不空羂索神變真言經卷第四
不空羂索神変真言経 巻第四
大唐天竺三藏菩提流志譯
大唐天竺三蔵菩提流志訳
祕密印三昧耶品第四之二
秘密印三摩耶品第四の二
「成就印:
成就印:
「二手合掌,大虛掌內,二頭指二無名指平屈頭相拄,二中指微曲竪合頭,出二頭指二無名指頭上一節,二大拇指相並微屈竪頭去二頭指側面一寸四分,二小指各竪搏無名指側相去二寸。印真言:
両手を合わせ、掌を大きく開き、人差し指と薬指を軽く曲げて先端を合わせ、中指をわずかに曲げて立てて先端を合わせます。人差し指と薬指の先端の第一関節を少し出し、両親指を並べてわずかに曲げ、立てた先端を人差し指の側面から一寸四分離します。両小指をそれぞれ立て、薬指の側面に寄せ、二寸離します。印と真言は以下の通りです:
「唵(一)覩嚕覩嚕(二)鉢(二合)頭米(三)㫊暮伽(上)悉地(四)𤙖(五)」
オン(一)ドゥル ドゥル(二)バ(二合)ドウマイ(三)エモガ(上)シッティ(四)ウン(五)
「是印三昧,持結之者觀世音菩薩速疾加被,㫊暮伽王出世間法皆當成就,福德增盛為人欣讚,一切天神而祐護之。」
この印三昧を結び持つ者は、観世音菩薩が速やかに加護を授け、世間を超えた法がすべて成就します。福徳は増し、人々から喜ばれ賞賛され、すべての天神が守り助けてくださるでしょう。
「金剛蓮花心印:
金剛蓮華の心印:
「覆右手掌、仰左手掌,其二手背相著,右小指叉左大拇指岐間,右大拇指叉左小指岐間,左右頭指各急屈掌中,左右中指無名指各相並伸著手背。置印當心,端身正坐,心如金剛淨念不動。印真言:
右手の掌を下に向け、左手の掌を上に向け、両手の甲を合わせます。右手の小指を左手の親指の付け根に絡め、右手の親指を左手の小指の付け根に絡めます。左右の人差し指はそれぞれ急に曲げて掌の中に収め、左右の中指と薬指はそれぞれ並べて伸ばし、手の甲に付けます。印を結んで心の前に置き、姿勢を正して座り、心を金剛のように清らかにして、念を動かさないようにします。印と真言は次の通りです:
「唵(一)㫊暮伽(上)紇(二合)唎娜野(二)鉢(二合)頭米(三)陀(上)囉陀(上)囉(四)鉢(二合)頭麼陀(上)囉(五)摩訶漫拏攞紇唎娜野(六)𤙖(七)」
オーム・エーカ・ムカ・フリダヤ・パドメ・ダーラダーラ・パドマダーラ・マハーマンドラ・フリダヤ・フーム
「此印三昧,彼結持者誦祕密心真言一七遍者,於諸作法資運成就。」
この印三昧を結び持つ者が、秘密の心真言を七遍誦すれば、あらゆる行法において、資材運搬が成就する。
「羂索印:
羂索印:
「覆左手掌當心下,大拇指屈向掌,頭去掌一寸,其頭指中指無名指小指各微屈頭,其四指間各相去一寸,象蓮華葉。右手仰掌當左手背上七寸,大拇指屈向掌,頭向掌一寸,中指屈頭當大拇指甲背相去一寸,頭指無名指小指向掌微屈。
左手の掌を下に向け、心臓の下に置き、親指を掌の方に曲げ、指先が掌から約一寸離れるようにします。人差し指、中指、薬指、小指はそれぞれ軽く曲げ、指先を揃え、四本の指の間はそれぞれ約一寸離します。これは蓮の葉を象徴しています。右手は掌を上に向け、左手の手の甲から約七寸上の位置に置き、親指を掌の方に曲げ、指先が掌から約一寸離れるようにします。中指を曲げ、指先が親指の爪の背から約一寸離れるようにし、人差し指、薬指、小指は掌の方に軽く曲げます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)播輸(去)播底播捨陀(上)囉(二)捨跢娑(去)訶(去)塞囉(三)囉濕弭(四)跛(二合)囉底漫抳跢迦野(五)㫊迦(二合)唎灑抳(六)菩陀(上)儞三(去)菩陀(上)泥(七)步嚕步嚕(八)㫊暮伽(上)播捨悉悌(九)𤙖(十)」
オーン(一)バシュ(去)バディ バシャダ(上)ラ(二)シャダ サ(去)ハ(去)セイラ(三)ラシミ(四)バ(二合)ラディ マンニダ カヤ(五)エカ(二合)リシャニ(六)ブダ(上)ニ サン(去)ブダ(上)ニ(七)ブル ブル(八)エ モカ(上)バシャ シティ(九)フーム(十)
「此印三昧,彼持結者一誦母陀羅尼真言加持印,一以右手向外擲之滿於三遍,左手定住,又誦祕密心真言七遍乃解散印。由是則攝阿耨菩提三昧種智住意識中,當所生處得大人相,一切天神愛護瞻眺,十方諸佛菩薩喜樂觀視,觀世音菩薩摩頂讚勸,於無始劫謗讟正法大邪見罪皆得除滅,所得福祚如見我身譬須彌山。」
この印三昧において、印を結ぶ者はまず母陀羅尼真言を唱えながら印に加持を施し、右手を外に向けて三度振り放つ。左手はそのまま定め、さらに秘密心真言を七遍唱えてから印を解く。
これにより、阿耨多羅三藐三菩提の三昧と種智が意識の中に留まり、生まれ変わる先において尊い大人相を得る。一切の天神は慈しみ守り見守り、十方の諸仏菩薩は喜びをもって見守られる。観世音菩薩は頭を撫でて称え励まし、無始の時より正法を謗り邪見を抱いた罪はすべて消滅する。得られる福徳は、私の身を見るがごとく、須弥山のごとく大きい。
「大寶幢印:
大宝幢の印:
「合掌大虛掌內,二無名指二小指直竪相竝合頭,二中指各屈頭押二無名指側上第一文,令頭相去二分,二頭指屈頭相拄,二大拇指各搏頭指側,直伸臂上印當頂上。
合掌して大空を掌の中に収めます。両手の薬指と小指はまっすぐに伸ばして、指先をそろえて合わせます。両手の中指はそれぞれ曲げて、薬指の側面の第一関節の上に置き、指先の間隔を二分ほど空けます。両手の人差し指は曲げて、指先を合わせて触れさせます。両手の親指はそれぞれ人差し指の側面に添え、腕をまっすぐ伸ばして、印を頭の上に置きます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)窒(二合)𭌆野特(能邑反,下同音二合)婆(無何反,下同)努誐跢(二)避詵者都(三)薩縛窒(二合)𭌆野特(二合)婆(四)避曬階(五)鉢(二合)頭麼播抳(六)素(蘇古反)鉢(二合)頭米(七)㫊暮祇(虬曳反)薩縛嚲詑誐跢(八)地瑟恥諦𤙖(九)」
