、四吠陀、古話、古傳說、天文、幻術、因明、呪術、兵學、詩學、印算等十九種。彼難接近、難打勝之論師,對一切祖師而言為最勝。全閻浮提中,於體力、速力、武勇、質問,無人並立於彌蘭王。彼彌蘭王具足大精力、大慧、大財等三種。

両者のうち、沙弥と名のある者は、閻浮提の舎竭城のミリンダ王である。彼は賢明で、聡明で、知恵があり、能力に優れていた。過去・現在・未来の事柄について、あらゆる祈りや儀式の際に、誠実に行った。また数多くの学問を悟り理解した。すなわち、随聞、世俗法、数論説、瑜伽説、正理説、勝論説、数学、音楽、医学、四ヴェーダ、古話、古伝説、天文、幻術、因明、呪術、兵学、詩学、印算など十九種である。彼は近づきがたく、打ち負かしがたい論師であり、あらゆる祖師の中で最も優れていた。全閻浮提の中で、体力、速力、武勇、問答において、ミリンダ王に並ぶ者はなかった。そのミリンダ王は、大いなる精力、大いなる智慧、大いなる財の三つを備えていた。

爾時,彌蘭王欲依四軍成無限軍隊之列兵、配兵、閱兵,由都域出,於城外點算軍隊,〔閱兵終後〕,善好談論,欲與順世論者、詭辯論者論議,開心解悶,彼王仰視太陽,後告侍臣曰:「日尚早,由今歸都城為何?今日,賢者沙門婆羅門之率僧伽、率伽那,為眾之師,自稱應供、正等覺者,有無與予對論、得解疑惑者耶?」

その時、ミリンダ王は四つの軍団をもって無数の軍隊の列兵、配兵、閲兵を行い、都を出て城外で軍勢を点検した。閲兵が終わった後、彼は巧みな談論を好み、順世論者や詭弁論者と論議して心を晴らし退屈を紛らわせようと考えた。王は空を見上げ、ついに侍臣に告げた。「日はまだ高い。今から都に戻るのはなぜか?今日、僧伽や伽那を率い、多くの人々の師となり、自ら阿羅漢であり正等覚者と称する賢者や沙門、婆羅門の中で、我と対論して疑惑を解くことができる者はいるのか?」

如是言時,五百之臾那人,如是言彌蘭王:「大王!有六師,即富蘭那迦葉、末伽利瞿舍梨、尼乾陀若提子、刪闍耶毘羅胝子、阿耆多翅舍欽婆羅、迦羅鳩馱迦旃延。彼等率僧伽,率伽那,為眾之師,世之所知,有名聲,為一派之祖,眾多人所尊敬。大王!行問於彼等,得解疑惑。」

このように言うと、五百のユナ人の者たちはミリンダ王にこう言った。「大王様!六人の師匠がおります。すなわち、富蘭那迦葉、末伽利瞿舎梨、尼乾陀若提子、刪闍耶毘羅胝子、阿耆多翅舎欽婆羅、迦羅鳩馱迦旃延です。彼らは僧伽を率い、教団を率い、多くの人々の師匠として世に知られ、名声があり、一派の祖として多くの人々から尊敬されています。大王様、彼らのもとに行ってお尋ねになれば、疑問を解くことができるでしょう。」

時,彌蘭王隨五百之臾那人,乘華麗之馬車,前往富蘭那迦葉之處。至已會釋富蘭那迦葉,交談親愛、慇懃之語,坐於一方,坐於一方之彌蘭王對富蘭那迦葉如是而言:「尊者迦葉!何者支持世界耶?」

時に、ミリンダ王は五百人のギリシア人と共に、華やかな馬車に乗って、プラーナ・カッサパの元へと向かった。到着するとプラーナ・カッサパに挨拶し、親しく丁重な言葉を交わし、一方に座った。座り終えたミリンダ王はプラーナ・カッサパにこう尋ねた。「尊者カッサパよ、何がこの世界を支えているのですか?」

「大王!地支持世界。」

大王よ、大地が世界を支えているのです。

時,彌蘭王對富蘭那迦葉如是言:「尊者迦葉!者地支持世界者,行於無間地獄之有情如何越地而行耶?」

そのとき、ミリンダ王はプラーナ・カッサーパにこう尋ねました。

「尊者カッサーパよ。大地が支えるこの世界において、無間地獄に落ちた有情たちは、どのようにして地を踏み越えて歩くのでしょうか。」

時,富蘭那迦葉亦不能發言,亦不能逃去,沉默悄然而坐。

その時、富蘭那迦葉(ふらんなかしょう)は、何も言えず、逃げ出すこともできず、黙って静かに座っていた。

時,彌蘭王謂:「然,閻浮提無人哉!然,閻浮提如籾穀哉!沙門婆羅門之率僧伽、率伽那,為眾之師,自稱應供、正等覺者,與予對論,得解疑惑者無一人。」

その時、ミリンダ王は言った。「なるほど、閻浮提(インド)には人がいないのかもしれない。しかし、閻浮提はまるで籾殻(もみがら)のようなものだ。修行者や僧侶たちが僧団を率い、集団を率い、人々の師となり、自らを阿羅漢や正等覚者と称しながら、私と議論して疑問を解き明かすことのできる者は、一人もいないのである。」

時,彌蘭王對末伽利瞿舍梨如是言:「尊者!有善惡之業耶?有善業、惡業之異熟果耶?」

その時、ミリンダ王はマッカリ・ゴーサーラに向かってこう言いました。「尊師よ、善と悪の行いは存在するのですか?善い行いと悪い行いには、その報い(異熟の果)があるのですか?」

「大王!無善惡之業,無善業、惡業之異熟果。大王!於此世是剎帝利往他世亦再為剎帝利,作福何為!〔於此世〕是婆羅門、吠舍、首陀羅、旃陀羅、補羯娑往他世亦再為婆羅門、吠舍、首陀羅、旃陀羅、補羯娑,作福何為!」

大王、善悪の行いなど存在しません。善い行いも悪い行いも、その結果としての報いもありません。大王、この世でクシャトリア(王族)である者は、来世でも再びクシャトリアとなるのです。それならば、善い行いを積んで何になるというのでしょう?同じく、この世でバラモン(僧侶)、ヴァイシャ(商人)、シュードラ(奴隷)、チャンダーラ(賤民)、プッカサ(屠殺者)である者は、来世でも再びそれぞれ同じ身分となるのです。それならば、善い行いを積んで何になるというのでしょう?

「尊者!曾為剎帝利往他世若再為剎帝利者。尊者!於此世被截斷手足者往他世亦再是截斷手足者。」

「尊者、過去にクシャトリヤだった者が、来世でもまたクシャトリヤになるのでしょうか。 尊者、この世で手足を切断された者は、来世でもまた手足を切断された者になるのでしょうか。」

「大王!然,於此世被截斷手足者往他世〔亦再〕是截斷手足者。」

「大王、それならば、この世で手足を切断された者は、来世でもまた手足を切断された者となるのですか。」

「予不信汝之言。」

「私はあなたの言葉を信じない。」

如是言時,末伽梨瞿舍梨沉默。

このように言われたとき、末伽梨瞿舎梨は黙り込んだ。

時,彌蘭王對末伽梨瞿舍梨如是言:「末伽梨瞿舍梨!若對卿如是問:『尊者!有善業耶?』被如是所問之卿為愚而〔再〕如是而答。應依結生之業而結生。」

その時、ミリンダ王は、マッカリ・ゴーサーラにこう言った。 「マッカリ・ゴーサーラよ、もしあなたに『尊者よ、善い行い(善業)というものは存在するのですか?』と問われた時、あなたは愚かにも『結生と呼ばれる生まれ変わりをもたらす業によって、次の生が決まるのです』と答えたそうだ。」

時,彌蘭王謂:「然,月明之夜美哉。今沙門婆羅門之率僧伽、率伽那,為眾之師。自稱應供、正等覺者,與予會談、得解疑惑者是誰耶?予欲訪之。」再三言問侍臣。彼等侍臣亦不言於如是之處而沉默,默然注視王顏。

その時、ミリンダ王は言いました。「なるほど、月明の夜は実に美しい。今、サンガや集団を率い、大衆の師である沙門やバラモンたちの中で、自ら阿羅漢であり、正しく目覚めた者と称し、私と対談して疑惑を解いてくれるのは誰か。私はその人を訪ねたい。」王は幾度も侍臣たちに問いかけました。しかし侍臣たちもそのような場所では何も言わずに沈黙し、ただ静かに王の顔を見つめていました。

爾時,既由十二年以前,沙門婆羅門居士之智者不居住於舍竭城。然,王訪沙門婆羅門居士智者所住之處,問其等智者。彼等皆不令滿足王,彼等於此處彼處離去。又不行於其他之地方者皆沉而居。多向雪山而行。

その頃、すでに十二年もの間、沙門やバラモン、在家の賢者たちは、舎竭城には住んでいなかった。 そこで王は、賢者たちが住んでいる場所を訪ね歩き、彼らに尋ねた。 しかし、彼らは誰一人として王の満足を得ることなく、あちこちへと去ってしまった。 また、他の土地へ行かずに残った者たちも、ひっそりと隠れ住んでいた。 多くの者は雪山へと向かっていった。

爾時,百俱胝之阿羅漢,皆止住於雪山之所護窟。以尊者馬護為上首,彼等比丘以天耳,聞此所言,舉行集會。布告集於犍陀羅山之頂上,先如是問:「諸賢!誰與彌蘭王對論,有得解疑惑之比丘耶?」如是言時,百俱胝之阿羅漢默然。再……三次如是問:「諸賢!誰與彌蘭王對論,有得解疑惑之比丘耶?」如是言時,百俱胝阿羅漢三次默然。

その時、百俱胝(ひゃくくてい)の阿羅漢たちは、雪山の守護された洞窟にとどまっていました。尊者マヒンダを上首として、彼ら比丘たちは天耳(てんに)によってこの言葉を聞き、集会を開きました。そして、ガンダーラ山の頂上に集まるよう告げ、まずこう問いかけました。「諸賢よ、ミリンダ王と論議して、疑惑を解くことのできた比丘はいるだろうか。」こう言ったとき、百俱胝の阿羅漢たちは沈黙しました。二度、三度と同様に問われましたが、百俱胝の阿羅漢たちは三度とも沈黙しました。

