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宝星陀羅尼経 (寶星陀羅尼經)


寶星陀羅尼經卷第四

宝星陀羅尼経 巻第四

唐天竺三藏波羅頗蜜多羅譯

唐の天竺三蔵波羅頗蜜多羅の訳です。

魔王歸伏品之餘

魔王帰伏品の余り

爾時,魔王見彼一切所有魔眾,各與眷屬歸依如來。是時魔王轉加瞋怒過於前量,驚怖迷亂舉聲悲泣,說如是偈:

そのとき、魔王は、自分のもとにいるすべての魔の眷属が、それぞれ仲間とともに如来に帰依するのを見ました。このとき魔王は、以前にもまして激しく怒り、驚き恐れて心が乱れ、大声をあげて悲しみ泣きながら、次のように偈を唱えました。

「我失勝威德, 無復有見助,
沙門勝神通, 奪我魔境界。
應更勤方便, 思後時所作,
斫斷蓮華根, 令眾散諸方。
蓮華根斷已, 令大眾迷亂,
若眾迷亂已, 此我後願力。」

「私は勝れた威徳を失い、 もはや助けてくれる者も見当たりません。 沙門の勝れた神通が、 私の魔の領域を奪い去ったのです。 もっと方便に励み、 後のときに為すべきことを考えなければなりません。 蓮華の根を断ち切って、 大衆を諸方に散らしてしまいましょう。 蓮華の根を断ち切ったなら、 大衆を迷乱させましょう。 大衆が迷乱したなら、 これが私の後の願力なのです。」

爾時,魔王說是偈已,如所思惟猶如疾風從空而下,至彼蓮華所現之街,即便前進欲拔蓮華,以佛力故尚不能觸,何況侵拔?既不能拔,復欲擿彼蓮華之葉,及損華臺又不能損,即欲舉手遙拍彼華。是時,魔王見彼蓮華如電如影,雖對眼根不可損觸。爾時,魔王盡其神力如其所作,於彼蓮華竟不能損,復欲驚動一切大眾,即出高大可畏之聲,聲亦不出。復現威猛,以大力勢即舉兩手,欲拍大地令地震動。是時大地猶如虛空,乃至不可以手摩觸,況能令動?

そのとき、魔王はこの偈を説き終えると、思い描いたとおりに疾風のように空から降りて、あの蓮華が現れた街へと至りました。そしてすぐに進み出て蓮華を抜き取ろうとしましたが、仏の力のために触れることさえできません。ましてや侵して抜くことができましょうか。抜くことができないので、今度はその蓮華の葉を摘み取ろうとし、また花台を損なおうとしましたが、これも損なうことができません。そこで手を挙げて遠くからその花を打ち払おうとしました。このとき、魔王はその蓮華が電光のようであり影のようであって、目の前にありながら損なうことも触れることもできないのを見ました。そのとき、魔王はその神力の限りを尽くして思うままに働きましたが、あの蓮華をとうとう損なうことができませんでした。さらに、すべての大衆を驚かせ動揺させようとして、高く大きく恐ろしい声を出しましたが、声も出ませんでした。さらに威猛な様子を現し、大きな力勢で両手を挙げて、大地を打って地震を起こそうとしました。このとき大地は虚空のようであり、手で触れることさえできません。ましてや動かすことができましょうか。

是時,魔王見此大地不可得觸,復生是念:「今此大會所有眾生,我當打之令使心亂。」作是念時,乃至不見有一眾生可得可觸,況能加逼?以佛力故,有如是相。

そのとき、魔王はこの大地に触れることができないのを見て、さらにこう思いました。「今この大会にいるすべての衆生を、私は打って心を乱れさせてやろう。」そう思ったとき、一人の衆生すら見つけることも触れることもできませんでした。ましてや危害を加えることなどできるはずがありません。仏の力によって、このような現象が現れたのです。

是時,魔王轉加憂惱,遍身掉動如大風樹,發聲㘁哭悲恨流淚,遍觀四方說如是偈:

そのとき、魔王はますます憂いに悩み、全身が大風に揺れる木のように震え動き、声をあげて哭(な)き悲しみ恨んで涙を流し、四方を見渡してこのような偈を説きました。

「沙門以幻力, 普攝諸世間,
令我心昏醉, 迷亂一念頃。
境界功德力, 此是我所有,
彼以幻力故, 一切侵奪盡。
我今被所棄, 宜速還自宮,
乃至若不去, 復及我壽命。」

沙門は幻の力によって、 すべての世間をことごとく取り込み、 私の心を昏く酔わせて、 ほんの一瞬のうちに惑わせ乱しました。 境界と功徳の力、 これは私のものでしたが、 かの者は幻の力のために、 すべてを奪い尽くしてしまいました。 私は今、捨てられてしまったので、 速やかに自分の宮殿へ帰るのがよいでしょう。 もし帰らなければ、 さらに私の寿命までも奪われるでしょう。

爾時,魔王即欲還宮,雖生是念復不能去,轉加驚哭,復作是念:「我今於此神通盡也?為復瞿曇自在力也?莫復於彼怨家之前令我命盡。」復作是念:「我今可隱出此娑婆佛剎之外,寧死於彼,莫令於此佛剎有一眾生見我死者。」作是念時,乃至不能離此方維,況能隱去?即時自見被五繫縛,轉復驚瞋高聲悲哭,復作是言:「呵哉!愛子及諸親屬不復可見。」

そのとき、魔王はすぐにでも自分の宮殿へ帰ろうとしましたが、そう思っても帰ることができず、ますます驚いて泣き叫び、こう思いました。「私は今、この神通力を失ってしまったのだろうか。それとも瞿曇の自在力によるものだろうか。どうか、かの怨敵の前で私の命が尽きることがありませんように。」またこう思いました。「私は今、この娑婆仏刹の外へ隠れて出よう。たとえそこで死んでも、この仏刹のなかで私が死ぬのを一人の衆生にも見られないようにしよう。」そう思ったとき、この方角から離れることすらできませんでした。まして隠れて去ることなどできるでしょうか。そのとき、自分が五つの縛りに縛られているのを見て、ますます驚き怒り、大声で悲しみ泣き、こう言いました。「ああ、愛しい子や親族たちに、もう会うことはできない。」

爾時,有魔名曰智聲,即自變身作轉輪王形,向彼魔王說如是偈:

そのとき、智声という名の魔がいて、自らその身を転輪王の姿に変え、かの魔王に向かって次のように偈を説きました。

「汝意何故憂, 㘁叫生悲惱?
世間最上者, 如來為上上。
佛為無所畏, 宜速求歸依,
救護諸世間, 如燈照諸趣。
歸依恃怙者, 畢竟脫三苦,
若親近如來, 當得寂滅樂。」

「あなたはなぜ憂い、㘁叫して悲しみ悩むのですか。 世間で最も尊い方は、如来でいらっしゃいます。 仏は恐れるもののない方ですから、速やかに帰依を求めるのがよいのです。 仏はすべての世間を救い護り、灯が諸々の世界を照らすかのようです。 帰依して頼るならば、ついには三苦から脱れ、 如来に親しむならば、寂滅の楽を得ることができるでしょう。」

爾時,魔王作如是念:「若我用彼智聲語者,沙門瞿曇應當歸依,我此繫縛應得解脫。」是時,魔王隨佛方面,曲躬合掌作如是言:「南無無上人中丈夫!佛能解脫老病死者,我今歸依。」是時,魔王以偈頌曰:

そのとき、魔王はこのように考えました。「もし私があの智慧の声の言葉を用いるならば、沙門瞿曇はきっと私に帰依するだろう。この私の繋縛も解脱を得られるはずだ。」そこで魔王は、仏のおられる方角に向かって、身をかがめ合掌して、このように言いました。「無上の人中の丈夫に南無したてまつります。仏は老・病・死から解脱させてくださる方です。私は今、帰依いたします。」そのとき、魔王は偈をもって唱えました。

「此縛甚嶮大可怖, 我速歸依求善逝,
歸依如來得解脫, 今始歸依第一眾。
我以癡盲瞋正覺, 所造過失為最極,
今依汝語故懺悔, 置汝現前以為證。」

この束縛はたいへん険しくて大きな恐ろしいものです。 私は速やかに帰依して善逝を求めます。 如来に帰依すれば解脱を得られます。 今こそ初めて第一の僧衆に帰依します。 私は愚かさと盲さで正覚を怒らせ、 犯した過失はこの上ないものでした。 今、あなたの言葉に従って懺悔します。 あなたを目の前に置いて証とします。

爾時,魔王用彼智聲善丈夫語,即於佛前歸依世尊,應時自見身縛解脫。既解脫已,復念欲還魔所住宮,即自見身復五繫縛,於此眾中無能去處,即時還復歸依如來。生此念時,即於佛邊復得解脫。作念欲去即見繫縛,生念欲住即見解脫;如是如是乃至七遍繫縛解脫。魔王自知,無所能為,便於佛邊默然安坐。

そのとき、魔王はかの智慧の声、善き丈夫の言葉によって、ただちに仏の前で世尊に帰依し、そのとき自らの身の束縛が解けたのを見ました。すでに解けた後、再び魔王の住む宮殿へ戻ろうと思念すると、ただちに自らの身が再び五つの縛りに縛られているのを見、この集まりの中では去る場所もなく、そのときにまた如来に帰依しました。この思いを生じたとき、ただちに仏のそばで再び解脱を得ました。去ろうと思えばすなわち縛りが見え、とどまろうと思えばすなわち解脱が見えました。このようにして七度にわたって縛られ、解脱しました。魔王は自ら、なすことのできないことを悟り、そこで仏のそばで黙って安らかに座りました。