オーン(一)チ(二合)シャヤト(能邑反,下同音二合)バ(無何反,下同)ヌガタ(二)ビシェンジャト(三)サルヴァチ(二合)シャヤト(二合)バ(四)ビシェーケ(五)パ(二合)ドマパニ(六)ス(蘇古反)パ(二合)ドメ(七)エモギ(虬曳反)サルヴァタターガタ(八)ディシティテイフーン(九)
「此印三昧,持結之者則同十方一切如來手授灌頂,又問觀世音菩薩手授灌頂,當所生處證真言仙大轉輪王三昧耶,得此不空王三昧現前,煩惱蓋障摧滅除解,生處世間福壽無限。」
この印三昧を結び持つ者は、十方一切の如来から直接灌頂を受けるのと同じであり、また観世音菩薩から直接灌頂を受けることにもなります。その者は、生まれるべき場所において真言仙の大転輪王三昧耶を証し、この不空王三昧を得て現前すれば、煩悩の覆いや障害は打ち砕かれ滅び去り、生を受ける世において福と寿命は限りなく広がるでしょう。
「奮怒王印:
奮怒王の印:
「合腕相著竪開掌,二中指二無名指二小指頭各竝相著似屈相去半寸,二頭指各搏中指側中節上屈如鉤,二大拇指各竪申之相去半寸。置印頂上,頻眉努目作大瞋怒,左顧右視。
両手を合わせ、手首を合わせて掌を立てて開き、中指・薬指・小指の先端をそれぞれ揃えて合わせ、軽く曲げて半寸ほど離し、人差し指はそれぞれ中指の側面の中節の上に当てて鉤のように曲げ、両親指はそれぞれ立てて伸ばし、半寸ほど離す。この印を頂上に置き、眉をひそめ目を見開き、大いに怒り、左右を見回す。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)矩嚕陀(上)囉惹(二)摩訶(去)暮伽(上)(三)歌那歌那(四)薩縛訥瑟吒(上)𤙖(五)」
唵(一) クルダラジャ(二) マハーモーガ(三) ガナガナ(四) サルヴァヌシュタウン(五)
「此印三昧能摧一切惡天龍神,一切惡人惡心迴伏,亦能摧壞須彌山王,諸惡毘那夜迦一切眷屬皆自允伏,一切諸天、沙門、婆羅門、毘舍、首陀歡喜致敬,成就諸法。」
この印の三昧は、すべての悪しき天龍神を打ち砕くことができ、 すべての悪人や邪悪な心を回心させて従わせることができる。 また須弥山王をも打ち砕き、 あらゆる悪しき毘那夜迦とその眷属たちを自ら屈服させることができる。 すべての諸天、沙門、婆羅門、毘舎、首陀は喜びをもって敬意を表し、 諸々の法を成就することができる。
「多羅菩薩印:
多羅菩薩の印:
「合掌虛掌內,二手十指微屈竪,合頭相著。
合掌は、両手のひらを合わせ、十本の指を軽く曲げて立て、指先をそろえて互いにつけます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)鉢頭(二合)麼跢㘑(二)覩嚕覩嚕(三)𤙖(四)」
唵(一)、鉢頭摩(二合)、跢㘑(二)、覩嚕覩嚕(三)、𤙖(四)
「此印三昧亦能成就一切事業。」
この印三昧は、あらゆる事業をも成就することができる。
「大白觀世音菩薩印:
大白観音菩薩の印:
「合掌,其掌下開一寸,二頭指二中指二無名指各竪相並合頭,二大拇指各竪搏頭指側上相去一寸,二小指各竪微屈,頭相去八分。
合掌は、両手の掌を下に向けて一寸ほど開き、人差し指、中指、薬指をそれぞれ縦に並べて揃え、親指はそれぞれ立てて人差し指の側面に軽く添え、その間を一寸ほど離します。小指はそれぞれ立てて軽く曲げ、先端を八分ほど離します。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)摩訶(去)鉢頭(二合)米(二)濕廢譡倪(三)虎嚕虎嚕(四)莎縛訶(五)」
オーン、偉大なる蓮華の母よ、清らかなる姿の女神よ、虎の如き勇猛なる者よ、虎の如き勇猛なる者よ、スヴァーハー。
「此印三昧能集眾法,速證成就。」
この印三昧は、多くの教えを集め、速やかに悟りを成就させることができる。
「毘俱胝菩薩印:
毘俱胝菩薩の印相:
「合掌,二中指二無名指二小指各竪相竝合頭,二頭指各㧙在中指無名指岐間頭相拄,二大母指並申押二中指中節上。合口切齒,嚬眉努眼,瞋怒顧視。
合掌します。両手の中指・薬指・小指は、それぞれまっすぐに立てて先端を揃え、人差し指はそれぞれ中指と薬指の付け根の間に挟み、先端を合わせます。両手の親指は伸ばして中指の第二関節の上に押し当てます。口を閉じ、歯を食いしばり、眉をひそめ、目を見開き、怒りの表情で見つめます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)苾(二合)𭌆矩胝(上)鉢頭(二合)米(二)跢囉跢囉(三)𤙖(四)」
オーム(一)ビッ(二合)クティ(上)バドウ(二合)メ(二)タラタラ(三)ウン(四)
「此印三昧摧伏一切,能滿諸願。」
この印三昧は、一切を打ち砕き、すべての願いを満たすことができる。
「白身觀世音母菩薩印:
白身観世音母菩薩印:
「是白身母印同前大白觀世音印。
これは白身母印であり、先の大白観世音印と同じです。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)鉢頭(二合)麼(二)半拏囉縛枲儞(三)矩努(知古反)矩努(同上)(四)莎縛訶(五)」
オーン(一)バトウ(二合)マ(二)ハンナラバシン(三)クヌ(知古反)クヌ(同上)(四)ソワカ(五)
「一切天神印
一切の天の神々の印
「合腕相著,二中指平屈頭相拄,其餘八指各散磔開,岐間相去一寸,總微屈頭,頭勿相著。
両手の手首を合わせ、両方の中指を軽く曲げて先端を合わせます。残りの八本の指はそれぞれ広げて開き、指の間隔を一寸ほどあけ、全体を少し曲げて先端を合わせますが、互いに触れないようにします。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)㫊暮祇(虬曳反)鉢(二合)頭麼(二)縛羅禰(三)悉𠆙悉𠆙𤙖(四)」
オン(一)エマキ(虬曳反)ハツ(二合)ドウマ(二)バラネイ(三)シッテイシッテイウン(四)