時,尊者馬護對彼等比丘眾如是言:「諸賢!三十三天界皮闍延多宮殿東方之啟睹摩提天宮住名摩訶先那天子。彼與彼彌蘭王對論,得解疑惑。」時,百俱胝阿羅漢聞其言,沒姿雪山,現於三十三天界。

すると、尊者マーゴはその比丘たちにこう言いました。「皆さん、三十三天界のピジャヤンタ宮殿の東にある、ベーンダマティー天宮には、マハーセーナという名の天子が住んでいます。その天子はかのミリンダ王と議論を交え、疑惑を解くことができました。」と。そこで、百億の阿羅漢たちがその言葉を聞き、雪山の姿を消して三十三天界に現れました。

天主帝釋見彼等比丘眾自遠方來,見而近尊者馬護之處。近而禮尊者馬護,對尊者馬護如是言:「尊者!大比丘眾到來,我是僧伽之守園人,應為何耶?」

帝釈天は、遠方からやって来た比丘たちの集団を見て、尊者馬護のもとに近づいた。近づいて尊者馬護に礼拝し、こう言った。「尊者よ、大いなる比丘たちの集団が到着されました。私は僧伽の園守りでございます。いかが致すべきでありましょうか?」

時,尊者馬護對天主帝釋如是言:「大王!名彌蘭之大王出現於閻浮提。會得論師甚多之學,難接近,難打勝之論師,對一切祖師而言最勝。此王近於諸比丘,以見論問,令惱諸比丘。」

そのとき、尊者マーホは、天の主である帝釈天に向かってこう語りました。 「大王よ、ミリンダという名の大王が閻浮提(インド)に現れました。多くの博学な論者たちの知識を会得し、近づきがたく、打ち負かすことの難しいその論者は、あらゆる先師たちの中でも最も優れております。この王は比丘たちの近くに参っては、議論を持ちかけ、彼らを悩ませているのです。」

時,天主帝釋對尊者馬護如是言:「尊者!此彌蘭王由此處而去,生於人界。」

そのとき、天主帝釈が尊者マーフカに向かってこう言いました。「尊者よ、このミリンダ王はここを去って、人間の世界に生まれ変わります。」

「然,大王!」

「しかし、大王よ。」

時,天主帝釋對尊者馬護如是言:「尊者!彼名摩訶先那天子住於啟睹摩提天宮。彼與彼彌蘭王對論,得解疑惑,我請彼天子生於人界。」

その時、天帝のインドラ(帝釋天)が尊者マーフ(馬護)にこう言いました。 「尊者よ。マハーセーナ(摩訶先那)という天子はケードゥマティ(啓睹摩提)天の宮殿に住んでいます。 その方はミリンダ王(弥蘭王)と議論を交わし、疑問を解き明かしました。 私は、その天子に人間の世界に生まれ出でていただくようお願いいたします。」

時,天主帝釋以諸比丘為先,入於啟睹摩提天宮,抱住摩訶先那天子,對摩訶先那如是言:「卿!諸比丘請卿生於人界。」

その時、天主帝釈は比丘たちを先導として、ケートゥマティー天宮に入り、マハーセーナ天子を抱きしめて、こう言った。「あなた様、比丘たちがあなたに人間界に生まれるようお願いしています。」

「尊者!我不欲業過多之人界,人界為痛苦。尊者!我於此天界,次第生變於上界,於此可般涅槃。」

「尊き方よ、私はこれ以上多くの業を積む人間界を望みません。人間界は苦しみに満ちています。尊き方よ、私はこの天界において、徐々に上の天界に生まれ変わり、ここで完全な涅槃に入ることができます。」

天主帝釋再三請求時,摩訶先那天子如是言:「尊者!我不欲業過多之人界,人界為痛苦。尊者!我於此天界,次第生變於上界,於此可般涅槃。」

天主帝釈が三度繰り返して懇願すると、摩訶先那天子はこう答えた。「尊き方よ、私は行いの重荷が多い人界を望みません。人界は苦しみに満ちています。尊き方よ、私はこの天界から次第に上の天界へと生まれ変わり、ここで般涅槃いたしましょう。」

時,尊者馬護對天子摩訶先那如是言:「卿!今我等隨觀人天界,除卿之外無他,破彌蘭王之所論,誰亦不見得理解〔佛〕教。卿!諸比丘請求卿之〔生於人界〕。卿!隨觀人界而再生,令〔王〕體會十力(佛)之教,給予認證,幸哉!」

そのとき、尊者マーフは天子マハーセーナにこう語った。

「友よ、今、私たちが天界と人間界を見渡しても、あなた以外に、ミリンダ王の議論を打ち破り、〔仏の〕教えを理解している者はいません。友よ、比丘たちはあなたに〔人間界に生まれることを〕請願しています。友よ、人間界を見渡し、再び生まれ変わり、王に十力(仏)の教えを会得させ、証明を与えてください。どうか、お願いします。」

諸比丘再請,天主帝釋請求時,天子如是言:「尊者!我趣人界,與我恩典!我破彌蘭王之所論,令得體會〔佛〕教。」歡喜、滿悅、踊躍而言:「善哉,尊者!我生於人界。」給予承諾,得恩典而沉默。

多くの僧たちが再び願い出ると、天主帝釈が請うた時、天子は次のように言った。「尊者よ、私は人界に赴きます。私に恩恵をお与えください。私はミリンダ王の論議を打ち破り、仏の教えを体得させましょう。」すると、彼は喜び、満足し、踊りながら言った。「善きかな、尊者よ。私は人界に生まれましょう。」こうして約束を与え、恩恵を受けて沈黙した。

時,諸比丘得天子摩訶先那之承諾,由三十三天沒姿,現於雪山之所護窟。時,尊者馬護對彼等諸比丘如是言:「諸賢!為比丘而有不來於此比丘眾中耶?」如是言時,一比丘對尊者馬護如是言:「尊者!入雪山第七日,入滅盡定,有尊者樓漢,我等欲遣使者至彼之處。」

その時、比丘たちは天子マハーセーナの承諾を得て、三十三天(忉利天)から姿を消し、雪山の守護された窟に現れた。そこで、尊者バークラ(馬護)は、その比丘たちにこう言った。「諸賢よ!比丘でありながら、この比丘の集まりに来ていない者がいるのではないか?」このように言った時、ある比丘が尊者バークラにこう言った。「尊者よ!雪山に入って七日目に、滅尽定に入った尊者ローハナ(楼漢)がおります。私たちは使者をその方のもとに遣わしたいと思います。」

爾時,尊者樓漢以心知百俱胝阿羅漢心之思念,立即由滅盡定起,言:「僧伽招我。」沒姿雪山,現於所護窟百俱胝阿羅漢之前。

そのとき、尊者樓漢は心をもって百俱胝の阿羅漢たちの思いを知り、たちまち滅尽定から起ち上がって言いました。「僧伽が私を招いている。」そう言って、姿を雪山に没し、護りの窟(ほこら)にいる百俱胝の阿羅漢たちの前に現れました。

時,百俱胝阿羅漢對尊者樓漢如是言:「賢者樓漢!欲破〔佛〕教之時,何故卿不見僧伽之所作耶?」

その時、百億の阿羅漢たちが尊者の楼漢にこう言いました。「賢者・楼漢よ、仏の教えを破ろうとする時、なぜあなたは僧伽の行いを見ようとしなかったのですか?」

「尊者!我以不作意。」

尊者よ、私は意を用いません。

「然者,賢者樓漢!對於不作意,欲科罰卿。」

それでは、賢者よ、尊き方よ。もし意を用いることなく(罪を)犯したならば、あなたを罰しようとするのです。

「尊者!我應為何耶?」

「尊者よ、私はどうすればよいのでしょうか?」

「賢者樓漢!於雪山之山腹,有名加姜伽羅婆羅門村,其處住名為蘇樓達羅婆羅門。彼子生名那先童子。賢者樓漢!然時,卿七年十個月之間,入其家行乞,入行乞而帶走那先童子,由在家至出家,那先出家之時,卿免罰矣。」

「賢者ラーハンよ。雪山の中腹に、カンガラバラモンという村があり、そこにスラダバラモンという婆羅門が住んでいました。その者に生まれたのが、ナナク童子です。賢者ラーハンよ。その時、あなたは七歳と十ヶ月の間、その家に托鉢に入り、托鉢のついでにナナク童子を連れ出し、在家から出家へと導きました。ナナクが出家した時、あなたは罰を免れたのです。」

時,尊者樓漢以「然」應諾。

その時、尊者樓漢は「はい」と答えた。

彼之天子,由天界而去,託於婆羅門女之胎。其瞬間現三希有之未曾有法。武具器具燃上,幼芽之穀物結實。降大雨。其天子託胎以來之尊者樓漢,為行乞而入蘇樓達羅婆羅門之家,雖七年十個月間〔如〕一日,但不受一匙之食,不受一杯之粥,不受謝意之言,不受合掌,不受和敬,唯受罵詈,唯受訶責,亦不受所謂「尊者,先乞」之言。經過七年十個月,某曰,唯受「尊者,先乞」之言。是日,彼婆羅門由戶外業務歸來之時,途中見彼長老而問:「出家!行至我家。」

その天人は、天界を去り、バラモンの女の胎内に宿った。その瞬間、三つの稀有で未曾有の出来事が現れた。武具や道具が燃え上がり、芽を出した穀物が実を結んだ。大雨が降り注いだ。その天人が宿ったとき以来、尊者楼漢(ローハン)は托鉢のため、スローダルバラモンの家に入ったが、七年十ヶ月もの間、一日として一さじの食事も一杯の粥も受けず、感謝の言葉も合掌も敬礼も受けず、ただ罵りと叱責だけを受け、また「尊者よ、まずお乞いください」という言葉すら受けなかった。七年十ヶ月が過ぎたある日、初めて「尊者よ、まずお乞いください」という言葉を受けた。その日、そのバラモンが外での仕事から帰宅する途中、その長老を見かけて尋ねた。「出家者よ、私の家に来なさい。」

「然,婆羅門!」

しかし、婆羅門よ。

「出家!汝受何耶?」

出家よ、あなたは何を受けましたか?