寶星陀羅尼經大集品第四

宝星陀羅尼経 大集品 第四

時彼四大聲聞入王舍大城乞食,逢魔童子執聲聞手共走衢中,請四沙門非法歌舞。時大聲聞在歌音中,為說涅槃相應道句。爾時,於剎那頃大地震動,如是無量百千天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽,先於佛教中得清淨信者,面目流淚,說如是偈:

そのとき、四大声聞は王舎大城に入り托鉢して歩いていました。そこである魔の童子に出会い、その童子は声聞たちの手を取って街路をともに走り、四人の沙門に法ならざる歌舞を求めました。そのとき大いなる声聞たちは、歌の音の中にあって、涅槃に相応する道の句を説きました。そのとき、刹那のうちに大地が震動しました。このように無量百千の天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦楼羅・緊那羅・摩睺羅伽たちのうち、かねて仏の教えにおいて清らかな信を得ていた者たちは、顔に涙を流して、次のような偈を説きました。

「最上導師現在世, 於聖教中惡怪起,
辱彼聲聞令世見, 眾生云何生淨信?」

最上の導師が現在しておられる世で、聖なる教えの中に悪しき怪異が起こり、 かの声聞を辱めて世の人々に見せておられるならば、衆生はどうして清らかな信を起こすことができるのでしょうか。

爾時,無量百千俱胝那由他天、龍、夜叉、羅剎,面目流淚往到佛所,到已於佛前住,說如是偈:

そのとき、無量百千俱胝那由他の天、龍、夜叉、羅剎たちは、顔に涙を流しながら仏のもとへと赴き、仏の前に立って、このような偈を説きました。

「聖教現在此, 當善觀今日,
智者勿放捨, 為護正法故。」

「聖教が今ここにあります。 今日をよく観察しなさい。 智者よ、放捨してはなりません。 正法を護るためです。」

爾時,世尊復說偈言:

そのとき、世尊は再び偈を説かれました。

「我今自往彼魔所, 令魔軍眾悉降伏,
當作一切世間導, 普教同向涅槃城。」

「私は今、自らかの魔の所へ赴き、魔の軍勢をことごとく降伏させます。 すべての世間の導き手となって、広くみなを涅槃の城へと向かわせます。」

爾時,一切大眾異口同音作如是言:「世尊!勿往!勿往!世尊先說,諸佛不可思議,諸佛境界不可思議,魔境界不可思議,龍境界不可思議,業及業境界不可思議。如是一切諸境界中,唯佛境界最勝無能及者。唯願世尊不起此坐,令無量俱胝那由他等諸魔軍眾自然降伏。復能開示無量百千那由他等陰界諸法,竭煩惱海壞諸見網,能令無量那由他眾生入智慧海。世尊!今日非是去時。」

そのとき、すべての大衆は異口同音にこのように申し上げました。「世尊よ、どうか行かれないでください。どうか行かれないでください。世尊は先に、諸仏は不可思議であり、諸仏の境界は不可思議であり、魔の境界は不可思議であり、龍の境界は不可思議であり、業および業の境界は不可思議であるとお説きになりました。このようにすべての諸境界の中で、ただ仏の境界だけが最も勝れており、およぶものはありません。どうか世尊よ、この座をお立ちにならないでください。そうすれば、無量の俱胝那由他等の諸魔軍衆は自然に降伏するでありましょう。また、無量百千那由他等の陰界の諸法を開示し、煩悩の海を涸らし、諸見の網を壊し、無量那由他の衆生をして智慧の海に入らせることができるでありましょう。世尊よ、今日は行かれる時ではありません。」

佛言:「所有眾生界眾生,彼一切眾生盡變為魔,乃至大地盡為微塵。如是一一塵復變作魔,彼一切魔力欲來害我,乃至不能動我一毛,況能損壞我此身分?我坐此座能勝無量俱胝那由他魔,又能調伏;唯置此魔眷屬難可調伏。雖然,我今當往。所以者何?此魔以神通力,於王舍城已變作種種嚴飾之具供養於我,憐愍彼故,我今當受,令彼魔心能發希有第一歡喜生清淨信,當種阿耨多羅三藐三菩提善根種子。」

仏がおっしゃいました。「すべての衆生界の衆生が、そのすべての衆生がことごとく魔に変じ、さらに大地がことごとく微塵となったとします。そのように一つ一つの塵がまた魔に変じ、それらすべての魔の力が私を害しようとしても、私の一毛すら動かすことができず、ましてこの身を損なうことなどできるでしょうか。私はこの座に坐って、無量の俱胝那由他の魔に勝ち、また調伏することができます。ただ、この魔の眷属だけは調伏しがたくあります。それでも、私は今、赴きましょう。なぜでしょうか。この魔は神通力によって、王舎城ですでにさまざまな飾りを変じ作って私に供養しています。彼を憐れむがゆえに、私は今これを受け、彼の魔心が希有の第一の歓喜を発し、清浄な信を生じ、阿耨多羅三藐三菩提の善根の種子を植えるようにさせましょう。」

爾時,世尊說是語已,從座欲起。時彼護竹林天名曰端正,往至佛所,涕淚交流而說偈言:

そのとき、世尊はこれらの言葉を説き終えて、座から立ち上がろうとしました。ちょうどそのとき、護竹林という天の神で、端正という名の者が、仏のもとへやって来て、涙を流しながら次の偈を説きました。

「世尊於今日, 非是入城時,
此城極廣大, 魔眾皆充滿。
如是一一魔, 中心懷重惡,
咸與億千眾, 欲圍繞世尊,
瞋火皆熾然, 毒意轉狂亂,
競持銳器仗, 爭惱害如來。
唯願釋師子, 畢竟慎勿往,
或當被非命, 失我大歸依。」

世尊よ、今日は 町に入る時ではありません。 この町はきわめて広大で、 魔の群れがすっかり満ちています。 その一つ一つの魔は、 心に重い悪を抱き、 いずれも億千の従者とともに、 世尊を取り囲もうとしています。 怒りの火は皆燃え盛り、 毒の心はますます狂い乱れ、 鋭い武器を競って手にし、 如来を悩ませ害しようと争っています。 どうか釈師子よ、 決して行かれませぬよう、 あるいは非業の死に遭われ、 私たちの大きな帰依を失うことになるかもしれません。

世尊聞已,默然不答,即起法座。

世尊はお聞きになると、黙ってお答えにならず、すぐに法座からお立ちになりました。

時彼護伽藍天名曰持慧,頂禮佛足,而說偈言:

そのとき、伽藍を護る天は、名を「持慧」といい、仏の足を頂礼して、次の偈を説きました。

「惡魔大將有五千, 各各競持精器仗,
純懷惡心立待佛, 今日勿往牟尼尊。」

悪魔の大将が五千人いて、 それぞれが競うように鋭い武器を手にし、 ただ悪心を抱いて仏を待ち構えています。 今日は牟尼尊のもとへ行かれませんように。

世尊聞已,默而不答,將出伽藍。

世尊はお聞きになっても、黙ってお答えにならず、伽藍を出ようとされました。

時有藥天名曰成慧,頭面禮足,而說偈言:

そのとき、成慧という名の薬天がいて、頭を地につけて足を礼拝し、次の偈を説きました。

「呵哉!失正覺, 法門當破壞,
法舟俄欲沈, 慧燈奄不照,
世間法味減, 煩惱賊盈滿。
於諸有界中, 我無少自在,
最上法散壞, 云何能住持?
彼魔軍甚眾, 住於惡法中,
各持利刀仗, 毒心爭害佛。
善逝用我語, 為利世間故,
唯願十力仙, 善步莫入城。」

ああ、正覚を失い、法門は破壊されようとしています。 法の舟はたちまち沈もうとし、慧の灯はにわかに照らさなくなっています。 世間の法の味は減り、煩悩の賊は満ちあふれています。 もろもろの有の世界において、私には少しの自在もありません。 最上の法は散り壊れています。どうしてよく住持することができましょうか。 かの魔軍は非常に多く、悪法の中に住み、 それぞれ鋭い刀や杖を持ち、毒の心で争って仏を害しようとしています。 善逝よ、私の言葉をお用いください。世間を利益するために、 ただ願わくは十力の仙よ、善き歩みをもって城に入らないでください。

世尊聞已,默然不答,將發伽藍。

世尊はお聞きになって、黙ってお答えにならず、精舎へ向かおうとされました。

時大門內,有一樹天名曰持勢,即於佛前大悲啼泣,以身投地向佛作禮,而說偈言:

そのとき大門の中に、持勢という名の一人の樹天がいて、仏の前で大いに悲しみ泣き、身を地に投げて仏に礼拝し、偈を説いて言いました。

「依怙三有當失眼, 滿意所欲將滅壞,
空中刀箭如毒蛇, 伺求害佛願莫去。」

「三有の依りどころはやがて眼を失い、 満足した欲するままも壊れ滅びるでしょう。 空から降る刀や矢は毒蛇のようで、 仏を害そうと隙を伺っています。どうか行かないでください。」

世尊聞已,默然不答。

世尊はお聞きになって、黙ってお答えになりませんでした。

爾時,守大門天名曰水光,舉聲號泣,頭面著地頂禮佛足,而說偈言:

そのとき、大門を守る天の名を水光といい、声をあげて泣き叫び、頭を地につけて仏の足を頂礼して、次の偈を説きました。

「城中名聞大梵志, 持月刀仗候待佛,
共懷毒害有二萬, 在此城中願莫去。」

城の中の名高い大梵志たちは、 月の形をした刀や武器を手にして、仏を待ち構えていました。 害する心を共に抱く者が二万人もいます。 どうかこの城の中にはとどまらないでください。

世尊聞已,默然不對,將入王舍城門。

世尊はお聞きになり、黙ってお答えにならず、そのまま王舎城の門へと入っていかれました。

時彼守城門天,名曰多摩羅樹葉堅固,於虛空中舉聲號哭,馳至佛所頂禮佛足,而說偈言:

そのとき、城門を守る天の一人で、多摩羅樹葉堅固という名の天が、虚空の中で声をあげて泣き叫び、急ぎ足で仏のもとへ駆けつけ、仏の足に頭を垂れて礼拝し、次の偈を説きました。

「此道師子象圍繞, 起勇健心爭害佛,
及惱比丘作障礙, 悲愍天龍願莫去。
四道眾中因陀羅, 見佛教滅生憂苦,
相與雲集共一處, 怖畏戰慄共相謂:
『如來既是退魔者, 魔今變作極惡面,
恐大法滅世災起, 日月失度星辰翳。
覩惡相現皆拍頭, 奇哉!善逝有退相,
日眼散壞法炬滅, 蹂踐正覺竭法水,
世間妙法壞將至, 眾魔惡黨漸熾盛。』」

この道の師子象に囲まれて、 勇健の心を起こして争って仏を害し、 また比丘を悩ませて妨げをなし、 天龍を悲愍して願わくは去らないでください。

四道の衆の中の因陀羅は、 仏の教えが滅するのを見て憂いと苦しみを生じ、 互いに雲集して一つの所に集まり、 怖畏して戦慄き、共に語り合いました。

『如来はすでに魔を退ける者であるのに、 魔は今、極悪の面に変じ、 大法が滅して世の災いが起こるのを恐れ、 日月はその度を失い、星辰は翳っています。

悪しき相が現れるのを見て皆、頭を打ち、 奇なるかな、善逝に退く相があり、 日眼は散壊し、法の炬は滅し、 正覚を踏みにじり、法の水を竭らし、 世間の妙法の壊れるのがまさに至ろうとし、 多くの魔の悪党が次第に盛んになっています。』

世尊聞已,默然不答。

世尊はお聞きになって、黙ってお答えになりませんでした。

彼城門天諫佛不迴,悲啼流淚,復說偈言:

その城の門の神は、仏の決意が変わらないのを見て、悲しみ泣き、涙を流しながら、再び偈を説きました。

「普觀世間牟尼尊, 最上說者去當死,
莫近我城取死滅, 我被三界常毀呰。
願聽我說堅固者, 今日莫向城中滅,
憐愍眾生此處侍, 解脫眾生生苦怖。
如來當憶本誓願, 得大菩提度眾生,
無量眾生為苦燒, 安隱眾生最上醫,
無量俱胝劫住世, 為諸著欲凡夫眾,
說法令彼得寂滅, 謂入自性空相義。」

世間を普く観る牟尼尊よ、最上の説き手は死を去られるべきです。 どうか私の城に近づいて死の消滅をお取りにならないでください。私は三界に常に毀られ謗られています。 堅固なる者よ、どうか私の願いをお聞きください。今日、城中で入滅なさいませんように。 衆生を憐れみ、ここに留まり、苦しみと恐れに沈む衆生を解脱させてください。 如来よ、どうか本の誓願をお思い出しください。大菩提を得て衆生を済度し、 無量の衆生が苦しみに焼かれています。安隠を得させる衆生の最上の医者よ、 無量俱胝劫の間、世に住まれ、欲に執着する凡夫の衆のために、 法を説いて彼らを寂滅に至らせてください。すなわち自性空の相の義に入らせるためです。

爾時,世尊默然不答,欲入大門。

そのとき、世尊は黙ったままお答えにならず、大きな門へ入ろうとされました。

時彼地天與大滋味天,并其同類一萬天俱,被髮兩面共到佛所,合掌住立,而說偈言:

そのとき、かの地天と大滋味天は、その仲間である一万の天とともに、髪を振り乱して二人そろって仏のもとへと参り、合掌して立ったまま、偈を唱えました。

「佛憶昔行檀, 施血過四海,
頭骨如鐵圍, 眼等恒沙數,
及種種妙寶, 妻子與象馬,
衣食房臥具, 隨病所須藥,
作最上供養。 護戒不放逸,
數習多聞忍, 常孝養父母,
修難行苦行, 解脫苦眾生。
汝昔所發願, 成佛說上道,
濟拔世苦海, 為眾生說法,
令竭苦無餘, 使入無畏城,
置於菩提道。 遍滿眾生界,
行惡失道者, 懺悔毀聞戒,
隨順昔所願, 說法俱胝劫,
浴以八戒水, 令度煩惱河。
三界眾生中, 更無如佛者,
自既得解脫, 復解脫世間,
運度諸眾生, 於此三有海。
唯佛得如是, 世間第一覺,
唯佛是世親, 願布甘露法。」

佛は昔、布施を行じておられたと記憶しておられます。 血を施すことは四海を超え、 頭の骨は鉄圍の如く、 眼は恒沙の数に等しく、 また種々の妙なる宝、 妻子や象や馬、 衣食や房・臥具、 病気に応じて必要な薬を、 最上の供養として捧げられました。戒を護り放逸に耽らず、 数々の多聞と忍を習い、 常に父母に孝養を尽くし、 難行・苦行を修め、 苦しむ衆生を解脱させられました。 あなたが昔に発願されたのは、 成仏して上道を説き、 世の苦海から救い上げ、 衆生のために法を説き、 苦を余すことなく尽きさせ、 無畏の城に入らせ、 菩提の道に置くことでした。衆生界に遍く満ち、 悪を行い道を失った者には、 聞戒を毀ったことを懺悔させ、 昔の発願に随順して、 俱胝劫にわたり法を説き、 八戒の水で浴させ、 煩悩の河を渡らせられます。 三界の衆生の中に、 さらに仏に如く者はなく、 自らすでに解脱を得て、 また世間を解脱させ、 もろもろの衆生を運び渡されます、 この三有の海において。 ただ仏のみがこのような、 世間第一の覚りを得ておられます。 ただ仏のみが世親であり、 どうか甘露の法を布施してくださいませ。

爾時,世尊入城門已,剎那之頃,時有無量億那由他天、龍、夜叉、八部鬼神,於虛空中各各雨淚,而說偈言:

そのとき、世尊が城門に入られて、ほんの一瞬の間に、無量億那由他もの天・龍・夜叉、八部の鬼神たちが、虚空の中にあってそれぞれ涙を雨のように降らせながら、偈を唱えました。

「我見昔善逝, 調眾安隱時,
說法作利益, 無如是惱亂。
大師出惡世, 自然成大覺,
說煩惱障法, 成熟世間故,
常作師子吼。 無量諸惡魔,
欲如是滅法, 佛今莫入城。」

「私はかつて善逝が、衆生を調え安隠であられた時を思い起こします。 その方は説法して利益をなし、このような悩乱はありませんでした。 大師は悪世に現れ、自然に大覚を成し、 煩悩の障りの法を説き、世間を成熟させるために、 常に師子吼をなさいました。無量の諸悪魔が、 このように法を滅ぼそうとしています。 仏よ、どうか今、城に入らないでください。」

時,有餘天復說偈言:

時に、別の天がまた偈を説きました。

「諸佛轉法輪, 住一方利益,
今佛處處往, 無令得逢惡。」

諸仏は法輪を転じて、一つの場所にとどまり利益を与えられますが、今の仏はあらゆる場所へと赴かれ、悪に逢うことがないようにされます。

爾時,復有餘天,同說偈言:

そのとき、また別の天人たちも、そろって偈を唱えました。

「以悲為導師, 常行利眾生,
莫獨入城中, 如我見有損。」

慈悲を導き手として、常に衆生を利益する行いをなさい。決して一人で城の中に入ってはなりません。私が見たように、そこには損なうことがあるからです。

彼時,復有無量百千俱胝那由他天、龍、夜叉、羅剎、阿修羅、摩睺羅伽等,面目雨淚,從虛空中作行而下,住於佛前。有無量種異形,或有被髮或絕瓔珞,或有寶蓋幢幡皆悉傾倒,或復舉身投地,或捉佛足,或大哀號,或舉兩手搥胸懊惱,或有在佛足下躃踊悲哭宛轉于地,或於佛前合掌讚嘆禮拜,或散種種雜色妙華、末香塗香、華鬘芻摩繒綵嚴飾之具,或散織成寶服真珠瓔珞種種異物。時餘天眾供養佛已,同時舉聲而說偈言:

そのとき、また無量百千俱胝那由他の天・龍・夜叉・羅刹・阿修羅・摩睺羅伽などがいて、顔に涙を雨のように流し、虚空から列をなして降りてきて、仏の前に立ちました。無量の種々の異なる姿があり、あるものは髪を振り乱し、あるものは瓔珞を断ち切り、あるものは宝蓋や幢幡をことごとく傾け倒し、あるものは身を投げて地に伏し、あるものは仏の足を捉え、あるものは大声で哀号し、あるものは両手を挙げて胸を打ち懊悩し、あるものは仏の足の下で跳ね踊り悲しみ泣いて地に転げ回り、あるものは仏の前で合掌して讃嘆し礼拝し、あるものは種々の雑色の妙華・抹香・塗香・華鬘・芻摩・繒綵の厳飾の具を散らし、あるものは織成の宝服・真珠の瓔珞など種々の異なる物を散らしました。そのとき、残りの天衆は仏を供養し終えると、同時に声を挙げて偈を説きました:

「佛所行苦行, 為利益世間,
生此末世時, 為眾勿捨去。
作佛事未多, 天人得證少,
久住開示法, 度三有世間。
有行清淨行, 成就甘露器,
應起悲教我, 救世間苦逼。
六趣曠野中, 生死失正道,
為彼示善路, 教聖法解脫。
此最希有悲, 願大覺久住,
轉無上法輪, 勿令世無怙。」

仏が苦行をされたのは、世のためでした。 この末世に生まれた私たちのために、どうか去らないでください。 仏の仕事はまだ多くなく、天や人は悟りを得る者が少ないのです。 長く世にとどまり法を示して、三有の世間を済度してください。 清らかな行を修め、甘露の器を成就した者が、 慈悲を起こして私を教え、世間の苦しみに迫られた者を救ってください。 六道の荒野にあって、生死に正道を失った者たちのために、 善き道を示し、聖なる法と解脱を教えてください。 これが最も希有な慈悲です。大覚が長く世にとどまり、 無上の法輪を転じて、世に頼る者がなくならないようにしてください。

時,有餘天復說偈言:

時に、別の天がまた偈を説きました。

「導師若滅沒, 世間悉盲冥,
八聖三解脫, 於此悉皆無。
我等已種善, 三業不放逸,
一切樂具足, 久住功德藏。」

導師がもし滅没なされば、 世間はすべて盲となり冥となります。 八聖と三解脱も、 ここにすべて無くなるのです。 私たちはすでに善根を植え、 三業に放逸なく努めてきました。 すべての楽しみが具足し、 長く功徳の蔵に住します。

爾時,復有淨居天眾,與其眷屬無量無邊億那由他集在一處,各共相謂而說偈言:

そのとき、また浄居天の集まりがあり、その眷属とともに、無量無辺億那由他の者たちが一つの場所に集まり、それぞれ互いに語り合って、偈を唱えました。

「汝等勿怖佛無衰, 應於大覺當了然。
我憶往昔親見佛, 欲界所有俱胝魔,
遍滿三十六由旬, 利斧利劍並刀槊,
飄勇迅疾如雲奔, 魔眾雄猛聲可畏,
至菩提樹悉走散, 於剎那頃皆驚怖;
況今果圓名稱廣, 彼等何能為障礙?」

汝等、恐れることなかれ。仏に衰えはなし。まさに大いなる覚りにおいて、はっきりと理解すべきです。 私は思い起こします。往昔、親しく仏を見ました。欲界にあるすべての俱胝の魔が、 三十六由旬に遍満し、鋭い斧、鋭い剣、さらに刀や矛を携え、 飄勇迅疾で雲が奔るようでした。魔の軍勢は雄猛で、その声は畏るべきものでしたが、 菩提樹に至るやすべて散り去り、刹那のうちに皆、驚怖しました。 まして今は果が円満し名声が広く響いています。彼らがどうして障りとなることができましょうか。

時,有餘天相與悲泣而說偈言:

そのとき、残りの天たちは互いに悲しみ泣きながら、偈を説きました。

「昔一魔軍無大力, 今有千億俱大勢,
來壞如來定無疑, 佛若滅沒世皆闇。」

昔、ある魔軍は大きな力を持っていませんでしたが、今や千億の魔がそろって大きな勢いを持っています。 彼らが如来の定を破ろうとやって来ることは疑いありません。もし仏が滅没なされば、世はすべて暗くなるでしょう。

爾時,梵釋諸天護世間者,頂禮佛足而說偈言:

そのとき、梵天・帝釈天をはじめ、世間を護る諸天たちは、仏の足を頂礼して、次の偈を唱えました。

「以我小智勸佛住, 用我等語悲愍者,
無量諸天憂火燒, 今為彼等灑法雨。」

「私の浅い智慧で仏に留まっていただくようお勧めします。私たちの言葉を受け入れ、哀れんでくださる方よ、 無量の諸天は憂いの火に焼かれています。どうか今、彼らのために法の雨を降らせてください。」

爾時,世尊以大慈眼遍觀一切同來天眾,出妙梵聲普垂安慰,而說偈言:

そのとき、世尊は大慈の眼で、ともに集まったすべての天衆をあまねく見渡し、妙なる梵の声を出して広く慰め、次の偈を説かれました。

「汝等勿怖今無畏, 一切魔眾一時來,
彼等不能損動我, 乃至一毛況復身?
我今安慰一切眾, 常於世間說妙法,
我於如是失道者, 當廣分別示正道。
我昔已行難行事, 廣施眾生以飲食,
房舍醫藥不乏少, 誰能今日惱亂我?
或捨車乘與象馬, 嚴飾寶具亦如是,
奴婢城廓及聚落, 誰能與我作惱亂?
妻妾男女并眷屬, 愛重自在王種位,
我與眾生利益故, 我身何故今當壞?
頭目及耳鼻, 手足身皮血,
以命施眾生, 誰能惱亂我?
無量俱胝佛, 自手普供養,
常樂戒多聞, 誰能散壞我?
作無量難事, 甚能攝伏心,
遍割身不嗔, 今誰能惱我?
煩惱已退成正覺, 於諸眾生等慈心,
永無嫉妬及穢怒, 現前無有如我者。
我今破魔所有力, 能退無量俱胝魔,
決定與汝作解脫, 何故恐怖不入城?
所有十方及此土, 住此諸佛剎土者,
彼等一切我普請, 及大神通菩薩眾,
願令世間悉遍滿, 及以福智薰世間,
共彼如佛法式住, 亦持諸佛所順可。」

「汝等よ、恐れることはありません。今、何の怖れもありません。たとえ一切の魔の群れが一時に来ても、 彼らは私を損なうことも動かすこともできません。まして一本の毛すら傷つけられず、ましてこの身をどうすることもできません。 私は今、一切の衆生を安らかに慰め、常に世間において妙なる法を説いています。 私はこのように道を失った者たちのために、広く分別して正しい道を示しましょう。 私は昔からすでに難行を成し遂げ、広く衆生に飲食を施してきました。 房舎や医薬も乏しいことはありませんでした。誰が今日、私を悩ませ乱すことができるでしょうか。 あるいは車乗や象馬を施し、飾り立てた宝具もまた同じように施しました。 奴婢や城郭、そして聚落さえも施しました。誰が私に悩乱を加えることができるでしょうか。 妻妾や男女、そして眷属、愛しく重んじた自在王の種姓の位さえも施しました。 私は衆生の利益のために施してきたのに、この私の身がどうして今、壊されることがありましょうか。 頭や目、そして耳や鼻、手足や身の皮や血さえも、 命をもって衆生に施してきました。誰が私を悩ませ乱すことができるでしょうか。 無量の俱胝の仏に、自らの手で広く供養してきました。 常に戒と多聞を楽しんできました。誰が私を散り崩すことができるでしょうか。 無量の難事を成し遂げ、よく心を摂め伏せてきました。 身をあまねく割かれても嗔ることはありませんでした。今、誰が私を悩ませることができるでしょうか。 煩悩はすでに退き、正覚を成し、すべての衆生に対して平等の慈しみの心を持っています。 嫉妬や穢れた怒りは永遠になく、私の前に並ぶ者はありません。 私は今、魔のすべての力を破り、無量の俱胝の魔を退けることができます。 必ずあなたがたに解脱を与えましょう。どうして怖れて城に入らないのですか。 十方のすべて、そしてこの国土に、この仏の刹土にとどまる者たち、 それらすべてを私は広く招き請じます。大神通の菩薩の衆もともに招きます。 どうか世間がことごとく遍く満ち、福と智が世間に薫じますように。 彼らとともに仏法の式のごとくに住み、また諸仏の従うところのものを保ちましょう。」

爾時,無量百千萬億那由他阿僧祇天、龍、夜叉、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩睺羅伽、人、非人等,俱來大眾一時同聲唱言:「善哉!」復作是言:「南無希有、未曾有、無數精進、具足如今世尊!南無南無大希有、未曾有、無數精進、具足如今世尊!安慰一切天人及眾生類皆蒙度脫,退諸魔眾散滅眾生煩惱垢聚,破我慢山斫受生樹,碎生死日除無明闇,生外道信竭四流水,然正法炬示菩提路,授與眾生柔和忍辱,遊戲三昧處禪定樂,普令覺悟四聖諦道,大悲導師廣度眾生,於生死海引諸天人入無畏城。」

そのとき、無量の百千万億那由他の阿僧祇の天・龍・夜叉・阿修羅・迦樓羅・緊那羅・摩睺羅伽・人・非人などの大衆が、ともに集まって一斉に声をあげて唱えました。「善哉!」またこう言いました。「南無、希有にして未曾有なる、無数の精進を具足したまえる今の世尊に帰依します!南無、南無、大いに希有にして未曾有なる、無数の精進を具足したまえる今の世尊に帰依します!すべての天と人および衆生の類を慰め、みな救われて、もろもろの魔の軍勢を退け、衆生の煩悩の垢の集まりを散滅し、我慢の山を破り、受生の樹を切り、生死の日を砕き、無明の闇を除き、外道の信を生じさせ、四つの流れを涸らし、正法の炬を燃やし、菩提の道を示し、衆生に柔和と忍辱を与え、三昧に遊び、禅定の楽に住み、あまねく四聖諦の道を覚らせ、大悲の導師として広く衆生を救い、生死の海においてもろもろの天と人を無畏の城へと導き入れられます。」

