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  1. 六度集経 (六度集經)
  2. 第一 (第一)
  3. 1 布施度無極章
  4. 5 〔乾夷王本生〕 (5 〔乾夷王本生〕)
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六度集経 (六度集經)


(五)

(五)

「昔者菩薩為大國王,國名乾夷,王號偏悅,內明外仁,顏和正平,民從其化,獄無繫囚,黎民貧乏恣所求索,慈惠和潤,恩如帝釋。

昔々、菩薩は大国の王でありました。国を乾夷といい、王の名を偏悦と申しました。内には智慧を明らかにし、外には慈悲を備え、そのお顔は穏やかで正しく公平でしたので、民は皆その教えに従い、牢獄には囚人が一人もいませんでした。また、貧しい民たちが望むままに施しを請えば、慈しみ深く恵みを与え、その恩はまるで天の帝釈天のように広く深くありました。

「他國逝心服王仁施從眾所欲,群邪妬嫉以偽毀真,詣宮門曰:『吾聞明王濟黎民之困乏,猶天潤之普覆。』告衛士曰:『爾可聞乎?』近臣以聞,王即現矣。

他の国の修行者が王の寛大な施しを慕い、大勢の人々が訪れました。しかし、邪悪な者たちは嫉妬して偽りをもって真実を毀ち、宮門に来て言いました。「私は聞いています。明君は民の苦しみや乏しさを救うこと、あたかも天の雨がすべてを潤すかのようだと。」衛士に告げて言いました。「あなたはこのことを聞いていますか?」側近がこれを王に伝えると、王はすぐに姿を現しました。

「逝心現曰:『明王仁澤被于四國,有識之類靡不咨嗟,敢執所願欲以上聞。』王曰:『大善!』逝心曰:『天王尚施,求則無違。時宜應用人首為事,願乞王首以副望矣。』王曰:『吾首何好而欲得之乎?吾有眾寶益以惠子。』逝心不受,又使工匠作七寶首,各數百枚,以與逝心。逝心曰:『唯欲王首耳。』

「婆羅門が言った。『明王の仁徳が四方の国々に行き渡り、命あるものたちが皆、その徳を称えております。そこで、謹んで私の願いを申し上げたいと存じます。』王は言った。『それは大変結構なことだ。』婆羅門は言った。『天王は布施を施され、求めれば拒むことがありません。今こそ、人の首をもって供養するのにふさわしい時です。どうか王の首を私にお与えください。それが私の願いです。』王は言った。『私の首に何の価値があって、それを欲しがるのか。私は多くの宝を持っている。それを君に与えよう。』婆羅門は受け取らなかった。そこで王は工匠に命じて、七宝でできた首を何百個も作り、婆羅門に与えた。しかし婆羅門は言った。『私はただ王の首が欲しいのです。』」

「王未甞逆人,即自下殿以髮纏樹曰:『吾以首惠子。』逝心拔刀疾步而進,樹神覩之忿其無道,以手搏其頰,身即繚戾,面為反向,手垂刀隕。王得平康,臣民稱壽,悲喜交集,諸天歎德,可謂內施乎!四王擁護,眾毒消歇,境界無病,五穀豐熟,牢獄裂毀,君民欣欣。」

王は一度も人に逆らったことがなかったので、自ら宮殿の階段を降り、髪を木に巻きつけて言いました。「私は私の首をあなたに差し出そう。」托鉢僧は刀を抜いて早足で近づきました。すると、その木の神がこれを見て、その無道さに憤り、手で托鉢僧の頬を打ちました。すると托鉢僧の体はねじれ、顔は後ろを向き、手から刀が落ちました。こうして王は無事でいられ、臣民は寿を祝い、悲しみと喜びが入り混じりました。天の神々もその徳を称え、これはまさに内施と言えるでしょう。四天王が守護し、全ての毒は消え去り、国中に病はなく、五穀は豊かに実り、牢獄は壊れ、君主も民も喜びにあふれました。

佛告諸沙門:「時乾夷國王者,即吾身也。逝心者,調達是。菩薩慈惠度無極行布施如是。」

仏は諸々の沙門に告げられた。「その当時、乾夷国の王であったのが、実はこの私である。また、逝心(修行者)というのは、調達(Devadatta)のことである。菩薩の慈しみの施しは限りがなく、その布施行もこのようなものであったのだ。」


4 〔菩薩本生〕
6 〔國王本生〕

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