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一字奇特仏頂経 (一字奇特佛頂經)

「一字奇特佛頂經」について

唐 · 底本の訳者:不空

2.7 万字 · 約 89 分

一字奇特仏頂経は、唐代の著名な密教高僧・不空によって翻訳された仏教経典であり、密教の仏頂部に属する重要な典籍です。不空は開元の三大士の一人として、唐の玄宗皇帝の時代に数多くの密教経典を中国に伝え、この経典もその重要な訳業の一つです。経文は主に一字仏頂法の修行儀軌と功徳利益を説き、「一字」の真言を核心として、特定の密呪を唱えることによって殊勝な成就が得られることを強調しています。この経典は、真言陀羅尼を重視する密教の特色を体現しており、唐代における密宗の伝播において重要な地位を占め、密教の思想と修行方法を研究する上での重要な文献であり、後世の密法の伝承に深遠な影響を与えています。


一字奇特佛頂經卷上

一字奇特佛頂經 上巻

開府儀同三司特進試鴻臚卿肅國公食邑三千戶賜紫贈司空謚大監正號大廣智大興善寺三藏沙門不空奉 詔譯
現威德品第一

現威徳品 第一

如是我聞:
一時婆伽梵住三十三天以如來加持無量福出生普遍光樓閣,大福俱胝莊嚴,大福佛資糧,普遍無量稱讚,無數功德眾,無量金剛堅固不壞處,清淨佛世界莊嚴,一切摩尼寶王莊飾開敷莊嚴圓淨,於智愛樂無垢光明熾盛摩尼寶善莊嚴,乃至世界三摩地圓清淨,一切法理趣說清淨無量色廣博摩尼寶海間錯示現於無盡如來三摩地,清淨無盡摩尼寶王變化間錯花旋流摩尼樹枝莊嚴,善巧方便示現佛智,一切花香摩尼寶光明交絡普遍熾盛,佛加持所現遊戲神通普遍光,於大樓閣一切摩尼廣博旋轉,十方所觀察。吠瑠璃等種種寶莊嚴,無量寶王階道交絡圍遶,種種摩尼真珠垂作端嚴,竪蓋幢幡珠網寶網覆以寶張,龍堅旃檀塗飾,自在王鈿飾,摩尼寶網彌覆,龍勝建立地徹嚴智普遍光明摩尼寶柱寶網交絡,師子蘂摩尼寶王娑羅樹彌覆師子幢勝摩尼寶門,剎窓妙莊嚴相映不壞。曼陀羅花、摩訶曼陀羅花、曼殊沙花、摩訶曼殊沙花、盧遮花、摩訶盧遮花、輪花、大輪花、蘇摩那花、靺師迦花、多羅那花、末羅花、瞿達羅花、蘇件地花、陀弩色迦利花、天蘇摩那花、烏波羅花、蓮花、俱勿頭花、白蓮花、大花以散。坐無染智嚴藏師子座,妙清淨慧無二現行說無相法,住佛住,得一切佛平等無礙通達不退轉法,無奪境界不思議清淨,得三世平等遍一切世界身,無能觀頂相。於一切法無疑智,成就一切行慧,無惑覺智無分別身,無二慧住最勝到彼岸。如來無壞智解脫智,究竟證得平等無中邊盡虛空遍法界無功用智,獲得一切佛事,未來際一切無數劫轉不退輪,加持往菩提場摧魔,證正等覺轉法輪,現無著智嚴藏,一切相圓備。所加無壞無依,善能頓現廣於十方一切世界住兜率天宮,現沒生出家,苦行加行,往菩提場摧魔,現證菩提轉法輪,般涅槃住法隱法。

