金光明最勝王經授記品第二十三
金光明最勝王経 授記品 第二十三
爾時,如來於大眾中廣說法已,欲為妙幢菩薩及其二子銀幢銀光,授阿耨多羅三藐三菩提記。時有十千天子,最勝光明而為上首,俱從三十三天來至佛所,頂禮佛足,却坐一面,聽佛說法。爾時,佛告妙幢菩薩言:「汝於來世過無量無數百千萬億那庾多劫已,於金光明世界,當成阿耨多羅三藐三菩提,號金寶山王如來、應、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊,出現於世;時此如來般涅槃後,所有教法亦皆滅盡。時彼長子名曰銀幢,即於此界次補佛處,世界爾時轉名淨幢,當得作佛,名曰金幢光如來、應、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊。時此如來般涅槃後,所有教法亦皆滅盡。次子銀光即補佛處,還於此界當得作佛,號曰金光明如來、應、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊。」
そのとき、如来は大衆の中で広く法を説き終えると、妙幢菩薩とその二人の子である銀幢・銀光のために、阿耨多羅三藐三菩提の記別を与えようとされました。そのとき、十千の天子がおり、最勝光明を上首として、ともに三十三天から仏のもとへ来たり、仏の足を頂礼して、退いて一面に坐し、仏の説法を聞いていました。
そのとき、仏は妙幢菩薩に告げて言われました。「あなたは来世において、無量無数百千万億那庾多劫を過ぎたのち、金光明世界において、阿耨多羅三藐三菩提を成じ、金宝山王如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と号して、世に出現するでしょう。この如来が般涅槃したのち、その教法もまたすべて滅び尽きるでしょう。そのとき、その長子である銀幢は、ただちにこの世界で次に仏の位を補い、世界はそのとき転じて浄幢と名づけられ、金幢光如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と号して、仏となるでしょう。この如来が般涅槃したのち、その教法もまたすべて滅び尽きるでしょう。次子の銀光は、ただちに仏の位を補い、またこの世界において仏となるでしょう。金光明如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と号するのです。」
是時十千天子聞三大士得授記已,復聞如是最勝王經,心生歡喜,清淨無垢,猶如虛空。爾時,如來知是十千天子善根成熟,即便與授大菩提記:「汝等天子於當來世,過無量無數百千萬億那庾多劫,於最勝因陀羅高幢世界,得成阿耨多羅三藐三菩提,同一種姓,又同一名,號曰面目清淨優鉢羅香山,十號具足,如是次第十千諸佛出現於世。」
そのとき、一万の天子たちは、三人の大士が授記を得たと聞き、さらにこの最勝王経を聞いて、心に歓喜を生じ、清浄で汚れがなく、虚空のように澄みきっていました。そのとき、如来は、この一万の天子たちの善根が成熟したことを知り、ただちに大菩提の授記を与えられました。「あなたがた天子たちは、未来世において、無量無数百千万億那庾多劫を過ぎたのち、最勝因陀羅高幢世界において、阿耨多羅三藐三菩提を成し遂げるでしょう。同じ種姓であり、また同じ名であり、面目清浄優鉢羅香山と号し、十号を具えています。このように次第に、一万の諸仏が世に出現するでしょう。」
爾時,菩提樹神白佛言:「世尊!是十千天子從三十三天,為聽法故,來詣佛所,云何如來便與授記當得成佛?世尊!我未曾聞是諸天子具足修習六波羅蜜多、難行苦行、捨於手足、頭目髓腦、眷屬妻子、象馬車乘、奴婢僕使、宮殿園林、金銀、琉璃、車𤦲、瑪瑙、珊瑚、虎珀、璧玉、珂貝、飲食衣服、臥具醫藥,如餘無量百千菩薩,以諸供具供養過去無數百千萬億那庾多佛,如是菩薩各經無量無邊劫數,然後方得受菩提記。世尊!是諸天子,以何因緣,修何勝行,種何善根,從彼天來暫時聞法,便得授記?惟願世尊,為我解說斷除疑網。」
そのとき、菩提樹神が仏に申し上げました。「世尊よ。この一万の天子たちは三十三天から、法を聞くために仏のもとへ参りました。なぜ如来はすぐに、成仏するであろうと授記されたのでしょうか。世尊よ。私は、これらの天子たちが六波羅蜜を具足して修行し、難行苦行を行い、手足や頭目髄脳、妻子や眷属、象馬や車乗、奴婢や僕使、宮殿や園林、金銀や琉璃、車𤦲や瑪瑙、珊瑚や虎珀、璧玉や珂貝、飲食や衣服、臥具や医薬を施し、また他の無量百千の菩薩たちのように、さまざまな供養の具をもって過去の無数百千万億那由多の仏を供養し、そのような菩薩がそれぞれ無量無辺の劫数を経て、その後ようやく菩提の記を得た、という話を聞いたことがありません。世尊よ。これらの天子たちは、どのような因縁により、どのような勝れた行を修め、どのような善根を種えて、あの天から来て暫時のあいだ法を聞いただけで、すぐに授記を得たのでしょうか。どうか世尊よ、私のために説き明かし、疑いの網を断ち切ってください。」
佛告樹神:「善女天!如汝所說,皆從勝妙善根因緣,勤苦修已,方得授記。此諸天子,於妙天宮捨五欲樂,故來聽是《金光明經》,既聞法已,於是經中心生殷重,如淨琉璃無諸瑕穢,復得聞此三大菩薩授記之事,亦由過去久修正行誓願因緣,是故我今皆與授記,於未來世當成阿耨多羅三藐三菩提。」時彼樹神聞佛說已,歡喜信受。
仏は樹神に告げられました。「善女天よ、あなたが説いたとおり、すべてはすぐれた善根の因縁によるものであり、勤め苦しんで修行を積んだ末に、はじめて授記を得るのです。これらの天子たちは、すばらしい天の宮殿で五欲の楽しみを捨てたため、この『金光明経』を聴くためにやって来ました。すでに法を聞いて、この経の中で深く重んじる心を起こし、汚れのない浄瑠璃のように少しの瑕もない状態となり、さらにこの三大菩薩の授記のことを聞くことができました。これもまた、過去に長く正行と誓願を修めてきた因縁によるものです。それゆえ、私はいま皆に授記を与えます。未来世において、きっと阿耨多羅三藐三菩提を成し遂げるでしょう。」そのとき、かの樹神は仏の説法を聞いて、歓喜し、信じ受け入れました。