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不空羂索神変真言経 (不空羂索神變真言經)


不空羂索神變真言經卷第二

不空羂索神変真言経 巻第二

大唐天竺三藏菩提流志譯

大唐天竺三蔵菩提流志訳

祕密心真言品第二

第二品 秘密心真言

爾時觀世音菩薩摩訶薩復從座起,整理衣服,右膝著地合掌瞻佛,顏貌熙怡,心具無量大慈大悲,遍身溥放億千大日輪光王,照于十方三千大千佛之世界靡不周遍。放斯光時,映徹眾色皆如金聚,歡喜微笑白佛言:「尊者薄伽梵今放此光,為於世間沙門婆羅門毘舍首陀,令得無量大悲之心,獲諸最勝勝依止處,及為一切學大乘者、持是不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶者,皆獲菩提一切願果。將欲廣演是不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶中,祕密心真言三昧耶門廣大解脫蓮華曼拏羅印三昧耶。此三昧耶是真貞實最上成就祕密心真言廣大解脫蓮華曼拏羅印三昧耶門。世尊!此真最勝廣大解脫蓮花曼拏羅印三昧耶門,乃是一切諸大菩薩真實解脫甚深祕密三昧耶。欲於佛前一切龍神、藥叉、羅剎、乾闥婆、阿素洛、蘖魯荼、繄那羅、摩呼囉伽、摩訶大持真言明仙、淨居天、伊首羅天、摩醯首羅天、大梵天、帝釋天、焰摩王、水天、風天、火天、毘陛羅天、大苦行仙眾、日天、月天、星天、二十八宿主星神天、持明女仙,乃至一切諸天天神,已住最勝曼拏羅三昧耶者前,廣演開釋是真貞實出世世間祕密曼拏羅印三昧耶,令諸有情思惟讀誦受持斯法,皆得最上成就一切功德勝法,是故說示根本真實解脫心王母陀羅尼真言三昧耶中祕密心真言三昧耶。惟垂哀愍。」爾時釋迦牟尼如來應正等覺,熙怡微笑,即伸無量莊嚴相好金色光手,摩觀世音菩薩摩訶薩頂告言:「大慈大悲清淨者!能為大眾闡斯妙法。善男子!汝應當知,現今現在十方殑伽沙俱胝那庾多百千微塵世界,所有一切如來應正等覺,皆以無量神通光明加被汝故。我今亦以無量神通光明加被,恣汝神力說斯不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶中祕密心真言三昧耶。」

爾の時、観世音菩薩摩訶薩は再び座を立ち、衣服を整え、右膝を地につけて合掌し仏を仰ぎ見た。その顔貌は晴れやかで喜びに満ち、心には無量の大慈大悲を具え、全身から億千の大日輪の光の王を放ち、十方の三千大千仏世界を照らし、行き渡らないところはなかった。この光を放つや、すべての色を映し透かして金色の塊のようになり、歓喜の微笑みを浮かべて仏に申し上げた。「尊き薄伽梵よ、今この光を放たれましたが、これは世間の沙門・婆羅門・毘舎・首陀のために、無量の大悲の心を得させ、最も勝れた依止処を獲させんがためであり、また、すべての大乗を学ぶ者、この不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶を受持する者のために、すべて菩提と一切の願いの果てを得させんがためでございましょう。ここに、この不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶の中の、秘密心真言三昧耶の門、広大なる解脱の蓮華曼荼羅印三昧耶を広く説き示そうとしておられます。この三昧耶こそ、真実にして最上の成就を生む秘密心真言、広大なる解脱の蓮華曼荼羅印三昧耶の門でございます。世尊よ、この真に最勝の広大なる解脱蓮華曼荼羅印三昧耶の門は、まさに一切の諸大菩薩の真実の解脱、甚深の秘密三昧耶でございます。 どうか、仏の御前におられる龍神・薬叉・羅刹・乾闥婆・阿素洛・蘖魯荼・繄那羅・摩呼囉伽・摩訶の大いなる真言明仙・浄居天・伊首羅天・摩醯首羅天・大梵天・帝釈天・焔摩王・水天・風天・火天・毘陛羅天・大苦行仙衆・日天・月天・星天・二十八宿の主星神天・持明女仙、さらには一切の諸天の天神で、すでに最勝の曼荼羅三昧耶に安住せる者の御前において、この真実なる出世間・世間の秘密曼荼羅印三昧耶を広く説き開き、一切の有情にこの法を思惟し、読誦し、受持せしめ、皆に最上の成就と一切の功徳の勝法を得させたく存じます。ゆえに、根本真実の解脱心王母陀羅尼真言三昧耶の中の、秘密心真言三昧耶を説き示したく存じます。何卒、哀れみ給いて、この説法を垂れ給わんことを。」