時諸天人阿修羅等,各以種種天妙華香、塗香、末香、雜寶華鬘、莊嚴之具散於佛上。為供養佛故,掃飾衢巷,以天寶衣、天妙華、天綺縠遍覆道上。又雨曼陀羅、波盧沙、迦盧遮、大盧遮、優鉢羅、俱物陀、分陀利等種種蓮華,隨佛所履布於足下。其道兩邊,化作天樹枝葉華果,悉以七寶而嚴飾之。七寶樹上復現種種妙寶,天衣、天冠、耳璫環玔寶飾莊嚴之具。是諸樹間有天華池,其池四邊周匝七寶,清冷美水八德具足,眾寶蓮華及妙音鳥,雜色間發盈滿其中。

そのとき、諸天・人・阿修羅などは、それぞれ種々の天の妙華・香・塗香・末香・雑宝の華鬘や荘厳の具を仏の上に散らしました。仏を供養するために、街路や小道を掃き清めて飾り、天の宝衣・天の妙華・天の綺縠をもって道の上に一面に敷き詰めました。また、曼陀羅華・波盧沙華・迦盧遮華・大盧遮華・優鉢羅華・俱物陀華・分陀利華など、種々の蓮華を雨のように降らせ、仏の歩まれるところに従って足の下に敷きました。その道の両側には、天の樹を化現し、枝・葉・華・果をことごとく七宝で荘厳しました。七宝の樹の上には、さらに種々の妙宝、天衣・天冠・耳璫・環玔などの宝飾荘厳の具が現れました。これらの樹の間には天華池があり、その池の四辺は周囲を七宝で囲まれ、清く冷たい美しい水は八つの功徳をそなえ、多くの宝蓮華と妙音の鳥が、さまざまな色を織り交ぜて咲き誇り、その中に満ちあふれていました。

彼諸天眾供養佛故,於虛空中各持七寶幢幡華蓋,校以種種金繩露縵真珠瓔珞。又雨金屑銀屑毘琉璃屑,及散一切沈水末香、多伽羅末香、黑栴檀末香、多摩羅葉香。復雨牛頭優羅伽栴檀香等,種種末香遍於道上。復雨金繩交絡真珠瓔珞、摩尼珠瓔珞、如意珠瓔珞,繽紛布濩於虛空中隨風迴轉。其城內外所有道上,悉以種種天莊嚴具而嚴飾之,乃至城中魔及眷屬,亦以妙好天莊嚴具而嚴飾之。

その多くの天の集まりは仏を供養するために、虚空の中でそれぞれ七宝の幢幡や華蓋を持ち、さまざまな金の綱や露の帳、真珠の瓔珞で飾りました。また金の粉、銀の粉、毘琉璃の粉を降らせ、さらに一切の沈水の末香、多伽羅の末香、黒栴檀の末香、多摩羅葉の香を散らしました。また牛頭優羅伽栴檀の香など、さまざまな末香を道上に降りそそぎました。さらに金の綱を交えた真珠の瓔珞、摩尼珠の瓔珞、如意珠の瓔珞を降らせ、それらは入り乱れて虚空に広がり、風に随って回り転じました。その城の内外にあるすべての道は、ことごとくさまざまな天の荘厳具ですっかり飾られ、城中の魔やその眷属までも、見事で美しい天の荘厳具で飾られました。

爾時,世尊憐愍一切諸眾生故,便入首楞嚴三昧,其心正受,以如所入定在道徐行,即現種種微妙色身,威儀相好光明希有,於其城內道中正立,令彼道上一切眾生悉見佛身——所有事梵天者,應以梵身而得解脫,世尊即現梵身而化度之;所有事釋天者,應以釋身而得解脫,即現釋身而化度之;所有事那羅延者,應以那羅延身而得解脫,即現那羅延身而化度之;所有事摩醯首羅者,應以摩醯首身而得解脫,即現摩醯首身而化度之;所有事四天王天者,應以四天王身而得解脫,即現四天王身而化度之;所有事轉輪聖王者,應以轉輪王身而得解脫,即現轉輪王身而化度之;所有事諸小王者,應以諸小王身而得解脫,即現諸小王身而化度之;所有事大神通者,所有事沙門者,所有事童男童女婦女神者,皆現彼身而化度之;乃至所有事師子、事龍、事象、事兔、事阿修羅雜類身者,是諸眾生應以彼身威儀色相而得解脫,如來悉皆現彼形相而化度之。

そのとき、世尊はすべての衆生を哀れみ慈しむために、首楞厳三昧に入り、その心を正しく静められました。そして、入った定のまま道をゆっくりと歩みながら、さまざまな微妙な色身を現し、その威儀と相好は光明に輝き、希有でありました。城内の道の真ん中にまっすぐに立たれ、その道にいるすべての衆生が仏の身をはっきりと見ることができるようにされたのです。梵天に仕える者たちは、梵の身をもって解脱を得るべきであるので、世尊はそのまま梵の身を現して彼らを教化し導かれました。釈天に仕える者たちは、釈の身をもって解脱を得るべきであるので、そのまま釈の身を現して教化し導かれました。那羅延に仕える者たちは、那羅延の身をもって解脱を得るべきであるので、そのまま那羅延の身を現して教化し導かれました。摩醯首羅に仕える者たちは、摩醯首の身をもって解脱を得るべきであるので、そのまま摩醯首の身を現して教化し導かれました。四天王天に仕える者たちは、四天王の身をもって解脱を得るべきであるので、そのまま四天王の身を現して教化し導かれました。転輪聖王に仕える者たちは、転輪王の身をもって解脱を得るべきであるので、そのまま転輪王の身を現して教化し導かれました。諸々の小王に仕える者たちは、諸々の小王の身をもって解脱を得るべきであるので、そのまま諸々の小王の身を現して教化し導かれました。大神通ある者に仕える者たち、沙門に仕える者たち、童男・童女・婦女・神に仕える者たちには、皆それぞれの身を現して教化し導かれました。さらには師子に仕える者、龍に仕える者、象に仕える者、兔に仕える者、阿修羅や雑多な類の身に仕える者たちに至るまで、これらの衆生がそれぞれの身の威儀と色相によって解脱を得るべきであるならば、如来はことごとくその形相を現して教化し導かれたのでした。

世尊如是種種作示現時,彼一切道行眾生,見是事已皆共合掌,頭面著地禮拜讚嘆,圍繞如來得未曾有。所有事象、事龍、事阿修羅,乃至所有事兔神者,彼等眾生即見如來,同兔形相威儀在道而行。所有眾生事於佛者,彼等眾生即見如來,如佛威儀在道而行。彼等眾生悉皆合掌讚嘆禮拜,相與依隨從佛後行。

世尊がこのようにさまざまな姿をお示しになったとき、道を歩むすべての衆生は、この光景を見て皆ともに合掌し、頭を地につけて礼拝し讃嘆し、如来を囲んで、かつてなかったことを得ました。象に仕える者、龍に仕える者、阿修羅に仕える者、さらには兔神に仕える者に至るまで、それらの衆生は即座に如来を見て、兔と同じ姿かたち・威儀で道を歩むのを見ました。仏に仕えるすべての衆生は、それらの衆生が即座に如来を見て、仏のような威儀で道を歩むのを見ました。それらの衆生は皆すべて合掌し、讃嘆し礼拝して、互いに連れ立って仏の後ろに従って歩きました。

爾時,雪山光味仙人與其徒眾五百人俱,為魔所遣,詣王舍大城令至佛所。是時光味於城門內住待如來,見佛身相猶如仙人,威儀形相顯發莊嚴,及見無量百千俱胝諸天圍繞供養。見是事已,復作是念:「如此人者,真大仙人,有大加護,應受人天最上供養,及見一切身分莊嚴似聖智者,我等二人,誰為尊勝?智慧誰勝?我於今者如何了知?」又作是念:「我應近問,以何生類?以何姓氏?受持何等?以何志樂?以何等行?」光味仙人自觀徒眾,說如是偈:

そのとき、雪山光味仙人は弟子たち五百人とともにいて、魔に遣わされて、王舎大城に向かい、仏のもとへ参ることにしました。このとき光味は城門の内側に立って如来を待っていました。仏の身相がまるで仙人のようであり、威儀や姿かたちが際立って荘厳であるのを見、また無量百千倶胝の諸天に囲まれ供養されているのを見ました。これを見て、さらにこう思いました。「このような人は、まことに大仙人であり、大きな加護を備え、人天の最上の供養を受けるにふさわしい。また、すべての身分が荘厳で聖智者のようであるのを見ると、われら二人のうち、どちらが尊くすぐれているのか。智慧はどちらが勝っているのか。私は今、どのようにして知ることができるだろうか。」またこう思いました。「私は近づいて尋ねるべきだ。どのような生類か。どのような姓氏か。何を受持しているのか。どのような志楽か。どのような行か。」光味仙人は自らの弟子たちを見て、こう偈を説きました。

「今見多聞大福德, 能持大行應供者,
能知善道牟尼最, 大忍智義法具足。
汝等一切慇重心, 以大方便常供養,
我當於此功德者, 聞其善說度彼岸。」

今、多聞で大いなる福徳を持ち、大いなる行いを保ち、供養されるべき方を見ます。 善き道を知る牟尼の最も優れた方で、大きな忍耐と智慧の義を備え、法が完全に具わっています。 あなた方すべては、深い信心をもって、大きな方便によって常に供養しなさい。 私はこの功徳ある方のもとで、その善き説法を聞き、彼岸に渡りましょう。

