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一字奇特仏頂経 (一字奇特佛頂經)


一字奇特佛頂經印契品第二

一字奇特佛頂經 印契品 第二

爾時金剛手菩薩,無量俱胝持明眾圍遶,往詣世尊,頭面禮足,白佛言:「世尊!大有持明者,於佛教真言行修行,彼不具方便,不善知儀則。為彼有情利益,由此方便速得成就,唯願世尊演說佛頂真言教。」

その時、金剛手菩薩は、無量の多くの持明の者たちに囲まれながら、世尊の御許に参り、頭を地につけて足に礼拝し、仏に申し上げました。「世尊よ、仏教の真言の教えを修行する持明の者は多いのですが、彼らは方便を具えておらず、儀則をよく知りません。そのような人々の利益のため、この方便によって速やかに成就を得られるよう、どうか世尊よ、仏頂真言の教えを説いてくださいませ。」

佛告執金剛:「持明者先當受三歸,發菩提心,清淨澡浴,大悲愍念一切有情。於寂靜處應結契印,親承稟而受。若異此結者,諸魅及毘那夜迦而作障難,死墮地獄。不灌頂者、不發菩提心者,彼人前不應結此等印。先應結三部心印:四頂互內結合,其二輪並竪,前附著指,是名一切如來心印。

仏は執金剛に告げられた。「真言を修行する者は、まず三帰依を受け、菩提心を起こし、清らかに身を洗い、大いなる慈悲をもってすべての生きとし生けるものを哀れみ念じなさい。静かな場所で印を結び、師から直接教えを受けなさい。もしこのようにせずに結ぶならば、様々な魔物や障礙をなす鬼神が妨げとなり、死んだ後には地獄に堕ちるでしょう。灌頂を受けていない者、菩提心を起こしていない者の前では、これらの印を結んではなりません。まず三部の心印を結ぶべきです。四本の指を互いに内側に組んで合わせ、二本の親指を並べて立て、指先を前に付ける。これを一切如来の心印と名づけます。」

「即前印左輪屈入掌中,右輪如前竪,是名蓮花部心。

「すなわち、前の印で左手を掌の中に曲げ入れ、右手は前と同じように立てる、これを蓮華部心と名づけます。

「即前蓮花部心印,右輪屈入掌中,左輪依前竪,是名金剛部心印。

「これは蓮華部の心印である。右手の指を曲げて掌の中に入れ、左手の指は前に立てる。これを金剛部の心印と名づける。」

「二手竪互交諸頂,虛心合掌如花在掌中,是普通一切佛頂印。

二手の指を互い違いに交差させて、両手の親指を立て、心を虚空にして掌を合わせ、まるで花が掌の上にあるかのようにする。これが、すべての仏頂に共通する印である。

「金剛藏!先當結一切世間出世間真言上上一切佛頂主轉輪王印相:

金剛蔵よ、まず初めに、この世と世を超えたあらゆる真言の最高位にある、すべての仏頂の主たる転輪王の印の形を結ぶべきである。

「二手內相叉作拳,竪二光屈上節,二輪並竪,二蓋屈兩節,相柱於二輪上,此是輪王根本印,一切印中最殊勝。

二手を内側で交差させて拳を作り、二本の光(人差し指)を立てて上節を曲げ、二輪(親指)を並べて立て、二蓋(中指)を二節曲げて、二輪の上で互いに支え合う。これが輪王の根本印であり、すべての印の中で最も殊勝である。

「即前根本印,右蓋於右光後,直竪令不著,是名頂印。

「先ほどの根本印を取り、右の親指を右の人差し指の後ろに重ね、まっすぐに立てて、指が触れないようにする。これを頂印と名づける。」

「即前根本印,二蓋各於光後,直竪令不相著,是名頭印。

「先ほどの根本印に合わせ、二つの蓋(親指)をそれぞれの光(指)の背後に置き、まっすぐ立てて互いにくっつけないようにします。これを頭印といいます。」

「即前根本印,二蓋各屈柱二光背,是甲冑印。

それでは、根本の印に続いて、両方の親指を曲げて、人差し指と中指を立てます。これが甲冑の印です。

「即前根本印,屈二蓋二節,背相逼,二輪平竪附二蓋,是牆印。持明者由結此印,設頂行等不能附近,何況餘作障毘那夜迦等。

その根本の印に続けて、二本の指を二節曲げ、背中を合わせて、二本の指を平らに立てて添える。これが牆印である。この印を結ぶ者は、たとえ頂上行く者たちでさえ近づくことができない。ましてや、他の障害をなす毘那夜迦などは、なおさらである。