その時、釈迦牟尼如来・応供・等正覚は、晴れやかに微笑み、無量の荘厳なる相好を具えた金色の光の手を差し伸べて、観世音菩薩摩訶薩の頂を撫でて告げられた。「大慈大悲の清浄なる者よ、よくぞ大衆のためにこの妙法を説き示さんとする。善男子よ、汝は知るべきである。現在、十方のガンジス河の砂の数にも等しい俱胝那庾多百千の微塵世界において、すべての如来・応供・正等覚が、無量の神通光明をもって汝を加護していることを。我もまた、今、無量の神通光明をもって汝を加護しよう。汝の神通力を恣にさせ、この不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶の中の秘密心真言三昧耶を説かしめん。」

爾時觀世音菩薩摩訶薩觀察十方一切大眾,如大象王德無所畏,即說祕密心真言:

その時、観世音菩薩摩訶薩は、十方のすべての大衆を、象の王のような威厳と恐れを知らない様子で見渡し、秘密の心の真言を唱えられました。

「唵(擡聲引呼,下同呼)(一)鉢頭(途邑反,下同音二合)麼㰤塞(桑紇反,下同音)跢(二)摩訶(去)暮伽(上)播捨(三)娑(去)陀(上)野(劣可反,下同音)縒摩野(四)紇唎(二合)娜焰(引)(五)柘羅柘羅(六)𤙖(七)」