「是印三昧,召諸天神住會壇內歡喜護持。」
この印三昧によって、諸天の神々を召し寄せ、法会の壇内に住まわせ、喜んで護持させることができる。
「一切使者印:
一切の使者の印:
「合掌虛掌內,如未開蓮花。
両手を合わせ、掌を少し開けて、まだ開いていない蓮の花のようにします。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)薩縛怛囉(二合)誐弭儞(二)㫊皤歌野(三)澇(盧告反)𡫸(寧吉反)唎(二合)抳𤙖(四)」
唵(一)一切の真理を(二合)悟り(二)清浄なる境地へと(三)導き(盧告反)安らぎ(寧吉反)を与え(二合)満たします(四)
「是印三昧召諸天女、藥叉使者皆來會住。」
この印三昧によって、諸天の女たちや薬叉の使者たちが皆、集まって留まる。
「七多羅天女印
七多羅天女の印
「合腕相著,二大拇指屈入掌中各正捻無名指根第一文,各以頭指無名指小指急握大拇指上,拳二中指各微屈頭,相去半寸。
両手の手首を合わせ、両方の親指を曲げて手のひらの中に納め、それぞれ薬指の根元にある第一の関節を正しくつまみます。それぞれの人差し指、薬指、小指で親指の上をしっかりと握り、両方の中指はそれぞれ少し曲げて先端を向かい合わせ、その間隔を半寸ほどに保ちます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)㫊暮祇(虬曳反)儞(二)跢嚟哆囉耶(三)鉢頭(二合)麼步臡(如兮如)𤙖(四)」
オーム(一)エモギ(虬曳反)ニ(二)タリタラヤ(三)バトウ(二合)マブネ(如兮如)ウン(四)
「此印三昧能伏一切眾惡天神,祐護壇法。」
この印三昧は、すべての悪しき天神を調伏し、壇法を守護する力を備えています。
「馬頭觀世音印:
馬頭観音の印:
「合掌虛掌,二頭指屈入掌中令背相著,二大拇指並申押二頭指中節上。
両手を合わせ、手のひらを少し開けます。両手の人差し指を曲げて手のひらの中に入れ、指の背が互いに触れるようにします。両手の親指を伸ばして並べ、人差し指の第二関節の上に押し当てます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)度嚕(二)跢嚕攞(三)鉢頭(二合)米(四)㫊暮祇(虬曳反)𤙖(五)」
オーン(一)トゥル(二)タルラ(三)バトウ(二合)メ(四)エモギ(虬曳反)ウン(五)
「此印三昧於諸法中最為奇勝。」
この印三昧は、すべての法の中で最もすぐれて尊いものです。
「皤拏縛目佉印:
「白蓮華の印相:
「合掌虛掌,二中指各却㧙押頭指上第一節上,頭相拄,二頭指頭各拄二無名指側上,二大拇指相並邪申微竪向上。
合掌するときは、両手のひらを合わせ、両手の中指を少し曲げて人差し指の第一関節の上に押し当てます。中指の先は互いに触れ合い、人差し指の先はそれぞれ薬指の側面の上に置きます。両手の親指は並べて少し斜めに伸ばし、わずかに上向きに立てます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)縛拏縛目谿(二)儞訖(二合)藺跢野(三)訥瑟吒(上)𤙖(四)」
オーン(一)ヴァナヴァメーギ(二)ニキ(二合)リンダヤ(三)トゥシタ(上)ウン(四)
「是印三昧能契一切金剛明法,能祐一切三昧疾現。」
この印の三昧は、あらゆる金剛の明法と一体となり、すべての三昧を速やかに現前させる力を備えています。
「青頸觀世音印:
青頸観音の印:
「合掌虛掌,二大拇指屈入掌中,二頭指各握大拇指上節,二中指二無名指二小指微屈頭相拄。
両手を合わせて掌を虚しくし、両方の親指を曲げて掌の中に入れ、両方の人差し指でそれぞれ親指の第一関節を握り、両方の中指・薬指・小指は軽く曲げて先端を互いに触れ合わせます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)鉢頭米(二合)儞攞建制(尼例反)(二)濕(二合)縛(三)囉步嚕步嚕𤙖(四)」
オーム(一)バドミ(二合)ニラカンチ(ニレイハン)(二)シバ(二合)ラ(三)ロブルブルウン(四)
「此印三昧能祐成就一切三昧。」
この印三昧は、あらゆる三昧を成就させる力を備えています。
「十一面觀世音印:
十一面観音の印:
「合腕相著,二大拇指各橫屈掌中,各以頭指中指無名指小指握大拇指作拳,拳面相合,面目熙怡發大悲心。
両手の手首を合わせ、親指をそれぞれ手のひらの中に横に曲げて入れ、人差し指、中指、薬指、小指で親指を包むように握り拳を作ります。両方の拳の面を合わせ、顔は穏やかで優しい表情を浮かべ、大いなる慈悲の心を起こします。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)譟𡅖(名養反)婆(無可反)娜泥(二)跛(二合)囉枲娜(三)舍縒野𤙖(四)」
唵(一) チャンマニ(二) バンマダ(三) ササヤウン(四)
「此印三昧能祐成就一切明法,無所障礙。」
この印三昧は、すべての明法を助け成就させ、何ものにも妨げられることがありません。
「伊首羅天印:
伊首羅天の印:
「合掌虛掌,二中指二無名指二小指並竪合頭,二頭指各屈押中指側中節上如鉤,二大拇指相去四分,微邪竪頭去二頭指頭八分。
合掌の仕方:両手の掌を合わせ、中指・薬指・小指をそろえて伸ばし、指先を揃えます。人差し指はそれぞれ中指の第一関節の側面に鉤のように軽く添え、親指は少し離して立て、人差し指の先から約八分(約2.4cm)の位置に置きます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)鉢(二合)頭米濕(二合)縛𭌆(二)娑(去)陀(上)野𤙖(三)」
オーム、バトウミシーヴァラ、サダヤフーム
「此印三昧召集一切伊首羅天皆來會住而為祐護。」
この印の三昧は、すべての伊首羅天を呼び集め、皆が集まり住して守護とならしめる。
