金光明最勝王經堅牢地神品第十八
金光明最勝王経 堅牢地神品第十八
爾時,堅牢地神即於眾中,從座而起,合掌恭敬而白佛言:「世尊!是《金光明最勝王經》,若現在世,若未來世,若在城邑聚落、王宮樓觀,及阿蘭若、山澤空林,有此經王流布之處,世尊!我當往詣其所,供養恭敬擁護流通。若有方處為說法師敷置高座演說經者,我以神力不現本身,在於座所,頂戴其足;我得聞法,深心歡喜,得飡法味,增益威光,慶悅無量。自身既得如是利益,亦令大地深十六萬八千踰繕那,至金剛輪際,令其地味悉皆增益,乃至四海所有土地,亦使肥濃田疇沃壤倍勝常日。亦復令此贍部洲中江河池沼,所有諸樹藥草叢林,種種花果根莖枝葉及諸苗稼,形相可愛,眾所樂觀,色香具足,皆堪受用。若諸有情受用如是勝飲食已,長命色力,諸根安隱,增益光輝,無諸痛惱,心慧勇健,無不堪能。又此大地凡有所須,百千事業悉皆周備。世尊!以是因緣,諸贍部洲安隱豐樂,人民熾盛,無諸衰惱,所有眾生皆受安樂。既受如是身心快樂,於此經王深加愛敬,所在之處皆願受持供養,恭敬尊重讚歎。又復於彼說法大師法座之處,悉皆往彼,為諸眾生勸請說是最勝經王。何以故?世尊!由說此經,我之自身并諸眷屬咸蒙利益,光輝氣力,勇猛威勢,顏容端正,倍勝於常。世尊!我堅牢地神蒙法味已,令贍部洲縱廣七千踰繕那地,皆悉沃壤乃至如前,所有眾生皆受安樂。是故,世尊!時彼眾生為報我恩,應作是念:『我當必定聽受是經,恭敬供養,尊重讚歎。』作是念已,即從住處城邑聚落、舍宅空地,詣法會所,頂禮法師,聽受是經。既聽受已,各還本處,心生慶喜,共作是言:『我等今者得聞甚深無上妙法,即是攝受不可思議功德之聚,由經力故,我等當值無量無邊百千俱胝那庾多佛,承事供養,永離三塗極苦之處,復於來世百千生中,常生天上,及在人間受諸勝樂。』時彼諸人各還本處,為諸人眾說是經王,若一喻、一品、一昔因緣、一如來名、一菩薩名、一四句頌、或復一句,為諸眾生說是經典,乃至首題名字。世尊!隨諸眾生所住之處,其地悉皆沃壤肥濃,過於餘處。凡是土地所生之物,悉得增長滋茂廣大,令諸眾生受於快樂,多饒珍財,好行惠施,心常堅固,深信三寶。」
その時、堅牢地神は衆会の中から立ち上がり、合掌して恭しく世尊に申し上げました。
「世尊よ。この『金光明最勝王経』は、現在であれ未来であれ、あるいは城や村落、王宮や高殿、また阿蘭若(修行者の静かな住処)や山林、野原にいたるまで、この経の王が流布している所であれば、私は必ずその場所へ赴き、供養し、恭しく擁護して流通させます。もしその場所に、説法師のために高い座が設けられ、この経が説かれるのであれば、私は神力によって自らの姿を現すことなく、その座の場所へ至り、説法師の足元を頂戴いたします。そうして教えを聞くことで、心からの歓喜を得て、法の味わいを堪能し、威光はいよいよ増し、計り知れない喜びで満たされます。
私自身がこのような利益を得るだけでなく、大地を深さ十六万八千踰繕那(ゆぜんな)の金剛輪の際まで、その地の味わいをことごとく増大させましょう。四海にわたるすべての土地においても、田畑や土壌をいつにも増して豊かに肥やします。また、この贍部洲(せんぶしゅう)にある川や池、沼地、そしてすべての木々や薬草、叢林、種々の花や果実、根茎枝葉、さらには作物のすべてを、見た目にも美しく、人々がこぞって愛でるような、色も香りも具わった、利用するに堪えうるものといたします。