仏のある時、世尊は三十三天に住まわれた。如来の加護によって生じた無量の福徳、普遍に光り輝く楼閣に住まわれた。そこは大いなる福徳が百千万億と荘厳し、大いなる福徳の仏の資糧が満ち、普遍に限りなく称讃され、数えきれない功徳の集まりがあり、無量の金剛のように堅固で壊れることのない処であり、清らかな仏の世界の荘厳であった。あらゆる摩尼宝王によって飾られ、開けて荘厳に満ち、清らかに円満していた。智慧の愛楽によって汚れなく、光り輝く熾盛な摩尼宝が善く荘厳していた。さらに、世界の三摩地が円らかに清らかで、あらゆる法の理趣が説かれて清らかであり、無量の色が広大に広がる摩尼宝の海が縞模様となって現れ、尽きることのない如来の三摩地にあった。清らかで尽きることのない摩尼宝王が変化して縞模様をなし、花が旋り流れ、摩尼宝の樹の枝が荘厳していた。巧みな方便によって仏の智慧を示現し、あらゆる花や香りや摩尼宝の光が照り交わり、普遍に熾盛に輝いていた。仏の加護によって現れた遊戯神通は普遍に光り、大いなる楼閣にあって、あらゆる摩尼が広大に旋転し、十方から観察されるものであった。瑠璃などの種々の宝が荘厳し、無量の宝王の階段や道が交錯して巡り囲んでいた。種々の摩尼や真珠が垂れて端正に荘厳され、幢や幡、網、宝網が掲げられ、宝の布で覆われていた。龍堅栴檀が塗り飾られ、自在王が細工されて飾られ、摩尼宝の網が広く覆っていた。龍勝が建立した地は、智が普遍に光る荘厳さで徹底して輝き、摩尼宝の柱や宝網が交錯していた。師子蘂摩尼宝王の娑羅樹が広く覆い、師子幢の勝れた摩尼宝の門、窓などが巧妙に荘厳され、互いに映えて壊れることがなかった。曼陀羅華、大曼陀羅華、曼殊沙華、大曼殊沙華、盧遮華、大盧遮華、輪華、大輪華、蘇摩那華、靺師迦華、多羅那華、末羅華、瞿達羅華、蘇件地華、陀弩色迦利華、天蘇摩那華、烏波羅華、蓮華、拘勿頭華、白蓮華、大いなる華が散布されていた。

その楼閣の中で、世尊は汚れなき智慧の荘厳蔵の師子座に坐し、妙に清らかな智慧によって、二つなき現行を示し、相なき法を説き、仏の住に住し、すべての仏と等しく、障りなく通達し、退転しない法を得ていた。奪うことのできない境界は不思議に清らかであり、三世に等しく、すべての世界に身を遍満させ、その頂相を観ることはできない者はいなかった。あらゆる法について疑いのない智慧を持ち、すべての行いに対する智慧を成就し、惑いなき覚りの智慧によって分別なき身を得ていた。二つなき智慧によって最勝の彼岸に住し、如来の壊れざる智慧と解脱の智慧を究極に証得し、平等にして中辺なく、虚空を尽くし、法界に遍満し、功用なき智慧を得ていた。すべての仏事を獲得し、未来際のあらゆる無数の劫において不退転の法輪を転じ、加持によって菩提場に赴き、魔を摧き、正等覚を証し、法輪を転じ、執着なき智慧の荘厳蔵を現じ、あらゆる相を円満に備えていた。その加護は壊れることなく依り所なく、善く十方の一切世界に広く現じ、兜率天の宮に住し、兜率天に現れ没し、生まれ、出家し、苦行し、加行し、菩提場に赴き、魔を摧き、現に菩提を証し、法輪を転じ、般涅槃し、法を住し法を隠すことを示されたのだった。

與四萬比丘、八萬四千菩薩,皆從十方世界來集,皆住一生補處,得灌頂位,出生無量三摩地解脫,住金剛最勝三摩地,得蓮花最勝三摩地,及得金剛喻三摩地。遊戲幢勝嚴具,一切佛法皆得現前。住功德藏莊嚴三摩地,善趣菩提場,安住入佛境界,得說無盡陀羅尼莊嚴一切魔境界最勝色相,得無盡句說不空劫受記。能摧他教惡眾,建立名稱十方稱讚。出生無量檀戒忍進禪慧方便,一切佛讚歎稱揚。無數那庾多百千俱祇劫,圓滿作業,遠離甚深難測緣生法,入顯邊常斷見。能施一切有情煩惱病,遍知隨應法藥,善淨清淨端嚴無垢意樂。以勇猛堅固金剛不壞慈善,於一切有情能攝受告,教以平等慧,無量功德智盡虛空際,住十力陀羅尼辯才理趣。所謂觀自在菩薩摩訶薩、常觀自在菩薩、得大勢菩薩、勝慧菩薩、金剛慧菩薩、師子慧菩薩、師子勇健步菩薩、金剛勇健步菩薩、金剛將菩薩、金剛幢菩薩、無動步勇健菩薩、清淨眼菩薩、三世步勇健菩薩、蓮花嚴菩薩、蓮花眼菩薩、寶嚴菩薩、金剛手菩薩、虛空無垢菩薩、妙臂菩薩、妙慧菩薩、大慧菩薩、寶藏菩薩、寶幢菩薩、寶印手菩薩、嚴王影像菩薩、功德王影像菩薩、嚴王菩薩、電光莊嚴菩薩、虛空庫藏菩薩、摧疑惑菩薩、雲音菩薩、清淨慧菩薩、雷音菩薩、曼殊室利童真菩薩,及慈氏菩薩為上首,與一切賢劫菩薩摩訶薩俱。