「摩醯首羅天印:
マヘーシュヴァラ天の印:
「准前印,改左頭指竪微屈,改二中指頭相拄押二無名指側上第一文。
前と同じ印を結び、左の頭指を立ててわずかに曲げ、二中指の先を合わせて押さえ、二本の無名指を側面の第一の文の上に置く。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)㫊暮祇(虬曳反)濕縛𭌆(二)𤙖(三)」
オン(一)イマキ(虬曳反)シバリ(二)ウン(三)
「此印三昧,治罰一切弊惡鬼神。」
この印三昧は、あらゆる邪悪な鬼神を調伏する。
「焰摩王印(舊云閻羅王,訛也):
閻魔王の印(かつては閻羅王と呼ばれていましたが、それは誤りです)
「二手八指右押左入掌相叉相鉤,指面相著,二大拇指各竪磔開,微屈相去半寸。當先急向頭上,後置心上,大拇指上下來去。
両手の八本の指を、右の指で左の指を押さえ、掌を交差させて互いに絡め、指の面を合わせます。両方の親指はそれぞれ立てて開き、少し曲げ、互いに半寸ほど離します。まず急いで頭上に向け、その後、心の上に置き、親指を上下に動かします。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)縒麼𭌆(二)跢唎跢唎(三)吽(四)」
オーム(一)、サマダラ(二)、タリタリ(三)、フーム(四)
「此印三昧召請焰摩王來赴會坐歡喜護祐。」
この印三昧によって、炎摩天の王を招き寄せ、法会に臨んで座につかせ、喜びをもって護り守らせる。
「水天印:
水天の印:
「左手仰掌當左嬭房下,五指微屈如蓮花葉,右手當心覆掌,大拇指小指各竪屈掌中,頭指中指無名指各散磔開頭相去一寸微屈。
左手は仰向けに左の胸の下に当て、五本の指は蓮の葉のようにわずかに曲げる。右手は心の前に当てて掌を下に向け、親指と小指はそれぞれ掌の中で立てて曲げ、人差し指・中指・薬指はそれぞれ開いて少し曲げ、指先の間隔は一寸ほど離す。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)娜誐(二)鉢(二合)頭弭儞(三)吽(四)」
オーム(一)ナーガ(二)パド(二合)ミニ(三)フーム(四)
「此印三昧呼召一切諸大龍王皆來壇會歡喜護佐。」
この印三昧によって、すべての大龍王を呼び集め、皆が壇に集い、喜んで守護と加護を行う。
「毘沙門王棓印:
毘沙門天の金剛杵の印:
「二手反背相合,二頭指二中指二無名指二小指各反相鉤指面相著,直竪二大拇指向外磔開,先急右轉,後置當心。
両手を背中合わせに合わせ、人差し指、中指、薬指、小指をそれぞれ互いに絡め合わせ、指の面を合わせて、まっすぐに立てた親指を外側に広げ、まず急いで右に回し、その後、胸の前に置きます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)藥䞘灑(二合)地鉢底(二)素嚕素嚕(三)𤙖(四)」
オーム(一)ヤクシャ(二合)ディパティ(二)スルスル(三)フーム(四)
「此印三昧摧破一切藥叉鬼神,惡心散壞。
この印三昧は、あらゆる薬叉や鬼神を打ち砕き、悪しき心を散り散りに壊します。
「大梵天王印
大梵天王の印
「左手准前水天印。右手屈肘。當與髆齊。大拇指微屈向掌。頭指微屈。去大拇指頭一寸。中指無名指小指直竪相並。
左手は先の水天印のままにし、右手は肘を曲げて、肩の高さに合わせます。親指はわずかに掌の方へ曲げ、人差し指も少し曲げて、親指の先から一寸ほど離します。中指、薬指、小指はまっすぐ伸ばして揃えます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)㫊暮祇(虬曳反)(二)沒(二合)囉㰤(二合)麼(三)嚕底(丁禮反)吽(四)」
オン(一)イマキ(虬曳反)(二)ボラ(二合)キャ(二合)マ(三)ルティ(丁禮反)ウン(四)
「此印三昧能現梵天一切天法。」
この印三昧は、梵天の一切の天法を現じ得る。
「苦行仙人印:
苦行仙人印:
「准梵天王印,改右手頭指大拇指搏中指竪申,小拇指屈如鉤。
梵天王印に準じ、右手の人差し指を改め、親指で中指を押さえて立て伸ばし、小指を鉤のように曲げる。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)𭌆使縛囉禰(二)㫊暮伽(上)(三)步臡(同上)𤙖(四)」
おん(一)ちしばらに(二)えもか(上)(三)ふない(同上)うん(四)
「此印三昧召集一切苦行明仙,合掌致敬讚喜頂禮。」
この印の三昧は、すべての苦行の明仙を集め、合掌して敬意を表し、喜びを讃えて頂礼を捧げる。
「毘瑟怒天輪印(舊云那羅延天):
ヴィシュヌ天輪印(かつては那羅延天と呼ばれた):
「合掌,右手五指各散磔開,左手頭指中指無名指小指叉入右手頭指中指無名指小指中節岐間,外出握右手四指,其左四指頭當右手五指岐間,左大拇指押右頭指節上,右大拇指直竪。
合掌の仕方は、まず右手の五本の指をそれぞれ離して開きます。次に、左手の人差し指、中指、薬指、小指を、右手の人差し指、中指、薬指、小指の中節の股の間に差し入れます。外から右手の四本の指を握るようにし、左手の四本の指先は右手の五本の指の股の間に当てます。左手の親指は右手の人差し指の節の上に押し当て、右手の親指はまっすぐに立てます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)㫊暮祇(虬曳反)(二)弭瑟拏囉(三)鉢(二合)頭麼那髀(四)娑(去)囉縒漫嚲步臡(五)莎縛訶(六)」
オーム(一)エマキ(二)ミッシュナラ(三)バドマナビ(四)サラサマンダボネ(五)ソワカ(六)
「此印三昧能摧一切阿素洛眾敬伏馳散。」
この印三昧は、すべての阿修羅の群れを打ち砕き、敬服させ、散り散りに駆り立てることができる。
「大自在天印:
大自在天の印:
「左手屈肘仰掌向前,五指作把大果勢,右手屈肘當與髆齊,大拇指捻小指甲上,其頭指中指無名指各竪磔開。
左手は肘を曲げ、掌を上に向けて前に伸ばし、五本の指で大きな果実を掴むような形をとります。右手は肘を曲げて肩の高さに保ち、親指で小指の爪の上を押さえ、人差し指、中指、薬指はそれぞれまっすぐに伸ばして開きます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)嚕捺(二合)囉覩徵(上)(二)弭理莎縛訶(三)
オーム・ルドラ・トゥイシ・ミリ・スヴァーハー
「此印三昧能摧一切瘧鬼、食精氣鬼皆怖馳散。」
この印三昧は、すべての瘧鬼や精気を食らう鬼を打ち砕くことができ、彼らは皆、恐れて逃げ散るのです。
「大自在天兒印
大自在天の子の印
「右手頭指直申,大拇指橫屈掌中,以中指無名指小指急握作拳,左手亦同右手。其右手拳側拄腰上,頭指向前。其左手拳側置心上,以頭指向外指之,怒目大瞋。
右手の人差し指をまっすぐ伸ばし、親指を横に曲げて手のひらの中に置き、中指・薬指・小指でしっかり握って拳を作ります。左手も右手と同じようにします。
右手の拳は側面を腰に当て、人差し指を前方に向けます。左手の拳は側面を胸の上に置き、人差し指を外に向けて指し示します。目を怒らせ、大きく睨みつけます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)鑠訖底(二合)陀(上)嚟(二)㫊暮伽(上)縛底(三)莎縛訶(四)」
オーム・シュクティ・ダーリ・エーカ・ヴァティ・スヴァーハー
「此印三昧降伏一切作障鬼神。」
この印の三昧は、一切の障りをなす鬼神を降伏させる。
「日天子印(梵云阿昵底耶):
日天子印(梵語ではアーディティヤといいます):
「二手仰掌側相著,二大拇指各橫掌中,各屈頭指押大拇指上節,二中指二無名指二小指各相並微屈向掌。
両手を仰向けにし、手の側面を合わせて触れさせます。両手の親指はそれぞれ掌の中に横たえ、それぞれ人差し指を曲げて親指の第一関節の上に押さえます。両手の中指、薬指、小指はそれぞれ並べて、わずかに曲げて掌の方に向けます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)娑(去)㰤塞(二合)囉計囉臡(二)𤙖都理(三)莎縛訶(四)」
オーム サ カ セイラ ケイラネイ ウン ドリ ソワカ
「此印三昧能放百千光明,日天祐護。」
この印三昧は、百千の光明を放つことができ、太陽の神が守り助けてくださいます。
「月天子印(梵云素摩):
月天子の印(梵語では「スーマ」と言う。):
「准前仰掌,側並相著,二大拇指各竪申,二頭指各竪微屈,二中指二無名指二小指各屈作拳。
先ほどと同じく手のひらを上に向け、両手を横に並べて合わせます。両手の親指をそれぞれまっすぐに立てて伸ばし、人差し指をそれぞれ立てて少し曲げ、中指・薬指・小指はそれぞれ曲げて拳を作ります。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)素麼(二)跛(二合)囉髀𤙖(三)」
「オーム(一)スマ(二)バ(二合)ラビウン(三)」
「此印三昧為諸星天照曜護持。」
この印三昧は、諸々の星天を照らし、護り守る。
「世尊!如是印三昧耶,一一能成一切事業,能滅一切災厄罪障,而廣莊嚴㫊暮伽王廣大解脫蓮花曼拏羅三昧耶。是修行者,身常淨浴、衣服香潔,應食淨食,於諸有情起大悲心,恭敬和上阿闍梨,心恒尊重恭敬供養觀世音菩薩摩訶薩。受持是法求佛菩提,亦勿參使不同業人,非自阿闍梨,及不明法人、不求菩提人,和雜作法呈說境界,常自密默精勤修學。末香塗香塗摩手上,燒香供養輪結於印,持勿露結違犯三昧。隨一一印三昧耶相觀照同現,誦之三遍,作法持誦懺悔發願行道禮讚,日日獲得百千俱胝數倍功德諸大福聚,當為十方一切如來諸大菩薩授職記莂,一切諸天歡喜祐護,得於世間最大供養,具足成就一切陀羅尼真言壇印三昧耶。當所生處命不災夭,獲得不空悉地大真言明仙輪王三昧耶,有大慧辯,而於一切天仙大眾演說此法,得大無畏為人尊重,當於觀世音菩薩會中生育。若命終時,身心寂靜如入禪定,遂得一切諸佛菩薩摩訶薩一時喚言:『真實佛子!來我土中。我土是汝生長住處。』從此生後乃至菩提,更不墮落三塗惡道,生生不受胎卵濕化,壽恒不退,從一佛剎至一佛剎蓮花化生具宿命智。」
世尊よ、この印と三昧耶は、一つ一つがすべての事業を成就し、すべての災厄と罪障を滅ぼし、広大なる解脱の蓮華曼荼羅たる観音菩薩の三昧耶を広く荘厳するものです。
この法を修める者は、常に身を清め、衣服を香り高く清潔にし、清浄な食物を摂り、すべての有情に対し大悲の心を起こし、和尚や阿闍梨を恭敬し、常に心を込めて観世音菩薩を尊重し、供養しなさい。
仏の菩提を求めてこの法を受持する者は、異なる業を持つ者や、自分の阿闍梨でない者、法を理解しない者、菩提を求めない者と交わって法を行じ、その境界を語り示してはなりません。常に密かに黙して、精勤して修学しなさい。
末香や塗香で手を塗り清め、焼香を供養し、印を結びます。印を結ぶことは露わにせず、三昧耶に違犯することのないよう心がけなさい。それぞれの印と三昧耶の相を観想し、それと一体となって現前させ、三遍誦しなさい。
この作法によって誦持し、懺悔し、発願し、行道し、礼賛すれば、日々に百千の俱胝倍の功徳と、あらゆる大いなる福の集積を獲得します。十方の一切如来と諸大菩薩より授記を受けるでしょう。すべての諸天は歓喜して加護し、世間における最大の供養を得、一切の陀羅尼、真言、壇、印、三昧耶を具足成就します。
生を受けるところでは、命に災いや夭折なく、不空の悉地たる大真言明仙輪王の三昧耶を得、大いなる慧と弁才を具え、一切の天仙大衆の前でこの法を演説し、大いなる無畏を得て人々から尊重され、観世音菩薩の法会の中に生まれ育つでしょう。