「然,婆羅門!受。」

しかし、婆羅門よ、受けなさい。

彼心不喜,歸家而問:「與何於汝等出家耶?」

彼の心は喜ばず、家に帰って尋ねた。「何のためにあなたたちに出家させたのか?」

所言「不與何物」時,思惟:「次日,坐於我家門口,應斥『對今日來出家之妄語』。」

「何も与えられない」と言われたとき、彼は考えた。「明日、自分の家の門口に座って『今日出家に来た虚言の者よ』と叱ってやろう。」

長老,次日到婆羅門家之門口時,見長老耶?婆羅門如是言:「昨日汝在我家,何亦不受,妄語『我受,婆羅門!』汝等,容許妄語耶?不容許耶?」

尊き方よ、翌日に婆羅門の家の門前に到った時、尊き方に会った婆羅門がこう言いました。「昨日、あなたは私の家にいらっしゃったのに、なぜ(供養を)お受けにならなかったのですか? 『受けました、婆羅門よ』と虚偽の言葉を述べられました。あなた方は、虚偽の言葉を許容するのですか? それとも許容しないのですか?」

長老言:「入汝家七年十個月,何物亦不受,昨日接受所謂『尊者,先乞』之一言,若受一言之謝意,則如是言:『婆羅門!我受。』」

長老公が言われた。「あなたの家に七年十か月も滞在しながら、何ひとつ受け取らなかった。だが昨日、『尊者よ、まずお受け取りください』という言葉を受け入れてしまった。もしその一言へのお礼の気持ちがあるなら、『バラモンよ、私は受け取ります』とそのように言いなさい。」

婆羅門歡喜、喜悅而思念:「此之出家者唯受謝意之語,於眾人之中,言:『我受。』若受彼他之物,則如何不稱讚〔之〕,而稱讚唯受謝意之語耶?」彼吩咐「汝等淨信,由我等食物之中,常與此出家一匙之食!」

バラモンは喜び、心から満足して考えました。 「この出家者は、ただ感謝の言葉だけを受け取ったという。大勢の人の前で、『私は受け取った』と言う。もし他人の施しを受け取ったのならば、どうしてその施しそのものを称賛せずに、ただ感謝の言葉だけを称賛するのであろうか?」 そう考えて、彼は命じました。 「あなたがたは清らかな信心を持ちなさい。私たちの食べ物の中から、この出家者に毎日、一さじの食事を施しなさい。」

長老之淨信威儀與寂靜,淨信之彌彌加彼勸請:「常在我家用食。」長老默然而受,婆羅門己由食物中給殊妙之嚼食、噉食。長老食竟,手離鉢,去時常語簡短佛語而去。

長老は、清らかな信頼と威儀、そして静けさを具えていた。その清らかな信頼に心打たれた婆羅門は、彼を招いて言った。「どうか、いつも私の家でお食事をおとりください。」長老は黙ってその招きを受け入れた。婆羅門は自らの食物の中から、とりわけ素晴らしい固形食と柔らかい食べ物を差し出した。長老が食事を終え、手を鉢から離した時、去り際に簡潔な仏の教えの言葉を口にして立ち去った。

婆羅門女經對十個月,分娩兒子。〔其子〕取名那先,彼逐漸成長而至七歲。爾時,那先童子之父母如是言那先童子:「愛兒那先!汝應學此婆羅門家之學。愛兒那先!何者此婆羅門家之學耶?愛兒那先!所謂學者,是三吠陀。其他言學藝。」

バラモンの娘が十か月を経て、男の子を産みました。その子はナーガセーナと名付けられ、成長して七歳になりました。その時、ナーガセーナ少年の両親はこう言いました。「愛し子ナーガセーナよ。お前はこのバラモンの家の学問を学びなさい。愛し子ナーガセーナよ。このバラモンの家の学問とは何か。愛し子ナーガセーナよ、いわゆる学問とは、三種のヴェーダのことである。他に学芸と言われるものもある。」

「然,父!我欲學其學。」

「しかし、父よ。私はその教えを学びたいのです。」

蘇樓達羅婆羅門致千金酬謝於阿闍梨,設置臥牀於家之一方,對那先言:「愛兒!向彼婆羅門如是言:『卿教婆羅門之聖典。』」

スローダロー・バラモンは阿闍梨に千金の謝礼を贈り、家の片隅に寝台を設けて那先に言いました。「愛しき子よ、あのバラモンにこう言いなさい。『あなたはバラモンの聖典を教えなさい。』」

「然,父!」

「はい、お父様。」

彼作如是〔而言〕:「婆羅門阿闍梨!賜教。」

彼はこう言った。「尊きバラモンの師よ、教えを授けてください。」

「汝童子!然者領會!」婆羅門阿闍梨而教。

「お前、童子よ。それならば理解しなさい!」とバラモンの師が教えた。

那先童子唯依一度之教示,三吠陀徹於心,高聲唱誦,善受持,善確立,善作意。一度而於三吠陀、語彙、儀軌、音韻語源及第五古傳說,智眼生,能語,通於文法,通曉順世論、大人相。而又於一切之學藝,一度而智眼生。

那先童子は、ただ一度の教えによって、三つのヴェーダ(聖典)を心に刻み、声高く唱え、よく理解し、よく確立し、よく心に留めました。一度で、三つのヴェーダ、その語彙、儀軌、音韻、語源、そして第五の古伝説に至るまで、智慧の眼が開かれ、語ることができ、文法に通じ、順世論(唯物論)や大人相(偉人の特徴)にも通じるようになりました。さらに、あらゆる学芸についても、一度で智慧の眼が開かれたのです。

時,那先童子向父母如是言:「父母!於此婆羅門家,有以上之學藝或唯獨此耶?」

その時、那先(なせん)童子は両親にこう言いました。「お父さん、お母さん。このバラモンの家には、これより上の学問や技術はもう無いのですか?それとも、これだけなのでしょうか?」

「愛兒那先!於此婆羅門家無以上之學藝,學藝唯獨此。」

「愛しい子よ、ナーガセーナよ。このバラモンの家には、これ以上優れた学芸はない。学芸とは、ただこの一つだけである。」

時,那先童子試問阿闍梨之後,持書由高閣而下,依前生之習性,心之所動,獨自宴默,七日之間,立於門房,觀〔習得〕學藝之初、中、後,見無價值而後悔,曰:「此等之學藝是空虛,此等之學藝如稻殼。」

時に、那先少年は親教師(アーチャリヤ)を試し問うた後、書き物を手にして高い階から下りてきました。そして生まれつきの性質に従い、心のままに、ただ独り静かに坐って、七日の間、門の辺りに立ち、学問技術の初め・中・終わりを観察しました。それに真価がないと見て、後に後悔し、こう言いました。「これら学問技術は空しいものであり、これら学問技術は稲のもみ殻のようなものである」と。

爾時,尊者樓漢坐於越達尼耶之坐臥處,以心知那先童子心之思念,著內衣,持衣鉢,由越達尼耶之坐臥處沒姿,現於加姜伽羅婆羅門村之彼前。七日之間立於門房之那先童子見尊者樓漢自遙遠而來,見而言:「大概,此之出家欲教真實!」而歡喜、踊躍、欣喜、喜悅。彼近尊者樓漢之處,近而對尊者樓漢如是言:「卿,圓頂而穿上袈裟之卿是何者耶?」

その時、尊者樓漢(ロウカン)は越達尼耶(エツダチニヤ)の坐臥所に坐っていたが、心で那先(ナセン)童子の心の思いを知った。そして内衣を着、鉢と衣を持ち、越達尼耶の坐臥所から姿を消し、加姜伽羅(カキョウカラ)のバラモン村の彼の前に現れた。

七日間、門の部屋に立っていた那先童子は、尊者樓漢が遠くから来るのを見て、「おそらく、この出家者は真実を教えようとしているのだろう」と考え、歓喜し、躍り上がり、心から喜び、楽しんだ。彼は尊者樓漢の近くに寄り、近づいて尊者樓漢にこう言った。

「あなたは、剃髪し、袈裟をまとった方ですが、あなたは何者ですか?」

「童子!我稱出家。」

坊や、私はそれを「出家」と呼ぶのです。

「卿!依何而稱出家耶?」

「尊き方よ、何によって出家といわれるのですか?」

「童子!為遠離諸惡之垢穢而出家,是故稱出家」。

「童子よ、あらゆる悪の汚れから遠ざかるために出家するのです。ですから、これを出家と呼びます。」

「卿!依如何之理由,卿之髮鬚亦不如他人耶?」

「あなたは、どういう理由で、他の人のように髪やひげを伸ばさないのですか?」

「童子!出家乃見此等十六之障礙而剃除鬚髮。童子!何等為十六耶?即莊嚴障礙、裝飾障礙、塗油障礙、洗髮障礙、華鬘障礙、香料障礙、塗香障礙、訶梨勒障礙、阿摩勒障礙、染色障礙、結髮障礙、梳髮障礙、調髮障礙、解髮障礙、虱障礙,及頭髮脫落之時,嘆、惱、悲,槌胸而泣。童子!纏縛於此等十六障礙之人等,盡失一切極妙之學藝」。

「童子よ、出家とは、この十六の障害を見て、髪やひげを剃るのです。童子よ、その十六とは何か。すなわち、身を飾る障害、装飾する障害、油を塗る障害、髪を洗う障害、花飾りの障害、香料の障害、塗り香の障害、ハリタキの実の障害、アマラキの実の障害、染める障害、髪を結う障害、髪をとかす障害、髪を整える障害、髪をほどく障害、シラミの障害、そして髪が抜け落ちる時に嘆き、悩み、悲しみ、胸を打って泣くことです。童子よ、この十六の障害に束縛されている人々は、すべての素晴らしい学問や技芸を完全に失ってしまうのです」

「卿!依如何之理由,卿之衣服亦不如他人耶?」

「あなたは、どういう理由であなたの衣服が他の人より劣っていると言うのですか?」

「童子!〔彼等之〕衣甚於欲望、美麗、世俗之相。依衣而生,如何之怖畏亦不存在於袈裟衣。故我衣亦不如他人等。」

坊や、彼らの衣は欲望や美しさ、世俗の外見にまみれている。 衣によって生きるが、袈裟(けさ)にはいかなる恐れも存在しない。 だから私の衣も、他者のようではないのだ。

