挙する。ある日、世尊が高座に上がられた。大衆がちょうど集まり定まったところで、文殊菩薩が槌を鳴らしてこう告げた。「よくよく法王の法を観ぜよ。法王の法はかくのごときものである。」すると世尊はすぐに高座を下りられた。
無著の偈頌
妙なる静けさの賛歌
一つの翳(かげり)が眼にあれば、空華(つくり花)は散り落ちる。一つの声が耳に入れば、毒鼓(どくのつづみ)が打ち鳴らされる。百万人の慌ただしい人々は、みなそれに気づかない。かえってここに来て、椎(つち)の下で甘さと苦さを分け合おうとする。
霊瑞の賛歌
稲妻のごとき機は、人間にも天にも知られない。一撃で粉砕され、世界の果てまで輝きが広がる。
大いなる知恵は愚かに見え、大いなる巧みは拙劣に見える。 零落れた瞿曇は、狂った心がまだ収まらない。 象の駕籠がそびえ立ち、道をのんびりと進むが、 誰が信じようか、螳螂が車の轍を塞げるなどとは。 百の人の前で口が眉のようになり、 理があっても、どうしても言い表せない。
用例:世尊が外道に問われる。「有るとも言わず、無しとも言わない。」世尊は座に据わられたまま。外道は讃えて言う。「世尊は大いなる慈悲で、我が迷いの雲を開き、我を得入せしめたまう。」そして礼をして去った。後に阿難が仏に問う。「外道は何を証得して、入得したと言うのでしょうか。」世尊は言われた。「世の良馬が、鞭の影を見て走るようなものだ。」
無著の偈頌
虎の罠(虎の仕掛け)が二か所に仕掛けられ、 激流が一か所をせき止めれば、あらゆる水源が干上がる。 名馬は、瞬きのうちに鞭の影を見つけ、 冷たく凍るような霜の蹄に、毛と骨まで震えるような寒さを覚える。
妙なる静けさの賛歌
外道が虚ろな釘を打ち、阿難は目に塵を加えた。 祖師が法の旗を掲げてすべてを示すも、亀を鱉と証明する誤りを免れず。
無著の偈頌
油餅を食べてから斎座に赴かず、庄師がわざわざ師を訪ねて礼に来た。千山万水をすべて探し歩き、草鞋を踏み破っても、まだ目は開けていなかった。
妙なる静けさの賛歌
分身が大千世界に満ちていると言っても、 どこの家の竈に煙が立たないことがあるだろうか。 何の根拠もなく、田舎者を騙し取って、 仕掛けがばれてしまったら、何の価値があるのか。
瑞祥をたたえる詩
三つ五つを飲み込み、七つ八つを吐き出す。ただ侍者がよだれを垂らすように仕向けるだけで、老師の失言など気にはしない。
挙(こ)う:大慧禅師が室中において竹篦(しっぺい)を取り上げ、修行者に問うた。 「これを竹篦と呼べば執着となり、竹篦と呼ばなければ背くこととなる。言葉を発することも許されず、沈黙に留まることも許されない。」
無著の偈頌
雲門が竹べらを掲げると、 凡夫も聖者も姿を隠してしまった。 金剛力士は門の外で怒りをあらわにし、 木馬は厩の中で顔を赤らめた。
妙なる静けさの賛歌
雲門の竹篦(しっぺ)は、かえって薬の毒を増すようなものだ。背を向けても触れても、大きな火の集まりとなってしまう。喉をふさがれてから身をひるがえすなら、そんな無駄な道具を使うまでもない。
霊瑞の賛歌
霜が三尺も積もり、人の心を震わせる寒さ。 仏陀や祖師でさえも、その正しい目でまともに見ることができない。 刃の切っ先に触れずに、命令を発することができるなら、 神々しい光は消え去り、髑髏さえも凍えつくような寒さとなる。
見えないところで慎み、聞こえないところで恐れる。 兆しすら現れぬうちに頭は裂け、ましてや挙げて語り散らすことなど、とうていできはしない。