命終の時には、身心寂静にして禅定に入るが如く、たちまち一切の諸仏菩薩より『真実の仏子よ、我が国土に来たれ。我が国土は汝が生長し住する処である』と呼びかけられます。この生を終えてから菩提に至るまで、再び三悪道に堕ちることなく、生々に胎生・卵生・湿生・化生を受けることなく、寿命は常に退転せず、一つの仏刹から次の仏刹へと蓮華に化生し、宿命智を具えるでしょう。
法界密印莊嚴品第五
法界密印荘厳品 第五
「世尊!此廣大解脫蓮華曼拏羅三昧耶種種手印、諸器仗印廣博無量,譬如大地,一切有情生育依住。譬如如來一切智智,一切有情依住滿足。若隨喜者,當知是人得滅眾罪,於斯三昧當得成就。若修治者住大悲心,具持真言淨戒律儀,受持讀誦不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶,求於無上正等菩提者,若能如法圖畫廣大解脫蓮花曼拏羅印三昧耶,受持供養,隨觀一切三昧相,俱精進修學者,當知是人如大輪王,具足七寶、威德無量、導化四洲,隨所至處一切有情莫不敬伏而得尊仰,一切毘那夜迦、藥叉、羅剎、惡神鬼等便自臣伏發歡喜心,或則滅壞或復馳走,賊謀讎懟亦皆除解,無始重罪一切病惱亦皆壞滅。世尊!如是說此法者,為諸有情得安樂故說、為得成就一切三摩地故說、為除一切罪障故說、為降伏一切惡鬼神故說、為得一切菩提故說、為令一切持真言者發生種種三昧智觀相應慧解故說,令得遍依廣大解脫蓮華壇印一切三昧耶一切相狀,圖畫一切廣大解脫蓮華壇,開敷蓮華臺上圖畫一切手印諸器仗印一切寶花果印者,皆繞印上火光光焰。其諸蓮花,枝條莖葉分布色相,一切印相皆像生相,鮮麗妙好。所謂執一切寶果印、執一切金剛果印、執三股金剛杵印、執寶箭印、執曼拏唎印、執金剛蓮花印、執蓮花鬘印、執跋楞伽印、執跋折囉跛囉瑟恥多印、執濕縛娑印、施無畏印、彈指讚歎印、拳印、期剋印、未只臨皤印、合掌鉤印、獄印、執鎖印、思惟印、執寶手印、執善金剛杵印、執不空蓮花印、執金剛鈴印、執劍印、執三叉戟印、執杵印、執寶仗印、執花棓印、執索印、執大魚印、執寶輪印、執寶螺印、執無緣果印、執石榴果印、執月印、執日印、執鎚印、執楊枝印、捧寶花印、執數珠印、執五股金剛杵印、不空羂索手印、不空成就印。如是手印,皆指腕上畫七寶鐶釧,種種莊飾隨手。
世尊よ、この広大なる解脱蓮華曼荼羅三昧耶の種々の手印や諸々の器仗印は、広大無量であります。それはちょうど大地が、すべての生きとし生けるものを生み育み、依り住まわせるようなものです。また、如来の一切智智が、すべての生きとし生けるものの依り処となり、満足させるようなものです。
もし、これに随喜する者がいれば、その人は多くの罪を滅することができ、この三昧を成就するであろうと知るべきです。もし、修治する者が大悲心に住し、真言を具足に持ち、清浄な戒律と儀軌を保ち、不空羂索心王母陀羅尼真言三昧耶を受持読誦し、無上正等菩提を求めるならば、もし法に従ってこの広大なる解脱蓮華曼荼羅印三昧耶を図画し、受持供養し、すべての三昧の相を観じ、ともに精進して修学するならば、その人は大輪王のごとく、七宝を具足し、威徳無量で、四洲を導き教化し、至る所で一切の生きとし生けるものから敬われ畏れられ、尊ばれるであろうと知るべきです。すべての毘那夜迦、薬叉、羅刹、悪神鬼などは、自ら臣下となり喜びの心を起こし、あるいは滅び去り、あるいは逃げ去るでしょう。賊の謀略や怨みもまたすべて除かれ解かれ、無始以来の重い罪や一切の病苦もまたすべて滅び去るでしょう。
世尊よ、このようにこの法を説くのは、諸々の生きとし生けるものが安楽を得るためであり、一切の三摩地を成就するためであり、一切の罪障を除くためであり、一切の悪鬼神を降伏するためであり、一切の菩提を得るためであり、一切の真言を持つ者が種々の三昧智観と相応する慧解を生じるようにするためです。広大なる解脱蓮華壇印の一切の三昧耶、一切の相状に遍く依ることができるようにし、一切の広大なる解脱蓮華壇を図画し、開敷した蓮華の台上に一切の手印、諸々の器仗印、一切の宝花果印を描くならば、それらは皆、印の上に火光の光焔を巡らせます。その諸々の蓮華の枝、条、茎、葉は、色と相を分布させ、一切の印相は皆、生きた相のように、鮮やかで麗しく、妙に優れています。
すなわち、一切の宝果印、一切の金剛果印、三股金剛杵印、宝箭印、曼拏唎印、金剛蓮花印、蓮花鬘印、跋楞伽印、跋折囉跛囉瑟恥多印、湿縛娑印、施無畏印、弾指讃歎印、拳印、期剋印、未只臨皤印、合掌鉤印、獄印、鎖印、思惟印、宝手印、善金剛杵印、不空蓮花印、金剛鈴印、剣印、三叉戟印、杵印、宝仗印、花棓印、索印、大魚印、宝輪印、宝螺印、無縁果印、石榴果印、月印、日印、鎚印、楊枝印、宝花を捧げる印、数珠印、五股金剛杵印、不空羂索手印、不空成就印など、かくの如き手印は、皆、指や腕の上に七宝の鐶釧を描き、種々の荘厳な飾りを手に随わせます。
「印真言:
印と真言:
「唵(一)㫊暮伽(上)(二)漫惹唎(三)弭利旨利(四)𤙖(五)」
オーム(一)エーカ(上)(二)マンジャリ(三)ミリシリ(四)ウン(五)
「唵(一)㫊濕(二合)縛縒野(二)乞灑拏弭誐底(丁禮反)(三)𤙖(四)」
オーン(一)イシヴァシャヤ(二合)クシャナミガティ(丁禮反)(三)フーム(四)
「唵(一)皤野縛囉禰(二)覩置(三)𤙖(四)」
唵(一) 清らかな蓮華の如く(二) 見つめよ(三) フゥン(四)
「唵(一)薩縛嚲詑誐跢(二)地瑟(二合)恥羝(三)避唎避唎(四)𤙖(五)」
オーム(一)サルヴァ・ターターガター(二)デーシェティ(二合)ティティ(三)ビリビリ(四)フーム(五)
「唵(一)鉢頭(二合)麼(二)紇(二合)唎娜野(三)母瑟徵(上)(四)𤙖(五)」
オーム(一)バトウ(二合)マ(二)グ(二合)リナヤ(三)ムシティ(上)(四)ウン(五)
「唵(一)弭娑(去)羅弭娑(去)囉(二)薩縛摩爛(彈舌呼之)怛惹野(三)𤙖(四)」
オン(一)ミサラミサラ(去)(二)サワマランダジャヤ(三)ウン(四)
「唵(一)弭馹(二合)臨(去音彈舌呼之)皤野(二)虎嚕虎嚕(三)𤙖(四)」
