大樓炭經四天王品第八
大樓炭経 四天王品 第八
佛語比丘:「須彌山王東,去須彌山四萬里,有提頭賴天王城郭,名賢上王處。廣長二十四萬里,以七寶作七重壁、七重欄楯、七重交露、七重行樹姝好,周匝圍繞。金壁銀門,銀壁金門,琉璃壁水精門,水精壁琉璃門,赤真珠壁馬瑙門,馬瑙壁赤真珠門,車𤦲壁一切寶門。金欄楯者金柱栿銀桄,銀欄楯者銀柱栿金桄,琉璃欄楯者琉璃柱栿水精桄,水精欄楯者水精柱栿琉璃桄,赤真珠欄楯者赤真珠柱栿馬瑙桄,馬瑙欄楯者馬瑙柱栿赤真珠桄,車𤦲欄楯者車𤦲柱栿一切寶桄。金交露銀垂珞,銀交露金垂珞,琉璃交露水精垂珞,水精交露琉璃垂珞,赤真珠交露馬瑙垂珞,馬瑙交露赤真珠垂珞,車𤦲交露一切寶垂珞。金樹者金莖根銀枝葉華實,銀樹者銀莖根金枝葉花實,琉璃樹者琉璃莖根水精枝葉花實,水精樹者水精莖根琉璃枝葉華實,赤真珠樹者赤真珠莖根馬瑙枝葉華實,馬瑙樹者馬瑙莖根赤真珠枝葉花實,車𤦲樹者車𤦲莖根一切寶枝葉華實。門上有曲箱蓋交露,下有園觀浴池。有種種樹,種種葉,種種花,種種實。種種香出,種種飛鳥相和而鳴。
仏は比丘たちに告げられた。「須弥山の東、須弥山から四万里のところに、提頭頼天王の居城があり、その名を賢上王処という。その広さは縦横二十四万里あり、七宝で造られた七重の壁、七重の欄楯、七重の天蓋、七重の並木が美しく巡らされている。
金の壁には銀の門、銀の壁には金の門、琉璃の壁には水晶の門、水晶の壁には琉璃の門、赤真珠の壁には瑪瑙の門、瑪瑙の壁には赤真珠の門、車渠の壁には一切宝の門がある。金の欄楯は、金の柱と梁に銀の貫、銀の欄楯は、銀の柱と梁に金の貫、琉璃の欄楯は、琉璃の柱と梁に水晶の貫、水晶の欄楯は、水晶の柱と梁に琉璃の貫、赤真珠の欄楯は、赤真珠の柱と梁に瑪瑙の貫、瑪瑙の欄楯は、瑪瑙の柱と梁に赤真珠の貫、車渠の欄楯は、車渠の柱と梁に一切宝の貫を用いている。
金の天蓋には銀の垂れ飾り、銀の天蓋には金の垂れ飾り、琉璃の天蓋には水晶の垂れ飾り、水晶の天蓋には琉璃の垂れ飾り、赤真珠の天蓋には瑪瑙の垂れ飾り、瑪瑙の天蓋には赤真珠の垂れ飾り、車渠の天蓋には一切宝の垂れ飾りが下がっている。
金の木は、根と幹が金で、枝・葉・花・実が銀。銀の木は、根と幹が銀で、枝・葉・花・実が金。琉璃の木は、根と幹が琉璃で、枝・葉・花・実が水晶。水晶の木は、根と幹が水晶で、枝・葉・花・実が琉璃。赤真珠の木は、根と幹が赤真珠で、枝・葉・花・実が瑪瑙。瑪瑙の木は、根と幹が瑪瑙で、枝・葉・花・実が赤真珠。車渠の木は、根と幹が車渠で、枝・葉・花・実が一切宝でできている。
門の上には、装飾された屋根と天蓋があり、その下には庭園や浴池がある。そこには様々な木々、様々な葉、様々な花、様々な実があり、様々な香りを放ち、様々な鳥が美しくさえずり合っている。」
「須彌山王南去四萬里,有毘樓勒天王城郭,名善見。廣長二十四萬里,王處亦有七寶七重壁、七重欄楯、七重交露、七重行樹,周匝圍遶姝好。門上有曲箱蓋交露,下有園觀浴池樹木,飛鳥相和而鳴。
須彌山の王(中央の山の王者)から南へ四万里のところに、毘楼勒天王の都「善見」という城郭があります。その広さは縦横二十四万里。王の住まいにも七種の宝で飾られた七重の壁、七重の欄干、七重の垂れ幕、七重の並木が美しく巡らされています。門の上には曲がりくねった箱型の屋根と飾り幕があり、下には庭園や池、林があり、鳥たちが美しくさえずり合っています。
「須彌山王西去四萬里,有天名毘留羅。有城郭,廣長二十四萬里,王處亦有七寶七重壁、七重欄楯、七重交露、七重樹木,周匝圍遶姝好。門上有曲箱蓋交露,下有園觀浴池樹木,飛鳥相和而鳴。
須弥山王の西、四万里のところに、ビルローという天があります。そこには城郭があり、広さは縦横二十四万里です。王の住まいにも七種の宝でできた七重の壁、七重の欄干、七重の天蓋飾り、七重の木々が巡らされて、周囲は見事に囲まれています。門の上には曲がった箱のような飾り天蓋があり、その下には庭園や浴池、木々があり、鳥たちが鳴き交わしています。
「須彌山王北去四萬里,有天王名毘沙門。有三城郭,廣長各二十四萬里,王處一者名沙摩、二者名波迦羅曰、三者名阿尼槃,亦有七寶作七重壁、七重欄楯、七重交露、七重行樹,周匝圍繞姝好。門上有曲箱蓋交露,下有園觀浴池樹木,飛鳥相和而鳴。