もし諸々の衆生が、このように優れた飲食を味わえば、寿命も色艶も力も増し、諸根は安らかに、光輝は増し、痛みや悩みもなく、心と智慧は勇健となって、なすことすべてにおいて能力を発揮できるでしょう。また、この大地において必要な物があれば、百千の事業もことごとく整えられます。
世尊よ。このような因縁により、贍部洲は安穏にして豊かで楽しくなり、人々は栄え、衰えや悩みもなく、すべての衆生が安らぎを楽しむことになります。そのように心身の快楽を得て、この経の王に深く愛敬の念を抱き、その存在するところでは、誰もが皆、受持し供養し、恭しく尊重し讃嘆することを願うようになるでしょう。また、説法師が法座を設けている場所へも皆で赴き、衆生のためにこの最勝の経の王を説いてくださるよう勧請します。
なぜでしょうか。世尊よ。この経を説くことによって、私自身も眷属たちも皆、利益を蒙り、光輝も気力も勇猛な威勢も、容姿の端正さも、常よりも倍増するからです。世尊よ。私、堅牢地神が法の味わいを蒙れば、贍部洲の縦横七千踰繕那の地はすべて肥沃となり、前述の通り、すべての衆生は安らぎを享受するのです。
それゆえに、世尊よ。その時の衆生は、私の恩に報いるために、次のような念を起こすはずです。『私は必ずこの経を聴受し、恭しく供養し、尊重し、讃嘆しよう』と。このように念じて、それぞれの住処である城や村、家や空地から法会の場所へ赴き、法師を礼拝してこの経を聴受することでしょう。
聴受し終えた後、それぞれが本処へ戻ると、心に慶びを生じ、皆でこう語り合うのです。『私たちは今、甚深無上にして妙なる教えを聞くことができた。これは計り知れない功徳の集まりを摂受したということだ。この経の力により、私たちはこれから無量無辺の百千億那由多(なゆた)の仏に出会い、承事し供養し、三塗(地獄・餓鬼・畜生)の極めて苦しい場所を永遠に離れることができるだろう。そして来世の百千の生においても、常に天界や人間界に生まれ、あらゆる勝れた楽しみを受けるのだ』と。
その時、人々はそれぞれ本処へ帰り、人々のためにこの経の王を説くことでしょう。あるいは一つの譬え、あるいは一品、あるいは一つの昔の因縁、あるいは一つの如来の名、あるいは一つの菩薩の名、あるいは四句の偈、あるいはたった一句であっても、衆生のためにこの経を説き、さらには経の題名だけでも説き聞かせるのです。
世尊よ。衆生が住むところはどこであれ、その地はことごとく肥沃となり、他の場所よりも優れるでしょう。その土地から生まれるものはすべて、増長して滋茂し広大となり、衆生に快楽を与え、多くの財宝に恵まれ、よく施しを行い、心は常に堅固で、三宝を深く信じるようになるのです。」
作是語已,爾時,世尊告堅牢地神曰:「若有眾生,聞是金光明最勝經王乃至一句,命終之後,當得往生三十三天及餘天處。若有眾生為欲供養是經王故,莊嚴宅宇,乃至張一傘蓋、懸一繒幡,由是因緣,六天之上,如念受生,七寶妙宮,隨意受用,各各自然有七千天女,共相娛樂,日夜常受不可思議殊勝之樂。」
こうした言葉を述べ終えると、そのとき、世尊は堅牢地神に告げられました。「もし衆生が、この『金光明最勝経王』を、たとえ一句でも聞くならば、命が終わった後、三十三天やその他の天の世界に往生することができるでしょう。もし衆生が、この経王を供養しようとして、住まいを飾り、さらには一本の傘蓋を張り、一枚の絹の幡を懸けるならば、その因縁によって、六天の上に、思うままに生まれ変わり、七宝の妙なる宮殿で、心のままに楽しみを受けることができます。それぞれに自然と七千の天女がいて、ともに娯楽を楽しみ、昼も夜も常に不可思議で殊勝な楽しみを受けるのです。」
