(八)
(八)
一切眾生貪著世樂不慮無常,不以大患為苦。譬如昔有一人遭事應死,繫在牢獄,恐死而逃走。國法若有死囚踰獄走者,即放狂象令蹈殺,於是放狂象令逐此罪囚。囚見象欲至,走入墟井中,下有一大毒龍張口向上,復四毒蛇在井四邊,有一草根,此囚怖畏,一心急捉此草根,復有兩白鼠嚙此草根。時井上有一大樹,樹中有蜜,一日之中有一滴蜜墮此人口中,其人得此一滴,但憶此蜜,不復憶種種眾苦,便不復欲出此井。是故聖人借以為喻:「獄者,三界,囚眾生;狂象者,無常;井,眾生宅也;下毒龍者,地獄也;四毒蛇者,四大也;草根者,人命根也;白鼠者,日月也。日月尅食人命日日損減無有暫住,然眾生貪著世樂不思大患。」是故行者當觀無常以離眾苦。
すべての衆生は、世の楽しみに執着し、無常を考えず、大きな苦しみを苦しみとも思いません。
たとえば、昔、ある人が罪を犯して死刑に処されることになり、牢獄につながれました。その人は死を恐れて逃げ出しました。国の法律では、死刑囚が牢獄を逃げ出したならば、狂った象を放って踏み殺させることになっていました。そこで狂った象を放って、この罪人を追わせました。
囚人は象が迫ってくるのを見て、荒れ果てた井戸の中に逃げ込みました。井戸の底には大きな毒竜がいて、口を開いて上を向いていました。さらに、井戸の四方には四匹の毒蛇がいました。井戸の壁には一本の草の根が生えていました。囚人は恐れおののき、一心にこの草の根にしがみつきました。
さらに井戸の上には大きな木があり、その中には蜜がありました。一日のうちに一滴の蜜がこの人の口に落ちてきました。この人はその一滴を得て、ただこの蜜のことだけを思い、さまざまな苦しみのことを思わなくなり、もはや井戸から出たいとは思わなくなりました。
そこで聖人はこれを借りてたとえとされました。「牢獄とは三界のこと、囚人とは衆生のこと、狂った象とは無常のこと、井戸とは衆生の住処のこと、下の毒竜とは地獄のこと、四匹の毒蛇とは四大のこと、草の根とは命の根本のこと、白い鼠とは太陽と月のことです。太陽と月は命を少しずつ減らし、日に日に損なわれていき、少しも留まることがありません。それなのに衆生は世の楽しみに執着して、大きな苦しみを考えないのです。」
それゆえに、修行者は無常を観じて、すべての苦しみから離れるべきなのです。