「即前根本印,二蓋屈拄二光第三節,是名輪王心印,與真言相應能作一切事業。

根本の印に続いて、二本の指を曲げて、二つの光(人差し指)の第三節に掛ける。これを輪王の心印と名づけ、真言と相応すれば、一切の事業を成し遂げることができる。

「即前根本印,屈二蓋附於二光第三節上,是名輪王心中心印。

次に、根本の印の上に、二本の指(蓋指)を曲げて、二光指の第三節の上に付ける。これを「輪王の心中心の印」と名付ける。

「即前根本印,屈右蓋於右光後,向身三招,是迎請印。由此印請一切真言聖天,及召持金剛,何況餘菩薩等。左蓋向外三擲,是奉送印。

それでは、根本の印に続いて、右の人差し指(蓋)を右の薬指(光)の後ろに曲げ、体の方へ三度招く。これが迎請の印である。この印によって、すべての真言の聖天や金剛を護る者たちを招き請うことができる。ましてや他の菩薩たちを招くことはなおさら容易である。左の人差し指を外側に向けて三度投げ出す。これが奉送の印である。

「即前根本印,二蓋屈相拄,附二光,二輪各各竪附蓋側,是閼伽印。先於掌中安花,然後結此印,初迎請及奉送,各用此印奉獻閼伽。

先に根本の印を結び、二つの蓋指(人差し指)を曲げて先端を合わせ、二つの光指(親指)を付け、二つの輪指(小指)をそれぞれ立てて蓋の側に付ける。これが閼伽印である。まず掌の中に花を置き、それからこの印を結ぶ。最初の迎請(お迎え)のときも、奉送(お見送り)のときも、それぞれこの印を用いて閼伽(清めの水)を捧げるのである。

「即前根本印,二輪各屈入掌中,即成方隅界。

(先ほどの根本印に続けて、)二本の指をそれぞれ掌の中に折り曲げれば、そのまま四方と四隅の境界となる。

「即前印二輪並竪,微不著蓋,目上瞻視而結,是名上方印。

二つの指を立てて重ね、わずかに手のひらにかざさず、目を上げて見つめながら結ぶ、これを上方の印と名づけます。

「即前印二輪並竪,更互左右動招,是名摧諸關鍵印。

両手の指を揃えて立て、左右の手を互い違いに動かして招く、これを「諸々の鍵を摧く印」と名付ける。

「即前根本印,左右蓋輪各相拄如環,各依光而住,是名縛一切有情及俱摩羅天梵天大自在天那羅延天等縛己句召令順伏印。蓋輪解,即成解脫。

根本の印の前に、左右の蓋輪をそれぞれ環のように合わせ、各々が光に依って留まる。これを「一切の有情、および俱摩羅天、梵天、大自在天、那羅延天などを縛り、その後、召して従わせる印」と名付ける。蓋輪を解けば、そのまま解脱となる。

「即前根本印,欲得斷壞他真言,以二輪甲恰二蓋甲側,一切真言明成斷壞。

「この根本の印を用いれば、他の真言を断ち壊したいと望むときは、二つの輪の甲を二つの蓋の甲の側に当てることで、すべての真言明は断ち壊されるのです。」

「即前根本印,右蓋屈倚右光下節,是塗香印。

「先ほどの根本印に基づいて、右手の光指(人差し指)の下の節を曲げて重ねるのが、塗香の印である。

「即前根本印,屈左蓋倚,左光下節,即是花印。
「即前根本印,二蓋各屈倚二光下節,是燒香印。

根本の印に続いて、二つの蓋指(人差し指と薬指)をそれぞれ曲げて、二つの光指(親指と小指)の下の節に寄り添わせる。これが焼香の印である。

「即前根本印,屈二蓋一節,各附於二輪側,是名獻食印。
「即前根本印,屈二蓋兩節,令背不相著,並竪二輪以捻蓋側,是名燈印。修行者以此等印,念誦時結用。
「即前根本印,二蓋甲拄二輪甲上,是名能縛,一切難調鬼魅起屍茶吉尼及水行者,縛其口,却結如根本印成解。