「帰命いたします。蓮華の力を持つ大いなる慈悲の主よ。その大いなる縛る縄をもって、誓いを立てたまえ。されば、動け、動け、成就したまえ。」

爾時觀世音菩薩摩訶薩說此真言時,其補陀洛山、三千大千世界須彌山王,一切天宮、神宮、龍宮、藥叉宮、羅剎宮、乾闥婆宮、阿素洛宮、蘖魯荼宮、緊那羅宮、摩呼羅伽宮、持真言仙宮,皆六震動。大海江河、一切泉池皆大涌沸。海中一切摩竭諸獸皆大驚怖,怪未曾有。十方殑伽沙俱胝那庾多百千微塵世界所有一切如來,於虛空中一時皆現,告言:「善哉善哉!大悲者!能善說此真實最勝不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶中祕密心真言三昧耶。若但讀誦,即得成就最上菩提功德善根。」爾時釋迦牟尼如來告觀世音菩薩摩訶薩言:「善男子!當為大眾說此真實廣大成就祕密心真言三昧耶功德之門。」爾時觀世音菩薩摩訶薩白佛言:「世尊!是祕密心真言三昧耶,若有善男子善女人,一心觀念十方一切諸佛菩薩摩訶薩,說誠實言,懺悔無始一切諸罪,惟願一切諸佛菩薩摩訶薩加祐護念,我從今日乃至菩提,供給承事一切諸佛菩薩摩訶薩、觀世音菩薩摩訶薩。攝澄心相,觀置地下金剛風際,上有縛(無可反)字文畫分明,變為金剛出大光焰,其光熾徹焚燒自身燼為白灰。觀用斯灰塗變金色曼拏羅光明皎徹。當壇心上觀置八葉光敷蓮花,臺上觀置金色縒字。觀茲縒字出示聖者觀世音菩薩摩訶薩真金色身,顏貌熙怡,左手當胸執金蓮華,右手掐珠結加趺坐,一切莊嚴,身放種種奇特光明。以大悲心讀誦受持此祕密心真言百八遍者,是人則為十方殑伽沙俱胝那庾多百千微塵世界所有一切如來應正等覺一時讚歎而攝受之,於千劫來積集惡業、一切重罪皆盡散壞,一切怨酬惡相病惱亦皆消滅,速得觀世音菩薩夢覺現身與滿諸願。如是真實修習此三昧耶者,應常淨浴、著鮮潔衣、食三白食,每白月八日十五日斷食不食,於諸有情起大悲心,恒於不空羂索觀世音菩薩前,以白栴檀香泥塗摩壇地,獻諸香花燒焯香王而為供養。若居壇時,當斷諸語,結印護身。真言白芥子香水頂上灌注,真言其手便自摩頂,結灌頂印便自印頂。面東結加趺坐,結數珠印誦母陀羅尼真言一百八遍,誦奮怒王真言一百八遍,誦祕密心真言一千八十遍者,即當單誦奮怒王真言百千倍數。若當如法作是法者,定得觀世音菩薩畫像身上放諸色光。是時大地六種震動,像羂索手亦放光明,於虛空中出眾妙聲種種讚詠,是真言者頂上亦出光明。證此相者,即得成就此大不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶門,一切諸法悉皆成辦。是時十方殑伽沙俱胝那庾多百千微塵世界一切如來一時現身,舒手摩頂讚歎加祐。觀世音菩薩當亦出現真妙色身,憐愍祐護愛之如子,教詔不空羂索心王母陀羅尼真言一切祕密三昧耶,乃至菩提不相捨離。修此法者,當於十方一切諸佛神通月修,所謂正月、五月、九月,白月一日至十五日,如法清淨讀誦受持即得成就。證斯法者,先於一月兩月三月四月五月,依法清淨調伏身心,內心誦念承事供養,令心澄淨,乃當修治曼拏羅印三昧耶,則得成就。」而說頌曰:

その時、観世音菩薩摩訶薩がこの真言を説かれた時、補陀洛山、三千大千世界の須弥山王、すべての天宮・神宮・龍宮・薬叉宮・羅刹宮・乾闥婆宮・阿素洛宮・蘖魯荼宮・緊那羅宮・摩呼羅伽宮・持真言仙宮は、すべて六種に震動した。大海や河川、すべての泉や池は大いに沸き返った。海の中のすべての摩竭などの獣たちは大いに驚き怖れ、かつてないことと怪しんだ。十方の恒河沙の俱胝那由多百千の微塵世界にあるすべての如来が、虚空の中に同時に現れ、こう告げられた。「善きかな、善きかな。大悲の者よ。よくこの真実最勝の不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶の中の秘密心真言三昧耶を説き明かした。ただ読誦するだけで、最上の菩提の功徳の善根を成就するであろう。」

その時、釈迦牟尼如来は観世音菩薩摩訶薩に告げられた。「善男子よ。大衆のために、この真実広大成就の秘密心真言三昧耶の功徳の門を説きなさい。」

その時、観世音菩薩摩訶薩は仏に申し上げた。「世尊よ。この秘密心真言三昧耶につきまして、もし善男子・善女人が、一心に十方のすべての仏・菩薩摩訶薩を念じ、誠実の言葉を説き、無始からのすべての罪を懺悔し、すべての仏・菩薩摩訶薩と観世音菩薩摩訶薩に加護と護念を願い、『私は今日から菩提に至るまで、すべての仏・菩薩摩訶薩と観世音菩薩摩訶薩に供養し、お仕えいたします』と誓うならば、心の相を澄まし、地下の金剛風際の上に、'縛'の字が明らかに現れているのを観じ、それが金剛と変じて大きな光炎を放ち、その光は燃え上がって自身の体を焼き、白い灰と化すのを観じます。この灰で金色の曼荼羅を塗り、光明に輝かせます。壇の中央に八葉の蓮華が咲き広がるのを観じ、その上に金色の'縒'の字を観じます。この'縒'の字から聖者観世音菩薩摩訶薩が現れ、真金色の身で、顔は安らかに微笑み、左手は胸の前に置いて金蓮華を持ち、右手は数珠を繰り、結跏趺坐し、すべての荘厳を備え、身から種々の奇妙な光明を放たれます。

