一字奇特佛頂經曼茶羅儀軌品第三
一字奇特佛頂経曼荼羅儀軌品 第三
爾時觀自在菩薩摩訶薩,以佛威神之力,從座而起,偏袒右肩,右膝著地,於世尊前合掌禮已,而白佛言:「我請世尊說真言不思議。世尊!諸佛世尊明王佛頂不思議,設住十地菩薩不能瞻覩,何況餘釋梵護世天等。今請世尊、應供、正遍知,唯願說三昧耶曼茶羅。過去先佛世尊已說,由入此曼茶羅,即成入一切曼茶羅。於此灌頂,於一切曼茶羅得灌頂。於此得印可,於一切曼茶羅得印可。於此得入,超越一切魔道,由見此得解脫一切魔道。由入此得不退轉,於此得灌頂,於一切真言印自在。由入此持金剛攝受,得離一切罪。由入此能堪任一切事業,由入此安樂易方便,能成大明王離一切障難。由入此或善男子或善女人成就無量功德。世尊!我曾為人,修此一字明轉輪王,得無量菩薩三摩地,得不思議如來加持。世尊!我曾憶念,超恒河沙數劫,當彼時有佛,名寶髻如來、應供、正遍知,世界名妙慧。我當彼之時貧匱,以賣柴方便活命。我聞寶髻如來、應供、正遍知彼成就無量功德,於如來前發願,如來皆令成就。我於彼時在家作是思惟:『我今請寶髻如來設飯食。』早起賣柴營辦食飲,往詣世尊請佛飯食。如來受請,我於佛世尊發廣大淨信,奉獻食禮佛已作是願言:『一切眾生勿令貧匱。』彼如來知我信心猛利清淨,謂我言:『善男子!持此一字佛頂輪王。』『廣為我說本教福利。』則彼世尊為我說,我歡喜奉行。我以大精進勤勇,以此身得大明王,得無礙嚴三摩地。世尊!由此三摩地,成就無量百千持明於無上正等菩提。世尊!我當知此如來佛頂不思議如是。佛三十二大人相中,佛頂為最勝。如是一切真言中,此佛頂真言為最勝。如是世尊。天中,佛為無上大師。如是佛頂輪王,一切真言中明王,如是廣大。唯願世尊、如來、應供、正遍知,為我說曼茶羅。」
その時、観自在菩薩摩訶薩は、仏の威神力によって座を立ち、右肩を露わにし、右膝を地につけ、世尊の前で合掌して礼をしてから、仏に申し上げた。「私は世尊に真言の不思議さをお話しいただきたいと願います。世尊よ、諸仏世尊の明王仏頂は不思議であり、十地に住する菩薩でさえも見ることができません。ましてや他の釈梵や護世天などはなおさらです。今、世尊・応供・正遍知にお願いし、三昧耶曼荼羅をお説きいただきたいのです。過去の先仏世尊がすでに説かれました。この曼荼羅に入ることによって、すなわち一切の曼荼羅に入ることができると。ここで灌頂を受けることは、一切の曼荼羅において灌頂を受けることになります。ここで印可を得ることは、一切の曼荼羅において印可を得ることになります。ここで入ることを得れば、一切の魔道を超越します。これを見ることによって、一切の魔道から解脱します。ここに入ることによって不退転を得ます。ここで灌頂を得れば、一切の真言・印において自在となります。ここに入ることによって、金剛持に摂受され、一切の罪を離れることができます。ここに入ることによって、一切の事業を担うことができ、ここに入ることによって安楽で易しい方便を得て、大明王を成就し、一切の障難を離れます。ここに入ることによって、善男子あるいは善女人は無量の功徳を成就します。世尊よ、私はかつて人として、この一字明転輪王を修行し、無量の菩薩三摩地を得て、不可思議な如来の加持を得ました。世尊よ、私はかつてこれを記憶しています。恒河沙の数の劫を超えた昔、その時に宝髻如来・応供・正遍知という仏がおられ、その世界は妙慧といいました。私はその時、貧しく、柴を売って生計を立てていました。私は宝髻如来・応供・正遍知が無量の功徳を成就しておられることを聞き、如来の前で願を発しました。如来はすべての願いを成就させてくださいました。私はその時、在家でありながらこう思いました。