根本の印を結び、両手の蓋(親指)を甲(手の甲)に当て、二つの輪(薬指)の爪を重ねる。これを「能縛」という。すべての調伏しがたい鬼や魅、起屍、荼吉尼(ダーキニー)、水行者の口を縛る。そして再び根本の印を結べば、解かれる。

「結根本印,以花菓安於印中,念誦與人,即得敬愛。

根本印を結び、その印の中央に花や果物を安置して、その人を念じながら誦えれば、たちまち敬愛を得ることができる。

「即前根本印,屈二蓋一節相逼,以二輪並壓,以忿怒誦根本真言,能禁止象馬車輪。即此印乘象結遙擲,能禁止他敵。

根本の印を結び、二つの蓋指(人差し指)を一節だけ曲げて互いに寄せ、二つの輪指(親指)を並べて押し当てる。忿怒の心で根本陀羅尼を唱えると、象や馬や車輪を止めることができる。同じ印を結んだまま象に乗って遠くへ投げるようにすれば、敵の軍勢を阻むことができる。

「結根本印,入軍陣,能禁一切刀兵所不能害。

根本の印を結び、軍陣に入るならば、あらゆる刀や武器を封じ、害されることがない。

「結根本印,忿怒擲於池井泉,一切龍宮火焰熾然,殺害一切那伽擲於空中,一切持明仙、乾闥婆、緊那羅能殺害。」

根本の印を結び、忿怒の心をもって池や井戸、泉に投じれば、一切の龍宮は炎に包まれて燃え盛り、すべての龍(ナーガ)を害して空中に投げ飛ばす。また、一切の持明仙、乾闥婆(ガンダルヴァ)、緊那羅(キンナラ)をも害することができる。

爾時世尊復告金剛手菩薩言:「此大曼茶羅名持三昧耶,能摧一切天、龍、藥叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽、人非人等,一切菩薩不能違越,調伏一切難調伏有情,能壞一切真言明,句召一切菩薩,一切佛稱讚稱譽歡喜大師子吼。纔結,設住十地菩薩,皆欲消融驚駭,何況餘梵天等。是故善男子!我為汝及觀自在菩薩大師子吼。善男子!此一字轉輪王真言,從無量如來受得,轉為他說,一切天眾生奇特。善男子!此不思議一字輪王,一切如來說。善男子!我過去世阿僧祇劫,當彼之時有佛,名轉輪聖王如來、應供、正遍知,以三摩地住轉輪王形。善男子!我於彼時曾為長者,於彼如來所,承事供養諸佛設食。金剛手!時彼如來說此一字輪王真言,我於彼時捨家趣於非家,以大精進求成就,不捨此身得成持明轉輪聖王,得神通遊於阿迦尼吒天。善男子!我成就無量百千俱胝有情,安立於無上正等菩提,調伏無量百千難調有情,次第皆得成等正覺。善男子!當知此不思議輪王佛頂,大威德大精進勇健,百劫不能具說,我今少分說,於後五濁世應廣顯揚宣布於堅固有情淨信大乘者,其人則持一切如來祕密。善男子!此一字輪王,一切如來祕密,一切如來堅實,一切如來最勝,一切如來加持三摩地為真實,一切三摩地上上,等同如來最勝三摩地,令一切菩薩生奇特三摩地,顯示一切如來,令諸菩薩不能思惟校量。善男子!我略說如來自住此真言形。善男子!我於中說一切印加持大輪王廣大擲印相:

この時、世尊は再び金剛手菩薩に告げられた。「この大曼荼羅は『持三昧耶』と名づけられ、あらゆる天、龍、薬叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽、人非人などを降伏し、すべての菩薩もこれに背くことはできない。調伏し難い者たちをことごとく調伏し、すべての真言明を打ち破り、すべての菩薩を召し寄せることができる。すべての仏が称賛し、誉め讃え、喜びをもって大師子吼と認めるのである。この真言を結んだならば、たとえ十地に住する菩薩といえども、皆、融け消え、驚き恐れるであろう。ましてや梵天などの者たちはなおさらである。

