分別名品第八
分別の章 第八
佛說此章句偈時,海龍王眷屬萬三千龍,皆發無上正真道意,則更啟曰:「廣宣此言,唯然,世尊!我等亦當逮是無盡之藏總持也,當為一切眾生之類廣說經法!」
仏がこの章句の偈を説かれた時、海龍王とその眷属たる一万三千の龍たちは、皆、無上の正しい悟りを求める心を起こしました。そしてさらに進んで申し上げました。「この教えを広く説き示してください。さあ、世尊よ! 私たちもまた、この尽きることのない宝の蔵である総持(教えを記憶し保つ力)を得て、あらゆる生きとし生けるもののために、広く経の教えを説く者となりましょう!」
爾時賢者舍利弗白佛言:「至未曾有。世尊!乃令諸龍發無上正真道意,人反不能發大道也!」
その時、賢者舎利弗は仏に申し上げました。「まことに稀有なことです。世尊よ、諸々の龍たちが無上正真の道心を発することをお許しになりながら、人間はかえって大いなる道を発することができないとは!」
佛告舍利弗:「是萬三千龍,迦葉佛時皆作沙門,從迦葉如來一反聞菩薩行,同時歡喜讚曰:『善哉,善哉!說大乘事不可思議!』與族黨知友俱行分衛,貪利不慎,不護禁戒,以是之故,壽終之後墮於龍中。彼時從迦葉佛聞大乘教,讚迦葉佛,因由報應德本之緣,今聞吾說諮嗟大乘,講無盡藏總持,皆發無上正真道意。舍利弗!觀是至心之奇特,今吾授決,恒沙等劫供養諸佛積累道品,自致得成無上正真道,號曰慧上智上法上梵上,得成佛時,以是四事號世界曰無垢藏,劫名大欣,皆同一劫得成無上正真道最正覺,猶如賢劫當興千佛。」
仏は舎利弗に告げられた:「この一万三千の龍たちは、迦葉仏の時代に皆、沙門となっており、迦葉如来から一度菩薩行を聞き、同時に歓喜して讃嘆し、『善きかな、善きかな!大乗のことを説くのは不可思議である!』と言いました。彼らは一族や知人と共に托鉢に行き、利を貪り、慎みなく、戒律を守らなかったため、その寿命が終わった後に龍の中に堕ちました。しかし、その時に迦葉仏から大乗の教えを聞き、迦葉仏を讃嘆したことによる報いと功徳の縁によって、今、私が説く大乗を讃嘆し、尽きることのない蔵の総持を講じ、皆、無上正真の道心を発しています。舎利弗よ、この至誠の心の不思議を見よ。今、私は彼らに記別を授ける。恒河の砂の数の劫にわたって諸仏を供養し、道品を積み重ね、自ら無上正真の道を得て成仏し、慧上・智上・法上・梵上と号し、仏となる時、この四つの事柄によって世界を無垢蔵と号し、劫を大欣と名づけ、皆、同じ一劫の中で無上正真の道・最正覚を得て成仏するであろう。あたかも賢劫に千仏が現れるように。」