作是語已,爾時,堅牢地神白佛言:「世尊!以是因緣,若有四眾,昇於法座,說是法時,我當晝夜擁護是人,自隱其身在於座所,頂戴其足。世尊!如是經典為彼眾生已於百千佛所種善根者,於贍部洲流布不滅。是諸眾生聽斯經者,於未來世無量百千俱胝那庾多劫,天上人中常受勝樂,得遇諸佛,速成阿耨多羅三藐三菩提,不歷三塗生死之苦。」
こう語り終えると、そのとき、堅牢地神が仏に申し上げました。「世尊よ、このような理由から、もし四衆の者が法座に登り、この法を説くときには、私は昼夜を問わずその人を守り護り、自ら姿を隠してその座所にあり、その足を頂戴いたします。世尊よ、この経典は、すでに百千の仏のもとで善根を植えた衆生のために、贍部洲において流布して滅びることがありません。この経典を聞くこれらの衆生は、未来世において無量百千俱胝那庾多劫の間、天上や人中で常に勝れた楽しみを受け、諸仏に出会うことができ、速やかに阿耨多羅三藐三菩提を成就し、三途の生死の苦しみを経ることがありません。」
爾時,堅牢地神白佛言:「世尊!我有心呪,能利人天,安樂一切,若有男子女人及諸四眾,欲得親見我真身者,應當至心持此陀羅尼,隨其所願,皆悉遂心,所謂資財珍寶伏藏,及求神通,長年妙藥并療眾病,降伏怨敵,制諸異論。當於淨室安置道場,洗浴身已,著鮮潔衣,踞草座上,於有舍利尊像之前,或有舍利制底之所,燒香散花,飲食供養。於白月八日布灑星合,即可誦此請召之呪:
そのとき、堅牢地神が仏に申し上げました。「世尊よ、私は心呪を持っています。それは人と天を利益し、すべてを安楽にします。もし男子や女人、および諸々の四衆が、私の真身を直接見たいと願うなら、至心にこの陀羅尼を唱えるべきです。その願いに応じて、すべて思いのままになります。すなわち、資財や珍宝の伏蔵、また神通を求めること、長寿の妙薬、そして諸々の病を癒すこと、怨敵を降伏させること、諸々の異論を制することです。清らかな部屋に道場を安置し、身を洗い清めた後、清らかな衣を着て、草の座に踞し、舎利のある尊像の前、あるいは舎利のある制底の所で、香を焼き花を散らし、飲食を供養します。白月八日に布灑星が合する時に、この請召の呪を誦すべきです。
「怛姪他只哩只哩 主嚕主嚕 句嚕句嚕拘柱拘柱 覩柱覩柱 縛訶(上)縛訶伐捨伐捨 莎訶
タンヂャタ チリ チリ シュル シュル クル クル クチュ クチュ トゥチュ トゥチュ ヴァーハ ヴァーハ ヴァシャ ヴァシャ ソワカ
「世尊!此之神呪,若有四眾,誦一百八遍請召於我,我為是人即來赴請。又復,世尊!若有眾生欲得見我現身共語者,亦應如前安置法式,誦此神呪:
「怛姪他 頞折泥(去)頡力剎泥室尼達哩訶訶呬呬區嚕 伐囇 莎訶
「世尊!若人持此呪時,應誦一百八遍,并誦前呪,我必現身,隨其所願,悉得成就,終不虛然。若欲誦此呪時,先誦護身呪曰:
「怛姪他儞室里末捨羯㨖捺㨖矩㨖勃地(上)勃地囇 婢㨖婢㨖矩句㨖佉婆(上)只里莎訶
「世尊!誦此呪時,取五色線,誦呪二十一遍,作二十一結,繫在左臂肘後,即便護身,無有所懼。若有至心誦此呪者,所求必遂,我不妄語,我以佛法僧寶而為要契證知是實。」
爾時,世尊告地神曰:「善哉!善哉!汝能以是實語神呪,護此經王及說法者,以是因緣令汝獲得無量福報。」