『私は今、宝髻如来に食事を捧げよう』と。朝早く起きて柴を売り、飲食を準備し、世尊のもとへ赴いて仏に食事を請いました。如来は請けられ、私は仏世尊に広大な清らかな信心を発し、食事を捧げて仏に礼をしてから、このような願を立てました。『一切の衆生が貧しく苦しむことがありませんように』と。その如来は、私の信心が鋭く清らかであることを知って、私に言われました。『善男子よ、この一字仏頂輪王を保ちなさい』と。『私にこの教えの福利を広く説いてください』と願うと、その世尊は私のために説かれました。私は歓喜してこれを行じました。私は大いなる精進と勇気をもって、この身で大明王を得て、無礙嚴三摩地を得ました。世尊よ、この三摩地によって、無量の百千の持明を無上正等菩提において成就させました。世尊よ、私はこの如来の仏頂がこのように不思議であることを知りました。仏の三十二大人相の中で、仏頂が最も勝れています。このように、一切の真言の中で、この仏頂真言が最も勝れています。このように世尊よ。天の中では、仏が無上の大師です。このように、仏頂輪王は一切の真言の中の明王であり、このように広大です。どうか世尊・如来・応供・正遍知よ、私のために曼荼羅をお説きください。」
爾時世尊告觀自在菩薩摩訶薩言:「汝大悲者大菩提薩埵,於有情大悲體生,無量大悲有情利益故。大薩埵!汝應諦聽,我略說曼茶羅。一切曼茶羅中王,一切天、龍、藥叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽於集會中,一切佛菩薩所遊戲,金剛手大菩薩輪王三昧耶所加持,為諸菩薩三昧耶利益故,由持誦此輪王。善男子!如來於有情作利益,捨末後身得安樂,無沮壞,得大曼茶羅佛頂輪王修行者,一切意願豐足。善男子!先應阿闍梨於大菩提心堅固,於大願決定,常念誦平等戒梵行者,具大悲知恩多聞報恩者,護戒禁者,應畫輪王曼茶羅;異此而教畫者,墮於惡趣。彼應先淨其地,多有花菓處,於山頂金剛座轉法輪等處勝上成就,應畫於東北微下處。其地平正、不鹹鹵、無棘刺骨毛髮爪甲處,離彊石髑髏沙穢黑泥處。若土色好及無如上穢惡,當掘出土却用填築。如地已堅土有餘,即是上處,堪為成就。如土不足,此處不堪,當改覓勝處。驗地已,於如是相貌地,於廣大悅意端嚴樹莊嚴處,具如是功德處,應畫曼茶羅。令童女合白緤縷作五色拼線,或用藕絲不斷續無結類者,或用野麻或用牧牛繩,應用拼地。初起首拼線用心真言一百八遍,令護摩心。真言曰:
このとき、世尊は観自在菩薩摩訶薩に告げられた。「汝は大悲の者、大菩提薩埵である。有情に対して大悲の体を生じ、無量の大悲をもって有情を利益するがゆえに、大薩埵よ、汝はよく聴きなさい。わたしは簡潔に曼荼羅を説こう。これはすべての曼荼羅の王である。すべての天、龍、薬叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽が集会の中にあり、すべての仏・菩薩が遊戯し、金剛手大菩薩の輪王三昧耶が加持するところである。諸菩薩の三昧耶を利益するがゆえに、この輪王を受持し読誦するのである。善男子よ、如来は有情に対して利益をなし、末後の身を捨てて安楽を得させ、沮壊されることなく、大曼荼羅仏頂輪王を得させる。修行者は、すべての意のままに願いが満たされるであろう。善男子よ、まず阿闍梨は大菩提心において堅固であり、大願において決定し、常に平等の戒と梵行を念誦し、大悲と知恩と多聞と報恩を具え、戒律を護り持つ者であるべきである。そのような者が輪王曼荼羅を描くべきである。これに背いて教え描く者は、悪趣に堕ちるであろう。その者はまずその地を清めるべきである。