四万の比丘と八万四千の菩薩たちが、十方の世界から集まってきました。彼らはみな、次の生涯で仏となる位(一生補処)に住し、灌頂の位を得て、無量の三摩地(禅定)と解脱を生み出し、金剛最勝三摩地、蓮花最勝三摩地、そして金剛喩三摩地を得ていました。遊戯幢勝荘厳具において、すべての仏法が現前し、功徳蔵荘厳三摩地に安住し、菩提場に趣き、仏の境界に入り、尽きることのない陀羅尼(総持)を得て、すべての魔の境界を荘厳する最勝の色相を具え、尽きることのない句と不空劫の受記を得ていました。彼らは他教の悪しき衆生を調伏し、その名は十方に広く称えられていました。無量の布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧・方便を生み出し、すべての仏が讃嘆し称揚していました。無數の那庾多百千倶祇劫にわたって、その行願を円満に修め、甚深で測り難い縁起の法を離れ、辺見・断見・常見を超えて明らかに見通していました。すべての有情の煩悩の病を癒やし、その心に応じた法薬を遍く知り、清らかで端正、汚れのない意楽を善く浄めていました。勇猛で堅固な金剛のごとく壊れない慈悲をもって、すべての有情を摂受し、平等の智慧をもって教え導き、無量の功徳の智慧は虚空の果てまでも尽きることがありませんでした。十力・陀羅尼・弁才・理趣に安住していました。

すなわち、観自在菩薩摩訶薩、常観自在菩薩、得大勢菩薩、勝慧菩薩、金剛慧菩薩、師子慧菩薩、師子勇健歩菩薩、金剛勇健歩菩薩、金剛将菩薩、金剛幢菩薩、無動歩勇健菩薩、清浄眼菩薩、三世歩勇健菩薩、蓮花荘厳菩薩、蓮花眼菩薩、宝荘厳菩薩、金剛手菩薩、虚空無垢菩薩、妙臂菩薩、妙慧菩薩、大慧菩薩、宝蔵菩薩、宝幢菩薩、宝印手菩薩、荘厳王影像菩薩、功徳王影像菩薩、荘厳王菩薩、電光荘厳菩薩、虚空庫蔵菩薩、摧疑惑菩薩、雲音菩薩、清浄慧菩薩、雷音菩薩、曼殊室利童真菩薩、そして慈氏菩薩を上首とし、すべての賢劫の菩薩摩訶薩とともに集まっていました。

復有妙界分天子、勝魔天子、功德嚴天子、勝天子、寂調自在天子、勝慧天子、善思惟天子,如是等大威德天子與二萬天子俱,皆發菩提心種植善根。復有四天王天、眾天、天帝釋、商主天、摩醯首羅天、梵王娑訶世界主、魔天子。

また、妙界分天子、勝魔天子、功德嚴天子、勝天子、寂調自在天子、勝慧天子、善思惟天子といった、大いなる威力を持つ天子たちが二万人の天子とともに集まり、皆、菩提心を起こし、善根を植えていました。さらに、四天王天、諸々の天、帝釈天、商主天、摩醯首羅天、梵王である娑訶世界の主、魔天子たちもおりました。

復有大聲聞眾,所謂舍利子、大目揵連、迦旃延子、富樓那、賓頭盧、驕梵波提、尊宿塔象、迦葉波、大迦葉波、伽耶迦葉波、羅睺羅,如是等為上首。
復有五千大藥叉將,所謂滿賢藥叉將、珠賢藥叉將、蠶(上)婆(去)羅水帝藥叉將、那訶羅藥叉將、般志迦藥叉將,并訶哩底母五百子以為眷屬,一切山及大河王,金翅為上首。有無量百千迦樓羅王,及與樹緊那羅王,有無量緊那羅以為眷屬,及與群生主那羅延天,伊舍那鬼主,無量百千眷屬,及與婆蘇吉龍王、蓮花龍王、大蓮花龍王、娑伽羅龍王為上首,無量百千龍王以為眷屬,及餘天、龍、藥叉、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽、人非人等俱。

また、五千人の大薬叉将がいた。いわゆる満賢薬叉将、珠賢薬叉将、蚕婆羅水帝薬叉将、那訶羅薬叉将、般志迦薬叉将らであり、また訶哩底母とその五百人の子らが眷属となっていた。すべての山々および大河の王たる金翅鳥を上首とし、無量百千の迦楼羅王がいた。また樹緊那羅王とともに、無量の緊那羅が眷属となり、また群生主たる那羅延天、伊舍那鬼主がいて、無量百千の眷属を従えていた。また婆蘇吉龍王、蓮花龍王、大蓮花龍王、娑伽羅龍王を上首とし、無量百千の龍王たちが眷属となっていた。そのほか、天、龍、薬叉、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽、人ならざる者などがともに集まったのである。