オン(一)ミリ(二合)リン(去音彈舌呼之)ハヤ(二)コロコロ(三)ウン(四)
「唵(一)怏(於向反)矩舍(二)㫊暮伽(上)迦唎灑野(三)𤙖(四)」
唵(一)、ああ、願いを叶え給え(二)、大いなる功徳の主よ(三)、ウン(四)
「唵(一)迦縛者野(二)覩嚕覩嚕(三)𤙖(四)」
オーム、カヴァジャヤ、ドゥルドゥル、フーム。
「唵(一)㫊暮伽(上)賞迦理(二)弭𭌆弭𭌆(三)𤙖(四)」
唵(一)、汝、吉祥を授けよ(上)、清らかなる者よ(二)、守り給え、守り給え(三)、スヴァーハー(四)
「唵(一)㫊暮伽(上)振跢麼抳(二)覩徵(上)覩嚕(三)𤙖(四)」
オン(一)・イマカ・シンダマニ(二)・トチ(上)トル(三)・ウン(四)
「唵(一)㫊暮伽(上)播抳(二)旨理旨理(三)𤙖(四)」
唵、聖なる蓮華よ、清らかに清らかに、成就せよ。
「唵(一)跋馹囉(二)覩旨旨㘑(三)𤙖(四)」
オーム(一)ヴァジュラ(二)トゥシシリ(三)フーム(四)
「唵(一)㫊暮伽(上)紇(二合)𭌆那野(二)柘囉柘囉(三)戍(輸律反,下音同)陀(上)薩埵(四)𤙖(五)」
唵(一)イマカ(上)ガッタナヤ(二)タラタラ(三)シュダ(輸律反,下音同)サッタ(四)ウン(五)
「唵(一)㫊暮伽(上)縛底(二)旨智旨智(三)𤙖(四)」
唵、伊賀(いが)の聖なる水よ、智慧を授け給え、智慧を授け給え、ソワカ。
「唵(一)苾𠆙渴誐(二)瞋娜野設咄𭋳(三)𤙖(四)」
オーム(一)ビッタカガ(二)チンナヤ・シュトルン(三)フーム(四)
「唵(一)窒(二合)𭌆曼拏攞(二)播𭌆戍悌(三)避智避智(四)𤙖(五)」
オーム(一)チ(二合)マンダラ(二)パシュディ(三)ビジビジ(四)フーム(五)
「唵(一)素嚕素嚕(二)𤙖(三)」
唵(一)スルスル(二)ウン(三)
「唵(一)麼抳麼抳(二)𤙖(三)」
「オーム(一)マニマニ(二)フーム(三)」
「唵(一)補澁波(二)縛底惹野(三)𤙖(四)」
オーン・プシュパ・ヴァーディ・ジャヤ・フーム
「唵(一)步地只跢播捨(二)陀(上)羅陀(上)羅(三)𤙖(四)」
「オーム(一)ブディタ ボシャ(二)ダ(上)ラダ(上)ラ(三)フーム(四)」
「唵(一)鉢頭(二合)麼播捨(二)毘輸(去)悌(三)𤙖(四)」
唵(一)、鉢頭(二合)麼播捨(二)、毘輸(去)悌(三)、𤙖(四)
「唵(一)跋馹囉播苫(二)皤縛覩(三)畝嚕畝嚕(四)𤙖(五)」
オーム(一) ヴァジュラ・パーシャ(二) パーヴァカ(三) ムル・ムル(四) フーム(五)
「唵(一)振跢麼抳播捨(二)縛囉泥(三)𤙖(四)」
おん<注釈一>、振られたる摩尼の宝珠よ、手に持つが如く<注釈二>、あらゆる願いを叶える力よ<注釈三>、フーム<注釈四>
「唵(一)斫羯(二合)囉播捨(二)㫊素囉𡫸(寧吉反)伽(上)跢迦(三)度嚕度嚕(四)𤙖(五)」
おん(一)しゃきゃら(二合)はしゃ(二)あすらにきゃ(寧吉反(にき))ぎゃ(上)たか(三)どるどる(四)うん(五)
「唵(一)窒(二合)𭌆輸(去)理播捨(二)弭路迦耶(三)跢囉耶(四)𤙖(五)」
おん(一)じつ(二合)りしゅ(去)りはしゃ(二)みるかや(三)たらや(四)うん(五)
「唵(一)那伽(上)播捨(二)滿陀(上)耶(三)羯侘野(四)訥瑟吒那伽(上)南(五)播捨播跢野(六)𤙖(七)」
「オン、ナーガ、パーシャ、マンダヤ、カタヤ。ニッシャッタ・ナーガーナーム・パーシャ・パータヤ。ウン」
「唵(一)惹路皤縛(二)那(去)囉那(去)囉野(三)𤙖(四)」
唵(一)、清浄なる法界を(二)、清めよ清めよ(三)、スヴァーハー(四)
「唵(一)戰捺(二合)囉弭麼㘑(二)弭輸(去)陀(去)耶(三)陀(上)迦㘕囉濕弭縛嚟(四)𤙖(五)」
おん、チャンダーラミマレ、ミシュダヤ、ダカララシミワリ、ウン。
「唵(一)菩陀(上)野(二)𤙖(三)」
唵(一)、仏陀の野(二)にて(三)
「唵(一)弭惹野(二)補喇拏陀(上)㘑(三)𤙖(四)」
唵(一)ミリャヤ(二)プラナダリ(三)フーム(四)
「唵(一)破路特(二合)皤髀(二)步唎𤙖(三)」
「オーン・ヴァイローチャナ・ビブーリ・フーム」
「唵(一)補(二合)喇拏漫拏㘑(二)惹野𤙖(三)」
「オーム(一)プラ(二合)ナマンニ(二)ジャヤ(三)」
「唵(一)娑(去)㰤(去)塞囉(二)囉濕弭(三)枳囉臡(四)𤙖(五)」
唵(一)娑(去)㰤(去)塞囉(二)囉濕弭(三)枳囉臡(四)𤙖(五)
「唵(一)薩縛訥瑟吒(上)(二)跛(二合)囉㰤囉(三)舍縒野(四)𤙖(五)」
「オーム(一)、サルヴァ・ヌシェータ(二)、バラ・キララ(三)、シャーサヤ(四)、フーム(五)」
「唵(一)摩怒弭輸(去)陀(上)野(二)麼攞弭麼黎(三)𤙖(四)」
オーム(一)マヌミシュ(去)ダ(上)ヤ(二)マラミマレ(三)フーム(四)
「唵(一)補澁波縛底(二)素健陀(上)縛黎(三)𤙖(四)」
オーン(一)プシュパヴァーティ(二)スカンダ(上)ヴァリ(三)フーム(四)
「唵(一)捨跢娑(去)㰤(去)塞囉(二)俁抳底(三)乞灑拏乞灑拏(四)𤙖(五)」
オーン、シャタサカセラ、ムニティ、キシャナキシャナ、ウン。
「唵(一)跋馹嚕乞使播(二)蘇旨目佉(三)旨智旨智(四)𤙖(五)」
オーン(一)バジュラクシャパ(二)スシムカ(三)シシシシ(四)フーム(五)
「唵(一)㫊暮伽(上)(二)跛(二合)囉底㰤(去)嚲(三)播捨歌悉羝(四)𤙖(五)」
「オン(一)イマカ(上)(二)ハラテイキャ(去)タ(三)ハシャカシテイ(四)ウン(五)」
「唵(一)薩縛怛(二合)羅畝伽(上)(二)悉𠆙(亭夜反,下同)悉𠆙(三)娑(去)陀(去)野(四)𤙖(五)」
オーム(一)サルバ・タターガタ(二合)・ウーガ(上)(二)シッタ(亭夜反,下同)シッタ(三)サ(去)ダ(去)ヤ(四)フーム(五)