「卿!卿知學藝耶?」

「あなたは、学問や芸術をご存知ですか?」

「童子!然,我知學藝,亦知於此世最上之聖典。」

「小僧よ、しかし、私は学芸を知っており、またこの世において最も優れた聖典をも知っている。」

「卿!此亦得授於我耶?」「童子!然,可。」「然者授於我!」

「あなた、これを私にも授けてくださいますか?」 「童よ、よろしい。授けよう。」 「それでは、私に授けてください!」

「童子!今非其時,我為行乞而入村。」

「坊や、今はその時ではない。托鉢のために村へ入るのだ。」

時,那先童子由尊者樓漢之手取鉢而入於家,以親手〔伺候〕殊妙之嚼食、噉食,令滿足,令飽食,尊者樓漢之食後,手離鉢時,如是言:「卿!卿今授聖典於我。」

その時、那先(なせん)の少年は、尊者樓漢(ろうかん)の手から鉢を受け取り、家に入りました。自らの手で見事な嚼食(かむ食物)と噉食(食べる食物)を丁寧に用意し、尊者樓漢が満ち足り、十分に食事を終え、手が鉢から離れた時、次のように言いました。「尊者よ、どうか今まさに、私に聖典をお授けください。」

「童子!汝遠離障礙,於父母同意,若著我所著之出家衣者,其時,我授之。」

「若者よ、あなたはすでにさまたげを離れ、父母の同意も得ている。もし私がまとう出家の衣をまとうなら、そのときに私はそれを授けよう。」

時,那先童子近父母言:「父母!此出家者言:『我知此世最上之聖典者。』而彼不以自己之處出家者不授之,我於彼處出家,體悟其聖典。」

その時、那先(なせん)の若者は両親に近づいて言いました。「お父さん、お母さん。この出家者は『私はこの世で最も優れた聖典を知っている』と言っています。しかし、彼は自分のもとで出家する者にはそれを教えません。私は彼のもとで出家して、その聖典を体得したいと思います。」

時,彼父母思惟:「我子雖出家體悟聖典。體悟之後,再行歸來。」而同意「子!去體悟!」

その時、両親はこう考えました。「息子は出家して聖典を悟るだろう。悟った後は、きっと帰ってくるに違いない。」そう思って、こう言って承諾しました。「息子よ、悟りを開きに行きなさい。」

時,尊者樓漢帶那先童子達越達尼耶坐臥處之偉姜普堂處,到已於偉姜普堂之坐臥處而過一夜,行至所護窟之處,行而現於百俱胝阿羅漢之前。

さて、尊者ロハン(阿羅漢)は、ナセン童子(那先)を連れて、ダユエダニヤ(越達尼耶)という場所にある偉大な姜の木で囲まれた堂々たる休息所へと向かった。到着すると、その美しい休息所で一夜を過ごし、次に守護された石窟の場所へと足を運んだ。そして、そこに至ると、百倶胝(無数の)阿羅漢たちの前に姿を現した。

爾時,百俱胝阿羅漢令那先童子於所護窟出家。出家之尊者那先對尊者樓漢如是言:「尊者!我著卿之衣。教聖典於我!」

その時、百億の阿羅漢たちが、ナセーナ童子を守られていた洞窟で出家させました。出家した尊者のナセーナは、尊者のローハナにこう申し上げました。「尊者よ、私はあなたの衣を身にまといます。どうか私に聖典をお教えください!」

時,尊者樓漢言:「我最初應教何耶?此那先是賢者,最初應教以論藏。」

そのとき、尊者楼漢が言いました。「私は最初に何を教えるべきでしょうか?」 「あのナー先輩は賢者ですから、最初に論蔵を教えるべきです。」

時,尊者樓漢對尊者那先如是言:「那先!汝體悟我聖典。」彼對尊者那先最初授阿毘達磨,彼悉言法集論、分別論、界論、人施設論、論事、雙論、發趣大論。

そのとき、尊者ローハンは尊者ナーガセーナにこう語った。「ナーガセーナよ、あなたはわが聖典を体得しなさい。」 彼は尊者ナーガセーナにまずアビダンマを伝授した。すなわち、『法集論』、『分別論』、『界論』、『人施設論』、『論事』、『双論』、『発趣大論』のすべてを説き示したのである。

尊者那先善法、不善法、無記法以如是三法或二法組識法集論,蘊分別等以立十八分別組織分別論,分別攝非攝等之十四種類是界論,分別蘊施設、處施設等之六種類是人施設論,集成千論即自說他說各五百論而分別是論事,分別於根雙、蘊雙等十種類是雙論,分別於因緣、所緣緣等之二十四種類是發趣論——如是全論藏依一度之讀誦而通曉,言:「尊者!止!以上勿語!我唯唸誦此!」

尊者那先は、善法・不善法・無記法という三つの法を、あるいは二つの法の組み合わせとして組織的に識別し法集論を説き、蘊分別などにより十八の分別を立てて分別論を組織し、分別・摂・非摂などの十四の種類を界論とし、蘊施設・処施設など六つの種類を人施設論とし、千の論を集成して自説・他説各五百論として分別する論事を説き、根雙・蘊雙など十の種類を雙論とし、因緣・所緣緣など二十四の種類を発趣論と説く——こうしたすべての論蔵を一度の読誦で通暁し、「尊者よ、やめなさい。これ以上は語らないでください。私はこの経をただ唱えることにします!」と言った。

時,尊者那先入於假堂,作意阿毘達磨。何是善法耶?何是不善法耶?何是無記法耶?一度作意阿毘達磨及其註釋之後,行於百俱胝阿羅漢之處,行已向百俱胝阿羅漢如是言:「尊者!我於〔善法、不善法、無記法之〕此等三點如是廣說而述全阿毘達磨七論。」

その時、尊者ナーガセーナは集会所に入り、アビダルマ(勝法)の心を起こしました。「これは善い法(善法)か? これは悪い法(不善法)か? これは善悪どちらでもない法(無記法)か?」と。一度アビダルマとその注釈を心に留めた後、百倶胝(一千万)の阿羅漢たちのところへ赴き、到着してから百倶胝の阿羅漢たちにこう言いました。「尊者よ、私は〔善法、不善法、無記法の〕この三つの点について、このように詳しく説いて、アビダルマの七つの論(七論)をすべて述べつくしました。」

「善哉,那先!陳述!那先!陳述!」

「素晴らしい、ナーガセーナよ!語れ、ナーガセーナよ!語れ!」

時,尊者那先於七個月之間廣說而述七論。大地震動,諸天欣笑,梵天拍手,天雨曼陀羅華。

その時、尊者ナーガセーナは七ヶ月にわたって、七つの論題を広く説き明かしました。すると大地は震動し、天の人々は喜び笑い、梵天は手を打ち鳴らし、天からは曼陀羅の花が降り注ぎました。

時,百俱胝阿羅漢,於尊者那先滿〔二十歲〕時,於所護窟授予具足戒。

さて、百俱胝の阿羅漢たちは、尊者ナガセーナが満二十歳となった時、守られた洞窟において具足戒を授けた。

受具足戒之尊者那先,過其夜,朝早著內衣,持衣鉢,與和尚俱入村里行乞之時,於和尚,心生如次之思念:「然,和尚是虛哉!然,和尚是愚哉!除其餘之佛語,最初教我阿毘達磨。」

具足戒を受けた尊師那先は、一夜が明けた朝早く、内衣を身につけ、衣と鉢を持って和尚と共に村に托鉢に出かけました。そのとき和尚に対して、次のような思いが心に浮かびました。「ああ、和尚は間違っているのだろうか。ああ、和尚は愚かなのだろうか。他の仏の教えを差し置いて、最初に私に阿毘達磨を教えたのだから。」

時,尊者樓漢以心知尊者那先心之思念,對尊者那先如是言:「那先!汝懷不適之思念。汝不適,予亦不適。」

その時、尊者ローハンは心をもって尊者ナーガセーナの心の想いを知り、尊者ナーガセーナに向かってこう言った。「ナーガセーナよ、あなたは心に不適切な想いを抱いている。あなたが不適切なら、私もまた不適切である。」

時,尊者那先言:「然,希有哉!然,未曾有哉。我和尚是賢者,了知我心,我對和尚懺悔耶?」

その時、尊者ナーガセーナは言いました。「その通りです。何と稀有なことでしょう。何と未曾有なことでしょう。わが師は智慧ある方であり、私の心をよく理解しておられます。私は師に懺悔いたしましょうか?」

「尊者!寬恕,應不再懷如是之思念,應不再作如是之事。」

「尊者様、お許しください。もうそのような思いを抱かず、そのような行いをしないようにいたします。」

「那先!唯此,我不寬恕汝。那先!有名舍竭之都,其處為彌蘭王所統治。彼以見論作問,令惱諸比丘,若汝行至彼處,論破彼王,令起淨信,我則寬恕汝。」

それでは、ナーガセーナよ、私はお前を許さない。ナーガセーナよ、サーガラという都があり、そこはミリンダ王が治めている。その王は議論をもって比丘たちに問いかけ、悩ませている。もしお前がそこへ行き、その王を論破して、清らかな信心を起こさせたなら、その時、私はお前を許そう。

「尊者!不唯彌蘭王一人,全閻浮提所有之王,皆接頭而來,於我問以不問,我悉令起淨信,尊者!請寬恕。」

「尊者よ、ミリンダ王一人だけでなく、閻浮提のすべての王たちが、頭を下げて参ります。問うか問わずにかかわらず、私は彼らすべてに清らかな信心を起こさせました。尊者よ、どうかお許しください。」

「那先!我不再對汝言此事。若令彼彌蘭王起淨信,那先!我寬恕汝。」

「ナカセーナよ、わたしはもはやこのことについてあなたに語ることはない。かのミリンダ王に清らかな信を起こさせるならば、ナカセーナよ、わたしはあなたを許そう。」

「尊者!我於此〔雨期之〕三個月間於誰之處止住耶?」

「尊者様、私はこの雨期の三か月間、どなたのもとで過ごせばよいのでしょうか?」

「那先!彼尊者馬護止住於越達尼耶之坐臥處。那先!汝行訪尊者馬護之處!訪而,以我名頭面禮尊者馬護之足,如是言:『尊者!我和尚問卿無病、無疾、輕快、強健、安穩而住耶?於此〔雨期之〕三個月間遣我止住於卿之處。』言:『汝和尚如何之名耶?』時,應言:『尊者!名樓漢長老。』言:『予如何之名耶?』時,如是言:『尊者!我和尚知卿之名。』」

