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般舟三昧経 (般舟三昧經)


無想品第十一

第十一 無想の章

佛告跋陀和菩薩:「若有菩薩欲學是三昧、疾得是,當先斷色思想、當棄自貢高。已斷思想、已不自貢高,已却當學是三昧,不當諍。何等為諍?誹謗於空。是故,不當共諍,不當誹謗空却誦是三昧。」

仏陀は跋陀和菩薩に告げられました。「もし、ある菩薩がこの三昧(さんまい)を学び、すみやかにそれを得ようと思うなら、まず色(しき)に対する執着の思いを断ち切り、自己の高ぶりを捨てなさい。そうして執着の思いを断ち、自己の高ぶりを捨てたなら、その後でこの三昧を学びなさい。争ってはなりません。争いとは何か?それは空(くう)を誹謗(ひぼう)することです。ですから、互いに争ってはならず、空を誹謗してはなりません。そして、この三昧を誦(とな)えなさい。」

佛告跋陀和:「若有菩薩學誦是三昧者,有十事於其中立。何等為十?一者、其有他人若饋遺鉢、震越、衣服者不嫉妬;二者、悉當愛敬人,孝順於長老;三者、當有反復念報恩;四者、不妄語,遠離非法;五者、常行乞食,不受請;六者、當精進經行;七者、晝夜不得臥出;八者、常欲布施天上、天下無所惜、終不悔;九者、深入慧中無所著;十者、先當敬事善師視如佛;乃當却誦是三昧,是為十事。

仏陀は跋陀和に告げられた。「もし菩薩がこの三昧を学び誦する者があれば、十の事柄をその中に立てておかねばならない。その十とは何か。

一つには、もし他の人が鉢や衣類を布施しても、嫉妬しないこと。 二つには、全ての人を敬い愛し、年長者に孝順すること。 三つには、恩を忘れず、報いようと念じること。 四つには、虚偽の言葉を語らず、非道な行いを遠ざけること。 五つには、常に托行して食を求め、招待を受けないこと。 六つには、精進して経行すること。 七つには、昼夜を問わず横になって休まないこと。 八つには、常に天上・天下の全てに布施しようと欲し、惜しむことなく、決して後悔しないこと。 九つには、智慧の深みに入り、何にも執着しないこと。 十には、まず善き師を敬い仕え、仏のように見ること。そうしてからこの三昧を誦するのである。これが十の事柄である。」

「當如法作是行者,便得八事。何等為八事?一者、於戒清淨至究竟;二者、不與餘道從事、出入智慧中;三者、於智慧中清淨,無所復貪生;四者、眼清淨,不復欲生死;五者、高明無所著;六者、清淨於精進自致得佛;七者、若有人供養者不用故喜;八者、正在阿耨多羅三藐三菩提不復動;是為八事。」

「正しい方法でこの修行を行うならば、8つのことが得られます。その8つとは何でしょうか? 第一に、戒律を清らかに守り、完全なものにすること。第二に、他の修行道に従わず、智慧の中で行動すること。第三に、智慧の中で清らかになり、再び執着の生まれることがないこと。第四に、眼が清らかになり、生死を再び望まなくなること。第五に、高く明らかで、何にも執着しないこと。第六に、清らかな努力によって自ら仏陀の境地に至ること。第七に、たとえ誰かが供養しても、そのために喜ぶことがないこと。第八に、正しく無上なる完全な悟りに安住し、決して動じないこと。これらが八つのことです。」

佛爾時頌偈言:

その時、仏は偈(げ)を唱えてこうおっしゃいました。

「有黠慧者不起想, 棄捐貢高及自大,
常行忍辱無麁漏, 爾乃為學是三昧。
智者心明不諍空, 無想寂定是滅度,
不誹謗法莫諍佛, 如是行者得三昧。
明者於是無憍慢, 常念佛恩及法師,
堅住淨信志不動, 爾時為學是三昧。
心不懷嫉遠窈冥, 不起狐疑常有信,
當行精進不懈怠, 如是行者得三昧。
比丘學是常分衛, 不行就請及聚會,
心無所著不畜積, 如是行者得三昧。
設使手得斯法教, 及持奉行此經卷,
已具足意得如佛, 然後學誦是三昧。
住是至德行誠信, 設有學誦三昧者,
速逮疾得是八法, 清淨無垢諸佛教。
其清淨戒有究竟, 三昧無瑕得等見,
以為空淨於生死, 住於是法得具足。
智慧清淨無有餘, 無穢行者亦不著,
博聞採智捨唐捐, 得行如是為黠慧。
志精進者無所失, 於供養利而不貪,
疾得無上成佛道, 學如是德為明智。」

智慧ある者は「想い」を起こさず、 高ぶりと慢心を捨て去る。 常に忍辱を行い、粗雑な過ちもなく、 こうして、この三昧を学ぶ。

智者は心明らかに「空」を論じず、 想いなき寂静こそが涅槃である。 法を誹謗せず、仏を争わず、 このように行う者は三昧を得る。

明らかな者はここに驕り慢心なく、 常に仏の恩と法師を念じる。 清らかな信に堅く住し、志動ぜず、 その時、この三昧を学ぶ。

心に嫉みを抱かず、闇を遠ざけ、 疑いを起こさず、常に信あり。 精進を行い、怠ることなく、 このように行う者は三昧を得る。

比丘はこれを学び、常に托鉢し、 招きを請わず、集まりにも赴かず。 心に執着なく、蓄えもせず、 このように行う者は三昧を得る。

たとい手にこの教えを得て、 この経巻を保ち、奉じ行じ、 すでに意が満ちて仏の如くなったなら、 その後この三昧を学び誦する。

この至誠の行に住し、誠実を保ち、 もし三昧を学び誦する者あらば、 速やかにこの八つの法を得、 清らかで汚れなき、諸仏の教えを得ん。

その清らかな戒には究極あり、 三昧に瑕なく、等しい見解を得る。 もって生死を空明にし、 この法に住して円満を成就する。

智慧は清らかで余すところなく、 汚れなき行いは、また執着しない。 広く聴き智を集め、虚しいものを捨て、 このように行うことこそ、智慧ある者の姿である。

志す者は精進して、失うことなく、 供養や利得に貪らない。 速やかに無上の仏道を成就し、 このような徳を学ぶことが、智者である。」


10 請佛品
12 十八不共十種力品

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