大樓炭經欝單曰品第二
鬱単曰品第二
佛語比丘:「欝單曰天下,周匝廣長各四十萬里。北方天下有種種山無央數,其河兩邊,有種種樹,河水徐行,有種種華,水中叢流,河兩邊有船,彩畫姝好,以四寶金銀琉璃水精作之。北方天下中央有浴池,名欝難陀,廣長四千里,其水涼軟且清,有七重壁,水底沙皆金。難陀浴池,周匝四面有陛,以四寶金銀琉璃水精作之,金陛銀桄,銀陛金桄,琉璃陛水精桄,水精陛琉璃桄。難陀池中,有青蓮華、黃蓮華、白蓮華、赤蓮華,中有紅色者、金色者、青色者、黃色者、赤色者、白色者,周匝根莖若斷者出其汁如乳,其味如蜜,光照四十里,其香亦聞四十里。難陀浴池東,有河名已味;難陀浴池南,有河名修竭;難陀浴池西,有河名大土;難陀浴池北,有流河名善種,是諸河水,皆徐行,中有叢流行華,河兩邊有種種樹,以金銀琉璃水精作河兩邊際。難陀浴池東有園名賢上,有七重欄楯、七重交露、七重行樹,周匝圍遶,以四寶作之,姝好金銀水精琉璃。賢上園中有香樹生華實,劈者出種種香。有擣香樹生華實,劈者出種種香。有衣被樹,有瓔珞樹,有不息樹。有生花實,若劈者出種種衣被瓔珞,出種種不息。有菓樹器樹音樂樹,生花實,實劈者出種種器,種種果,種種音樂。樹高七里,有高六里五里四里三里二里,最卑者高一里。難陀浴池南,有園觀名與賢,有七重欄楯、七重交露、七重行樹,周匝圍繞,以四寶作之,中有香樹、擣香樹、衣被樹、瓔珞樹、不息樹、器樹、菓樹,皆有華實,實劈者各各出種種香擣香衣被瓔珞不息器果種種音樂,樹最小者高十里二十里四十里,上至七十里。難陀浴池西,有園觀名羅越,以四寶作,七重欄楯、七重交露、七重行樹,周匝圍遶,諸所出生高卑,亦如東方園觀。難陀浴池北,有園觀名常有華,亦以四寶金銀水精琉璃作,七重欄楯、七重交露、七重行樹,周匝圍遶,諸樹所出生高卑,亦如東面園。
仏が比丘たちにおっしゃいました。「鬱単曰天下は、周囲の広さと長さがそれぞれ四十万里です。北方天下には様々な山が無数にあり、川の両岸には様々な木が生えています。川の水はゆっくりと流れ、水の中には様々な花が群れをなして流れています。川の両岸には船があり、美しく彩色され、四つの宝、金、銀、瑠璃、水晶で作られています。
北方天下の中央には浴池があり、名を鬱難陀といいます。広さと長さは四千里で、その水は涼やかで柔らかく、清らかです。七重の壁があり、水底の砂はすべて金です。難陀浴池の周囲四面には階段があり、四つの宝、金、銀、瑠璃、水晶で作られています。金の階段には銀の手すり、銀の階段には金の手すり、瑠璃の階段には水晶の手すり、水晶の階段には瑠璃の手すりがあります。
難陀池の中には、青蓮華、黄蓮華、白蓮華、赤蓮華があり、中には紅色、金色、青色、黄色、赤色、白色のものがあります。周囲の根や茎が切れると、その汁は乳のようで、味は蜜のようで、光は四十里を照らし、香りも四十里まで届きます。
難陀浴池の東には、已味という名の川があります。難陀浴池の南には、修竭という名の川があります。難陀浴池の西には、大土という名の川があります。難陀浴池の北には、善種という名の流れる川があります。これらの川の水は皆ゆっくりと流れ、中には群れをなして流れる花があり、川の両岸には様々な木があり、金、銀、瑠璃、水晶で川の両岸の縁が作られています。
難陀浴池の東には賢上という名の園があり、七重の欄干、七重の垂れ幕、七重の並木があり、周囲を取り囲んでいます。四つの宝で作られており、美しい金、銀、水晶、瑠璃です。賢上園の中には香樹があり、花と実を生じ、割くと様々な香りが出ます。搗香樹があり、花と実を生じ、割くと様々な香りが出ます。衣被樹、瓔珞樹、不息樹があります。花と実を生じ、割くと様々な衣被や瓔珞、様々な不息が出ます。菓樹、器樹、音楽樹があり、花と実を生じ、実を割くと様々な器、様々な果物、様々な音楽が出ます。樹の高さは七里、六里、五里、四里、三里、二里、最も低いものでも一里です。