ナーガセーナよ。かの尊者マーホは、ウダニヤという場所の臥坐所に滞在している。ナーガセーナよ、汝は尊者マーホのもとを訪ねよ。訪ねて、我が名をもって尊者マーホの足に頭を接して礼をせよ。そして、このように言え。「尊師よ。私の和尚が、あなたに病なく、患いなく、軽快で、健やかで、安穏に過ごされているかと尋ねています。この雨期の三ヶ月間、私をあなたの許に留まらせるよう遣わしました。」と。そして「あなたの和尚の名は何というのか。」と尋ねられたならば、「尊師よ。名は楼漢長老とおっしゃいます。」と答えるべきである。さらに「私の名を何というのか。」と尋ねられたならば、このように言うべきである。「尊師よ。私の和尚はあなたの名を知っております。」と。

「尊者!是。」

「尊者さま、その通りです。」

時,尊者那先允諾和尚之言,右繞和尚,敬禮而請退出,次第遊行到尊者馬護之處。至已問訊尊者馬護,坐於一方。坐於一方之尊者那先對尊者馬護如是言:「尊者!我和尚以頭面禮卿之足,問卿之無病、無疾、輕快、強健、安穩住耶?」

その時、尊者ナーガセーナは師の言葉を了承し、師の周りを右に三度巡り、敬礼して退出を願い出た。そして順に旅をして、尊者アユパーラのもとへと至った。到着して尊者アユパーラに挨拶し、一方に座った。一方に座った尊者ナーガセーナは、尊者アユパーラにこう語った。「尊者よ、私の師が頭をもってあなたの足に礼をし、あなたに病なく、悩みなく、軽やかで、健やかで、安らかに過ごされているかとお尋ねです。」

時,尊者馬護對尊者那先如是言:「汝如何之名耶?」

そこで、尊者マーフが尊者ナーガセーナにこう尋ねました。「あなたのお名前は何ですか?」

「我是那先。」

「私は那先(ナーガセーナ)です。」

「予是如何之名耶?」

「私は、いったい何という名なのでしょうか?」

「尊者!我和尚知卿之名。」

「尊者よ、私はあなたのお名前を存じております。」

「那先!汝之和尚如何之名耶?」

「ナーガセーナよ、あなたの師匠は何という名前ですか?」

「尊者!卿知我和尚之名。」

「尊者様、あなたは私の和尚のお名前をご存じです。」

「善哉,善哉,那先!」言已而思念:「此那先是賢者,欲修學而來,我科梵壇罰於那先。」時,尊者馬護對尊者那先,於三個月間,不再交談。

「すばらしい、すばらしい、ナセナよ」 こう言ってから考えました。 「このナセナは賢者であり、修行と学びを求めて来たのに、私は梵壇の罰をナセナに科してしまった」 その時、尊者マフは尊者ナセナに対して、三か月の間、再び言葉を交わすことはありませんでした。

時,尊者那先於三個月間掃除尊者馬護之房,備洗臉水。然,尊者馬護再掃房間,捨所備之水,以其他洗臉水洗臉。

さて、尊師ナーガセーナは三か月の間、尊者馬護の部屋を掃除し、洗顔の水を準備しました。ところが、尊者馬護は再び部屋を掃除し、用意された水を捨てて、別の洗顔水で顔を洗ったのです。

爾時,三十年間一優婆夷奉事尊者馬護。自此經三個月,其優婆夷行至尊者馬護之處,行已對尊者馬護如是言:「尊者!他之出家在卿之處耶?」時,尊者馬護對其優婆夷如是言:「優婆夷!我處有名那先之比丘。」

ある時、三十年にわたり一人の在家の女性が尊者マーハを敬って仕えていました。それから三か月後、その在家の女性は尊者マーハのもとを訪れ、こう申し上げました。「尊者よ、他にも出家者があなたのもとにおられますか?」すると、尊者マーハはその在家の女性にこう答えました。「在家の方よ、私のもとにはナーセーナという名の比丘がいます。」

「然,尊者馬護!與那先俱受明日之食。」

では、尊者マフ(馬護)よ。あなたはナーガセーナ(那先)とともに、明日の食事をご一緒に受け取ってください。

尊者馬護默然而受。時,尊者馬護過其夜,帶尊者那先,清晨著內衣,持衣鉢,行至優婆夷之住處,行已坐於所設之座。時,優婆夷以殊妙之嚼食、噉食親手〔伺候〕尊者馬護與尊者那先,令滿足,令飽食。時,尊者馬護食終,手離鉢,令點燈火,對尊者那先如是言:「那先!汝隨喜陳述此優婆夷。」如是言起座而去。

尊者マーフォは黙ってこれを受け入れた。その夜が明け、尊者マーフォは尊者ナーセーンを連れて、早朝に内衣を着て、衣と鉢を携え、優婆夷(在家の女性信者)の住まいへと向かった。到着後、用意された席に座った。すると、優婆夷は上等な噛み物や食べ物を自らの手で尊者マーフォと尊者ナーセーンに差し出し、満足するまで十分に食べさせた。やがて尊者マーフォは食事を終え、手を鉢から離し、灯りに火を灯すよう指示すると、尊者ナーセーンに向かってこう言った。「ナーセーンよ、あなたがこの優婆夷のために功徳の随喜(感謝と称賛の言葉)を述べなさい。」そう言ってから、立ち上がって席を去った。

時,彼優婆夷對尊者那先如是言:「尊者那先!我老齡也,以甚深之偈,隨喜陳述。」

その時、その在家の女性は尊者ナーガセーナにこう申し上げました。「尊者ナーガセーナよ。私は年を取りました。深い意味を持つ詩句をもって、喜びの言葉を述べさせてください。」

時,尊者那先對彼優婆夷隨喜陳述關於出世間空性甚深之阿毘達磨。時,於其座,對彼優婆夷言:「一切集法是滅法。」之離塵離垢法眼生。尊者那先亦對優婆夷隨喜陳述畢,省察自說之法,得令發起其觀,坐其座而住立預流果。

その時、尊者ナーガセーナは、かの優婆夷に対して、世間を超えた空性の深遠なるアビダンマについて説法し、共に喜びました。そして、その席で、かの優婆夷に向かって「すべての因縁によって生じたものは、消え去る性質を持つ」と述べましたところ、彼女には塵や汚れを離れた清らかな法の眼が生じました。尊者ナーガセーナもまた、優婆夷と共に喜び、自らの説法を省察して、内観を引き起こすことに成功し、そのまま座に留まって預流果の境地に達しました。

時,尊者馬護坐於假堂,以清淨超人之天眼,以心知尊者那先心之思念,發善哉之言:「善哉,善哉,那先!一箭射三大身。」幾千之諸天拍手,踊躍欣笑:「然,希有哉!然,未曾有哉!尊者那先以甚深之偈頌隨喜陳述耶?」天雨栴檀香抹。

その時、尊者マーフは仮堂に座り、清らかで超人的な天眼をもって、尊者ナーガセーナの心の内を察知し、賞賛の言葉を発した。「善きかな、善きかな、ナーガセーナよ。一矢で三つの大きな身体を射抜いた。」幾千もの天人が拍手し、歓喜して笑い声をあげた。「実に、稀なることかな!実に、未曾有のことかな!尊者ナーガセーナは、深遠なる偈頌をもって随喜の意を述べられたのか?」天からは栴檀の香りと抹香が降り注いだ。

時,尊者那先隨喜陳述之後,從座而立,至尊者馬護之處,至已問訊尊者馬護而坐於一方。尊者馬護對坐於一方之尊者那先如是言:「那先!汝止住已久!那先!汝行至巴蓮弗城,尊者法護止住北方名無憂園之精舍。汝於尊者法護之處,可通達佛語。」

その時、尊者ナーガセーナは陳述を喜ばれた後、席を立ち、尊者マントのところへ赴いた。そして、尊者マントに挨拶をして、一方に座った。

尊者マントは、一方に座った尊者ナーガセーナにこう言った。

「ナーガセーナよ、長くここにとどまったね。ナーガセーナよ、あなたはパータリプトラの都へ行きなさい。尊者ダルマーソーケンサ(法護)は、北の方の『無憂園』という名の精舎に住んでいる。あなたは、尊者ダルマーソーケンサのもとで、仏の教えを深く学び、体得することができるだろう。」

「尊者!巴蓮弗由此處有幾何耶?」

「尊者様、パータリプトラはここからどのくらいの距離ですか?」

「那先!巴蓮弗由此處有百由旬。」

那先よ。パータリプトラはここから百由旬(約千キロメートル)離れている。

「尊者!巴蓮弗遠,途中行乞食,難得難求。我如何而行耶?」

「尊者よ。バラナシは遠く、道中での托鉢(たくはつ)は難しく、食べ物を得ることもままなりません。私はどのように行動すればよいのでしょうか」

「那先!汝途中,除團食、黑粒之米飯,可得種種之汁,種種之助味。」

「ナーガセーナよ。あなたは旅の途中で、固形の食べ物や黒い米粒のご飯以外にも、様々な汁物や様々な副菜を得ることができるのです。」

時,尊者那先允諾尊者馬護之言,禮而右繞尊者馬護,次第遊行而去。

そのとき、尊者ナーガセーナは尊者マーフカの言葉を承諾し、礼をして尊者を右に三度繞り、順に遊行しながら立ち去りました。

爾時,有巴蓮弗之富商,駕五百輛之車,裝載商品,到巴蓮弗之途中。巴蓮弗之富商見尊者那先從遠處而來,見而止五百輛之車,對尊者那先如是言:「尊者!卿往何處耶?」

その時、バーラーナシーの大商人が五百台の荷車に品物を積み、パータリプトラへ向かう途中だった。そのバーラーナシーの大商人は、尊者ナガセーナが遠くから来られるのを見て、五百台の車を止め、尊者ナガセーナにこう申し上げた。「尊者よ、あなた様はどちらへおいでになりますか?」

「長者!我行往巴蓮弗。」

「長者よ、私は巴蓮弗へと向かいます。」

「卿若行往巴蓮弗,則與我等俱樂而行。」

もしあなたがパータリプトラへ行かれるなら、私たちと一緒に行きましょう。そうすれば楽しく過ごせますよ。

「長者!好。」

長者よ、それは良い。

時,巴蓮弗之富商淨信彼之威儀,以殊妙之嚼食,噉食親手〔伺候〕尊者那先,令滿足、令飽食、尊者那先之食畢,手離鉢之時,取一卑座而坐於一方。坐於一方之巴蓮弗富商對尊者那先如是言:「尊者!卿如何之名耶?」

