篤信品法句經第四十有八章
篤信品
篤信品者,立道之根,果於因正見,行不回顧。
篤く信仰するという章は、道を立てる根本である。 正しい見解によって因(原因)の果(結果)を確かに見極め、 行いが迷わず、後ろを振り返らないことである。
信慚戒意財, 是法雅士譽,
斯道明智說, 如是昇天世。
愚不修天行, 亦不譽布施,
信施助善者, 從是到彼安。
信者真人長, 念法所住安;
近者意得上, 智壽壽中賢。
信仰、慚愧、戒律、意志と財産—— これらの法こそ、賢者が称える道です。 この道は、智慧ある者によって説かれました。 これに従えば、天の世界に生まれ変わることができるのです。
愚かな人は、天に至る行いを修めず、 また、施しを称えることもしません。 しかし、信仰心から施しをし、善を助ける人は、 それによって安らかな境地に達します。
信仰ある人は、真の人(聖者)の長となり、 教えを心に留める人は、安らかに住みます。 教えに近づく人は、その心は高められ、 智慧ある人は、長寿の中でも賢者と讃えられるのです。
信能得道, 法致滅度, 從聞得智, 所到有明;
信能度淵, 攝為船師, 精進除苦, 慧到彼岸。
士有信行, 為聖所譽, 樂無為者, 一切縛解。
信之與戒, 慧意能行, 健夫度恚, 從是脫淵。
信使戒誠, 亦受智慧, 在在能行、 處處見養。
比方世利, 慧信為明, 是財上寶, 家產非常。
欲見諸真, 樂聽講法, 能捨慳垢, 此之為信。
信能度河, 其福難奪, 能禁止盜, 野沙門樂。
無信不習, 好剝正言, 如拙取水, 掘泉揚泥。
賢夫習智, 樂仰清流, 如善取水, 思令不擾。
信不染他, 唯賢與人, 可好則學、 非好則遠。
信為我輿, 莫知斯載, 如大象調, 自調最勝。
信財、戒財, 慚、愧亦財, 聞財、施財、 慧為七財。
從信守戒, 常淨觀法, 慧而利行, 奉敬不忘。
生有此財, 不問男女, 終以不貧, 賢者識真。
信仰を持てば道を得られ、 法によって滅度に至り、 聞くことによって智慧を得る。
向かうところに光明あり。 信仰は深い川を渡らせ、 それを摂めれば船頭となる。 精進は苦しみを除き、 智慧は彼岸に至る。 士に信仰と行いがあれば、 聖者に誉められる。 無為を楽しむ者は、 すべての束縛から解き放たれる。
信仰と戒め、 智慧の思いをもって行えば、 強き者は怒りを乗り越え、 それによって深みから脱する。 信仰は戒めを誠にし、 また智慧をも受け入れる。 どこにおいても行い得て、 至る所で養われる。 世の利得にたとえるなら、 智慧と信仰こそが光明である。 これは財産の上の宝であり、 家財は常ならざるもの。
真理を見たいと望み、 教えを聞くことを楽しみ、 けちの汚れを捨てられる、 これこそが信仰である。 信仰は川を渡らせ、 その福は奪いがたく、 盗みを防ぐことができ、 野の修行者は楽しむ。 信仰なき者は学ばず、 正しい言葉を削り取る。 それは水を取るのに拙く、 泉を掘って泥をあげるようなもの。
賢き者は智慧を習い、 清らかな流れを仰ぎ楽しむ。 それは水を取るのに巧みに、 思いをして濁らせない。 信仰は他に染まらず、 ただ賢者と人とを選ぶ。 良いとすればそれを学び、 良くなければ遠ざける。 信仰は我が乗り物である。 誰もこの載せ物を知らない。 よく調えられた象のように、 自らを調えることが最も勝れている。
信仰の財、戒めの財、 慚愧もまた財であり、 聞く財、施す財、 智慧をもって七つの財とする。 信仰によって戒を守り、 常に清らかに法を観じ、 智慧をもって利益ある行いをなし、 敬い奉じて忘れない。 生きてこの財を持てば、 男女の別なく、 ついに貧しくなることなく、 賢者は真理を識る。