(一五)
第15節
佛語目連:「汝對欲至。」目連言:「我有神力超蹈須彌山,對若東來我便向西,若北來我當趣南,那得我耶?」佛語目連:「罪福自然,不可得避。」遠飛不息乃墮山中。時有車輻老公,目連正墮其前,形狀似鬼,老公謂是惡物,舉車輻打之,即折其身。目連被痛甚羞懊惱,盡忘本識。佛哀念之授其威神。爾乃得自思惟,還復本形。是硑車輻老公,目連前世時父。目連與父諍,目連意中念言:「撾殺此公骨折快也!」是以得此罪殃。慎莫作不孝之罪,是以人生處世,不可不慎心口而孝養父母也。
仏陀は目連尊者に言われた。「あなたは迫り来る業報(ごうほう)を避けられると思うか?」
目連尊者は答えた。「私には神通力があります。須弥山を飛び越えることもできます。もし報いが東から来れば西へ、北から来れば南へ逃げれば、どうして私を捕まえることができましょうか?」
仏陀は目連尊者に言われた。「罪や福は自然の法則によるものであり、逃れることはできない。」
目連尊者は飛び続けて止まらず、ついに山中に堕ちてしまった。そこに車輪の轂(や)を持つ老人がいた。目連尊者はちょうどその前に落ち、その姿は鬼のようであった。老人はこれを悪いものと思い、車輪の轂で打つと、目連尊者の体は折れてしまった。
目連尊者は痛みと羞恥と懊悩に苛まれ、完全に意識を失ってしまった。仏陀は哀れに思い、その威神力(いじんりき)を授けられた。そこでようやく正気に戻り、元の姿を取り戻すことができた。
この車輪の轂を持つ老人は、目連尊者が前世で父親であった者である。目連尊者は前世で父と争い、「この父を打ち殺して骨を折ってやろう」と思ったことがあった。そのため、このような報いを受けたのである。
慎んで不孝の罪を犯してはならない。人はこの世に生きるにあたり、心と思い、言葉に慎重であり、父母に孝養を尽くすべきである。