多くの花や果実のある場所、山頂、金剛座、転法輪などの勝れた成就の場所、東北のやや低いところに描くべきである。その地は平らで正しく、鹹鹵ではなく、荊棘や骨、毛髪、爪甲がなく、堅い石や髑髏、砂の穢れや黒泥のないところである。もし土の色が良く、上のような穢れ悪しきものがなければ、土を掘り出して埋め固めるべきである。地がすでに堅く土が余るならば、それは勝れた場所であり、成就に堪える。もし土が足りなければ、この場所は堪えないので、改めて勝れた場所を求めるべきである。地を験して、このような相のある地、広大で心地よく端厳な樹が荘厳するところ、このような功徳を具えるところに曼荼羅を描くべきである。童女に合わせて白い糸を五色に撚り合わせた線を作らせ、または蓮の糸を用いて、途切れず結び目のないもの、または野麻、または牧牛の縄を用いて地を拼すべきである。最初に線を拼すとき、心真言を一百八遍誦して護摩の心とせよ。真言は次のとおりである。
「南麼三漫多勃馱南阿鉢囉(二合)底呵多捨娑那南唵怛他孽都瑟尼(二合)沙阿那嚩盧枳多沒馱尼斫羯羅(二合)靺㗚底(二合)吽惹嚩(二合)羅惹嚩(二合)羅馱迦馱迦度那微度那怛囉娑野麼囉逾瑳囉耶訶那訶那伴惹伴惹暗惡屩屩鉢嚨(二合)企尼君吒哩尼阿鉢囉(二合)爾多薩怛囉(二合)馱哩尼吽發娑嚩(二合)訶」
「此名輪王心。於曼茶羅中,以壇中先所置香花,加持一百八遍,於壇中獻閼伽已,然後拼一切色,皆用心真言加持。應畫先白,次赤、次黃、次綠、次黑。如是等粉,或用珊瑚金摩尼真珠吠瑠璃等,應錯為末,或用粳朱粉種種染為色和香,如是名色次第。若不得如上色,取赤土、黃土、綠土等用,護自身、護曼茶羅處、護弟子,皆用心真言,一切應作誦持明王心真言。應拼曼茶羅,用隨心加持香水散灑壇上。隨心真言曰:
これは「輪王心」と名付けます。曼荼羅の中において、壇上に先に置いた香華を、一百八遍加持し、壇上で閼伽を供養した後、一切の色を敷き並べる際には、皆、心真言をもって加持します。まず白、次に赤、次に黄、次に緑、次に黒の順で描くべきです。これらの粉は、珊瑚、金、摩尼、真珠、吠瑠璃などを用いて粉末にし、あるいは粳朱の粉を種々の色に染め、香を混ぜ合わせます。このようにして色の順序を整えます。もし上記の色が得られない場合は、赤土、黄土、緑土などを用います。自身を守り、曼荼羅の場所を守り、弟子を守るには、皆、心真言を用います。すべては明王の心真言を唱えながら行うべきです。曼荼羅を敷き並べる際には、随心加持の香水を用いて壇上に散らし灑ぎます。随心真言は次の通りです:
「南莫三漫多勃馱南阿鉢囉(二合)底呵多舍娑那南唵阿鉢囉(二合)爾多特(地翼反)」
南無三曼多勃馱南 阿鉢羅底呵多舎娑那南 唵 阿鉢羅爾多特
「此名輪王隨心。以此真言,一切方處,塗香、花、燒香、飲食、閼伽等,一一加持而獻,則展線從伊舍那方起首,於中央安羯刺賒盛水、諸種子及藥盛滿,以繒繫項,於四隅展線各兩道枰。若線斷、若亂、若結,用酥以六字辦事真言護摩一百八遍。真言曰:
これを「輪王随心(りんのうずいしん)」と名づけます。この真言を用いて、あらゆる方角の場所で、塗香(ずこう)、花、焼香(しょうこう)、飲食、閼伽(あか)などの供物を一つ一つ加持して捧げます。その後、糸を延ばして伊舎那(いしゃな)の方角から始め、中央に羯刺賒(かつらしゃ)という器を置き、水を満たし、さまざまな種子や薬をその中に満たして入れます。器の首には絹を結び、四隅には糸を張ってそれぞれ二筋ずつ渡します。もし糸が切れたり、もつれたり、結び目ができたなら、酥(そ)を用いて六字の事を弁ずる真言で護摩を百八回行います。その真言は次のとおりです。