その時、バーラナシーの富裕な商人は、尊者ナガセーナの荘厳な振る舞いに深く感銘を受け、自ら最高の噛み物や食べ物を手ずから尊者に差し出し、満足するまで、十分に食べさせた。尊者ナガセーナが食事を終え、鉢から手を離したとき、〔商人は〕低い座を取り、一方に座った。一方に座ったバーラナシーの富裕な商人は、尊者ナガセーナにこう言った。「尊者よ、あなたのお名前は何とおっしゃいますか?」

「長者!我名那先。」

「長者様、私の名は那先と申します。」

「尊者!卿知佛語耶?」

「尊者よ、あなたは仏の言葉をご存じですか?」

「長者!我知阿毘達磨師之諸句。」

「長者よ、私はアビダルマの師が説く様々な教えの句を知っています。」

「尊者!我等有幸,尊者!我等誠然有幸,我亦是阿毘達磨師,卿亦是阿毘達磨師,適時我等欲讀誦阿毘達磨,尊者那先!說阿毘達磨之諸句。」

尊師よ、まことに幸いでございます。私も阿毘達磨の師、あなたも阿毘達磨の師でございます。今こそ、ともに阿毘達磨を読誦いたしましょう。尊師ナーガセーナよ、阿毘達磨の諸々の句をお説きください。

時,尊者那先對巴蓮弗之富商說示阿毘達磨。說示之時,巴蓮弗之富商歡喜、踴躍、欣喜、喜悅。對〔其〕巴蓮弗之商人「一切集法是滅法」之離塵離垢法眼生。

その時、尊者ナガセーナは、パータリプトラの大商人にアビダンマを説き示しました。説き示すと、パータリプトラの商人は大いに喜び、心がはずみ、歓喜し、悦びました。そのパータリプトラの商人には、「すべての集まったものは、消え去るものである」という、塵や汚れを離れた清らかな智慧の目が開かれました。

時,巴蓮弗之富商駕五百輛之車,行至〔剩餘之〕半路。時,巴蓮弗之富商,已近巴蓮弗之路程,對尊者那先如是言:「尊者那先!此是到越達尼耶無憂園之道。尊者那先!賜與恩惠於我。」

ある時、パータリプトラの大富豪が五百台の車を連れて、旅の道半ばに差し掛かりました。そして、パータリプトラの大富豪は、パータリプトラの道の近くに来ると、尊者ナガセーナにこう申し上げました。「尊者ナガセーナ様、こちらがウッタラーニヤのアソーカ園へ至る道です。尊者ナガセーナ様、どうか私にご慈悲をお示しください。」

「長者!我是乞食者,是出家者,與如何之恩惠。」

「長者よ、私は托鉢の者であり、出家の身であります。どのような恵みも、私には及びません。」

「尊者!任何皆可與,賜與恩惠。」

尊者よ、何でも施すことができ、恩恵を与えることができる。

「尊者!好。」

「尊者さま。かしこまりました。」

「尊者那先!此是長十六肘、寬八肘高價之織物。尊者那先!垂憐哀愍,承受此高價之織物。」

「尊い那先よ。これは長さ十六肘、幅八肘の高価な織物でございます。どうか尊き那先よ、哀れみをもって、この高価な織物をお受け取りください。」

尊者那先垂憐哀愍而承受其高價之織物。時,巴蓮弗之富商歡喜、欣喜,喜悅,得尊者那先之承諸,右遶合掌,由後方而行,到達巴蓮弗。

尊者ナガセナが哀れみをもって、その高価な織物をお受け取りになりました。その時、パータリプトラの大商人は歓喜し、心から喜び、尊者ナガセナの承諾を得たことを喜びました。そして、右に回りながら合掌し、背後から進んでパータリプトラに到着しました。

時,尊者那先行至無憂園尊者法護之處,向尊者法護如是言:「尊者!教我佛語。」

その時、尊者ナハは、無憂園にいる尊者ダンマパーラのもとへ行き、こう言いました。 「尊者よ、どうか私に仏の教えをお示しください。」

爾時,尊者帝須達多於銅鍱洲(錫蘭島),通達一切之佛語後,行至閻浮提,至已問訊尊者法護如是言:「尊者!我自遠方而來,教我佛語。」

その時、尊者ティッサダッタ(帝須達多)は銅葉洲(スリランカ島)において、全ての仏の教えを究め、閻浮提(インド)へと赴きました。到着後、尊者ダンマパーラ(法護)にこう尋ねました。「尊者よ、私は遠方より参りました。仏の教えを私にお示しください。」

時,尊者法護對尊者那先如是言:「那先!汝與尊者帝須達多俱通達佛語,善讀誦,無悔。」

その時、尊者法護は尊者那先にこう言いました。「那先よ、あなたは尊者帝須達多と共に仏の教えに通達し、よく読み習得していて、悔いを残すことがありません。」

「尊者!我與錫蘭人俱不學佛語。理由如何?不應與無知之異國人交往,何況於佛語耶?」

尊者よ、私はセイロンの人々と共に仏の教えを学びません。その理由は何かといいますと、無知な異国の人々と交わるべきではないからです。ましてや、仏の教えについてはなおさらのことです。

尊者法護又再次對尊者那先如是言:「那先!汝應與帝須達多俱學佛語,帝須達多是賢者,非無知。」

尊者法護は再び尊者那先にこう言いました。「那先よ、あなたは帝須達多と共に仏の教えを学ぶべきです。帝須達多は賢者であり、無知な者ではありません。」

那先思念:「我所思惟過誤,我所作是罪惡。然,我向尊者帝須達多乞求寬恕。」彼從座而立,五體投地,合掌而言:「尊者!饒恕我之過錯。我不應再一次作如是語。」

那先はこう思った。「私の考えは誤りであり、私の行いは罪深いものだった。それゆえ、私は尊者ディースダッタに許しを乞う。」 彼は座を立ち、五体投地し、合掌して言った。「尊者よ、どうか私の過ちをお許しください。私は再びそのような言葉を発するべきではありません。」

「善哉,善哉,那先!我寬恕汝之過。」

「よいかな、よいかな、ナーガセーナよ。あなたの過ちを私は許します。」

時,尊者那先與尊者帝須達多於尊者法護之處,通達佛語。依據一度之說示而讀誦長部。時,尊者那先與尊者帝須達多於三箇月間,體得三藏、一切佛語之文。次之三箇月間,體得三藏、一切佛語之義。時,尊者法護對尊者那先如是言:「那先!譬如牧牛士飼養牛,而牛乳為他所享受,那先!凡夫持有三藏、佛語,恰如牧牛士而不入沙門道。」

その時、尊者ナーガセーナと尊者ティッサダッタは、尊者ダンマラッキタの許で仏の教えを体得した。一つの教示に基づいて『長部』を読誦した。その時、尊者ナーガセーナと尊者ティッサダッタは、三ヶ月の間に三蔵(さんぞう)と、すべての仏の教えの文(もん)を習得した。次の三ヶ月の間に、三蔵とすべての仏の教えの義(ぎ)を習得した。その時、尊者ダンマ ラッキタは尊者ナーガセーナにこう言った。「ナーガセーナよ、例えば牛飼いが牛を養いながらも、その乳は他人が享受するようなものだ。ナーガセーナよ、凡夫(ぼんぶ)が三蔵や仏の教えを保持することは、恰(あたか)も牛飼いのようなものであり、沙門の道に入ることはないのだ。」

「尊者!唯有教誠如實充分。」

「尊者よ、教えはただ誠実であれば十分です。」

時,尊者那先於其日、其夜,與無礙解俱逮得阿羅漢位。尊者那先之通達〔四〕諦耶!大地鳴動震動、震撼。其故曰:

その夜、尊者ナガセーナは無碍の智慧とともに阿羅漢果に達しました。尊者ナガセーナが四諦を悟ったとき、大地は鳴り響き、震え、揺れ動きました。その理由とは、

如搾製糖機
大地為鳴動
製油機車輪
大地為震動
大海乃震撼
山王乃屈倒
須彌山傾時
發轟隆巨響

搾りの機械のように 大地は鳴り響いた 油を搾る車輪のように 大地は震え動いた 大海は揺れ動き 山々はかがみ倒れた 須弥山が傾くとき 轟音が響き渡った

一切諸天歡喜,諸天欣笑,梵天拍手。天雨栴檀香抹,天雨曼陀羅華。

すべての天人が喜び、天人は微笑み、梵天は手を打ち鳴らした。天からは栴檀の香りが降り注ぎ、天からは曼陀羅の花が舞い降りた。

爾時,百俱胝阿羅漢集聚於雪山之所護窟。彼等遣使者於尊者那先之處,言:「那先!來!我等渴望見卿。」

その時、百倶胝の阿羅漢たちが雪山に守られた洞窟に集まりました。彼らは尊者那先のもとへ使いを送って言いました。「那先よ、来たれ。我々はあなたに会いたく思っている。」

時,尊者那先聞使者之言,由無憂園沒姿,現於雪山所護窟百俱胝阿羅漢之前。彼近諸長老之處,近已稽首者長老之足,如是言:「卿等如何遣使者耶?」

さて、尊者ナーガセーナは使いの者の言葉を聞いて、無憂園から姿を消し、雪山に守られた洞窟にいる百億の阿羅漢たちの前に現れました。彼は長老たちのそばに近づき、近づいてから長老たちの足に頭を下げて、こう言いました。「あなたがたは、どのようにして使いの者を遣わされたのですか?」

「那先!彼彌蘭王以一說與其反對說而問,以惱我等。那先!卿行已令屈伏彌蘭王為幸。」

「ナセンよ、あのミリンダ王はある説とその反対説で問いかけてきて、私たちを悩ませるのです。ナセンよ、あなたが行ってミリンダ王を屈服させたのは、幸いなことでした。」

「尊者!不僅彌蘭王一人,全閻浮提如彌蘭王之王,雖接頭而來,我亦能解答其問令得滿足。」

「尊者よ、ミリンダ王お一人だけでなく、全インド中のミリンダ王のような王たちが、並んでやって来たとしても、私はその問いに答えて、皆を満足させることができます。」

時,尊者那先對諸長老如是言:「諸長老無畏懼之處行舍竭城。」時,諸長老以〔黃金之〕袈裟輝映舍竭城。

そのとき、尊き那先(ナーガセーナ)は長老たちにこう言いました。「長老方よ、恐れることなく、サーガラ(舎竭)の都へ向かいなさい。」 すると、長老たちは黄金色の衣(袈裟)を身にまとって、サーガラの都を照り輝かせました。