須弥山の王から北へ四万里のところに、毘沙門という名の天王がおられます。その方には三つの城郭があり、それぞれの広さと長さは二十四万里です。王がおられる一つ目を沙摩、二つ目を波迦羅曰、三つ目を阿尼槃といいます。これらには七宝で作られた七重の壁、七重の欄干、七重の垂れ幕、七重の並木が巡らされ、美しく囲まれています。門の上には格子の天蓋と垂れ幕があり、下には庭園や池、木々があり、飛鳥たちが互いに鳴き合っています。
「阿尼槃王處東,毘沙門天王,有山名迦比延。高廣長四千里,以四寶金銀水精琉璃作之,山周匝有垣墻,廣長二萬里,以七寶作七重壁、七重欄楯、七重交露、七重樹木,周匝圍繞姝好。四面有門,以四寶作。上曲箱蓋交露,下有園觀浴池樹木,飛鳥相和而鳴。迦比延山阿尼槃王處,有大毘沙門天王浴池,名那利。廣長二千里,周匝有垣墻,水底皆金沙,水涼且清,浴池周匝,以四寶作重壁、欄楯、交露、樹木姝好,中生青蓮華、黃蓮華、白蓮華、赤蓮華,光照二十四里,香亦聞二十四里,浴池周匝有堦。
阿尼槃王が住む東の地、毘沙門天王の領地に、カピエンという山があります。この山は高さと広さが合わせて四千里あり、金、銀、水晶、瑠璃という四種の宝で作られています。山の周囲には垣根が巡らされ、その長さは二万里。七種の宝で七重の壁、七重の欄干、七重の飾り網、七重の木々が並び、美しく囲んでいます。四方には四宝でできた門があり、その上には飾り棚や天蓋、網飾りが施され、下には庭園や池、木々が広がり、鳥たちが美しく鳴き交わしています。
そのカピエン山にある阿尼槃王の住まいには、毘沙門天王の大きな浴池があり、名前をナーリーといいます。広さは二千里、周囲には垣根があり、底はすべて金沙で、水は涼やかで清らかです。浴池の周りには四宝で作られた重ねの壁、欄干、飾り網、木々が美しく並び、その中には青い蓮、黄色い蓮、白い蓮、赤い蓮が咲き、その光は二十四里を照らし、香りも二十四里にまで届きます。浴池の周囲には階段が設けられています。
「毘沙門天王,欲至迦比延山遊戲相娛樂,即時念提頭賴天王。提頭賴天王即言:『毘沙門天王以念我。』即時莊嚴衣被冠幘,嚴駕,與無央數揵沓和,百千周匝圍繞,從賢上城出,往至毘沙門天王所,在前住。爾時,毘沙門天王念毘樓勒天王。毘樓勒天王即時念言:『毘沙門天王已念我。』便著衣冠幘,嚴駕,與無央數百千兵九鬼神,從須卑旃城出,往至毘沙門天王所,在前住。爾時,毘沙門天王念毘樓勒叉天王。毘樓勒叉天王,即自念:『毘沙門天王已念我。』便著衣被冠幘,嚴駕,與無央數百千龍俱,從末利旃城出,周匝圍遶,往至毘沙門天王所,在前住。爾時,毘沙門天王,著衣被冠幘,嚴駕,與諸天王無央數百千諸鬼神,俱往至迦比延山。時,風吹掃迦比延山地,風吹山中樹華散地,四天王便共入迦比延山,相娛樂,快共飲食,一日二日至七日,以後各自罷去。」
毘沙門天王が、迦比延山に遊びに行って楽しもうと思い、まず提頭頼天王のことを思い浮かべました。すると提頭頼天王は、「毘沙門天王が私のことを思ってくださっている」と感じ取り、すぐに衣や冠を整え、厳かに車を整えました。そして数え切れないほどの乾闥婆(けんだつば)の群れが百千もの数で周りを取り囲む中、賢上城から出発し、毘沙門天王の許へと向かい、前に立って控えました。
次に、毘沙門天王は毘楼勒天王のことを思いました。毘楼勒天王はすぐに「毘沙門天王が私を思い出された」と感じ、衣や冠をつけ、厳かに車を整え、数え切れないほどの百千の兵士と九鬼神を従え、須卑旃城から出て、毘沙門天王の許へ行き、前に立ちました。
さらに毘沙門天王は毘楼勒叉天王のことを思いました。毘楼勒叉天王もまた「毘沙門天王が私を思い浮かべた」と感じ、衣や冠を整え、厳かに車を整え、数え切れないほどの百千の龍たちと共に、末利旃城から出て、周りを囲みながら毘沙門天王の許へ行き、前に立ちました。
こうして毘沙門天王は自らも衣や冠を整え、厳かに車を整え、諸々の天王たちや数え切れないほどの百千の鬼神たちと共に、迦比延山へ向かいました。その時、風が迦比延山の地を掃き清め、山の木々の花を地面に散らしました。四天王は揃って迦比延山に入り、互いに楽しみ合い、喜びのうちに飲食を共にし、一日、二日と続き、七日を経て、それぞれ帰って行きました。
大樓炭經卷第三
大樓炭経 巻第三