大悲の心をもってこの秘密心真言を百八遍読誦し受持する者は、十方の恒河沙の俱胝那由多百千の微塵世界にあるすべての如来・応供・正等覚が、同時に讚歎し摂受されるのです。千劫の間積み重ねた悪業や、すべての重罪はことごとく消え散じ、すべての怨みや報い、悪相や病の悩みもすべて消え滅し、速やかに観世音菩薩が夢の中や覚めてから現れ、諸々の願いを満たしてくださいます。

このように真実にこの三昧耶を修行する者は、常に清らかに沐浴し、新しい清らかな衣を身につけ、三白食を食べるべきです。毎月の白月八日と十五日には断食し、一切の生きとし生けるものに大悲心を起こし、常に不空羂索観世音菩薩の前に、白栴檀の香泥で壇の地を塗り、種々の香華を捧げ、香王を焚いて供養します。壇に居る時は、言葉を断ち、印を結んで身を護ります。真言を唱えた白芥子の香水を頭頂に注ぎかけ、真言を唱えながら自分の手で頭頂を撫で、灌頂の印を結んで自分の頂に印します。東に向かって結跏趺坐し、数珠の印を結んで母陀羅尼真言を百八遍、奮怒王真言を百八遍、秘密心真言を千八十遍誦えれば、これは奮怒王真言を百千倍誦えたのと同じになります。

もしこのように法の通りに修行するならば、必ず観世音菩薩の画像の身から種々の光明が放たれるでしょう。その時、大地は六種に震動し、像の羂索の手からも光明が放たれ、虚空の中で種々の妙なる声が起こり、様々に讚歎し、この真言を唱える者の頭頂からも光明が放たれます。この相を証得したならば、この大いなる不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶の門を成就し、すべての法がことごとく成し遂げられます。その時、十方の恒河沙の俱胝那由多百千の微塵世界のすべての如来が一時に身を現し、手を伸べて頭頂を撫で、讚歎し加護されます。観世音菩薩もまた、真妙の色身を現し、哀れみ護り、わが子のように愛し、不空羂索心王母陀羅尼真言のすべての秘密の三昧耶を教え示し、菩提に至るまで離れることはありません。

この法を修行する者は、十方のすべての仏の神通月に修行すべきです。すなわち、正月・五月・九月、白月の一日から十五日まで、法の通り清らかに読誦し受持すれば成就を得るでしょう。この法を証得しようとする者は、まず一月、二月、三月、四月、五月の間、法に従って清らかに身心を調え、心の中で誦念し、供養し奉仕し、心を澄み清らかにしてから、曼荼羅の印の三昧耶を修治すれば、成就を得るでしょう。」そして、偈を説かれた。

「世尊婆伽婆! 祕密心真言,
神通力香王, 沈香安悉香,
數各十六分, 蘇合欝金香,
二數各八分, 白檀龍腦香,
二數各三分, 嚴潔淨室中,
以請召真言, 加持香和合。
此香名三界, 最勝之不空,
神通力香王。 若燒此香時,
如法長跪坐, 手執持香爐,
誦請召真言, 加持是香王,
溥遍皆供養, 十方一切佛,
菩薩摩訶薩。 真言之威力,
香氣神變為, 一切妙香雲,
宮殿之樓閣, 香座香臺榭,
香花冠瓔珞, 香雲之衣服,
香幢妙旛蓋, 香雲諸佛事。
是妙香王香, 周至十方剎,
一切諸如來, 菩薩摩訶薩,
天龍藥叉眾, 羅剎乾闥婆,
阿素洛之眾, 蘖魯緊那羅,
摩呼羅伽等, 前作大供養。
是諸聖眾等, 聞斯香氣者,
歡喜皆讚歎, 乃至於三塗。
地獄傍生界, 聞斯香氣者,
得滅眾地獄。 傍生諸罪障,
捨此身已後, 更不復重受。」