「南莫三漫多勃馱南阿鉢囉(二合)底呵多舍娑那南唵吒嚧唵(三合)滿馱娑嚩(二合)訶」
「誦一百八遍則得息災。若拼不直即身乖和,若線亂即迷惑。執線之時不應𧻙,若𧻙即身疾病。是故漬線之時須良久,令粉汁潤徹,即抨道麁細得勻。四角橛不太麁不太細,令與壇相稱,應釘之。如是等線四方四門,其中央安佛頂輪王,或以佛印,佛左右安煩惱雹法輪。又畫光聚高二佛頂王,亦右左安,及白傘蓋佛頂、勝三佛頂、佛眼、佛毫相、爍吃底(丁移反)牙,應安佛慈火福德明及威德明最勝及商羯梨三部母明。阿難、須菩提鉢及錫杖等,於佛右左次第而畫。外四門左右各應畫佛使者。西門中畫無能勝。并於門界道中畫難陀、烏波難陀二龍王,四門畫持蓮華持金剛。應佛右左畫摩醯首羅并妻。俱尾羅天持持,於一切處門兩邊應置。第三院應取第二院之半,於第三院中畫梵王及諸天、迦樓羅、護世等,及餘天隨意而畫,彼三部本族眷屬亦應畫,一切皆依無能勝壇儀軌(金剛起中說)。
「一百八遍を誦えれば災いを除くことができる。もし糸をまっすぐに張らずに体調を崩せば、身に不和が生じる。もし糸が乱れていれば、心が惑い迷う。糸を執る時には、急いで引いてはならない。もし急いで引けば、身に病気が生じる。それゆえ、糸を浸す時には、しばらく長く置き、粉の汁を十分に染み込ませて、それから張る道の太さを均一にする。四隅の杭は、太すぎず、細すぎず、壇にふさわしいものにして打つべきである。このような糸で四方に四つの門を作り、その中央に仏頂輪王を安置するか、または仏の印を置く。仏の左右には、煩悩を降す法輪と雹を置く。また光聚二の高仏頂王を描き、左右にも安置する。そして白傘蓋仏頂、勝三仏頂、仏眼、仏毫相、燦吃底(歯)、仏の慈火、福德明、威德明、最勝、そして商羯梨の三部母明を安置する。阿難、須菩提の鉢と錫杖などを仏の左右に順に描く。外の四つの門の左右には、それぞれ仏の使者を描くべきである。西門の中には無能勝を描く。そして門の境界の道には難陀、烏波難陀の二龍王を描き、四つの門には蓮華を持つ者と金剛を持つ者を描く。仏の左右には摩醯首羅とその妻を描く。俱尾羅天は持物を持ち、すべての場所の門の両側に置くべきである。第三院は第二院の半分を取る。第三院の中には梵王と諸天、迦楼羅、護世などを描き、そのほかの天も思いのままに描く。それらの三部の本族の眷属も描くべきである。すべて無能勝壇の儀軌に従う(金剛起の中に説かれている)。」
「畫壇已,應取新瓶底不黑者,令應量,取阿摩羅梢葉插其中。又取俱緣菓安於瓶口上(此土無,隨時取花菓枝葉相兼端正者),瓶中置諸寶及諸種子,并香水令滿,以細繒帛繫其項,安於壇四角及中央。門皆立剎柱,以時花為鬘莊嚴,并懸幢幡。應置香爐燒沈水香檀香。即阿闍梨於壇側應作護摩,以根本真言,用酥護摩一百八遍,然後迎請。以明王頭頂甲冑自加持身,於一切有情起大悲心,復發菩提心。取金銀或瓦器,盛諸種子及花香水令滿,右膝著地結根本印,應請明王。用心真言依次第,應請天龍藥叉等,即以明王心加持中瓶一百八遍,然後取菩提樹木(此土用夜合木)然火,和三甜,用頭王真言護摩一百八遍。即一一真言各護摩一百八遍。
壇を描き終えたならば、新しい瓶を用意し、底に黒い跡のないものを選ぶべきです。瓶は適切な大きさのものを用い、阿摩羅の梢の葉をその中に挿します。また、俱緣の果實を瓶の口の上に置きます。この国には無いものなので、その時の花や果物、枝葉で、整っていて美しいものを用いても構いません。瓶の中には、様々な宝物や種子を入れ、さらに香水を満たし、細かい絹布で瓶の首を結びます。それを壇の四隅と中央に置きます。門には皆、幢刹(とうせつ)の柱を立て、その時の花を鬘として飾り、幢や幡(はた)を掲げます。