それゆえ、善男子よ、私はあなたと観自在菩薩のために大師子吼を起こすのだ。善男子よ、この一字転輪王真言は、無量の如来から受けたものであり、他の者に説けば、すべての天衆が希有の思いを抱くであろう。善男子よ、この思議し難い一字輪王は、すべての如来が説かれたものである。

善男子よ、私は過去世の阿僧祇劫において、その時に転輪聖王如来・応供・正遍知という仏がおられた。その如来は三摩地によって転輪王の姿に住しておられた。善男子よ、私はその時、長者であり、その如来のもとで食事を捧げ、供養に努めた。金剛手よ、その時、その如来がこの一字輪王真言を説かれた。私はその時に家を捨てて出家し、大いなる精進をもって成就を求めた。この身を捨てることなく、持明転輪聖王となり、神通を得て阿迦尼吒天に遊んだ。

善男子よ、私は無量百千倶胝の有情を成就させ、無上正等菩提に安立させた。また、調伏し難い無量百千の有情を調伏し、次第に皆、等正覚を成就させた。

善男子よ、この思議し難い輪王仏頂は、大威徳・大精進・勇健であることを知るべきである。百劫を費やしても、そのすべてを説き尽くすことはできない。私は今、その一部を説くのみである。後の五濁の世において、これを広く顕揚し、大乗を信じる堅固な有情のために宣布すべきである。その人は、一切如来の秘密を保つ者となるであろう。

善男子よ、この一字輪王は、一切如来の秘密であり、一切如来の堅実であり、一切如来の最勝であり、一切如来の加持三摩地として真実であり、すべての三摩地の上上であり、如来の最勝三摩地と等しく、すべての菩薩に希有の三摩地を生じさせ、一切如来を示現し、諸菩薩に思い量ることのできないものとする。

善男子よ、私は如来がこの真言の形に自ら住することを略説した。善男子よ、私はその中で、すべての印を加持する大輪王の広大な投げ印の相を説こう。」

「並兩脚立,以左脚大指壓右脚大指,二手從右膝左右旋轉,如金剛舞,漸上至乳,又於兩頰旋轉,至頂上,結根本印,即住尾捨佉立。

両足を揃えて立ち、左足の親指で右足の親指を押さえます。両手は右膝から左右に回すように動かし、金剛舞のようにしながら、徐々に胸の高さまで上げます。さらに両頬の辺りで回し、頭頂に至ったら根本印を結び、そのまま尾捨佉の立ち姿勢を保ちます。

「纔擲梵天俱魔天, 帝釋摩醯首羅天,
那羅延天及大眾, 龍藥叉眾及脩羅,
羅剎毘那夜迦等, 一切隨族及鬼眾,
迷亂悶絕生恐怖, 所有住者天羅剎。
住於地下鬼神類, 纔結此印皆馳散。
行者應起悲愍心, 息災念誦除苦惱,
誦心真言結心印, 淨心彼等得安樂。

ただちに梵天や天魔の諸天、帝釈天、摩醯首羅天、 那羅延天および大衆、龍・薬叉の衆や阿修羅、 羅刹や毘那夜迦などのすべての眷属と鬼の群れは、 迷い乱れ、気絶し、恐怖を生じ、そこに住む天や羅刹もすべてその状態となる。 地下に住む鬼神の類も、この印を結ぶやいなや皆、散り散りに逃げ去る。 行者は慈悲の心を起こすべきである。災いを除く念誦によって苦悩を取り除き、 心呪を誦え、心印を結び、心を清らかにすれば、彼らは安楽を得るであろう。

「如是金剛手?擲印有二種,所謂共、不共。此是不共印,我今次說共印:

このように金剛手よ、印を投じる方法には二種類ある。いわゆる「共」と「不共」である。これは不共の印である。次に、共の印を説こう。

「平脚立,舉右脚如舞勢旋轉,結根本印,安於頂上,此名害印。於天魔障難處應用。纔結此印,一切諸魔十方馳散。金剛手!此名共印。」

平脚で立ち、右足を上げて舞うように回転し、根本印を結んで、頂上に置く。これを害印と名づける。天魔や障難のある場所で用いるべきである。この印を結ぶやいなや、一切の諸魔は十方に逃げ散る。金剛手よ、これを共印と名づける。