世尊よ、婆伽婆よ、この秘密の心の真言、 神通力を持つ香りの王。 沈香と安悉香(あんじつこう)を、 それぞれ十六分ずつ。 蘇合(そごう)と欝金(うこん)の香りを、 それぞれ八分ずつ。 白檀と龍腦(りゅうのう)の香りを、 それぞれ三分ずつ。 清らかに整えた部屋の中で、 請召(しょうしょう)の真言を用いて、 この香りを調合する。 この香りは三界において最も勝れた、 不空の神通力を持つ香りの王と呼ばれる。 この香りを焚くときは、 作法に従って長跪(ちょうき)の座をとり、 手に香炉を捧げ持ち、 請召の真言を唱えて、 この香りの王に力を与える。 広くあまねく供養する、 十方のすべての仏、 菩薩摩訶薩(ぼさつまかさつ)に。 真言の力によって、 香りの気配は神通力で変じ、 すべての妙なる香りの雲となり、 宮殿や楼閣、香りの座、香りの台や櫓(やぐら)、 香りの花冠や瓔珞(ようらく)、 香りの雲の衣、 香りの幢(とう)や美しい幡(ばん)や蓋(がい)、 香りの雲による様々な仏事となる。 この妙なる香りの王の香りは、 十方の仏国土へと届き渡る。 すべての如来、 菩薩摩訶薩、 天、龍、夜叉(やしゃ)の衆、 羅刹(らせつ)、乾闥婆(けんだつば)、 阿修羅(あしゅら)の衆、 蘖魯(がつろ)、緊那羅(きんなら)、 摩睺羅伽(まごらが)などのもとで、 大きな供養を行う。 これらの聖なる衆は、 この香りを嗅ぐと、 喜んで皆、讚嘆する。 さらには三悪道(さんあくどう)の 地獄や畜生の世界においても、 この香りを嗅ぐ者は、 地獄の苦しみを滅することができる。 畜生の諸々の罪の障りも、 この身を捨てた後は、 再び受けることがないのである。