香炉を置き、沈水香や檀香を焚くべきです。そして阿闍梨は壇の側で護摩を修し、根本真言を用いて、酥(よつあぶら)で護摩を百八回行います。その後、明王を迎え請じます。明王の頂上の甲冑をもって自らの身を加持し、一切の有情に対して大悲心を起こし、さらに菩提心を発するのです。金や銀、または瓦の器を取り、種子や花、香水を満たし、右膝を地につけて根本印を結び、明王を請じるべきです。心真言を用いて順序に従い、天龍や薬叉などを請じます。すぐに明王の心で中瓶を百八回加持し、その後、菩提樹の木を取り、火を燃やし、三甜を和えて、頭王真言で護摩を百八回行います。その一つ一つの真言で、それぞれ護摩を百八回行うのです。
「頂真言曰:
頂真言とは、次の通りです。
「南莫三漫多勃馱南阿鉢囉(二合)底訶多舍娑那南唵斫羯囉(二合)靺㗚底(二合)唵吽」
「南無三曼多勃馱南 阿鉢羅底訶多舎娑那南 オン シャクラ バッテイ ウン」
「頭真言曰:
頭真言にはこう唱えます。
「唵斫羯囉(二合)靺㗚底(二合)吽發娑嚩(二合)訶」(歸命同上)
「オン シャクラ ヴァラティ ウン ハツ ソワカ」
「結下上方界真言曰:
上方の界を結ぶ真言は次のとおりです。
「唵微枳囉拏微特防(去二合)娑尼迦比羅貳嚩哩尼怛囉(二合)娑耶嚩日羅(二合引)吠賖薩帝呶(引)羅特嚩(二合)能(上)瑟吒羅(二合)囉乞沙(二合)𤚥發」(歸命同頂真言)
「オン、ビキラナ、ビトクボウ、サニカ、ビラ、ニウバリニ、タラ、サヤ、バザラ、ベイシャ、サテイノウ、ラトバ、ノウ、シッタラ、ラキシャ、マン、ハッ」
(帰命同頂真言)
「甲冑真言(歸命准前):
甲冑真言(前文の帰命と同じ)
「唵斫羯囉(二合)靺㗚底(二合)鉢囉(二合)賒弭多囉捺囉(二合引)囉捺囉(二合引)娑(去)薩摩(二合)車盧瑟尼(二合)沙囉乞沙(二合)囉乞沙(二合)𤚥吽發娑縛(二合)訶」
おん しゃから ばてい はら しゃみたら なたら なたら さ さま しゃるしに しゃ らきしゃ らきしゃ まん うん はつ そわか
「牆真言(歸命准前):
壁の真言(帰命は前と同じ)
「噁(引)莫壑」
「如是如前說印,隨事業應用之,一切真言天明,用根本真言安立,則於世尊聖眾作食飲,隨力供養,禮一切佛菩薩五輪著地,以香泥塗手,結大三昧耶印示之——二手虛心合掌,諸度各微屈如芙蓉,名如來族三昧耶印——然後一一誦一百八遍,心真言亦誦。旋遶曼茶羅,啟白聖眾:『我所不應作而作,所有過犯儀軌加減,唯願聖眾捨過。』如是第二第三亦如是說。弟子已受戒者,於真言法生淨信者,已發菩提心者,於三寶淨信者,弟子有如是德者,應令入,入者限七八。若欲入曼茶羅,淨澡浴遍身塗香令設誓,若越三昧耶或有愚癡者,墮於無間地獄。
前述のように、先に説いた印を用い、事業に応じてこれを結ぶ。すべての真言の成就には、根本真言をもって行を安立する。そののち、世尊と聖衆に対して飲食を捧げ、力の及ぶ限り供養し、一切の仏・菩薩に礼拝して五体を地に投じる。香泥をもって手に塗り、大三昧耶印を結んで示す——すなわち、両手を虚心に合わせ、諸の指をわずかに屈めて蓮の花のごとくする。これを如来族三昧耶印と名づける。そして、それぞれの真言を一百八遍誦し、心真言もまた誦する。
曼荼羅を右繞し、聖衆に申し上げて言う。「私がなすべきでないことをなしてしまいました。すべての過ち、儀軌の過不足がございましたら、どうか聖衆よ、その過ちをお許しください。」このように二度、三度と同様に述べる。
