現觀莊嚴論序
『現觀荘厳論』序
聞西藏所傳慈氏五論,以《現觀莊嚴》為必習,因亟勸法尊譯師出其頌並略釋之。乍觀一切相智中菩提心二十二喻、二十大乘僧、四加行各分上中下;染淨所能分別三十六,十三修行法性、八出生正行、道智中大乘見道十六剎那、徧智中遠近道能所治差別,及加行十差別、四自性、一切相加行中三智差別相與加行德失相、三智相及勝相各十六;作用相十一、自性相十六、見修頂各能所取分別三十六、無間頂加行破邪執十六種,漸次加行十三種,剎那加行四種,四身差別及智身二十一聚與二十七事業等,玄旨稠疊驚歎得未曾有。已而取《大般若》第一會、第二會、第四會對照之,則燦焉秩焉皆經文固有之義層也。然直閱《般若經》者,易以繁複生厭。《大智度》宗實相以推辯諸法無不盡,雖汪洋恣肆哉,亦曾莫得其統緒。自非補處深智,安能以三智境、四加行行、一法身果次第綸貫經義,若網之在綱,有條而不紊耶?運瑜伽巧分別相、彰般若無分別性,得斯論而般若之眉目朗、瑜伽之精髓充矣。頌本八品,離前後文增序攝成十,並間為瑩潤文句。快妙論之先覩,輒敘其所感於簡耑。
聞くところによれば、チベットに伝わる慈氏五論の中でも、『現観荘厳論』は必ず学ぶべきものとされている。そこで私は、法尊訳師にその偈頌と略釈を訳出するよう切に勧めた。一見すると、一切相智の中には菩提心の二十二の喩え、二十の大乗僧、四加行はそれぞれ上中下に分けられ、浄らかなものと汚れたものを分別する三十六の区別、十三の修行法性、八つの出生正行、道智の中には大乗の見道における十六刹那、徧智には遠近の道における能治・所治の違い、さらには加行の十の区別、四つの自性、一切相加行における三智の差別相と加行の功徳・過失の相、三智の相と殊勝の相はそれぞれ十六あり、作用相十一、自性相十六、見・修・頂の各加行における能取・所取の分別は三十六、無間頂加行における邪執を破する十六種、漸次加行十三種、刹那加行四種、四身の違いと智身の二十一聚、そして二十七の事業など、その奥深い教えは重なり合い、かつてないほどの驚きと感動を覚えた。その後、『大般若経』の第一会、第二会、第四会を対照してみると、それらが見事に整理され、経典本来の意味の階層が明らかになった。しかし、『般若経』を直接読む者は、その複雑さゆえに厭いやすい。『大智度論』は実相を中心に諸法を徹底的に論じ尽くすが、たとえ広大で自由奔放であっても、その体系を掴むことは難しい。補処の深い智慧なくして、いったいどうして三智の境、四加行の行、一法身の果という順序で経典の意味を貫き、網の目のように整然と秩序立てることができようか。瑜伽の巧みな分別の相を用いて、般若の無分別の性を明らかにする。この論を得て、般若の眉目は明らかとなり、瑜伽の精髄は満ち足りたものとなったのである。偈頌はもともと八品であったが、前後の文章を離し、序と摂の部分を加えて十品とし、その間を滑らかな文句で飾った。この素晴らしい論をいち早く目にすることができた歓びと共に、その感想をここに記す。
民國二十六年十一月太虛時住漢藏教理院那伽窟
昭和12年11月 太虚、漢蔵教理院の那伽窟に住す
現觀莊嚴論略釋卷一
『現観荘厳論略釈 巻一』
彌勒菩薩造頌
法尊法師譯釋
法尊法師訳
稽首大雄師, 慈尊無著等, 傳此教授者, 加持利有情。
大雄の師に、慈尊無著らの、この教えを伝えた方々に、頭を下げ、その加護をもって、すべての生きとし生けるものを益することを願います。