難陀浴池の南には与賢という名の園観があり、七重の欄干、七重の垂れ幕、七重の並木があり、周囲を取り囲んでいます。四つの宝で作られており、中には香樹、搗香樹、衣被樹、瓔珞樹、不息樹、器樹、菓樹があり、皆花と実を生じ、実を割くとそれぞれ様々な香、搗香、衣被、瓔珞、不息、器、果物、様々な音楽が出ます。樹の最も小さいものでも高さは十里、二十里、四十里、上は七十里に至ります。
難陀浴池の西には羅越という名の園観があり、四つの宝で作られ、七重の欄干、七重の垂れ幕、七重の並木があり、周囲を取り囲んでいます。生じるものの高さや低さも、東方の園観と同じです。
難陀浴池の北には常有華という名の園観があり、これも四つの宝、金、銀、水晶、瑠璃で作られ、七重の欄干、七重の垂れ幕、七重の並木があり、周囲を取り囲んでいます。諸樹が生じるものの高さや低さも、東側の園と同じです。」
「北方天下有樹,曲合如交露。北方天下人,在下臥起,男女各異處。有淨潔粳米,不耕種自然生,出一切味,欲食者取淨潔粳米炊之。有珠名焰味,著釜下,光出熟飯,四方人來,悉共食之,食未竟亦不盡,無盜賊惡人,無言我妻子,無田作者。飯已,面色潤澤有威神。男子女人,若婬欲意起,相視無所語,男子便在前,女人隨後行,至園觀入中,共相娛樂,二日三日若至七日,各自隨意,罷去不相屬也。女人懷妊七日八日,便生若男若女,便持著四徼道中。若有人從東西南北來者,與指嗽之,出乳飲之,七日已後自以福德即長大,譬如閻浮利人年二十若二十五時。
北方の世界には、曲がりくねって露を合わせたような樹がある。北方の世界の人々は、その下で寝起きし、男女はそれぞれ別々の場所にいる。清らかな粳米があり、耕さずとも自然に生じ、あらゆる味を出す。食べたい者は清らかな粳米を取って炊く。焰味という名の珠があり、釜の下に置くと光を放って飯を炊き上げる。四方から人々が来て、皆で一緒に食べる。食べ終わらないうちも尽きることがなく、盗賊も悪人もいない。「私の妻」「私の子」という言葉もなく、田を耕す者もいない。飯を食べ終わると、顔色は潤い威厳に満ちている。
男も女も、もし淫欲の思いが起こったならば、互いに見つめ合うだけで言葉はなく、男が先に立ち、女がその後について行く。園観に入り、共に楽しみ遊ぶ。二日三日、あるいは七日まで、それぞれ思いのままに過ごし、終われば互いに別れ、束縛されることもない。女が身ごもると、七日八日で男の子か女の子を生む。生まれた子は四つの道の交差点に置かれる。東西南北から来た人が、指で口に含ませ、乳を飲ませる。七日が過ぎれば、自らの福徳によってすぐに成長する。それはちょうど、閻浮提の人が二十歳か二十五歳になるようなものだ。
「北方天下,周匝四方有水,名阿耨達,後夜起雲,天雨八味水,如人飯食頃,洗浴北方天下淹塵,塵不復起。譬如蘇麻油塗地塵不起,北方天下亦如是,地塵不起。譬如不息工師,若不息工弟子,以種種華,結作不息,左手持之,右手以水洗不息無塵,北方天下如是,地不起塵,常有流水生草樹,常有葉華實,中有草青。譬如孔雀翅色,其香如香香,足蹈上即陷四寸,舉足還復如故。北方天下人,欲至賢上園觀中遊戲相娛樂,即時去乘船至岸邊,脫衣沐浴。相娛樂已,便棄船度河,往至香樹間,取香塗身,至衣被樹間,取衣著,至不息樹間、瓔珞樹間、器樹間、果樹間、音樂樹間,取瓔珞不息著之。取器音樂,便往至賢上園觀。熱時亂風吹掃賢上園觀地,伊蘭風至吹落華,墮地至人膝。時北方天下人,悉入賢上園觀中,遊戲相娛樂,二日三日至七日已後,各自罷去,隨意無所繫屬,亦復至與賢上園觀,羅越常有華園觀亦如是。