弟子がすでに戒を受けた者であり、真言の法に清らかな信を生じた者であり、すでに菩提心を発した者であり、三宝に清らかな信を有する者であるならば、このような徳を備えた弟子を入壇させるべきである。入壇する者は七八人に限る。曼荼羅に入ろうとするならば、清らかに沐浴し、身の隅々まで香を塗り、誓いを立てさせる。もし三昧耶を越えるならば、あるいは愚かでありながら入る者があれば、無間地獄に堕ちるであろう。
「『汝等善男子應常護持三昧耶如是。』為弟子告三昧耶,以繒帛覆面,結三昧耶印令稱心真言,令擲花,所於彼上花落,即定其部族。如是引弟子已,一一為弟子誦根本真言,以酥護摩一百八遍,如是作已應告三昧耶:『汝等於真言行當勤修,於大乘不應生疑惑,一切天不應輕賤,佛教中不應疑惑。』弟子等於阿闍梨殊勝捨,施供養捨己身,應受轉輪王佛頂。阿闍梨於彼無悋心、非愍心,印契及真言應教授,即從此已後成就者,一切天、龍、藥叉、乾闥婆、阿脩羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽等,及一切有情不能惱害,於一切真言成就,必能堪任得不退轉,入一切菩薩位,一切天不能沮壞,則成入一切世間出世間曼茶羅三昧耶,一切天皆知。如是善男子成就菩提者,則得悉地,持金剛之所加持,隨行安樂。
「あなたがた善男子よ、常に三昧耶を護持すべきである、このように。」弟子のために三昧耶を告げるには、絹布で顔を覆い、三昧耶印を結んで、心の真言を唱えさせ、花を投げさせる。その花が落ちた場所によって、その部族を定めるのである。このように弟子を導いたならば、一人ひとりのために根本真言を唱え、酥(酥油)を用いて護摩を一百八回行う。このようにして終えたならば、三昧耶を告げるべきである。「あなたがたは真言行において精進するべきであり、大乗に対して疑惑を抱いてはならない。すべての天を軽んじてはならず、仏教において疑惑を生じてはならない。」弟子たちは阿闍梨に対して殊勝な布施を行い、供養を捧げ、己の身を捨てるべきであり、転輪王の仏頂を受けるべきである。阿闍梨はそれに対して悋(おし)む心を持たず、憐れみの心なく、印契と真言を教授すべきである。この時から以後、成就する者には、すべての天、龍、薬叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽など、および一切の有情が害を加えることができない。すべての真言の成就において、必ず堪え忍び、退転しないことを得て、一切の菩薩の位に入り、すべての天が壊すことができない。すなわち、一切の世間・出世間の曼荼羅三昧耶に入ることを成就し、すべての天が知るところとなる。このように善男子が菩提を成就する者は、すなわち悉地を得て、金剛の加持するところとなり、行いに随って安楽を得るのである。
「我略說此儀則,次第應作一切曼茶羅王一字頂輪王所稱說。」
私はこの儀軌を簡略に説こう。順序に従って、すべての曼荼羅の王である一字頂輪王が説かれた作法を行うべきである。
爾時曼殊室利童真菩薩白佛言:「世尊!云何為阿闍梨?云何灌頂?」
時世尊讚歎:「善哉!善哉妙聲!善哉妙音!若有欲受灌頂者,於阿闍梨比前兩倍應施,應施雙緤,應施金銀熟銅器滿盛諸種子及藥香水,則阿闍梨對曼茶羅前四方塗作曼茶羅,以白粉三肘量,畫蓮華於上安師子座。受灌頂者坐已,持蓋及拂誦吉慶聲讚揚,取中瓶加持一百八遍,令弟子結佛頂印安於頭上。阿闍梨自令弟子灌頂,吹螺擊鼓作諸音聲,如國王受灌頂。阿闍梨應以右手執弟子手,引入曼茶羅,於一切佛菩薩奉獻弟子,令弟子於佛菩薩請印可。阿闍梨為弟子告諸佛,作如是言:『世尊!此弟子我灌頂已,此善男子從今已往,以無希望悲愍心,哀愍一切有情,應畫一切世間出世間曼茶羅,如說應作,如是一切曼茶羅儀軌應加行。』如是灌頂者,即為阿闍梨,入一切菩提道,如是於菩薩行行時,得無量功德果報。」