爾時,光味一切徒眾摩那摩等,皆共同聲作如是言:「如是大師,應如是作。」

その時、光味の一切の徒衆である摩那摩たちは、皆ともに同じ声でこのように言いました。「このような大師は、このように行なうべきです。」

時光味仙人并諸眷屬往世尊所,到佛前已,合掌住立,作如是言:「汝今是誰?」

その時、光味仙人とその多くの眷属たちは世尊のもとへ向かい、仏の前に到着すると、合掌して立ち、このように申しました。「あなたは今、どなたですか。」

世尊答言:「我是婆羅門。」

世尊はお答えになりました。「私は婆羅門です。」

仙人復言:「汝姓何等?」

仙人がまたお尋ねになりました。「あなたの姓は何ですか。」

世尊答言:「我姓瞿曇。」

世尊はお答えになりました。「私は瞿曇(くどん)という姓です。」

仙人復言:「汝何志樂?」

仙人がまた言いました。「あなたは何を志し、何を楽しみとしているのですか。」

世尊答言:「三解脫門。」

世尊はお答えになりました。「三解脱門です。」

仙人復言:「行何等行?」

仙人はまた言いました。「どのような行を行じるのですか。」

世尊答言:「我行真際如。」

世尊はお答えになりました。「私は真際の如くに行います。」

仙人復言:「出家幾時?」

仙人がまた言いました。「出家してどれくらいになりますか。」

世尊答言:「如彼無明久如所起,我今出家亦復如是。」

世尊はお答えになりました。「あの無明が長い間、生じ続けているように、私が今、出家したのもまた、それと同じなのです。」

仙人復言:「如是大仙星宿應現,如所明記頗誦不耶?」

仙人がまた言いました。「このように、大仙よ、星宿が現れることに応じて、明記されたとおりに、よく誦えているのでしょうか。」

世尊答言:「如彼平等我不忘置,彼何所有,有何堅固,如此相者世間智知?」

世尊はお答えになりました。「彼の平等を私は忘れずに置いている。彼に何があり、何の堅固さがあるというのか。このような相を、世間の智慧が知ることができるでしょうか」

仙人復言:「為欲令諸智慧之人,心生歡喜故作此說。」

仙人がまた言いました。「智慧ある人々の心に喜びを生じさせるために、この説を述べたのです。」

世尊問言:「云何名為星宿之句?」

世尊はお尋ねになりました。「何を星宿の句と名づけるのでしょうか。」

仙人答言:「二十八宿日月所依隨轉而行,各依彼人橫手八指以為量法。彼十二八指以為身量,以一八指用為頂量,以一八指為足掌量,如是十四八指,應知是為星宿量法之句。若解如此更無異法,各隨其人有靨記處以為定法,若不爾者,大牟尼聽,我今當說星宿之句。

仙人がお答えしました。「二十八宿は日月が依りどころとして、それに従って運行します。それぞれその人の横にした手の八指をもって量る基準とします。その十二の八指をもって身の量とし、一つの八指をもって頭頂の量とし、一つの八指をもって足の裏の量とします。このように十四の八指が、星宿の量法の句であると知るべきです。もしこのように理解するならば、これ以外に別の法はありません。それぞれその人にほくろの記のあるところをもって定めの法とします。もしそうでなければ、大牟尼よ、お聞きください。私が今、星宿の句を説きましょう。

「卯星生者,於面右邊權下四指有赤黑靨,靨上有毛,名聞智慧爵祿相應威勢熾盛,卯星生者有如是相。

卯星の生まれの人は、顔の右側、目の下の四指のあたりに赤黒いあばたがあり、そのあばたの上に毛が生えています。名声・智慧・爵禄がそろい、威勢が盛んであることと対応する相です。卯星の生まれの人には、このような相があります。

「畢星生者,身上有疵若四指量,聰叡貞實心常守法,智慧慚愧爵祿具足,於一切時心常勇健能摧勝怨。

畢星の生まれの者は、身上に疵があり、それは四指ほどの大きさです。聡明で叡智があり、貞実で、心は常に法を守ります。智慧と慚愧を備え、爵禄も十分に具わっています。いかなる時も心は常に勇健で、よく怨敵を打ち破ることができます。

「參星生者,頸下四指中有黑疵,為性勇健爵祿具足。

参星の生まれの人は、首の下、指四本分のところに黒いあざがあり、性質は勇敢で強健、爵禄も十分に備わっています。

「嘴星生者,從頂(丹項)量已,下一搩手半左相有靨,性多瞋癡而有爵祿。

嘴星がある人は、頭頂から測って、一搩手半ほど下の左側にえくぼがあり、性質は怒りっぽく愚かですが、爵禄があります。

「富那婆蘇(唐言井宿)星生者,於左脇下當有黑疵,財穀具足而少智慧。

富那婆蘇(唐の言葉では井宿といいます)星に生まれた者は、左の脇の下に黒いあざがあり、財産や穀物には恵まれますが、智慧は少ないです。

「牟尼今者,富沙(唐言鬼宿)星生,有最上相手中輪相猶如日輪,上妙端正髮相右旋,一切依住上身圓滿,能破煩惱為大導師。

牟尼は今、富沙(唐の言葉で鬼宿)という星の下に生まれました。最上の相をお持ちで、手のひらの輪の相はまるで日の輪のようであり、髪の相は右に旋り、すべてにおいて依り所となる上身は円満で、煩悩を破ることができる大いなる導師であります。

「阿失麗沙(唐言柳宿)星生者,胸有黑疵,好鬪犯戒難,與共住性多婬欲(上七星是東方宿)。

「阿失麗沙(あしつりしゃ)(唐の言葉では柳宿)星に生まれた者は、胸に黒いあざがあり、闘いを好み、戒を犯しがたく、共に住む者とは性質が多く淫欲である(以上の七星は東方の宿です)。

「莫伽(唐言星宿)星生者,若胸若背而有小疣,是善丈夫能如法行而多財貨。

「莫伽」は、唐の言葉では星宿といいます。星生とは、胸や背に小さないぼがある人のことで、このような立派な人は、法にかなった行いをし、多くの財産を持ちます。

「初破求(唐言張宿)星生者,或臍左右必當有疵,多慳短命。

初めに破求(唐の言葉で張宿)星のもとに生まれた者は、へその左右に必ずきずあとがあるといわれます。物惜しみが強く、寿命が短いのです。

「第二破求(唐言翼宿)星生者,臍下四指若見靨者,爵祿持戒皆悉失壞。

第二に、求翼宿星(唐の言葉で翼宿)に生まれる者を破るとは、臍の下四指のところに靨(えくぼ)のようなものがあれば、爵禄と持戒のすべてを失い壊してしまうということです。

「阿薩多(唐言軫宿)星生者,臍關無下當有赤靨,性好作賊,諂曲少智聰明薄福。

阿薩多(唐の言葉では軫宿と言います)の星に生まれた人は、臍の下に赤いあざがあり、盗みを好み、へつらい曲がっていて知恵が少なく、利発ではあるが福が薄いです。

「質多羅(唐言角宿)星生者,男女陰上當有靨子,為性純直而多愛欲復好歌舞。

質多羅(唐の言葉で角宿といいます)の星のもとに生まれた人は、男女とも陰部の上に靨(えくぼ)のようなほくろがあり、性格は純粋で素直ですが、愛欲が多く、また歌舞を好みます。

「薩婆底(唐言亢宿)星生者,或男根頭或在根下有黃靨生,受性多貪,瞋惱大眾而無智慧。

「薩婆底(さつばてい)(中国語では亢宿(こうしゅく)と言います)の星に生まれた人は、男性器の先か、あるいは根部の下に黄色い斑点ができて生まれます。生まれつき貪(むさぼ)りが多く、多くの人々を瞋(いか)り悩ませ、しかも智慧がありません。

「蘇舍佉(唐言氐宿)星生者,從跨已下八指量內隨處而有赤靨生者,眷屬具足多有僮僕,位居卿相聰明慚愧,勇健謀決能退怨敵,常受安樂命終生天(上七星屬南方)。

蘇舎佉(スシャカ、唐の言葉で氐宿にあたります)の星のもとに生まれた者は、股より以下の八指の範囲内のどこかに赤いあざがあり、眷属がそろい、多くの召使いを抱え、卿相の位に就き、聡明で羞恥の心を持ち、勇健で決断力があり、怨敵を退けることができ、常に安楽を受け、命が終われば天に生まれます(上の七星は南方に属します)。

「阿奴邏陀(唐言房宿)星生者,從膝已上八指量內若有小疣,持戒有法爵祿具足。

阿奴邏陀(唐で房宿と言います)の星の下に生まれた人は、膝から上、八指の長さの範囲内に小さないぼがあるならば、持戒を守り、法にかなった爵禄を備えています。

「逝瑟吒(唐言心宿)星生者,髀內有靨,短壽貧窮犯戒少慈為人憎嫉。

逝瑟吒(唐の言葉では心宿)星に生まれた人は、ももの内側にえくぼがあり、寿命が短く貧しく、戒を犯し、慈しみが少なく、人から憎まれ嫉まれます。

「暮羅(唐言尾宿)星生者,髀上當有小疵,此有福德而速滅門。

暮羅(唐の言葉で尾宿)星に生まれた者は、腿の上に小さなあざがあるはずです。この者は福徳があるものの、まもなく一族が滅びます。

「初阿沙茶(唐言箕宿)星生者,膝蓋有靨,性好捨施,能知法道命終生天。

「初阿沙茶(唐の言葉で箕宿)星に生まれた者は、膝にえくぼがあり、性質として喜んで施しをし、法と道を知ることができ、命が終わると天に生まれます。

「第二阿沙茶(唐言斗宿)星生者,於右脛上當有青靨,性好鬪諍,人不依附而不信受。

第二の阿沙茶(唐の言葉では斗宿(としゅく))の星に生まれた者は、右の脛の上に青いあざがあり、性質は闘争を好み、人は付き従わず、また信受しません。

「失羅婆(唐言牛宿)星生者,於右脛上必有兩靨,常豐爵祿受身無病,人所愛樂命終生天。

「失羅婆(漢訳では牛宿)の星に生まれた人は、右のすねの上に必ず二つのくぼみがあります。いつも官位と俸禄に恵まれ、身体は病気がなく、人々から愛され喜ばれ、命の終わりには天に生まれます。

