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十二門論宗致義記 (十二門論宗致義記)

「十二門論宗致義記」について

唐 · 法藏述 著

2.7 万字 · 約 90 分

『十二門論宗致義記』は、唐代の高僧・法蔵大師によって著された重要な仏教論疏です。法蔵は華厳宗の実質的な創立者として、唐代の仏教最盛期を生きました。本書は主に龍樹菩薩の『十二門論』に対して体系的に解釈を加え、般若の空性や中道の実相の深遠な道理を詳しく論じ、華厳思想をも取り入れています。この論疏は、法蔵の深遠な中観学の造詣を示すだけでなく、隋唐時代における中観思想と如来蔵思想の融合の趨勢をも表しています。仏教史上において承前啓後の重要な位置を占め、中国仏教の中観学の発展や華厳哲学を研究する上で欠かせない文献であり、漢伝仏教の教義研究における権威ある著作の一つです。


十二門論宗致義記卷上

十二門論宗致義記 巻上

京西大原寺沙門釋法藏述

京西大原寺沙門釈法蔵述

夫以玄綱絕待,真俗所以俱融;素範超情,空有以茲雙泯。但以性空未嘗不有,即有以辨於空;幻有未始不空,即空以明於有。有空有故不有,空有空故不空。邊執既亡,聞見隨喪。竭邪源之有寄,則四執雲銷;挺正法之無虧,則二諦斯在。是故如來在世,曜般若於昏衢;上品之流,契玄津於累外。大師沒後,異執紛綸,或趣邪途,或犇小徑,於是九十五種競扇邪風;一十八部爭揮爝火,遂使真空慧日匿耀昏雲,般若玄珠惑茲魚目。爰有大士,厥稱龍猛,位登極喜,應兆金言。慨此頹綱,悼斯淪溺,將欲然正法炬、覆邪見幢,故使製作繁多,溢於天竺。然則要妙之述,此論為先,標十二之宏綱,坦幽途而顯實,令即相還源,融神妙寂,開情煥理,故號為門。往復折徵,復稱為論,門有十二,因以為名。餘義下當別釋。

さて、この究極の真理は言葉や概念を超えており、そのため真諦(真実の世界)と俗諦(世俗の世界)は互いに溶け合う。絶対的な規範は感情や思考を超越しているので、実体としての「有」と「空」の区別もまた、ここでは消え去る。

しかし、「性空」(本質的な空)は決して「無」ではない。だからこそ「有」の立場から「空」を説くことができる。逆に、この世の「幻有」(仮の存在)は決して永遠の実体ではなく、だからこそ「空」の立場から「有」の本質を明らかにする。

「有」が「空」であるがゆえに、本当の意味での「有」ではない。「空」が「有」であるがゆえに、本当の意味での「空」ではない。このようにして、「有」か「空」かの一方的な執着は消え去り、見聞によって得た偏った知識もまた失われる。

誤った考え方の根源が断たれることで、四つの執着(有・無・亦有亦無・非有非無)は雲のように消え去る。正しい教えが完全に保たれることで、真俗二諦(真実と世俗の二つの真理)がそこに現れる。

それゆえ、如来がこの世に現れた時、智慧の光は暗い迷いの道を照らした。上根の修行者たちは、煩悩の束縛を超えた悟りの境地に達した。

しかし、大師(釈迦)が亡くなられた後は、異なる解釈が入り乱れた。ある者は誤った道に走り、ある者は狭い小道に迷い込んだ。そして、九十五種の外道が競って誤った教えを吹きまき、十八部の小さな学派が蟻の火のような小さな光で争った。そのため、真実の智慧という太陽は暗雲に覆われ、般若の宝珠は魚の目玉と混同されるに至った。

ここに大士(偉大な聖者)が現れた。名を龍猛(ナーガールジュナ)という。彼は極喜地(初地の菩薩位)に登り、仏の予言に応えた。この衰えた教えの綱を慨き、迷いの海に沈む人々を悼み、正法の炬火を燃やし、邪見の幢(はた)を倒そうと志した。そのため、彼の著述は多く、天竺中に溢れた。

しかし、その中でも要妙を極めたものは、この論を第一とする。十二の宏大な綱要を掲げて、暗い道を開き、真実を示す。すなわち、現象の姿そのものに立ち返って本源に還り、心を融かして妙なる寂静に至らせる。心を開き、理を輝かせるための門であるから、「門」と名付ける。

議論を往来させて問い詰め、審らかに検証することから、また「論」と名付ける。門が十二あるので、「十二門論」と呼ぶのである。その他の詳しい意味は、以下でそれぞれに説明する。

將釋此論,略作十門:一、明教起所因;二、藏部所攝;三、顯教分齊;四、教所被機;五、能詮教體;六、所詮宗趣;七、造論時代;八、傳譯緣起;九、釋論題目;十、隨文解釋。

1 教起所因

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