「常燒此香, 而供養者, 當知是人,
得大勝利, 不為一切, 鬪諍兵賊,
惡夢口舌, 呪詛厭蠱, 諸惡怪相,
雷電霹靂, 一切藥叉, 羅剎惡鬼,
天行瘧鬼, 種種精魅, 來相災惱;
乃至菩提, 除禳重業, 現世輕受。
精潔身服, 食三白食, 菩薩像前,
以酥乳酪, 甘美飲食, 酥燈油燈,
一切花香, 獻飾供養, 燒斯香王。
以菩提心, 諦觀五蘊, 性自空寂,
離我我相, 離有情相, 離受者相,
離一切相。 所以者何? 一切諸法,
性自空寂, 無我無作, 無自無他,
離五蘊界。 是蘊入界, 真實諦觀,
不可得故、 無自識故, 不可執持。
所以者何? 一切諸法, 本自無色,
無形無相, 離諸染著; 心亦不住,
內外兩間。 法本性自, 空寂清淨,
平等無二, 無染無著。 所以者何?
心本無相。 作茲觀者, 是修正觀,
量同法界, 與三昧俱, 法界法觀。
諦觀迦字, 謂一切法, 無執作義。
觀四種法: 一觀觀音; 二觀所印;
三觀自身, 如聖觀音; 四觀自心,
若圓明月, 光瑩透徹, 上圓行有,
母陀羅尼, 真言字字, 字皆金色,
右旋行轉。 是四種觀, 一時同觀,
而安誦念, 母陀羅尼, 真言七遍,
誦奮怒王, 真言七遍, 誦祕密心,
小心真言, 各百八遍。 以菩提心,
輪三昧印, 如是作者, 與三昧俱,
以少功用, 獲大成就。 惟除大小,
出入之時, 消息之時, 餘常場內,
靜心端坐, 觀置西方, 極樂世界,
琉璃寶地, 七寶宮殿, 樓閣欄楯,
寶幢花蓋, 寶池寶岸, 八功德水,
諸寶行樹, 一切寶藏, 寶師子座,
阿彌陀佛。 一切如來, 現不可說,
殑伽俱胝, 那庾多等, 無量無邊,
神通光明, 一切相好。 觀音勢至,
諸大菩薩, 如處淨土, 一切觀見,
若夢若覺, 而悉見之。 見彌陀佛,
伸手摩頂, 而復告言: 『善哉善哉!
大善男子! 汝所修求, 不空心王,
母陀羅尼, 神變真言, 出世世間,
廣大解脫, 祕密壇印, 三昧耶者,
皆已成就。 汝此身後, 更不重受,
胎卵濕化, 蓮花化生。 從一佛土,
至一佛土, 乃至菩提, 更不墜落。』
得此相者, 過去今身, 所作一切,
十惡五逆, 四重諸罪, 俱時除滅,
身口意業, 悉皆清淨。 觀音菩薩,
畫像身上, 放大光明; 或得觀音,
變作淨行, 大婆羅門, 來行者前,
心所乞願, 則皆滿足, 及得無量,
百千等數, 不可思議, 功德蘊身。
國王大臣, 一切人民, 愛樂親近,
供養恭敬。 此法號名, 世間最勝,
成就之法。 修此法者, 每於白月,
十四日時, 當自隨力, 請喚沙門,
婆羅門等, 設大施會, 而供養已,
持真言者, 乃可自食。 若欲常見,
阿彌陀佛, 一切諸佛, 諸大菩薩,
諸天神者, 每日當誦, 請召真言,
加持香王, 燒焯供養。 一切諸佛,
菩薩諸天, 香煙不斷, 作法誦持,
如是真言, 時別不闕。 恒於夢中,
覩見一切, 諸佛賢聖; 自見一切,
善不善事, 及得見他, 一切之事,
而皆報言: 『此短受命, 此長受命。
此得可住, 此不可住。 此得可來,
此不可來。 此有大凶, 此有大吉。』
心所觀者, 即便見之。 證此相者,
精進修法, 祕勿泄之, 壽命長遠。」

この香を常に焚き、供養する者は、その人は大きな勝利を得るであろう。一切の闘争、兵賊、悪夢、口論、呪詛、厭蠱、諸々の悪しき怪相、雷電、霹靂、一切の薬叉、羅刹、悪鬼、天行瘧鬼、種々の精魅などが来て災い悩ませることはない。そして菩提に至るまで、重い業を除き消して、現世では軽く受けることになるであろう。

身を清め衣服を浄め、三白食を食べ、菩薩の像の前に、酥・乳・酪、甘美な飲食、酥灯・油灯、一切の花や香を用いて、供養し荘厳し、この香王を焚くべし。

菩提心をもって、五蘊をよく観ずれば、その性は自ずから空しく寂滅している。我という相を離れ、有情という相を離れ、受者という相を離れ、一切の相を離れる。それはなぜか。一切の諸法は、その性が自ずから空しく寂滅しており、我もなく所作もなく、自もなく他もなく、五蘊の界を離れている。この蘊・入・界を、真実に観ずれば、得るべきものがないからであり、自らの識もないからであり、執着し保持することができない。

それはなぜか。一切の諸法は、元来色もなく、形もなく相もなく、諸々の染着を離れている。心もまた、内外の両者の間にも住しない。法の本性は自ずから空しく寂滅し清浄であり、平等にして差別がなく、染まりもなく執着もない。それはなぜか。心は元来相がないからである。このように観ずる者は、正しい観を修しているのであり、その量は法界と同じく、三昧と共にあり、法界を観じる法の観である。