「陀儞瑟吒(唐言女宿)星生者,脛上有靨多瞋少貪,雖有智慧而無爵祿(上七星屬西方,元少虛宿)。

「陀儞瑟吒(唐で女宿と言います)星に生まれた者は、脛の上に靨があり、怒りが多く貪りが少なく、智慧はあるものの爵禄はありません(上の七星は西方に属し、元少虚宿です)。

「舍多毘沙(唐言危宿)星生者,從膝已下十六指內當有黑靨,為性愚癡,溺水而死。

舎多毘沙(唐の言葉で危宿)の星のもとに生まれた人には、膝から下の十六指以内に黒いあざがあり、その性質は愚かであり、水に溺れて死にます。

「第一跋陀羅跋陀(唐言室宿)星生者,從曲膝下八指內膊上必當有疵,令人瞋惱,愚癡貧窮好作賊盜。

第一、跋陀羅跋陀(唐の言葉では室宿)の星に生まれた者は、曲がった膝の下、八指の内側の腕の上に必ずあざがあり、人を怒らせ悩ませ、愚かで貧しく、盗みを好みます。

「第二跋陀羅(唐言辟宿)星生者,於虎口內當有靨子,好施持戒念力強記,有智有悲性無所畏。

第二跋陀羅(唐の言葉で辟宿といいます)という星に生まれた人は、虎の口のあたりにえくぼがあり、よく施しを与え、戒を保ち、念力が強く記憶力にすぐれ、智慧と悲しみをそなえ、その性格は恐れるところがありません。

「麗婆底(唐言奎宿)星生者,為人卑下庸力自活。

麗婆底(唐では奎宿と言います)の星の生まれの人は、人として身分が低く、雇われの労力で自らを養います。

「阿濕毘膩(唐言婁宿)星生者,足母指間當有青靨,身無病惱而常大力。

阿湿毘膩(漢訳では婁宿)の星のもとに生まれた人には、足の母指の間に青い靨(あざ)があり、体には病の苦しみがなく、常に大きな力を持ちます。

「婆邏尼(唐言胃宿)星生者,於足掌下當有靨子,受性無悲好為宰手,破戒惡行死入地獄(此北方星)。如上所說此即名為星宿之句,以此得知人之性行貧富好惡,若知此者,能令眾生到於彼岸。」

婆邏尼(漢語では胃宿)の星に生まれた人は、足の裏の下にえくぼのような跡があり、生まれつき哀れみの心がなく、人を殺めることを好み、戒を破り悪行を重ねて、死後は地獄に堕ちます(これは北方の星です)。以上に述べたところが、すなわち星宿の句と呼ばれるものです。これによって人の性質や行い、貧富や好悪を知ることができます。これを知る者は、衆生を彼岸に導くことができます。

爾時,世尊告仙人曰:「此是愚癡凡夫所見,依心隨著住分別行,凡夫熱病之所妄見。如彼狗蛇魚鼈之類,若復其餘種種眾生,此富沙星之所生者彼非樂分,如汝神通得定解脫,我復能為一切示者。汝今何故不問於我?」

そのとき、世尊は仙人に告げました。「これは愚かな凡夫が見るところであり、心に従い執着して分別の行に住するものです。凡夫の熱病が妄(みだり)に見せるものです。あの狗や蛇、魚や鼈(すっぽん)のようなもの、またその他の種々の衆生で、この富沙星から生まれたものは、楽の分ではありません。あなたが神通によって定と解脱を得たように、私はさらにすべての者のために示すことができます。あなたは今、なぜ私に問わないのですか。」

時光味仙人生大歡喜,以華散佛,即便以偈而讚請曰:

時光味仙人は大いに歓喜し、花を仏に散らし、そのまま偈をもって讃え請うて言いました。

「仙人人形相, 我見最上相,
不知彼種姓, 為天為人耶!
音聲言語法, 猶如大梵天,
持行持色相, 久遠仙相似。
昔所不聞見, 具足牟尼相,
所師何所說? 及說汝之姓。」

「仙人の人の姿かたち、 私は最もすぐれた相を見ますが、 その種姓を知りません。 天なのでしょうか、人なのでしょうか。

その音声と語り方は、 ちょうど大梵天のようです。 その行いと色相を保つさまは、 遠い昔の仙人によく似ています。

かつて聞いたことも見たこともない、 円満なる牟尼の相を備えています。 師とされた方は何を説かれたのでしょうか。 また、あなたの姓を説いてください。」

爾時,世尊即便以偈答仙人曰:

そのとき、世尊はすぐに偈をもって仙人に答えられました。

「不知此彼岸, 故有相建立,
被縛一切苦, 汝非解脫器。
六度是我姓, 六通婆羅門,
說彼六和敬, 六根分別修。
三法三解脫, 平等知無我,
菩提心發時, 彼時我出家。
我相不可得, 善修於無相,
無人無壽命, 知無我亦空。
三受三行法, 分別修所空,
我度智彼岸, 此為無等說。
無所著如空, 菩提心作者,
彼忍力具足, 當得如是智。
不著於諸法, 得報者亦無,
如是解順如, 菩提不難得。
不立於諸法, 及不依彼此,
真際分別修, 此當得如來。
無相無想相, 離於有所得,
諸法非和合, 此當得如來。
汝捨此等相, 自心惑亦捨,
汝覺等虛空, 如是當得佛。」

彼岸を知らないために、相を建立するのです。 一切の苦に縛られては、あなたは解脱の器ではありません。 六度はわが姓であり、六通はバラモンです。 かの六和敬を説き、六根を分別して修めます。 三法と三解脱、平等に無我を知り、 菩提心を発したとき、そのとき私は出家します。 わが相は不可得であり、よく無相を修め、 人もなく寿命もなく、無我もまた空であると知ります。 三受と三行の法、分別して修するところの空、 私は智慧の彼岸に渡りました。これが無等の説です。 とらわれるところがなく空のようです。菩提心の作者は、 かの忍力が具足しているので、このような智慧を得るでしょう。 諸法にとらわれず、報いを得る者もまたありません。 このように理解し随順すれば、菩提は得難くありません。 諸法に立たず、また彼此にも依りません。 真際を分別して修めれば、この者は如来を得るでしょう。 無相にして無想の相、有所得を離れ、 諸法は和合ではない、この者は如来を得るでしょう。 あなたはこれらの相を捨て、自心の惑いもまた捨て、 あなたの覚りは虚空に等しい、このようにして仏を得るでしょう。

爾時,世尊說此偈時,時中無間,光味仙人并諸眷屬,即見世尊形相威儀還如佛住,復得憶念,自念久遠先種善根而得現前。時光味仙人即得菩薩三昧,名曰寶星。所得三昧於菩薩三昧一切觀見,如在高幢,觀見一切三昧,自在境界無所繫屬,不依他見,無人能壞無人能奪。時光味仙人即於佛前合掌而住,兩手捧華,以偈讚佛:

そのとき、世尊がこの偈を説かれた際、その瞬間に間を置かず、光味仙人とその眷属たちは、ただちに世尊の姿かたちや威儀がもとの仏のおありようのままであるのを見ました。そして、思い出す力を得て、遠い昔に自ら善根を植えたことを思い出し、それが目の前に現れました。そのとき光味仙人はただちに菩薩の三昧を得ました。名を宝星といいます。その得た三昧によって、菩薩の一切の三昧をことごとく観見しました。高い幢に上ったかのように、一切の三昧を観見し、自在な境界にあって何にも束縛されず、他者の見解に依存せず、誰にも壊されず、誰にも奪われません。そのとき光味仙人はただちに仏の前で合掌して立ち、両手で花を捧げ、偈をもって仏を讃えました。

「無邊稱實說, 世間善依怙,
如來慧眼光, 照一切眾生,
出過眾生上, 精進常慈悲。
稽首堅固者, 導師盡諸著,
紫磨金色光, 觸眾生清涼,
覺一切眾生, 以菩提功德。
佛轉大法輪, 能破煩惱山,
最後所行訖, 今得菩提智。
眾生中大醫, 真實相莊嚴,
說我當得佛, 眾生中導師,
割壞諸愛網, 自度亦度他。
久近得佛記, 當作人中上,
苦流漂眾生, 令度於有海,
涅槃安隱處, 置立無漏道。
所有十方佛, 功德如大海,
彼為我作證, 迴向菩提心。
一切諸眾生, 苦觸極惡惱,
三世及福德, 我本身口意,
及一切眾生, 苦滅得佛樂。
眾生普具足, 得常住涅槃,
眾生病寂滅, 煩惱水枯涸,
得智等諸根, 自性常堅固。
眾生到殺處, 及受眾苦縛,
以我福德光, 普令速解脫。
一一眾生界, 得如海功德,
得無量福智, 一切樂具足。
棄彼諸惡見, 速親近正見,
憶念前生處, 眾生得法行。
一切得法船, 度有海彼岸,
既度彼岸已, 得佛一切法。
久住無量劫, 普雨大法雨,
法雲清淨水, 淨洗諸眾生。
若我身口意, 一切所作惡,
我一切發露, 唯佛作證知。
我生敬重意, 莫復行惡業,
佛不可思議, 常得現前見。
若有一福德, 迴向為菩提,
我因諸眾生, 忍受一切苦,
我勸請眾生, 行菩提上道,
淨諸剎土劫, 及眾生智海。
我得淨剎土, 隨彼證菩提,
得清淨徒眾, 淨忍住諸地,
決定五神通, 我得師子說。
無著智示者, 導師當記我,
若定得佛時, 一切法調御,
我所散之華, 空中成華蓋,
天龍人等眾, 一切來作證,
我頂禮佛足, 令地大震動。」