北方の天下は、四方を水が取り囲み、その水は阿耨達と呼ばれます。夜が更けると雲が立ち、天から八味の水が降り注ぎ、まるで人が食事を終えるほどの短い間に、北方の天下の塵を洗い流します。塵は再び立ち上がりません。あたかも胡麻油を地面に塗れば塵が立たないように、北方の天下もまたそうであり、地の塵は立ちません。たとえば、熟練した工匠やその弟子が、さまざまな花を編んで敷物を作り、左手でそれを支え、右手で水をかけて塵一つ立たないようにするかのようです。北方の天下も同様に、地に塵が立たず、常に水が流れ、草や木が生い茂り、常に葉や花、実をつけ、その中には青々とした草があります。孔雀の羽のような色をしており、その香りは芳ばしく、足を踏み入れると四寸ほど沈み、足を上げれば元通りに戻ります。
北方の天下の人々は、賢上の園観に遊びに行き、楽しみたいと思うと、すぐに船に乗って岸辺へ向かい、衣を脱いで沐浴します。楽しみを終えると、船を捨てて川を渡り、香りの木々の間へと進み、香を取って身に塗ります。衣の木々の間では衣を着け、敷物の木々、瓔珞の木々、器の木々、果物の木々、音楽の木々の間では、それぞれ瓔珞や敷物を身につけ、器や楽器を手に取ります。そして、賢上の園観へと向かいます。暑い時には乱風が吹き、賢上の園観の地を掃き清め、伊蘭の風が吹いて花を散らせ、人の膝ほどの高さまで積もります。
その時、北方の天下の人々は皆、賢上の園観に入り、遊び楽しみます。二日、三日、あるいは七日ほど過ごした後、それぞれが思い思いに去り、何にも縛られることなく自由に過ごします。また、賢上の園観や羅越の常に花咲く園観も、同じように楽しむのです。
「北方天下人,欲食時,取淨粳米炊之,以焰味珠光,炊其下熟飯,東方、西方、南方、北方,若有人來至其所者,皆飯食之,其食亦不盡,至人食已。北方天下人,有樹名象兜,交曲上合如交露,人民在上止宿,男女各異處。北方天下人,通齒髮紺青色長八尺,人民面色同等,長短亦等,女人亦如是。人民行十善事,不復相教作行也,皆壽千歲,無數減者。死後有生忉利天上者、有生焰天上者、有生兜率天上者、有生尼摩羅天上者、有生波羅尼蜜天上者。天上壽盡,下生閻浮利天下人間,即生大豪貴家若婆羅門大長者家。北方天下人,大小便時,辟沒地中,其地清潔無有聚糞臭處。北方天下人,男子女人,死時好為衣被之,莊嚴不啼哭,取著四徼道中。有鳥名欝遮,舉取死人著北方天下外。何以故名欝單曰?欝單曰天下,勝是三天下復最上,是故名欝單曰。欝單曰天下人民,食清淨粳米,無有盜賊,無有惡者。無言我婦、無言我子。顏色甚好有威神,無短命者,死已後生善處。是故名鬱單曰。」
北方の天下人、食事の時には、清らかな粳米を炊き、炎味珠の光を以て、その下で飯を炊き上げる。東方、西方、南方、北方より、もし人がその場所に来る者あれば、皆に食事を与える。その食も尽きることなく、人が食し終わるまで続く。
北方の天下人には、象兜という名の樹がある。枝が曲がり合い、上で交わって露を交わすが如く、人々はその上に宿り、男女それぞれ別の場所に留まる。
北方の天下人の歯と髪は紺青色で、長さ八尺、人々の面色は皆同じく、背丈も等しく、女人もまた同じである。人々は十の善い行いを行い、互いに教え諭すこともなく、皆千歳の寿命を持ち、数え切れぬほど減ることはない。死後には、忉利天に生まれる者、炎天に生まれる者、兜率天に生まれる者、尼摩羅天に生まれる者、波羅尼蜜天に生まれる者がある。天界での寿命が尽きれば、閻浮利天下の人間界に下り、即ち大豪族の家か、婆羅門の大長者の家に生まれる。
北方の天下人は、大小便の時、地中に潜り込み、その地は清潔で、糞の集まる臭い場所はない。北方の天下人の男女は、死ぬ時には衣を整え、飾り立てて泣き叫ぶことなく、四つの道端に置かれる。欝遮という名の鳥が、死人を運び取り、北方の天下の外に置く。
なぜ鬱単曰という名なのか。鬱単曰の天下は、他の三つの天下に勝り、最も優れているから、鬱単曰と名付けられたのである。鬱単曰の天下の人民は、清浄な粳米を食し、盗賊もなく、悪しき者もいない。我が妻と言うこともなく、我が子と言うこともない。顔色は大変良く、威厳があり、短命の者もなく、死後には善き処に生まれる。それゆえに、鬱単曰と呼ばれるのである。