爾時世尊與無量百千眾前後圍遶,說如來頂真言行發起。坐大嚴師子座,吼如師子、光耀如日、照曜如月、遍照如帝釋、熾盛如炬、光如梵王、高踊如須彌、大於海佛頂真言行次第而說。

その時、世尊は無数の大勢の者たちに前後を囲まれながら、如来の頂上に輝く真言の教えを説き始められました。大いなる厳かな獅子の座に座り、獅子の如く吼え、太陽のように輝き、月のように照らし、帝釈天のようにあまねく照らし、炬火のように盛んに燃え、梵王の光のように輝き、須弥山のように高くそびえ、海よりも大きな仏の頂上の真言を、順を追って説かれたのです。

爾時世尊告菩薩等言:「善男子!有一切如來一切三摩地最勝三摩地王,由住此三摩地一字輪王佛頂。汝當諦聽、善聽極善聽,慇懃作意受持。由受持故,菩薩不退轉於無上正等菩提。」時一切大菩薩合掌白佛言:「唯願世尊說大明王一字。」爾時世尊入一切最勝三摩地王。說此明王:

その時、世尊は菩薩たちに告げられた。「善き男子らよ、すべての如来のすべての三摩地(禅定)の中で最も勝れた三摩地の王がある。この三摩地に安住することにより、一字輪王仏頂(いちじりんのうぶっちょう)という力が得られるのだ。あなたがたはよく聞きなさい。よく、そして非常によく聞き、心を込めて受け止めなさい。この教えを受けることにより、菩薩は無上なる正しい悟りから退かない者となるであろう。」

その時、すべての大菩薩たちは合掌して仏に申し上げた。「どうか世尊よ、大いなる明王の一字をお説きください。」

その時、世尊はすべての最も勝れた三摩地の王に入られた。そして、この明王を説かれたのである。

「南莫三漫多勃馱南步林吽(三合)」

「南無三漫多勃駄南、歩林吽(三つの音を合わせる)」

纔說此明王,三千大千世界為光明網普遍照曜,如恒河沙世界,照曜一切彼世界,震動一切彼世界,一切如來入一切三摩地最勝三摩地王,亦說此大明王。說時一切處皆得聞,此三千大千世界六種震動,東踊西沒、南踊北沒、上踊下沒,震動、大震動。一切天從座而到如來前,乃至阿迦尼吒天眾,彼等悉皆思念如來。所有三千大千世界中有情,地獄、傍生、焰摩界,由照觸頂王光故,除一切苦受。彼時有情離嗔恚,互觀如父母想,所有彼中生有情互作如是見。於三千大千世界中,輪圍山、大輪圍山及餘黑山,由此明王佛頂光明照曜故,下至無間大地獄,上至阿迦尼吒天等,所有日月大神通、大威德、大自在,皆映蔽不能照曜,無有一處而不光明遍照。如是以世尊神通行作神通,癲狂者得念,盲者得視,瘂者得言,跛者能行,聾者得聞,裸者得衣。所思求者皆得飲食及資緣具,受苦者得安隱,乃至懷胎者產生之時皆得安隱。

まさにこの明王を説いたとき、三千大千世界は光明の網となって普遍に照らされ、ガンジス河の砂の数ほどの世界もすべて照らし出された。それらの世界はすべて震動し、すべての如来は最勝の三摩地王である三摩地に入った。この大明王を説いたとき、あらゆる場所でその声が聞こえ、この三千大千世界は六種に震動した。東が踊り上がり西が沈み、南が踊り上がり北が沈み、上が踊り上がり下が沈んだ。震動し、大いに震動した。

すべての天人たちは座を立って如来の前に集まり、阿迦尼吒天の衆に至るまで、彼らは皆、如来を思念した。三千大千世界のすべての有情、地獄、畜生、焰摩界の者たちも、頂王の光明に触れたことにより、すべての苦しみを取り除かれた。そのとき、有情たちは怒りや憎しみを離れ、互いを父母のように見なし、そこに生まれた有情たちも互いにそのように見なした。

三千大千世界において、輪囲山、大輪囲山、その他の黒い山々も、この明王の仏頂の光明に照らされたことにより、無間大地獄の下から阿迦尼吒天の上に至るまで、すべての日月、大神通、大威徳、大自在の光も覆い隠され、照らすことができなくなった。光が遍く照らさない場所は一つもなかった。