時,尊者那先現於八萬比丘所圍繞之雪山守護窟百俱胝阿羅漢之前。

その時、尊者ナーガセーナは、八万の比丘たちに囲まれた雪山の守護窟にいる、百倶胝の阿羅漢たちの前に現れました。

其時,名阿優婆羅五部師長老止住於刪竭耶房舍。其時,彌蘭王謂:「然,美哉月明之夜!今率領沙門、婆羅門之僧伽、率領伽那、為眾之師,自稱應供、正等覺者,與予對論,體解疑惑者是誰耶?予欲訪之。」如是言時,五百之臾那人對彌蘭王如是言:「大王!有名尊者阿優婆羅之長老,持三藏,多聞,有辯才,所言善美,五部之師。彼止住於刪竭耶房舍。大王!至已問於尊者阿優婆羅。」

その時、アユーパーラと名高い五部を統べる老師が、サンジャヤの精舎に滞在しておられた。その時、ミリンダ王は言った。「さて、何と美しい月明かりの夜であることか。これより沙門やバラモンの僧伽、また在家の衆を率い、人々の師として自ら阿羅漢・正等覚者と称する者たちと対論し、疑惑を解決してくれる者は誰であろうか。私(ミリンダ)は訪ねてみたい。」このように言った時、五百人のギリシア人たちがミリンダ王にこう言った。「大王!アユーパーラという名高い尊き老師がおられます。三蔵を保持し、学識豊かで、弁舌に優れ、言葉は見事であり、五部の師です。その方はサンジャヤの精舎に滞在しておられます。大王、おいでになり、尊師アユーパーラにお尋ねください。」

「然者,告於尊者!」

「では、尊者に申し上げます。」

時,占相師遣使者於尊者阿優婆羅之處言:「尊者!彌蘭王欲見尊者阿優婆羅。」

その時、占相師は使いを尊者アユーパーラのもとに送り、こう言った。「尊者よ、ミリンダ王が尊者アユーパーラにお会いしたいと願っております。」

尊者阿優婆羅如是言:「然者,王之來。」

お呼びの方アユーパーラが言いました。「それならば、王さまがお越しになられました。」

時,彌蘭王被五百臾那人所圍繞,乘最勝之車,前往刪竭耶房舍尊者阿優婆羅之處,至已與尊者阿優婆羅問候,交談親愛、慇懃之語而坐於一方。坐於一方之彌蘭王對尊者阿優婆羅如是言:「尊者阿優婆羅!出家是何之目的耶?又卿之最勝目的是何耶?」

さて、ミリンダ王は五百人のギリシア人に囲まれ、最高の車に乗って、サンジャヤの精舎におられる尊者アユパーラの許へ向かいました。到着して尊者アユパーラと挨拶を交わし、親しみと敬意を込めた会話を交わしてから、一方に坐りました。一方に坐ったミリンダ王は尊者アユパーラにこう言いました。「尊者アユパーラよ、出家の目的は何でしょうか。また、あなたにとって最も優れた目的とは何でしょうか。」

「大王!出家之目的在行法,在行寂靜,在人天之利益、饒益、幸福。」

大王よ、出家の目的は、正しい行いを実践すること、静けさの道を歩むこと、そして人天の利益と幸福を得ることにあるのです。

「尊者!在家,有行法、行寂靜者耶?」

「尊者様、在家の者でありながら、修行の道や静かな境地を実践する方はいらっしゃいますか?」

「大王!然,在家有行法、行寂靜者。譬如,大王!世尊於波羅奈之仙人墮處、鹿野苑,轉無上之法輪時,十八俱胝之梵天乃法現觀。彼等皆為在家而非出家,無一人出家。於僧迦舍城之城門,說示一切度之法門、軻地羅炭火之法門、教誡羅睺羅之法門時,二十俱胝之生類乃法現觀。彼等皆是在家而非出家。」

「大王、しかしながら、在家でありながら、寂静の道を歩む者もおります。例えば、大王、世尊が波羅奈の仙人堕ちの地、鹿野苑において、無上の法輪を説かれた時、十八倶胝の梵天が法を現観しました。彼らは皆、在家であって、出家した者は一人もおりません。また、僧迦舍の城門において、一切度の法門、軻地羅の炭火の法門、羅睺羅を教誡する法門をお示しになった時、二十倶胝の生きとし生けるものたちが法を現観しました。彼らもまた、皆、在家であって、出家した者ではありません。」

時,彌蘭王如是言尊者阿優婆羅:「尊者阿優婆羅!然者,卿等之出家乃無用。依於前生作惡業之果,出家為沙門釋子,行頭陀支。尊者阿優婆羅!一切之一坐食者,於前生掠奪他人之食者,奪食,依其業果而為一坐食者,適時於時時不得食。彼等,非有戒,非有苦行,非有梵行。尊者阿優婆羅!一切露天坐行者,於前生掠奪他人之村里,破壞其家,依其業果而為露天坐行者,不得牀坐。彼等,非有戒,非有苦行,非有梵行。尊者阿優婆羅!一切常坐行者,於前生為追剝、盜賊,捉行道之人令縛,令坐依其業果而為一坐行者,不得身臥。彼等,非有戒,非有苦行,非有梵行。」

時、ミリンダ王は尊者のアユーパーラにこう言いました。「尊きアユーパーラよ、それならば、あなた方の出家は無意味なものだ。前世で悪業をなした報いとして、沙門・釋子として出家し、頭陀の行を実践しているに過ぎない。尊きアユーパーラよ、一切の一坐食(一日一食)を実践する者は、前世で他人の食物を奪い、奪い取った者である。その業の報いとして一坐食を実践するがゆえに、時に応じて食事を得られないのである。彼らには戒もなく、苦行もなく、梵行もない。尊きアユーパーラよ、一切の露地坐(野外に座る行)を実践する者は、前世で他人の村々を奪い、その家を破壊した者である。その業の報いとして露地坐を実践するがゆえに、坐具を得られないのである。彼らには戒もなく、苦行もなく、梵行もない。尊きアユーパーラよ、一切の常坐行(常に座っている行)を実践する者は、前世で追剥ぎや盗賊であり、道行く人を捕らえて縛り、座らせた者である。その業の報いとして一坐食を実践するがゆえに、身体を横たえることができないのである。彼らには戒もなく、苦行もなく、梵行もない。」

如是而言時,爾時,尊者阿優婆羅沈默,一言亦不答。

このようにお話しになった時、尊者アユパラ(阿優婆羅)は沈黙を守り、一言も答えなかった。

時,五百之臾那人如是言:「大王!比丘是賢者而多聞,畏懼不答一言。」

さて、五百人のユヴァナたちがこのように申し上げました。「大王よ、この比丘は賢者であり、多くの教えを聞き知っておりますが、畏れ多くて一言もお答えになりません。」

時,彌蘭王環視所有會眾,見尊者阿優婆羅之沈默,拍手喝采之後,見臾那人之不畏懼,對彼等如是言:「然,閻浮提無人哉!然,閻浮提如稻殼哉!沙門婆羅門之率僧伽,率伽那,自稱應供、正等覺者,與予對論,體解疑惑者無一人。」

そのとき、ミリンダ王は集まったすべての会衆を見渡し、尊者アユーパラの沈黙を見て拍手喝采した後、ギリシャ人たちが恐れないのを見て、彼らにこう言った。「なるほど、ジャンブ大陸には人はいないのか。なるほど、ジャンブ大陸はもみがらのようだ。修行者やバラモンたちが僧団を率い、グループを率いて、自ら阿羅漢や正等覚者と称しながら、私と討論して論破し、疑惑を理解させる者は一人もいない。」

長老見彼王之相而思念:「我等是沙門,不適口論,不應諍爭,我不應答王之所問,我應離去,應無教之動搖。」拂皮布起立而去。

長老は王の様子を見て考えた。「我々は沙門である。口先だけの論争はふさわしくない。争うべきではない。王の問いに答えるべきではない。去るべきである。教えに導かれることなく、自ら動くべきだ。」そうして皮の衣を払い、立ち上がって去っていった。

然而王思念:「此等臾那人必不困惑與予對論者誰?賢者比丘在於其他。」如是言占相師:「占相師!與予對論者誰?賢者比丘在於其他耶?」

しかし、王は考えた。「この若者たちが、私と議論の相手になるとは考えにくい。賢者である比丘は他にいるのだろうか。」そう思って、王は占相師に尋ねた。「占相師よ、私と議論する相手は誰なのか?賢者である比丘は他にいるのではないか?」

爾時,尊者那先於諸沙門所圍繞——彼率僧伽,率伽那,為眾之師,於世所知,有名聲,持三藏,究智有宏大覺智,通阿含宏大無礙解,通曉勝者師主之九分教,達究竟,不動如山王,博學而破他說,有文才,善知法義,難近、難礙、難蔽,捨諍者、作光者、破闇者、大論師,有義辯、法辯、詞辯、語辯無礙解,為善達究竟大論師,通傳承,有比於大海洋之智,彼最勝之伽那首、諸伽那之最上者,知錯誤伽那主徒眾之議論,破他派,聰明,有自制,無畏,多幸,令顯赫僧伽,是應供者,得最上之利養、最上之名聞、得恭敬,於四眾所恭敬、尊重、崇敬、崇拜——彼是識者、智者、賢者、聞歡喜者,說聖典之義理,開闡師主勝者之九分教,說示最勝教之寶,作法供養,立法柱,建法幢,吹法螺,鳴法鼓,鳴四諦之鼓、小鼓、大杖鼓,作師子吼,轟隆雷鳴,響出甘美之音聲、閃爍最勝智之電光、充滿慈悲之水,依大法雨而使全世界滿足,遊行於村里、聚落、邊境、剎土、僻陬、都城、王都,順次進入王都,到達人口眾多之臾那人之都——舍竭城,止住於名為刪竭耶房舍。