無辺称実説、 世間の善き依怙、 如来の慧眼の光は、 一切の衆生を照らし、 衆生を超え出て、 精進し常に慈悲をそそがれます。 堅固なる方に稽首します。 導師は諸の執着を尽くされ、 紫磨金色の光は、 衆生に触れて清涼を与え、 一切の衆生を菩提の功徳によって 覚らせてくださいます。 仏は大法輪を転じ、 煩悩の山を破ることができます。 最後の行を終えられ、 今、菩提の智を得られました。 衆生の中の大医、 真実の相に荘厳され、 私が仏を得るであろうと説かれます。 衆生の中の導師は、 諸の愛の網を断ち切り、 自らも度し他をも度されます。 久しいか近いかにかかわらず仏記を得れば、 人中の最上となるでありましょう。 苦の流れに漂う衆生を、 有の海を度るようにさせ、 涅槃の安隠の処に、 無漏の道を置き立ててくださいます。 すべての十方の仏は、 功徳が大海のようです。 彼らは私のために証となってくださいます。 菩提心を迴向します。 一切の諸の衆生は、 苦に触れ極めて悪しき悩みを受けます。 三世および福徳、 私の身と口と意、 および一切の衆生の 苦が滅し、仏の楽しみを得ますように。 衆生が普く具足し、 常住の涅槃を得ますように。 衆生の病が寂滅し、 煩悩の水が枯れ涸れますように。 智を得て諸根が等しく、 自性が常に堅固でありますように。 衆生が殺処に至り、 また衆苦の縛を受けるとき、 私の福徳の光によって、 普く速やかに解脱させますように。 一つ一つの衆生界が、 海のような功徳を得、 無量の福と智を得て、 一切の楽の具足を得ますように。 かの諸の悪見を捨て、 速やかに正見に親近し、 前世の生処を憶念し、 衆生が法行を得ますように。 一切が法の船を得て、 有の海の彼岸に度り、 彼岸に度り終わって、 仏の一切の法を得ますように。 久しく無量劫に住し、 普く大法の雨を雨降らせ、 法雲の清浄の水で、 諸の衆生を浄く洗いますように。 もし私の身と口と意に、 一切の所作の悪があれば、 私は一切を発露します。 ただ仏のみが証となってご存知です。 私は敬重の意を生じ、 再び悪業を行いませんように。 仏は不可思議であり、 常に現前に見ることができますように。 もし一つの福徳があれば、 菩提のために迴向し、 私は諸の衆生のために、 一切の苦を忍受し、 私は衆生に勧請して、 菩提の上の道を行じさせ、 諸の刹土と劫を浄め、 および衆生の智の海を浄めます。 私が浄き刹土を得れば、 それに随って菩提を証し、 清浄なる徒衆を得て、 浄住して諸の地に住し、 決定して五神通を得て、 私は師子吼を説くでありましょう。 無著の智を示す者、 導師は私に記を与えてくださるでしょう。 もし必ず仏を得るとき、 一切の法を調御されるでしょう。 私が散らした華は、 空中で華蓋となり、 天龍人などの衆が、 一切来て証となってくださいます。 私は仏の足に頂礼し、 大地をして大いに震動させます。

爾時,光味仙人所散之華,住虛空中近佛頂上合為一蓋。時光味仙人見此事已,倍復過量無餘悕望,第一愛樂生大歡喜,即便稽首兩膝著地禮世尊足。光味大仙禮佛足時,應時無間一切三千大千世界六種震動,所有無量阿僧祇眾生,百千俱胝那由他等,普來集會悉皆悲喜,生大驚嘆怪未曾有。

そのとき、光味仙人が散らした花は、虚空の中にとどまり、仏の頭のすぐ上で一つに合わさって蓋となりました。光味仙人はこのことを見て、さらにますます計り知れないほどの願いを離れ、この上ない愛楽の心を起こして大いに喜び、すぐに両膝を地につけて世尊の足を礼拝しました。光味大仙が仏の足を礼拝したとき、その瞬間に、すべての三千大千世界が六種に震動しました。無量の阿僧祇の衆生、百千俱胝那由他などの者たちがことごとく集まってきて、みな悲しみと喜びを生じ、大いに驚き嘆じて、かつてなかったことだと不思議に思いました。

是時,如來隨彼眾生所應見者,現種種身,應以象形而教化者,即見如來如彼象形生愛樂心。又見大仙人所散之華,住上虛空變成華蓋,及大地動,既見此已倍復過量生希有心,到世尊所頂禮佛足。所有眾生應以佛身而教化者,彼見如來如佛身相生希有心。

そこで、如来はその衆生がまさに見るべき姿に応じて、さまざまな姿を現されました。象の姿をもって教化されるべき者たちには、如来がその象の姿をとって現れ、彼らは愛着と喜びの心を起こしました。また、大仙人が散らした花が虚空の上にとどまって花蓋となり、大地が動いたのを見て、彼らはますますこの上ない希有の心を起こし、世尊のもとへ赴いて仏の足を頂礼しました。仏の身をもって教化されるべきすべての衆生は、如来が仏の身の相をとって現れるのを見て、希有の心を起こしたのでした。

是時,世尊即便起定,從首楞嚴三昧安詳而起。無量眾生所教化者,皆見世尊無餘悕望,皆大喜悅生愛樂心,各如所得,華鬘衣服末香塗香,諸莊嚴具持散供養。

そのとき、世尊はただちに定から起ち、首楞厳三昧から安詳として起き上がられました。無数の衆生のうち教化された者たちは皆、世尊を拝して残るところの望みがなくなり、皆たいそう喜び、愛楽の心を生じ、それぞれが得たものに応じて、華鬘や衣服、末香や塗香、さまざまな荘厳の具を手に取り、散らして供養しました。

爾時,世尊即為光味仙人說受記偈:

そのとき、世尊は光味仙人のために受記の偈をお説きになりました。

「速起聽受記, 導師今為說,
大仙得菩提, 地動華一蓋,
住上虛空中, 無比加護故。
汝得兩足尊, 自在利世間,
佛有無邊福, 邊量等虛空,
三界中堅固, 法燈照世間。」

速やかに立ち上がり、教えを聞いて受け入れなさい。導師が今、あなたのために説いています。 大仙が菩提を得られたので、大地は震動し、花は一つの傘となり、 はるか上空の虚空の中にとどまり、比類なき加護のためです。 あなたは両足尊を得て、自在に世間を利益します。 仏には無辺の福があり、その広さは虚空に等しく、 三界の中で堅固であり、法の灯が世間を照らします。

爾時,光味菩薩摩訶薩即前,恭敬白佛言:「世尊!我得佛剎似何等相,我於彼剎轉大法輪?」

そのとき、光味菩薩摩訶薩が前に進み出て、恭敬して仏に申し上げました。「世尊、私が得る仏剎はどのような姿をしているのでしょうか。私はその剎において大法輪を転じるのでしょうか。」

是時,世尊告光味言:「汝未來世過無量阿僧祇劫,於北方分有世界名開敷香,具足莊嚴有如是相,如今西方安樂世界。汝善丈夫於彼佛剎,當得阿耨多羅三藐三菩提,號無垢香光勝如來、應供、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊。彼佛壽命十中劫量,唯諸菩薩摩訶薩俱,無有聲聞、辟支佛乘,純說無上清淨大乘。」

そのとき、世尊は光味に告げて言われました。「あなたは未来世において、無量阿僧祇劫を過ぎたのち、北方に開敷香という名の世界で、仏となるでしょう。その世界は、いま西方にある安楽世界のような、すぐれた相をそなえた荘厳な世界です。あなたは善き者として、その仏の国土において、阿耨多羅三藐三菩提を得るでしょう。その名は無垢香光勝如来、応供、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、仏、世尊です。その仏の寿命は十中劫の量であり、ただ諸の菩薩摩訶薩のみがともにいて、声聞や辟支仏の乗はなく、もっぱら無上の清浄なる大乗をお説きになります。」

時彼大眾,聞佛世尊授彼光味仙人記已,各以所持供養之具供養仙人。時五百摩那婆等,及九十二那由他百千俱胝眾生,發阿耨多羅三藐三菩提心,及得菩薩不忘菩提心三摩提。

その時、大衆は、仏世尊がかの光味仙人に授記されたのを聞いて、それぞれが持っていた供養の道具でその仙人を供養しました。その時、五百の摩那婆たち、および九十二那由他百千俱胝の衆生が、阿耨多羅三藐三菩提心を発し、また菩薩の不忘菩提心三摩提を得ました。

寶星陀羅尼經卷第四

宝星陀羅尼経 巻第四


3 魔王歸伏品
5 相品

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