このように、世尊の神通力によって不思議な働きが現れた。狂気の者は正気を取り戻し、目の見えない者は見えるようになり、言葉の出ない者は話せるようになり、足の不自由な者は歩けるようになり、耳の聞こえない者は聞こえるようになり、裸の者は衣を得た。思い求める者は皆、飲食物や必要な道具を得て、苦しむ者は安心を得た。また、妊婦は出産のときに安らかとなった。

爾時彼等菩薩往詣世尊,皆生奇特,作是言:「世尊!不思議奇特大奇特此佛頂王。」世尊作如是,見此三千大千世界,寶網遍覆於上,虛空雨天妙花、天妙花雲、末香雲、旃檀雲、衣服塗香雲、花鬘雲、天妙花鬘雲,一切菩薩、一切天、龍、藥叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽等,以天妙花而散佛上。又雨繒衣寶蓋幢幡天妙音樂,於空中而奏。從彼音樂出如是聲:「奇哉世尊佛頂!」設住十地菩薩不能瞻覩,所有一切有情互得安樂,得念佛三摩地。

その時、かの菩薩たちは世尊のもとへ参り、皆が不思議に思い、こう申し上げた。「世尊よ、この仏頂王は、まことに不思議であり、希有であり、大いなる希有でございます。」

世尊がこのようにして三千大千世界をご覧になると、その上には宝網が遍く覆い、虚空からは天の妙花、天の妙花の雲、末香の雲、栴檀の雲、衣服・塗香の雲、花鬘の雲、天の妙花鬘の雲が降り注いだ。すべての菩薩、すべての天、龍、薬叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽などは、天の妙花をもって仏の上に散じた。

また、絹の衣、宝蓋、幢幡、天の妙音楽が降り注ぎ、虚空の中で奏でられた。その音楽から、このような声が響いた。「ああ、希有なるかな、世尊の仏頂よ!」たとえ十地に住する菩薩といえども、このことを瞻仰することはできない。そして、すべての有情は互いに安楽を得て、仏を念じる三摩地を修行することができたのである。

彼時釋提桓因,一切盡欲界天子俱,往詣世尊,白佛言:「世尊!若有持此大明王,我等所有一切天,見彼皆起,分半座與坐。」

その時、天帝釈(しゃく)は、欲界のすべての天子たちと共に、世尊のもとへ赴き、こう申し上げた。「世尊よ、もしこの大明王(だいみょうおう)を護持する者がいれば、私たち天人は皆、その者を見たならば立ち上がり、座の半分を分け与えて座らせるでありましょう。」

時世尊告天帝釋言:「天帝法爾。成就頂輪者,天帝釋等諸天見者必分座。天帝!無有有情界攝,見成就頂輪者而不與半座,除得地位菩薩住不思議解脫得三摩地者,及緣覺離欲聲聞。天帝法爾。或有餘見成就頂輪從座不起者,彼頭破百分。」

世尊が天帝釈に告げて言われた。「天帝よ、法として当然のことながら、頂輪を成就した者には、天帝釈をはじめとする諸天は、見たならば必ず座を分け与えるものである。天帝よ、有情界に属する者であって、頂輪を成就した者を見て半座をも分け与えない者はない。ただし、地の位を得た菩薩にして不思議解脱を得て三摩地を具えた者、および独覚・欲を離れた声聞は除かれる。天帝よ、法として当然のことながら、あるいは頂輪を成就した者を見て座から起き上がらない者がいるならば、その者の頭は百の部分に砕け散るであろう。」

時天帝釋作是言:「世尊!我加護持明者,若修此明王,若讀、若供養、若書寫經卷乃至受持,彼不墮惡趣,令彼得正念。」

その時、天帝釋(たいていしゃく)はこう申し上げました。「世尊よ、私はこの明王(みょうおう)を修行する者、この経典を読誦する者、供養する者、書写する者、あるいは心に保つ者を守護いたします。その者は決して悪い世界に堕ちることはなく、正しい心を保つことができるでしょう。」

世尊讚歎天帝釋:「如是如是!天帝!若有成就此明王者,讀誦者,必不墮惡趣,得宿命智,不諂曲,無離間語,不矯不異,心具善巧方便。天帝釋!持頂輪者墮惡趣,無有是處。常生婆羅門、剎利大王族,端正具色相好,成就文筆論工巧,不慳悋,得聞持不忘,父母不離。法爾佛頂威德不思議、無比量!佛頂族不思議!」時彼一切天眾菩薩皆生奇特,其有供養無量佛,得至彼人手一切天世攝受。若至彼人手無沮壞,若得此者成就不思議功德。

2 印契品

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