雜譬喻經卷上
雑譬喩経 巻上
失譯人名附後漢錄
後漢録に付された佚名の訳者
(一)
(一)
菩薩度人,譬若巧乳母養子,有四事:一者洗浴使淨、二者乳哺令飽、三者臥寐安穩、四者抱持出入恒使歡喜。以此四事長養其子令得成就。菩薩亦復如是,有四事育養眾生:一者以正法洗浴心垢、二者以經法飲食使飽、三者禪定三昧隨時興立、四者以四恩饒益一切恒令歡喜。以此四事勸誨一切,長育眾生使得至道。
菩薩が人々を救済することは、まるで乳母が子を養育することに似ています。賢い乳母は四つのことに気を配ります。第一に、子を清らかに洗うこと。第二に、乳を与えて満腹にすること。第三に、子が安らかに眠れるようにすること。第四に、子を抱いて出入りする際には常に喜ばせることです。これらの四つのことによって、子は健やかに育てられ、成長します。
菩薩もこれと同じように、四つのことで人々を育みます。第一に、正しい教えによって心の汚れを洗い清めること。第二に、経典の教えを食として飽きるまで与えること。第三に、禅定や三昧の境地をその時々に応じて整えること。第四に、四恩の教えによってすべての人々を益し、常に喜びをもたらすことです。菩薩はこの四つのことで全ての人々を教え導き、育み、ついには悟りの道に至らせるのです。