その時、尊者那先は、修行僧たちに囲まれていた。彼は僧伽を率い、集団を率い、人々の師として世に知られ、名声があり、三蔵を保持し、智慧は広大で大きな覚りの智慧を具え、阿含を究め、広大無碍の解を得て、勝者たる師主の九分教に通達し、山王のように動かず、極致に達し、博学で他宗の説を打ち破り、文才があり、法の意味をよく知り、近づき難く、妨げ難く、覆い難く、争いを捨て、光を放ち、闇を破る大論師であった。義辯、法辯、詞辯、語辯の無礙解を有し、極致に達した大論師であり、伝承に通じ、大海のような智慧を持ち、最勝の集団の長、すべての集団の中の最上者であり、誤りある集団や主たる徒衆の議論を知り、他派を打ち破り、聡明で、自制心があり、恐れず、幸多く、僧伽を輝かせ、応供であり、最上の利養と最上の名声を得て、恭敬を受け、四衆から恭敬、尊重、崇敬、崇拜されていた。彼は識者、智者、賢者であり、聞く者を喜ばせ、聖典の義理を説き、師主・勝者の九分教を開き示し、最勝なる教えの宝を説示し、法の供養を行い、法の柱を立て、法の幢を建て、法の螺貝を吹き、法の太鼓を打ち鳴らし、四諦の鼓、小鼓、大杖鼓を打ち鳴らし、獅子吼をなし、雷鳴を轟かせ、甘美な音声を響かせ、最勝の智慧の稲光を閃かせ、慈悲の水を満たし、大いなる法の雨によって全世界を満たし、村々、集落、辺境、国土、僻地、都城、王都を遊行し、順次王都に入り、多くの人々が住む臾那人の都である舎竭城に到着し、刪竭耶という名の房舎に止住した。

是故古人言:

ですから、昔の人はこう言っています。

〔彼那先〕多聞巧談論
為聰明無畏
善巧於宗義
善於巧辯舌
所圍繞三藏
師與五部師
四部師比丘
隨從於那先
聰明說真實
比丘所圍繞
遊村里聚落
接近於舍竭
那先時止住
刪竭耶房舍
被人所圍繞
如山中獅子
有深慧有智
明於道非道
無畏者那先
開闡最上義

``` [那先尊者は] 博識で弁舌に優れ 聡明で恐れるものなく 教学の極意に巧みで 議論に長けている

三蔵を学び尽くした師や 五部の師、四部の師である比丘たちが 那先尊者に従い 聡明に真実を語る

比丘たちに囲まれて 村や里を巡り歩き サーガラの町に近づき 那先はそのとき滞在した

サンジャヤの精舎にて 人々に囲まれ 山の中の獅子のように

深い智慧と知恵を持ち 道と非道を明らかにする 恐れることのない那先尊者は 最上の教えを説き明かす ```

提婆鬘提耶聞其言,如是言彌蘭王:「等待,大王!有比丘,其比丘成得。大王!名那先之比丘成得。彼是說法者、賢者、聰明、智者、無畏、多聞、巧談論、所言善美,達義、法、詞、辯無礙解而自在者,善達究竟,因陀羅、須夜摩、婆留那、俱毘沙門護世諸天,又得一切之父、祖父大梵天之對論,況於人間耶?」

提婆鬘提耶はその言葉を聞いて、ミリンダ王にこう言った。「お待ちください、大王。ある比丘がおります。その比丘はすでに悟りを得ております。大王、その比丘の名はナーガセーナといいます。彼は説法者であり、賢者であり、聡明であり、智者であり、恐れることなく、多くの教えに通じ、巧みに議論し、その言葉は美しく素晴らしいものです。義、法、詞、弁という無礙解を自在に会得し、究極に達しております。インドラ、スヤーマ、ヴァルナ、クベーラといった四天王をはじめ、すべての父であり、祖父である大梵天とさえ対論できるのです。ましてや、人間においてはなおさらのことです。」

時,彌蘭王聞「那先」之名,急於怖畏、自失、身毛豎立。其王對提婆鬘提如是言:「汝,提婆鬘提耶!今尊者那先在何處耶?告予!予欲見那先,彼能來。」

そのとき、ミリンダ王は「ナーガセーナ」という名を聞いて、恐怖のあまり自失し、身の毛がよだつ思いであった。王はデーヴァマンティヤに向かってこう言った。「デーヴァマンティヤよ、今、尊きナーガセーナはどこにおられるのか。教えてくれ。私はナーガセーナに会いたい。彼は来られるだろうか。」

時,尊者那先八萬之比丘所圍繞,行至舍竭城之刪竭耶房舍。

さて、尊者ナーガセーナは、八万の比丘たちに囲まれて、舎竭城のサンジャーヤ房舎へと向かいました。

時,彌蘭王對提婆鬘提耶如是言:「提婆鬘提耶!然者,汝遣使者於尊者之處。」

その時、ミリンダ王はデーヴァマンティヤにこう言いました。「デーヴァマンティヤよ。それでは、あなたは尊者(ナーガセーナ)のもとへ使いを送りなさい。」

「尊知矣,大王!」提婆鬘提耶遣使者於尊者那先之處,言:「尊者!彌蘭王欲見尊者。」尊者那先亦如是言:「然者,王應〔自〕來。」使者歸報長老之言。

「承知いたしました、大王。」 デーヴァマンティヤーは、尊き那先のもとへ使いを送り、こう伝えました。「尊者、ミリンダ王が尊者にお会いしたいと望んでおります。」 尊き那先もまた、このようにおっしゃいました。「それならば、王ご自身がおいでになるべきです。」 使いは戻り、長老大の方のお言葉を伝えました。

時,彌蘭王五百臾那人所圍繞,乘最勝之車,與大軍隊俱行至刪竭耶房舍尊者那先之處。

時、ミリンダ王は五百のヤーナ人が取り巻く中、最上の車に乗り、大軍と共にサンジェーヤの房舎にいる尊者ナーガセーナのもとへと向かった。

爾時,尊者那先與八萬之比丘俱坐於大假堂。時,彌蘭王自遠方見尊者那先之會眾,如是言提婆鬘提耶:「提婆鬘提耶!此是誰之大會眾耶?」

その時、尊者ナガセーナは八万人の比丘たちと共に大仮堂に座しておられた。 ミリンダ王は遠くから尊者ナガセーナの集会をご覧になり、デーヴァマンティヤにこう言われた。 「デーヴァマンティヤよ、あれはどなたの大集会なのか。」

「大王!尊者那先之大會眾。」

大王よ、尊者ナーガセーナは大いなる衆を集めております。

時,彌蘭王自遠方見尊者那先之會眾,〔心生〕畏怖,自失,身毛豎立。

その時、ミリンダ王は遠くから尊きナーガセーナの会衆をご覧になり、畏れの心を抱き、心は乱れ、身の毛が逆立った。

時,彌蘭王如被犀牛所包圍之象,如被金翅鳥所包圍之龍,如被大蛇所包圍之狐,如被水牛所包圍之熊。如被蛇追逐之蛙,如被豹追逐之鹿,如被蛇使所遇見之蛇,如被貓所遇見之鼠,如被驅魔師所遇見之餓鬼,如入羅睺口之月,如入籠之蛇,如入籃中之鳥,如入網中之魚,如入蛇林之人,如觸怒毘沙門之夜叉,如命終時之天子,畏怖、畏懼、驚駭、悚懼、身毛豎立、沈憂,心困惑,心顛倒,「如是,人勿輕侮我!」而拉起其心如是言提婆鬘提耶:「提婆鬘提耶!汝勿告尊者那先於予,不告而予應識那先。」

さて、ミリンダ王は、犀に囲まれたゾウのように、金翅鳥に包まれた竜のように、大蛇に囲まれた狐のように、水牛に囲まれた熊のようであった。また、蛇に追われる蛙のように、豹に追われる鹿のように、呪術師に出会った蛇のように、猫に出会った鼠のように、祈祷師に出会った餓鬼のように、羅睺の口に入った月のように、籠に入れられた蛇のように、籠の中の鳥のように、網の中の魚のように、蛇の林に迷い込んだ人のように、怒った毘沙門天に出会った夜叉のように、命終わりの時の天子のように、恐れ、おののき、驚き、戦慄し、身の毛がよだち、深く憂い、心は惑い、心は乱れて、「どうか、私を軽んじないでほしい」と心を奮い立たせ、デーヴァマンティヤにこう言った。「デーヴァマンティヤよ、あなたは尊者ナーガセーナについて私に告げてはならない。告げずとも、私はナーガセーナを識るべきである。」

「善哉,大王!卿應識。」

「よろしいですね、大王。あなたはそれを知るべきです。」

爾時,尊者那先比彼比丘會眾前方四萬之比丘更年青,比彼方四萬之比丘更年長。時,彌蘭王自遠方環視前方、後方、中央之全比丘眾,尊者那先坐於比丘眾之中央,恰如見獅子無怖畏驚駭,無身毛豎立,無怖畏,無畏。依見之外貌,識知「彼是那先」。

そのとき、尊者ナセーナは、比丘の大集団の中で、四万の比丘より若く、四万の比丘より年長でありました。 ミリンダ王は遠くから、前後と中央のすべての比丘の集まりを見渡しました。 尊者ナセーナは、比丘たちの中央に座っていました。 まるで獅子を見るかのように、彼には恐れやおののきがなく、身の毛もよだたず、恐れもなく、怖れもありませんでした。 王はその外見によって、「あれこそがナセーナである」と知ったのでした。

時,彌蘭王如是言提婆鬘提耶:「提婆鬘提耶!彼是尊者那先。」

その時、ミリンダ王はデーヴァマンティヤにこう言った。「デーヴァマンティヤよ、あの方が尊者ナーガセーナだ。」

「大王!然。彼是那先,大王!卿正識知那先。」

「大王、その通りです。あれが那先です。大王よ、あなたは那先を正しく認識されました。」

王因「予不告識知那先」而滿足。然而,彌蘭王見尊者那先耶?〔心中〕畏怖,自失,身毛豎立。

王は、「私は那先を知らない」と言って満足した。しかし、弥蘭王は尊者の那先を見ると、恐れおののき、自らを見失い、身の毛がよだった。

是故古人言:

ですから、昔の人はこう言っています。

見最上調御
善修之那先

最も優れた調御者(仏陀)を仰ぎ見て、よく修行した那先よ。

王作此言:

王がこう言った。

「予見多論師
我行多諍論
然今予戰慄
如是之怖畏
今日敗北予
勝利是那先
其是無何疑
予之心動搖。」

「多くの学者たちと議論をしてきた、 私はこれまでさまざまな論争を経験してきた。 しかし、今、私は震えている。 このような恐怖を感じるのは初めてだ。 今日、私は敗れた。 勝利はナーガセーナにある。 そのことに何の疑いもない。 私の心は揺れ動いている。」


歸敬偈
原問

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