(夫結擲印,依事法五支成身,想自身如一字輪王,七珍圍遶光明赫奕,難可瞻睹,左手拄右跨,右手持輪,左右阿哩茶鉢羅二合哆哩茶按步,怒目左右顧視,如師子王奮迅,然後住擲印,結印安於頂,即想十二輻金輪隨魔所在方而擲其印;或畫彼魔形,以印向之而擲。後應起慈心作息災法,誦佛母真言,或誦心真言,息災護摩,或作彼形,用牛乳誦佛母真言以灌沐之,令彼安樂,不然累劫作障道因緣)

(印を結んで投げる際には、事法の五支によって身を成す。自らの身を一字輪王のように思い、七宝が周囲を取り囲み、光明が赫々と輝き、まともに見ることが難しいほどである。左手は腰に当て、右手は輪を持つ。左右の足でアーリヤ・プラ・トリタ・アンブを踏むように歩み、怒りの目で左右を見渡し、獅子王が奮い立つかのようにする。その後、印を投げる状態に入り、印を結んで頭頂に置く。そして十二輻の金輪を思い描き、魔のいる方向へその印を投げる。または、その魔の姿を描き、印をそれに向けて投げる。その後、慈心を起こして息災法を行い、仏母の真言を唱えるか、心真言を唱えて息災の護摩を修する。あるいは、その形を作り、牛乳を用いて仏母の真言を唱えながら灌ぎ清め、彼らを安らかにする。そうしなければ、長い間、道を障る因縁となるであろう。)

爾時金剛手菩薩白佛言:「願世尊說易方便。世尊!或有有情下劣精進無勤勇,世尊!彼不能修最勝成就,是故為彼有情住大乘者,說作業易方便。世尊!由如來加持力故,於五濁末時,由此大明王,以少方便治一切毒。」

その時、金剛手菩薩が仏に申し上げました。「世尊よ、どうか易しい方便をお説きください。世尊よ、ある有情(いきもの)は精進が劣り、勇気もありません。世尊よ、そのような者たちは最上の成就を修めることができません。ですから、大乗に安住するそのような有情のために、行いやすく、易しい方便をお説きください。世尊よ、如来の加護の力によって、五濁の末世においては、この大いなる明王により、少しの方便をもってすべての毒を治することができます。」

佛告執金剛:「即前根本印,二風竪合如針,以發動毒。

仏、執金剛に告げた。「すなわち、先ほどの根本の印を用い、二本の風指(人差し指)を立てて合わせ、針のようにして、毒を発動させるのである。」

「即前印以二蓋相拄,向下屈搖動,召迷悶毒,然開二蓋便成發遣毒令散。

その印をそのままに、二つの蓋を合わせて、下に向けて屈し揺り動かし、迷悶の毒を召し寄せます。そして、二つの蓋を開けば、毒を発遣して散らすことになります。

「即前根本印,開竪二勝,是令語印。

根本の印に続けて、二本の指を開いて立てる。これが言葉の印である。

「即前根本印,並竪二輪不著蓋頂,令阿尾捨,互搖動令倒,互相繫令語,互相纏令舞,各擲散令無毒。善男子!此明王能作一切事業,其於鬼魅等亦如是作。」

「先に述べた根本印を取り、さらに両方の指を立てて頭頂には着けずに、息を吹きかけ、互いに揺り動かして倒し、互いに結んで言葉を発させ、互いに絡めて舞わせ、それぞれに振り撒いて毒を除きます。善き人よ、この明王は一切の事業を成し遂げることができ、鬼神や魔物などに対しても同様に働きかけます。」

爾時金剛手祕密主白佛言:「云何持明者結印當於何處?」

その時、金剛手秘密主が仏に申し上げた。「どのようにして明を保つ者は、印を結ぶべきでしょうか。それは、どこにおいてなのでしょうか。」

佛告持金剛:「彼應淨澡浴,於閑靜隱密有舍利處,對像前應結;若異此結即被傷損。成就時結遍擲印,於大魔大障難處用,天修羅鬪戰及調伏難調伏有情;若餘處用傷損有情。」

1 現威德品
3 曼茶羅儀軌品

CBETA コード: T0953

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