「迦」の字をよく観ずべし。これは一切の法に、執着し作るという意味がないことを謂う。

四種の法を観ずる。第一に観音を観じ、第二に印されたものを観じ、第三に自身が聖観音の如くであることを観じ、第四に自心を、円き明月の如く、光り輝き透き通り、その上に円形に巡らせて有するものと観ずる。母陀羅尼の真言の一文字一文字は、皆金色であり、右に旋回して行じ巡る。この四種の観を、同時に一体として観じながら、安じて母陀羅尼の真言を七遍誦え、奮怒王の真言を七遍誦え、秘密心・小心の真言をそれぞれ百八遍誦える。

菩提心をもって、三昧の印を輪じる。このようにする者は、三昧と共にあり、少ない功を用いて、大いなる成就を得る。ただ、大小便の時と、出入の時、休息の時を除いては、他の時は常に道場の内にあり、静かに心を端座して、西方の極楽世界を觀じ置く。瑠璃の宝地、七宝の宮殿、楼閣・欄楯、宝幢・花蓋、宝池・宝岸、八功徳水、諸々の宝の並木、一切の宝蔵、宝の師子座、阿弥陀仏。一切の如来は、説くべからざるほどの、殑伽の河の砂の数の如き倶胝・那庾多などの、無量無辺の神通光明、一切の相好を現じる。観音・勢至、諸々の大菩薩は、浄土に居るかの如く、一切を観見する。夢の如く、あるいは覚めたるが如く、全てを見る。

弥陀仏を見、手を伸べて頂を摩でて、また告げて言う、「善きかな、善きかな、大いなる善男子よ。汝が修め求めたる、不空心王、母陀羅尼、神変真言、出世間・世間の広大な解脱、秘密の壇印、三昧耶は、皆すでに成就せり。汝はこの身の後、再び胎・卵・湿・化の生を受けず、蓮華に化生せん。一つの仏土から一つの仏土へと至り、菩提に至るまで、更に堕落することはない」と。

この相を得る者は、過去世と今世においてなした一切の十悪・五逆・四重の諸罪は、同時に消え滅し、身口意の業は悉く清浄となる。観音菩薩は、画像の身上において、大いなる光明を放つ。あるいは観音が変じて、清らかな行いの大婆羅門となり、行者の前に来たることを得る。心に乞い願う所は、即ち全て満たされ、また無量の百千等の数の、不可思議なる功徳を具えた身を得る。

国王・大臣、一切の人民は、愛し喜び親しみ、供養し恭敬する。この法は名づけて、世間最勝の成就の法という。この法を修する者は、毎に白月の十四日の時には、自らの力に応じて、沙門・婆羅門などを請い喚び、大いなる施しの会を設けて供養した後に、真言を持つ者は、ようやく自ら食することができる。

もし常に阿弥陀仏、一切の諸仏、諸大菩薩、諸天の神を見ることを欲するならば、毎日、請召の真言を誦え、香王に加持して焚き、供養すべし。一切の諸仏・菩薩・諸天に、香の煙を絶え間なくし、このように真言を作法し誦持すれば、時を別にしても欠くことがない。常に夢の中で、一切の諸仏・賢聖を見る。自らの一切の善・不善の事を見、また他人の一切の事を見ることを得て、皆、告げて言う、「これは短命である、これは長命である。これは住むに値する、これは住むに値しない。これは來るに値する、これは來るに値しない。これには大いなる凶がある、これには大いなる吉がある」と。

心に観ずる所は、即ちそれを見る。この相を証する者は、精進して法を修め、秘して漏らすことなく、寿命は長遠である。」

「祕密小心真言:

秘密の小さな心の真言:

「唵(一)鉢頭(二合)摩陀(上)囉(二)㫊(烏可反,下同)暮伽(上)惹野泥(三)主嚕主嚕(四)莎(桑扈反,下准同)縛訶(五)」
「如是真言,應當如法而誦念之。」

1 母陀羅尼真言序品
3 祕密成就真言品

CBETA コード: T1092

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