「如是蓮花手印三昧耶,若常一一依三昧耶字觀相應受持讀誦者,所有蓋障五逆重罪當自除滅不墜惡道,凡所施為則得成,見不空廣大解脫蓮華曼拏羅三昧耶。於當來世證趣阿耨多羅三藐三菩提處,為阿彌陀佛之真子,從法化生。奉覲供養殑伽沙俱胝那庾多百千善逝如來,積集無量福聚資糧,是諸如來無量稱歎諸福業事,為授一切菩提記別。
この蓮華手印の三昧耶について、もし常に一つ一つの三昧耶の字を観想し、それに相応して受け持ち読誦するならば、すべての障りや五逆の重罪は自然に消え去り、悪道に堕ちることはありません。また、なそうとする行いはすべて成就し、不空広大解脱蓮華曼荼羅の三昧耶を目の当たりにすることができるでしょう。
未来の世においては、阿耨多羅三藐三菩提を証する境地に至り、阿弥陀仏の真の子として、教えから生まれ変わります。そして、ガンジス川の砂の数ほどの多くの如来を敬い、供養し、無量の福徳や資糧を積み重ねます。これらの如来たちは、その福徳の業を限りなく称賛し、すべての菩提の記別を授けてくださるのです。
「一切器仗地印,摩尼寶印、寶花印、寶蓮花印、寶珠花鬘印、數珠印、白螺印、五色螺印、寶金輪印、繚䋢棓印、鐵槊印、獨股金剛杵印、三戟叉印、鉢置娑印、橫金剛杵印、金剛鉞斧印、一底唎首唎印、金剛寶杵印、寶槊印、羯摩金剛杵印、如意珠印、大橫刀印、寶杖印、羅矩咤印、大自在天三叉戟印、刀索印、鐵鉤龍印、突嚕摩印、赤寶珠樹印、鉞斧輪印、鉞斧棓印、手出火焰印、寶珠光焰印、五色光印、姥娑羅杵印、努羅樹繩印、鉞斧印、耳璫印、吉祥瓶印、五色吉祥石印、山樹石印、須彌山印、蟠龍印、傘蓋印、大幢印、大魚印、小魚印、龜印、難儞迦縛跢左萬字相印、苾𠆙曼拏理印、苾𠆙印、圓頭三叉印、刀子印、曲刀印、大蓮花鬘印、窒𭌆輸羅棄耶印、暮巽抳鐵棓印、牝抳波攞印、不空牙印、折咄沒陀囉印、四牙印、遇攞迦印、螺輪印、三股金剛螺杵印、兩股金剛螺杵印、珠螺印、蓮花螺印、鄔刺頭縛鉢吒攞印、師子頭口印、命命鳥印、迦陵頻伽鳥印、共命鳥印、鳧雁鳥印、鴛鴦鳥印、娑羅娑鳥印、白鷺鳥印、白鶴鳥印、孔雀鳥印、焰摩王棓印、四面神印、四圍鏡印、三叉戟旛印、寶瓶印、半月輪印、日輪印、四蓮花印、三蓮花印、大海印、手捧花印、梵夾印、斑鹿皮印、五股金剛杵印、商迦梨金剛鎖印、妬囉拏金剛柱門印、寶鉢印、袈裟印、迦佉羅迦錫杖印、迷抳印、米禰迦基陛印、寶腰帶印、注拏頂印、絡膊寶索印、園林寶樹花印、三斜角印、普遍金剛杵印。
一切の武器、地の印、摩尼宝の印、宝華の印、宝蓮華の印、宝珠華鬘の印、数珠の印、白螺の印、五色螺の印、宝金輪の印、纒り棒の印、鉄の矛の印、独鈷金剛杵の印、三叉戟の印、鉢置娑の印、横金剛杵の印、金剛斧の印、一底唎首唎の印、金剛宝杵の印、宝矛の印、羯磨金剛杵の印、如意宝珠の印、大横刀の印、宝杖の印、羅矩咤の印、大自在天の三叉戟の印、刀と索の印、鉄鉤龍の印、突嚕摩の印、赤宝珠樹の印、斧輪の印、斧棒の印、手より火焰を出す印、宝珠の光炎の印、五色の光の印、姥娑羅杵の印、努羅樹の縄の印、斧の印、耳飾りの印、吉祥瓶の印、五色吉祥石の印、山と樹と石の印、須弥山の印、蟠龍の印、傘蓋の印、大幢の印、大魚の印、小魚の印、亀の印、難儞迦縛跢左の万字の相の印、苾𠆙曼拏理の印、苾𠆙の印、丸頭三叉の印、刀子の印、曲刀の印、大蓮華鬘の印、窒𭌆輸羅棄耶の印、暮巽抳の鉄棒の印、牝抳波攞の印、不空の牙の印、折咄没陀囉の印、四つの牙の印、遇攞迦の印、螺と輪の印、三鈷金剛螺杵の印、二鈷金剛螺杵の印、珠螺の印、蓮華螺の印、鄔刺頭縛鉢吒攞の印、獅子の頭と口の印、命命鳥の印、迦陵頻伽鳥の印、共命鳥の印、鳧雁の印、鴛鴦の印、娑羅娑鳥の印、白鷺の印、白鶴の印、孔雀の印、焔摩王の棒の印、四面の神の印、四方の鏡の印、三叉戟の幡の印、宝瓶の印、半月輪の印、日輪の印、四つの蓮華の印、三つの蓮華の印、大海の印、手で花を捧げる印、貝葉経の印、斑鹿の皮の印、五鈷金剛杵の印、商迦梨の金剛鎖の印、妒囉拏の金剛柱門の印、宝鉢の印、袈裟の印、迦佉羅迦の錫杖の印、迷抳の印、米禰迦基陛の印、宝の腰帯の印、注拏の頂きの印、肩からかける宝の索の印、園林宝樹華の印、三つの斜め角の印、普遍金剛杵の印。
「世尊!此㫊暮伽王廣大解脫蓮花曼拏羅印三昧耶,若圖畫者,皆須如法彩色鮮潔,勿和皮膠,當畫彩印,皆使妙好青白分明。其相像生,隨壇法則一一摸畫,或白㲲上、絹上、壁上、板上、紙上,隨其一一大小壇量三昧耶,隨心畫之皆得供養。若常如法圖畫是廣大解脫蓮華曼拏羅供養誦念者,自然除滅十惡五逆四重等罪,得觀世音菩薩摩頂,教詔是陀羅尼真言法曼拏羅法。印法或有見者,亦令滅除惡業罪障。又得十方一切諸佛、我釋迦牟尼佛,并諸菩薩摩訶薩,皆當護祐如所愛子。是故智者應常精勤,真實受持如法修學,當令正獲不空王廣大解脫蓮花曼拏羅印三昧耶。」
「世尊よ、この不空羂索王の広大なる解脱の蓮華曼荼羅の印の三昧耶について申し上げます。もしこれを描くならば、すべて作法に従い、鮮やかで清らかな色彩を用い、膠(にかわ)は使わずに描くべきです。その印を描く際には、素晴らしく美しく、白黒の区別がはっきりとしたものにしなければなりません。
形は生き生きと描き、壇の法則に従って一つ一つ模写します。あるいは白い布、絹、壁、板、紙の上でも構いません。それぞれの壇の大きさや三昧耶に合わせ、心のままに描いて供養することができます。
もし常に作法に従って、この広大なる解脱の蓮華曼荼羅を描き、供養し、読誦するならば、自然に十悪・五逆・四重などの罪が滅除されます。そして観世音菩薩がその頭を撫で、陀羅尼の真言の法や曼荼羅の法を教え導いてくださいます。
この印法をたまたま見た者でさえも、悪業や罪の障りが滅除されます。また、十方のすべての諸仏、我が釈迦牟尼仏、そして諸々の菩薩摩訶薩が、皆、愛しい子を守るように守り助けてくださいます。
ゆえに、智者は常に精進し、真実にこれを受け持ち、作法に従って学び修行すべきです。そうすれば、必ず不空王の広大なる解脱の蓮華曼荼羅の印の三昧耶を正しく成就することができるのです。」
不空羂索神變真言經卷第四
不空羂索神変真言経 巻第四